JP5030074B2 - 非水電解液およびそれを用いた二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、充放電特性に優れた非水電解液、およびそれを用いた二次電池に関する。より詳細には、ビニレンカーボネートと負極上でおこる電解液の特定還元分解反応を抑制する添加剤を含有する非水電解液、およびそれを用いた二次電池に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
非水電解液を用いた電池は、高電圧でかつ高エネルギー密度を有しており、また貯蔵性などの信頼性も高いので、民生用電子機器の電源として広く用いられている。
【0003】
このような電池として非水電解液二次電池があり、その代表は、リチウムイオン二次電池である。それに用いられる非水溶媒として、誘電率の高いカーボネート化合物が知られており、各種カーボネート化合物の使用が提案されている。また電解液として、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどの前記高誘電率カーボネート化合物溶媒と、炭酸ジエチルなどの低粘度溶媒との混合溶媒に、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、Li2SiF6などの電解質を混合した溶液が用いられている。
【0004】
一方で、電池の高容量化を目指して電極の研究も進められており、リチウムイオン二次電池の負極として、リチウムの吸蔵、放出が可能な炭素材料が用いられている。特に黒鉛などの高結晶性炭素は、放電電位が平坦であるなどの特徴を有していることから、現在市販されているリチウムイオン二次電池の大半の負極として採用されている。
【0005】
黒鉛などの高結晶性炭素を負極に用いる場合、電解液用の高誘電率非水溶媒として、プロピレンカーボネートや1,2‐ブチレンカーボネートを用いると、初回充電時に黒鉛のエッジ面において溶媒の還元分解反応が起こり、活物質であるリチウムイオンの黒鉛への挿入反応が進行しにくくなる。その結果、初回の充放電効率の低下が起こることが知られている。(Electrochem.Soc.,146(5)1664-1671(1999)など)
【0006】
このため、電解液に使用される高誘電率の非水溶媒として、常温で固体ではあるものの、還元分解反応が継続的に起こりにくいエチレンカーボネートをプロピレンカーボネートに混合し電解液中のプロピレンカーボネートの含有量を制限することによって、非水溶媒の還元分解反応を抑える試みがなされている。負極上での溶媒の還元分解反応を抑制する添加剤としてビニレンカーボネートを電解液に含有させることが提案されている。ビニレンカーボネートを含有させることによって、電池の貯蔵特性が改善されることが示されている(特開平7−192756)。ビニレンカーボネートを添加することによって、電池のサイクル寿命が向上すること(特開平7−192760)、また、黒鉛負極のエッジ面で還元分解を受けるプロピレンカーボネートを使用できることが報告されている(弟10回リチウム電池国際会議、抄録 No.286)。ビニレンカーボネートは、プロピレンカーボネートを使用可能にすることから、黒鉛負極のエッジ面に作用していることが示唆される。
【0007】
これらの対策により、電池の充放電特性の向上が図られてきたが、高温保存や充放電サイクルを繰り返した場合の、電池の負荷特性の低下や電池容量の低下をさらに改善する電解液が求められている。
【0008】
ところで、黒鉛材料は、高度に発達した炭素縮合環平面が積み重なった構造をとっており、この炭素縮合環の端面が配向した面をエッジ面、炭素縮合環平面が配向した面をベーサル面と呼ぶ。このエッジ面、ベーサル面共に電子の伝導性があり、両面ともに電解液を電気化学的に還元分解しうる。ベーサル面での電解液の還元分解についてはいくつかの報告がなされはじめているが(Electrochemistry Communicationm2 (2000) 436-440,2000年電気化学会秋季大会要旨集、2A17,21ページ)、ベーサル面での還元分解を抑制する電解液用の添加剤についてもこれまで報告されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記の要請に応えるために、高温保存時に電解液の還元分解を抑制し、電池特性の劣化を抑制する電解液を提供することを目的とする。また、電池にすぐれた負荷特性および低温特性を与える非水電解液を提供することを目的とする。さらに、この非水電解液を含む二次電池の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決する為に鋭意検討を行なったところ、黒鉛負極上のエッジ面とベーサル面の両面での電解液の還元分解を抑制することによって、さらに、電池の高温保存試験、サイクル試験などの寿命特性を向上できることを見出した。
【0011】
すなわち本発明は、
[1]非水溶媒と電解質と、スルホベンゼンカルボン酸無水物、スルホベンゼンカルボン酸エステル類、ベンゼンジスルホン酸ジアルカリ金属塩、ベンゼンジスルホン酸エステル類及びスピロ型ノルボルニルこはく酸無水物から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加剤として含んでいる非水電解液であって、当該非水電解液を電解液とし、高配向性熱分解黒鉛(HOPG)のベーサル面を作用極とし、金属リチウムを参照極として対極とする電気化学セルにおいて、室温(25℃)において作用極の電位を3.0V〜0V〜3.0Vに10mV/秒の速度で電位掃引する第一サイクル目に、0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの強度が、200uA/cm2以下であることを特徴とする非水電解液を提供する。
【0012】
[2]前記0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの強度が、150uA/cm2以下であることを特徴とする[1]に記載の非水電解液は本発明の好ましい態様である。
