JP2008239127A - カーテンエアバッグの展開補助構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーテンエアバッグ展開時におけるピラートリムとの引っ掛かりを最小限のコストで回避し、ピラートリムの脱落を防止することにある。
【解決手段】エアバッグ4の前部が、ピラーインナパネル5aとピラートリム3との間の空間に収納され、エアバッグ4の前部は、ピラーインナパネル5aに対してピラートリム3を車幅方向外側から押し広げて膨出するよう構成されたカーテンエアバッグの展開補助構造において、エアバッグ4とピラートリム3との間で、非展開時のエアバッグ4に沿って配置された展開補助プレート21をさらに備え、展開補助プレート21がエアバッグ4の展開挙動に伴って変形して、ピラートリム3の膨出側縁部を押し広げて、ピラーインナパネル5aとピラートリム3の間に形成される隙間を広げることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーテンエアバッグの展開補助構造に関する。詳しくは、カーテンエアバッグの展開時にピラートリムに引っ掛からないように展開を補助する構造に関する。
従来より、自動車の車両用乗員保護装置の1つとして、図6に示すように、フロントピラー11からリヤピラー13に亘って展開するいわゆるカーテンエアバッグ10が開発、実用化されている(特許文献1参照)。
カーテンエアバッグ10は、サイドルーフレール12内に車長方向に沿ってエアバッグ本体20を格納し、車両側方から衝突等により強い衝撃を受けると、車室内の側面を全体的に覆うようにエアバッグ本体20を展開させて、乗員への衝撃(特に頭部への衝撃)を緩和するものである。
ここで、エアバッグ10の膨張展開時におけるエアバッグ本体20の下端位置を規制するため、エアバッグ本体20の前側下端とフロントピラー11とがストラップ(ひも)40で結ばれている。
即ち、図7に示すように、車室内のルーフ部分はヘッドライニング200により覆われている。このヘッドライニング200はフロントピラー11にかけて一部延長された延長部201(図7中斜線を入れて示す)を有しており、この延長部201とピラートリム14とが重ね合わせて組み付けられている。
このフロントピラー11は、図8に示すように、2枚のパネル11b1,11b2により閉断面に形成されるインナパネル11bとアウタパネル11aとを結合させ、パネル11b1の車室内側をピラートリム14で覆ったものである。
インナパネル11bとピラートリム14との間の縁部にはウェザストリップ16が嵌め込まれており、このウェザストリップ16に設けられた舌片16aにより、インナパネル11bとピラートリム14との間の開口(間隙)30が閉塞されている。パネル11b1とピラートリム14との間には、ピラー11に沿ってストラップ40が配設されている。
ピラートリム14と重ね合わされるヘッドライニング200の延長部201の断面図を図8に示す。
図8に示すように、延長部201の縁部202(インナパネル11bとピラートリム14との間の間隙30側の縁部)がピラートリム14から突出するように形成されており、延長部201の縁部202が開口30から露出するようになっている。
このように構成される車両用乗員保護装置によれば、カーテンエアバッグ10の展開時にヘッドライニング延長部201の縁部202がガイドとして機能して、図8中に矢印で示すように、ストラップ40がインナパネル11bとピラートリム14との間から確実に引っ張り出される。従って、ストラップ40がピラートリム14に引っ掛かってトリム材が剥がれ落ちる事態が未然に防止されることになる。
その他のカーテンエアバッグとしては、特許文献2に開示されるものが知られている。
特開2003−312431 特開2001−219803
近年、各国の法規対応のため、従来のカーテンエアバッグよりも保護エリアを拡大する傾向にあり、フロントピラー11の内部までカーテンエアバッグ10の膨張部をレイアウトする車が増えている。
そのようなレイアウトの場合、単にストラップ40をエアバッグ本体20の膨張部に置き換えて、インナパネル11bとピラートリム14との間の空間にまでエアバッグ本体20を格納すると、エアバッグ本体20が展開した際に、エアバッグ本体20の展開方向の力により、ピラートリム14が鉛直真下方向に押されピラートリム14の破損及びテザークリップの破損によりピラートリム14の脱落を招く可能性が高いものと予想される。
