JP4832913B2 - 棒金収納庫および釣銭補充管理システム - Google Patents
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すなわち、棒金硬貨が収納されたカセットを収納庫本体内に納めた後、さらに上記のようにセンサを移動させて検出を行う必要があるため、金種判定に時間がかかってしまう。また、センサを一定速度で移動させるための機構等が必要となるため、製造コストの点でも不利となる。さらに、複数のカセットについてそれぞれ棒金硬貨の金種判別を行おうとすれば、各々のカセット毎にセンサを移動させながら検出を行う必要があり、ますます時間と製造コストがかかることになる。
一般的には棒金硬貨として同一金種の50枚の硬貨を棒状にまとめて包装したものが使用されることが多いが、例えば日本国の硬貨の最高額金種である500円硬貨に限っては、流通業界の一部では20枚の硬貨を棒状にまとめて包装した棒金硬貨が使用されている。このため、50枚の硬貨からなる棒金硬貨に加えて、20枚の硬貨からなる棒金硬貨を収納するとともにこの棒金硬貨の金種および有無を順次判定することができるような棒金収納庫が望まれている。
また、図4は、図2に示した棒金収納庫における1つの棒金ドロアの変位を(a)閉鎖位置、(b)押込位置、(c)検出開始/終了位置、(d)検出終了/開始位置、(e)引出位置の各位置で示す模式図であり、図5は、図2に示した棒金収納庫における各棒金ドロアと変位検出手段との関係を模式的に示す側面図である。
また、図8は、図2に示した棒金収納庫の制御系を示すブロック図であり、図9は、図3に示したロータリエンコーダおよびセンサの出力信号の例を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態の棒金収納庫1は、硬貨釣銭機3およびPOSレジスタ(金銭登録機)5と組み合わされて釣銭補充管理システムを構成する。図2に示すように、本実施の形態の棒金収納庫1は、硬貨釣銭機3と互いに上下方向に隣接して一体的に構成されている。具体的には、棒金収納庫1の収納庫本体(筐体)1aと硬貨釣銭機3の筐体3aとが一体的に形成されている。また、POSレジスタ5は、硬貨釣銭機3および棒金収納庫1の近傍に配置されている。
図2および図3に示すように、棒金収納庫1は、収納庫本体1aと、この収納庫本体1aに対してそれぞれ(水平な縦方向に)前方へ手動で引き出し自在に取り付けられた3つの棒金ドロア11、12、13とを有している。各棒金ドロア11、12、13には、特定金種の棒金硬貨を1本ずつまたは複数の本数(例えば2本)の同一金種の棒金硬貨を直列に並べて収納可能な棒金収納部14(図2)が複数設けられている。各棒金収納部14における棒金硬貨の収納姿勢は、棒金硬貨の軸線が棒金ドロア11、12、13の引き出し方向(縦方向)と直行する横方向を向いた水平姿勢である。
(a)は、棒金ドロア11の前面が前面パネル1cと略面一となった「閉鎖位置」;
(b)は、棒金ドロア11が閉鎖位置より更に押し込まれ、棒金ドロア11の前面が前面パネル1cから少し引っ込んだ「押込位置」;
(c)は、棒金ドロア11の引き出し時に検出系18(図1)による検出が開始され、棒金ドロア11の押込み時には検出系18による検出が終了する「検出開始/終了位置」;
(d)は、棒金ドロア11の引き出し時に検出系18による検出が終了し、棒金ドロア11の押込み時には検出系18による検出が開始される「検出終了/開始位置」;
(e)は、棒金ドロア11の全ての棒金収納部14(図2)に対する棒金硬貨Bの収納/取り出しが可能となるまで引き出された「引出位置」;
をそれぞれ示している。なお、図4では、上記検出系18(図1)を代表して、下記の棒金径センサS11(S12)が示されている。
図1および図2に示すように、硬貨釣銭機3は、筐体3aの前側に形成された投入口30、払出口34および表示・操作パネル3b(図2)を備えている。また、図1に示すように、硬貨釣銭機3は、識別手段31、選別手段32および金種別収納部33を備えている。識別手段31は、投入口30に投入されたバラ硬貨の金種および枚数を識別するように構成されている。また、選別手段32は、識別手段31によって識別されたバラ硬貨を金種ごとに選別するように構成されている。そして、金種別収納部33は、選別手段32によって選別されたバラ硬貨を金種別に収納するように構成されている。
