JP5028719B2 - 紙容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱接着性を有する生分解性樹脂を内面に備えた紙容器に関し、さらに詳しくは、熱湯で加熱調理する即席麺等の耐湯性を有する紙容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱湯で加熱調理する即席麺や即席スープ等の容器は、ハイインパクトポリスチレン製や発泡ポリスチレン製の成形容器が多用されている。これらの容器は、軽量であって使い勝手に優れる反面、廃棄物処理としては焼却処理や埋め立て処理等により行われ、焼却処理をする場合は燃焼カロリーが高いために耐高熱炉が必要になり、処理コストが高いものになるといった問題、また、埋め立て処理をする場合は、自然界の自浄作用で分解することなくそのままの形態で地中に半永久的に残存するために埋め立て処分地が直ぐに飽和状態になるといった問題や環境を損なうといった問題、あるいは、これにともなう埋め立て処分地の新たな確保ができないといった問題がある。
【0003】
また、ハイインパクトポリスチレン製や発泡ポリスチレン製の容器に替わる廃棄物処理に優位な容器として、紙基材の内面にポリエチレン等に代表される合成樹脂層を設けた各種の紙容器が提案され実用化されている。このような紙容器は、燃焼処理をする場合は、ハイインパクトスチレン製や発泡ポリスチレン製容器と同様に燃焼カロリーが高いといった問題は依然として存在し、また、埋め立て処理をする場合は、ハイインパクトスチレン製や発泡ポリスチレン製容器に比べて、紙が自然界の自浄作用で分解されて消滅するという利点はあるものの、ポリエチレン等の合成樹脂が分解されずに残るといった問題や自然界の自浄作用による紙の分解がポリエチレン等の合成樹脂により阻害されるといった問題がある。
【0004】
そこで、上記問題を解決するものとして、紙基材の少なくとも内面に微生物合成(脂肪酸ポリエステル系生分解プラスチック等)、天然物誘導(でんぷん複合系生分解性プラスチック等)、化学合成(脂肪族ポリエステル系生分解性プラスチック、ポリカプロラクトン系生分解性プラスチック、ポリ乳酸系生分解性プラスチック等)等の製法により製造された生分解性プラスチック層を積層した紙容器が提案されている。これらの生分解性プラスチックを用いた紙基材からなる紙容器は、焼却処理する場合、ポリエチレン等の合成樹脂に比べて燃焼カロリーが低く(概ね1/2以下)、焼却炉を損傷し難いという利点があると共に埋め立て処理する場合、自然界の自浄作用によりすべて分解されて消滅し、地中に残存することがないという利点があり、廃棄物処理の点からすると極めて好ましい紙容器であるが、熱湯で加熱調理する即席麺や即席スープ等の加熱調理食品の紙容器としては、上記生分解性プラスチックが耐湯性に劣り、熱湯で加熱調理中に軟化するために、使用者に不安感を与えるという問題があった。また、別の問題として、上記生分解性プラスチックの中には、熱接着性のないものや熱接着性に劣るものがあり、紙容器とする場合に、略円筒状の胴部とするために胴材の接合部や胴材を接合して略円筒状となした胴部と該胴部の底部に底材を接合するための接合部に何か別の接着手段を用いなければならないという加工上の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題を解決するためになしたものであって、その目的とするところは、耐湯性に優れると共に、熱接着性を有し、容器全体として生分解性を備えた紙容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、樹脂製シートを内面に備えた紙基材からなる底部と胴部を備えた紙容器において、前記樹脂製シートがポリ乳酸樹脂からなり、延伸倍率1.5〜6.0倍で一軸ないし二軸方向に延伸した熱接着性を有する延伸フィルムであり、前記樹脂製シートと前記紙基材とが溶融押出しされたポリ乳酸樹脂により積層されていることを特徴とするものである。
【0007】
また、上記構成とすることにより、生分解性プラスチックからなる樹脂製シートの耐湯性が向上し、即席麺や即席スープ等の加熱調理食品を熱湯で加熱調理しても生分解性プラスチックからなる樹脂製シートが加熱調理中に軟化することがなくなり、使用者に不安感を与えることがない。
【0008】
