JP5040012B2 - 建物緑化用の植栽基盤及びこれを使用した建物緑化構造 - Google Patents

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Description

この発明は、建物における壁面緑化や屋上緑化のために用いる植栽基盤及びこれを使用した建物緑化構造に関するものである。
昨今、夏期における都市部の気温が異常に高くなるヒートアイランド現象が問題になっている。このヒートアイランド現象の発生要因の一つとして、コンクリート製の建物が増加して、これらが日中の太陽光の照射によって高温に温められて、日没後においても冷却が進まないことが挙げられる。そこで、最近においては、建物の壁面や屋上面を草花等の植物により緑化して、建物の温度上昇を抑えるといった緑化対策が進められている。
このような建物緑化においては、壁面や屋上面に保水性を有する植栽基盤を配設して、その植栽基盤に植物を植え付けることで、植物を生育させる上で重要な水の確保を容易にするといった構造のものが多く見受けられる。(例えば、特許文献1〜3参照。)
特開平7−8114号公報 特開平5−95734号公報 実開平5−20543号公報
従来の建物緑化に用いる植栽基盤においては、その保水材料として不織布、スポンジ等が一般的に用いられているが、いずれも保水能力が十分ではなく、潅水管理が面倒になって、植物の生育にばらつきが生じ易く、場合によっては潅水不足によって植物を枯らしてしまうことも多かった。
また、近年では、自重の数百倍もの水を吸収し、保持する能力を有する吸水性ポリマーが研究開発されて、植生用の保水材料としても利用されるようになってきている。しかしながら、このような吸水性ポリマーを含有した植栽基盤を用いた場合、吸水性ポリマーが水を吸って膨張すると、植栽基盤の内部が圧迫されて導水性が損なわれ、植え付けた植物の根腐れの原因となることがあった。また、吸水性ポリマーの膨張によって植え付けた植物が押し上げられて、植栽面が要所要所で盛り上がって凹凸を生じることもあった。
さらに、多くの植栽基盤は、複層構造となっていて、それら各層を壁面や屋上面に順次敷き込むようにして施工されるようになっており、施工性が悪いといった不具合があった。さらにまた、各層を一体化してパネル状にした植栽基盤も提案されているが、このような植栽基盤の多くは、それ自体剛性を有しているか、若しくは、剛性を有する枠材を備えていて可撓性に乏しく、壁面や屋上面の凹凸に沿って敷き込むことができないといったように、依然として施工性が悪いといった問題があった。
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、吸水性及び保水性に優れた吸水性ポリマー等の吸水膨張体を使用して、植物への潅水を良好に維持しながらも、吸水膨張体の吸水時の膨張による悪影響を防止して、植物を良好に生育させることができ、しかも施工性にも優れた建物緑化用の植栽基盤及びこれを使用した建物緑化構造を提供することである。
上記課題を解決するため、この発明の建物緑化用の植栽基盤1は、建物の壁面31や屋上面に沿って配設される略面状のものであって、表裏面を構成する一対の透水シート体2、2を備え、これら透水シート体2、2間に、水を移送する導水体3と、水を吸収して膨張する吸水膨張体4と、その吸水膨張体4の膨張部分が入り込む膨張吸収空間Sを形成する保形体5とを積層状態で挟み込んで一体化してなり、その表面側に透水性を有する植栽マット50を搭載したり、或いは、その表面側に植物を直接植え付けて前記導水体3において根付かせることを特徴とする。
具体的には、表面側から前記導水体3、前記吸水膨張体4、前記保形体5の順に積層されている。また、前記導水体3は、シート状の不織布からなる。さらに、前記吸水膨張体4は、吸水性ポリマーを含有するシート状の不織布からなる。さらにまた、前記保形体5は、複数の樹脂製の波状部材11・・を同一平面上に間隔をあけて並設してなり、それら波状部材11・・の凹部15・・及び波状部材11・・間の隙間が前記膨張吸収空間Sとされている。そして、ロール状に巻き付け可能な可撓性を有している。
この発明の建物緑化構造は、上記の植栽基盤1を、建物の壁面31や屋上面に沿って配設したことを特徴とする。
