JP5023869B2 - 車両用運転操作支援装置、および車両用運転操作支援方法 - Google Patents

車両用運転操作支援装置、および車両用運転操作支援方法 Download PDF

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本発明は、運転者に対する運転支援を行うための車両用運転操作支援装置、および車両用運転操作支援方法に関する。
次のような車両用衝突防止支援装置が知られている。この車両用衝突防止支援装置は、障害物までの距離が、制動によって障害物への衝突を回避できる距離を下回っている場合でも、ドライバーの操舵速度が所定値以上であれば、操舵によって障害物への衝突を回避できる距離を下回るまでは制動支援を行わない(例えば、特許文献1)。
特開2004−224309号公報
しかしながら、従来の装置では、自車と前方障害物の相対距離と相対速度、路面摩擦係数、横移動距離という固定値から操舵によって障害物への衝突を回避できる距離を算出しているため、操舵によって障害物との衝突を回避できるか否かは、ドライバーの運転能力、車両の操舵特性、または自車周囲環境によって変わるため、支援タイミングの決定方法として適当とは言い難い。
本発明に係る車両用運転操作支援装置は、自車の周囲に存在する障害物の位置を検出する障害物検出手段と、自車の走行路上の位置および自車の速度を検出する自車状態検出手段と、前記障害物検出手段で検出した前記障害物の位置と、前記自車状態検出手段で検出した前記自車の走行路上の位置および速度とに基づいて、自車が前記障害物を回避するために必要な操作量を時系列で予測する予測手段と、前記予測手段により予測された最大転舵角速度および最大制動トルク和のうち少なくともいずれか一方の予測値が所定の閾値を越えたとき、前記障害物を回避するための操作支援が必要であると判定する回避判定手段と、前記回避判定手段により前記操作支援が必要であると判定された場合に、前記操作支援を行う運転支援手段と、運転者の運転熟練度を検出する運転者特性検出手段とを備えた車両用運転操作支援装置であって、前記回避判定手段は、前記運転者特性検出手段で検出した前記運転者の運転熟練度に基づいて、前記操作支援が必要か否かの判定基準となる閾値を変更し、前記運転支援手段は、前記予測手段により予測された操作量と現在の操作量との差分値が予め設定されている不感帯範囲を越えた場合には、その差分値に応じて操作介入量を変化させていく、ことを特徴とする。
本発明に係る車両用運転操作支援方法は、自車の周囲に存在する障害物の位置を検出する障害物検出工程と、自車の走行路上の位置および自車の速度を検出する自車状態検出工程と、前記障害物検出工程において検出した前記障害物の位置と、前記自車状態検出工程において検出した前記自車の走行路上の位置および速度とに基づいて、自車が前記障害物を回避するために必要な操作量を時系列で予測する予測工程と、前記予測工程により予測された最大転舵角速度および最大制動トルク和のうち少なくともいずれか一方の予測値が所定の閾値を越えたとき、前記障害物を回避するための操作支援が必要であると判定する回避判定工程と、前記回避判定工程により前記操作支援が必要であると判定された場合に、前記操作支援を行う運転支援工程と、運転者の運転熟練度を検出する運転者特性検出工程とを備えた車両用運転操作支援方法であって、前記回避判定工程では、前記運転者特性検出工程で検出した前記運転者の運転熟練度に基づいて、前記操作支援が必要か否かの判定基準となる閾値を変更し、前記運転支援工程では、前記予測工程により予測された操作量と現在の操作量との差分値が予め設定されている不感帯範囲を越えた場合には、その差分値に応じて操作介入量を変化させていく、ことを特徴とする。
本発明によれば、より適確な支援タイミングを決定することができる。
―第1の実施の形態―
図1は、第1の実施の形態における車両用運転操作支援装置の一実施の形態の構成を示す図である。車両用運転操作支援装置100は、車両に搭載され、カメラ1と、ロータリーエンコーダ2と、ヨーレートセンサ3と、加速度センサ4と、マイクロプロセッサ5と、操舵角センサ6と、操舵用サーボモータ7と、操舵角サーボコントローラ8と、ブレーキコントローラ9と、ブレーキアクチュエータ10と、警報器11とを備えている。
カメラ1は、ステレオカメラとして構成され、車室内前方に2台取り付けられている。後述するマイクロプロセッサ5は、この2台のカメラ1で取得される画像に基づいて、自車前方の障害物等の位置情報の検出と道路境界の検出を行う。
ロータリーエンコーダ2は、車両の各輪に設置されており、タイヤ回転数を検出する。ヨーレートセンサ3は、水晶振動子や半導体等を用いて構成される公知のデバイスを利用して車両重心に発生するヨーレートを検出する。加速度センサ4は、圧電素子等を用いて構成される公知のデバイスを利用して車両に発生する特定方向の加速度を検出する。ここでは車両の縦方向と横方向に発生する加速度を検出する構成を想定し、検出された加速度出力を積分して車両縦方向と横方向の速度検出を行う。
マイクロプロセッサ5はA/D変換回路、D/A変換回路、中央演算処理装置、メモリ等から構成される集積回路であり、メモリに格納されたプログラムに従って、各種センサで検出した信号の処理と前方障害物を回避するため必要な時系列予測操作量の算出と回避支援の必要性有無の判定を行い、その結果を操舵角サーボコントローラ8、ブレーキコントローラ9、警報器11に伝達する。
操舵角センサ6は、ラック−ピニオン方式の前輪操舵機構におけるフィードバック信号としてサーボコントローラに計測値を伝達する。操舵用サーボモータ7は、ピニオンギアをモータで回転させることによって、操舵系を自動で動かせる役割を担う。操舵角サーボコントローラ8は、制御演算のためのマイクロプロセッサとモータ駆動のための昇圧回路等から構成され、マイクロプロセッサ5から出力される操舵角信号を目標とするサーボ制御を実行する。
ブレーキコントローラ9は、制御演算のためのマイクロプロセッサとアクチュエータ駆動の昇圧回路から構成され、マイクロプロセッサ5から出力される制動トルク信号を指令値として、ブレーキアクチュエータ10を操作する。ブレーキアクチュエータ10は、ブレーキコントローラ9からの出力信号に応じてブレーキ圧を調整することで、各輪制動系を自動かつ独立に動かせる役割を担う。警報器11は、例えばスピーカーが用いられ、マイクロプロセッサ5から出力される信号に基づいて、警報音声を出力する。
