JP6565524B2 - 車両用差動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の駆動力を一対の出力軸に差動を許容して配分する車両用差動装置に関する。
従来、エンジン等の駆動源で発生した駆動力が入力されるデフケースと、デフケースに自転可能に保持されると共にデフケースの回転によって公転する複数のピニオンギヤと、デフケース内に同軸上で相対回転可能に収容された一対のサイドギヤとを備え、入力された駆動力を一対の出力軸に差動を許容して配分する差動装置(デファレンシャル装置)が、車両の左右のドライブシャフト間に配置されている。このような差動装置には、一対の出力軸間の差動回転を摩擦力によって制限し、車両の直進性を高めて走行安定性を向上させると共に、圧雪路や泥濘路等の低μ路における車輪の空転(スリップ)を抑制可能な差動制限機能を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の差動装置は、サイドギヤとして機能する一対の太陽歯車が、出力軸に連結される内側部分、及びピニオンギヤ(遊星歯車)に噛み合う外側部分の2部材からなり、内側部分と外側部分との間に、捩れ歯からなるスラスト力発生機構が設けられている。このスラスト力発生機構は、内側部分及び外側部分に互いに逆方向のスラスト力を発生させ、内側部分及び外側部分の軸方向の端面に発生する摩擦抵抗力を増大させる。そして、この摩擦抵抗力によって一対の出力軸間の差動が制限される。
それぞれの太陽歯車の外側部分同士の間にはセンタワッシャが配置され、内側部分同士の間にも、外側部分同士の間に配置されたセンタワッシャとは異なるセンタワッシャが配置されている。
特開2009−174577号公報
特許文献1に記載の差動装置は、2つのセンタワッシャを有しているので、部品点数及び組み付け工数が増大してしまう。そこで、2つのセンタワッシャを1つにし、その1つのセンタワッシャを一対の太陽歯車の内側部分同士及び外側部分同士の間に配置することが考えられる。しかし、この場合、特許文献1に記載されているように内側部分の軸方向長さと外側部分の軸方向の長さとが同じ寸法に設定されていると、加工誤差に伴う僅かな軸方向長さの違いにより、差動制限力が変動してしまう。
つまり、外側部分が内側部分よりも僅かに長いと、センタワッシャがスラスト力によって軸方向の一側に移動した場合に、この一側における太陽歯車の外側部分が内側部分よりも大きなスラスト力を受ける。一方、内側部分が外側部分よりも僅かに長いと、内側部分が外側部分よりも大きなスラスト力を受ける。内側部分と外側部分とでは、その径の違いによって、同じ大きさのスラスト力を受けた場合でも、発生する回転抵抗力、すなわち差動制限力に差異が生じる。このため、差動制限力にばらつき(製品ごとの個体差)が発生しやすくなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、部品点数及び組み付け工数を削減しながら、差動制限力のばらつきを抑制することが可能な車両用差動装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決することを目的として、車両の駆動力を一対の出力軸に差動を許容して配分する車両用差動装置であって、前記駆動力が入力されるデフケースと、前記デフケースに自転可能に保持されると共に前記デフケースの回転によって公転する複数のピニオンギヤと、前記デフケースに対して同軸上で相対回転可能に前記デフケースに収容され、前記デフケースから前記複数のピニオンギヤを介して伝達される前記駆動力を前記一対の出力軸にそれぞれ伝達する第1出力部及び第2出力部と、前記第1出力部と前記第2出力部との間に配置された中間部材とを備え、前記第1出力部は、前記一対の出力軸のうち一方の出力軸に相対回転不能に連結される第1連結部材と、前記第1連結部材と前記複数のピニオンギヤとの間に介在する第1サイドギヤとを有し、前記第1連結部材と前記第1サイドギヤとが捩れ歯によって噛み合わされ、前記第2出力部は、前記一対の出力軸のうち他方の出力軸に相対回転不能に連結される第2連結部材と、前記第2連結部材と前記複数のピニオンギヤとの間に介在する第2サイドギヤとを有し、前記第2連結部材と前記第2サイドギヤとが捩れ歯によって噛み合わされ、前記デフケースは、前記第1出力部及び前記第2出力部が前記中間部材と共に内部に配置された筒状部と、前記中間部材との間に前記第1出力部を挟む位置に設けられた第1側壁部と、前記中間部材との間に前記第2出力部を挟む位置に設けられた第2側壁部とを有し、前記中間部材と前記第1側壁部との間で前記第1連結部材が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、前記中間部材と前記第1側壁部との間で前記第1サイドギヤが軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅と異なり、かつ前記中間部材と前記第2側壁部との間で前記第2連結部材が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、前記中間部材と前記第2側壁部との間で前記第2サイドギヤが軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅と異なる、車両用差動装置を提供する。
