JP5025908B2 - 棒金収納庫と棒金収納庫のための制御システムおよび制御方法 - Google Patents
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まず、操作者は、棒金硬貨が収納されたカセットを収納庫本体内に納め、上記のようなスキャナの移動による金種判定が行われた後に、表示画面で誤収納の有無を確認しなければならない。また、リトライを行う場合にも、カセット内の誤収納硬貨を入れ直した後、再調査キーを押して同様の手順が行われるようにしなければならない。このため、操作者が誤収納に気付くまでに時間が掛かり、また操作が煩雑でリトライを即座に行うことができない。また、スキャナの検知不良等に起因して誤判定が生じた場合、そのままでは棒金収納庫の在高異常が生じる可能性があるが、その対処については何ら考慮されていない。
第2の発明は、第1の発明において、操作者に対する警告表示を行う警告表示手段を更に備え、前記制御手段は、前記ドロアの各収納部について、前記判定手段によって判定された金種と前記記憶手段に記憶された金種とを対比して、対比した金種どうしが一致しない収納部があった場合には、誤収納の警告表示を行うよう前記警告表示手段を制御する、ことを特徴とする、棒金収納庫のための制御システムである。
第3の発明は、第1または第2の発明において、少なくとも前記判定手段は、前記棒金収納庫本体と通信接続された硬貨釣銭機に備えられているものである。
第4の発明は、第1または第2の発明において、少なくとも前記判定手段は、前記棒金収納庫本体と通信接続された金銭登録機に備えられているものである。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明において、前記判定手段の判定結果に基づいて前記ドロアにおける少なくとも1金種の棒金硬貨の状態を表示する状態表示手段を更に備えたものである。
第6の発明は、第5の発明において、前記状態表示手段は、前記棒金硬貨の状態として満杯と品切の少なくとも一方の状態を表示するものである。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明における制御システムで用いられる棒金収納庫である。
第8の発明は、棒金収納庫本体と、この収納庫本体に対して、少なくとも閉鎖位置と引出位置との間で引出し自在に取り付けられ、特定金種の棒金硬貨をそれぞれ1本ずつ収納するための複数の棒金収納部が設けられた少なくとも1つの棒金ドロアと、前記ドロアの各収納部ごとに棒金硬貨の有無および金種を判定するための信号であって、棒金硬貨の特徴を検出した信号を出力する検出系と、前記収納庫本体から引き出されていた前記ドロアを前記収納庫本体に対して押し込むドロア押込み時に、前記ドロアの前記閉鎖位置からの引出しを阻止するためのロック動作を行うロック手段と、前記検出系から出力された信号に基づいて、前記ドロアの各収納部に収納された棒金硬貨の有無および金種を判定する判定手段と、前記ドロアにおける各収納部の位置と、各収納部に収納されるべき棒金硬貨の金種との対応関係を予め記憶する記憶手段と、前記ドロアの各収納部について、前記判定手段によって判定された金種と前記記憶手段に記憶された金種とを対比して、対比した金種どうしが一致しない収納部があった場合には、前記ドロア押込みの後に前記ドロアを前記閉鎖位置から引き出された位置に前進させるよう前記ロック手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする、棒金収納庫である。