図2は、図1に示した車両用運転操作支援装置100を機能ブロック別にまとめて表現したブロック図である。まず、マイクロプロセッサ5は、カメラ1、ヨーレートセンサ3、加速度センサ4、および操舵角センサ6を自車状態検出部2aとして用い、これらのそれぞれから検出された情報を統合的に処理することによって、自車の運動状態を表す情報を取得する。また、マイクロプロセッサ5は、カメラ1を前方障害物検出部2bとして用い、カメラ1から出力される画像に対して画像処理を実行することによって、前方障害物の運動状態を表す情報や道路境界を表す情報を取得する。
さらに、マイクロプロセッサ5は、カメラ1を道路状態検出2gとして用い、カメラ1から出力される画像に基づいて、走行先の道路の形状を特定する。なお、本実施の形態では、図4で後述するように、自車両は直線道路を走行しているものとする。
マイクロプロセッサ5は、このような自車状態検出部2aおよび前方障害物検出部2bから入力される情報を処理する機能に加えて、自車操作予測部2c、緊急回避判定部2d、および支援方法決定部2eの各要素によって実現される機能を含む構成とする。
自車操作予測部2cは、自車状態検出部2aから入力される現在の自車の運動状態に基づいて所定時間後未来までの間に自車が取り得る操作量パターンの中から、自車の最も都合の良い回避操作量パターンの算出を、各検出障害物に対して行う。そして、車操作予測部2cは、算出した回避操作量パターンに基づいて、各検出障害物を回避するために運転者が行うべき操作における操作量の時系列データ(操作量時系列データ)を算出し、その算出結果を緊急回避判定部2dおよび支援方法決定部2eへ出力する。なお、操作量時系列データには、検出障害物を回避するために必要な転舵角速度と制動トルクの予測時系列データを含む。
ここで、自車操作予測部2cは、未来における自車の運動予測を行うための車両モデル2c−1と、自車にとって最も都合の良い操作パターンを定義するために用いる評価関数を設定するための評価関数設定部2c−2と、移動する障害物の移動軌跡を予測するための障害物移動軌跡予測部2c−3とを内部に含む構成となっている。
なお、本実施の形態における最も都合の良い回避操作パターンとは、自車操舵角速度が小さく、さらに障害物接近時の相対速度が小さくなるような障害物回避操作を表す回避操作パターンとする。そして、この条件を数式表現することによって自車の操作パターンとそれによる運動パターンを数値的に評価するものが評価関数である。また、道路境界の検出が可能な場合は道路情報を評価関数に含めることで、道路形状に合わせた評価を行うことができる。これら評価関数設定の具体的な手法は後述する。
本実施の形態では、あらかじめ実験やシミュレーションを行って、一般的な運転者の能力に基づいて緊急回避と見なされる転舵角速度と制動トルクを決定し、閾値(判定基準)としてマイクロプロセッサ5内のメモリに格納しておく。そして、緊急回避判定部2dは、自車操作予測部2cから入力される操作量時系列データに基づいて、予測転舵速度の最大値と予測制動トルクの最大値を算出する。緊急回避判定部2dは、この算出結果とメモリに格納しておいた閾値とを比較することで、現在自車の前方に存在する障害物に対して緊急回避の必要性があるか否かを判定する。
支援方法決定部2eは、緊急回避判定部2dによって緊急回避の必要性があると判断された場合に、緊急回避のための操作介入を行う必要があると判断し、自車操作予測部2cから出力された操作量時系列データに基づいて、操作介入時の支援量を決定する。
制御・警告装置2fは、支援方法決定部2eで決定された支援量に基づいて、車両に搭載された種々のアクチュエータを駆動することで、自車操作予測部2cから出力される操作量の時系列データに基づいた操作をドライバーに実現させる。なお、本実施の形態では、制御・警告装置2fは、操舵系と制動系を制御して操作介入を行うことを想定する。
具体的には、制御・警告装置2fは、操舵系として操舵角センサ6、操舵用サーボモータ7、および操舵用サーボコントローラ8を制御する。また、制動系としてブレーキコントローラ9、ブレーキアクチュエータ10を制御する。なお、制御・警告装置2fが操舵系および制動系を制御するためのシステムは、公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
以下、マイクロプロセッサ5における経路選択手順について、図3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、図3に示す処理は、図4に示す場面を想定した場合の処理を示している。ここで図4は、自車走行路前方を移動する障害物(前方障害物1)が、ある時刻で減速を行っている場面である。この図3に示す処理は、マイクロプロセッサ5が、前方障害物検出部2bから出力される画像に基づいて、自車の進路上に障害物を検出したときに開始される。
ステップS1では、マイクロプロセッサ5は、カメラ1と各センサの検出信号を読み込み、その信号情報をマイクロプロセッサ5内のメモリに格納する。ステップS2では、マイクロプロセッサ5は、自車および障害物情報を、統一された座標値に対応づけて運動状態の記述をするために、カメラ1で撮像されたイメージに対して座標系の設定を行う。具体的には、図4に示すように、道路の進行方向にX軸を、X軸と垂直方向にY軸を設定する。また、座標原点は自車の現在値をX座標の原点、道路の中心をY座標の原点に設定する。
そして、マイクロプロセッサ5は、このように設定された座標上に、自車重心点の位置情報(x,y)、障害物1の位置情報(xb1,yb1)を設定する。なお、マイクロプロセッサ5は、上述したようにステレオカメラを構成する2台のカメラ1で取得される画像に基づいて、自車と障害物1との間の相対的な位置の検出が可能である。そして、自車重心点の位置情報(x,y)および障害物1の位置情報(xb1,yb1)の時間変化から、自車速度νと障害物速度νb1とを算出する。
なお、ここでは図4に示すように直線道路を想定しているため、自車速度νと障害物速度νb1はX軸方向の速度成分として算出され、Y軸方向の速度成分はゼロになる。また、道路境界に関する情報(道路境界情報)についてもこの段階で設定する。例えば、図4に示す直線道路においては、左境界のY座標y、右境界のY座標yを道路境界情報として設定する。
