JP5018505B2 - 車両用差動歯車装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば左右の車輪間に設けるのに好適な車両用差動歯車装置に関する。
一般に、この種の差動歯車装置は、下記特許文献1に記載されているように、回転軸線を中心として回転駆動されるハウジングと、このハウジング内に回転軸線を中心として回転可能に設けられ、外周面に外歯車部が形成された一対の太陽歯車と、ハウジングに自転可能に設けられ、一対の太陽歯車とそれぞれ噛み合うとともに、互いに噛み合う一対の遊星歯車とを有しており、各太陽歯車には出力軸がそれぞれ回転不能に連結されている。したがって、ハウジングがエンジンによって回転駆動されると、その回転駆動力が遊星歯車を介して一対の太陽歯車に伝達され、さらに一対の太陽歯車から出力軸を介して左右の車輪にそれぞれ伝達される。
太陽歯車の外歯車部及び遊星歯車は、捩れ歯を有しており、外歯車部と遊星歯車との噛み合い歯面には、スラスト力が発生する。このスラスト力により、太陽歯車が回転軸線方向へ押圧され、太陽歯車の端面がハウジング内に設けられた当接面に押し付けられる。したがって、太陽歯車の差動回転時には、太陽歯車の端面と当接面との間に太陽歯車の回転を阻止しようとする摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗によって一対の太陽歯車の差動回転が制限されている。
特開平8−268099号公報 米国特許第5735766号
近年、車両の走破性を向上させるために、差動制限力の増大が望まれることが多い。このような要望に応えるための一方法として、外歯車部及び遊星歯車の捩れ角を大きくし、それらの噛み合い歯面に発生するスラスト力を大きくすることが考えられる。スラスト力を大きくすれば、ハウジングの当接面と太陽歯車の端面との間に発生する摩擦抵抗が増大し、それに応じて差動制限力が増大するからである。しかしながら、歯車の捩れ角は、歯の強度等の問題から一定の大きさ以上に大きくすることが困難である。このため、スラスト力を増大させるにも一定の限度があり、差動制限力を増大させることが困難であるという問題があった。
この発明は、上記の問題を解決するために、回転軸線を中心として回転駆動されるハウジングと、このハウジング内に軸線を上記回転軸線と一致させて回転可能に設けられ、外周面に外歯車部が形成された一対の太陽歯車と、上記ハウジングに自転可能に設けられ、上記一対の太陽歯車の各外歯車部とそれぞれ噛み合うとともに、互いに噛み合う一対の遊星歯車とを備え、上記ハウジングの内部には当接面が形成され、上記外歯車部と上記遊星歯車との噛み合い歯面間に発生するスラスト力によって上記一対の太陽歯車が上記回転軸線方向に押圧され、それによって上記一対の太陽歯車の各端面が上記当接面に押圧接触させられる車両用差動歯車装置において、上記太陽歯車が、上記外歯車部を有する第1部分と、この第1部分に対して別体に形成された第2部分とを有し、上記第1部分と上記第2部分との間に、それらの間で動力伝達を行う際に上記回転軸線と平行な方向のスラスト力を上記第1部分及び上記第2部分に発生させるスラスト力発生機構を設け、同スラスト発生機構で上記第1部分に発生するスラスト力の作用方向が上記外歯車部と上記遊星歯車との噛み合いによって上記第1部分に発生するスラスト力の作用方向と同一方向に設定されていることを特徴としている。
この場合、上記一対の太陽歯車の各外歯車部及び上記一対の遊星歯車が捩れ歯を有し、上記一対の遊星歯車が上記回転軸線と平行に配置されていることが望ましい。
特に、上記第1部分が円筒状に形成され、上記第2部分が上記第1部分に挿入され、上記スラスト発生機構は、上記第1部分の内周面に形成された捩れ歯を有するスプライン孔と、上記第2部分の外周面に形成され、上記第1部分のスプライン孔に嵌合するスプライン部とを有していることが望ましい。
上記一対の太陽歯車のうちの一方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部と、他方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部とは、互いに異なる直径を有していてもよく、互いに同一直径を有していてもよい。