また、焼却や埋め立て等の廃棄物処理においても、ポリエチレン等の合成樹脂に比べて燃焼カロリーが低く、焼却炉を損傷することがなく、自然界の自浄作用によりすべて分解されて消滅し、地中に残存することがない。なお、一軸ないし二軸方向の延伸倍率が1.5倍より小さいと耐湯性に劣り、6.0倍より大きいと加工上に問題が生じる可能性があり歩留まり低下をきたす危険性がある。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の紙容器において、前記紙基材と前記樹脂製シートとを中間層を介して積層し、該中間層が生分解性プラスチックからなる発泡層であることを特徴とするものである。このように構成することにより、紙容器に断熱性を付与することができる。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項1、2のいずれかに記載の紙容器において、前記樹脂製シートが一方の面に無機物の蒸着層を有しており、前記蒸着層を前記紙基材側となるように積層されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、紙容器の水蒸気ガスバリアー性や酸素ガスバリアー性を向上することができ、加熱調理食品の経時的な品質低下を抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかる紙容器の一実施例を示す斜視図、図2は図1の分解展開図、図3は本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第1の実施形態を示す層構成図、図4は本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第2の実施形態を示す層構成図、図5は本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第3の実施形態を示す層構成図であり、図中の1は紙容器、2は胴部、3は底部、4は口縁部、20,20’,20’’は胴材、30は底材、50は紙基材、60は合成樹脂製シート、70は発泡層、80は蒸着層、90は樹脂層、Aは胴部熱接着部、Bは底部熱接着部をそれぞれ示す。
【0012】
図1は本発明にかかる紙容器の一実施例を示す概略斜視図、図2は図1の分解展開図であって、本発明の紙容器1は胴部2を構成する略扇形状の胴材20と底部3を構成する円形状の底材30とからなり、通常のカップ成形機を用いて、まず、胴材20を筒状に巻いて端部を封筒状にして胴部熱接着部Aで熱接着した断面略台形状の筒状体となして胴部2を形成し、次いで前記胴部2の前記筒状体の小さい方の開口部に周縁を略直角に折込んだ断面略コの字形状の底材30を前記周縁が外側に向くようにして挿入し、そして前記筒状体の小さい方の開口部周縁を前記断面略コの字形状の折込み部を挟むようにして折込んで底部熱接着部Bで熱接着して底部3を形成すると共に、前記胴部2の前記筒状体の大きい方の開口部周縁を外側にカールして口縁部4を形成したものである。なお、略扇形状の胴材20および円形状の底材30は、平板状ないし巻取り状(長尺)シートを打抜機で型抜きすることにより得ることができる。
【0013】
図3は本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第1の実施形態を示す層構成図であって、胴材20はカップ原紙を紙基材50とし、該紙基材50の一方の面(紙容器の内面となる面)に一軸ないし二軸方向に延伸した熱接着性を有する生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60を、図示はしないが樹脂を溶融押出しして積層するサンドラミネーション法、あるいは、接着剤を用いて積層するドライラミネーション法やウエットラミネーション法等の周知の積層方法で積層したものである。紙基材の坪量としては200〜400g/m2が適当であり、樹脂製シートの厚さとしては15〜50μmが適当である。また、樹脂製シートは積層法により、コロナ放電処理、オゾン処理、大気圧プラズマ処理等の適宜の易接着手段を講じることができる。
【0014】
また、図示はしないが、本発明の紙容器を構成する底材30についても胴材20と同じように紙基材50と、該紙基材50の一方の面(紙容器の内面となる面に)一軸ないし二軸方向に延伸した熱接着性を有する生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60を上記で説明した積層方法により積層したものであって、胴材20と同じ構成であってもよいし、また、紙基材50の坪量および樹脂製シート60の厚さを胴材20と異なるように構成してもよいし、積層方法を胴材20と異なる方法で積層したものであってもよい。しかし、胴材20及び底材30いずれにおいても、紙基材50と樹脂製シート60をサンドラミネーション法により積層する場合は、当然のことながら溶融押出しする樹脂は生分解性プラスチックであると共に樹脂製シート60と相溶性を有し、互いに接着する必要があり、互いに相溶性を有する樹脂であれば特に限定するものではないが、同種の樹脂を用いるのが好ましい。さらに、胴材20及び底材30に用いる生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60は、上記で説明したように胴部熱接着部Aおよび底部熱接着部Bで熱接着することにより紙容器に成形するために、胴材20及び底材30に用いる生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60は互いに相溶性を有する樹脂である必要性があり、互いに相溶性を有する樹脂であれば特に限定するものではないが、同種の樹脂を用いるのが好ましいことは自明である。
【0015】