この発明の植栽基盤を使用した建物緑化構造においては、植栽基盤に水を供給すると、導水体によって基盤全体に水を素早く行き渡らせるとともに、吸水膨張体が水を吸収して膨張し、基盤全体に亘って多量の水をむらなく均一に保持することができる。しかも、吸水膨張体の膨張部分は保形体の膨張吸収空間に入り込むので、植栽基盤の全体形状は吸水膨張体の水吸収前とほぼ同じでほとんど変化しない。このため、吸水膨張体が膨張しても、植栽基盤の内部が圧迫されて導水性が損なわれたり、植え付けた植物が押し上げられて植栽面が要所要所で盛り上がって凹凸を生じることはなく、吸水性及び保水性に優れた吸水性ポリマー等の吸水膨張体を使用して、植物への潅水を良好に維持しながらも、吸水膨張体の吸水時の膨張による悪影響を防止して、植物を良好に生育させることができる。
しかも、大量に雨が降ったり、過剰給水等によって余剰水が生じた場合でも、導水体を通じて余剰水を植栽基盤から速やかに排出することができ、さらに導水体や保形体の膨張吸収空間によって通気性を良好に維持することができるので、植物の根腐れ等を防止することができる。
また、植栽基盤は、その各構成部材を積層して一体化した構造となっているので、その施工に際して、現場において壁面や屋上面に各構成部材を順次敷き込むといった煩雑な作業を必要とせず、施工性の向上を図ることができる。
さらに、複数の樹脂製の波状部材を同一平面上に間隔をあけて並設して保形体を構成することで、保形体の構造を簡単にして、植栽基盤の製造工程の簡略化を図ることができる。しかも、波状部材によって耐圧扁平強度を高めることができ、植生部分によって植栽基盤が押し潰されることなく、膨張吸収空間を長期に亘って安定して確保して、信頼性の向上を図ることができる。
さらにまた、植栽基盤は、その可撓性を利用してロール状に巻き付けた状態で工場等から出荷することができ、しかも現場において建物の壁面や屋上面の形状等に追従させた柔軟な敷き込みが可能となることから、植栽基盤の取り扱いが容易になって施工性をより一層高めることができる。
次に、この発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る建物緑化用の植栽基盤の分解斜視図、図2は植栽基盤の斜視図である。
植栽基盤1は、図1及び図2に示すように、表裏面を構成する一対の透水シート体2、2を備え、これら透水シート体2、2間に、水を移送する導水体3と、水を吸収して膨張する吸水膨張体4と、植栽基盤1の耐圧扁平強度を維持する保形体5とを積層状態で挟み込んで一体化して、全体として略面状に形成されている。透水シート体2、2間の各部材は、表面側から導水体3、吸水膨張体4、保形体5の順に積層されている。
透水シート体2は、図3に示すように、縦テープ状素材6・・と、横テープ状素材7・・とを平織りにて織り合わせて、多数の水透過孔8・・を有する例えば15〜20メッシュのネット状に形成されている。テープ状素材6、7・・としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等の延伸処理を施した抗張力を有する熱可塑性合成樹脂等を使用することができる。
導水体3は、例えば合成繊維製のシート状の不織布からなり、植物を根付かせることも可能な適度な繊維密度を有している。
吸水膨張体4は、例えば吸水性及び保水性に優れた高吸水性ポリマーを含有する合成繊維製のシート状の不織布からなり、自重の数百倍もの水を吸収して膨張し、その吸収した水を保持する能力を有している。高吸水性ポリマーは、イオン性を有する基をもった水溶性の電解質ポリマーに、軽度の架橋結合を導入した3次元網目構造のものであり、例えばポリビニルアルコール系、アクリル系、ポリエーテル系等の合成高分子類、或いは、デンプン系、セルロース系等の天然高分子類を原料とするものが用いられている。なお、この吸水膨張体4には、植物の生育により有効な吸排水機能を発揮させるために、感温吸排水性樹脂を混入しても良い。この感温吸排水性樹脂は、温度が低いときに水を樹脂中に吸収して、温度が上昇して感温点に達すると水を排出するものである。
