JP5024803B2 - 検知センサ - Google Patents

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Description

本発明は、外力または加速度を検知する検知センサに関する。
外力または加速度を検知するセンサとして、例えば加速度センサや変位センサが挙げられる。このうち、加速度センサに関しては、可動マスの静的な変位を容量変化あるいは歪み抵抗方式で検知する手法が一般的である。例えば、下記特許文献1には、静電容量の変化により変位を検知する加速度センサが開示されている。
特開平10−206457号公報
しかしながら、静電アクチュエータにより静電容量変化を検知する場合には感度を向上させるための工夫が必要であり、歪み抵抗方式は装置の複雑化を招きやすい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成で外力または加速度を感度良く検知することが可能な検知センサを提供することを目的とする。
本発明の検知センサは、複数の固定櫛歯部を有する固定電極と、固定櫛歯部間に挿入された可動櫛歯部を複数有する可動電極とを含む櫛歯電極と、可動電極を固定電極に対する静電力により所定の共振周波数で振動させるために固定電極と可動電極とに接続される電源と、可動電極を振動させたときの固定電極と可動電極との間の電気特性の変化に基づいて外力または加速度を検知する検知手段と、を備え、隣り合う固定櫛歯部及びその間に挿入された可動櫛歯部について、一方の固定櫛歯部と該可動櫛歯部との間隔が、他方の固定櫛歯部と該可動櫛歯部との間隔と異なる。
このような検知センサによれば、隣り合う固定櫛歯部とその間に挿入された可動櫛歯部について固定櫛歯部と可動櫛歯部との間隔が左右で異なるので、所定の共振周波数の静電力で可動電極を振動させると、外力が加えられたときに、固定電極と可動電極との間の電気特性が大きく変化する。したがって、この変化を検知することで外力または加速度を感度良く検知できる。また、装置の構成も簡単になる。
本発明の検知センサでは、電源が、可動電極を可動櫛歯部の配列方向に振動させる共振周波数の電力を与えることが好ましい。
この場合、可動櫛歯部の配列方向に可動電極が振動するので、その配列方向に加えられた外力または加速度を特に感度良く検知できる。
本発明の検知センサでは、電源が、可動電極を可動櫛歯部の延伸方向に振動させる共振周波数の電力を与えることが好ましい。
この場合、可動櫛歯部の延伸方向に可動電極が振動するので、その延伸方向に加えられた外力または加速度を特に感度良く検知できる。
本発明の検知センサでは、電源が、所定の周波数を、可動櫛歯部の配列方向に振動させる第1の共振周波数と可動櫛歯部の延伸方向に振動させる第2の共振周波数との間で切り替えることで可動電極の振動方向を変更し、可動電極が、第1の共振周波数では可動櫛歯部の配列方向に振動し、第2の共振周波数では可動櫛歯部の延伸方向に振動することが好ましい。
この場合、可動櫛歯部の配列方向に可動電極が振動した場合にはその配列方向に加えられた外力または加速度を特に感度良く検知でき、可動櫛歯部の延伸方向に可動電極が振動した場合にはその延伸方向に加えられた外力または加速度を特に感度良く検知できる。そして、電源が共振周波数を切り替えることで可動電極の振動方向が変更されるので、検知したい外力または加速度の方向に応じて共振周波数を切り替えるだけで、外力または加速度を高感度に検知できる。
本発明の検知センサでは、電源が、可動電極を可動櫛歯部の配列方向に振動させる第1の共振周波数と、可動電極を可動櫛歯部の延伸方向に振動させる第2の共振周波数とを重畳した信号を発生することが好ましい。
この場合、可動電極を可動櫛歯部の配列方向に共振周波数で振動させ、可動電極を可動櫛歯部の延伸方向に共振周波数で振動させる。この場合、可動櫛歯部の配列方向と延伸方向とでは外力または加速度によって変化する共振周波数が各々異なるので、周波数切替を行わなくても、各方向の外力または加速度を別個に高感度に検知できる。
本発明の検知センサでは、固定櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向における該固定櫛歯部の長さと、可動櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向における該可動櫛歯部の長さとが異なり、電源が、可動電極を可動櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向に振動させる共振周波数の電力を与えることが好ましい。
この場合、固定櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向(高さ方向)における該固定櫛歯部の長さと、可動櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向(高さ方向)における該可動櫛歯部の長さとが異なるので、所定の共振周波数で可動電極を振動させたときの、固定電極と可動電極との間の電気特性を取得することで、高さ方向についても外力または加速度を検知できる。