第9の発明は、棒金収納庫本体と、この収納庫本体に対して、少なくとも閉鎖位置と引出位置との間で引出し自在に取り付けられ、特定金種の棒金硬貨をそれぞれ1本ずつ収納するための複数の棒金収納部が設けられた少なくとも1つの棒金ドロアと、前記収納庫本体から引き出されていた前記ドロアを前記収納庫本体に対して押し込むドロア押込み時に、前記ドロアの前記閉鎖位置からの引出しを阻止するためのロック動作を行うロック手段と、を備えた棒金収納庫のための制御方法であって、前記ドロアの各収納部に収納された棒金硬貨の特徴を検出して、棒金硬貨の有無および金種を判定する棒金判定工程と、この棒金判定工程での判定結果に基づいて、前記ドロアのいずれかの収納部に本来収納すべき金種とは異なる金種の棒金硬貨が収納されている誤収納が存在するか否かを判定する誤収納判定工程と、この誤収納判定工程において前記誤収納が存在すると判定された場合には、前記ドロア押込みの後に前記ドロアを前記閉鎖位置から引き出された位置に前進させるよう前記ロック手段を制御するロック制御工程と、を備えたことを特徴とする、棒金収納庫のための制御方法である。
図1に示すように、本実施形態の棒金収納庫1は、硬貨釣銭機3およびPOSレジスタ(金銭登録機)5と組み合わされて釣銭補充管理システムを構成する。図2に示すように、本実施形態の棒金収納庫1は、硬貨釣銭機3と互いに上下方向に隣接して一体的に構成されている。具体的には、棒金収納庫1の本体(筐体)1aと硬貨釣銭機3の筐体3aとが一体的に形成されている。また、POSレジスタ5は、硬貨釣銭機3および棒金収納庫1の近傍に配置される。
図1および図2に示すように、棒金収納庫1は、収納庫本体1aと、この本体1aに対してそれぞれ(水平な縦方向に)前方へ手動で引出し自在に取り付けられた3つの棒金ドロア11,12,13とを有している。各棒金ドロア11,12,13には、特定金種の棒金硬貨をそれぞれ1本ずつ収納可能な複数の棒金収納部14(図2)が設けられている。各収納部14における棒金硬貨の収納姿勢は、棒金硬貨の軸線が棒金ドロア11,12,13の引出し方向(縦方向)と直交する横方向を向いた水平姿勢である。
(b)は、ドロア11の前面が前面パネル1cと略面一となった「閉鎖位置」;
(a)は、ドロア11が閉鎖位置より更に押し込まれ、ドロア11の前面が前面パネル1cから少し引っ込んだ「押込位置」;
(c)は、ドロア11の引出し時に検出系18(図1)による検出が開始され、ドロア11の押込み時には検出系18による検出が終了する「検出開始/終了位置」;
(d)は、ドロア11の引出し時に検出系18による検出が終了し、ドロア11の押込み時には検出系18による検出が開始される「検出終了/開始位置」;
(e)は、ドロア11の全ての収納部14(図2)に対する棒金硬貨Bの収納/取出しが可能となるまで引き出された「引出位置」;
をそれぞれ示している。なお、図4では、上記検出系18(図1)を代表して下記の棒金径センサS1が示されている。
図1および図2に示すように、硬貨釣銭機3は、筐体3aの前側に形成された投入口30、払出口34および表示・操作パネル3b(図2)を備えている。また、図1に示すように、硬貨釣銭機3は、識別手段31、選別手段32および金種別収納部33を備えている。識別手段31は、投入口30に投入されたバラ硬貨の金種および枚数を識別するように構成されている。また、選別手段32は、識別手段31によって識別されたバラ硬貨を金種ごとに選別するように構成されている。そして、金種別収納部33は、選別手段32によって選別されたバラ硬貨を金種別に収納するように構成されている。
次に、以上のように構成された本実施形態の棒金収納庫の作用効果について説明する。
本実施形態の棒金収納庫1によれば、本体1aに対して特定の棒金ドロア11,12,13を手動で引出し/押込みする際に、変位検出手段としてのロータリエンコーダEの出力から特定される当該ドロア11,12,13の縦方向変位と、棒金硬貨による遮光の有無に応じた径センサS1および孔センサS21,S22,S23の出力とに基づいて、判定手段としての制御ユニット16が当該ドロアの各収納部14に収納された棒金硬貨の有無および金種を判定する。その場合、棒金硬貨の金種は、当該ドロアの縦方向変位と径センサS1の出力とに基づいて特定される棒金硬貨の直径、および孔センサS21,S22,S23の出力に基づいて特定される棒金硬貨の中心孔の有無を基準として判定することができる。このように、各ドロア11,12,13の縦方向変位を用いることで、手動で引出し/押込みされるドロアに多少の速度変動があったとしても、その影響を受けることなく、棒金硬貨の直径を正確に特定することが可能となる。
