JP5009000B2 - 棒金保管庫 - Google Patents

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Description

本発明は、棒金を必要に応じて取り出し可能に収納する棒金保管庫に関する。
売上金の管理を行うPOSレジに、売上金の入金および釣銭の出金を行うために入出金機を付設して、さらに、釣銭硬貨の補充用の棒金を保管する棒金保管庫を付設したものがある(例えば、特許文献1参照)。この棒金保管庫は、筐体と、筐体に対し引き出しおよび収納可能に設けられた棒金トレイとを有しており、筐体に対し引き出された状態の棒金トレイが筐体に収納される際に、筐体に対し棒金トレイとともに移動する棒金を筐体に設けられたセンサで走査して計数し、在り高管理を行うようになっている。
特開2006−85332号公報
しかしながら、上記のように、棒金トレイの移動を利用しセンサで走査して棒金の計数を行うものであると、棒金トレイを引き出して戻さなければ在り高の検出ができず、任意のタイミングで棒金の在り高を検出できないという問題があった。
したがって、本発明は、任意のタイミングで棒金の在り高を検出することができる棒金保管庫の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、筐体と、該筐体に対し引き出しおよび収納可能に設けられるとともに、棒金が一本ずつセットされセットされる棒金の金種が予め設定されたセット部を金種別に有する棒金トレイと、該棒金トレイのすべての前記セット部に設けられて棒金の有無をそれぞれ検知する棒金有無検知手段と、これら棒金有無検知手段の出力に基づいて棒金の在り高を管理する管理手段とを有し、前記セット部は、セットされる棒金の外径よりも大径の円筒面状の底面を有して下方に凹む凹形状をなしており、前記棒金有無検知手段が前記底面の最下部位置に設けられていることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記筐体に対する前記棒金トレイの引き出された開状態から収納される閉状態への開閉切替を検知する収納検知手段を有し、該収納検知手段で前記開閉切替が検知されると前記管理手段が棒金の在り高を検出することを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、外部電源供給のオフからオンへのオフオン切替を検知する電源供給監視手段を有し、該電源供給監視手段で前記オフオン切替が検知されると前記管理手段が棒金の在り高を検出することを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、棒金トレイが、セットされる棒金の金種が予め設定されたセット部を金種別に有しており、すべてのセット部に棒金の有無を検知する棒金有無検知手段が設けられていて、管理手段は、各棒金有無検知手段で対応するセット部における棒金の有無を検出することで棒金の在り高を検出することになる。このように、すべてのセット部に棒金の有無を検知する棒金有無検知手段が設けられているため、任意のタイミングで棒金の在り高を検出することができる。しかも、セット部は、セットされる棒金の金種が予め設定されているため、棒金有無検知手段は、棒金の有無のみを検知できれば良く、構成および制御の簡素化が図れ、低コスト化が図れる。
請求項2に係る発明によれば、筐体に対し引き出された棒金トレイが収納される開閉切替を収納検知手段が検知すると、管理手段が棒金の在り高を検出するため、棒金トレイの数が変わる棒金トレイの引き出し後の収納時に自動的に棒金の在り高を検出することができる。つまり、在り高が変化することのないタイミングで在り高検出を不必要に行ってしまうことがなく、在り高を効率良く検出することができる。
請求項3に係る発明によれば、外部電源供給のオフからオンへのオフオン切替を電源供給監視手段が検知すると、管理手段が棒金の在り高を検出するため、例えば停電時や障害発生時等、外部電源供給がオフされる棒金管理が困難な状態が生じても、その後、電源供給が復旧した時点で即座に棒金の在り高を検出することができる。したがって、仮に棒金管理が困難な状態で管理上の問題が生じても即座に在り高を検出することで即座に対応可能となる。
本発明の第1実施形態の棒金保管庫を図1〜図6を参照して以下に説明する。
図1は、例えばスーパーマーケット等で用いられるレジ装置11を示すもので、このレジ装置11は、レジ係の操作者により操作されて売上金の管理を行うPOSレジ12の下側に、POSレジ12と連動して売上金の入金および釣銭の出金を行う貨幣入出金機13が設けられ、貨幣入出金機13の下側に釣銭硬貨の補充用として用いられる棒金を保管する第1実施形態の棒金保管庫14が設けられて構成されている。
