JP2004233088A - 静電可動機構、共振型装置および角速度センサ - Google Patents

静電可動機構、共振型装置および角速度センサ Download PDF

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Yoichi Mochida
洋一 持田
Yoshitaka Kato
良隆 加藤
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Abstract

【課題】可動電極が初期位置にあるときの静電力を高め、共振時の振幅を大きくする。
【解決手段】外側質量部10,11には駆動電極25,28からなる振動発生部31を取付ける。また、駆動電極25,28の電極板27,30には段差部傾斜面27D,30Dをもったテーパ状の段差部27C,30Cを形成すると共に、先端部27E,30Eには先端部傾斜面27F,30Fを形成する。そして、初期状態で先端部傾斜面27F,30Fと相手方の段差部傾斜面30D,27Dとが対向するように配置する。これにより、先端部傾斜面27F,30Fと段差部傾斜面30D,27Dとの間の電気力線を増やして静電力を大きくでき、外側質量部10,11等の振幅を大きくすることができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電力を用いて可動させる静電可動機構および該静電可動機構を用いた共振型装置、角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、第1の従来技術による静電可動機構として、複数の電極板によって櫛歯形状をなす固定電極と、複数の電極板によって櫛歯形状をなし該固定電極と噛合して静電力によって変位する可動電極とによって構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、第1の従来技術では、固定電極と可動電極とは、いずれも電極板が直線状に延びる構成となっている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第5025346号明細書
【0004】
また、第2の従来技術として、櫛歯形状をなす固定電極と可動電極とのうちいずれか一方の電極(例えば固定電極)の電極板は、基端側から先端側に向けて幅寸法を狭くする構成としたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。この場合、固定電極の隣合う2つの電極板間の溝幅は奥部(基端側)に向うに従って徐々に狭くなっている。このため、可動電極の電極板が固定電極の電極板間の溝内に進入したときには、可動電極が固定電極に近付くに従って可動電極と固定電極との間隔を加工精度以上に狭めることができるから、静電力が増加し、可動電極を大きく変位させることができる。
【0005】
【特許文献2】
特許第2682181号公報
【0006】
さらに、第3の従来技術として、櫛歯形状をなす固定電極と可動電極とは、段差部を有する電極板を用いて形成した構成も知られている(例えば、非特許文献1参照)。この場合も、第2の従来技術と同様に、固定電極の隣合う2つの電極板間の溝幅は先端側と基端側とで2段階に変化し、基端側の方が先端側よりも狭くなっている。このため、第3の従来技術でも、可動電極の電極板が固定電極の電極板間の溝のうち幅寸法の狭い奥部側に進入したときには、可動電極と固定電極との間隔を加工精度以上に狭まるから、静電力が増加し、可動電極を大きく変位させることができる。特に、第3の従来技術では、可動電極が初期位置(電圧印加前の位置)にあるときに、固定電極の階段状の段差部の近傍に可動電極の電極板の先端部が配置されるから、これらの間に生じる電気力線によって静電力を発生させることができる。このため、第3の従来技術では、第1の従来技術に比べて、可動電極の初期位置での静電力を大きくすることができる。
【0007】
【非特許文献1】
Toshiki Hirano et al., ”Design, Fabrication, and Operation of Submicron Gap Comb−Drive Microactuators”, Journal of Microelectromechanical Systems, March 1992, Vol.1, No.1, pp.52−59
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した第1の従来技術では、固定電極と可動電極との間の静電力は電極間の間隔に反比例し、電極の厚さに比例する。このため、静電力を大きくするためには、電極間の間隔を狭くするか電極の厚さを大きくする方法が有効であるのに対し、固定電極と可動電極との間隔、電極の厚さは加工精度の限界によって制限される。この結果、大きな静電力を得るためには、電極板の数を増加するしかなく、電極の占有面積が大きくなって装置全体が大型化し易いという問題がある。
【0009】
また、第2の従来技術では、例えば固定電極の隣合う2つの電極板間の溝幅は奥部(基端側)に向うに従って狭くなっているから、可動電極が固定電極に近付くに従って可動電極と固定電極との間隔を加工精度以上に狭めることができ、大きな静電力を得ることができる。しかし、第2の従来技術では、可動電極が固定電極に近付くに従って可動電極と固定電極との間隔が狭くなると共に、これらの間の静電力も増加するから、可動電極が必要以上に変位し易く、可動電極と固定電極とが接触し易いという問題がある。
【0010】
さらに、第3の従来技術では、可動電極が初期位置にあるときに、固定電極の段差部の近傍に可動電極の先端部が配置されるから、これらの間に生じる電気力線によって静電力を発生させることができる。しかし、第3の従来技術では、可動電極の先端部は四角形状をなすと共に、固定電極の段差部も電極板の幅方向に沿って垂直に延びた階段状をなしている。このため、可動電極の先端部と固定電極の段差部との間に生じる電気力線は、先端部や段差部の角隅に集中して生じるから、電気力線の本数を増加させることができず、静電力を増加させることが難しいという問題がある。
【0011】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、可動電極が初期位置にあるときの静電力を大きくし、共振時の振幅を大きくすることができる静電可動機構、共振型装置および角速度センサを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明は、先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなす固定電極と、先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなし該固定電極と噛合して静電力によって変位する可動電極とからなる静電可動機構において、前記固定電極と可動電極との電極板には当該電極板の長さ方向途中部位に位置して幅寸法が異なる段差部を設け、これら各段差部には前記可動電極の変位方向に対して傾斜した段差部傾斜面を設け、前記固定電極と可動電極との電極板の先端部には相手方の段差部傾斜面と対向する先端部傾斜面を設ける構成としたことを特徴としている。