(1)棒金収納庫1の制御ユニット16が、上記判定手段としての機能を有する場合を説明したが、これに代えて、硬貨釣銭機3の制御ユニット36やPOSレジスタ5の制御ユニット50が上記判定手段としての機能を有するように構成することも可能である。
(2)各ドロア11,12,13が、本体1aに対して押込位置(図4(a))と引出位置(図4(e))との間で引出し自在となっている場合を説明したが、これには限定されない。すなわち、各ドロア11,12,13の閉鎖位置(図4(b))でロック手段が作動するように構成した場合は、各ドロア11,12,13が本体1aに対して閉鎖位置(図4(b))と引出位置との間で引出し自在となっていれば十分である。
(3)ロック手段(図6)が光学式センサS31,S32,S33の出力に基づいて作動する場合を説明したが、光学式以外の電気的な検知、ないしは機械的な検知に基づいて作動するようにしてもよい。
(4)各ピニオンPがロータリエンコーダEの入力軸e1に固定されている場合を説明したが、各ピニオンPは、入力軸e1と連動して回転する限り、これに固定されていなくてもよい。例えば、各ピニオンPと入力軸e1との間に他のギアや軸が介在されていてもよい。
(5)取扱対象の棒金硬貨に孔あき硬貨が含まれない場合や、金種間で棒金硬貨の直径の差が十分大きくて棒金径センサS1の出力のみで十分に金種の判定が可能な場合には、棒金孔センサS21,S22,S23を省略してもよい。
1a 本体
1b 表示パネル(表示手段)
1c 前面パネル
11,12,13 棒金ドロア
14 棒金収納部
15 透光部分
16 制御ユニット(判定手段/制御手段)
17 ロック板(ロック手段)
19 遮光板
20 ロックアーム(ロック手段)
23 戻しバネ(ロック手段)
26 スライド部材
27 付勢バネ
E ロータリエンコーダ(変位検出手段)
e1 入力軸
R ラック(変位検出手段)
P ピニオン(変位検出手段)
S1 棒金径センサ
S21,S22,S23 棒金孔センサ
S31,S32,S33 押込みセンサ
D1,D2,D3 駆動装置(ロック手段)
M メモリ(記憶手段)
3 硬貨釣銭機
3a 筐体
30 投入口
31 識別手段
32 選別手段
33 金種別収納部
34 払出口
36 制御ユニット
5 金銭登録機
50 制御ユニット
Claims (9)
- 棒金収納庫本体と、
この収納庫本体に対して、少なくとも閉鎖位置と引出位置との間で引出し自在に取り付けられ、棒金硬貨をそれぞれ1本ずつ収納するための複数の棒金収納部が設けられた少なくとも1つの棒金ドロアと、
前記ドロアの各収納部ごとに棒金硬貨の有無および金種を判定するための信号であって、棒金硬貨の特徴を検出した信号を出力する検出系と、
前記収納庫本体から引き出されていた前記ドロアを前記収納庫本体に対して押し込むドロア押込み時に、前記ドロアの前記閉鎖位置からの引出しを阻止するためのロック動作を行うロック手段と、
前記検出系から出力された信号に基づいて、前記ドロアの各収納部に収納された棒金硬貨の有無および金種を判定する判定手段と、
前記ドロアにおける各収納部の位置と、各収納部に収納されるべき棒金硬貨の金種との対応関係を予め記憶する記憶手段と、
前記ドロアの各収納部について、前記判定手段によって判定された金種と前記記憶手段に記憶された金種とを対比して、対比した金種どうしが一致しない収納部があった場合には、前記ドロア押込みの後に前記ドロアを前記閉鎖位置から引き出された位置に前進させるよう前記ロック手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする、棒金収納庫のための制御システム。 - 操作者に対する警告表示を行う警告表示手段を更に備え、