POSレジ12は、図示略のバーコード読取機で読み取った商品のバーコードに基づき、商品の合計金額を計算する計算機能等を有する図2に示すPOSレジ制御部20と、操作者がバーコードの読取作業を終了させる際に操作する合計キーおよび操作者が顧客から預かった現金の金額を入力する際に操作する金額入力キー等を有する操作部23と、計算した商品の合計金額や操作者への案内等を表示させるための表示部(表示手段)24、バーコードに対応した購入商品名、商品金額、商品の合計金額等をレシートに印刷するための印刷手段25などが備えられている。
このPOSレジ12では、商品の計算が終了して、操作部23の合計キーが押下された場合には、POSレジ制御部20によって、商品の合計金額を表示部24に表示させた後、顧客から受け取った代金と、商品の購入金額との間の差額を計算し、更に、顧客からの代金と商品の購入金額との間に差額がある場合には、その差額の貨幣(紙幣、硬貨)を払い出す釣銭指令を出力する。
貨幣入出金機13は、POSレジ12からの指示により入出金処理がそれぞれ行われる紙幣入出金機30と、硬貨入出金機31とを有しており、これらは操作者から見て左右(以下、単に左右という)に並設されている。
紙幣入出金機30は、その機体の前面上部に設けられ、入金紙幣を受け入れるための入金口33と、該入金口33の下側に位置する機体前面に設けられた出金/リジェクト口34と、入金口33に投入された紙幣の入金処理および内部に収納した紙幣の出金/リジェクト口34への出金処理等を行う図2に示す紙幣入出金機構部35と、紙幣入出金機構部35を制御する紙幣入出金制御部36とを有している。
硬貨入出金機31は、その機体の上部に設けられ、入金硬貨を受け入れるための入金口38と、機体の前面下部に設けられ、出金硬貨を払い出す出金口39と、入金口38に投入された硬貨の入金処理および内部に収納した硬貨の出金口39への出金処理等を行う図2に示す硬貨入出金機構部40と、硬貨入出金機構部40を制御する硬貨入出金制御部41とを有している。
第1実施形態の棒金保管庫14は、その上面に貨幣入出金機13が搭載される筐体50と、この筐体50から操作者側に引き出し可能および筐体50内に収納可能に設けられた棒金トレイ51とを有している。
ここで、棒金トレイ51に収納される各金種の棒金について説明する。図3の図表に示すように、棒金の種類は、現状日本国内において、1円アルミニウム硬貨を50枚集積して包装した1円棒金と、5円黄銅硬貨を50枚集積して包装した5円棒金と、10円青銅硬貨を50枚集積して包装した10円棒金と、50円白銅硬貨を50枚集積して包装した50円棒金と、100円白銅硬貨を50枚集積して包装した100円棒金と、500円白銅硬貨を50枚集積して包装した第1の500円棒金と、500円ニッケル黄銅硬貨を50枚集積して包装した第2の500円棒金とが取り扱われる可能性がある。
そして、材質について見てみると、50円、100円および第1の500円は、成分が共通であって導電率も同じである一方、1円、5円、10円および第2の500円は、それぞれ成分が他とは異なっており導電率もそれぞれ異なっている。また、直径について見てみると、第1の500円および第2の500円が同じである一方、1円、5円、10円、50円および100円は、他とは異なっている。さらに、棒金とした場合の重さについて見てみると、第1の500円棒金と第2の500円棒金とで差が小さいものの、すべて他とは異なっている。さらに、棒金長さについて見てみると、1円棒金、5円棒金および10円棒金は同じであって、これら以外よりも短い一方、100円棒金は、1円棒金、5円棒金および10円棒金よりも若干長く、50円棒金はさらに長く、第1の500円棒金および第2の500円棒金は、互いに同じでさらに長くなっている。
図1に示すように、筐体50は、高さが低い略直方体の箱状のもので、操作者側となる前面に開口部52が形成されている。
図4に示すように、棒金トレイ51は、左右両側の外側面に前後方向に沿って延在するとともに互いにスライドする一対のレール54を有するスライドレール55が一方のレール54において固定されており、他方のレール54が図示は略すが筐体50の左右両側の内側面に固定されることで、筐体50に摺動可能に支持されている。そして、筐体50には、棒金トレイ51が筐体50内に収納された状態で棒金トレイ51によりオンされ、それ以外の位置ではオフされる図2に示す閉位置スイッチ(収納検知手段)58と、棒金トレイ51が筐体50内から引き出された所定位置に位置すると棒金トレイ51によりオンされ、それ以外の位置ではオフされる引き出しスイッチ(収納検知手段)59とが設けられており、これらが棒金保管庫制御部(管理手段,収納検知手段,電源供給監視手段)60に接続されている。この棒金保管庫制御部60は、引き出しスイッチ59がオフからオンに切り替わってから閉位置スイッチ58がオンされると、筐体50に対する棒金トレイ51の引き出された開状態から収納される閉状態への開閉切替を検知する。また、閉位置スイッチ58がオンからオフに切り替わってから所定時間内に引き出しスイッチ59がオンされると、筐体50に対する棒金トレイ51の閉状態から開状態への閉開切替を検知する。
