JP5040488B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍冷蔵装置等に用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
近年、冷凍冷蔵庫等の冷凍装置に使用される密閉型圧縮機については、消費電力の低減のための高効率化や、低騒音化、並びに高信頼性化が望まれている。
従来、この種の密閉型圧縮機は、効率向上を目的にスラストボールベアリングを採用し、シャフトが主軸受に対して自由に回転できる構造にしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図5は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図6は図5の要部拡大図である。
図5、図6において、密閉容器2内には、固定子4と回転子6とからなる電動要素8と、この電動要素8により回転駆動される圧縮要素10とがそれぞれ収納され、底部に潤滑油12を貯留している。電動要素8と圧縮要素10は一体に組み立てられて圧縮機構14を形成し、この圧縮機構14は、複数のコイルばね16により密閉容器2内に弾性的に支持されている。
圧縮要素10は、主軸部20とツバ部22を介して形成された偏心軸部24を備えたシャフト26と、圧縮室30を形成するシリンダブロック32と、シリンダブロック32に設けられシャフト26を支持する主軸受34と、圧縮室30内で往復運動するピストン36と、ピストン36と偏心軸部24とを連結する連結機構38と、シャフト26のツバ部22の下部に設けられ主軸部20の軸心40aと略直角に設けられた上レース着座面42と、主軸受34の上部に主軸受34の軸心40bと略直角に設けられシャフト26や回転子6の重力方向の荷重を支持するスラスト摺動部44と、上レース着座面42とスラスト摺動部44の間に設けられたスラストボールベアリング46を備え、レシプロ式密閉型圧縮機を形成している。
シャフト26は、一端が密閉容器2内に貯留した潤滑油12に連通した給油機構50と、主軸部20に給油機構50によって汲み上げられた潤滑油12の一部をスラスト摺動部44に供給する給油溝52を有している。
固定子4は、固定子4の上部端面53がシリンダブロック32の下端に形成された固定子取り付け面54に固定される。また、回転子6は、回転子6の鉄心56の軸心40c方向の上端58が固定子4の上部端面53と同じ高さ位置で、回転子6の下端70が固定子4の下部端面71と同じ高さ位置になるように、主軸部20に焼嵌め等で固定されている。
スラストボールベアリング46は、複数のボール60と、ボール60を保持するホルダー部62と、ボール60の上下に各々配設された上レース64と下レース66とを備えており、上レース64はツバ部22の上レース着座面42と接しており、下レース66は主軸受34のスラスト摺動部44と接している。
複数のボール60は、上レース64と下レース66にそれぞれ接触しながら転動している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素8に外部電源(図示せず)より通電がされると、回転子6が回転しこれに伴ってシャフト26が回転し、偏心軸部24の運動が連結機構38を介してピストン36に伝わることでピストン36は圧縮室30内で往復運動を行い、圧縮要素10が所定の圧縮動作を行う。
それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室30内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐出される。
このときシャフト26の給油機構50は、潤滑油12を汲み上げ、各摺動部(図示せず)を潤滑し、その一部は給油溝52からスラスト摺動部44へ供給されスラストボールベアリング46を潤滑する。
シャフト26と回転子6の重量は、スラストボールベアリング46で支えられると共に、シャフト26の回転時はボール60が上レース64と下レース66の間で転がるため、シャフト26を回転させるトルクはスラストすべり軸受けに比べて小さくなる。そのため、スラスト軸受けでの損失を小さくすることができ、入力が低減して、高効率とすることができる。
特開2005−127305号公報
しかしながら、上記従来の構成では、密閉型圧縮機を長く運転した場合に、スラストボールベアリング46の上レース64と下レース66とがそれぞれ接しているシャフト26の上レース着座面42と主軸受34のスラスト摺動部44などが摩耗する可能性があった。