ステップS3では、自車操作予測部2cは、車両運動を予測するための車両モデルに使用される、状態ベクトルの現在値を算出する。まず、車両モデルの説明を行なう。この車両モデルは、精密化することによって、算出する車両運動予測結果の信頼性が向上する一方、簡略化することによって、マイクロプロセッサにかかる計算負荷を軽減できる。本実施の形態では、車両横移動による減速度の低下を含んだ4輪モデルを車両モデルとして使用する。この4輪モデルは、具体的には、次式(1)〜(8)に示す微分方程式で記述される。
Figure 0005023869
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ただし、図5に示すように、θ、ν、β、γ、ω、およびδは、それぞれ自車対置ヨー角、速度、すべり角、ヨーレート、各輪回転速度、前輪転舵角、前輪転舵角速度を表し、x、yと合わせて自車の状態変数として扱う。また、Tqは各輪の制動トルク、δνは前輪転舵角速度であり、自車の操作入力の指令値を表す。M、I、I、L、L、L、Rは、自車の既知パラメータであり、それぞれ自車質量、自車ヨー慣性モーメント、車輪回転慣性モーメント、車両重心から前輪軸までの距離、車両重心から後輪軸までの距離、トレッドベースの半分、タイヤ半径を表す。そして、Fy、Fx(i={fl,fr,rl、rr})は、各輪のタイヤ横力、タイヤ縦力を表し、次式(9)および(10)に示すようなMagic FormulaやBlush Modelのような各輪のすべり角α、すべり率k、輪荷重Fzの関数とする。
Figure 0005023869
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なお、本実施例における輪荷重Fzは一定の値と仮定し、すべり角α、すべり率kは、次式(11)〜(13)を使用する。
Figure 0005023869
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ここで、路面の摩擦係数を推定して、各輪のタイヤ横力を次式(14)および(15)に示すように表すことで、路面スリップを考慮した車両運動を求めることができる。
Figure 0005023869
Figure 0005023869
以上のモデルを用いると、本実施の形態で使用する車両の運動状態xは11次元のベクトルとして次式(16)で表され、車両を操作する入力uは5次元のベクトルとして次式(17)で表される。
Figure 0005023869
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また、式(1)〜(17)で表現される車両モデルは、非線形要素を含んでいることから次式(18)に示すような非線形微分方程式の一般形で表すことができる。
Figure 0005023869
次に、自車操作予測部2cが車両状態の現在値を取得する方法について説明する。自車重心点の位置情報(x,y)はステップS2ですでに算出されている。γに関しては、ヨーレートセンサ3からの出力によって得られ、θはある時点での車両姿勢を基準として、ヨーレートセンサ3からの出力を積分することで検出できる。βは車両縦方向の速度をν、横方向の速度をνとすると、次式(19)で表すことができる。
Figure 0005023869
式(19)から、βの検出は、車両に取り付けられた加速度センサ4で検出した車両縦方向の加速度を積分した値をν、車両横方向の加速度を積分した値をνとして使用することで可能となる。また、βが微小であると仮定すると、ν=νと近似できる。ωは、各輪に設置されているロータリーエンコーダ2からの出力よって得られる。δは、操舵角センサ6からの出力結果をタイヤの転舵角に換算して得られる。
ステップS4では、障害物移動軌跡予測部2c−3は、障害物の位置から、その未来の移動軌跡を推定する。ここでは、ステップS2で検出した障害物の位置データの履歴から障害物の移動速度を推定し、障害物が等速直線運動をしているという仮定のもとで算出を行う方法について説明する。図4において、時刻t時における各障害物の位置を次式(20)に示すように定義し、各障害物ともにt秒時における自車進行方向と同じ向きに速度νb1で移動していると推定した場合、t秒時における障害物の推定位置は、次式(21)のように表される。
Figure 0005023869
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なお、障害物が静止しているとき、すなわちステップS3で、障害物速度νb1が0であった場合には、このステップ4を省くことができる。
ステップS5では、評価関数設定部2c−2は、車両運動に対する良し悪しの基準となる評価関数の設定を行う。評価関数は、現在時刻tから所定推定時刻t+Tまでに、車両に対して加えた入力uに対する車両状態ベクトルxの予測値に基づいて、次式(22)に示すように表すことができる。
Figure 0005023869
式(22)の右辺の第1項は時刻t+Tにおける車両運動状態の良し悪しを評価する式であり、第2項は現在時刻tから時刻t+Tまでの区間内における車両運動状態の良し悪しを評価する式である。ここで、Tを小さく設定すると、短い時間間隔での最適な操作量を算出するが、不確定要素の影響は低く抑えることができる。逆にTを大きく設定すると、長い時間間隔で最適な操作量を算出できるが、その分不確定要素の影響は大きくなる。以上のことを踏まえると、Tは2〜5秒で設定するのが望ましい。
この式(22)で表される評価基準を評価関数として使用することで、現在時刻tからT秒後未来までの車両状態予測を考慮した操作量の算出が可能となる。本実施の形態における式(22)の第2項に含まれる評価項目は、以下の5つである。
評価項目1.検知した障害物を避ける
評価項目2.道路境界に近づきすぎないようにする
評価項目3.前方障害物横通過時の相対速度を小さくする
評価項目4.操舵角速度は必要以上に速くないほうが望ましい
評価項目5.各輪の制動トルクは必要以上に出しすぎないほうが望ましい
評価項目1は、検知した障害物に接触しないような経路を生成するための評価項目である。評価項目2は、障害物回避の際に道路に接触しないような経路を生成するための評価項目である。評価項目3は、自車速度を抑えることで、より安全に回避することを目的とする評価項目である。評価項目4および5は、各アクチュエータの操作量を小さくすることで、効率良く回避を行わせることを目的とする評価項目である。次式(23)〜(27)に、前方障害物を回避するために各評価項目ごとに設定された評価関数を示す。