【0013】
[3]前記該0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの強度が、100uA/cm2以下であることを特徴とする[1]に記載の非水電解液は本発明の好ましい態様である。
【0014】
[4]前記非水電解液が、さらにビニレンカーボネートを含む[1]〜[3]のいずれかに記載の非水電解液も本発明の好ましい態様である。
【0015】
[5]前記非水溶媒が、さらにエステル溶媒を含む非水溶媒である[1]〜[4]のいずれかに記載の非水電解液も本発明の好ましい態様である。
【0016】
[6]前記エステル溶媒が、環状エステルおよび/または鎖状炭酸エステルである[5]に記載の非水電解液も本発明の好ましい態様である。
【0017】
[7]前記電解質がリチウム塩である[1]〜[6]のいずれかに記載の非水電解液にも本発明の好ましい態様である
【0018】
また本発明は、前記した非水電解液を含む電池を提供する。
【0019】
さらに本発明は、負極活物質として金属リチウム、リチウム含有合金、またはリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な金属酸化物のいずれかを含む負極と、正極活物質として遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウムと遷移金属の複合酸化物、導電性高分子材料、炭素材料またはこれらの混合物のいずれかを含む正極と、前記した非水電解液とを含むリチウム二次電池を提供する。
【0020】
前記負極活物質がリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料であり、この炭素材料におけるX線解析で測定した(002)面における面間隔距離(d002)が、0.340nm以下であるリチウム二次電池は本発明の好ましい態様である。
【0021】
【発明実施の具体的形態】
次に、本発明に係る非水電解液およびこの非水電解液を用いた非水電解液二次電池について具体的に説明する。
【0022】
本発明の電解液は、高配向性熱分解黒鉛(HOPG)のベーサル面を作用極とし、金属リチウムを参照極と対極とし、非水電解液を電解液とする電気化学セルにおいて、室温(25℃)において、作用極の電位を3.0V〜0V〜3.0Vに、10mV/seの速度で電位掃引する第一サイクル目に、HOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークが、200uA/cm2以下である非水溶媒と電解質よりなる非水電解液である。
また、本発明はこの非水電解液を含む電池、好ましくはリチウム二次電池を提供する。
【0023】
負極上のエッジ面とベーサル面の電解液の還元分解特性を評価するためには、高配向性熱分解黒鉛(略号HOPG)電極を作用極とした電流電位(CV)測定を行う。
本発明では、HOPG電極におけるCV測定において、エッジ面に起因する還元ピークと、ベーサル面に起因する還元ピークの両方を抑制する電解液を使用することにより、さらに寿命特性に優れた電池を得ることができる。負極上のエッジ面とベーサル面の電解液に還元分解が起こると、電池のエネルギーが低下し、また分解物が電極表面に堆積し、電池の負荷特性、低温特性が低下する。
【0024】
本発明の電解液は、前記したHOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークは、200uA/cm2以下であることが好ましいが、より好ましくは150uA/cm2以下であり、さらに好ましくは100uA/cm2以下である。
【0025】
本発明の非水電解液は非水溶媒と電解質よりなる非水電解液である。非水溶媒としては、電池用に用いられる公知の非水溶媒から適宜選択して使用することができるが、上記した前記したHOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの要件を満たすために適切な非水溶媒、電解質および添加剤の選択が求められる。
【0026】
本発明においては、上記した前記したHOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの要件を満たすために、選択された添加剤を使用することが好ましい。
【0027】
非水溶媒の好適な例として後述する環状炭酸エステルおよび鎖状炭酸エステルの具体例として、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートの4:6重量比率の混合物を用い、さらに電解質の具体例としてLiPF6を1mol/l溶解した電解液について説明すると、上述の条件で、0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの強度が、ピークトップで約250uA/cm2である。
【0028】
したがって、HOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピーを抑制する添加剤を、この電解液に添加することが好ましい。
【0029】
添加剤
本発明で、HOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークを抑制することができる添加剤としては、以下の化合物を例示できる。
【0030】
(1)ノルボルネン骨格を有する化合物
【化1】
(式中R1またはR2の少なくとも一方は、環状の炭酸エステルまたは環状の無水カルボン酸を含む置換基であり、R3〜R8は、互いに同一でも異なってもよく、水素、ハロゲン、炭素数1〜10の有機基から選ばれる。)
一般式(1)で表される化合物の例として、より詳細には、以下の構造のものが例示される。
【0031】
【化2】
【0032】
炭素数1〜10の有機基としては、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、ヘテロ原子を含有する炭化水素基、ヘテロ原子を含有するハロゲン化炭化水素基などが挙げられる。ヘテロ原子としては、酸素、窒素、イオウ、リン、ホウ素等が挙げられる。ハロゲンとしてはフッ素、塩素が挙げられる。