つまり、ピラートリム14の断面は、車室内のインテリアの意匠性やピラーの幅などからある程度の曲率で湾曲する。そのため、エアバッグ本体20が膨出する際に湾曲部に引っかかり、ピラートリム14を車幅方向外側から押し広げずに鉛直真下方向へ押し剥がす場合があり、破損及びテザークリップの破損を招く場合がある。
なお、ヘッドライニング延長部201を更に延長するとそのような可能性を低くすることができると考えられるが、ヘッドライニング200の製造上及びコストの問題で、ヘッドライニング延長部201を更に延長することが難しく、また、ヘッドライニング200とピラートリム14との重ね合わせ量も十分に確保できなかった。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、フロントピラーの内部までカーテンエアバッグの膨張部を格納する車両において、カーテンエアバッグ展開時におけるピラートリムとの引っ掛かりを最小限のコストで回避し、以って、ピラートリムの破損及びテザークリップの破損によりピラートリムの脱落を防止するためのカーテンエアバッグの展開補助構造を提供せんとするものである。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係るカーテンエアバッグの展開補助構造は、車両のフロントピラーを構成するピラーインナパネルと、前記ピラーインナパネルを車室内から覆うピラートリムと、展開時に車室内の側面を全体的に覆うように展開膨張するカーテンエアバッグと、を備え、前記エアバッグの前部が、前記ピラーインナパネルと前記ピラートリムとの間の空間に収納され、前記エアバッグの前部は、前記ピラーインナパネルに対して前記ピラートリムを車幅方向外側から押し広げて膨出するよう構成されたカーテンエアバッグの展開補助構造において、前記エアバッグと前記ピラートリムとの間で、非展開時の前記エアバッグに沿って配置された展開補助プレートをさらに備え、前記展開補助プレートは前記エアバッグの展開挙動に伴って変形して、前記ピラートリムの膨出側縁部を押し広げて、前記ピラーインナパネルと前記ピラートリムの間に形成される隙間を広げることを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項2に係るカーテンエアバッグの展開補助構造は、請求項1記載のカーテンエアバッグの展開補助構造において、前記展開補助プレートは、前記ピラートリムの内側から前記インナパネルの内側にまで延長しており、その一端が前記ピラートリム側に固定される一方、その他端が前記インナパネル側に対して仮固定されることを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項3に係るカーテンエアバッグの展開補助構造は、請求項1記載のカーテンエアバッグの展開補助構造において、前記展開補助プレートは、その一端が前記インナパネル側に対して固定されるとともに、前記エアバッグの前部断面の全周を覆うように前記エアバッグに巻きつけられ、その他端が前記エアバッグの展開挙動に伴って位置変位して前記ピラートリムの膨出側縁部を押し広げることを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項4に係るカーテンエアバッグの展開補助構造は、請求項1乃至請求項3のいずれか記載のカーテンエアバッグの展開補助構造において、前記展開補助プレートは、膨出側とは反対側の縁部周辺において前記ピラートリムの断面よりも緩やかに湾曲する断面のガイド面を有していることを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項5に係るカーテンエアバッグの展開補助構造は、請求項1乃至請求項4のいずれか記載のカーテンエアバッグの展開補助構造において、前記展開補助プレートは、前記ピラートリムからヘッドライニングに跨る部分に配置されることを特徴とする。
本発明は、カーテンエアバッグ展開時にカーテンエアバッグの展開挙動を利用して、積極的にピラートリムを開く展開補助プレートを追加したものである。
即ち、本発明では、カーテンエアバッグ展開挙動に伴って展開補助プレートが変形してピラートリムの膨出側縁部(車幅方向外側縁部)を押し広げるので、カーテンエアバッグが展開する際に、カーテンエアバッグはピラートリムとインナーパネルとの間を通過しやすくなる。