評価項目1は、ステップS2で得られた自車の対置位置(x,y)と、障害物の自車の対置位置(xb1,yb1)とを変数として、次式(23)のように表される。
Figure 0005023869
ただし、σ、σは、関数の形状を決めるパラメータである。
評価項目2は、ステップS2で得られた自車のY座標yと、道路Y座標y、yを変数として、次式(24)のように表される。
Figure 0005023869
ただし、Δは、道路境界に接近する余裕幅を指定するパラメータである。なお、式(23)および(24)を合わせた評価値のイメージは、図6に示すようになる。
評価項目3は、ステップS2で得られた自車のX座標x、障害物のX座標xb1、およびステップS3で得られた自車の走行速度νを変数として、次式(25)のように表される。
Figure 0005023869
ただし、σνは関数の形状を決めるパラメータである。
評価項目4は、操舵角速度が小さいほど良い評価となるので転舵角速度入力指令値δνを変数として、次式(26)のように表される。また、評価項目5も、評価項目4と同様の考えに基づき、各輪制動トルク入力指令値Tq を変数として、次式(27)のように表される。
Figure 0005023869
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以上の5つの評価項目を適当な重みパラメータをつけて足し合わせた関数を、評価式Lとして構成する。評価項目1〜5の各重みパラメータをそれぞれw、w、w、w、およびwとすると、式(22)におけるLおよびΨは、それぞれ次式(28)および(29)で表すことができる。
Figure 0005023869
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ステップS6では、自車操作予測部2cは、上述した処理で構成された車両モデルと各障害物に対して設定された評価関数に基づいて、評価関数値を最良とする最適操作量を算出する演算を行う。式(22)で表される評価関数を最小にするような操作量を求める問題は、一般に最適制御問題と呼び、その数値解を求めるために様々なアルゴリズムが公知の技術として知られている。本実施の形態では、自車操作予測部2cは、公知のアルゴリズムを使用することにより、次のようにして最適操作量の算出を行う。
まず、式(19)に示す入力uがされるので、現在時刻tから時刻t+Tまでの各操作量が時系列で算出される。実際の操作量算出では、評価区間を適当なステップ数Nで分割して離散化を行い、各ステップ時点における操作量の値を算出することになる。つまり、次式(30)および(31)に示すような、N個の時系列入力が得られる。
Figure 0005023869
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ここで、Nは大きいほどサンプル時間間隔が短くなって、精度の良い予測操作量を算出できるが、その分求めるデータ数が大幅に増加するため、計算負荷が高くなってしまう。よって、サンプル時間間隔が10〜100msecになるようにTとNを決定することが望ましい。この式(30)および(31)で表された時系列操作量が、自車操作予測部2cからの出力となる。
式(31)より、4輪制動トルク和の時系列データは、次式(32)により表される。
Figure 0005023869
そして、式(30)および(32)で表された時系列データの中で、絶対値が最大となる転舵角速度入力量(最大予測転舵角速度)をδνMとし、絶対値が最大となる4輪制動トルク入力和の量(最大制御トルク和)をTqとする。
ステップS7では、緊急回避判定部2dは、ステップS6で得られた最大予測転舵角速度δνM、および最大制御トルク和Tqと、予めマイクロプロセッサ内のメモリに格納しておいた転舵角速度の閾値Th、および制動トルク和の閾値Thとを比較する。ここで、転舵角速度の閾値Thは、ドライバーの操舵能力によってあらかじめ設定されており、制動トルク和の閾値Thは、車両の制動能力に基づいてあらかじめ設定されている。そして、緊急回避判定部2dは、最大予測転舵角速度δνMおよび最大制御トルク和Tqの少なくともいずれか一方が、それぞれの閾値を超えた場合には、ドライバーに対して障害物を回避するための回避支援を行う必要があると判定する。
例えば、図7(a)に示すように、減速する前方障害物に対し、逐次演算によって予測操作量を更新するとして、自車が地点Aを通過時に算出された予測操作量から最大予測転舵角速度δνM、および最大制動トルク和Tqを算出した場合に、最大予測転舵角速度δνMおよび最大制御トルク和Tqのいずれも閾値を越えなかったとする。この場合には、地点Aではドライバーにとって前方障害物を自身で回避する余裕があるシーンと見なされ、緊急回避判定部2dは、前方障害物を回避するための支援の必要はないと判断する。
これに対して、図7(b)に示すように、減速する前方障害物に対し、逐次演算によって予測操作量を更新するとして、自車が地点Aを通過時に算出された予測操作量から最大予測転舵角速度δνM、および最大制動トルク和Tqを算出した場合に、最大予測転舵角速度δνMが閾値Thを上回ったとする。この場合には、ドライバー能力に基づいて設定された閾値Thを超えたため、ドライバーの能力のみでは前方障害物を回避することが困難なシーンと見なすことができる。よって、緊急回避判定部2dは、前方障害物を回避するための支援の必要があると判断する。
ここで、転舵角速度の閾値Thおよび制動トルク和の閾値Thの各閾値は、シミュレーション結果や実験結果などから予め決定しておくようにするが、さらに通常時のドライバーの運転状況から運転熟練度を判断し、あらかじめ設定した閾値を変更するようにしてもよい。例えば、通常運転時に前方車両の加減速動作に伴うドライバー操作の反応時間やブレーキ踏み込み量から、ドライバーの運転スキルや現在の運転集中度を判定する。そして、運転に不慣れなドライバー又は注意力が散漫であると判断した場合には、制動トルク和の閾値Thをあらかじめ設定した値より下げるようにすればよい。
また、転舵角速度の閾値Thについても、コーナリング時における操舵角速度のばらつきから運転熟練度を推定して、運転熟練度が低いドライバーの場合は転舵角速度の閾値Thをあらかじめ設定した値より下げるようにすればよい。あるいは、連続走行時間からドライバーの集中力低下を予測するなどして、各閾値を変更する方法も考えられる。