上記一対の太陽歯車のうちの一方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部と、他方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部とは、互いに異なる捩れ角を有していてもよく、互いに同一の捩れ角を有していてもよい。
上記特徴構成を有するこの発明によれば、遊星歯車と太陽歯車との間のトルク伝達時において、太陽歯車の第1部分には、外歯車部と遊星歯車との噛み合いによって発生するスラスト力と、第1部分と第2部分とのスプライン嵌合によって発生するスラスト力とが作用する。この二つのスラスト力の作用方向は同一である。したがって、第1部分には、従来の車両用差動歯車装置の太陽歯車と比較すると、スプライン嵌合によって発生するスラスト力の分だけ大きなスラスト力が発生する。一方、第2部分には、スプライン嵌合によるスラスト力が作用する。ここで、外歯車部と遊星歯車との噛み合いによって発生するスラスト力の大きさと、スプライン嵌合によって発生するスラスト力の大きさとを同一にしたものとすると、太陽歯車全体では、スプライン嵌合によって発生するスラスト力の分だけ大きなスラスト力が作用する。したがって、一対の太陽歯車の差動回転を制限する差動制限力を大きくすることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図5は、この発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態の車両用差動歯車装置1は、ハウジング2、一対の太陽歯車3,4及び一対の遊星歯車5,6を有している。
ハウジング2は、車両のエンジンにより回転軸線Lを中心として回転駆動されるものであり、本体部2A及び蓋部2Bを有している。本体部2Aは、一端部に底部2aを有し、他端部が開口した有底円筒状をなしている。そして、本体部2Aは、その軸線を回転軸線Lと一致させて配置されている。蓋体2Bは、本体部2Aの開口部を閉じるためのものであり、本体部2Aの開口側の端部にボルト(図示せず)によって固定されている。底部2a及び蓋体2Bの各中央部には、軸線を回転軸線Lと一致させた貫通孔2b、2cがそれぞれ形成されている。
ハウジング2の内部には、一対の太陽歯車3,4が収容されている。一対の太陽歯車3,4は、いずれも円筒状に形成されており、それぞれの軸線を回転軸線Lと一致させた状態で回転軸線L上に直列に並んで配置されている。しかも、一対の太陽歯車3,4は、回転軸線Lを中心として回転可能に収容されている。太陽歯車3,4の外周部には、捩れ歯を有する外歯車部3a,4aがそれぞれ形成されている。外歯車部3a,4aは、捩れ方向が互いに逆である点を除き、同一の歯車諸元を有している。太陽歯車3,4の内周部には、ストレートな歯を有するスプライン孔3b,4bがそれぞれ形成されている。各スプライン孔3b,4bには、貫通孔2b,2cをそれぞれ貫通した一対の出力軸(図示せず)の内側の端部が回転不能に嵌合される。各出力軸の外側の端部は、例えば左右の車輪に連結されている。したがって、太陽歯車3,4が回転すると、その回転トルクが各出力軸を介して左右の車輪に伝達される。
ハウジング2の内部には、回転軸線Lと平行に延びる少なくとも一対の収容凹部2d,2eが形成されている。この実施の形態では、収容凹部2d,2eが三対形成されており、各対は回転軸線Lを中心とする周方向へ等間隔に配置されている。収容凹部2d,2eには、遊星歯車5,6がそれぞれ回転可能(自転可能)に収容されている。したがって、遊星歯車5,6は、それぞれの軸線を中心として自転可能である。しかも、遊星歯車5,6は、ハウジング2が回転すると回転軸線Lを中心として公転する。
一方の遊星歯車5は、その一端部に形成された長歯車部5a、他端部に形成された短歯車部5b及び長歯車部5aと短歯車部5bとの間に形成された首部5cを有している。長歯車部5aと短歯車部5bとは、同一の歯車諸元を有している。ただし、太陽歯車3,4の外歯車部3a,4aの捩れ方向が同一であるときには、長歯車部5aの捩れ方向と短歯車部5bの捩れ方向とは、互いに逆になる。首部5cは、長歯車部5a及び短歯車部5bの歯底円とほぼ同一か若干小さい外径を有している。他方の遊星歯車6は、一方の遊星歯車5と同一構造を有しており、遊星歯車5の長歯車部5a、短歯車部5b及び首部5cにそれぞれ対応した長歯車部6a、短歯車部6b及び首部6cを有している。ただし、長歯車部6aの捩れ方向は、長歯車部5aと逆であり、短歯車部6bの捩れ方向は、短歯車部5bの捩れ方向と逆である。しかも、遊星歯車6は、図1から明らかなように、遊星歯車5と逆向きに配置されている。