棒金トレイ51は、図5に示すように、操作者側つまり引き出し方向前側の第1範囲A1と、この第1範囲A1の引き出し方向後側の第2範囲A2とに区画されており、第1範囲A1に、セットされる棒金の金種が予め100円棒金B100に設定された100円棒金用の複数のセット部S100と、セットされる棒金の金種が予め10円棒金B10に設定された10円棒金10用の複数のセット部S10と、セットされる棒金の金種が予め1円棒金B1に設定された1円棒金用の複数のセット部S1とが設けられ、第2範囲A2に、セットされる棒金の金種が予め500円棒金B500に設定された500円棒金用の複数のセット部S500と、セットされる棒金の金種が予め50円棒金B50に設定された50円棒金用の複数のセット部S50と、セットされる棒金の金種が予め5円棒金B5に設定された5円棒金用の複数のセット部S5とが設けられている。つまり、棒金トレイ51は、セットされる棒金の金種が予め設定された金種別のセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500を有している。ここで、1円、10円および100円は、5円、50円および500円に対して、釣銭としての使用数が多く準備数も例えば4倍と多くなるため、使い勝手性を向上させるため、使用頻度が高い1円棒金B1、10円棒金B10および100円棒金B100を棒金トレイ51の引き出し方向前側であって取り出しやすい第1範囲A1に収納し、使用頻度が低い5円棒金B5、50円棒金B50および500円棒金B500を棒金トレイ51の引き出し方向後側の第2範囲A2に収納する。
より具体的には、第1範囲A1の引き出し方向の前部における左右方向の一側である左側に、100円棒金B100、10円棒金B10および1円棒金B1のうちのいずれか第1金種、具体的には10円棒金B10用の複数のセット部S10が設けられており、第1範囲A1の引き出し方向の前部における左右方向の他側つまり右側に、100円棒金B100、10円棒金B10および1円棒金B1のうちのいずれか第2金種、具体的には100円棒金B100用の複数のセット部S100が設けられており、第1範囲A1の引き出し方向の後部に、100円棒金B100、10円棒金B10および1円棒金B1のうちのいずれか第3金種、具体的には1円棒金B1用の複数のセット部S1が設けられている。
10円棒金B10用の複数、具体的には8箇所のセット部S10は、10円棒金B10がその軸線を左右方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、それぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されている。
100円棒金B100用の複数、具体的には8箇所のセット部S100は、100円棒金B100がその軸線を左右方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、それぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されている。しかも、100円棒金B100用の8箇所のセット部S100と10円棒金B10用の8箇所のセット部S10とのうち引き出し方向前側からの配置順が同じとなる左右のセット部S100,S10は、互いに引き出し方向の位置を一致させており、その結果、100円棒金B100用の8箇所のセット部S100は、その全体が、10円棒金B10用の8箇所のセット部S10の全体と引き出し方向の位置を一致させている。