ステップS8では、支援方法決定部2eは、ステップS7で緊急回避判定部2dによって回避支援の必要があると判断された場合に、各アクチュエータ制御装置や警報装置を使用してどのように操作介入やドライバー警告を行うかの決定を行う。すなわち回避支援の方法を決定する。本実施の形態では、逐次演算を想定しているため、ステップS6で算出されたステップある各予測操作量の1ステップ目の予測操作量と各操作系における現在の操作量との差を基に各制御量を決定するものとする。
例えば、支援方法決定部2eは、操舵角サーボコントローラ8を制御して操舵による介入支援を行うようにしたり、ブレーキコントローラ10を制御して制動による介入支援を行うようにしたり、あるいは警報器11を制御して、ドライバーに警報を発したりする。なお、支援方法決定部2eは、介入支援を行うとともに警報を発してもよく、介入操作を行うのに代えて警報を発するようにしてもよい。
図8に操舵による介入量決定方法の一例を示す。支援方法決定部2eは、現在の自車転舵角速度をδνDとしたときに、予測転舵速度の1ステップ目δν(t)との差の絶対値|δν(t)−δνD|が、ドライバーの不感帯であるDzより小さい場合は、操舵の操作介入の必要がないと判断して、介入量をゼロとする。これに対して、不感帯Dzより大きい場合は、|δν(t)−δνD|に比例して介入量を増やしてゆき、介入量がアクチュエータの性能限界δνlimに達したときに飽和する。支援方法決定部2eは、この操舵による介入量の決定方法と同様の考えに基づいて、制動の支援量も決定する。
以上の説明では、具体性を持たせるために図4に示したように、前方に減速する障害物(前方障害物1)が存在する場面を想定したが、図9のように、式(20)で表される前方の位置に、速度νb2で道路を横断する障害物(前方障害物2)が存在する場面では、ステップS4における障害物移動軌跡予測において、t秒時における障害物の推定位置を次式(33)により表すことによって、上述した処理をそのまま適用することができる。
Figure 0005023869
なお、このときは、ステップS5での評価関数は前方障害物2の情報に合わせて設定する必要がある。また、ステップS8では、支援方法決定部2eは、ステップS6で算出された予測操作量算出手段からの出力である時系列予測操作量に基づいて支援タイミングを決定したが、この時系列予測操作量どおりに自車を操作した際の時系列運動状態量に基づいて支援タイミングを決定することで、車両特性に基づいた支援タイミング決定することも可能である。
ここでは、上述した自車運動状態量のひとつであるヨーレートを例に具体例を説明する。自車操作予測部2cは、ステップS6で時系列予測操作量を算出し、さらにステップ3で説明した車両モデルを使用して、その時系列予測操作量で実際に自車を操作したときの車両運動を算出する。これによって、時系列でヨーレートの予測値γを得て、γの最大値(最大ヨーレート)であるγを求める。
ステップS7では、緊急回避判定部2dは、この最大ヨーレートγと、あらかじめマイクロプロセッサ内のメモリに格納しておいたヨーレート閾値Thγとの比較を行う。このヨーレート閾値Thγは、車両特性に基づいてあらかじめ設定され、マイクロプロセッサ内のメモリに格納されている。そして、緊急回避判定部2dは、最大ヨーレートγがヨーレート閾値Thγを超えたと判断した場合には、一般的なドライバー操作能力の範囲内ではあるが車両運動をうまくコントロールできない可能性があると判断して、回避支援の必要があると判断する。
なお、ヨーレートの他にも、滑り角や横移動距離など予測が可能な状態量であれば、支援可否の判定基準となりうる。また、ステップ3で使用する車両モデルは演算負荷を軽減するために低次元モデルを使用し、ステップ6で使用する車両モデルはより次元の高いモデルを使用し、得られた予測操作量をこの複雑なモデルに入力して判定を行うといった手法も考えられる。
また、予測操作量または予測運動状態量の他にも、このいずれかの情報に基づいて算出された定量値を判断基準にすることも可能である。定量値の例として自車の運動エネルギーを用いれば自車の回避挙動をエネルギーの観点で、自車横移動量の積分値を用いれば自車の回避経路負荷という観点で、操舵角積分値を用いればドライバーの操舵負荷という観点で、各輪のタイヤ力を用いればタイヤ負荷という観点で支援タイミングを決定することができる。そしてステップ5で設定した評価関数の評価値も当然定量値に含まれており、この評価値を使用することで、本実施例で設定した評価項目を総合的かつ数値的に考慮した支援タイミングを決定することができる。
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)自車の周囲に存在する障害物の位置を検出し、自車の走行路上の位置および自車の速度を検出し、検出した障害物の位置と、検出した自車の走行路上の位置および速度とに基づいて、自車が障害物を回避するために必要な操作量を時系列で予測した。そして、予測した予測操作量に基づいて、障害物を回避するための操作支援が必要か否かを判定し、操作支援が必要であると判断した場合に、操作支援を行うようにした。これによって、最適なタイミングで操作支援を行うことができる。
(2)運転者の運転熟練度に基づいて、操作支援が必要か否かの判定基準となる閾値を変更するようにした。また、運転者の運転集中度に基づいて、操作支援が必要か否かの判定基準となる閾値を変更するようにした。これによって、運転熟練度や運転集中度に応じて操作支援を行う最適なタイミングが異なることを加味して、操作支援を行うタイミングを調整することができる。
(3)運転熟練度と車両の車両特性、または運転集中度と車両の車両特性を基準にして決定するようにした。これによって、装置の設計者は明確な基準に基づいて支援タイミングを設定することができる。
(4)自車前方の道路境界、自車前方の道路の曲率、および走行中の道路の路面摩擦係数に基づいて、予測操作量を予測するようにした。これによって、精度高く予測操作量を算出することができる。
(5)障害物の移動軌跡に基づいて予測操作量を予測するようにした。これによって、障害物が移動している場合でも精度高く予測操作量を算出することができる。
(6)予測操作量に基づいて自車が障害物を回避するために必要な制動量または操舵量を決定し、決定した制動量または操舵量を与えるようい、操作支援を行うようにした。これによって、障害物との衝突を回避するための適切な操作支援を行うことができる。