したがって、カーテンエアバッグのピラートリムへの引っ掛かりを防止し、ピラートリムを鉛直下方へ押し剥がしてピラートリムを破損させたりテザークリップを破損させたりすることを防止することができる。
また、展開補助プレートは、その一端がピラートリム側に固定される一方、他端がインナパネル側に対して仮固定されるので、展開補助プレートには、カーテンエアバッグ展開の際、ピラートリム側に固定される固定部とピラートリムの膨出側縁部に当接する当接部との間に、カーテンエアバッグが車幅方向内側へ進入し難くなるように進入防止部が形成されることとなり、展開補助プレートは、カーテンエアバッグをピラートリムの膨出側と反対側の縁部周辺に進入させることなく前記エアバッグの展開挙動に伴って変形してピラートリムの膨出側縁部(車幅方向外側縁部)をより確実に押し広げることができる。
また、展開補助プレートは、その一端がインナパネル側に対して固定されるとともに、前記エアバッグの前部断面の全周を覆うように前記エアバッグに巻きつければ、進入防止部を十分な大きさにすることができ、展開補助プレートは、カーテンエアバッグをピラートリムの膨出側と反対側の縁部周辺により確実に進入させることなく前記エアバッグの展開挙動に伴って変形して他端でピラートリムの膨出側縁部(車幅方向外側縁部)をより確実に押し広げることができる。
また、フロントピラーの延在方向に垂直な断面で、展開補助プレートは、膨出側とは反対の車幅方向内側に形成される前記ピラートリムの断面湾曲部よりも緩やかに湾曲する断面のガイド面を湾曲部の上方に形成したので、エアバッグが膨出する際、鉛直真下方向にかかる膨出方向の力を、展開補助プレートのガイド面で車幅方向外側へスムーズに案内することができ、ピラートリムに直接当接した場合に比べ、ピラーインナパネルに対してピラートリムを車幅方向外側から容易に押し広げることができる。
また、展開補助プレートは、ピラートリムからヘッドライニングに跨るので、ヘッドライニングとフロントピラートリムへと、バッグの展開が進むとき、ヘッドライニングの開口部とピラートリムの開口部を補助プレートで繋ぐことによって、カーテンエアバッグのピラートリムへの引っ掛かりを防止し、ピラートリムの脱落を防ぐことができる。
以下に実施例として示す態様が本発明を実施するための最良の形態である。
本発明の第1の実施例に係るカーテンエアバッグの展開補助構造を図1〜図5を参照して説明する。
図1、図2、図3は、何れも、カーテンエアバッグ本体4の展開時の様子を時間経過に伴って示す断面図、図4は展開補助プレート2の平面図、図5は、カーテンエアバッグ本体4が格納されるサイドルーフレール9からフロントピラー5にかけての内部を破断して示す斜視図である。
図1に示すように、自動車の車両用乗員保護装置の1つであるカーテンエアバッグ本体4は、保護エリア拡大のために、フロントピラー5の内部にまで格納されている。
即ち、カーテンエアバッグ本体4は、図5に示すように、サイドルーフレール9からフロントピラー5にかけて車長方向に沿って格納され、車両側方から衝突等により強い衝撃を受けると、図5中でI→II→ IIIのようにサイドルーフレール9側からフロントピラー5側に向けて展開が進行し、車室内の側面を全体的に覆い、乗員への衝撃を緩和するものである。
ここで、フロントピラー5内におけるカーテンエアバッグ本体4は、図1に示すように、ピラーインナーパネル5aとピラートリム3との間の空間に格納されている。
フロントピラー5は、ピラーインナーパネル5aとピラーアウターパネル5bとを結合させると共にピラーインナーパネル5aの車室内側をある程度の曲率で湾曲するピラートリム3で覆ったものである。
ピラートリム3は、ヘッドライニング(ヘッドライニング延長部)1と一部重ね合わせられ、通常時は、ピラーインナーパネル5aとピラートリム3との開口部(隙間)はウェザーストリップ7で閉塞されている。
ピラートリム3は、柔軟性のある材質であるため、カーテンエアバッグ本体4の膨張に伴って変形しうるものであるが、エアバッグ本体4が展開した際に、ピラートリム3の縁部(エッジ)に引っ掛かり、エアバッグ本体4の展開方向の力(鉛直真下方向)により、脱落する虞も否定できない。