1円棒金B1用の複数、具体的には8箇所のセット部S1は、1円棒金B1がその軸線を左右方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、4箇所ずつ左右に分割されている。つまり、左側4箇所のセット部S1はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に沿って並設されており、しかも、10円棒金B10用の8箇所のセット部S10とも左右方向の位置をほぼ一致させている。また、右側4箇所のセット部S1はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されており、しかも、100円棒金B100用の8箇所のセット部S100とも左右方向の位置をほぼ一致させている。加えて、左側4箇所のセット部S1と右側4箇所のセット部S1とのうち引き出し方向前側からの配置順が同じとなる左右のセット部S1は、互いに引き出し方向の位置を一致させており、その結果、左側4箇所のセット部S1の全体と右側4箇所のセット部S1の全体とは互いに引き出し方向の位置を一致させている。
ここで、図3に示すように、第1範囲A1に収納される1円棒金B1、10円棒金B10および100円棒金B100のうち、10円棒金B10と100円棒金B100とは直径差が小さいため、10円棒金B10用の8箇所のセット部S10の全体の引き出し方向長さと100円棒金B100用の8箇所のセット部S100と全体の引き出し方向長さとの差も小さく、これらを左右に並べるとスペースが有効利用できる。
また、第2範囲A2には、複数の500円棒金B500用のセット部S500と、複数の50円棒金B50用のセット部S50と、複数の5円棒金B5用のセット部S5とが金種別に分けられて設けられている。
5円棒金B5用の複数、具体的には2箇所のセット部S5は、5円棒金B5がその軸線を引き出し方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、それぞれが引き出し方向の位置を一致させて左右に並設されて、最も左側に設けられている。
50円棒金B50用の複数、具体的には2箇所のセット部S50は、50円棒金B50がその軸線を引き出し方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、それぞれが引き出し方向の位置を一致させて左右に並設されて、左右方向の中間に設けられている。
500円棒金B500用の複数、具体的には2箇所のセット部S500は、500円棒金B500がその軸線を引き出し方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、それぞれが引き出し方向の位置を一致させて左右に並設されて、最も右側に設けられている。これら5円棒金B5用の2箇所のセット部S5、50円棒金B50用の2箇所のセット部S50および500円棒金B500用の2箇所のセット部S500は、互いに引き出し方向の位置をほぼ一致させている。
ここで、上記した各セット部S1,S5,S10,S50,S100,S500は、図6にセット部S10を例示するように、いずれも下方に凹む凹形状をなしており、セットされる棒金の外径よりも大径の円筒面状の底面65と、この底面65の軸線方向両側からそれぞれ立ち上がる一対の端面66とを有していて、平面視長方形状の開口部を有している。そして、セットされた棒金が底面65の形状によって最も低い位置に位置するようになっている。各セット部S1,S5,S10,S50,S100,S500には、それぞれに予め設定されたセットされるべき金種が表示されており、金種毎に色分けされている。なお、各セット部S1,S5,S10,S50,S100,S500の底面65の半径および軸直交方向の幅は、それぞれセットされる設定金種の棒金の大きさに応じて設定されることになるが、すべての金種で同じとしても良い。
例えば、10円棒金B10用の各セット部S10は底面65に「10」の文字が表示されるとともに全体的に所定の第1の色で塗られ、100円棒金B100用の各セット部S100は底面65に「100」の文字が表示されるとともに全体的に所定の第2の色で塗られ、1円棒金B1用の各セット部S1は底面65に「1」の文字が表示されるとともに全体的に所定の第3の色で塗られ、5円棒金B5用の各セット部S5は底面65に「5」の文字が表示されるとともに全体的に所定の第4の色で塗られ、50円棒金B50用の各セット部S50は底面65に「50」の文字が表示されるとともに全体的に所定の第5の色で塗られ、500円棒金B500用の各セット部S500は底面65に「500」の文字が表示されるとともに全体的に所定の第6の色で塗られている。
また、セットされるべき棒金の長さの短い1円棒金B1用のセット部S1、5円棒金B5用のセット部S5および10円棒金B10用のセット部S10は、セットされるべき棒金よりも長い棒金が入り込めないように両端面66間の距離が設定されている。つまり、これらのセット部S1,S5,S10は、50円棒金B50、100円棒金B100、500円棒金B500を入れることができないように長さが設定されている。