また、上レース着座面42やスラスト摺動部44の摩耗に起因して、圧縮機の入力が増加して効率が低下したり、摩耗粉が潤滑油12とともに各摺動部に導かれて信頼性が低下したりする可能性があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、スラストボールベアリング46において、上レース64と上レース着座面42の接触部における摩耗、および下レース66とスラスト摺動部44の接触部における摩耗の発生を抑制し、入力の増加を抑えた高効率で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、固定子に対して回転子の軸心方向の位置をずらし、回転子に生じる磁気吸引力が、スラスト摺動部でスラストボールベアリングが挟み込まれる向きに作用するもので、スラストボールベアリングにおいて、上レースと上レース着座面の接触部における摩耗、および下レースとスラスト摺動部の接触部における摩耗の発生を抑制し、入力の増加を抑えるとともに、高い信頼性を確保することができるという作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、固定子に対して回転子の軸心方向の位置をずらし、回転子に生じる磁気吸引力が、スラスト摺動部でスラストボールベアリングが挟み込まれる向きに作用するもので、スラストボールベアリングにおいて、ボールが滑ることなく転動するとともに、上レースと上レース着座面の接触部における摩耗、および下レースとスラスト摺動部の接触部における摩耗の発生を抑制することができ、入力の増加を抑えた高効率で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに、固定子と回転子を備えた電動要素と、前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は、鉛直方向に延展した主軸部に前記回転子が固定されたシャフトと、前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受と、前記シャフトの回転に伴い容積を変化させる圧縮室と、前記シャフトや前記回転子の重力方向の荷重を支持するスラスト摺動部に配設されたスラストボールベアリングとを備え、前記スラストボールベアリングは複数のボールと前記ボールを保持するホルダー部と前記ボールの上下に各々配設される上レースおよび下レースとを備え、前記固定子に対して前記回転子の軸方向の位置をずらし、前記回転子に生じる磁気吸引力が、前記スラスト摺動部で前記スラストボールベアリングを挟み込む向きとなるもので、ボールが上レースと下レースを滑ることなく転動するため摩擦抵抗が減るとともに、上レースと下レースがボールに引っ張られて回転するのを防止し、上レースと上レース着座面との接触部の摩耗、および下レースとスラスト摺動部との接触部の摩耗を抑制することができ、入力の増加を抑えた高効率で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、磁気吸引力は、スラストボールベアリングのボールが滑らず転動するためのスラスト摺動部で挟み込まれる最小荷重から、回転子とシャフトに作用する総重力を差し引いた荷重にほぼ等しくしたもので、磁気吸引力を計算で容易に求めることができるとともに、過大な磁気吸引力がスラストボールベアリングに作用することを防止できるため、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに入力の増加を抑え、スラストボールベアリングでの摩耗を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、電動要素は圧縮要素の上方に配設され、スラストボールベアリングは回転子と主軸受との間に配設されたもので、スラストボールベアリングが周囲を回転子に囲まれて、ボールが上レースと下レースを転動する際に発生する騒音が回転子で遮音されるため、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、騒音を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、電動要素は圧縮要素の下方に配設され、シャフトは主軸部とツバ部を介して形成された偏心軸部とを有し、スラストボールベアリングは前記ツバ部と主軸受との間に配設されたもので、圧縮要素より振動低い電動要素がコイルばねで密閉容器内に弾性支持されており、圧縮要素の振動がコイルばねを介して密閉容器へ伝達することを防止することができるので、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、振動を低減することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、回転子は少なくとも電源周波数を超える運転周波数で駆動されるもので、高能力運転である高速回転においても、ボールは上レースと下レースを滑ることなく転動するため摩擦抵抗が減るとともに、上レースと上レース着座面の接触部における摩耗、および下レースとスラスト摺動部の接触部における摩耗の発生を抑制することができ、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の効果に加えて、高能力運転時においても入力の増加を抑え、高い効率と高い信頼性を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は図1の要部拡大図である。