【0013】
このように構成したことにより、固定電極と可動電極との間に作用する電気力線のうち駆動方向に働くものは、固定電極の先端部と可動電極の段差部との間、および可動電極の先端部と固定電極の段差部との間に集中する。このとき、各電極の段差部傾斜面と相手方の先端部傾斜面とが互いに対向するから、電気力線は、段差部の角隅等に集中することがなく、段差部傾斜面や先端部傾斜面の全面に亘って広い範囲で分布させることができ、段差部傾斜面と先端部傾斜面との間に多数の電気力線を形成することができる。このため、可動電極が初期位置にあるときに、可動電極の変位方向(駆動方向)に作用する静電力を大きくすることができる。
【0014】
請求項2の発明は、前記先端部傾斜面は前記電極板の先端部を三角形状にすべく当該先端部の幅方向両側に設け、前記相手方の段差部傾斜面は該先端部傾斜面にそれぞれ対向すべく前記先端部を挟んで幅方向両側にそれぞれ配置し、相互に対向する先端部傾斜面と段差部傾斜面とは互いに平行に形成したことにある。
【0015】
これにより、電極板の先端部の幅方向両側に設けられた2つの先端部傾斜面と電極板を挟んで幅方向両側に配置された段差部傾斜面との間には、それぞれ電気力線を形成することができるから、電極板の幅方向両側で静電力を発生させることができる。この結果、駆動方向に対する静電力を大きくすることができると共に、電極板の幅方向に対する静電力を電極板の幅方向両側に形成される電気力線で相殺することができ、可動電極が電極板の幅方向に変位するのを防ぐことができる。
【0016】
一方、請求項3の発明は、前記固定電極と可動電極との電極板には当該電極板の長さ方向途中部位に位置して幅方向に突出した突出部を複数箇所に設け、該突出部には前記可動電極の変位方向に対して傾斜した突出部傾斜面を設け、前記固定電極の突出部傾斜面と可動電極の突出部傾斜面とは互いに対向する構成としたことにある。
【0017】
このように構成したことにより、先端部傾斜面と段差部傾斜面との間に電気力線を形成できるのに加えて、互いに対向する2つの突出部傾斜面の間にも電気力線を形成することができる。この結果、可動電極が初期位置にあるときに、各電極の先端部と段差部との間に静電力を作用させることができると共に、各電極の突出部間にも静電力を作用させることができるから、可動電極の変位方向に作用する静電力を大きくし、可動電極の振幅を大きくすることができる。
【0018】
また、請求項4の発明のように、本発明の静電可動機構を用いて共振型装置を構成してもよく、請求項5の発明のように、本発明の静電可動機構を用いて角速度センサを構成してもよい。
【0019】
このように本発明による静電可動機構を用いるから、可動電極が初期位置にあるときに、可動電極の変位方向に作用する静電力を大きくすることができる。このため、従来技術と同じ電極面積、同じ印加電圧のときに、従来技術に比べて可動電極側の共振時の振幅を大きくすることができ、共振型装置や角速度センサを小型で高感度にすることができる。
【0020】
また、請求項6の発明は、基板と、該基板と隙間をもって対向し互いに直交するX軸,Y軸,Z軸からなる3軸方向のうちY軸方向に並んで配置された4個の質量部と、該各質量部をX軸方向に変位可能に連結する支持梁と、該支持梁と前記基板との間に設けられ該支持梁を前記基板に固定する固定部と、前記各質量部のうち少なくとも一部の質量部を振動させることにより互いに隣接する質量部が逆位相でX軸方向に振動する振動発生手段と、前記4個の質量部のうちY軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸とZ軸のうち少なくともいずれか一方の軸方向に変位する変位量を角速度として検出する角速度検出手段とからなる角速度センサであって、前記振動発生手段は、前記基板に設けられ先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなす固定電極と、先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなし前記4個の質量部のうち少なくともいずれかの質量部に設けられ該固定電極と噛合して静電力によって変位する可動電極とからなり、前記固定電極と可動電極との電極板には当該電極板の長さ方向途中部位に位置して幅寸法が異なる段差部を設け、これら各段差部には前記可動電極の変位方向に対して傾斜した段差部傾斜面を設け、前記固定電極と可動電極との電極板の先端部には相手方の段差部傾斜面と対向する先端部傾斜面を形成する構成としている。
【0021】
このように構成することにより、4個の質量部を支持梁によって振動方向(X軸方向)と直交するY軸方向に沿って連結でき、例えば各質量部のうち一部の質量部を振動発生手段によって振動させることにより、互いに隣合う質量部をほぼ逆位相で振動させることができる。これにより、各質量部を連結する支持梁の途中部位には、支持梁が各質量部と一緒に振動するときにほぼ一定の位置を保持する振動の節を配置することができる。
【0022】
また、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置(Y軸方向の中央側または外側)に配置された2個の質量部は互いに逆位相で振動するから、これら2個の質量部は、角速度が加わるときにコリオリ力によって互いに逆方向に変位し、加速度が加わるときには慣性力によって互いに等しい方向に変位する。このため、例えばこれら2個の質量部の変位量を減算することにより、これらの変位量のうち互いに同じ方向に変位した分(加速度成分)を相殺して除去することができ、角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0023】
さらに、4個の質量部をY軸方向に並べる構成としたから、これらの質量部が振動するときに、質量部全体の重心をほぼ一定の位置に保持でき、その振動状態を安定させて基板側に振動が伝わるのを抑制することができる。また、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部を質量部全体の重心位置等を挟んで対称形状に形成できるから、これら2個の質量部の共振周波数や温度変化による各質量部の熱変形量等をほぼ等しく設定でき、2個の質量部を加速度によってほぼ同じ量だけ変位させることができる。この結果、2個の質量部の変位量を減算することによって加速度成分を確実に除去でき、角速度の検出精度を高めることができる。
【0024】
また、固定電極と可動電極との間に作用する電気力線のうち駆動方向に働くものは、各電極の段差部と相手方の先端部との間に集中すると共に、段差部傾斜面と先端部傾斜面との間に多数の電気力線を形成することができる。このため、可動電極が初期位置にあるときに、可動電極の変位方向(駆動方向)に作用する静電力を大きくすることができるから、各質量部の共振時の振幅を大きくすることができ、角速度の検出感度を高めることができる。
【0025】
また、請求項7の発明によると、固定部は支持梁のうち前記各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位を基板に固定する構成としている。