本発明の検知センサでは、電源が、共振周波数となる信号に直流バイアス信号を重畳して発生することが好ましい。
このような検知センサによれば、固定櫛歯部と可動櫛歯部との間隔を左右で異ならせることで、可動電極に共振周波数の静電力を与えた際の固定電極と可動電極との間の電気特性の変化により外力または加速度を検知できる。その結果、簡易な構成で外力または加速度を感度良く検知できる。
実施形態に係る外力検知センサの全体構成を模式的に示す斜視図である。 (a)〜(c)は可動電極の振動の様子を示す写真である。 アドミタンスと周波数との関係を示すグラフである。 共振周波数と直流バイアスとの関係を示すグラフである。 アドミタンスカーブの解析値と実測値との比較を示すグラフである。 共振周波数の直流バイアス依存性に関する、解析値と実測値との比較を示すグラフである。 共振周波数と電圧感度との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る検知センサを外力検知センサに適用する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は実施形態に係る外力検知センサの全体構成を模式的に示す斜視図である。図2(a)〜(c)は可動電極の振動の様子を示す写真である。図3はアドミタンスと周波数との関係を示すグラフである。図4は共振点と直流バイアスとの関係を示すグラフである。図5はアドミタンスカーブの解析値と実測値との比較を示すグラフである。図6は、共振点の直流バイアス依存性に関する、解析値と実測値との比較を示すグラフである。図7は共振点と電圧感度との関係を示すグラフである。
外力検知センサ1は、櫛歯電極2、電源3及び検知部(検知手段)4を備えている。櫛歯電極2は、固定電極10及び可動電極20を有している。
固定電極10は、下部シリコン層11と、上部シリコン層12と、これら上下のシリコン層に挟まれた絶縁層13とを含んで構成されている。上部シリコン層12は、凸状に突き出た固定櫛歯部12aを複数有している。
可動電極20はシリコンにより形成されており、弾性支持部21により支持されている。可動電極20は凸状に突き出た可動櫛歯部20aを複数有している。可動櫛歯部20aは、隣り合う固定櫛歯部12aの間に挿入されるように配置されている。すなわち、固定電極10の固定櫛歯部12aと可動電極20の可動櫛歯部20aとは、一定の隙間をおいて噛み合うように配置されている。その結果、固定電極10(上部シリコン層12)と可動電極20とは対向している。
隣り合う固定櫛歯部12a及びその間に挿入された可動櫛歯部20aについてみると、一方の固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの間隔(図1におけるY)は、他方の固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの間隔(図1におけるY)とは異なっている。
電源3は、固定電極10に対して可動電極20を振動させるための装置であり、交流電源31、直流電源32及び抵抗部33を含んで構成されている。電源3は、固定電極10と可動電極20とに接続されている。直流電源32によりバイアス電圧が固定電極10と可動電極20との間に印加され、交流電源31により交流電圧が重畳して印加されることで、固定電極10に対して可動電極20が振動する。電源3は、所定の共振周波数の静電力で可動電極20を特定の方向に振動させる。
電源3による可動電極20の振動の様子を図2に示す。図2(a)は可動電極20がまだ振動していない状態の写真である。図2(b)は、或る特定の共振周波数(第2周波数)が与えられたことで可動櫛歯部20a(可動電極20)がX方向に振動している状態の写真である。図2(c)は、第2周波数とは異なる特定の共振周波数(第1の共振周波数)が与えられたことで可動櫛歯部20a(可動電極20)がY方向に振動している状態の写真である。ここで、X方向とは、固定櫛歯部12a及び可動櫛歯部20aの延伸方向であり、Y方向とは、固定櫛歯部12a及び可動櫛歯部20aの配列方向である。このように、電源3は共振周波数を切り替えることで可動電極20の振動方向を変更する。
電源3は、可動電極20をY方向に振動させる第1の共振周波数と、可動電極20をX方向に振動させる第2の共振周波数とが重畳した信号の静電力で可動電極20を振動させてもよい。この場合、可動電極20は対角線方向に振動する。
検知部4は、可動電極20を所定の共振周波数で振動させたときの固定電極10と可動電極20との間の電気特性の変化に基づいて外力を検知する部分である。なお、図1では、検知部4は固定電極10及び可動電極20と接続されているが、抵抗部33の両端に接続されてもよいし、電源3の両端に接続されてもよい。また、電源3と検知部4とを直列に接続してもよい。