(7)操作支援が必要であると判断した場合には、操作支援を行うとともに、または操作支援に代えて、運転者に対して警告を与えるようにした。これによって、運転者は操作支援が必要なことを把握することができる。
―第2の実施の形態―
上述した第1の実施の形態では、カメラ1を車室内前方に2台取り付け、この2台のカメラ1で取得される画像に基づいて、自車前方の障害物等の位置情報の検出と道路境界の検出を行うって、車両前方に存在する障害物の回避支援を行う例について説明した。これに対して、第2の実施の形態では、図10に示すように、自車走行路に隣接する車線の後側方を移動する周囲障害物を検知するために左後側方カメラ12および右後側方カメラ13をさらに設置する。これらのカメラは、周囲障害物の位置、速度を検知するために用いるため、カメラ1と同様にそれぞれステレオカメラの構成とする。なお、図10における他の構成要素については、第1の実施の形態で上述した図1と同様のため、同じ符号を付与して説明を省略する。
図11は、図10に示した車両用運転操作支援装置100を機能ブロック別にまとめて表現したブロック図である。第1の実施の形態における図2との相違点は、左後側方カメラ12と右後側方カメラ13とで構成される周囲障害物検出部2hを有している点である。その他は図2と同様であるため、同じ符号を付与して説明を省略する。
図3に示したフローチャートを用いて、本実施の形態における処理について説明する。ここでは、図12に示す場面を想定した場合の処理について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。図12に示す場面は、二車線道路の左側を自車が走行中に自車走行路前方を移動する障害物(前方障害物3)が減速を行い、また、右側車線には自車後方を自車よりも速い速度で移動する障害物(周囲障害物4)が存在している場面である。
ステップS1において、マイクロプロセッサ5は、左後側方カメラ12および右後側方カメラ13の検出信号を含む各センサの検出信号を処理して、ステップ2へ進む。ステップS2では、マイクロプロセッサ5は、統一された座標系に、自車、前方障害物3、および周囲障害物4の位置情報をそれぞれ(x,y)、(xb3,yb3)、(xb4,yb4)として設定し、さらにそれぞれの速度情報をそれぞれν、νb3、νb4とする。なお、図12に示す場面では、νb3<ν<νb4とする。
ステップS3では、自車操作予測部2cは、現状態ベクトルを第1の実施の形態と同様の方法で算出する。そして、ステップS4では、障害物移動軌跡予測部2c−3は、次式(34)により前方障害物3に対する移動軌跡予測を行い、同様に周囲障害物4に対しても次式(35)により移動軌跡予測を行う。
Figure 0005023869
Figure 0005023869
ステップ5における評価関数設定では、評価すべき項目は第1の実施の形態と同じであり、評価項目1は検出障害物の数に合わせて次式(36)により表される。
Figure 0005023869
また、評価項目3は前方障害物3のX座標を基に設定する。ステップ6以降は第1の実施の形態と同様である。
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態における作用効果に加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち、自車の周囲を移動する障害物を考慮したうえで、自車走行路前方を移動する障害物を回避するための支援タイミングを決定することができる。
―第3の実施の形態―
第1および第2の実施の形態では、カメラ1によって自車走行路の境界線情報のみを検出し、直進路道路を想定して説明を行っていた。しかしながら、カーブ路のような複雑な形状をした道路で適用する場合は、カメラ1のみでは情報が不十分である。このため、第3の実施の形態では、図13に示すように、GPS信号受信装置14および道路情報記録装置15をさらに備え、カメラ1から取得する情報の他に、GPS信号受信装置14から受信したGPS信号をもとに算出した自車位置と、道路情報記録装置15から得た道路地図情報とをマップマッチングした結果も加味して、自車前方の道路形状の情報を得るようにする。なお、図13における他の構成要素については、第1の実施の形態で上述した図1と同様のため、同じ符号を付与して説明を省略する。
GPS信号受信装置14は、自車走行位置を検出するために人工衛星から発せられるGPS(Global Positioning System)信号を受信するための受信機である。道路情報記録装置15は、CD−ROM、DVD−ROM、またはハードディスクといった記録媒体およびその読取装置で構成され、記録媒体に道路地図情報が格納されている。
図14は、図13に示した車両用運転操作支援装置100を機能ブロック別にまとめて表現したブロック図である。この図14に示すように、本実施の形態では、道路状態検出部2gは、カメラ1の他に、GPS信号受信装置14および道路情報記録装置15を含んでいる。
図3に示したフローチャートを用いて、本実施の形態における処理について説明する。ここでは、図15に示す場面を想定した場合の処理について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。図15に示す場面は、自車の走行する道路の前方が曲線を描いておりしており、この曲線部に差し掛かる位置に前方障害物5が停止している場面である。
ステップS1において、マイクロプロセッサ5は、第1の実施の形態と同様に各センサの検出信号を処理すると同時に、GPS信号受信装置14と道路情報記録装置15から取得した情報に基づいてマップマッチングの処理を行い、自車の道路上の位置および道路形状に関する情報を取得する。その後、ステップS2では、マイクロプロセッサ5は、統一された座標系に直交座標系としてX、Yを設定する。本実施の形態では、これに加えて道路の中心線上に進行方向に沿ってS座標軸を設定し、そのS座標軸と直交するR座標軸を設定する。道路方向は、道路情報記録装置15のデータから得ることができ、X―Y座標とS―R座標変換式は、それぞれ次式(37)および(38)のように表すことができる。
Figure 0005023869
Figure 0005023869