本発明に係る車両用差動装置によれば、部品点数及び組み付け工数を削減しながら、差動制限力のばらつきを抑制することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置の構成例を示す断面図である。 図1のA−A線断面図である。 車両用差動装置の分解斜視図である。 中立状態における第1連結部材、第1サイドギヤ、第2連結部材、及び第2サイドギヤを、センタワッシャ、第1エンドワッシャ、及び第2エンドワッシャと共に示す状態図である。 (a)〜(c)は、第1連結部材、第1サイドギヤ、第2連結部材、及び第2サイドギヤを、センタワッシャ、第1エンドワッシャ、及び第2エンドワッシャと共に示す模式図である。 (a)〜(c)は、第1連結部材、第1サイドギヤ、第2連結部材、及び第2サイドギヤを、センタワッシャ、第1エンドワッシャ、及び第2エンドワッシャと共に示す模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用差動装置の構成例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る車両用差動装置を構成する中間部材としてのスペーサを示す斜視図である。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置の構成例を示す断面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。図3は、車両用差動装置の分解斜視図である。
この車両用差動装置1は、車両の駆動源の駆動力を一対の出力軸に差動を許容して配分するために用いられる。駆動源としては、エンジンや電動モータを用いることができる。本実施の形態に係る車両用差動装置1は、駆動源の駆動力を左右の駆動輪に配分するデファレンシャル装置として用いられ、入力された駆動力を一対の出力軸としての左右のドライブシャフトに配分する。
車両用差動装置1は、駆動力が入力されるデフケース10と、デフケース10に自転可能に保持されると共にデフケース10の回転によって公転する複数のピニオンギヤ21,22と、デフケース10から複数のピニオンギヤ21,22を介して伝達される駆動力を一対の出力軸にそれぞれ伝達する第1出力部4及び第2出力部5とを有している。デフケース10は、有底円筒状のデフケース本体11、及びデフケース本体11の開口を塞ぐように配置されたデフケース蓋体12を有している。
デフケース本体11は、円筒状の筒状部110と、筒状部110における軸方向の一側の端部を塞ぐように形成された第1側壁部111と、第1側壁部111の中心部から外方に向かって延出された円筒状の延出部112と、筒状部110の外周面から外方に張り出して形成されたフランジ部113とを一体に有している。フランジ部113には、図略のリングギヤが固定され、このリングギヤからデフケース10に駆動源の駆動力が伝達される。デフケース10は、入力された駆動力により、回転軸線Oを中心として回転する。以下、回転軸線Oに平行な方向を「軸方向」という。
デフケース蓋体12は、円盤状の第2側壁部121と、第2側壁部121の中心部から外方に向かって延出された円筒状の延出部122とを一体に有している。第2側壁部121の外周側の端部は、デフケース本体11の筒状部110における第1側壁部111とは反対側の端部に例えば溶接によって固定されている。
また、車両用差動装置1は、センタワッシャ30、第1エンドワッシャ31,及び第2エンドワッシャ32を有している。センタワッシャ30は、本発明の「中間部材」の一態様であり、第1出力部4と第2出力部5との間に配置されている。第1エンドワッシャ31は、本発明の「第1摩擦部」としてデフケース10の第1側壁部111に設けられたものであり、第1出力部4のセンタワッシャ30側とは反対側(デフケース本体11における第1側壁部111側)に配置されている。第2エンドワッシャ32は、本発明の「第2摩擦部」としてデフケース10の第2側壁部121に設けられたものであり、第2出力部5のセンタワッシャ30側とは反対側(デフケース蓋体12における第2側壁部121側)に配置されている。
センタワッシャ30、第1エンドワッシャ31,及び第2エンドワッシャ32は、デフケース10の回転軸線Oと平行な方向に所定の厚みを有する平板状である。センタワッシャ30は、環状の本体部300と、本体部300から外方に突出して形成された複数の突部301(図3には、このうち1つの突部301のみを示す)とを有している。
センタワッシャ30の本体部300は、一方の側面300aが第1出力部4に対向し、他方の側面300bが第2出力部5に対向する。センタワッシャ30は、複数の突部301が後述する第1ピニオンギヤ21及び第2ピニオンギヤ22のそれぞれの連結部213,223に係合することで、デフケース10内で回転軸線Oに沿って軸方向移動可能、かつデフケース10に対して相対回転不能である。
第1エンドワッシャ31は、デフケース本体11の第1側壁部111に形成された凹部111aに収容されている。第1エンドワッシャ31は、環状の本体部310と、本体部310から外方に突出して形成された複数の突部311(図3には、このうち1つの突部311のみを示す)とを有している。複数の突部311は、デフケース本体11の第1側壁部111に係止され、これにより第1エンドワッシャ31がデフケース10に対して回り止めされている。また、第1エンドワッシャ31は、本体部310の一方の側面310aが第1出力部4と軸方向に対向し、他方の側面310bが凹部111aの底面111bに当接している。