【0026】
これにより、固定部は、各質量部と支持梁とが振動するときの振動の節に対応する位置で該支持梁を基板側に固定できるから、各質量部の振動が支持梁を介して基板側に伝わるのを抑制することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1ないし図6は第1の実施の形態による静電可動機構を角速度センサの振動発生手段に適用した場合を示し、本実施の形態では、基板と垂直なZ軸周りの角速度を検出する角速度センサを例に挙げて述べる。
【0028】
1は例えば高抵抗なシリコン材料、ガラス材料等により形成された基板で、該基板1の表面側には、低抵抗なシリコン材料を用いて後述の質量部2,6,10,11、外側支持梁12、固定部14、変位量検出部20,21、振動発生部31、モニタ電極34等が形成されている。
【0029】
2は基板1の中央側に配置された第1の中央質量部で、該第1の中央質量部2は、図2に示す如く、四角形の中央側枠状体3と、該中央側枠状体3内に設けられた水平振動子4と、例えば4本の内側支持梁5とを含んで構成されている。また、水平振動子4は四角形の枠状体として形成され、各内側支持梁5によりY軸方向に変位可能に支持されている。
【0030】
6は中央質量部2とほぼ同様に形成された第2の中央質量部で、該第2の中央質量部6は、中央側枠状体7、水平振動子8及び内側支持梁9を含んで構成され、水平振動子8は、4本の内側支持梁9によりY軸方向に変位可能に支持されている。
【0031】
10,11はY軸方向に対して中央質量部2,6の外側に設けられた2個の外側質量部で、該外側質量部10,11は、X軸方向に延びた直線状の質量体として形成され、その両端側は各外側支持梁12に連結されている。
【0032】
ここで、4個の質量部2,6,10,11は、Y軸方向に直線状に並んだ状態で各外側支持梁12により連結され、これら全体の重心Gを中心としてY軸方向の前,後で対称形状に形成されている。また、2個の中央質量部2,6は、Y軸方向の中心位置(重心G)を挟んで対称な位置に配置されると共に、2個の外側質量部10,11も、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置されている。そして、質量部2,11と質量部6,10とは、重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に振動する構成となっている。
【0033】
12は4個の質量部2,6,10,11をX軸方向に振動可能に支持する左,右の外側支持梁で、該各外側支持梁12には、その長さ方向途中部位に連結部13を介して中央質量部2,6の枠状体3,7が連結されている。そして、質量部2,11と質量部6,10とが互いに逆位相で振動するときには、各外側支持梁12がX軸方向に対して略S字状に撓み変形し、その長さ方向途中部位には、振動の節となってほぼ一定の位置を保持する3箇所の節部12Aがそれぞれ形成される。
【0034】
14は基板1に設けられた固定部で、該固定部14は、基板1上に固定された四角形状の台座部14Aと、該台座部14Aの内側にY軸方向に延びて形成された左,右の延設部14Bと、該各延設部14Bに設けられ、各外側支持梁12の節部12Aに連結された3個の腕部14Cとによって構成されている。そして、質量部2,11と質量部6,10とが互いに逆位相で振動するときには、基板1に振動が伝わるのを抑制する構成となっている。
【0035】
15は水平振動子4,8内に位置して基板1上に設けられた例えば2個の検出電極用支持部で、該各検出電極用支持部15のうち図1中で上側に位置する一方の支持部15には、櫛歯状の電極板16Aを有する固定側検出電極16が設けられ、他方の支持部15には、櫛歯状の電極板17Aを有する固定側検出電極17が設けられている。
【0036】
18,19は水平振動子4,8に突設された可動側検出電極で、これらの可動側検出電極18,19は、固定側検出電極16,17の電極板16A,17AとY軸方向の隙間を挟んで噛合する複数の電極板18A,19Aを有している。
【0037】
20は水平振動子4の変位量を静電容量の変化により角速度として検出する角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部20は、固定側検出電極16と可動側検出電極18とにより構成されている。そして、変位量検出部20は、水平振動子4がY軸方向に沿って図1中の矢示b1方向に変位するときに静電容量が増大し、水平振動子4が矢示b2方向に変位するときに静電容量が減少する。
【0038】
21は水平振動子8の変位量を検出する他の角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部21は、固定側検出電極17と可動側検出電極19とにより構成されている。そして、変位量検出部21は、変位量検出部20の場合と逆に、水平振動子8が矢示b1方向に変位するときに静電容量が減少し、水平振動子8が矢示b2方向に変位するときに静電容量が増大する。
【0039】
そして、質量部2,6,10,11がX軸方向に振動しているときには、基板1にZ軸周りの角速度Ωが加わると、水平振動子4,8がコリオリ力によりY軸方向に対して互いに逆向きに変位する。これにより、変位量検出部20,21は、これらの変位量を静電容量の変化として検出し、支持部15に設けられた検出用電極パッド22,23から外部に検出信号を出力する。このとき、固定側検出電極16,17と可動側検出電極18,19とが一緒に近付き、遠ざかるから、変位量検出部20,21の静電容量は互いに一緒に(同位相で)増減する。従って、これらの検出信号を加算することにより、角速度Ωを高い精度で検出することができる。
【0040】
また、例えば基板1にY軸方向の加速度が加わったときには、水平振動子4,8がY軸方向に対して互いに同方向に変位するので、変位量検出部20,21の静電容量のうち一方は増加し、他方は減少する。このため、検出用電極パッド22,23からの検出信号を加算することによって、加速度による変位量検出部20,21の静電容量の変化を相殺でき、角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0041】
24は中央質量部2,6と外側質量部10,11との間に位置して基板1上に設けられた例えば4個の駆動電極用支持部で、該各駆動電極用支持部24には、外側質量部10,11に向けて延びた後述の固定側駆動電極25が設けられている。
【0042】
25は各駆動電極用支持部24に設けられた固定電極としての固定側駆動電極で、該固定側駆動電極25は、図3、図4に示すように駆動電極用支持部24から各外側質量部10,11に向けてY軸方向に延びる支柱26と、該支柱26の側面から突出すると共に所定の間隔を持って複数箇所に設けられX軸方向に延びる電極板27とによって構成されている。
【0043】