ステップS3では、自車操作予測部2cは、現状態ベクトルを第1の実施の形態と同様の方法で算出する。そして、ステップS4では、障害物移動軌跡予測部2c−3は、ここでは、前方障害物5は静止していると見なしているので、移動軌跡予測は行わない。その後、ステップS5へ進み、評価関数設定部2c−2は、評価関数の設定を行う。このとき、道路境界に近づきすぎないという評価項目2は、図15のような道路曲線部分では道路の中心からの距離はY座標ではなくR座標で表されるので、第1の実施の形態で上述した式(24)は、次式(39)により表される。
Figure 0005023869
ここで、rは道路中心から左側道路境界のR軸距離を表し、rは道路中心から右側道路境界のR軸距離を表す。また、S―R座標で表現された式(39)の評価式をX―Y座標に対応させるために式(37)を使用する。その他の評価項目に関しては第1の実施の形態と同様である。また、ステップ6以降の処理は第1の実施の形態と同様である。
以上説明した第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態における作用効果に加えて以下の効果を得ることができる。すなわち、自車の走行する道路形状を考慮した上で、自車走行路前方を移動する障害物を回避するための支援タイミングを決定することができる。
また、図16に示す場面のような、自車の周囲に障害物は検出されていないが、前方に存在するカーブ路に自車が早いスピードで進入する場面に対しても、評価関数の設定を変更することで、道路をはみ出すことなく安全に走行できるような支援タイミングを決定することができる。
具体的には、マイクロプロセッサ5は、ステップS1で上述したように自車の道路上の位置および道路形状に関する情報を取得する。そして、マイクロプロセッサ5は、この道路情報から、評価開始時刻tを基準として評価終了時刻t+Tまでに自車が到達することが予測される自車到達予測地点までの曲率半径の最小値ρminを算出し、評価関数設定部2c−2は、ステップ5において以下に示す項目の評価を行う。
評価項目1´.道路境界に近づきすぎないようにする
評価項目2´.カーブ進入時の速度を安全な速度まで下げる。
評価項目3´.操舵角速度は必要以上に速くないほうが望ましい
評価項目4´.各輪の制動トルクは必要以上に出しすぎないほうが望ましい
評価項目1´は式(39)、評価項目3´は、式(26)、と評価項目4´は式(27)によりそれぞれ算出できる。また、評価項目2´は、次式(40)により算出する。
Figure 0005023869
ここで、式(40)のνは、道路情報から算出されたρminと自車が安定して走行できる最大横加速度amaxによって、次式(41)に示すように決定される。
Figure 0005023869
以上の評価項目1´〜4´を用いて、予測操作量を算出し、支援タイミングを決定することで、前方に障害物はないが早い速度でカーブ路に進入するような場面に対しても、路外逸脱を防止し、かつ安全な速度で進入できるようなタイミングで操作介入やドライバー警告を行うことができる。
―変形例―
なお、上述した実施の形態の車両用運転操作支援装置は、以下のように変形することもできる。
(1)上述した第1の実施の形態では、転舵角速度の閾値Thおよび制動トルク和の閾値Thの各閾値は、シミュレーション結果や実験結果などから予め決定しておくようにし、さらに運転熟練度や運転集中度に基づいて変更するようにした。しかしながら、まず、ドライバーの運転熟練度に応じて初期閾値を設定し、運転中のドライバーの運転集中度や運転状況を検出して変更するようにしてもよい。例えば、あらかじめドライバーごとに運転熟練度を設定し、マイクロプロセッサ内のメモリに記憶しておく。
具体的には、ドライバーごとに、運転座席のシートポジションをメモリ記憶しておき、各ドライバーの熟練度をシートポジションと対応付けて記憶しておく。そして、ドライバーが運転席に座り、走行を開始したときのシートポジションを検出して、そのシートポジションに対応した熟練度を読み込み、さらに、その熟練度に対応した初期閾値をメモリから読み込む。これによって、ドライバーの熟練度に応じた閾値を設定することができる。
(2)第1〜第3の実施の形態では、車両用運転操作支援装置100を車両に搭載して用いる例について説明した。しかしながら、車両用運転操作支援装置100を車両以外の移動体に搭載して用いることもできる。
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。
特許請求の範囲の構成要素と実施の形態との対応関係について説明する。前方障害物検出部2bおよび周囲障害物検出部2dは障害物検出手段に、自車状態検出部2aは自車状態検出手段に、自車操作予測部2cは予測手段に相当する。緊急回避判定部2dは回避判定手段に、制御・警告装置2fは運転支援手段に、マイクロプロセッサ5は運転者特性検出手段および運転集中度検出手段に相当する。道路状態検出部2gは道路状態検出手段に、障害物移動軌跡予測部2c−3は障害物移動軌跡予測手段に、支援方法決定部2eは支援方法決定手段に相当する。なお、以上の説明はあくまでも一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係に何ら限定も拘束もされない。
第1の実施の形態における車両用運転操作支援装置の構成例を示す図である。 第1の実施の形態における機能ブロックの構成と接続関係を示す図である。 車両用運転操作支援装置の処理を示すフローチャート図である。 第1の実施の形態における処理の適用場面の具体例を示す第1の図である。 第1の実施の形態における座標系および自車状態量の定義図である。 第1の実施の形態における評価項目1および評価項目2のある時刻での関数形状の一例を示す図である。 第1の実施の形態における適用場面での支援タイミングを示す図である。 第1の実施の形態における支援量算出例を示す図である。 第1の実施の形態における処理の適用場面の具体例を示す第2の図である。 第2の実施の形態における車両用運転操作支援装置の構成例を示す図である。 第2の実施の形態における機能ブロックの構成と接続関係を示す図である。 第2の実施の形態における処理の適用場面の具体例を示す図である。 第3の実施の形態における車両用運転操作支援装置の構成例を示す図である。 第3の実施の形態における機能ブロックの構成と接続関係を示す図である。 第3の実施の形態における処理の適用場面の具体例を示す第1の図である。 第3の実施の形態における処理の適用場面の具体例を示す第2の図である。
符号の説明