第2エンドワッシャ32は、デフケース蓋体12の第2側壁部121に形成された凹部121aに収容されている。第2エンドワッシャ32は、環状の本体部320と、本体部320から外方に突出して形成された複数の突部321(図3には、このうち1つの突部321のみを示す)とを有している。複数の突部321は、デフケース蓋体12の第2側壁部121に係止され、これにより第2エンドワッシャ32がデフケース10に対して回り止めされている。また、第2エンドワッシャ32は、本体部320の一方の側面320aが第2出力部5と軸方向に対向し、他方の側面320bが凹部121aの底面121bに当接している。
第1出力部4及び第2出力部5は、センタワッシャ30と共にデフケース本体11の筒状部110の内部に配置され、センタワッシャ30を挟んでデフケース10の回転軸線Oに沿って並んでいる。デフケース本体11の第1側壁部111は、センタワッシャ30との間に第1出力部4を挟む位置に設けられている。また、デフケース蓋体12の第2側壁部121は、センタワッシャ30との間に第2出力部5を挟む位置に設けられている。また、第1出力部4及び第2出力部5は、複数のピニオンギヤ21,22の内側でデフケース10に収容され、デフケース10に対して同軸上で相対回転可能である。
第1出力部4は、一対の出力軸のうち一方の出力軸に相対回転不能に連結される第1連結部材41と、第1連結部材41と複数のピニオンギヤ21,22との間に介在する第1サイドギヤ42とを有している。第1連結部材41及び第1サイドギヤ42は、共に円筒状であり、第1連結部材41の外周に第1サイドギヤ42が配置されている。
第1連結部材41の内周には、ストレートスプライン嵌合部410が設けられている。このストレートスプライン嵌合部410には、例えば左前輪に駆動力を伝達するドライブシャフトの一端部が相対回転不能に連結される。また、第1連結部材41の外周には、軸方向に対して傾斜した歯筋を有する複数の外周捩れ歯411からなる傾斜スプライン嵌合部412が設けられている。
第1サイドギヤ42の内周には、第1連結部材41の外周に設けられた複数の外周捩れ歯411に噛み合う複数の内周捩れ歯421からなる傾斜スプライン嵌合部422が設けられている。すなわち、第1連結部材41と第1サイドギヤ42とは、外周捩れ歯411及び内周捩れ歯421によって噛み合わされている。また、第1サイドギヤ42の外周には、内周捩れ歯421とは逆方向に傾斜した歯筋を有するヘリカルギヤからなる外周歯部423が設けられている。
第2出力部5は、一対の出力軸のうち他方の出力軸に相対回転不能に連結される第2連結部材51と、第2連結部材51と複数のピニオンギヤ21,22との間に介在する第2サイドギヤ52とを有している。第2連結部材51及び第2サイドギヤ52は、共に円筒状であり、第2連結部材51の外周に第2サイドギヤ52が配置されている。
第2連結部材51の内周には、ストレートスプライン嵌合部510が設けられている。このストレートスプライン嵌合部510には、例えば右前輪に駆動力を伝達するドライブシャフトの一端部が相対回転不能に連結される。また、第2連結部材51の外周には、軸方向に対して傾斜した歯筋を有する複数の外周捩れ歯511からなる傾斜スプライン嵌合部512が設けられている。
第2サイドギヤ52の内周には、第2連結部材51の外周に設けられた複数の外周捩れ歯511に噛み合う複数の内周捩れ歯521からなる傾斜スプライン嵌合部522が設けられている。すなわち、第2連結部材51と第2サイドギヤ52とは、外周捩れ歯511及び内周捩れ歯521によって噛み合わされている。また、第2サイドギヤ52の外周には、内周捩れ歯521とは逆方向に傾斜した歯筋を有するヘリカルギヤからなる外周歯部523が設けられている。
デフケース本体11の筒状部110には、一対のピニオンギヤ21,22を互いに噛み合せてなるピニオンギヤ組20が複数組保持されている。以下、ピニオンギヤ組20を構成する一対のピニオンギヤ21,22のそれぞれを、第1ピニオンギヤ21及び第2ピニオンギヤ22という。本実施の形態では、車両用差動装置1が4組のピニオンギヤ組20を備えている。第1ピニオンギヤ21及び第2ピニオンギヤ22の回転軸線は、デフケース10の回転軸線Oと平行である。
第1ピニオンギヤ21は、長歯車部211と、短歯車部212と、連結部213とを一体に有している。連結部213は、長歯車部211と短歯車部212とを軸方向に連結している。長歯車部211及び短歯車部212の外周にはヘリカルギヤが形成されている。同様に、第2ピニオンギヤ22は、長歯車部221と、短歯車部222と、連結部223とを一体に有している。連結部223は、長歯車部221と短歯車部222とを軸方向に連結している。長歯車部221及び短歯車部222の外周には、ヘリカルギヤが形成されている。
第1ピニオンギヤ21は、長歯車部211が第1サイドギヤ42の外周歯部423及び第2ピニオンギヤ22の短歯車部222と噛み合い、短歯車部212が第2ピニオンギヤ22の長歯車部221と噛み合っている。第2ピニオンギヤ22は、長歯車部221が第2サイドギヤ52の外周歯部523及び第1ピニオンギヤ21の短歯車部212と噛み合い、短歯車部222が第1ピニオンギヤ21の長歯車部211と噛み合っている。
図2に示すように、第1ピニオンギヤ21は、デフケース本体11の筒状部110に形成された第1収容部110aに収容されている。また、第2ピニオンギヤ22は、同じくデフケース本体11の筒状部110に形成された第2収容部110bに収容されている。第1収容部110aと第2収容部110bとは、一部において連通し、この連通した部分において第1ピニオンギヤ21の長歯車部211と第2ピニオンギヤ22の短歯車部222、及び第1ピニオンギヤ21の短歯車部212と第2ピニオンギヤ22の長歯車部221とが噛み合っている。図1に示す断面は、図2におけるB−B線断面である。