そして、棒金トレイ51のすべてのセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500には、それぞれにセットされた棒金の有無を検知する棒金有無検知センサ(棒金有無検知手段)70が設けられている。ここで、すべてのセット部は、セットされる棒金の金種が予め設定されているため、この棒金有無検知センサ70としては、セット部に棒金がセットされたか否かを検出可能なものであれば、例えば棒金に限らず物体がセットされた場合にこれを検出するものであっても良い。具体的には、所定値以上の荷重がセット部の底面の底位置に加わるとオンされるセットスイッチ、セット部を跨ぐように発光素子と受光素子とが配置され、セット部に物体がセットされると発光素子と受光素子との間の光路が遮光されることでこれを検知する透過型光学センサ、セット部の底面の底位置に発光素子と受光素子とが配置され、底位置に物体がセットされると発光素子の光が物体で反射されて受光素子で受光されることでこれを検知する反射型光学センサ、セット部にセットされた物体の磁気的性質を検出する磁気センサ、およびセット部にセットされた物体の重量を検出する重量センサ等を用いることができる。セットスイッチを用いる場合および重量センサを用いる場合は、すべてのセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500が棒金のセットで個別に下降するように昇降可能に設けられる。
そして、すべての棒金有無検知センサ70の出力は、マルチプレクサ回路等を利用することで、時分割的に走査して識別処理可能となり、棒金保管庫制御部60に送信される。棒金保管庫制御部60では、すべての棒金有無検知センサ70のそれぞれの検出結果に基づいて棒金保管庫14内の棒金の在り高を検出する。
ここで、棒金保管庫制御部60は、POSレジ制御部20に通信可能に接続されており、このPOSレジ制御部20には、さらに紙幣入出金制御部36および硬貨入出金制御部41が通信可能に接続されている。POSレジ制御部20は、外部電源から電力供給を受けて、紙幣入出金制御部36、硬貨入出金制御部41および棒金保管庫制御部60にそれぞれ電力を供給することになる。POSレジ制御部20は、すべてのレジ装置11を統括するシステム管理装置71に通信可能に接続されている。
そして、棒金保管庫制御部60は、筐体50に対する棒金トレイ51の引き出された開状態から収納される閉状態への開閉切替を引き出しスイッチ59がオフからオンに切り替わってから閉位置スイッチ58がオンされたことにより検出すると、すべての棒金有無検知センサ70の検知の有無に基づいて棒金保管庫14内の棒金の在り高を検出する。つまり、筐体50に対して棒金トレイ51が引き出されると、硬貨入出金機31への補充のためにセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500のいずれか対応するものから棒金を取り出したり、あるいはセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500のいずれか対応するものに棒金B1,B5,B10,B50,B100,B500の該当金種のものを追加収納したり等、棒金トレイ51の棒金B1,B5,B10,B50,B100,B500の在り高が変化する可能性が高いため、棒金トレイ51が引き出された後に筐体50に収納されると、この時点で在り高を検出するのである。各セット部S1,S5,S10,S50,S100,S500は、それぞれセットされる棒金の金種が予め設定されているため、棒金保管庫制御部60は、各セット部S1,S5,S10,S50,S100,S500において棒金ありを検出した棒金有無検知センサ70の数に基づいて棒金保管庫14内の棒金の在り高を検出する。
また、棒金保管庫制御部60は、POSレジ制御部20を介しての外部電源供給のオフからオンへのオフオン切替を検知すると、すべての棒金有無検知センサ70の検知の有無に基づいて棒金保管庫14内の棒金の在り高を検出する。つまり、例えば停電時や障害発生時等、外部電源供給がオフされて棒金管理が困難な管理上不安定な状態が生じた場合には、その後、電源供給が復旧した時点で即座に棒金保管庫14内の棒金の在り高を検出する。
そして、棒金保管庫制御部60は、検出した棒金の在り高を、POSレジ制御部20に送信することになり、POSレジ制御部20では、この棒金保管庫14内の棒金の在り高を更新記憶するとともに、棒金の在り高をシステム管理装置71に出力する。ここで、POSレジ制御部20では、例えば操作部23への適宜の操作入力があるとその時点の棒金の在り高を表示部24に表示させる。また、システム管理装置71では、各レジ装置11毎に送信された棒金の在り高情報から次の棒金補充時に準備するべき各金種毎の棒金の数等を割り出して表示させることになり、これに基づいて補充作業者は棒金を準備する。また、システム管理装置71では、各レジ装置11毎に棒金がすべて取り出された金種があるか否かを監視しており、棒金がすべて取り出された要補充金種があるレジ装置11が生じた場合には、アラームを発生させ、当該レジ装置11への要補充金種の追加を促す。