【0033】
炭素数1〜10の有機基として具体的には、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロエチル基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロエトキシ基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、ビニル基、ビニロキシ基、エチニル基、プロピル基、プロピロキシ意、イソプロピル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、アリロキシ基、プロパルギロキシ基、ブチル基、ブトキシ基、sec-ブチル基、t-ブチル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-メチレンプロピル基、1-メチル-2-プロペニル基、1,2-ジメチルビニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、ブテニロキシ基、ブチニロキシ基、ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-メチル-2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、フェニル基、フェノキシ基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ビニルフェニル基、エチニルフェニル基、フルオロビニルフェニル基、フルオロエチニルフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、クロロフェニル基、フルオロメトキシフェニル基、ジフルオロメトキシフェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、トリフルオロエトキシカルボニル基、トリフルオロメチルカルボニル基などが例示される。
【0034】
以上例示した置換基のうち、環状の炭酸エステルまたは環状の無水ジカルボン酸を置換基に有すノルボルネン誘導体の電解液への溶解性の点から、置換基の炭素数は3以下であることが望ましい。
【0035】
前記した環状の炭酸エステルまたは環状の無水ジカルボン酸を置換基に有すノルボルネン誘導体として、具体的には、以下に示す化合物を挙げることができる。
【化3】
【0036】
前記一般式(1)以外のノルボルネン骨格を有する化合物としては、以下に示すものが例示される。
【0037】
【化4】
【0038】
(2)ベンゼンスルホン酸誘導体
【化5】
(R9は、アルキル基または金属である。R10〜R14は互いに同一でも異なっても良く、互いに結合しても良く、水素、ハロゲン、スルホン酸エステル基、スルホン酸金属基、カルボン酸エステル基、カルボン酸金属基、炭素数1〜10の有機基から選ばれる。)
【0039】
式(2)において、金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属などが挙げられ、特にアルカリ金属が望ましい。アルカリ金属として具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウムが例示されリチウムが最も望ましい。
【0040】
炭素数1〜10の有機基としては、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、ヘテロ原子を含有する炭化水素基、ヘテロ原子を含有するハロゲン化炭化水素基などが挙げられる。ヘテロ原子としては、酸素、窒素、イオウ、リン、ホウ素等が挙げられる。ハロゲンとしてはフッ素、塩素が挙げられる。
【0041】
炭素数1〜10の有機基として具体的には、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロエチル基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロエトキシ基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、ビニル基、ビニロキシ基、エチニル基、プロピル基、プロピロキシ意、イソプロピル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、アリロキシ基、プロパルギロキシ基、ブチル基、ブトキシ基、sec-ブチル基、t-ブチル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-メチレンプロピル基、1-メチル-2-プロペニル基、1,2-ジメチルビニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、ブテニロキシ基、ブチニロキシ基、ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-メチル-2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、フェニル基、フェノキシ基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ビニルフェニル基、エチニルフェニル基、フルオロビニルフェニル基、フルオロエチニルフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、クロロフェニル基、フルオロメトキシフェニル基、ジフルオロメトキシフェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、トリフルオロエトキシカルボニル基、トリフルオロメチルカルボニル基などが例示される。
【0042】
以上例示したR10〜R14の置換基のうち、フェニルスルホン酸またはフェニルスルホン酸金属の電解液への溶解性の点から、置換基の炭素数は3以下であることが望ましい。
【0043】
本発明では、特に、R10〜R14のうち少なくとも一つが、スルホン酸エステル基、スルホン酸金属基のいずれかであることが望ましい。