車両の直進走行時には、第1及び第2ピニオンギヤ21,22が、デフケース本体11の第1収容部110a及び第2収容部110b内で自転することなく、デフケース10と共に回転(公転)する。また、車両の旋回時には、第1及び第2ピニオンギヤ21,22が、デフケース本体11の第1収容部110a及び第2収容部110b内で自転しながらデフケース3と共に回転する。デフケース3に入力された駆動力は、複数のピニオンギヤ組20を介して第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52に伝達され、さらに第1連結部材41及び第2連結部材51を経て一対の出力軸に伝達される。
この際、第1サイドギヤ42は、外周歯部423が第1ピニオンギヤ21の長歯車部211と噛み合うことにより軸方向のスラスト力を受ける。第2サイドギヤ52は、外周歯部523が第2ピニオンギヤ22の長歯車部221と噛み合うことにより軸方向のスラスト力を受ける。
また、第1出力部4では、第1連結部材41の外周捩れ歯411と第1サイドギヤ42の内周捩れ歯421との噛み合いによって、第1連結部材41と第2サイドギヤ42とを、回転軸線Oに沿って互いに逆向きに押し付けるスラスト力が発生する。同様に、第2出力部5では、第2連結部材51の外周捩れ歯511と第2サイドギヤ52の内周捩れ歯521との噛み合いによって、第2連結部材51と第2サイドギヤ52とを、回転軸線Oに沿って互いに逆向きに押し付けるスラスト力が発生する。
これらのスラスト力により、第1出力部4の第1連結部材41及び第1サイドギヤ42とセンタワッシャ30及び第1エンドワッシャ31の間、ならびに第2出力部5の第2連結部材51及び第2サイドギヤ52とセンタワッシャ30及び第2エンドワッシャ32の間に摩擦による回転抵抗力が発生する。そして、この回転抵抗力が差動制限力となって左右輪間の差動が制限され、車両の直進性が高くなることにより走行安定性が向上すると共に、左右輪のうちの一方の車輪がスリップして空転してしまうことが抑制される。
なお、第1及び第2ピニオンギヤ21,22も、第1及び第2サイドギヤ42,52に作用するスラスト力の反力により、第1収容部110a及び第2収容部110b内で軸方向に僅かに移動し、第1収容部110a及び第2収容部110bの軸方向端面に押し付けられる。
本実施の形態では、第1出力部4において第1連結部材41の軸方向長さが第1サイドギヤ42の軸方向長さと異なり、第2出力部5において第2連結部材51の軸方向長さが第2サイドギヤ52の軸方向長さと異なっている。第1連結部材41及び第1サイドギヤ42のうち、軸方向の長さが長い部材を第1軸長部材とし、軸方向の長さが短い部材を第1軸短部材とすると、本実施の形態では、第1サイドギヤ42が第1軸長部材であり、第1連結部材41が第1軸短部材である。また、第2連結部材51及び第2サイドギヤ52のうち、軸方向の長さが長い部材を第2軸長部材とし、軸方向の長さが短い部材を第2軸短部材とすると、本実施の形態では、第2サイドギヤ52が第2軸長部材であり、第2連結部材51が第2軸短部材である。
デフケース10の第1側壁部111における凹部111aの底面111bと、第2側壁部121における凹部121aの底面121bとの間の軸方向寸法をD1とし、第1軸長部材及び第2軸長部材の軸方向長さと、センタワッシャ30、第1エンドワッシャ31、及び第2エンドワッシャ32のそれぞれの軸方向の厚みとを加算した寸法をD2とすると、D1はD2よりも僅かに大きい。これにより、第1出力部4の第1サイドギヤ42及び第1連結部材41、及び第2出力部5の第1サイドギヤ52及び第2連結部材51の軸方向には、これら各部材を回転可能とする隙間が形成されている。
第1エンドワッシャ31の側面310bが第1側壁部111における凹部111aの底面111bに当接すると共に第2エンドワッシャ32の側面320bが第2側壁部121における凹部121aの底面121bに当接し、かつセンタワッシャ30が第1エンドワッシャ31と第2エンドワッシャ32との中間に位置した状態を中立状態とすると、中立状態においてセンタワッシャ30と第1側壁部111との間で第1連結部材41及び第1サイドギヤ42が移動可能な隙間の軸方向幅はそれぞれ異なる。また、この中立状態においてセンタワッシャ30と第2側壁部121との間で第2連結部材51及び第2サイドギヤ52が移動可能な隙間の軸方向幅はそれぞれ異なる。
図4は、この中立状態における第1連結部材41、第1サイドギヤ42、第2連結部材51、及び第2サイドギヤ52を、センタワッシャ30、第1エンドワッシャ31、及び第2エンドワッシャ32と共に示す状態図である。
本実施の形態では、第1サイドギヤ42の軸方向長さL42が第1連結部材41の軸方向長さL41よりも長く、第2サイドギヤ52の軸方向長さL52が第2連結部材51の軸方向長さL51よりも長い。このため、中立状態において、第1連結部材41が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、第1サイドギヤ42が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅よりも大きく、第2連結部材51が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、第2サイドギヤ52が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅よりも大きい。
