JPS6339799Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は貨幣特に硬貨の両替機や払出機等にお
いて、払出し金額全量が一旦機体内において払出
皿上に集められ、これが正確な場合に機体外に送
り出される払出皿に関するものである。

（従来の技術） このような機械においては、払出皿上に何等か
の事情で硬貨が残つた場合、これを検出して使用
者に知らせるとか爾後の操作が不能となる検知装
置をもつのが必要であり、この種の手段も公知で
ある。例えば特開昭53−78893号公報の支払口シ
ヤツターの開放または閉止動作時間が設定時間を
越えたときこれを検出するとともにエラー信号を
出力するようにした発明即ち第１図において、機
体１に両替される紙幣の挿入口２と、希望する両
替金種を指定する操作部３並びに両替された紙幣
や包装硬貨の取出口４及び包装されていないバラ
硬貨の排出口５、その他表示部等が設けられてい
て、前記取出口４内部には両替された貨幣が一旦
集められる払出皿が取出口側に傾斜して設けられ
ているものである。しかしてこの一旦集められた
払出皿上の硬貨がもし取り残しがあつた場合これ
を検知する手段として、従来は第４図に示すよう
に払出皿６の底面上方に検出板７を、硬貨の流入
側の一辺において枢着８し、取出側の他辺を弾性
的にスプリング９を有する支承杆１０をもつて支
持し、この他辺位置近くに検出板７と接するマイ
クロスイツチ１１を設け、硬貨ａの重みで検出板
７の上記他辺が下降してマイクロスイツチ１１を
作動するようになつていた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のような一辺が枢着等で固定的なものでは
包装硬貨が流入側近くに停滞した場合と、取出側
近くに位置した場合枢着部分の間隔相違で支承杆
１０のスプリング９の強弱決定が極めて困難であ
るとともに特に包装硬貨ａの軸線が検出板７の傾
斜方向と同じとなつたa′の如くなつて払出皿６の
片隅に位置したときなどは検出不能となつてしま
う欠点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案をこのような欠点のないような検出板の
全面を平行運動を行なうように弾性的に支持し、
硬貨の残留位置の如何に拘らず検出し得るように
構成したものである。

（作用） 検出板をそのほぼ中央部で弾性的に支承片で支
持し、且つレバーを用いて検出板が横にずれるこ
となく上下方向のみに作動するよう支承片で支持
し、検出板を支承片と支持片とで均一に支持し、
ほぼ平行して上下が行われ、残留貨幣のある場合
この検出板の端部に設けたマイクロスイツチの何
れかを作動させることを特徴とするものである。

（実施例） 第２，３図に示した実施例により詳細に説明す
ると、紙幣及び硬貨の両替機においては、支払包
装硬貨ａは搬送装置ｂによつて払出皿１２上に流
入側より導入され傾斜状に設けられた検出板１３
上を転動し一旦包装硬貨が集められる。他方両替
紙幣ｃは計数されて搬送装置ｄにより１枚１枚集
積車１４の羽根１４′間に供給され集積板１５上
に重ねられる。しかしてその紙幣ｃが正確に計算
されるとベルト１６の回転が始められて紙幣取出
部ｅに送り出され、前記包装硬貨ａと共に取出口
４（第１図参照）のシヤツターｆの開放で取出し
得る。

本考案の要部は、機体１に傾斜して固定された
払出皿１２の底面上方に適宜の間隔を有して弾性
的に支持される前記検出板１３において、この検
出板１３の四隅或は四辺位置に多数設けてもよい
が少くとも包装硬貨ａの流入側と取出側とにマイ
クロスイツチ１７と、取出側のマイクロスイツチ
１８を機体１に設け、これらに当接する接触片１
９と２０とを検出板１３に形成し（検出板１３直
接でもよい）、上記流入、取出両側のマイクロス
イツチ１７，１８のほぼ中央部において、払出皿
１２に形成した、スプリング２１を介装した支承
片２２が当接して弾性的に且つこれを中心に何れ
の方向にも傾斜揺動が自在に保持されている。こ
の検出板１３と払出皿１２間の間隔は接触片１
９，２０に設けた調節ねじ２３，２４をもつて適
宜選定される。