ここで、検知部4による外力検知の原理を説明する。X方向及びY方向を上述のように決めた場合には、直流電圧E及び交流電圧eの印加によって振動する外力検知センサ1のラグラジアンは下記式(1)で示される。
ここで、X,Yは、直流電圧Eの印加による、可動櫛歯部20aのX,Y方向への変位量である。x,yは、交流電圧eの印加による、可動櫛歯部20aのX,Y方向への変位量である。v,vは、それぞれX方向、Y方向への移動速度である。mは可動電極20の質量である。k,kは、それぞれ可動電極20を支える弾性支持部21のX方向、Y方向のばね定数である。C(x,y)は、固定電極10と可動電極20との間の静電容量であり、Cは下部シリコン層11と上部シリコン層12との間の浮遊容量である。また、Q,qは、それぞれ直流電圧、交流電圧の印加による電荷量を示す値である。
固定櫛歯部12a及び可動櫛歯部20aの本数(櫛歯の本数)をn、各櫛歯部の高さ(図1における上下方向の長さ)をbとすると、静電容量C(x,y)は下記式(2)で示される。なお、εは真空の誘電率である。また、XはX方向に沿った固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの初期間隔(振動がないときの間隔)である。更に、Yは、隣り合う固定櫛歯部12a及びその間に挿入された可動櫛歯部20aにおける一方の固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの初期間隔であり、Yは他方の固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの初期間隔である。
また、系のエネルギー散逸関数Fは、電流i及び速度v,vの関数として次式(3)で与えられる。なお、r,Rは、それぞれ機械抵抗、電気抵抗である。
機械座標系(X方向及びY方向)、及び電気座標系についてのラグランジュ運動方程式は、上記式(1)、(2)を用いて次のように表される。ここで、f,fは、それぞれ外力のX成分、Y成分である。
上記ラグランジュ運動方程式(4)〜(6)を計算すると、外力検知センサ1の動作を表す下記運動方程式(7)〜(9)が得られる。なお、式(9)におけるEは直流バイアスである。
ここで、変位x,y及び交流電圧eが充分小さいと仮定して角周波数ωでの定常状態を考えると、上記式(7)〜(9)をテイラー展開してその1次項をとることにより、次の連立式(10)が得られる。
ここで、Cはe=0での静電容量であり、次式(11)で与えられる。
また、D,B,G,C”はそれぞれ下記式(12)〜(15)で与えられる。D,BはそれぞれX方向、Y方向の電気機械結合係数であり、GはX方向−Y方向の機械振動の相互作用係数である。
式(11)〜(15)中のX,Yは、上述したように、直流電圧Eの印加による、可動櫛歯部20aのX,Y方向への変位量であるが、これは、式(7)〜(9)のテイラー展開の0次項として得られる下記連立方程式(16)、(17)から導くことができる。
上記式(10)においてf=f=0とした場合(外力を0とした場合)の、電気系からみたアドミタンスカーブLaを図3に示す。図3のグラフの縦軸、横軸は、それぞれアドミタンス(S)、周波数(Hz)である。図3のアドミタンスカーブLaは、各パラメータを以下のように設定したときの解析結果である。
可動電極20の質量m=1.9×10−6(Kg)
X方向ばね定数k=111(N/m)
Y方向ばね定数k=51(N/m)
櫛歯の本数n=1070(本)
X方向における固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの重なりX=10(um)
隣り合う固定櫛歯部12a及びその間に挿入された可動櫛歯部20aに関する、Y方向における一方の固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの間隔Y=2.5(um)
隣り合う固定櫛歯部12a及びその間に挿入された可動櫛歯部20aに関する、Y方向における他方の固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの間隔Y=3.0(um)
X方向の機械抵抗r=4.0×10−5(Ns/m)
Y方向の機械抵抗r=1.0×10−6(Ns/m)
浮遊容量C=4.65(pF)
直流バイアスE=3V
図3に示すように、櫛歯電極2は二つの共振点(共振周波数)R1及びR2を持っている。ここで、R1は可動電極20がY方向に振動する共振点(第1の共振周波数、以下では「Y方向の共振点」ともいう)であり、R2は可動電極20がX方向に振動する共振点(第2の共振周波数、以下では「X方向の共振点」ともいう)である。上記式(10)〜(14)においてY=Y且つY=0とすると、B及びGが0となり、X,Y両方向の機械結合及びY方向の電気機械結合は生じないことになる。このことから、Y方向の共振の発生は、YとYとが異なることにより励起するといえる。