前記制御手段は、前記ドロアの各収納部について、前記判定手段によって判定された金種と前記記憶手段に記憶された金種とを対比して、対比した金種どうしが一致しない収納部があった場合には、誤収納の警告表示を行うよう前記警告表示手段を制御する、ことを特徴とする請求項1記載の棒金収納庫のための制御システム。 - 少なくとも前記判定手段は、前記棒金収納庫本体と通信接続された硬貨釣銭機に備えられている、ことを特徴とする請求項1または2記載の制御システム。
- 少なくとも前記判定手段は、前記棒金収納庫本体と通信接続された金銭登録機に備えられている、ことを特徴とする請求項1または2記載の制御システム。
- 前記判定手段の判定結果に基づいて前記ドロアにおける少なくとも1金種の棒金硬貨の状態を表示する状態表示手段を更に備えた、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の制御システム。
- 前記状態表示手段は、前記棒金硬貨の状態として満杯と品切の少なくとも一方の状態を表示する、ことを特徴とする請求項5記載の制御システム。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制御システムで用いられる棒金収納庫。
- 棒金収納庫本体と、
この収納庫本体に対して、少なくとも閉鎖位置と引出位置との間で引出し自在に取り付けられ、棒金硬貨をそれぞれ1本ずつ収納するための複数の棒金収納部が設けられた少なくとも1つの棒金ドロアと、
前記ドロアの各収納部ごとに棒金硬貨の有無および金種を判定するための信号であって、棒金硬貨の特徴を検出した信号を出力する検出系と、
前記収納庫本体から引き出されていた前記ドロアを前記収納庫本体に対して押し込むドロア押込み時に、前記ドロアの前記閉鎖位置からの引出しを阻止するためのロック動作を行うロック手段と、
前記検出系から出力された信号に基づいて、前記ドロアの各収納部に収納された棒金硬貨の有無および金種を判定する判定手段と、
前記ドロアにおける各収納部の位置と、各収納部に収納されるべき棒金硬貨の金種との対応関係を予め記憶する記憶手段と、
前記ドロアの各収納部について、前記判定手段によって判定された金種と前記記憶手段に記憶された金種とを対比して、対比した金種どうしが一致しない収納部があった場合には、前記ドロア押込みの後に前記ドロアを前記閉鎖位置から引き出された位置に前進させるよう前記ロック手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする、棒金収納庫。 - 棒金収納庫本体と、
この収納庫本体に対して、少なくとも閉鎖位置と引出位置との間で引出し自在に取り付けられ、棒金硬貨をそれぞれ1本ずつ収納するための複数の棒金収納部が設けられた少なくとも1つの棒金ドロアと、
前記収納庫本体から引き出されていた前記ドロアを前記収納庫本体に対して押し込むドロア押込み時に、前記ドロアの前記閉鎖位置からの引出しを阻止するためのロック動作を行うロック手段と、
を備えた棒金収納庫のための制御方法であって、
前記ドロアの各収納部に収納された棒金硬貨の特徴を検出して、棒金硬貨の有無および金種を判定する棒金判定工程と、
この棒金判定工程での判定結果に基づいて、前記ドロアのいずれかの収納部に本来収納すべき金種とは異なる金種の棒金硬貨が収納されている誤収納が存在するか否かを判定する誤収納判定工程と、
この誤収納判定工程において前記誤収納が存在すると判定された場合には、前記ドロア押込みの後に前記ドロアを前記閉鎖位置から引き出された位置に前進させるよう前記ロック手段を制御するロック制御工程と、
を備えたことを特徴とする、棒金収納庫のための制御方法。
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