図1、図2において、密閉容器102内には、固定子104と回転子106とからなりインバータ電源装置(図示せず)によって駆動される電動要素108と、この電動要素108により回転駆動される圧縮要素110とがそれぞれ収納され、底部に潤滑油112を貯留している。電動要素108と圧縮要素110は一体に組み立てられて圧縮機構114を形成し、この圧縮機構114は、複数のコイルばね116により密閉容器102内に弾性的に支持されている。
次に圧縮要素110の主な構成について説明する。
圧縮要素110を構成するシリンダブロック120には、円筒形状の圧縮室122が形成され、ピストン124が圧縮室122内に往復自在に嵌入されている。シリンダブロック120の下部には主軸受126が形成され、主軸受126の上部には、主軸受126の軸心128aと略直角に設けられたスラスト摺動部130が形成されている。
シャフト140は、主軸部142とツバ部144を介して偏心軸部146が形成されている。主軸部142は、主軸受126に鉛直方向に軸支され、一端が密閉容器102内に貯留した潤滑油112に連通した給油機構150と、主軸部142に給油機構150によって汲み上げられた潤滑油112の一部をスラスト摺動部130に供給する給油溝152を有し、偏心軸部146とピストン124は連結機構154で連結されている。
シャフト140のツバ部144の下部162には、主軸部142の軸心128bと略直角に設けられた上レース着座面164が形成され、上レース着座面164とスラスト摺動部130と間には、シャフト140と回転子106の重力方向の荷重を支持するため、スラストボールベアリング166が配設されている。
スラストボールベアリング166は、複数のボール168と、ボール168を保持する樹脂製のホルダー部170と、ボール168の上下に各々配設された上レース172と下レース174とを備えている。上レース172はツバ部144の上レース着座面164と接しており、下レース174はスラスト摺動部130と接している。複数のボール168は、上レース172と下レース174にそれぞれ接触しながら転動している。
固定子104は、固定子104の上部端面153がシリンダブロック120の下端に形成された固定子取り付け面182に当接しボルト(図示せず)で固定されている。
回転子106は、回転子106の鉄心178の軸心128c方向の上端186が固定子104の上部端面153より高い位置で、かつ回転子106の下端176が固定子104の下部端面177より高い位置になるように、主軸部142に焼嵌め等で固定されている。
回転子106は、回転子106の鉄心178内にフェライトや希土類でできた永久磁石180が組み込まれている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作と作用を説明する。
電動要素108にインバータ電源装置(図示せず)より通電がされると、回転子106が回転し、これに伴ってシャフト140が回転し、偏心軸部146の回転運動が連結機構154を介してピストン124に伝えられることでピストン124は、圧縮室122内で往復運動を行い、圧縮要素110が所定の圧縮動作を行う。
これにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室122内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐出される。
このときシャフト140は、主軸部142の給油機構150により潤滑油112を汲み上げ各摺動部(図示せず)を潤滑し、その一部は給油溝152からスラスト摺動部130に供給されスラストボールベアリング166を潤滑する。
シャフト140と回転子106の重量は、スラストボールベアリング166で支えられるとともに、シャフト140が回転する際には、ボール168が上レース172と下レース174の間で転動するため、シャフト140を回転させるトルクはスラストすべり軸受けに比べて小さくなる。そのため、スラスト軸受けでの損失を小さくすることができ、入力が低減して、高効率とすることができる。
次に、圧縮機の運転時における、回転子106に生じる磁気吸引力のメカニズムと上レース172や下レース174の挙動について説明する。
回転子106は、鉄心178の上端186が固定子104の上部端面153より高い位置で、回転子106の下端176が固定子104の下部端面177より高い位置になるように配置されている。
そのため、回転子106に生じる磁気吸引力、すなわち固定子104に対して回転子106の磁気中心が上方にずれているために、磁気中心が一致するように回転子106を下方に引き戻す力が作用する。
そして、その磁気吸引力により、回転子106に固定されたシャフト140は下方に引き戻される力が常に作用し、シャフト140の下部162の上レース着座面164とスラスト摺動部130との間で、スラストボールベアリング166が強く挟み込まれる。