なお、棒金収納庫1の制御ユニット16からPOSレジスタ5の制御ユニット50にも判定結果が送られるようになっている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の棒金収納庫の作用効果について説明する。
本実施の形態の棒金収納庫1によれば、収納庫本体1aに対して特定の棒金ドロア11、12、13を手動で引き出し/押込みする際に、変位検出手段としてのロータリエンコーダEの出力から特定される当該棒金ドロア11、12、13の縦方向変位と、棒金硬貨による遮光の有無に応じた棒金径センサS11、S12および棒金孔センサS21、S22、S23の各出力とに基づいて、判定手段としての制御ユニット16が当該棒金ドロアの各棒金収納部14に収納された棒金硬貨の有無および金種を判定する。この場合、棒金硬貨の金種は、棒金ドロア11、12、13の縦方向変位と棒金径センサS11、S12の出力とに基づいて特定される棒金硬貨の直径、および棒金孔センサS21、S22、S23の出力に基づいて特定される棒金硬貨の中心孔の有無を基準として判定することができる。このように、各棒金ドロア11、12、13の縦方向変位を用いることで、手動で引き出し/押込みされる棒金ドロアに多少の速度変動があったとしても、その影響を受けることなく、棒金硬貨の直径を正確に特定することが可能となる。
本実施の形態による棒金収納庫1は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、上記の実施の形態においては棒金収納庫1の制御ユニット16が判定手段としての機能を有する場合を説明したが、これに代えて、硬貨釣銭機3の制御ユニット36やPOSレジスタ5の制御ユニット50が判定手段としての機能を有するように構成することも可能である。
1a 収納庫本体
1b 表示パネル
1c 前面パネル
3 硬貨釣銭機
3a 筐体
3b 表示・操作パネル
5 POSレジスタ(金銭登録機)
11、12、13 棒金ドロア
14 棒金収納部
15 透光部分
16 制御ユニット(判定手段)
17 設定手段
18 検出系
19 仕切り部材
30 投入口
31 識別手段
32 選別手段
33 金種別収納部
34 払出口
36 制御ユニット
50 制御ユニット
70、72、74 信号
Claims (9)
- 硬貨の枚数が互いに異なるような複数の種類の棒金硬貨を収納することができる棒金収納庫であって、
収納庫本体と、
この収納庫本体に対して、少なくとも閉鎖位置と引出位置との間で水平な縦方向に手動で引き出し自在に取り付けられ、棒金硬貨の軸線を横方向に向けて当該棒金硬貨を収納するための複数の棒金収納部が設けられると共に、少なくとも前記棒金収納部の設けられる範囲にわたって前記縦方向に延びる透光部分が形成された棒金ドロアと、
前記収納庫本体に対する前記棒金ドロアの縦方向変位を検出するための変位検出手段と、
前記棒金ドロアの透光部分を上下に挟んで対向する位置で前記収納庫本体に固定された発光ユニットおよび受光ユニットを有し、棒金硬貨による遮光の有無に応じた信号を出力し、前記棒金ドロアの横方向に沿って一列に並ぶよう配設される複数の棒金径センサと、
収納されるべき棒金硬貨が前記複数の種類の棒金硬貨のうちどの種類のものであるかを予め設定する設定手段と、
前記変位検出手段で検出した棒金ドロアの変位と、前記設定手段により設定された収納されるべき棒金硬貨の枚数に関する種類と、前記各棒金径センサの出力とに基づいて、前記棒金ドロアの各棒金収納部に収納された棒金硬貨の本数および金種を判定する判定手段と、
を備えたことを特徴とする棒金収納庫。 - 硬貨の枚数が互いに異なるような2種類の棒金硬貨であって一の棒金硬貨に係る硬貨の枚数が他の棒金硬貨に係る硬貨の枚数の半数以下となっているような2種類の棒金硬貨を収納することができる棒金収納庫であって、
収納庫本体と、
この収納庫本体に対して、少なくとも閉鎖位置と引出位置との間で水平な縦方向に手動で引き出し自在に取り付けられ、棒金硬貨の軸線を横方向に向けて当該棒金硬貨を収納するための複数の棒金収納部が設けられると共に、少なくとも前記棒金収納部の設けられる範囲にわたって前記縦方向に延びる透光部分が形成された棒金ドロアと、
前記収納庫本体に対する前記棒金ドロアの縦方向変位を検出するための変位検出手段と、
前記棒金ドロアの透光部分を上下に挟んで対向する位置で前記収納庫本体に固定された発光ユニットおよび受光ユニットを有し、棒金硬貨による遮光の有無に応じた信号を出力し、前記棒金ドロアの棒金収納部の両端近傍にそれぞれ配設される一対の棒金径センサと、