遊星歯車5の長歯車部5aは、その内側(遊星歯車5の中央側)の端部において太陽歯車3の外歯車部3aと噛み合い、外側の端部において遊星歯車6の短歯車部6bと噛み合っている。遊星歯車6の長歯車部6aは、その内側の端部において太陽歯車4の外歯車部4aと噛み合い、外側の端部において遊星歯車5の短歯車部5bと噛み合っている。したがって、ハウジング2が回転軸線Lを中心として回転駆動されると、その回転が遊星歯車5,6を介して遊星歯車3,4に伝達され、さらに一対の出力軸に伝達される。
外歯車部3a,4a及び長歯車部5a,6aが捩れ歯を有しているので、ハウジング2の回転駆動時には、外歯車部3a,4aの長歯車部5a,6aとの各噛み合い歯面に、回転軸線L方向を向くスラスト力f1,f2(図5参照)がそれぞれ発生する。この実施の形態では、エンジンによって車両が前進駆動されているときには、スラスト力f1,f2が内向きに作用し、エンジンブレーキの作動時にはスラスト力f1,f2が外向きに作用するようになっている。これとは逆に、前進駆動時にスラスト力f1,f2が外向きに作用するようにしてもよい。外歯車部3a,4aの捩れ方向が同一である場合には、スラスト力f1,f2が同一方向を向くことになる。
なお、外歯車部3a,4aと長歯車部5a.6aとの噛み合いにより、長歯車部5a,6aの歯面には、スラスト力f1,f2と大きさが同一で作用方向が逆であるスラスト力がそれぞれ発生する。このスラスト力は、遊星歯車5,6の端面をハウジング2に押圧接触させる。したがって、差動回転時には、遊星歯車5,6の端面とハウジング2との間に摩擦抵抗が発生し、この摩擦抵抗によって遊星歯車5,6の回転が制限され、ひいては太陽歯車3,4の差動回転が制限される。しかし、遊星歯車5,6に作用するスラスト力は、この発明では問題にしていないので、それについての説明は省略する。
太陽歯車3は、その径方向の略中央部において内外二つの円筒状をなす部分に二分されている。つまり、径方向外側に位置する外側部分(第1部分)3Aと、径方向内側に位置する内側部分(第2部分)3Bとに二分されている。勿論、外側部分3Aの外周面には、外歯車部3aが形成され、内側部分3Bの内周面には、スプライン孔3bが形成されている。
太陽歯車3の外側部分3Aの内周面には、スプライン孔3cが形成されている。一方、内側部分3Bの外周面には、スプライン部3dが形成されている。このスプライン部3dがスプライン孔3cに嵌合することにより、外側部分3Aと内側部分3Bとが回転不能(外側部分3Aと内側部分3Bとが回転軸線L方向へ微小距離だけ移動する際には、その移動に伴う微小角度だけ相対回転する。)に連結されている。したがって、外側部分3Aと内側部分3Bとの間においては回転トルクが確実に伝達される。
スプライン孔3c及びスプライン部3dは、捩れ歯を有している。外歯車部3aと遊星歯車5との噛み合いによって外側部分3Aに回転トルクが伝達され、あるいは出力軸から内側部分3Bに回転トルクが伝達されると、スプライン孔3cとスプライン部3dとの各噛み合い歯面に回転軸線L方向を向くスラスト力f3,f4が発生する。一方のスラスト力f3は、外側部分3Aに作用するものであり、スラスト力f1と同一方向を向いている。換言すれば、スラスト力f3がスラスト力f1と同一方向に作用するように、スプライン孔3c及びスプライン部3dの捩れ方向が決定されているのである。スラスト力f3の作用方向がスラスト力f1の作用方向と同一であるので、外側部分には、スラスト力f1とスラスト力f3とを合わせたスラスト力F1が作用する。他方のスラスト力f4は、内側部分3Bに作用するものであり、スラスト力f3と大きさが同一で作用方向が逆になっている。
太陽歯車3についての上記の構造は、太陽歯車4についても同様であり、太陽歯車4は、外歯車部4aを有する外側部分(第1部分)4Aと、スプライン孔4bを有する内側部分(第2部分)4Bとに二分されている。外側部分4Aの内周面には、捩れ歯を有するスプライン孔4cが形成され、内側部分4Bの外周面にはスプライン部4dが形成されている。そして、このスプライン部4dがスプライン孔4cに嵌合することにより、外側部分4Aと内側部分4Bとが回転不能に連結されている。外側部分4Aには、スラスト力f5が作用する。勿論、このスラスト力f5は、スラスト力f2と同一方向を向いている。したがって、外側部分4Aには、スラスト力f2、f5を合計した大きさのスラスト力F2が作用する。内側部分4Bには、スラスト力f5と大きさが同一で作用方向が逆であるスラスト力f6が作用する。