この磁気吸引力が作用しない場合は、単に回転子106とシャフト140の自重によりスラストボールベアリング166が挟み込まれるが、磁気吸引力が加わることで、さらに強く挟み込まれる。
そのため、ボール168は、上レース172と下レース174を滑ることなく転動して摩擦抵抗を低減することができる。
さらに、上レース172と下レース174がボール168に引っ張られて回転するのを防止することができ、上レース172と上レース着座面164の接触部における摩耗、および下レース174とスラスト摺動部130の接触部における摩耗の発生を抑制することができた。
これは、磁気吸引力が作用していない場合は、上レース172はシャフト140と同期して回らずに滑りが発生し、下レース174はシャフト140の回転に遅れながらゆっくりと回転していたために、上レース172は上レース着座面164と摺動し、下レース174はスラスト摺動部130と摺動していた従来の欠点を解決することが出来たためである。
また、上レース172と上レース着座面164との摺動や、下レース174とスラスト摺動部130と摺動に伴う摩耗を解決することが出来たためである。
もちろん、回転子106に作用する磁気吸引力の方向が本実施例と反対で、スラストボールベアリング166が挟み込まれない方向に作用している場合はさらに上記欠点が顕著なものとなっていたが、これを解決できることを確認している。
また、磁気吸引力には最適値があり、スラストボールベアリング166のボール168が滑らず転動するための上レース着座面164とスラスト摺動部130で挟み込まれる最小荷重から、回転子106とシャフト140に作用する総重力を差し引いた荷重にほぼ等しく設定することで、上記効果が得られるとともに、過剰な磁気吸引力が作用した場合に生じる入力の増加やスラストボールベアリング166での摩耗を抑制することができる。
さらに、上述した磁気吸引力の最適値は計算で容易に求めることができる。
また、電動要素108は圧縮要素110の下方に配設され、圧縮要素110より振動の低い電動要素108が複数のコイルばね116により密閉容器102内に弾性的に支持されている。そのため圧縮機構114の振動がコイルばね116を介して密閉容器102へ伝達することを防止できるので振動を低減することができる。
また、高い冷凍能力を得るために電源周波数を超える68Hzといった高速回転で駆動した際においても、ボール168は上レース172と下レース174を滑ることなく転動するため摩擦抵抗が減るとともに上レース172と上レース着座面164の接触部における摩耗、および下レース174とスラスト摺動部130の接触部における摩耗の発生を抑制することができる。その結果、高能力運転時においても入力の増加を抑えた高効率で信頼性を向上することができる。
尚、電動要素108が永久磁石180を用いないインダクションモータであっても、永久磁石180を用いた本実施の形態と同様の作用、効果が得られることは言うまでもない。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図、図4は図3の要部拡大図である。
図3、図4において、密閉容器202内には、固定子204と回転子206とからなりインバータ電源装置(図示せず)によって駆動される電動要素208と、この電動要素208により回転駆動される圧縮要素210とがそれぞれ収納され、底部に潤滑油212を貯留している。電動要素208と圧縮要素210は一体に組み立てられて圧縮機構214を形成し、この圧縮機構214は、複数のコイルばね(図示せず)により密閉容器202内に弾性的に支持されている。
次に圧縮要素210の主な構成について説明する。
圧縮要素210を構成するシリンダブロック220には、円筒形状の圧縮室222が形成され、ピストン224が圧縮室222内に往復自在に嵌入されている。シリンダブロック220の上部には主軸受226が固定され、主軸受226の上部には、主軸受226の軸心228aと略直角に設けられたスラスト摺動部230が形成されている。
シャフト232は、主軸受226に鉛直方向に軸支され外周に螺旋溝234を有する主軸部236と、その下方に形成された偏心軸部238を備えており、偏心軸部238の下端240に形成された給油孔(図示せず)に鋼管で成形された給油管242が圧入され、偏心軸部238とピストン224は連結機構244で連結されている。
給油管242は、一端が偏心軸部238の下端240から螺旋溝234に連通し、給油管242の下端開口部246が主軸部236の軸心228bの延長線上に湾曲し潤滑油212中に開口している。
固定子204は、固定子204の下部端面264がシリンダブロック220の上端286に形成された固定子取り付け面282に当接しボルト(図示せず)で固定されている。
回転子206は、回転子206の鉄心252の軸心228c方向の上端286が固定子204の上部端面253より高い位置で、回転子206の下端268が固定子204の下部端面264より高い位置になるように、主軸部236に焼嵌め等で固定されている。
回転子206は、回転子206の鉄心252内にフェライトや希土類でできた永久磁石254が組み込まれ、回転子206の下部260に凹部であるカウンターボア262を設けている。