収納されるべき棒金硬貨が前記2種類の棒金硬貨のうちどの種類のものであるかを予め設定する設定手段と、
前記変位検出手段で検出した棒金ドロアの変位と、前記設定手段により設定された収納されるべき棒金硬貨の枚数に関する種類と、前記一対の棒金径センサの出力とに基づいて、前記棒金ドロアの各棒金収納部に収納された棒金硬貨の本数および金種を判定する判定手段と、
を備えたことを特徴とする棒金収納庫。 - 前記棒金ドロアの各棒金収納部は、前記2種類の棒金硬貨のうち硬貨の枚数が少ない棒金硬貨を2本収納することができるようになっており、この2本の棒金硬貨を仕切るための仕切り部材が着脱自在に各棒金収納部の中央に設けられていることを特徴とする請求項2記載の棒金収納庫。
- 前記2種類の棒金硬貨に係る硬貨の枚数は50枚および20枚であり、
前記棒金ドロアの各棒金収納部は、50枚の硬貨からなる棒金硬貨を1本、または20枚の硬貨からなる棒金硬貨を2本収納することができるようになっていることを特徴とする請求項2または3記載の棒金収納庫。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の棒金収納庫と、
この棒金収納庫に通信接続された金銭登録機と、
を備え、
前記棒金収納庫の設定手段により設定された棒金硬貨1本あたりの硬貨の枚数と前記判定手段により判定された棒金硬貨の本数とにより算出された硬貨の枚数に関する情報が前記棒金収納庫から前記金銭登録機に送られるようになっていることを特徴とする釣銭補充管理システム。 - 硬貨の枚数が互いに異なるような複数の種類の棒金硬貨を収納可能な棒金ドロアを有する棒金収納庫と、
バラ硬貨を収納する硬貨釣銭機と、
金銭登録機と、
を備えた釣銭補充管理システムであって、
前記棒金収納庫の前記棒金ドロアの各棒金収納部に収納されるべき棒金硬貨の一本あたりの硬貨の枚数がそれぞれ記憶された記憶手段と、
前記棒金収納庫に設けられたセンサの出力に基づいて、前記棒金ドロアの各棒金収納部に収納された棒金硬貨の有無と金種を判定する判定手段と、
前記記憶手段に記憶された内容および前記判定手段による判定結果に基づいて、前記棒金収納庫から取り出された棒金硬貨と、前記硬貨釣銭機へ補充されたバラ硬貨との間の対応を管理する制御手段と、
を備えたことを特徴とする釣銭補充管理システム。 - 硬貨の枚数が互いに異なるような複数の種類の棒金硬貨を収納可能な棒金ドロアを有する棒金収納庫と、
バラ硬貨を収納する硬貨釣銭機と、
金銭登録機と、
を備えた釣銭補充管理システムであって、
前記棒金収納庫の前記棒金ドロアの各棒金収納部に収納されるべき棒金硬貨の金種と一本あたりの硬貨の枚数がそれぞれ記憶された記憶手段と、
前記棒金収納庫に設けられたセンサの出力に基づいて、前記棒金ドロアの各棒金収納部に収納された棒金硬貨の有無を判定する判定手段と、
前記記憶手段に記憶された内容および前記判定手段による判定結果に基づいて、前記棒金収納庫から取り出された棒金硬貨と、前記硬貨釣銭機へ補充されたバラ硬貨との間の対応を管理する制御手段と、
を備えたことを特徴とする釣銭補充管理システム。 - 釣銭補充管理システムを構成する棒金収納庫であって、
収納庫本体と、
この収納庫本体に対して引き出し自在に取り付けられ、棒金硬貨を収納する複数の棒金収納部を有し、これらの棒金収納部のうち少なくとも1つの棒金収納部において、収納する棒金硬貨に包装された硬貨の枚数に関して収納可能な枚数を変更可能とした棒金ドロアと、
前記各棒金収納部における棒金硬貨の少なくとも有無を検出するセンサと、
他の装置と通信接続する通信インターフェースと、
を備えたことを特徴とする棒金収納庫。 - 釣銭補充管理システムを構成する棒金収納庫であって、
収納庫本体と、
この収納庫本体に対して引き出し自在に取り付けられ、棒金硬貨を収納する複数の棒金収納部を有し、これらの棒金収納部のうち少なくとも1つの棒金収納部において、収納する棒金硬貨に包装された硬貨の枚数に関して収納可能な枚数を他の棒金収納部と異ならせた棒金ドロアと、
前記各棒金収納部における棒金硬貨の少なくとも有無を検出するセンサと、
他の装置と通信接続する通信インターフェースと、
を備えたことを特徴とする棒金収納庫。
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