ここで、導水体3と吸水膨張体4とを組み合わせた理由について述べる。導水体3のみを使用した場合には、植栽基盤1全体に水を素早く行き渡らせることができるが、植栽基盤1全体における水の分散が不均一になり易い。例えば、植栽基盤1を縦向きに用いると、導水体3によって植栽基盤1の上部から下部へ水が素早く移送されるが、導水体3だけでは水を保持することができないので、植栽基盤1の下部に水が溜まって、植栽基盤1の上部では乾燥し易くなる。一方、吸水膨張体4のみを使用した場合には、植栽基盤1全体における水の分散を均一にすることができるので、導水体3のみを使用した場合の問題点を解決することができる。しかしながら、吸水膨張体4が吸水膨張して保水することにより、水の移動が遅くなって、植栽基盤1全体に水を行き渡らせるまでに多くの時間を要する。そこで、導水体3と吸水膨張体4とを組み合わせることで、導水体3の毛管現象による水移送能力と、吸水膨張体4の保水能力とを兼ね備えた構造として、植栽基盤1全体に水を素早く行き渡らせるとともに、植栽基盤1全体に亘って多量の水をむらなく均一に保持するようにしている。
保形体5は、図1及び図4に示すように、複数の樹脂製の波状部材11・・を同一平面上に間隔をあけて並設することによって構成されている。波状部材11は、所定ピッチに配設される平面部12・・と、所定ピッチに配設される底面部13・・と、平面部12・・と底面部13・・とを連結する側面部14・・とからなり、表面側に開口する凹部15・・と、裏面側に開口する凹部16・・とが長手方向に沿って交互に配置されている。なお、この波状部材11は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を素材として押出成形等にて形成されている。
この保形体5においては、植生部分の重圧に耐え得る耐圧扁平強度を有している。すなわち、重圧に対する圧潰を防ぐために、波状部材11の肉厚寸法T(図4参照)に対する幅寸法W(図1参照)、波のピッチP(図4参照)が釣り合っていることが必要で、肉厚寸法Tを薄くした場合や波のピッチPを大きくすれば耐圧強度が低下する。また、肉厚寸法Tを厚くすればコスト高となる。このため、使用する材質によって相違するが、例えば、ポリエチレン樹脂等を使用した場合には、各波状部材11の肉厚寸法Tを0.5〜2.5mm程度、幅寸法Wを5〜20mm程度、波のピッチPを5〜20mm程度、波の高さHを10mm程度とするのが好ましい。
そして、この保形体5の各波状部材11・・の凹部15・・及び波状部材11・・間の隙間によって、膨張吸収空間Sが構成されており、この膨張吸収空間Sに、吸水時の吸水膨張体4における膨張部分が入り込むようになっている。また、この膨張吸収空間Sは、通気用の空隙としても機能するようになっており、これによって植物の根腐れを抑制することができる。
次に、上記植栽基盤1の製造方法を説明する。まず、多数の波状部材11・・を同一平面上に間隔をあけて互いに平行に配列して保形体5を構成し、この保形体5を裏面側の透水シート体2の上に載置して、両者の接触部分を融着固定する。
続いて、保形体5の上に吸水膨張体4を載置するとともに、この吸水膨張体4に導水体3を重ね合わせて、これら吸水膨張体4及び導水体3を覆うようにして表面側の透水シート体2を被せる。このとき、吸水膨張体4及び導水体3は、図1及び図2に示すように、その幅方向の寸法が透水シート体2、2や保形体5の幅方向の寸法よりも小さく設定されており、保形体5の幅方向中央部を覆うようにして長手方向に連続して配置されている。
そして、保形体5の両端部と表面側の透水シート体2の両端部の接触部分、さらに場合によっては透水シート体2、2の両端部同士を融着固定することで、透水シート体2、2間に、導水体3、吸水膨張体4及び保形体5を積層状態で挟み込んで一体化してなる植栽基盤1を製造することができる。なお、透水シート体2、2、導水体3、吸水膨張体4及び保形体5を、熱融着や接着剤等によって互いに接着して一体化しても良い。
この植栽基盤1においては、保形体5の中央部を覆うようにして吸水膨張体4及び導水体3が配置されているので、図2に示すように、植栽基盤1全面において、その中央部に保水領域20が形成され、その両端部に吸水膨張体4が存在しない排水領域21、21が形成されている。