また、各電極板27は、支柱26に連結された基端側が幅寸法の太い太幅部27Aをなすと共に、自由端となった先端側が幅寸法の狭い狭幅部27Bをなし、全体として段差形状をなしている。そして、幅寸法が互いに異なる太幅部27Aと狭幅部27Bとの間には、段差部27Cが設けられると共に、該段差部27Cは太幅部27Aから狭幅部27Bに向けて徐々に幅寸法が狭くなったテーパ形状をなしている。これにより、段差部27Cには、電極板27の幅方向両側に位置して後述の可動側駆動電極28の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した段差部傾斜面27Dが形成されている。
【0044】
さらに、各電極板27の先端部27Eは、幅寸法が先端に向けて漸次狭くなった略三角形状をなし、その幅方向両側には可動側駆動電極28の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した先端部傾斜面27Fが形成されている。そして、電極板27は幅方向両側に対して略対称形状をなしている。
【0045】
28は各外側質量部10,11に設けられた可動電極としての可動側駆動電極で、該可動側駆動電極28は、外側質量部10,11から駆動電極用支持部24に向けてY軸方向に延びる支柱29と、該支柱29の側面から突出すると共に所定の間隔を持って複数箇所に設けられX軸方向に延びる電極板30とによって構成されている。
【0046】
また、各電極板30は、固定側駆動電極25の電極板27とほぼ同様に基端側の太幅部30Aと先端側の狭幅部30Bとによって全体として段差形状をなし、太幅部30Aと狭幅部30Bとの間にはテーパ形状の段差部30Cが設けられている。そして、段差部30Cには、電極板30の幅方向両側に位置して可動側駆動電極28の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した段差部傾斜面30Dが形成されている。
【0047】
さらに、各電極板30の先端部30Eは、幅寸法が先端に向けて漸次狭くなった略三角形状をなし、その幅方向両側には可動側駆動電極28の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した先端部傾斜面30Fが形成されている。
【0048】
そして、固定側駆動電極25と可動側駆動電極28とは互いに噛合すると共に、これらの電極25,28間に静電力を作用させることによって、可動側駆動電極28の電極板30が固定側駆動電極25の複数の電極板27間の隙間内(溝内)に進入するものである。
【0049】
また、先端部傾斜面27Fと段差部傾斜面30Dとは略平行に形成されると共に、先端部傾斜面30Fと段差部傾斜面27Dとは略平行に形成されている。そして、電極25,28間に静電力が作用せず可動側駆動電極28が初期状態にあるときには、電極板27の先端部傾斜面27Fは、加工限界程度の隙間を介して電極板30の段差部傾斜面30Dに対向すると共に、電極板30の先端部傾斜面30Fは、加工限界程度の隙間を介して電極板27の段差部傾斜面27Dに対向している。
【0050】
31は駆動電極25,28により構成された4個の振動発生手段としての振動発生部で、該各振動発生部31は、各駆動電極用支持部24に設けられた駆動用電極パッド32に交流の駆動信号が直流バイアス電圧と共に入力されることにより、外側質量部10,11を静電力によって図1中の矢示a1,a2方向に振動させるものである。
【0051】
33は外側質量部10,11の前,後両側に位置して基板1上に設けられた例えば2個のモニタ電極用支持部で、該各モニタ電極用支持部33には、後述のモニタ電極34とモニタ用電極パッド35とが設けられている。
【0052】
34は各モニタ電極用支持部33と外側質量部10,11との間にそれぞれ設けられた振動状態モニタ手段としてのモニタ電極で、該各モニタ電極34は、外側質量部10,11の振動周波数、振幅等に対応する交流のモニタ信号をモニタ用電極パッド35から出力し、このモニタ信号は、例えば中央質量部2,6の振動状態をモニタしたり、角速度の検出信号に対して同期検波等の信号処理を行うときの基準として用いられるものである。
【0053】
本実施の形態による角速度センサは上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0054】
まず、駆動信号出力手段となる外部の信号出力回路(図示せず)から左,右の振動発生部31に対して、互いに逆位相となる交流の駆動信号を直流バイアス電圧と共に印加すると、左,右の固定側駆動電極25と可動側駆動電極28との間に静電力が交互に発生し、外側質量部10,11が図5中の矢示a1,a2方向に振動する。このとき、外側質量部10の駆動信号と外側質量部11の駆動信号とを逆位相に設定することにより、これらを振動の位相が約180°ずれた逆位相で振動させることができる。
【0055】
そして、この振動が各外側支持梁12を介して中央質量部2,6に伝わると、質量部2,11と質量部6,10とは、これら全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相で振動するようになる。
【0056】
ここで、質量部2,6,10,11が振動した状態で基板1にZ軸周りの角速度Ωが加わると、中央質量部2,6のうち一方の質量部2は、下記数1の式に示すY軸方向のコリオリ力F1を受けるようになる。このため、中央質量部2は、例えば図5に示すように、内側支持梁5が撓み変形することにより、コリオリ力F1に応じて矢示b1方向に変位する。
【0057】
【数1】
F1=2×M1×Ω×v
但し、M1:中央質量部2の質量
Ω:Z軸周りの角速度
v:中央質量部2のX軸方向の速度
【0058】
また、他方の中央質量部6は、中央質量部2と逆位相(逆方向の速度)で振動しているため、前記数1の式から判るように、中央質量部2と逆向きのコリオリ力F2を受けるようになる。このため、中央質量部6は、内側支持梁9が撓み変形することにより、例えばコリオリ力F2に応じて矢示b2方向に変位する。
【0059】
これにより、固定側検出電極16,17と可動側検出電極18,19とが一緒に近付き、遠ざかるから、変位量検出部20,21の静電容量は互いに一緒に(同位相で)増減する。従って、これらの検出信号を加算することにより、角速度Ωを高い精度で検出することができる。
【0060】
一方、基板1にY軸方向(例えば矢示b1方向)の加速度が加わったときには、図6に示すように、水平振動子4,8がY軸方向に対して互いに同方向に変位するので、変位量検出部20,21の静電容量のうち一方は増加し、他方は減少する。このため、検出用電極パッド22,23からの検出信号を加算することによって、加速度による変位量検出部20,21の静電容量の変化を相殺でき、角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0061】
然るに、本実施の形態によれば、各駆動電極25,28の電極板27,30にはテーパ状の段差部27C,30Cを設け、初期状態で該段差部27C,30Cの段差部傾斜面27D,30Dと先端部27E,30Eの先端部傾斜面27F,30Fとが互いに対向する配置としたから、駆動電極25,28間に作用する電気力線のうち駆動方向に働くものは、図4中に矢示するように、互いに近接する段差部27C,30Cと先端部27E,30Eとの間に集中する。