【0044】
前記したフェニルスルホン酸類として具体的には、以下に示す化合物を挙げることができる。以下で、エステルと示すのは、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、フェニルエステル、トリフルオロメチルエステル、ペンタフルオロプロピルエステルのいずれかであることを示す。
【0045】
スルホ安息香酸無水物、ナフタレンスルホン酸エステル、ベンゼンスルホン酸エステル、ベンゼンジ(スルホン酸エステル)、ベンゼントリ(スルホン酸エステル)、スルホ安息香酸ジエステル、トルエンスルホン酸エステル、トルエンジ(スルホン酸エステル)、トルエントリ(スルホン酸エステル)、(メチル)(スルホ)安息香酸ジエステル、トリフルオロメチルベンゼン(スルホン酸エステル)、トリフルオロメチルベンゼンジ(スルホン酸エステル)、トリフルオロメチルベンゼントリ(スルホン酸エステル)、(スルホ)(トリフルオロメチル)安息香酸ジエステル、ナフタレンスルホン酸リチウム塩、ベンゼンスルホン酸リチウム塩、トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸リチウム塩、ベンゼンジスルホン酸ジリチウム塩、トリフルオロメチルベンゼンジスルホン酸ジリチウム塩、ベンゼントリスルホン酸トリリチウム塩、スルホ安息香酸ジリチウム塩、メトキシカルボニルベンゼンスルホン酸リチウム塩、エトキシカルボニルスルホン酸リチウム塩、ビニルオキシカルボニルスルホン酸リチウム塩、アリルオキシカルボニルスルホン酸リチウム塩、エチニルオキシカルボニルスルホン酸リチウム塩、プロパルギルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸リチウム塩、トリフルオロエチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸リチウム塩、トルエンスルホン酸リチウム塩、トルエンジスルホン酸ジリチウム塩、
以上に例示してきたフェニルスルホン酸誘導体の中で、特に、ベンゼンジスルホン酸類、スルホ安息香酸類が望ましい。
【0046】
(3)その他
上記(1)および(2)で例示した化合物以外に、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネート、プロペニルエチレンカーボネート、ブテニルエチレンカーボネート、メチルビニルエチレンカーボネート、ジプロペニルエチレンカーボネート、ジビニルスルホン、ジメチピン、マレイン酸無水物、ジグリコール酸無水物などが例示される。
【0047】
以上例示したHOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークを抑制できる添加剤のうち特に、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネート、ジビニルスルホン、ジメチピン、ノルボルネンジカルボン酸無水物、スルホベンゼンカルボン酸無水物、スルホベンゼンカルボン酸ジエステル類、ベンゼンジスルホン酸ジリチウム塩、ベンゼンジスルホン酸ジエステル類が好ましい。
【0048】
HOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークを抑制する添加剤の添加量は、電解液全体に対して、0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%、さらに好ましくは、0.05〜1重量%であることが望ましい。
【0049】
本発明においては、上述のHOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークを抑制する添加剤に加えて、ビニレンカーボネートを添加することができる。ビニレンカーボネートには、同条件で第一回目の測定サイクルで、HOPG電極上のエッジ面に起因する0.9V〜0.6Vの間に現れる還元ピークを抑制する効果がある。上述の添加剤を使用しないで、ビニレンカーボネートのみを添加した場合には、0.6V〜0.3Vの間に現れるベーサル面に起因する還元ピークを抑制することが困難であるので、HOPG電極上のベーサル面およびエッジ面に起因する0.9V〜0.6Vの間に現れる還元ピークを抑制するために、本発明ではビニレンカーボネートと上述の添加剤を共に使用するのがより効果的であり好ましい。
【0050】
前記した添加剤であるおけるビニレンカーボネートの添加量は、電解液全体に対して、0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、さらに好ましくは、0.1〜2重量%であることが望ましい。
【0051】
非水溶媒
本発明で望ましい非水溶媒としては、環状炭酸エステルおよび/または鎖状炭酸エステルを挙げることができる。
環状炭酸エステルの例として具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2‐ブチレンカーボネート、2,3‐ブチレンカーボネート、1,2‐ペンチレンカーボネート、2,3‐ペンチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、3-メチル-γ-ブチロラクトン、2-メチル-γ-ブチロラクトン、1,4−ブタンスルトンなどが挙げられる。特に、誘電率が高いエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートが好適に使用される。電池寿命の向上を特に意図した場合は、特にエチレンカーボネートが好ましい。
【0052】
また、これら環状エステルは2種以上混合して使用してもよい。具体的な組み合わせとしては、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネート、エチレンカーボネートとブチレンカーボネート、エチレンカーボネートとγブチロラクトン、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとγブチロラクトン、エチレンカーボネートと1,4−ブタンスルトン、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートと1,4−ブタンスルトン、エチレンカーボネートとγブチロラクトンと1,4−ブタンスルトンなど。