100 車両用運転操作支援装置、1 カメラ、2 ロータリーエンコーダ、3 ヨーレートセンサ、4 加速度センサ、5 マイクロプロセッサ、6 操舵角センサ、7 操舵用サーボモータ、8 操舵角サーボコントローラ、9 ブレーキコントローラ、10 ブレーキアクチュエータ、11 警報器、12 左後側方カメラ、13 右後側方カメラ、14 GPS信号受信装置、15 道路情報記録装置

Claims (10)

  1. 自車の周囲に存在する障害物の位置を検出する障害物検出手段と、
    自車の走行路上の位置および自車の速度を検出する自車状態検出手段と、
    前記障害物検出手段で検出した前記障害物の位置と、前記自車状態検出手段で検出した前記自車の走行路上の位置および速度とに基づいて、自車が前記障害物を回避するために必要な操作量を時系列で予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測された最大転舵角速度および最大制動トルク和のうち少なくともいずれか一方の予測値が所定の閾値を越えたとき、前記障害物を回避するための操作支援が必要であると判定する回避判定手段と、
    前記回避判定手段により前記操作支援が必要であると判定された場合に、前記操作支援を行う運転支援手段と、
    運転者の運転熟練度を検出する運転者特性検出手段とを備えた車両用運転操作支援装置であって、
    前記回避判定手段は、前記運転者特性検出手段で検出した前記運転者の運転熟練度に基づいて、前記操作支援が必要か否かの判定基準となる閾値を変更し、
    前記運転支援手段は、前記予測手段により予測された操作量と現在の操作量との差分値が予め設定されている不感帯範囲を越えた場合には、その差分値に応じて操作介入量を変化させていく、
    ことを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作支援装置において、
    運転者の運転集中度を検出する運転集中度検出手段をさらに備え、
    前記回避判定手段は、前記運転集中度検出手段で検出した運転者の運転集中度に基づいて、前記操作支援が必要か否かの判定基準となる閾値を変更することを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用運転操作支援装置において、
    前記運転者特性検出手段は、コーナリング時における操舵角速度のばらつきに基づいて運転熟練度を検出し、前記回避判定手段は、その検出結果に応じて転舵角速度の閾値を下げることを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用運転操作支援装置において、
    前記回避判定手段は、前方車両の加減速動作に伴うドライバー操作の反応時間および/またはブレーキ踏み込み量に基づいて、制動トルク和の閾値を予め設定した閾値より下げる、ことを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用運転操作支援装置において、
    自車前方の道路境界、自車前方の道路の曲率、および走行中の道路の路面摩擦係数を検出する道路状態検出手段をさらに備え、
    前記予測手段は、前記道路状態検出手段で検出した前記自車前方の道路境界、前記自車前方の道路の曲率、および前記走行中の道路の路面摩擦係数に基づいて、前記操作量を予測することを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用運転操作支援装置において、
    前記障害物検出手段で検出した前記障害物の移動軌跡を予測する障害物移動軌跡予測手段をさらに備え、
    前記予測手段は、前記障害物移動軌跡予測手段で予測した前記障害物の移動軌跡に基づいて、操作量を予測することを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用運転操作支援装置において、
    前記予測手段で予測した前記予測操作量に基づいて、自車が前記障害物を回避するために必要な制動量または操舵量を決定する支援方法決定手段をさらに備え、
    前記運転支援手段は、前記支援方法決定手段で決定した制動量または操舵量を与えるように、前記操作支援を行うことを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用運転操作支援装置において、
    前記運転支援手段は、前記回避判定手段が前記操作支援が必要であると判断した場合に、前記操作支援を行うとともに、または前記操作支援に代えて、運転者に対して警告を与えることを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用運転操作支援装置において、
    前記運転者特性検出手段は、前記運転者のシートポジションに対応して前記運転熟練度を検出することを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  10. 自車の周囲に存在する障害物の位置を検出する障害物検出工程と、
    自車の走行路上の位置および自車の速度を検出する自車状態検出工程と、
    前記障害物検出工程において検出した前記障害物の位置と、前記自車状態検出工程において検出した前記自車の走行路上の位置および速度とに基づいて、自車が前記障害物を回避するために必要な操作量を時系列で予測する予測工程と、
    前記予測工程により予測された最大転舵角速度および最大制動トルク和のうち少なくともいずれか一方の予測値が所定の閾値を越えたとき、前記障害物を回避するための操作支援が必要であると判定する回避判定工程と、
    前記回避判定工程により前記操作支援が必要であると判定された場合に、前記操作支援を行う運転支援工程と、
    運転者の運転熟練度を検出する運転者特性検出工程とを備えた車両用運転操作支援方法であって、
    前記回避判定工程では、前記運転者特性検出工程で検出した前記運転者の運転熟練度に基づいて、前記操作支援が必要か否かの判定基準となる閾値を変更し、
    前記運転支援工程では、前記予測工程により予測された操作量と現在の操作量との差分値が予め設定されている不感帯範囲を越えた場合には、その差分値に応じて操作介入量を変化させていく、
    ことを特徴とする車両用運転操作支援方法
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