なお、吸水膨張体4及び導水体3は、必ずしも保形体5の中央部を覆うように配置する必要はなく、例えば図6に示すように、保形体5の略全面を覆うようにして配置しても良い。この場合、植栽基盤1の略全面に亘って保水領域20が形成され、保水性を高めることができる。さらに、複数の吸水膨張体4・・及び導水体3・・を所定の間隔をあけて配置することで、排水領域21・・を増やして、排水性を高めるようにしても良い。
また、この植栽基盤1は、湾曲させたり屈曲させたりすることが可能な可撓性を有しており、例えば約50mの長尺の帯状材に製造され、その可撓性を利用してロール状に巻き付けられた状態で工場から出荷されるようになっている。そして、現場において建物の壁面や屋上面の広さに応じた長さに適宜切断されて、壁面や屋上面の形状等に追従させた柔軟な敷き込みが可能となっている。
図7は、上記の植栽基盤1・・を使用した壁面緑化構造の一例を示している。30は、建物壁面31にアーム32・・を介して取り付けられて、壁面31と略平行に配された基板であって、この基板30の表面側に、所定の長さに切断された複数の植栽基盤1・・が縦方向に沿って横並びに取り付けられている。これら植栽基盤1・・は、基板30に釘止めされるようになっている。このとき、植栽基盤1の保形体5の波状部材11・・や波状部材11・・間の隙間を貫通して釘が打ち込まれることになるが、波状部材11・・間の隙間を貫通して釘が打ち込まれた場合でも、導水体3が芯材となることから、吸水膨張体4・・が吸水時にゲル状となっても植栽基盤1の取付強度を良好に確保することができる。なお、植栽基盤1は、上記のように基板30に取り付けた状態で建物壁面31に沿って配設するだけに限らず、建物壁面31に直接配設しても良い。
このようにして建物壁面31に沿って配設された植栽基盤1・・は、その一端部(上端部)において、透水シート体2、2及び保形体5が除去されて吸水膨張体4及び導水体3が露出した状態で延出している。
建物壁面31と基板30との間には、その隙間を利用して潅水装置40が設けられている。この潅水装置40は、植栽基盤1の一端部(上端部)に水を給水する給水部41と、植栽基盤1の他端部(下端部)から排水された水を受ける貯水部42とを備えている。給水部41及び貯水部42は、樋状に形成されて建物壁面31に沿って横方向に配されている。そして、植栽基盤1・・の一端部(上端部)において延出した吸水膨張体4及び導水体3が、給水部41内に挿入され、植栽基盤1・・の他端部(下端部)が、貯水部42に挿入されている。
50は、植栽基盤1・・の表面側に搭載された透水性を有する植栽マットである。なお、植栽マット50は、植栽基盤1及び基板30に釘止めされている。この植栽マット50は、合成繊維製のシート状の不織布からなり、植物が植え付けられるようになっている。
なお、植栽マット50は、工場において予め植栽基盤1に搭載した状態で植栽基盤1とともにロール状に巻き付けて出荷しても良い。さらには、植物を植え付けた植栽マット50を、工場において予め植栽基盤1に搭載した状態で植栽基盤1とともにロール状に巻き付けて出荷しても良い。
上記の壁面緑化構造においては、給水部41内に浸っている吸水膨張体4及び導水体3が毛細管現象によって給水部41内の水を吸い上げる。なお、給水部41には、図示しない給水タンク等から水が供給される。そして、導水体3によって植栽基盤1の上端部から下端部へ水が素早く移送されるとともに、吸水膨張体4が水を吸収して膨張し、植栽基盤1全面に亘って多量の水をむらなく均一に保持する。このとき、図5に示すように、吸水膨張体4の膨張部分が保形体5の膨張吸収空間Sに入り込むので、植栽基盤1の全体形状は、吸水膨張体4の水吸収前とほぼ同じでほとんど変化しない。このため、吸水膨張体4が膨張しても、植栽基盤1の内部が圧迫されて導水性が損なわれたり、植え付けた植物が押し上げられて植栽面が要所要所で盛り上がって凹凸を生じることはない。
そして、昼間の高温時や夏の渇水時等において、植生部分が乾燥してくると、吸水膨張体4において保持していた水が徐々に放散されて、導水体3及び植栽マット50を通して植生部分へ十分な量の水が供給され、植物への潅水を良好に維持することができる。一方、大量に雨が降ったり、過剰給水等によって余剰水が生じた場合には、植栽基盤1の排水領域21、21や導水体3を通じて余剰水を植栽基盤1の下端部から貯水部42へ速やかに排出するので、植物の根腐れ等を防止することができる。