また、ピラートリム3のピラー延在方向に垂直な断面は、車室内のインテリアの意匠性やピラーの幅などからある程度の曲率で湾曲する。そのため、エアバッグ本体4が膨出する際に湾曲部が引っかかり、ピラートリム3を車幅方向外側から押し広げずに鉛直真下方向へ押し剥がす場合があり、破損及びテザークリップの破損を招く場合がある。
そこで、本発明では、ピラートリム3とヘッドライニング1が跨る部分のフロントピラー5内において、カーテンエアバッグ本体4の周囲に沿って展開補助プレート2を配置したものである。
展開補助プレート2は、ピラートリム3の車幅方向内側に形成された断面よりも緩やかに湾曲する断面のガイド面を有する。言い換えると、カーテンエアバッグ本体4に対して、ピラートリム3よりも鈍角で接するガイド面で構成され、カーテンエアバッグ本体4の膨張時に容易に変形しうる程度の柔軟性を有している。
展開補助プレート2の材質として、本実施例では、環境を配慮してオレフィン樹脂(TPO;Thermo Plastic Olefin) を採用している。
また、展開補助プレート2は、ピラートリム3の内側からピラーインナーパネル5aの内側にまで延びる長さを有しており、図4に平面図を示すように、その一端にはピラートリム側に固定するための固定穴2bが形成され、また、その他端にはピラーインナーパネル側に対して仮固定するため仮固定穴2aが形成されている。
艤装時には、展開補助プレート2の一端の固定穴2bをEAリブ6の凸部に嵌め込む一方、補助展開プレート2の他端の仮固定穴2aは、EAリブ6の取付点を利用してピラーインナーパネル5aにボルト(図示省略)で共締めする。
尚、展開補助プレート2の他端に設けられた仮固定穴2aの下方近傍には、エアバッグの膨出力によって破断される脆弱部が設けられている。
このように、展開補助プレート2をピラートリム3の内側からピラーインナーパネル5aの内側にまで配置したのは、エアバッグ本体4が展開した際に、ピラートリム3の縁部が引っ掛かることがないよう、ピラートリム3よりも大きくエアバッグ本体4の周囲を取り囲むためである。
このような構成を有する展開補助プレート2は、図2,3に示すように、カーテンエアバッグ本体4の展開に伴い変形して、ピラートリム3の車幅方向外側縁部を積極的に開くのを補助すると共に、ピラートリム3とピラーインナーパネル5aとの間に形成される隙間にカーテンエアバッグ本体4がスムーズに通るように補助する。
即ち、カーテンエアバッグ本体4の膨張時には、図2、図3に示すように、カーテンエアバッグ本体4の膨張力は、先ず、展開補助プレート2に作用し、次いで、展開補助プレート2によりピラートリム3が室内側へ図中時計回りに押し広げられる。
その際、エアバッグ本体4は、展開補助プレート2により案内され、ピラートリム3の縁部に引っ掛かることなく、ピラートリム3の車幅方向外側縁部を開き、ピラーインナーパネル5a及びウェザーストリップ7とピラートリム3との間で隙間から車室内へ展開膨張する。
詳しくは、図2に示すカーテンエアバッグ本体4の展開直後には、カーテンエアバッグ本体4の膨張力は、先ず、展開補助プレート2に作用し、展開補助プレート2の他端の仮固定穴2a下方近傍の脆弱部を破断させ、ピラーインナーパネル5aの凸部51から外れる。その際、展開補助プレート2の一端はピラートリム側に固定されたままである一方、展開補助プレート2によりピラートリム3が室内側へ図中時計回りに徐々に押し広げられる。
そして、図3に示すカーテンエアバッグ本体4の展開数m秒後には、カーテンエアバッグ本体4と共に展開補助プレート2の他端が室内側へ押し出される際、展開補助プレート2はピラートリム3よりもカーテンエアバッグ本体4を大きく取り囲んでいるため、カーテンエアバッグ本体4がピラートリム3の縁部に引っ掛かることがない。
更に、カーテンエアバッグ本体4の膨張時に、ピラートリム3が室内側へ図中時計回りに押し広げられる際、ピラートリム3の断面よりも緩やかに湾曲する展開補助プレート2のガイド面に沿って、その膨張力が鉛直真下からピラートリム3とウェザーストリップ4の隙間に向けて案内されることになる。
これにより、カーテンエアバッグ本体4の膨張力が、鉛直真下から、ピラートリム3とウェザーストリップ4の隙間に向けて逃がされ、カーテンエアバッグ本体4がスムーズに展開すると共にその膨張力がピラートリム3に直接に作用せず、そのため、カーテンエアバッグ本体4の膨張時にピラートリム3の剥がれ落ち(脱落)が防止されることになる。