【0062】
このとき、段差部傾斜面27D,30Dと先端部傾斜面27F,30Fとが互いに対向するから、電気力線は、段差部27C,30Cの角隅等に集中することがなく、段差部傾斜面27D,30Dや先端部傾斜面27F,30Fの全面に亘って広い範囲で分布させることができる。このため、従来技術のように階段状の段差部を形成した場合に比べて、段差部傾斜面27D,30Dと先端部傾斜面27F,30Fとの間に多数の電気力線を形成することができるから、可動側駆動電極28が初期位置にあるときに、可動側駆動電極28の変位方向(駆動方向)に作用する静電力を大きくすることができる。
【0063】
ここで、駆動電極25,28間の静電力を用いて外側質量部10,11を共振させる場合、外側質量部10,11に供給されるエネルギーWは以下の数2の式のように表すことができ、このエネルギーWが大きいほど外側質量部10,11が共振したときの振幅も大きくなる。
【0064】
【数2】
Figure 2004233088
但し、x:変位(x=Asinωt)
A:振幅
Fe:静電力
【0065】
外側質量部10,11に供給するエネルギーWを大きくするためには、初期位置を中心にX軸方向に振動変位する外側質量部10,11の速度(dx/dt)が最大のときの静電力を大きくすること、即ち初期位置における静電力を大きくすることが有効である。
【0066】
本実施の形態では、従来技術に比べて、初期位置で可動側駆動電極28の変位方向に作用する静電力を増加させることができるから、同じ印加電圧で大きなエネルギーWを共振状態の外側質量部10,11に供給することができ、外側質量部10,11および中央質量部2,6の振幅を大きくすることができる。この結果、中央質量部2,6のX軸方向の振幅に比例して角速度Ωに対応した水平振動子4,8のY軸方向への変位量も増加するから、駆動電極25,28の占有面積を増加させることなく、角速度Ωの検出感度を高めることができる。
【0067】
また、先端部傾斜面27F,30Fを先端部27E,30Eの幅方向両側にそれぞれ設け、相手方の段差部傾斜面30D,27Dは前記先端部27E,30Eを挟んで幅方向両側にそれぞれ配置し、相互に対向する先端部傾斜面27F,30Fと段差部傾斜面30D,27Dとは互いに平行に形成したから、電極板27,30の幅方向両側で静電力を発生させることができる。この結果、駆動方向に対する静電力を大きくすることができると共に、電極板27,30の幅方向に対する静電力を電極板27,30の幅方向両側に形成される電気力線で相殺することができ、可動側駆動電極28が電極板27,30の幅方向に変位するのを防ぐことができる。
【0068】
また、中央質量部2,6と外側質量部10,11とからなる4個の質量部を外側支持梁12によってX軸方向に変位可能に連結する構成としたので、質量部2,6,10,11を、これら全体の重心Gを挟んでY軸方向に対称な形状に形成することができる。そして、角速度センサの作動時には、質量部2,11と質量部6,10とが全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に安定的に振動することができる。
【0069】
これにより、外側支持梁12の節部12Aの位置で質量部2,6,10,11の振動を打消すことができ、この節部12Aを固定部14によって基板1に固定することができる。従って、これらの振動エネルギが固定部14から基板1に伝わるのを防止でき、質量部2,6,10,11を予め定められた振幅、振動速度等で効率よく振動できると共に、基板1の振動を抑えて角速度の検出精度を安定させることができる。
【0070】
しかも、質量部2,6,10,11全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持できるから、質量部2,11と質量部6,10とをバランスよく振動させて振動時の反力を相互に打消すことができ、基板1側に振動が伝わるのをより確実に抑制することができる。
【0071】
また、質量部2,6,10,11を重心Gを挟んで対称に形成できるから、これらの間に存在する僅かな寸法誤差、加工誤差等による共振周波数の差等を対称な形状によって補償でき、外部からの振動、衝撃等による加速度を変位量検出部20,21間で確実に除去することができる。これにより、角速度を加速度から分離して正確に検出でき、センサの性能や信頼性を向上させることができる。
【0072】
また、4個の質量部2,6,10,11を直線状の外側支持梁12により連結したので、この外側支持梁12の撓み変形によって各質量部の振動状態(振動モード)をほぼ定めることができる。これにより、質量部2,6,10,11に多少の加工誤差等が存在したとしても、2個の中央質量部2,6をほぼ等しい振幅で振動させることができ、検出感度を安定させることができる。
【0073】
さらに、中央質量部2を中央側枠状体3と水平振動子4とによって構成し、中央質量部6を中央側枠状体7と水平振動子8とによって構成したので、中央側枠状体3,7は、外側支持梁12の撓み変形がY軸方向の変位となって水平振動子4,8に伝わるのを防止でき、角速度の検出精度をより高めることができる。
【0074】
次に、図7および図8は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、固定側駆動電極と可動側駆動電極とには、その電極板の長さ方向途中位置に複数の段差部を設け、一方の駆動電極の段差部に形成された段差部傾斜面を他方の駆動電極の段差部に形成された段差部傾斜面に対向させる構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0075】
41は第1の実施の形態による駆動電極用支持部24とほぼ同様に外側質量部10,11の近傍に位置して基板1上に設けられた例えば4個の駆動電極用支持部(1個のみ図示)で、該各駆動電極用支持部41には、外側質量部10,11に向けて延びた後述の固定側駆動電極42が設けられている。
【0076】
42は各駆動電極用支持部41に設けられた固定電極としての固定側駆動電極で、該固定側駆動電極42は、駆動電極用支持部41から各外側質量部10,11に向けてY軸方向に延びる支柱43と、該支柱43の側面から突出すると共に所定の間隔を持って複数箇所に設けられX軸方向に延びる電極板44とによって構成されている。
【0077】
また、各電極板44は、その基端側が幅寸法の太い太幅部44Aをなすと共に、自由端となった先端側が幅寸法の狭い狭幅部44Bとなっている。そして、太幅部44Aと狭幅部44Bとの間には、段差部44Cが設けられると共に、該段差部44Cは太幅部44Aから狭幅部44Bに向けて徐々に幅寸法が狭くなったテーパ形状をなしている。これにより、段差部44Cには、電極板44の幅方向両側に位置して後述の可動側駆動電極45の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した段差部傾斜面44Dが形成されている。
【0078】