回転子206の下部260の凹部であるカウンターボア262内には、軸心228cと略直角に設けられた環状のボア平面266が形成されている。これらカウンターボア262内のボア平面266とスラスト摺動部230との間には、シャフト232と回転子206の重力方向の荷重を支持するため、スラストボールベアリング270が配設されている。
スラストボールベアリング270は、複数のボール272と、ボール272を保持する樹脂製のホルダー部274と、ボール272の上下に各々配設された上レース276と下レース278とを備えている。上レース276は回転子206のカウンターボア262内のボア平面266と接しており、下レース278は主軸受226のスラスト摺動部230と接している。複数のボール272は、上レース276と下レース278にそれぞれ接触しながら転動している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作と作用を説明する。
電動要素208にインバータ電源装置(図示せず)より通電がされると、回転子206が回転し、これに伴ってシャフト232が回転し、偏心軸部238の回転運動が連結機構244を介してピストン224に伝えられることでピストン224は、圧縮室222内で往復運動を行い、圧縮要素210が所定の圧縮動作を行う。
これにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室222内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐出される。
このとき給油管242は、一端が偏心軸部238の下端240に圧入され、下端開口部246が主軸部236の軸心248の延長線上に湾曲しているため、シャフト232の回転とともに遠心力により潤滑油212を汲み上げ、各摺動部(図示せず)を潤滑し、その一部は螺旋溝234からスラスト摺動部230に供給されスラストボールベアリング270を潤滑する。
シャフト232と回転子206の重量はスラストボールベアリング270で支えられるとともに、シャフト232が回転する際にはボール272が上レース276と下レース278の間で転動するため、シャフト232を回転させるトルクはスラストすべり軸受けに比べて小さくなる。そのため、スラスト軸受けでの損失を小さくすることができ、入力が低減して、高効率とすることができる。
次に、圧縮機の運転時における、回転子206に生じる磁気吸引力のメカニズムと上レース276や下レース278の挙動について説明する。
回転子206は、鉄心252の上端286が固定子204の上部端面253より高い位置で、回転子206の下端268が固定子204の下部端面264より高い位置になるように配置されている。
そのため、回転子206に生じる磁気吸引力、すなわち固定子204に対して回転子206の磁気中心が上方にずれているために、磁気中心が一致するように回転子206を下方に引き戻す力が作用する。
そして、その磁気吸引力により、回転子206は固定されたシャフト232とともに下方に引き戻される力が常に作用し、カウンターボア262内のボア平面266とスラスト摺動部230との間で、スラストボールベアリング270が強く挟み込まれる。
この磁気吸引力が作用しない場合は、単に回転子206とシャフト232の自重によりスラストボールベアリング270が挟み込まれるが、磁気吸引力が加わることで、さらに強く挟み込まれる。
そのため、ボール272は、上レース276と下レース278を滑ることなく転動して摩擦抵抗を低減することができる。
さらに、上レース276と下レース278がボール272に引っ張られて回転するのを防止することができ、上レース276とボア平面266の接触部における摩耗、および下レース278とスラスト摺動部230の接触部における摩耗の発生を抑制することができた。
これは、磁気吸引力が作用していない場合は、上レース276はシャフト232と同期して回らずに滑りが発生し、下レース278はシャフト232の回転に遅れながらゆっくりと回転していたために、上レース276はボア平面266と摺動し、下レース278はスラスト摺動部230と摺動していた従来の欠点を解決することが出来たためである。
また、上レース276とボア平面266との摺動や、下レース278とスラスト摺動部230と摺動に伴う摩耗を解決することが出来たためである。
もちろん、回転子206に作用する磁気吸引力の方向が本実施例と反対で、スラストボールベアリング270が挟み込まれない方向に作用している場合はさらに上記欠点が顕著なものとなっていたが、これを解決できることを確認している。
また、磁気吸引力には最適値があり、スラストボールベアリング270のボール272が滑らず転動するためのボア平面266とスラスト摺動部230で挟み込まれる最小荷重から、回転子206とシャフト232に作用する総重力を差し引いた荷重にほぼ等しく設定することで、上記効果が得られるとともに、過剰な磁気吸引力が作用した場合に生じる入力の増加やスラストボールベアリング270での摩耗を抑制することができる。