【0053】
本発明の電解液において、低温特性の向上をも付与させる場合は、非水溶媒に鎖状炭酸エステルを含有することが望ましい。
鎖状炭酸エステルとして具体的には、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、ジブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルトリフルオロエチルカーボネートなどが挙げられる。特に、粘度が低い、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートが好適に使用される。これら鎖状炭酸エステルは2種以上混合して使用してもよい。
【0054】
非水溶媒の環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルの組合せとして具体的には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネートなどが挙げられる。
【0055】
環状エステルと鎖状炭酸エステルを混合する場合、その比率は、重量比で表して、前記環状エステル:鎖状エステルが5:95〜80:20、好ましくは10:90〜70:30、さらに好ましくは15:85〜55:45である。このような比率にすることによって、電解液の粘度上昇を抑制し、また電解質の解離度を低下させない為、電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。このため、電池の常温における高負荷での負荷特性、電池の低温における負荷特性を改善することができる。
【0056】
本発明に係わる好ましい非水溶媒は、環状エステルおよび/または鎖状エステルを含むものである。またそれらに加えて、通常電池用非水溶媒として広く使用されている溶媒をさらに混合して使用することも可能である。
【0057】
本発明に係る非水電解液では、非水溶媒として、上記以外の他の溶媒を含んでいてもよく、他の溶媒としては、具体的には、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸メチル、トリフルオロ酢酸エチル、ペンタフルオロ酢酸メチル、酢酸トリフルオロエチル、プロピオン酸トリフルオロエチルなどの鎖状エステル;リン酸トリメチル、リン酸トリエチルなどのリン酸エステル;1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジプロピルエーテルなどの鎖状エーテル;1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチル-1,3-ジオキソラン、2-メチル-1,3-ジオキソランなどの環状エーテル;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミドなどのアミド;メチル‐N,N‐ジメチルカーバメート、トリフルオロエチル−N,N−ジエチルカーバメートなどの鎖状カーバメート;スルホランなどの環状スルホン;N‐メチルオキサゾリジノンなどの環状カーバメート;N‐メチルピロリドンなどの環状アミド;N,N‐ジメチルイミダゾリジノンなどの環状ウレア、ジビニルスルホン、スルホラン、硫酸ジメチルなどのような含イオウ化合物;ほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリブチル、ほう酸トリオクチル、ほう酸トリトリメチルシリル等の含ホウ素化合物
【0058】
本発明では、電池の低温特性の向上を志向する場合の非水溶媒の好ましい組み合わせとして、前記環状エステルのうち少なくとも1種および前記鎖状炭酸エステルを含むものを提案しているが、低温特性の向上よりも溶媒の引火点の向上を志向する場合は、鎖状のエステルの含有量を減らした方が良い。具体的な溶媒の組み合わせとしては、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネート、エチレンカーボネートとブチレンカーボネート、エチレンカーボネートとγブチロラクトン、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとγブチロラクトン、エチレンカーボネートと1,4−ブタンスルトン、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートと1,4−ブタンスルトン、エチレンカーボネートとγブチロラクトンと1,4−ブタンスルトン、エチレンカーボネートとスルホラン、エチレンカーボネートとリン酸トリメチル、エチレンカーボネートとγブチロラクトンとリン酸トリエステル、エチレンカーボネートとγブチロラクトンとスルホラン、エチレンカーボネートとγブチロラクトンとスルホランとリン酸トリエステルなどが例示される。この場合は、鎖状の炭酸エステルの添加は重量比で20%以下に制限することが望ましい。
【0059】
非水電解液
本発明の非水電解液は、非水溶媒とビニレンカーボネートとHOPG電極上のベーサル面に起因する0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークを抑制する添加剤とからなっている。
【0060】
電解質の具体例としては、LiPF6、LiPF3(CnF2n+1)3、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LI2SiF6、LiC4F9SO3、LiC8F17SO3などのリチウム塩が挙げられる。また、次の一般式で示されるリチウム塩も使用することができる。LiOSO2R8、LiN(SO2R9)(SO2R10)、LiC(SO2R11)(SO2R12)(SO2R13)、LiN(SO2OR14)(SO2OR15)(ここで、R8〜R15は、互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である)。これらのリチウム塩は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