また、各電極板44の先端部44Eは、幅寸法が先端に向けて漸次狭くなった略三角形状をなし、その幅方向両側には可動側駆動電極45の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した先端部傾斜面44Fが形成されている。
【0079】
さらに、狭幅部44Bの長さ方向(X軸方向)途中位置には、幅寸法が太い突出部44Gが複数箇所(例えば2箇所)に設けられると共に、該突出部44Gは電極板44の基端側から先端側に向けて幅寸法が狭くなったテーパ形状をなしている。これにより、突出部44Gには、電極板44の幅方向両側に位置して後述の可動側駆動電極45の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した突出部傾斜面44Hが形成されている。
【0080】
45は各外側質量部10,11に設けられた可動電極としての可動側駆動電極で、該可動側駆動電極45は、外側質量部10,11から駆動電極用支持部41に向けてY軸方向に延びる支柱46と、該支柱46の側面から突出すると共に所定の間隔を持って複数箇所に設けられX軸方向に延びる電極板47とによって構成されている。
【0081】
また、各電極板47は、固定側駆動電極42の電極板44とほぼ同様に基端側の太幅部47Aと先端側の狭幅部47Bとによって全体として段差形状をなし、太幅部47Aと狭幅部47Bとの間にはテーパ形状の段差部47Cが設けられている。そして、段差部47Cには、電極板47の幅方向両側に位置して可動側駆動電極45の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した段差部傾斜面47Dが形成されている。
【0082】
また、各電極板47の先端部47Eは、幅寸法が先端に向けて漸次狭くなった略三角形状をなし、その幅方向両側には可動側駆動電極45の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した先端部傾斜面47Fが形成されている。
【0083】
さらに、狭幅部47Bの長さ方向(X軸方向)途中位置には、幅寸法が太い突出部47Gが複数箇所(例えば2箇所)に設けられると共に、該突出部47Gは電極板47の基端側から先端側に向けて幅寸法が狭くなったテーパ形状をなしている。これにより、突出部47Gには、電極板47の幅方向両側に位置して可動側駆動電極45の変位方向(X軸方向)に対して傾斜した突出部傾斜面47Hが形成されている。
【0084】
そして、固定側駆動電極42と可動側駆動電極45とは互いに噛合すると共に、これらの駆動電極42,45間に静電力を作用させることによって、可動側駆動電極45の電極板47が固定側駆動電極42の複数の電極板44間の隙間内(溝内)に進入するものである。
【0085】
また、先端部傾斜面44Fと段差部傾斜面47Dとは略平行に形成され、先端部傾斜面47Fと段差部傾斜面44Dとは略平行に形成されると共に、互いに近傍に位置する突出部傾斜面44H,47Hも略平行に形成されている。そして、駆動電極42,45間に静電力が作用せず可動側駆動電極45が初期状態にあるときには、電極板44の先端部傾斜面44Fは、加工限界程度の隙間を介して電極板47の段差部傾斜面47Dに対向し、電極板47の先端部傾斜面47Fは、加工限界程度の隙間を介して電極板44の段差部傾斜面44Dに対向すると共に、互いに近傍に位置する突出部傾斜面44H,47Hも対向している。
【0086】
48は駆動電極42,45により構成された4個の振動発生手段としての振動発生部で、該各振動発生部48は、各駆動電極用支持部41に設けられた駆動用電極パッド49に交流の駆動信号が直流バイアス電圧と共に入力されることにより、外側質量部10,11を静電力によってX軸方向に振動させるものである。
【0087】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態では各電極板44,47には突出部44G,47Gを設け、突出部傾斜面44H,47Hを互いに対向して配置したから、先端部傾斜面44F,47Fと段差部傾斜面47D,44Dとの間に電気力線を形成できるのに加えて、互いに対向する2つの突出部傾斜面44H,47Hの間にも電気力線を形成することができる。この結果、可動側駆動電極45が初期位置にあるときに、先端部44E,47Eと段差部47C,44Cとの間に静電力を作用させることができると共に、突出部44G,47G間にも静電力を作用させることができるから、第1の実施の形態に比べて、可動側駆動電極45の変位方向に作用する静電力をさらに大きくし、可動側駆動電極45の振幅を大きくすることができる。
【0088】
なお、前記第2の実施の形態では、各電極板44,47には突出部44G,47Gをそれぞれ2個ずつ設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図9に示す第1の変形例のように、各電極板44,47には突出部44G′,47G′をそれぞれ3個ずつ設ける構成としてもよく、4個以上の突出部を設ける構成としてもよい。
【0089】
次に、図10および図11は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、本発明による静電可動機構を共振型装置としての振動型センサに適用したことにある。
【0090】
51はシリコン材料、ガラス材料等により形成された基板で、該基板51の表面には、一対の支持部52が設けられると共に、該支持部52にはY軸方向に向けて折返して延びる支持梁53が接続して設けられ、該支持梁53の先端には振動体54が接続して設けられている。そして、振動体54は基板51から浮遊した状態で2つの支持部52間に位置すると共に、支持梁53によってX軸方向に変位可能に支持されている。また、振動体54のX軸方向両端側には後述の可動側駆動電極58が形成されている。
【0091】
55は振動体54を挟んでY軸方向両側に設けられた一対の駆動電極用支持部で、該駆動電極用支持部55には、固定電極としての固定側駆動電極56が設けられている。また、固定側駆動電極56は、振動体54に向けてX軸方向に延びる複数の電極板57によって構成され、全体として櫛歯形状をなしている。そして、電極板57は、第1の実施の形態による電極板27とほぼ同様に基端側の太幅部57Aと先端側の狭幅部57Bとによって段差形状をなし、太幅部57Aと狭幅部57Bとの間にはテーパ状の段差部57Cが形成されている。そして、段差部57CにはY軸方向に対して傾斜した段差部傾斜面57Dが形成されると共に、電極板57の先端部57Eには先端部傾斜面57Fが形成されている。
【0092】
58は振動体54のX軸方向両端側に設けられた可動電極としての可動側駆動電極で、該可動側駆動電極58は、駆動電極用支持部55に向けてX軸方向に延びる複数の電極板59によって構成され、全体として櫛歯形状をなしている。また、電極板59は、電極板57とほぼ同様に太幅部59Aと狭幅部59Bとからなり、太幅部59Aと狭幅部59Bとの間には段差部59Cが設けられている。そして、段差部59CにはY軸方向に対して傾斜した段差部傾斜面59Dが形成されると共に、電極板59の先端部59Eには先端部傾斜面59Fが形成されている。
【0093】