また、展開補助プレート2は、図1に示すように、ピラートリム3とヘッドライニング1とが跨る部分に配置されるため、ヘッドライニング1の開口部からピラートリム3の開口部が展開補助プレート2で繋がれることとなる。そのため、図5に示すように、I→II→ IIIのように、サイドルーフレール9側からフロントピラー5側に向けてカーテンエアバッグ本体4の展開が進行する際に、ピラートリム3の引っ掛かりを抑えてその脱落を防止するのにより有効である。
ここで、[発明が解決しようとする課題]の欄で述べた通り、フロントピラー5内にカーテンエアバック本体4を単に格納した場合には、カーテンエアバッグ本体4の展開が進む時、ヘッドライニング1とピラートリム3の見切り部で、ヘッドライニング1が先に開いてしまい、カーテンエアバッグ本体4がピラートリム3の上端部の開口部に引っ掛かり、破損及び脱落してしまうと予想されていた。
これに対し、本発明では、ヘッドライニング(延長部)1とピラートリム3とが跨る部分に展開補助プレート2を配置したので、ヘッドライニング1を更に延長して、ヘッドライニング1とピラートリム3との重ね合わせ量も十分に確保したのと同様な効果を生じ、エアバッグ展開時におけるピラートリム3との引っ掛かりを最小限のコストで回避することが可能となった。
これにより、ピラートリム3の破損及びテザークリップの破損により、ピラートリム3の脱落を確実に防止することが可能となった。
本発明の第2の実施例に係るカーテンエアバッグの展開補助構造を図9〜図14を参照して説明する。
図9は、カーテンエアバッグ本体4が格納されるサイドルーフレールからフロントピラーにかけてを示す斜視図、図10は、図9中における一点鎖線で囲む範囲Cの拡大図、図11は、図10中におけるD−D線で切断した展開前の断面図、図12は、図10中におけるE−E線で切断した展開前の断面図、図13は、図10中におけるD−D線で切断した展開後の断面図、図14は、図10中におけるE−E線で切断した展開後の断面図である。
本実施例は、請求項3に関するものであり、展開補助プレート21の取付方法を改良したものである。
即ち、カーテンエアバッグ本体4は、サイドルーフレールからフロントピラーにかけて車長方向に沿って格納され、図9、図10に示すように、サイドルーフレール9においてはヘッドライニング1により覆われ、フロントピラー5においてはピラートリム3により覆われている。
フロントピラー5は、図11に示すように、ピラーインナーパネル5aとピラーアウターパネル5bとを結合させると共にピラーインナーパネル5aの車室内側をある程度の曲率で湾曲するピラートリム3で覆ったものであり、ピラーインナーパネル5aとピラートリム3との間にカーテンエアバッグ本体4が格納されている。
サイドルーフレール9は、図12に示すように、サイドルーフレールインナパネル9aとサイドルーフレールインナパネルアウターパネル9bとを結合させると共にサイドルーフレールインナパネル9aの車室内側をヘッドライニング1で覆ったものであり、ルーフレールインナーパネル9aとヘッドライニング1との間にカーテンエアバッグ本体4が格納されている。
ピラーインナーパネル5aとピラートリム3との開口部(隙間)はウェザーストリップ7で閉塞され、サイドルーフレールインナパネル9aとヘッドライニング1との開口部もウェザーストリップ7で閉塞されている。
更に、ピラートリム3からヘッドライニング1に跨る部分において、カーテンエアバッグ本体4の全周に沿って展開補助プレート21が巻き付けられ、その一端がボディ側に固定されている。
展開補助プレート21は、図21に平面図を示すように、その一端にはボディ側に固定するためのスリット21bが2箇所に形成され、他端側は傾斜部及び段差部を形成している。傾斜側が車両後方に向けて、段差側が車両前方に向くように、展開補助プレート21は配置される。展開補助プレート21は、図22に示すように、カーテンエアバッグ本体4に巻き付けられる際、その全周を覆う程度の長さを有するものである。
従って、展開補助プレート21は、図13,図14に示すように、カーテンエアバッグ本体4の展開に伴い変形して、ピラートリム3、ヘッドライニング1の車幅方向外側縁部を積極的に開くのを補助すると共に、ヘッドライニング1とサイドルーフレールインナパネル9aの間に形成される隙間、ピラートリム3とピラーインナーパネル5aとの間に形成される隙間にカーテンエアバッグ本体4がスムーズに通るように補助する点において前述した実施例と同様の機能を発揮する。