【0061】
これらのうち、特に、LiPF6、LiPF3(CnF2n+1)3、LiBF4、LiOSO2R8、LiN(SO2R9)(SO2R10)、LiC(SO2R11)(SO2R12)(SO2R13)、LiN(SO2OR14)(SO2OR15)が好ましい。さらには、LiPF6、LiBF4が望ましい。
【0062】
このような電解質は、0.1〜3モル/リットル、好ましくは0.5〜2モル/リットルの濃度で非水電解液中に含まれていることが望ましい。
【0063】
以上のような本発明に係る非水電解液は、リチウムイオン二次電池用の非水電解液として好適であるばかりでなく、一次電池用の非水電解液としても用いることが出来る。
【0064】
二次電池
本発明に係る非水電解液二次電池は、負極と、正極と、前記の非水電解液とを基本的に含んで構成されており、通常、負極と正極との間にセパレータが設けられている。
【0065】
負極を構成する負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合金、リチウムイオンをドーブ・脱ドーブすることが可能な炭素材料、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な金属酸化物などが挙げられる。これらの中でもリチウムイオンをドーブ・脱ドーブすることが可能な炭素材料が好ましい。このような炭素材料は、グラファイトであっても非晶質炭素であってもよく、活性炭、炭素繊維、カーボンブラック、メソカーボンマイクロビーズ、天然黒鉛などが用いられる。
【0066】
負極活物質として、特にX線解析で測定した(002)面の面間隔(d002)が0.340nm以下の炭素材料が好ましく、密度が1.70g/cm3以上である黒鉛またはそれに近い性質を有する高結晶性炭素材料が望ましい。このような炭素材料を使用すると、電池のエネルギー密度を高くすることができる。
【0067】
正極を構成する正極活物質としては、MoS2、TiS2、MnO2、V2O5などの遷移金属酸化物または遷移金属硫化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMnO4、LiNiO2、LiNixCo(1-x)O2などのリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリアセン、ジメルカプトチアジアゾール/ポリアニリン複合体などの導電性高分子材料等が挙げられる。これらの中でも、特にリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物が好ましい。負極がリチウム金属またはリチウム合金である場合は、正極として炭素材料を用いることもできる。また、正極として、リチウムと遷移金属の複合酸化物と炭素材料との混合物を用いることもできる。
【0068】
セパレータは正極と負極を電気的に絶縁しかつリチウムイオンを透過する膜であって、多孔性膜や高分子電解質が例示される。多孔性膜としては微多孔性ポリマーフィルムが好適に使用され、材質としてポリオレフィンやポリイミド、ポリフッ化ビニリデンが例示される。特に、多孔性ポリオレフィンフィルムが好ましく、具体的には多孔性ポリエチレンフィルム、多孔性ポリプロピレンフィルム、または多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロピレンとの多層フィルムを例示することができる。高分子電解質としては、リチウム塩を溶解した高分子や、電解液で膨潤させた高分子等が挙げられる。本発明の電解液は、高分子を膨潤させて高分子電解質を得る目的で使用しても良い。
【0069】
このような非水電解液二次電池は、円筒型、コイン型、角型、フィルム型その他任意の形状に形成することができる。しかし、電池の基本構造は形状によらず同じであり、目的に応じて設計変更を施すことができる。次に、円筒型およびコイン型電池の構造について説明するが、各電池を構成する負極活物質、正極活物質およびセパレータは、前記したものが共通して使用される。
【0070】
例えば、円筒型非水電解液二次電池の場合には、負極集電体に負極活物質を塗布してなる負極と、正極集電体に正極活物質を塗布してなる正極とを、非水電解液を注入したセパレータを介して巻回し、巻回体の上下に絶縁板を載置した状態で電池缶に収納されている。
【0071】
また、本発明に係る非水電解液二次電池は、コイン型非水電解液二次電池にも適用することができる。コイン型電池では、円盤状負極、セパレータ、円盤状正極、およびステンレス、またはアルミニウムの板が、この順序に積層された状態でコイン型電池缶に収納されている。
【0072】
【実施例】
以下に実施例および比較例により、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。
【0073】
本発明において、高配向性熱分解黒鉛(略号HOPG)電極を作用極としたCV測定は下記の方法で行った。
HOPG電極を使用したCV測定
CV測定は、作用極にHOPG(アドバンズド セラミック コーポレーション社製 STM−1グレードを使用)の劈開面(Φ5mm)を、対極である参照極には金属リチウムを使用し、電解液は1.5ml使用した。このセルを、CV測定器(solartoron1286 electrochemical interface)につなぎ、室温(25℃)の条件下で電流電位測定を行った。測定電圧範囲は、Li/Li+ の電位を基準として、3.0V〜0.0V〜3.0Vに折り返す電位掃引サイクルとした。この電位掃引サイクルを10mV/secの速度で行い、流れる還元電流を測定した。
【0074】
(比較例1)