ここで、第1連結部材41が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅は、センタワッシャ30の側面300aと第1連結部材41の一方の軸方向端面41aとの間の隙間S411の軸方向幅W411と、第1エンドワッシャ31の側面310aと第1連結部材41の他方の軸方向端面41bとの間の隙間S412の軸方向幅W412とを合わせた寸法である。第1サイドギヤ42が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅は、センタワッシャ30の側面300aと第1サイドギヤ42の一方の軸方向端面42aとの間の隙間S421の軸方向幅W421と、第1エンドワッシャ31の側面310aと第1サイドギヤ42の他方の軸方向端面42bとの間の隙間S422の軸方向幅W422とを合わせた寸法である。
また、第2連結部材51が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅は、センタワッシャ30の側面300bと第2連結部材51の一方の軸方向端面51aとの間の隙間S511の軸方向幅W511と、第2エンドワッシャ32の側面320aと第2連結部材51の他方の軸方向端面51bとの間の隙間S512の軸方向幅W512とを合わせた寸法である。第2サイドギヤ52が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅は、センタワッシャ30の側面300bと第2サイドギヤ52の一方の軸方向端面52aとの間の隙間S521の軸方向幅W521と、第2エンドワッシャ32の側面320aと第2サイドギヤ52の他方の軸方向端面52bとの間の隙間S522の軸方向幅W522とを合わせた寸法である。
なお、第1エンドワッシャ31が第1側壁部111の凹部111aに軸方向移動可能に配置され、凹部111aの底面111bと第1エンドワッシャ31の側面310bとの間に隙間が形成される場合は、この隙間の軸方向幅も、第1連結部材41及び第1サイドギヤ42が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅に含まれる。同様に、第2エンドワッシャ32が第2側壁部121の凹部121aに軸方向移動可能に配置され、凹部121aの底面121bと第2エンドワッシャ32の側面320bとの間に隙間が形成される場合は、この隙間の軸方向幅も、第2連結部材51及び第2サイドギヤ52が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅に含まれる。
中立状態において、第1サイドギヤ42が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅、及び第2サイドギヤ52が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅をそれぞれ外側隙間幅とし、第1連結部材41が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅、及び第2連結部材51が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅をそれぞれ内側隙間幅とすると、外側隙間幅と内側隙間幅の何れが大きいかが、第1出力部4と第2出力部5とで一致している。本実施の形態では、第1サイドギヤ42の軸方向長さが第1連結部材41の軸方向長さよりも長く、第2サイドギヤ52の軸方向長さが第2連結部材51の軸方向長さよりも長いので、第1出力部4では内側隙間幅が外側隙間幅よりも大きく、第2出力部5でも、内側隙間幅が外側隙間幅よりも大きい。
なお、図1及び図4では、説明の明確化のため、第1連結部材41と第1サイドギヤ42との軸方向長さの違い、及び第2連結部材51と第2サイドギヤ52との軸方向長さの違いを誇張して示しているが、それぞれの軸方向長さの違いは、例えば0.05mm以上であればよい。
センタワッシャ30は、第1出力部4側の一方の側面300aが、第1連結部材41の一方の軸方向端面41a及び第1サイドギヤ42の一方の軸方向端面42aと摺接する第1摺接面として形成され、第2出力部5側の一方の側面300bが、第2連結部材51の一方の軸方向端面51a及び第2サイドギヤ52の一方の軸方向端面52aと摺接する第2摺接面として形成されている。
第1エンドワッシャ31は、一方の側面310aが、第1連結部材41の他方の軸方向端面41b及び第1サイドギヤ42の他方の軸方向端面42bと摺接する摺接面として形成されている。第2エンドワッシャ32は、一方の側面320aが、第2連結部材51の他方の軸方向端面51b及び第2サイドギヤ52の他方の軸方向端面52bと摺接する摺接面として形成されている。
次に、本実施の形態の作用について、図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は、第1連結部材41、第1サイドギヤ42、第2連結部材51、及び第2サイドギヤ52を、センタワッシャ30、第1エンドワッシャ31、及び第2エンドワッシャ32と共に示す模式図である。