したがって、所定の共振周波数で可動電極20を可動櫛歯部20aの延伸方向(X方向)又は可動櫛歯部20aの配列方向(Y方向)に振動させ、アドミタンスの変化を計測することで外力を検知できる。このために、検知部4は、アドミタンスを検知して位相の変化を測定するインピーダンスアナライザと、上記理論を適用した演算プログラムが組み込まれた演算装置を備えている。検知部4は、検知されたアドミタンスを演算装置に入力することで、外力の方向を算出し、算出結果を表示装置や他の演算装置(共に図示せず)に出力する。
ところで、図3に示したY方向の共振点は直流バイアスEに依存する。この依存関係を図4に示す。図4のグラフの左縦軸、右縦軸及び横軸は、それぞれX方向の共振周波数(Hz)、Y方向の共振周波数(Hz)、直流バイアス(V)である。また、グラフ内の破線LxはX方向の共振点の推移を示し、実線LyはY方向の共振点の推移を示している。Y方向の共振点は直流バイアスEの減少と共に増大する傾向にあり、E=0、すなわちY方向のばね−質量系で決まる自由共振周波数に漸近している。一方、X方向の共振点には顕著な直流バイアス依存性は認められない。
Y方向の直流バイアス依存性は、平行平板アクチュエータの特性に類似している。平行平板アクチュエータでは、二つの平行平板が引き合う力は平板間の間隔が小さくなると増大するため、電気系からみたイミタンスの共振周波数は直流バイアスを大きくすると小さくなることが知られている。櫛歯電極2のY方向の共振点も、これと同様の原理により、直流バイアスの増加と共に減少していくと考えられる。一方、X方向の共振点が直流バイアスにより変化しないのは、X方向の変位に対して固定電極10及び可動電極20の引き合う力が変化しないためである。
このように、X方向の共振周波数は直流バイアスにほとんど依存しないが、Y方向の共振周波数は直流バイアスに依存する。したがって、直流バイアスを変化させることにより、X方向とY方向とで共振周波数を一致させたり、X及びY方向の共振周波数について一方を他方の定数倍にしたりすることができる。X及びY方向の共振周波数を同一または定数倍の関係にすれば、振動の軌道は楕円もしくはリサージュ図形状の定軌道となる。従来の一次元の往復運動を利用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサは、往復運動であるが故に可動電極の速度がゼロになる点があり外力の検知に不正確さを生じることがあった。これに対しこの実施形態を採用すれば、可動電極20は常に運動しているので速度がゼロになる点が無く、よって効果的に外力を検知できる。この実施形態は、特にMEMSセンサをジャイロセンサとして用いたときに効果的である。
図5,6は、図3,4で示す解析結果に、解析と同様の条件で行った実験結果を重ね合わせたグラフである。図5に関して、実線Laは図3と同じアドミタンスカーブであり、白抜き四角印Paはアドミタンスの実測値である。また、図6に関して、破線Lx及び実線Lyは図4と同じ共振点推移を示し、黒塗り四角印PxはX方向の共振点の実測値であり、白抜き四角印PyはY方向の共振点の実測値である。図5,6に示すように、アドミタンスカーブ、及びX,Y方向の共振点の直流バイアス依存性に関する実験結果は、解析結果と非常に良く一致している。
以上説明したように、本実施形態によれば、隣り合う固定櫛歯部12aとその間に挿入された可動櫛歯部20aについて固定櫛歯部12aと可動櫛歯部20aとの間隔が左右で異なるので、所定の共振周波数で可動電極20を振動させると、外力が加えられたときに固定電極10と可動電極20との間の電気特性(アドミタンス)が大きく変化する。したがって、この変化を検知することで外力を感度良く検知できる。また、外力検知センサ1の構成も簡単になる。
また、外力検知センサ1は、可動櫛歯部20aの配列方向(Y方向)に可動電極20が振動した場合にはその配列方向に加えられた外力を特に感度良く検知でき、可動櫛歯部20aの延伸方向(X方向)に可動電極20が振動した場合にはその延伸方向に加えられた外力を特に感度良く検知できる。
このことを図7のグラフで示す。このグラフの縦軸及び横軸はそれぞれ電圧感度(V/N)、周波数(Hz)である。グラフ中の菱形印Mxは可動櫛歯部20aの延伸方向(X方向)に外力が加えられた場合の電圧感度(インピーダンスアナライザの出力電圧値)を示し、正方形印Myは可動櫛歯部20aの配列方向(Y方向)に外力が加えられた場合の電圧感度を示す。破線Axで囲んだエリアは、可動電極20がX方向に振動する共振点(X方向の共振点)付近を示し、破線Ayで囲んだエリアは、可動電極20がY方向に振動する共振点(Y方向の共振点)付近を示している。なお、直流バイアスEは5Vである。