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の重量比(4:6)の混合溶媒に1mol/lのLiPF6を溶解した電解液(以後ブランク電解液という)の第一サイクル目のCV測定を行った。図1はその結果を示した図である。このCV測定図において、0.9〜0.6Vに現れる還元ピークはHOPGのエッジに起因するピークであり、0.6〜0.3Vに現れる還元ピークはHOPGのベーサルに起因するピークである。
【0075】
(比較例2)
ブランク電解液にビニレンカーボネート(VC)を2重量%添加した電解液の第一サイクル目のCV測定を行った。 図2はその結果を示した図である。このCV測定図において、0.9〜0.6Vに現れる還元ピークが小さくなり抑制されていることが分かるが、0.6〜0.3Vに現れる還元ピークは全く抑制されていない。
【0076】
(実施例1)
ブランク電解液にスルホ安息香酸無水物を0.5重量%添加した電解液の第一サイクル目のCV測定を行った。図3はその結果を示した図である。
【0077】
(実施例2)
ブランク電解液にm−ベンゼンジスルホン酸ジメチルエステルを0.5重量%添加した電解液の第一サイクル目のCV測定を行った。図4はその結果を示した図である。
【0078】
(実施例3)
ブランク電解液にベンゼンジスルホン酸ジカリウム塩を0.5重量%添加した電解液の第一サイクル目のCV測定を行った。図5はその結果を示した図である。
(実施例4)(参考例1)
ブランク電解液にノルボルネン−5,6−ジカルボン酸無水物を1重量%添加した電解液の第一サイクル目のCV測定を行った。図6はその結果を示した図である。
(実施例5)
ブランク電解液に下記式で表されるスピロ型のノルボルニルこはく酸無水物を1重量%添加した電解液の第一サイクル目のCV測定を行った。図7は結果を示した図である。
【化6】
(実施例6)(参考例2)
ブランク電解液にビニルエチレンカーボネートを1重量%添加した電解液の第一サイクル目のCV測定を行った。図8は結果を示した図である。
図4〜図9において、いずれも0.6〜0.3Vに現れる還元ピークが100uA/cm2以下に抑制されており、ビニレンカーボネートと併用することで、エッジ面とベーサル面に関わる両方の還元ピークを抑制しうることが分かる。
【0079】
(実施例7〜10)(実施例9及び10は、参考例3及び4である。)
<非水電解液の調製>
エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)を、EC:MEC=4:6(重量比)の割合で混合し、次に電解質であるLiPF6を非水溶媒に溶解し、電解質濃度が1.0モル/リットルとなるように非水電解液を調製した。次にこの非水溶媒に対して、表1に示す添加剤を所定量加えた。
【0080】
<負極の作製>
天然黒鉛(中越黒鉛製LF−18A)87重量部と結着剤のポリフッ化ビニリデン(PVDF)13重量部を混合し、溶剤のN−メチルピロリジノンに分散させ、天然黒鉛合剤スラリーを調製した。次に、この負極合剤スラリーを厚さ18μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し、乾燥させた後、圧縮成型し、これを14mmの円盤状に打ち抜いて、コイン状の天然黒鉛電極を得た。この天然黒鉛電極合剤の厚さは110ミクロン、重量は20mg/Φ14mmになる。
【0081】
<LiCoO2電極の作製>
LiCoO2(本荘FMCエナジーシステムズ(株)製 HLC−22)84重量部と、導電剤の黒鉛9.5重量部及びアセチレンブラック0.5重量部と結着剤のポリフッ化ビニリデン3重量部を混合し、溶剤のN−メチルピロリドンに分散させ、LiCoO2合剤スラリーを調製した。
このLiCoO2合剤スラリーを厚さ20ミクロンのアルミ箔に塗布、乾燥させ、圧縮成型し、これをΦ13mmにうちぬき、LiCoO2電極を作製する。
このLiCoO2合剤の厚さは90ミクロン、重量は40mg/Φ13mmになる。
【0082】
<電池の作製>
直径14mmの天然黒鉛電極、直径13mmのLiCoO2電極、厚さ25μm、直径16mmの微多孔性ポリプロピレンフィルムからできたセパレータを、ステンレス製の2032サイズの電池缶内に、天然黒鉛電極セパレーター、LiCoO2電極の順序で積層する。その後、セパレータに前記非水電解液0.03mlを注入し、アルミニウム製の板(厚さ1.2mm、直径16mm、およびバネを収納した。最後に、ポリプロピレン製のガスケットを介して、電池缶蓋をかしめることにより、電池内の気密性を保持し、直径20mm、高さ3.2mmのコイン型電池を作製した。
【0083】
<高温保存時の自己放電率の測定>
前述のように作製したコイン電池を使用し、この電池を0.5mA定電流4.2V定電圧の条件で、4.2V定電圧の時の電流値が0.05mAになるまで充電し、その後、1mA定電流3.0V定電圧の条件で、3.0V定電圧の時の電流値が0.05mAになるまで放電した。次に、この電池を1mA定電流3.85V定電圧の条件で、3.85V定電圧の時の電流値が0.05mAになるまで充電した。 その後、この電池を、45℃の恒温槽で7日間保存を行なった。
【0084】
エージング後に3.0Vまで放電し残存容量を測定した。この時、電池の自己放電性を表わす指標として、自己放電容量(=充電容量−残存容量)を求めた。 無添加の電解液の自己放電量に対する比率を自己放電比率とした。この自己放電容量は、負極での電解液の還元分解量を反映した指標である。
【0085】
<自己放電量の測定結果>
実施例に使用した電解液と、自己放電量の測定結果を表1に示した。
(比較例3)
上記実施例7において、非水電解液の調製を添加剤の添加を省略して行うほかは同様にして、電池を作製し、自己放電量の測定の測定を行った。結果を表1に示した。
(比較例4)
上記実施例7において、非水電解液の調製の際に、ビニレンカーボネートを1.5wt%添加するほかは同様にして、電池を作製し、自己放電量の測定の測定を行った。結果を表1に示した。
【表1】
【0086】
以上の結果から、本発明の電解液は、ビニレンカーボネート単独よりも優れた自己放電抑制効果を示し、負極上での電解液の電気分解がよりいっそう抑制されていることが分かった。
【0087】
【発明の効果】