図5(a)〜(c)では、車両の前進加速時に第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52が共にセンタワッシャ30に向かって押し付けられるように車両用差動装置1が搭載された場合を示し、図6(a)〜(c)では、車両の前進加速時に第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52が共にセンタワッシャ30から離れる方向に向かって押し付けられるように車両用差動装置1が搭載された場合を示している。また、図5(a)〜(c)及び図6(a)〜(c)では、例えば車両の左旋回により、旋回の内側にあたる第1出力部4によって旋回の外側にあたる第2出力部5よりも大きな駆動力が伝達される場合を示している。
図5(a)及び図6(a)は、第1サイドギヤ42の軸方向長さが第1連結部材41の軸方向長さよりも長く、かつ第2サイドギヤ52の軸方向長さが第2連結部材51の軸方向長さよりも長い場合を示している。図1及び図4に示す第1サイドギヤ42と第1連結部材41との軸方向長さの関係、及び第2サイドギヤ52と第2連結部材51との軸方向長さの関係は、この図5(a)及び図6(a)に示されたものに相当する。
また、図5(b)及び図6(b)は、第1サイドギヤ42の軸方向長さが第1連結部材41の軸方向長さと同じであり、かつ第2サイドギヤ52の軸方向長さが第2連結部材51の軸方向長さと同じ場合を示している。図5(c)及び図6(c)は、第1連結部材41の軸方向長さが第1サイドギヤ42の軸方向長さよりも長く、かつ第2連結部材51の軸方向長さが第2サイドギヤ52の軸方向長さよりも長い場合を示している。
図5(a)〜(c)及び図6(a)〜(c)では、第1連結部材41、第1サイドギヤ42、第2連結部材51、及び第2サイドギヤ52が、センタワッシャ30、第1エンドワッシャ31、及び第2エンドワッシャ32を軸方向に押し付ける押し付け力を矢印F〜Fで示している。矢印F〜Fの長さは、それぞれの押し付け力の大きさを表している。
は、第1サイドギヤ42が第1エンドワッシャ31を押し付ける押し付け力を示し、Fは、第1サイドギヤ42がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力を示している。Fは、第1連結部材41が第1エンドワッシャ31を押し付ける押し付け力を示し、Fは、第1連結部材41がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力を示している。Fは、第2サイドギヤ52がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力を示し、Fは、第2サイドギヤ42が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力を示している。また、Fは、第2連結部材51がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力を示し、Fは、第2連結部材51が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力を示している。
センタワッシャ30は、第1出力部4及び第2出力部5のうち、複数の第1ピニオンギヤ21及び第2ピニオンギヤ22と第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52の噛み合いによってより大きなスラスト力が発生する側から他側に向かってデフケース10の軸方向に沿って移動する。つまり、第1出力部4の第1サイドギヤ42と複数(4つ)の第1ピニオンギヤ21の長歯車部211との噛み合いによって発生するスラスト力が、第2出力部5の第2サイドギヤ52と複数(4つ)の第2ピニオンギヤ22の長歯車部221との噛み合いによって発生するスラスト力よりも大きい場合には、センタワッシャ30が第2出力部5側に移動し、スラスト力の大小関係が逆の場合にはセンタワッシャ30が第1出力部4側に移動する。
図5(a)〜(c)及び図6(a)〜(c)では、第1サイドギヤ42と複数の第1ピニオンギヤ21との噛み合いによって発生するスラスト力が、第2サイドギヤ52と複数の第2ピニオンギヤ22との噛み合いによって発生するスラスト力よりも大きい場合を示している。
図5(a)及び図6(a)に示すように、第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52の軸方向長さが第1連結部材41及び第2連結部材51の軸方向長さよりも長い場合には、第1出力部4の第1連結部材41又は第1サイドギヤ42がセンタワッシャ30を押し付けるスラスト力によって第2出力部5が軸方向に押し付けられ、第2出力部5の第2軸長部材である第2サイドギヤ52の一方の軸方向端面52aがセンタワッシャ30の側面300bに当接すると共に、他方の軸方向端面52bが第2エンドワッシャ32の側面320aに当接する。この場合、第2サイドギヤ52は、軸方向に圧縮される力を受け、その反力として押し付け力Fをセンタワッシャ30に付与する。