以上に述べた第1実施形態によれば、棒金トレイ51が、セットされる棒金の金種が予め設定された金種別のセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500を有しており、すべてのセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500に棒金の有無を検知する棒金有無検知センサ70が設けられていて、棒金保管庫制御部60は、各棒金有無検知センサ70で対応するセット部における棒金の有無を検出することで棒金の在り高を検出することになる。このように、すべてのセット部S1,S5,S10,S50,S100,S500に棒金の有無を検知する棒金有無検知センサ70が設けられているため、任意のタイミングで棒金の在り高を検出することができる。
また、各セット部S1,S5,S10,S50,S100,S500は、セットされる棒金の金種が予め設定されているため、棒金有無検知センサ70は、棒金の有無(物体の有無)のみを検知できれば良く、構成および制御の簡素化が図れ、低コスト化が図れる。
さらに、筐体50に対し引き出された棒金トレイ51が収納される開閉切替を、閉位置スイッチ58および引き出しスイッチ59の検出結果で検知すると、棒金保管庫制御部60が棒金の在り高を検出するため、棒金トレイ51の数が変わる棒金トレイ51の引き出し後の収納時に自動的に棒金の在り高を検出することができる。つまり、在り高が変化することのないタイミングで在り高検出を不必要に行ってしまうことがなく、在り高を効率良く検出することができる。
加えて、棒金保管庫制御部60は、外部電源供給のオフからオンへのオフオン切替を検知すると、棒金の在り高を検出するため、例えば停電時や障害発生時等、外部電源供給がオフされる棒金管理が困難な状態が生じても、その後、電源供給が復旧した時点で即座に棒金の在り高を検出することができる。したがって、仮に棒金管理が困難な状態で管理上の問題が生じても即座に在り高を検出することで即座に対応可能となる。
次に、本発明の第2実施形態の棒金保管庫を主に図7を参照して以下に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第2実施形態においては、第1実施形態に対し、棒金トレイ51の引き出し方向前側の第1範囲A1に設けられる100円棒金B100用の複数のセット部S100および10円棒金B10用の複数のセット部S10の配置が異なっている。
より具体的には、第1範囲A1の引き出し方向の前部に、100円棒金B100、10円棒金B10および1円棒金B1のうちのいずれか第1金種、具体的には10円棒金B10用の複数のセット部S10が設けられており、第1範囲A1の引き出し方向の中間部に、100円棒金B100、10円棒金B10および1円棒金B1のうちのいずれか第2金種、具体的には100円棒金B100用の複数のセット部S100が設けられており、第1範囲A1の引き出し方向の後部に、100円棒金B100、10円棒金B10および1円棒金B1のうちのいずれか第3金種、具体的には1円棒金B1用の複数のセット部S1が設けられている。
10円棒金B10用の複数、具体的には8箇所のセット部S10は、10円棒金B10がその軸線を左右方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、4箇所ずつ左右に分割されている。つまり、左側4箇所のセット部S10はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に沿って並設されており、また、右側4箇所のセット部S10はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されている。しかも、左側4箇所のセット部S10と右側4箇所のセット部S10とのうち引き出し方向前側からの配置順が同じとなる左右のセット部S10は、互いに引き出し方向の位置を一致させており、その結果、左側4箇所のセット部S10の全体と右側4箇所のセット部S10の全体とは互いに引き出し方向の位置を一致させている。