上記構成の車両用差動歯車装置1において、車両の前進駆動時には、スラスト力F1,F2により外側部分3A,4Aの内側の各端面がセンタワッシャ7の両端面(当接面)にそれぞれ押圧接触させられる。また、内側部分3B,4Bの外側の各端面が、スラスト力f4,f6により、ハウジング2に形成された当接面2f,2gにそれぞれエンドワッシャ8,9を介して押圧接触させられる。したがって、太陽歯車3,4の差動回転時には、外側部分3A,4Aの内側の端面間、及び内側部分3B,4Bの外側の端面と当接面2f,2gとの各間に摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗によって太陽歯車3,4の差動回転が制限される。
エンジンブレーキの動作時には、外側部分3A,4Aの外側の各端面が当接面2f,2gにそれぞれエンドワッシャ8,9を介して押圧接触させられ、内側部分3B,4Bの内側の各端面がセンタワッシャ10の両端面(当接面)にそれぞれ押圧接触させられる。太陽歯車3,4の差動回転時には、外側部分3A,4Aの外側の各端面と当接面2f,3fとの各間、及び内側部分3B,4Bの内側の端面間に摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗によって太陽歯車3,4の差動回転が制限される。
このように、太陽歯車3,4の外側部分3A,4Aには、スラスト力f3,f4の分だけスラスト力f1,f2より大きなスラスト力F1,F2が作用し、内側部分3B,4Bには、スラスト力f4,f6が作用する。したがって、差動回転時には、外側部分3A,4Aには、スラスト力F1,F2に応じた大きさの摩擦抵抗が作用し、内側部分3B,4Bにはスラスト力f4,f6に応じた大きさの摩擦抵抗が作用する。ここで、仮にスラスト力f4,f6の大きさをスラスト力f1,f2の大きさと同一に設定したものすると、内側部分3B,4Bには、従来の差動歯車装置の太陽歯車に作用する摩擦抵抗と同じ大きさの摩擦抵抗が作用するが、外側部分3A,4Aには、スラスト力f3,f5(=f4,f6)の分だけ大きな摩擦抵抗が作用する。したがって、差動制限力を大きくすることができる。そして、それによってこの差動歯車装置1が用いられた車両の走破性を向上させることができる。
ところで、左右の車輪間に均等な差動制限力を発生させるためには、差動歯車装置は左右の車輪の中間位置に配置し、出力軸の長さや太さ及び支持構造も共通にするのが理想的である。しかし、エンジンやトランスミッション及びその他の補機類のレイアウト上の都合により、必ずしもこのような搭載方法を採れない場合がある。このような場合には、前述の図1〜図5のように差動歯車装置を構成しても、実際の車両では差動回転時に太陽歯車3,4に伝達される回転トルクが互いに異なる大きさになってしまう。次に説明する第2実施の形態は、このような問題を解決すべく、太陽歯車3,4にさらなる改良を加えたものである。
図6は、この発明の第2実施の形態において用いられている太陽歯車3,4を示す。これらの太陽歯車3,4においては、太陽歯車3のスプライン部3dの外径が太陽歯車4のスプライン部4dの外径より大径になっている。このようにした場合においても、太陽歯車3に作用するスラスト力f1,f3,f4,F1及び太陽歯車4に作用するスラストf2,f5,f6,F2は、第1実施の形態の場合と同様に、それぞれ互いに同一であるが、外側部分3Aの内径(=内側部分3Bの外径)と、外側部分4Aの内径(内側部分4Bの外径)とが異なるので、作動歯車装置単体で見れば、太陽歯車3,4に作用する摩擦抵抗が互いに異なる大きさになる。したがって、太陽歯車3のスプライン部3dの外径と太陽歯車4のスプライン部4dの外径の比を、車両における差動歯車装置及び出力軸を含めた駆動力伝達系の構成に応じて設定することにより、車両搭載状態における差動回転時に左右輪に伝達されるトルクを均等に近づけることができる。
差動歯車装置単体で太陽歯車3,4に作用する摩擦抵抗を互いに異なる大きさにすることは、太陽歯車3,4のスプライン部3d,4dの捩れ角を互いに異なる大きさにし、スラスト力f3(f4)とスラスト力f5(f6)とを互いに異なる大きさにすることによっても達成することができる。スプライン部3d,4dの捩れ角を互いに異なる大きさにすることと、スプライン部3d,4dの外径を互いに異なる大きさにすることとは、適宜に組み合わせてもよい。