図5(a)において、第1連結部材41がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、第1連結部材41と第1サイドギヤ42との噛み合いによるものである。第1サイドギヤ42が第1エンドワッシャ31を押し付ける押し付け力Fは、第1サイドギヤ42と複数の第1ピニオンギヤ21との噛み合い、及び第1サイドギヤ42と第1連結部材41との噛み合いによるものである。また、第2連結部材51がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、第2連結部材51と第2サイドギヤ52との噛み合いによるものである。第2サイドギヤ52がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、押し付け力Fと押し付け力Fとの差分として、第2サイドギヤ52がセンタワッシャ30を押し付ける反力である。第2サイドギヤ52が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力Fは、第2サイドギヤ52と複数の第2ピニオンギヤ22との噛み合いによるスラスト力と、第2サイドギヤ52がセンタワッシャ30を介して受ける第1出力部4側からの押し付け力との合力である。
図6(a)において、第1連結部材41が第1エンドワッシャ31を押し付ける押し付け力Fは、第1連結部材41と第1サイドギヤ42との噛み合いによるものである。第1サイドギヤ42がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、第1サイドギヤ42と複数の第1ピニオンギヤ21との噛み合い、及び第1サイドギヤ42と第1連結部材41との噛み合いによるものである。また、第2連結部材51が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力Fは、第2連結部材51と第2サイドギヤ52との噛み合いによるものである。第2サイドギヤ52が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力Fは、センタワッシャ30を介して第2サイドギヤ52が受ける第1出力部4側からの押し付け力によるものである。第2サイドギヤ52がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、第2サイドギヤ52と複数の第2ピニオンギヤ22との噛み合いによるスラスト力と、第2サイドギヤ52が第1出力部4側からセンタワッシャ30を介して受ける押し付け力の反力との合力である。
図5(b)及び図6(b)に示すように、第1サイドギヤ42の軸方向長さが第1連結部材41の軸方向長さと等しく、かつ第2サイドギヤ52の軸方向長さが第2連結部材51の軸方向長さと等しい場合には、第1出力部4の第1連結部材41又は第1サイドギヤ42がセンタワッシャ30を押し付けるスラスト力により、第2サイドギヤ52の一方の軸方向端面52aがセンタワッシャ30の側面300bに当接すると共に他方の軸方向端面52bが第2エンドワッシャ32の側面320aに当接し、かつ第2連結部材51の一方の軸方向端面51aがセンタワッシャ30の側面300bに当接すると共に他方の軸方向端面51bが第2エンドワッシャ32の側面320aに当接する。
ただし、第1連結部材41、第1サイドギヤ42、第2連結部材51、及び第2サイドギヤ52の軸方向長さの設計値が同じであったとしても、加工誤差等により、これらの実際の軸方向長さには僅かな寸法の違いが生じる場合がある。例えば第2サイドギヤ52の軸方向長さが第2連結部材51の軸方向長さよりも僅かに長いと、これらの軸方向長さが完全に同じである場合に比較して、第2サイドギヤ52がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fが大きく、第2連結部材51がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fが小さくなる。また、これとは逆に、第2サイドギヤ52の軸方向長さが第2連結部材51の軸方向長さよりも僅かに短いと、これらの軸方向長さが完全に同じである場合に比較して、第2サイドギヤ52がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fが小さく、第2連結部材51がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fが大きくなる。
ここで、第2サイドギヤ52は、第2連結部材51の外周に配置されているので、仮に第2連結部材51と第2サイドギヤ52とが同じ力でセンタワッシャ30に押し付けられたとしても、第2サイドギヤ52が受ける回転抵抗力は、第2連結部材51が受ける回転抵抗力よりも大きい。したがって、第1連結部材41、第1サイドギヤ42、第2連結部材51、及び第2サイドギヤ52の軸方向長さの設計値が同じである場合には、加工誤差等による軸方向の長さの違いにより、差動制限力のばらつき(個体差)が大きくなってしまう。
そこで、本実施の形態では、第1サイドギヤ42の軸方向長さを第1連結部材41の軸方向長さよりも長くし、かつ第2サイドギヤ52の軸方向長さを第2連結部材51の軸方向長さよりも長くしている。それぞれの軸方向長さの違いは、第1連結部材41、第1サイドギヤ42、第2連結部材51、及び第2サイドギヤ52の加工時に生じ得る寸法誤差を考慮し、第1連結部材41及び第1サイドギヤ42のそれぞれの軸方向の両端面が共にセンタワッシャ30及び第1エンドワッシャ31に当接することがなく、かつ第2連結部材51及び第2サイドギヤ52のそれぞれの軸方向の両端面が共にセンタワッシャ30及び第2エンドワッシャ32に当接することがないように設定される。これにより、所望の差動制限力を発生させることが可能となる。