本発明の非水電解液を使用することによって、高温保存時の電解液の還元分解反応が抑制された非水電解液二次電池を得ることができ、電池にすぐれた負荷特性および低温特性を与える非水電解液が得られる。
また、この非水電解液を含む負荷特性および低温特性が改善された二次電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1のブランク電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
【図2】比較例2のブランク電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
【図3】実施例1の電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
【図4】実施例2の電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
【図5】実施例3の電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
【図6】実施例4の電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
【図7】実施例5の電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
【図8】実施例6の電解液について、第一サイクル目のCV測定結果を示した図である。
Claims (16)
- 非水溶媒と電解質と、スルホベンゼンカルボン酸無水物、スルホベンゼンカルボン酸エステル類、ベンゼンジスルホン酸ジアルカリ金属塩、ベンゼンジスルホン酸エステル類及びスピロ型ノルボルニルこはく酸無水物から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加剤として含んでいる非水電解液であって、当該非水電解液を電解液とし、高配向性熱分解黒鉛(HOPG)のベーサル面を作用極とし、金属リチウムを参照極として対極とする電気化学セルにおいて、室温(25℃)において作用極の電位を3.0V〜0V〜3.0Vに10mV/秒の速度で電位掃引する第一サイクル目に、0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの強度が、200uA/cm2以下であることを特徴とする非水電解液。
- 該0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの強度が、150uA/cm2以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液。
- 該0.6V〜0.3Vの間に現れる還元ピークの強度が、100uA/cm2以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液。
- 前記非水電解液が、さらにビニレンカーボネートを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解液。
- ビニレンカーボネートの量が非水電解液全体に対して、0.05〜5重量%含まれていることを特徴とする請求項4に記載の非水電解液。
- 前記添加剤の量が、非水電解液全体に対して0.01〜2重量%含まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解液。
- 前記非水溶媒がさらにエステル溶媒を含む非水溶媒であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解液。
- 前記エステル溶媒が、環状エステルおよび/または鎖状炭酸エステルであることを特徴とする請求項7に記載の非水電解液。
- 前記環状エステルが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γブチロラクトン、1,4−ブタンスルトンのいずれかまたはその混合物であることを特徴とする請求項8に記載の非水電解液。
- 前記鎖状炭酸エステルが、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、またはメチルエチルカーボネートのいずれかまたはその混合物であることを特徴とする請求項8または9に記載の非水電解液。
- 前記環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルの非水溶媒中の重量比率が15:85〜55:45であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の非水電解液。
- 前記電解質がリチウム塩であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の非水電解液。
- リチウム塩がLiPF6であることを特徴とする請求項12に記載の非水電解液。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の非水電解液を含む電池。
- 負極活物質として金属リチウム、リチウム含有合金、またはリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な金属酸化物のいずれかを含む負極と、正極活物質として遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウムと遷移金属の複合酸化物、導電性高分子材料、炭素材料またはこれらの混合物のいずれかを含む正極と、請求項1〜13のいずれかに記載のいずれかの非水電解液とを含むことを特徴とするリチウム二次電池。
- 負極活物質がリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料であり、この炭素材料におけるX線解析で測定した(002)面における面間隔距離(d002)が、0.340nm以下であることを特徴とする請求項15に記載のリチウム二次電池。
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