さらに、上述した磁気吸引力の最適値は計算で容易に求めることができる。
また、電動要素208は圧縮要素210の上方に配設され、スラストボールベアリング270は回転子206と主軸受226との間に配設されたもので、スラストボールベアリング270が回転子206のカウンターボア262内に囲まれており、ボール272が上レース276と下レース278を滑ることなく転動する時に発生する騒音が回転子206のカウンターボア262内で遮音されるので、騒音を低減することができる。
また、高い冷凍能力を得るために電源周波数を超える68Hzといった高速回転で駆動した際においても、ボール272は上レース276と下レース278を滑ることなく転動するため摩擦抵抗が減るとともに、上レース276とボア平面266の接触部における摩耗、および下レース278とスラスト摺動部230の接触部における摩耗の発生を抑制することができる。その結果、高能力運転時においても入力の増加を抑えた高効率で信頼性を向上することができる。
尚、電動要素208が永久磁石254を用いないインダクションモータであっても、永久磁石254を用いた本実施の形態と同様の作用、効果が得られることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、固定子に対して回転子の軸方向の位置をずらし、回転子に生じる磁気吸引力が、スラスト摺動部でスラストボールベアリングを挟み込む向きとなるように固定子と回転子を配置したことで、入力の増加を抑えた高効率で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができるので、自販機、冷凍ショーケース、除湿機などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部拡大図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部拡大図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 従来の密閉型圧縮機の要部拡大図
符号の説明
102,202 密閉容器
104,204 固定子
106,206 回転子
108,208 電動要素
110,210 圧縮要素
112,212 潤滑油
122,222 圧縮室
126,226 主軸受
128c,228c 軸心
130,230 スラスト摺動部
140,232 シャフト
142,236 主軸部
144 ツバ部
146,238 偏心軸部
166,270 スラストボールベアリング
168,272 ボール
170,274 ホルダー部
172,276 上レース
174,278 下レース

Claims (5)

  1. 密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに、固定子と回転子を備えた電動要素と、前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は、鉛直方向に延展した主軸部に前記回転子が固定されたシャフトと、前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受と、前記シャフトの回転に伴い容積を変化させる圧縮室と、前記シャフトや前記回転子の重力方向の荷重を支持するスラスト摺動部に配設されたスラストボールベアリングとを備え、前記スラストボールベアリングは複数のボールと前記ボールを保持するホルダー部と前記ボールの上下に各々配設される上レースおよび下レースとを備え、前記固定子に対して前記回転子の軸心方向の位置をずらし、前記回転子に生じる磁気吸引力が、前記スラスト摺動部で前記スラストボールベアリングが挟み込まれる向きに作用する密閉型圧縮機。
  2. 磁気吸引力は、スラストボールベアリングのボールが滑らず転動するためのスラスト摺動部で挟み込まれる最小荷重から、回転子とシャフトに作用する総重力を差し引いた荷重にほぼ等しい請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 電動要素は圧縮要素の上方に配設され、スラストボールベアリングは回転子と主軸受との間に配設された請求項1または請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 電動要素は圧縮要素の下方に配設され、シャフトは主軸部とツバ部を介して形成された偏心軸部とを有し、スラストボールベアリングは前記ツバ部と主軸受との間に配設された請求項1または請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  5. 回転子は少なくとも電源周波数を超える運転周波数で駆動される請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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