そして、固定側駆動電極56と可動側駆動電極58とは互いに噛合すると共に、これらの電極56,58間に静電力を作用させることによって、可動側駆動電極58がX軸方向に変位するものである。
【0094】
また、先端部傾斜面57F,59Fと段差部傾斜面59D,57Dとは略平行に形成されると共に、可動側駆動電極58が初期状態にあるときには、先端部傾斜面57F,59Fと段差部傾斜面59D,57Dとは加工限界程度の隙間を介して互いに対向している。
【0095】
60は駆動電極56,58により構成された振動発生手段としての振動発生部で、該振動発生部60には、駆動信号出力手段61から各駆動電極用支持部55に設けられた駆動用電極パッド62を通じて交流の駆動信号が直流バイアス電圧と共に入力される。これにより、振動発生部60は、振動体54を静電力によってY軸方向に振動させるものである。
【0096】
本実施の形態による振動型センサを上述の如き構成を有するもので、駆動信号出力手段61から左,右の振動発生部60に対して、互いに逆位相となる交流の駆動信号を直流バイアス電圧と共に印加すると、振動体54がX軸方向に振動する。このとき、振動体54は周囲の気圧等に応じた一定の固有振動数で大きく振幅するから、このときの固有振動数を検出することによって空気等の圧力を検出することができる。
【0097】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様に駆動電極56,58間の静電力を大きくし、振動体54の振幅を大きくすることができるから、振動型センサの検出感度を向上させることができる。
【0098】
なお、前記第3の実施の形態では、振動発生部60に第1の実施の形態とほぼ同様の駆動電極56,58を用いるものとしたが、例えば第2の実施の形態による駆動電極42,45を用いる構成としてもよい。
【0099】
また、前記各実施の形態では、駆動電極25,28,42,45,56,58の段差部27C,30C,44C,47C,57C,59Cには傾斜角度が同じ単一の段差部傾斜面27D,30D,44D,47D,57D,59Dを設けると共に、駆動電極25,28,42,45,56,58の先端部27E,30E,44E,47E,57E,59Eには該段差部傾斜面27D,30D,44D,47D,57D,59Dと平行な単一の先端部傾斜面27F,30F,44F,47F,57F,59Fを設ける構成とした。
【0100】
しかし、本発明はこれに限らず、図12に示す第2の変形例のように駆動電極25′,28′の段差部27C′,30C′には傾斜角度の異なる複数の段差部傾斜面27D′,30D′を設けると共に、駆動電極25′,28′の先端部27E′,30E′には該段差部傾斜面27D′,30D′と平行な複数の先端部傾斜面27F′,30F′を設ける構成としてもよい。
【0101】
また、前記第1,第2の実施の形態では、4個の質量部2,6,10,11のうちY軸方向の外側に位置する外側質量部10,11に振動発生部31を設ける構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば中央側質量部に振動発生部を設ける構成としてもよい。
【0102】
また、前記第1,第2の実施の形態では、基板1と垂直なZ軸周りの角速度Ωを検出する構成としたが、本発明はこれに限らず、例えばX軸方向に振動する各質量部をY軸周りの角速度に応じてZ軸方向に変位させ、このときの変位量をY軸周りの角速度として検出する構成としてもよい。
【0103】
さらに、前記第1,第2の実施の形態では、4個の質量部2,6,10,11のうちY軸方向の中央側に位置する中央質量部2,6に変位量検出部20,21を設けるものとしたが、Y軸方向の外側に位置する外側質量部に変位量検出部を設ける構成としてもよい。
【0104】
さらに、前記第1,第2の実施の形態では、4個の質量部2,6,10,11が外側支持梁12によって連結された角速度センサに適用するものとしたが、質量部の振動を用いる角速度センサであれば質量部の個数は4個に限るものではなく、例えば2軸方向に変位可能な単一の質量部からなる角速度センサに適用してもよい。
【0105】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、固定電極と可動電極との電極板には段差部を設けると共に、これら各段差部には傾斜した段差部傾斜面を設け、前記固定電極と可動電極との電極板の先端部には相手方の段差部傾斜面と対向する先端部傾斜面を設けたから、各電極の先端部傾斜面と相手方の段差部傾斜面との間に多数の電気力線を形成することができる。このため、可動電極が初期位置にあるときに、可動電極の駆動方向に作用する静電力を大きくすることができ、大きな振幅で可動電極を振動させることができる。
【0106】
請求項2の発明によれば、先端部傾斜面を先端部の幅方向両側にそれぞれ設け、相手方の段差部傾斜面は前記先端部を挟んで幅方向両側にそれぞれ配置し、相互に対向する先端部傾斜面と段差部傾斜面とは互いに平行に形成したから、電極板の幅方向両側で静電力を発生させることができる。この結果、駆動方向に対する静電力を大きくすることができると共に、電極板の幅方向に対する静電力を電極板の幅方向両側に形成される電気力線で相殺することができ、可動電極が電極板の幅方向に変位するのを防ぐことができる。
【0107】
請求項3の発明によれば、固定電極と可動電極との電極板には当該電極板の長さ方向途中部位に位置して幅方向に突出した突出部を複数箇所に設け、該突出部には可動電極の変位方向に対して傾斜した突出部傾斜面を設け、固定電極の突出部傾斜面と可動電極の突出部傾斜面とは互いに対向する構成としたから、先端部傾斜面と段差部傾斜面との間に電気力線を形成できるのに加えて、互いに対向する2つの突出部傾斜面の間にも電気力線を形成することができる。この結果、可動電極が初期位置にあるときに、各電極の先端部と相手方の段差部との間に静電力を作用させることができると共に、互いに対向した突出部間にも静電力を作用させることができるから、可動電極の変位方向に作用する静電力を大きくし、可動電極の振幅を大きくすることができる。
【0108】
また、請求項4の発明のように、本発明の静電可動機構を用いて共振型装置を構成してもよく、請求項5の発明のように、本発明の静電可動機構を用いて角速度センサを構成してもよい。この場合、共振型装置や角速度センサに本発明による静電可動機構を用いるから、可動電極が初期位置にあるときに、可動電極の変位方向に作用する静電力を大きくすることができる。この結果、従来技術と同じ電極面積、同じ印加電圧のときに、従来技術に比べて可動電極側の共振時の振幅を大きくすることができ、共振型装置や角速度センサを小型で高感度にすることができる。
【0109】
請求項6の発明によれば、互いに支持梁によって連結された4個の質量部のうち少なくとも一部の質量部を振動させる振動発生手段は段差部傾斜面と先端部傾斜面とが形成された電極板からなる固定電極および可動電極を用いて構成したから、固定電極と可動電極との間の静電力を大きくすることができる。このため、各質量部の共振時の振幅を大きくすることができ、角速度の検出感度を高めることができる。
【0110】