また、展開補助プレート21は、図9,10に示すように、ピラートリム3とヘッドライニング1とが跨る部分に配置されるため、ヘッドライニング1の開口部からピラートリム3の開口部が展開補助プレート2で繋がれることとなる。そのため、サイドルーフレール9側からフロントピラー5側に向けてカーテンエアバッグ本体4の展開が進行する際に、ピラートリム3の引っ掛かりを抑えてその脱落を防止するのにより有効である。
具体的には、カーテンエアバッグ本体4が展開する様子を室内から見ると、図23に示すようにカーテンエアバッグ本体4が非展開の状態から、図24に示すようにカーテンエアバッグ本体4の展開がサイドルーフレール側から進行し、図25に示すようにフロントピラー5に至る際に、カーテンエアバッグ本体4が展開補助プレート21により案内されるため、ピラートリム3の引っ掛かりを抑えられることになる。
更に、本実施例では、カーテンエアバッグ本体4をボディ側に固定するためのプレート部を利用して展開補助プレート21を簡単に固定できるよう改良したものであり、以下、図15〜図22を参照して説明する。
カーテンエアバッグ本体4の単品組付け状態(LH)において、図15及び図16に示すように、カーテンエアバッグ本体4の全周を展開補助プレート21により覆うように巻き付け、更に、展開補助プレート21の外側に4箇所のテープ41を巻き付けることにより固定する。テープ41は、カーテンエアバッグ本体4の展開時における衝撃により破断する程度の強度を持つものである。
カーテンエアバッグ本体4にはボディに固定するための取付タブ42が2箇所に設けてあり、展開補助プレート21をカーテンエアバッグ本体4に巻き付ける前に予め展開補助プレート21のスリット21bを取付タブ42に貫通させておく。取付タブ42は、エアバッグ舌片部を金属プレートで挟み込んでなるものである。4箇所のテープ41は、取付タブ42と干渉しない位置に配置されている。
カーテンエアバッグ本体4及び展開補助プレート21をボディ側に固定した状態を図17〜図20に示す。図17〜図20は、ヘッドライニング1、ピラートリム3が未装着の状態である。
カーテンエアバッグ本体4は、図17に示すように、2箇所の取付タブ42にボルト43を締め付けることによりボディ側に取り付けられるものであり、図19に示すように、取付タブ42は展開補助プレート21のスリット21bを貫通しているので、同時に、展開補助プレート21の一端も取り付けられることになる。
図17においては、展開補助プレート21が展開した状態を破線で示しており、展開補助プレート21の傾斜側が車両後方に向けて、段差側が車両前方に向くように固定されている。図18及び図20においては、カーテンエアバッグ本体4がサイドルーフレール9からフロントピラー5にかけて配置されることが示されている。
上述した通り、本実施例の展開補助プレート21は、スリット21bにカーテンエアバッグ本体4の取付タブ42が貫通しているので、取付タブ42をボディ側にボルト43で締め付ける際、カーテンエアバッグ本体4が取り付けられると同時に展開補助プレート21の一端も固定されることになる。
従って、カーテンエアバッグ本体4と展開補助プレート21とを別々に固定する場合に比較して、取付作業が軽減されるという利点がある。
更に、カーテンエアバッグ本体4の艤装前において、展開補助プレート21はカーテンエアバッグ本体4に巻き付けられテープ41で固定されているため、展開補助プレート21とカーテンエアバッグ本体4とを一体に取り扱うことができ、それぞれを別々に取り扱う場合に比較して作業性が向上するという利点がある。
本発明は、カーテンエアバッグをフロントピラーまで格納した場合においても、カーテンエアバッグの展開時にピラートリムに引っ掛からないように展開を補助する構造として広く利用可能なものである。