検出板１３は、一端を枢軸２５で払出皿１２の
側に枢着したレバー２６の自由端に軸２７で連結
した支持片２８を介して検出板１３に連結され、
レバー２６の反時計方向に付勢するばね２９をも
つて行ない検出板１３の作動が払出皿１２に接触
しないようになつていて支承片２２の弾性と、レ
バー２６を介する支持片のレバー２６を有する弾
性とで検出板１３を支え固定した点がないので検
出板１３は支承片２２とともにほぼ平行な上下動
を行ない得る。

第３図に示した他の実施例は、第２図の実施例
との相違部分のみを説明し他は同一符号をもつて
説明を省略する。

即ち検出板１３の支持を、検出板１３の一辺例
えば図示の如く流入側の一辺において、軸２７を
もつて枢着し、軸２７はレバー３０の自由端に設
けられ、且つレバー３０の他端は払出皿１２に設
けた枢軸３１に枢着されると共に該レバー３０は
ばね３２をもつて上方即ち時計方向に付勢され検
出板１３の上下平行運動を行なうようになつてい
るものである。

今搬送装置ｂより包装硬貨ａが流入すると、そ
の荷重によつて検出板１３は支承片２２を中心と
して流入側が下降してマイクロスイツチ１７を作
動する。しかして、この包装硬貨ａが転動して取
出側に達すると取出側のマイクロスイツチ１８を
その荷重で作動し、包装硬貨ａが払出皿１２内に
あることを表示し順次包装硬貨ａが多数検出板１
３上に集められると、検出板１３上の荷重がほぼ
全面的に荷重を受ける。すると支承片２２を押し
下げる。このときレバー２６或は３０はばね２９
或は３２の弾力に反してレバー２６或は３０を枢
軸２５或は３１の回りに時計方向に回動するので
検出板１３はほぼ平行に線面的に押し下げられて
マイクロスイツチ１７，１８を作動する。

しかしてもし包装硬貨がa′に示す如く位置して
流入側或は取出側に停滞したりしたときも支承片
２２が検出板１３の流入、取出両側ほぼ中間に位
置するので必ず荷重は片寄りマイクロスイツチ１
７か１８の何れかが作動せしめられる。

（考案の効果） 本考案はこのように検出板がレバーを介する支
持で全面的に荷重に対しほぼ平行上下に移動し且
つ検出板の支承片による保持がほぼ中間部におい
てなされるので包装硬貨がどこの位置に停滞して
もこれを検知することができるので取り残しや他
の障害を防止し得る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案装置の実施例を示したもので、第１
図は両替機の全体外観図、第２図は要部の内部機
構を示した切断断面図、第３図は他の実施例を示
した同じく切断側面図である。第４図は従来の両
替機の払出皿部分を示す切断側面図である。 符号：ａ，a′は包装硬貨、ｂは搬送装置、１２
は払出皿、１３は検出板、１７は流入側マイクロ
スイツチ、１８は取出側マイクロスイツチ、１
９，２０は接触片、２１はスプリング、２２は支
承片、２５，３１は枢軸、２６，３０はレバー、
２７は軸、２９，３２はばね、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 硬貨の両替、払出機の払出皿上面に検出板を弾
   性的に支承し、これに複数個のスイツチを接して
   設けた払出装置において、該複数個のマイクロス
   イツチの中間位置に、検出板を上方に付勢する支
   承片と、一端を枢軸で回動自在に支持し、他端を
   ばねで上方に弾性的に支持したレバーを払出皿に
   回動自在に設け、このレバーの他端の自由端を検
   出板と連結する軸に回動自在に接続した包装硬貨
   払出皿装置。