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、太陽歯車3,4及び遊星歯車5,6として捩れ歯を有する歯車が用いられ、しかも太陽歯車3,4と遊星歯車5,6とが互いに平行に配置されているが、傘歯車からなる太陽歯車及び遊星歯車を用い、太陽歯車を回転軸線L上に配置する一方、遊星歯車を回転軸線Lと直交する線上に配置してもよい。
この発明の第1実施の形態を示す図2のX−X線に沿う断面図である。 同実施の形態の図1のX−X線に沿う断面図である。 同実施の形態の一部を切り欠いて示す斜視図である。 同実施の形態の一部を切り欠いて示す分解斜視図である。 同実施の形態において用いられている一対の太陽歯車、及びそれに作用するスラスト力を説明するための図である。 この発明の第2実施の形態において用いられている一対の太陽歯車及びそれに作用するスラスト力を説明するための図である。
符号の説明
L 回転軸線
1 車両用差動歯車装置
2 ハウジング
2f 当接面
2g 当接面
3 太陽歯車
3A 外側部分(第1部分)
3B 内側部分(第2部分)
3a 外歯車部
3c スプライン孔(スプライン)
3d スプライン部(スプライン)
4 太陽歯車
4A 外側部分(第1部分)
4B 内側部分(第2部分)
4a 外歯車部
4c スプライン孔(スプライン)
4d スプライン部(スプライン)

Claims (5)

  1. 回転軸線を中心として回転駆動されるハウジングと、このハウジング内に軸線を上記回転軸線と一致させて回転可能に設けられ、外周面に外歯車部が形成された一対の太陽歯車と、上記ハウジングに自転可能に設けられ、上記一対の太陽歯車の各外歯車部とそれぞれ噛み合うとともに、互いに噛み合う一対の遊星歯車とを備え、上記ハウジングの内部には当接面が形成され、上記外歯車部と上記遊星歯車との噛み合い歯面間に発生するスラスト力によって上記一対の太陽歯車が上記回転軸線方向に押圧され、それによって上記一対の太陽歯車の各端面が上記当接面に押圧接触させられる車両用差動歯車装置において、
    上記太陽歯車が、上記外歯車部を有する第1部分と、この第1部分に対して別体に形成された第2部分とを有し、上記第1部分と上記第2部分との間に、それらの間で動力伝達を行う際に上記回転軸線と平行な方向のスラスト力を上記第1部分及び上記第2部分に発生させるスラスト力発生機構を設け、同スラスト発生機構で上記第1部分に発生するスラスト力の作用方向が上記外歯車部と上記遊星歯車との噛み合いによって上記第1部分に発生するスラスト力の作用方向と同一方向に設定されていることを特徴とする車両用差動歯車装置。
  2. 上記一対の太陽歯車の各外歯車部及び上記一対の遊星歯車が捩れ歯を有し、上記一対の遊星歯車が上記回転軸線と平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用差動歯車装置。
  3. 上記第1部分が円筒状に形成され、上記第2部分が上記第1部分に挿入され、上記スラスト発生機構は、上記第1部分の内周面に形成された捩れ歯を有するスプライン孔と、上記第2部分の外周面に形成され、上記第1部分のスプライン孔に嵌合するスプライン部とを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用差動歯車装置。
  4. 上記一対の太陽歯車のうちの一方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部と、他方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部とが、互いに異なる直径を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用差動歯車装置。
  5. 上記一対の太陽歯車のうちの一方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部と、他方の太陽歯車の第1部分に形成されたスプライン孔及び第2部分に形成されたスプライン部とが、互いに異なる捩れ角を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用差動歯車装置。
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