100円棒金B100用の複数、具体的には8箇所のセット部S100は、100円棒金B100がその軸線を左右方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、4箇所ずつ左右に分割されている。つまり、左側4箇所のセット部S100はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されており、しかも、10円棒金B10用の左側4箇所のセット部S10とも左右方向の位置をほぼ一致させている。また、右側4箇所のセット部S100はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されており、しかも、10円棒金B10用の右側4箇所のセット部S10とも左右方向の位置をほぼ一致させている。加えて、左側4箇所のセット部S100と右側4箇所のセット部S100とのうち引き出し方向前側からの配置順が同じとなる左右のセット部S100は、互いに引き出し方向の位置を一致させており、その結果、左側4箇所のセット部S100の全体と右側4箇所のセット部S100の全体とは互いに引き出し方向の位置を一致させている。
1円棒金B1用の複数、具体的には8箇所のセット部S1は、1円棒金B1がその軸線を左右方向に沿わせた姿勢でセットされるもので、4箇所ずつ左右に分割されている。つまり、左側4箇所のセット部S1はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されており、しかも、100円棒金B100用の左側4箇所のセット部S100とも左右方向の位置をほぼ一致させている。また、右側4箇所のセット部S1はそれぞれが左右方向の位置を一致させて引き出し方向に並設されており、しかも、100円棒金B100用の右側4箇所のセット部S100とも左右方向の位置をほぼ一致させている。加えて、左側4箇所のセット部S1と右側4箇所のセット部S1とのうち引き出し方向前側からの配置順が同じとなる左右のセット部S1は、互いに引き出し方向の位置を一致させており、その結果、左側4箇所のセット部S1の全体と右側4箇所のセット部S1の全体とは互いに引き出し方向の位置を一致させている。
また、第2範囲A2には、第1実施形態と同様に、複数の500円棒金B500用のセット部S500と、複数の50円棒金B50用のセット部S50と、複数の5円棒金B5用のセット部S5とが金種別に分けられて設けられている。
本発明の第1実施形態の棒金保管庫が適用されたレジ装置の全体斜視図である。 本発明の第1実施形態の棒金保管庫が適用されたレジ装置の制御系ブロック図である。 各金種の棒金の各データを示す図表である。 本発明の第1実施形態の棒金保管庫の棒金トレイに棒金を収納した状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の棒金保管庫の棒金トレイを示す平面図である。 本発明の第1実施形態の棒金保管庫のセット部を示すもので、(a)は側断面図、(b)は正断面図である。 本発明の第2実施形態の棒金保管庫の棒金トレイを示す平面図である。
符号の説明
14 棒金保管庫
50 筐体
51 棒金トレイ
58 閉位置スイッチ(収納検知手段)
59 引き出しスイッチ(収納検知手段)
60 棒金保管庫制御部(管理手段,収納検知手段,電源供給監視手段)
70 棒金有無検知センサ(棒金有無検知手段)
B1,B5,B10,B50,B100,B500 棒金
S1,S5,S10,S50,S100,S500 セット部

Claims (3)

  1. 筐体と、
    該筐体に対し引き出しおよび収納可能に設けられるとともに、棒金が一本ずつセットされセットされる棒金の金種が予め設定されたセット部を金種別に有する棒金トレイと、
    該棒金トレイのすべての前記セット部に設けられて棒金の有無をそれぞれ検知する棒金有無検知手段と、
    これら棒金有無検知手段の出力に基づいて棒金の在り高を管理する管理手段とを有し、
    前記セット部は、セットされる棒金の外径よりも大径の円筒面状の底面を有して下方に凹む凹形状をなしており、
    前記棒金有無検知手段が前記底面の最下部位置に設けられていることを特徴とする棒金保管庫。
  2. 前記筐体に対する前記棒金トレイの引き出された開状態から収納される閉状態への開閉切替を検知する収納検知手段を有し、該収納検知手段で前記開閉切替が検知されると前記管理手段が棒金の在り高を検出することを特徴とする請求項1記載の棒金保管庫。
  3. 外部電源供給のオフからオンへのオフオン切替を検知する電源供給監視手段を有し、該電源供給監視手段で前記オフオン切替が検知されると前記管理手段が棒金の在り高を検出することを特徴とする請求項1または2記載の棒金保管庫。
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