なお、本発明の紙容器1は、紙基材50と生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60を生分解性プラスチックからなる樹脂を溶融押出しするサンドラミネーション法で積層するのが生分解という点で最も好ましい構成であるが、ドライラミネーション法やウエットラミネーション法であっても接着剤の塗工量が少ないために、生分解という点ではサンドラミネーション法で得られた紙容器と大差ない結果を得ることができるものである。
【0016】
図4は本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第2の実施形態を示す層構成図であって、胴材20’は紙基材50と生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60の間に生分解性プラスチックからなる発泡層70を形成したものである。このように構成した胴材20’からなる胴部2(図1参照)は前記発泡層70により断熱性を付与することができる。このような発泡層を有する紙容器は、紙基材50と生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60とを、溶融した生分解性プラスチックからなる樹脂でサンドラミネーションして中間層を有する胴材20(図3参照)を作製し、これを上記で説明したようにカップ成形機で成形して図1に示すような紙容器となし、その後にこの紙容器を、たとえば、加熱炉に入れて加熱することにより、前記中間層の生分解性プラスチックからなる樹脂を発泡させて得ることができる。前記樹脂製シート60は、一軸ないし二軸方向に延伸した生分解性プラスチックからなるシートであって、生分解性プラスチックからなる樹脂で形成した中間層(ほとんど延伸されていない層である)より融点が高いために前記樹脂製シート60は発泡することがなく、中間層を選択的に発泡させることができる。
【0017】
図5は本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第3の実施形態を示す層構成図であって、胴材20’’は紙基材50と、予めアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着層80を一方の面に形成した生分解性プラスチックからなる樹脂製シート60とを該樹脂製シート60の前記蒸着層80が前記紙基材50側に位置するように上記した周知の積層方法を用いて積層したものである。図5においては、溶融した生分解性プラスチックからなる樹脂でサンドラミネーションした構成であって、蒸着層80と紙基材50の間に生分解性プラスチックからなる樹脂層90を形成したものを例示した。このように構成することにより、紙容器の水蒸気ガスバリアー性や酸素ガスバリアー性を向上することができ、加熱調理食品の経時的な品質低下を抑制することができる。なお、図1に示す紙容器の胴部2に無機物の蒸着層80を形成した胴材20’’を用いた場合、当然のことながら図1に示す底部3を形成する底材30にも無機物の蒸着層を形成したものが用いられる。
【0018】
また、本発明の紙容器は、胴部2の外側面に美麗な印刷が一般的には施されるものである。さらにまた、上記で説明した紙容器は、胴部2が胴材20を封筒状にして胴部熱接着部Aで熱接着したものを示したが、このように構成した紙容器は胴材20の内面側の端面が熱湯や加熱調理食品と直に接することになるために、必要に応じて胴材20の内面側の端面をスカイブヘミング加工等の加工方法にて熱湯や加熱調理食品と直に接することがないように端面処理を行ってもよいものである。
【0019】
【実施例】
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
実施例1
240g/m2のカップ原紙〔日本製紙(株)製〕の一方の面にTダイ押出機でポリ乳酸樹脂〔三井化学(株)製:レイシア(商品名)〕を20μ厚さとなるように溶融押出しすると共に20μmの二軸延伸ポリ乳酸フィルム〔東セロ(株)製:パルグリーンLC(商品名)〕を貼合して、三層構成の紙容器用材料を作製した。
【0020】
実施例2
240g/m2のカップ原紙〔日本製紙(株)製〕の一方の面にTダイ押出機でポリ乳酸樹脂〔三井化学(株)製:レイシア(商品名)〕を15μ厚さとなるように溶融押出しすると共に25μmの二軸延伸ポリ乳酸フィルム〔ユニチカ(株)製:テラマック(商品名)〕を貼合して、三層構成の紙容器用材料を作製した。
【0021】
実施例3
25μmの二軸延伸ポリ乳酸フィルムを三菱樹脂(株)製のエコロージュ(商品名)とした以外は、実施例2と同じ方法で貼合して、三層構成の紙容器用材料を作製した。
【0023】
実施例4
240g/m2 のカップ原紙〔日本製紙(株)製〕の一方の面にTダイ押出機でポリ乳酸樹脂〔三井化学(株)製:レイシア(商品名)〕を20μ厚さとなるように溶融押出しすると共に一方の面にアルミニウム蒸着を施した20μmの二軸延伸ポリ乳酸フィルム〔東セロ(株)製:パルグリーンLC(商品名)〕をアルミニウム蒸着面がカップ原紙側に位置するように貼合して、三層構成の紙容器用材料を作製した。