第1の実施例に係るカーテンエアバッグの展開補助構造に係り、図5中のB−B断面における、カーテンエアバッグ本体の展開時の様子を時間経過に伴って示す断面図である。 第1の実施例に係るカーテンエアバッグの展開補助構造に係り、図5中のB−B断面における、カーテンエアバッグ本体の展開時の様子を時間経過に伴って示す断面図である。 第1の実施例に係るカーテンエアバッグの展開補助構造に係り、図5中のB−B断面における、カーテンエアバッグ本体の展開時の様子を時間経過に伴って示す断面図である。 展開補助プレートの平面図である。 カーテンエアバッグ本体が格納されるサイドルーフレールからフロントピラーにかけての内部を破断して示す斜視図である。 従来例におけるサイドルーフレールに格納されるカーテンエアバッグの説明図である。 従来例におけるカーテンエアバッグの前側下端とフロントピラーとがストラップで結ばれる様子を示す説明図である。 図7中A−A断面における、フロントピラーとヘッドライニングの延長部の重なり合った部分の断面図である。 カーテンエアバッグ本体4が格納されるサイドルーフレールからフロントピラーにかけてを示す斜視図である。 図9中における一点鎖線で囲む範囲Cの拡大図斜視図である。 図10中におけるD−D線の展開前断面図である。 図10中におけるE−E線の展開前断面図である。 図10中におけるD−D線の展開後断面図である。 図10中におけるE−E線の展開後断面図である。 展開補助プレートの巻き付けられたカーテンエアバッグ本体の側面図(下側が内側である)である。 展開補助プレートの巻き付けられたカーテンエアバッグ本体の側面図(下側が外側である)である。 展開補助プレートの巻き付けられたカーテンエアバッグ本体の車両状態組付け図(側面視)である。 展開補助プレートの巻き付けられたカーテンエアバッグ本体の車両状態組付け図(後方視)である。 図18中におけるF−F線の断面図である。 展開補助プレートの巻き付けられたカーテンエアバッグ本体の車両状態組付け図(前方視)である。 展開補助プレートの展開図である。 図20中のG−G線断面図である。 エアバッグ展開前の車室内の様子を示す斜視図である。 エアバッグ展開中の車室内の様子を示す斜視図である。 エアバッグ展開後の車室内の様子を示す斜視図である。
符号の説明
1 ヘッドライニング(延長部)
2,21 展開補助プレート
3 ピラートリム
4 カーテンエアバッグ本体
5 フロントピラー
5a ピラーインナーパネル
5b ピラーアウターパネル
6 EAリブ
7 ウェザーストリップ
9 サイドルーフレール
40 ストラップ
41 テープ
42 取付タブ
43 ボルト

Claims (5)

  1. 車両のフロントピラーを構成するピラーインナパネルと、
    前記ピラーインナパネルを車室内から覆うピラートリムと、
    展開時に車室内の側面を全体的に覆うように展開膨張するカーテンエアバッグと、
    を備え、
    前記エアバッグの前部が、前記ピラーインナパネルと前記ピラートリムとの間の空間に収納され、
    前記エアバッグの前部は、前記ピラーインナパネルに対して前記ピラートリムを車幅方向外側から押し広げて膨出するよう構成されたカーテンエアバッグの展開補助構造において、
    前記エアバッグと前記ピラートリムとの間で、非展開時の前記エアバッグに沿って配置された展開補助プレートをさらに備え、
    前記展開補助プレートは前記エアバッグの展開挙動に伴って変形して、前記ピラートリムの膨出側縁部を押し広げて、前記ピラーインナパネルと前記ピラートリムの間に形成される隙間を広げることを特徴とするカーテンエアバッグの展開補助構造。
  2. 前記展開補助プレートは、前記ピラートリムの内側から前記インナパネルの内側にまで延長しており、その一端が前記ピラートリム側に固定される一方、その他端が前記インナパネル側に対して仮固定されることを特徴とする請求項1記載のカーテンエアバッグの展開補助構造。
  3. 前記展開補助プレートは、
    その一端が前記インナパネル側に対して固定されるとともに、前記エアバッグの前部断面の全周を覆うように前記エアバッグに巻きつけられ、
    その他端が前記エアバッグの展開挙動に伴って位置変位して前記ピラートリムの膨出側縁部を押し広げることを特徴とする請求項1記載のカーテンエアバッグの展開補助構造。
  4. 前記展開補助プレートは、
    膨出側とは反対側の縁部周辺において前記ピラートリムの断面よりも緩やかに湾曲する断面のガイド面を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載のカーテンエアバッグの展開補助構造。
  5. 前記展開補助プレートは、前記ピラートリムからヘッドライニングに跨る部分に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載のカーテンエアバッグの展開補助構造。
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