図7から明らかなように、外力検知センサ1は、X方向及びY方向の共振点において、X方向及びY方向の外力を感度良く検知することができる。特に、外力検知センサ1は、Y方向の共振点付近AyではY方向に加えられた外力を非常に感度良く検知でき、X方向の共振点付近AxにおいてX方向に加えられた外力を非常に感度良く検知できる。したがって、電源3の共振周波数の切替により、検知したい外力の方向を高感度に検知できる。また、可動電極20をY方向に振動させる第1の共振周波数と、可動電極20をX方向に振動させる第2の共振周波数とを重畳した静電力で可動電極20を振動させた場合には、電源3による周波数切替をすることなく、X方向又はY方向に加えられた外力を高感度に検知できる。
X方向とY方向とで共振周波数を少しだけずらしてX方向の共振運動を発生させた場合には、Y方向の変位があると急激にY方向の振幅が大きくなる。これを利用すれば、Y方向の検知感度が高いセンサを実現できる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で以下のような様々な変形が可能である。
上記実施形態では、外力検知センサ1は、X方向及びY方向(二次元空間)における外力を検知したが、X,Y,Z方向(三次元空間)における外力を検知してもよい。ここで、Z方向とは、固定櫛歯部(又は可動櫛歯部)の延伸方向及び配列方向と直交する方向である。この場合には、隣り合う固定櫛歯部及びその間に挿入された可動櫛歯部について、一方の固定櫛歯部と可動櫛歯部との間隔と、他方の固定櫛歯部と可動櫛歯部との間隔とを異ならせると共に、Z方向において固定櫛歯部と可動櫛歯部とで長さを異ならせる。そして、X方向及びY方向の共振点と異なる共振周波数(第3の共振周波数)で可動電極をZ方向に振動させることで、X,Y方向の外力を感度良く検知すると共に、Z方向の外力を特に感度良く検知することが可能になる。
上記実施形態では本発明に係る検知センサを外力検知センサに適用したが、加速度を検知するセンサに本発明を適用してもよい。
本発明に係る検知センサの可動電極にプローブを付けて、プローブからの外力を検知する接触センサを実現することも可能である。このような接触センサは、例えば原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)のプローブとして用いることができる。
1…外力検知センサ、2…櫛歯電極、3…電源、4…検知部(検知手段)、10…固定電極、12a…固定櫛歯部、20…可動電極、20a…可動櫛歯部。

Claims (7)

  1. 複数の固定櫛歯部を有する固定電極と、前記固定櫛歯部間に挿入された可動櫛歯部を複数有する可動電極とを含む櫛歯電極と、
    前記可動電極を前記固定電極に対する静電力により所定の共振周波数で振動させるために前記固定電極と前記可動電極とに接続される電源と、
    前記可動電極を振動させたときの前記固定電極と前記可動電極との間の電気特性の変化に基づいて外力または加速度を検知する検知手段と、
    を備え、
    隣り合う前記固定櫛歯部及びその間に挿入された前記可動櫛歯部について、一方の固定櫛歯部と該可動櫛歯部との間隔が、他方の固定櫛歯部と該可動櫛歯部との間隔と異なる、
    検知センサ。
  2. 前記電源が、前記可動電極を前記可動櫛歯部の配列方向に振動させる共振周波数の電力を与える、
    請求項1に記載の検知センサ。
  3. 前記電源が、前記可動電極を前記可動櫛歯部の延伸方向に振動させる共振周波数の電力を与える、
    請求項1に記載の検知センサ。
  4. 前記電源が、前記所定の周波数を、前記可動櫛歯部の配列方向に振動させる第1の共振周波数と前記可動櫛歯部の延伸方向に振動させる第2の共振周波数との間で切り替えることで前記可動電極の振動方向を変更し、
    前記可動電極が、前記第1の共振周波数では前記可動櫛歯部の配列方向に振動し、前記第2の共振周波数では前記可動櫛歯部の延伸方向に振動する、
    請求項1に記載の検知センサ。
  5. 前記電源が、前記可動電極を前記可動櫛歯部の配列方向に振動させる第1の共振周波数と、前記可動電極を前記可動櫛歯部の延伸方向に振動させる第2の共振周波数とを重畳した信号を発生する、
    請求項1に記載の検知センサ。
  6. 前記固定櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向における該固定櫛歯部の長さと、前記可動櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向における該可動櫛歯部の長さとが異なり、
    前記電源が、前記可動電極を前記可動櫛歯部の延伸方向及び配列方向と直交する方向に振動させる共振周波数の電力を与える、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の検知センサ。
  7. 前記電源が、前記共振周波数となる信号に直流バイアス信号を重畳して発生する、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の検知センサ。
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