図8は、別の実施形態に係る植栽基盤1・・を使用した壁面緑化構造の一例を示している。各植栽基盤1においては、その表面側に植物を直接植え付けて導水体3において根付かせるようになっている。この場合、植栽基盤1の導水体3を肉厚にして、表面側の透水シート体2及び導水体3に切れ込みを入れ、その切れ込みを利用して植物を植え付けるようにしている。なお、この植え付けは、工場においてロール状に巻き付けて出荷される植栽基盤1に予め施すようにしても良い。その他の構成及び作用効果は、上述した図1乃至図7で説明した植栽基盤1及び壁面緑化構造と同様である。
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、植栽基盤は、壁面緑化構造に利用するだけでなく、建物の屋上面に沿って配設して屋上緑化構造に利用しても良い。また、植栽基盤における導水体と吸水膨張体との間に、例えば透水性を有する防根シートを積層しても良い。このように防根シートを用いることで、植物の根が吸水膨張体へ侵入するのを防止することができ、根腐れ等を防止することができる。さらに、保形体としては、複数の波状部材を並設したものだけに限らず、少なくとも植生部分の荷重によって押し潰されることのない耐圧扁平強度を有し、膨張吸収空間を形成したものであれば良い。
この発明の一実施形態に係る植栽基盤の分解斜視図である。 同じくその斜視図である。 透水シート体の平面図である。 植栽基盤の縦断面図である。 植栽基盤の吸水時の縦断面図である。 植栽基盤の変形例を示す斜視図である。 植栽基盤を使用した壁面緑化構造の縦断面図である。 別の実施形態に係る植栽基盤を使用した壁面緑化構造の縦断面図である。
符号の説明
1・・植栽基盤、2・・透水シート体、3・・導水体、4・・吸水膨張体、5・・保形体、11・・波状部材、15・・凹部、31・・壁面、50・・植栽マット、S・・膨張吸収空間

Claims (8)

  1. 建物の壁面(31)や屋上面に沿って配設される略面状の植栽基盤(1)であって、表裏面を構成する一対の透水シート体(2)(2)を備え、これら透水シート体(2)(2)間に、水を移送する導水体(3)と、水を吸収して膨張する吸水膨張体(4)と、その吸水膨張体(4)の膨張部分が入り込む膨張吸収空間(S)を形成する保形体(5)とを積層状態で挟み込んで一体化してなり、その表面側に透水性を有する植栽マット(50)を搭載することを特徴とする建物緑化用の植栽基盤。
  2. 建物の壁面(31)や屋根面に沿って配設される略面状の植栽基盤(1)であって、表裏面を構成する一対の透水シート体(2)(2)を備え、これら透水シート体(2)(2)間に、水を移送する導水体(3)と、水を吸収して膨張する吸水膨張体(4)と、その吸水膨張体(4)の膨張部分が入り込む膨張吸収空間(S)を形成する保形体(5)とを積層状態で挟み込んで一体化してなり、その表面側に植物を直接植え付けて前記導水体(3)において根付かせることを特徴とする建物緑化用の植栽基盤。
  3. 表面側から前記導水体(3)、前記吸水膨張体(4)、前記保形体(5)の順に積層されている請求項1又は2記載の建物緑化用の植栽基盤。
  4. 前記導水体(3)は、シート状の不織布からなる請求項1乃至3のいずれかに記載の建物緑化用の植栽基盤。
  5. 前記吸水膨張体(4)は、吸水性ポリマーを含有するシート状の不織布からなる請求項1乃至4のいずれかに記載の建物緑化用の植栽基盤。
  6. 前記保形体(5)は、複数の樹脂製の波状部材(11)・・を同一平面上に間隔をあけて並設してなり、それら波状部材(11)・・の凹部(15)・・及び波状部材(11)・・間の隙間が前記膨張吸収空間(S)とされている請求項1乃至5のいずれかに記載の建物緑化用の植栽基盤。
  7. ロール状に巻き付け可能な可撓性を有している請求項1乃至6のいずれかに記載の建物緑化用の植栽基盤。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の植栽基盤(1)を、建物の壁面(31)や屋上面に沿って配設したことを特徴とする建物緑化構造。
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