【0024】
比較例1
240g/m2のカップ原紙〔日本製紙(株)製〕の一方の面にTダイ押出機でポリ乳酸樹脂〔三井化学(株)製:レイシア(商品名)〕を40μ厚さとなるように溶融押出しして、二層構成の紙容器用材料を作製した。
【0025】
比較例2
240g/m2のカップ原紙〔日本製紙(株)製〕の一方の面にTダイ押出機でポリエチレン樹脂〔三井化学(株)製:ミラソンM−16P(商品名)〕を40μ厚さとなるように溶融押出しして、二層構成の紙容器用材料を作製した。
【0026】
上記で作製した実施例1〜5、及び比較例1、2の紙容器用材料を所定寸法の図2に示すような胴部を構成する胴材及び底部を構成する底材に型抜きし、通常のカップ成形機を用いて、口径95mm、底径65mm、高さ110mmの図1に示すような紙容器を作製した。
【0027】
比較例3
ポリ乳酸樹脂〔三井化学(株)製:レイシア(商品名)〕からなる口径95mm、底径65mm、高さ110mm、胴部の肉厚1.2mmのインジェクション容器を射出成形機にて作製した。
【0028】
上記で作製した実施例1〜4、及び、比較例1〜3の紙容器及びインジェクション容器について、耐湯性および生分解性(崩壊性)を下記評価方法でそれぞれ評価し、その評価結果を表1、表2に示した。
【0029】
【表1】
※評価方法:各容器に沸騰水を350ml注湯し、三分間放置後の容器の変形の有無を目視で評価すると共に内面の樹脂の軟化の有無を手指で評価した。
【0030】
【表2】
【0031】
上記の評価結果からも明らかなように、実施例1〜4の紙容器は、耐湯性(耐熱湯性)に優れると共に、埋め立て処理や自然環境中に廃棄処理しても、自然界の自浄作用で自然消滅する人間や環境に優しい紙容器である。
【0032】
また、実施例4の無機物の蒸着層を設けた構成からなる紙容器用材料は、実施例1に示す紙容器用材料に比べて、表3に示すように水蒸気ガスバリアー性、酸素ガスバリアー性に優れるために、加熱調理食品の経時的な品質低下を抑制することができる。なお、実施例においては、二軸延伸ポリ乳酸フィルムの一方の面に蒸着層を形成した構成を示したが、紙基材の一方の面に形成した構成としてもよいものである。
【0033】
【表3】
【0034】
ところで、実施例においては、紙容器の内面に用いる生分解性プラスチックからなる樹脂製シートとしてポリ乳酸樹脂からなるシートを例に挙げたが、本発明の紙容器の内面に用いる生分解性プラスチックはこれに限るものではなく、熱接着性があり、一軸ないし二軸方向に延伸した生分解性プラスチックからなる樹脂製シートであれば、適宜用いることができるものである。
【0035】
【発明の効果】
本発明の紙容器は、今まで縷々説明してきたように、紙容器の内面を一軸ないし二軸方向に延伸した熱接着性を有するポリ乳酸樹脂からなる樹脂製シートで形成したことにより、通常のカップ成形機で成形することができると共に、耐湯性に優れ、加熱調理中に内面の合成樹脂製シートが軟化することがなく、使用者に不安感を与えることがない。さらに、容器全体として生分解性を備え、埋め立て処理や自然環境中に廃棄処理しても、自然界の自浄作用で自然消滅する人間や環境に優しいという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる紙容器の一実施例を示す斜視図である。
【図2】 図1の分解展開図である。
【図3】 本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第1の実施形態を示す層構成図である。
【図4】 本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第2の実施形態を示す層構成図である。
【図5】 本発明にかかる紙容器を構成する胴材の第3の実施形態を示す層構成図である。
【符号の説明】
1 紙容器
2 胴部
3 底部
4 口縁部
20,20’,20’’ 胴材
30 底材
50 紙基材
60 合成樹脂製シート
70 発泡層
80 蒸着層
90 樹脂層
A 胴部熱接着部
B 底部熱接着部
Claims (3)
- 樹脂製シートを内面に備えた紙基材からなる底部と胴部を備えた紙容器において、前記樹脂製シートがポリ乳酸樹脂からなり、延伸倍率1.5〜6.0倍で一軸ないし二軸方向に延伸した熱接着性を有する延伸フィルムであり、前記樹脂製シートと前記紙基材とが溶融押出しされたポリ乳酸樹脂により積層されていることを特徴とする紙容器。
- 前記紙基材と前記樹脂製シートとを中間層を介して積層し、該中間層が生分解性プラスチックからなる発泡層であることを特徴とする請求項1記載の紙容器。
- 前記樹脂製シートが一方の面に無機物の蒸着層を有しており、前記蒸着層を前記紙基材側となるように積層されていることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の紙容器。
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