また、4個の質量部を支持梁によって連結し、互いに隣接する質量部を逆位相でX軸方向に振動させる構成としたので、4個の質量部を、これら全体の重心を挟んでY軸方向に対称な形状に形成でき、これらの質量部は、全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に安定的に振動することができる。これにより、互いに逆位相となる質量部をバランスよく振動させて振動時の反力を相互に打消すことができ、基板側に振動が伝わるのを確実に抑制することができる。
【0111】
さらに、各質量部に僅かな寸法誤差、加工誤差等がある場合でも、この誤差による共振周波数の差等を対称な形状によって補償できるから、外部からの振動、衝撃等による加速度が加わったときには、互いに逆位相で振動する質量部の変位量をほぼ等しくすることができ、これらの変位量を角速度検出手段により確実に打消すことができる。これにより、角速度を加速度から分離して正確に検出でき、センサの性能や信頼性を向上させることができる。
【0112】
また、請求項7の発明によれば、固定部は、支持梁のうち各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位を基板に固定する構成としたので、各質量部の振動が支持梁と固定部とを介して基板側に伝わるのを確実に抑制でき、センサの検出精度をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図2】角速度センサの左側部位を拡大して示す図1の部分拡大平面図である。
【図3】図2中の振動発生部を拡大して示す拡大平面図である。
【図4】図3中の電極板を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図5】2個の中央質量部が角速度によって互いに逆向きに変位する状態を示す模式的な説明図である。
【図6】2個の中央質量部が加速度によって互いに同方向に変位する状態を示す模式的な説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による角速度センサの振動発生部を示す拡大平面図である。
【図8】図7中の電極板を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図9】第1の変形例による電極板を示す図8と同様位置の要部拡大平面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態による共振型装置を示す平面図である。
【図11】図10中の振動発生部を示す拡大平面図である。
【図12】第2の変形例による電極板を示す図4と同様位置の要部拡大平面図である。
【符号の説明】
1,51 基板
2,6 中央質量部
10,11 外側質量部
12 外側支持梁(支持梁)
12A 節部
20,21 変位量検出部(角速度検出手段)
24,41,55 駆動電極用支持部
25,42,56,25′ 固定側駆動電極(固定電極)
27,30,44,47,57,59,27′,30′ 電極板
27C,30C,44C,47C,57C,59C,27C′,30C′ 段差部
27D,30D,44D,47D,57D,59D,27D′,30D′ 段差部傾斜面
27E,30E,44E,47E,57E,59E,27E′,30E′ 先端部
27F,30F,44F,47F,57F,59F,27F′,30F′ 先端部傾斜面
28,45,58,28′ 可動側駆動電極(可動電極)
31,48,60 振動発生部(振動発生手段)
44G,47G,44G′,47G′ 突出部
44H,47H,44H′,47H′ 突出部傾斜面
52 支持部
53 支持梁
54 振動体
61 駆動信号出力手段

Claims (7)

  1. 先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなす固定電極と、先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなし該固定電極と噛合して静電力によって変位する可動電極とからなる静電可動機構において、
    前記固定電極と可動電極との電極板には当該電極板の長さ方向途中部位に位置して幅寸法が異なる段差部を設け、これら各段差部には前記可動電極の変位方向に対して傾斜した段差部傾斜面を設け、前記固定電極と可動電極との電極板の先端部には相手方の段差部傾斜面と対向する先端部傾斜面を設ける構成としたことを特徴とする静電可動機構。
  2. 前記先端部傾斜面は前記電極板の先端部を三角形状にすべく当該先端部の幅方向両側に設け、前記相手方の段差部傾斜面は該先端部傾斜面にそれぞれ対向すべく前記先端部を挟んで幅方向両側にそれぞれ配置し、相互に対向する先端部傾斜面と段差部傾斜面とは互いに平行に形成してなる請求項1に記載の静電可動機構。
  3. 前記固定電極と可動電極との電極板には当該電極板の長さ方向途中部位に位置して幅方向に突出した突出部を複数箇所に設け、該突出部には前記可動電極の変位方向に対して傾斜した突出部傾斜面を設け、前記固定電極の突出部傾斜面と可動電極の突出部傾斜面とは互いに対向する構成としてなる請求項1または2に記載の静電可動機構。
  4. 前記請求項1ないし3のいずれかに記載の静電可動機構を用いた共振型装置。
  5. 前記請求項1ないし3のいずれかに記載の静電可動機構を用いた角速度センサ。
  6. 基板と、該基板と隙間をもって対向し互いに直交するX軸,Y軸,Z軸からなる3軸方向のうちY軸方向に並んで配置された4個の質量部と、該各質量部をX軸方向に変位可能に連結する支持梁と、該支持梁と前記基板との間に設けられ該支持梁を前記基板に固定する固定部と、前記各質量部のうち少なくとも一部の質量部を振動させることにより互いに隣接する質量部が逆位相でX軸方向に振動する振動発生手段と、前記4個の質量部のうちY軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸とZ軸のうち少なくともいずれか一方の軸方向に変位する変位量を角速度として検出する角速度検出手段とからなる角速度センサであって、
    前記振動発生手段は、前記基板に設けられ先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなす固定電極と、先端部が自由端となった複数の電極板によって櫛歯形状をなし前記4個の質量部のうち少なくともいずれかの質量部に設けられ該固定電極と噛合して静電力によって変位する可動電極とからなり、
    前記固定電極と可動電極との電極板には当該電極板の長さ方向途中部位に位置して幅寸法が異なる段差部を設け、これら各段差部には前記可動電極の変位方向に対して傾斜した段差部傾斜面を設け、前記固定電極と可動電極との電極板の先端部には相手方の段差部傾斜面と対向する先端部傾斜面を形成する構成としてなる角速度センサ。
  7. 前記固定部は支持梁のうち前記各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位を前記基板に固定する構成としてなる請求項6に記載の角速度センサ。
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