また、図5(c)及び図6(c)に示すように、第1連結部材41の軸方向長さを第1サイドギヤ42の軸方向長さよりも長くし、かつ第2連結部材51の軸方向長さを第2サイドギヤ52の軸方向長さよりも長くしても、上記した差動制限力のばらつきを抑制することができる。この場合、第1連結部材41と第1サイドギヤ42との軸方向長さの違い、及び第2連結部材51と第2サイドギヤ52との軸方向長さの違いは、第1連結部材41、第1サイドギヤ42、第2連結部材51、及び第2サイドギヤ52の加工時に生じ得る寸法誤差を考慮し、第1連結部材41及び第1サイドギヤ42のそれぞれの軸方向の両端面が共にセンタワッシャ30及び第1エンドワッシャ31に当接することがなく、かつ第2連結部材51及び第2サイドギヤ52のそれぞれの軸方向の両端面が共にセンタワッシャ30及び第2エンドワッシャ32に当接することがないように設定される。
第1連結部材41及び第2連結部材51の軸方向長さが第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52の軸方向長さよりも長い場合には、第1出力部4の第1連結部材41又は第1サイドギヤ42がセンタワッシャ30を押し付けるスラスト力により、第2出力部5の第2軸長部材である第2連結部材51の一方の軸方向端面がセンタワッシャ30の側面300bに当接すると共に、他方の軸方向端面が第2エンドワッシャ32の側面320aに当接する。
また、前述のように外側隙間幅及び内側隙間幅を定義すると、図5(c)及び図6(c)に示すように第1連結部材41の軸方向長さを第1サイドギヤ42の軸方向長さよりも長くし、かつ第2連結部材51の軸方向長さを第2サイドギヤ52の軸方向長さよりも長くした場合には、第1出力部4において外側隙間幅が内側隙間幅よりも大きく、かつ第2出力部において外側隙間幅が内側隙間幅よりも大きい。
図5(c)において、第2サイドギヤ52が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力Fは、第2サイドギヤ52と複数の第2ピニオンギヤ22及び第2連結部材51との噛み合いによるものである。第2連結部材51がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、押し付け力Fに対する反力である。第2連結部材51が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力Fは、センタワッシャ30を介して第2連結部材51が受ける第1出力部4側からの押し付け力によるものである。
図6(c)において、第2ピニオンギヤ52がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、第2ピニオンギヤ52と複数の第2ピニオンギヤ22及び第2連結部材51との噛み合いによるものである。第2連結部材51がセンタワッシャ30を押し付ける押し付け力Fは、押し付け力Fと押し付け力Fとの差分として、第2連結部材51がセンタワッシャ30を押し付ける反力である。第2連結部材51が第2エンドワッシャ32を押し付ける押し付け力Fは、センタワッシャ30を介して第2連結部材51が受ける第1出力部4側からの押し付け力によるものである。
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、センタワッシャ30を1枚とすることにより、部品点数及び組み付け工数を削減しながら、差動制限力のばらつきを抑制することが可能となる。また、第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52の軸方向長さを第1連結部材41及び第2連結部材51の軸方向長さよりも長くした場合には、第1連結部材41及び第2連結部材51の軸方向長さを第1サイドギヤ42及び第2サイドギヤ52の軸方向長さよりも長くした場合に比較して、差動制限力を大きくすることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る車両用差動装置1Aの構成例を示す断面図である。図8は、車両用差動装置1Aを構成する中間部材としてのスペーサ90を示す斜視図である。
この車両用差動装置1Aは、駆動力が入力されるデフケース10A、デフケース10Aと一体回転するように固定されたピニオンシャフト60、ピニオンシャフト60に軸支された第1ピニオンギヤ61ならびに第2ピニオンギヤ62、第1出力部7、第2出力部8、本発明の中間部材としてのスペーサ90、及び第1乃至第4スラストワッシャ91〜94を備えている。
デフケース10Aは、円筒状の筒状部100と、筒状部100における軸方向の一側の端部を塞ぐように形成された第1側壁部101と、筒状部100における軸方向の他側の端部を塞ぐように形成された第2側壁部102と、筒状部100の外周面に突設された環状のフランジ部103と、第1側壁部101の中心部から外方に向かって延出された円筒状の延出部104と、第2側壁部102の中心部から外方に向かって延出された円筒状の延出部105とを一体に有している。
ピニオンシャフト60は、デフケース10Aの筒状部100に形成された挿通孔100aに挿通され、抜け止めピン106によって抜け止めされている。抜け止めピン106は、デフケース10Aの回転軸線Oと平行に筒状部100に形成された貫通孔100bに圧入されている。ピニオンシャフト60は、円柱状であり、その中心軸は回転軸線Oに直交している。抜け止めピン106は、ピニオンシャフト60に形成された径方向孔60aを貫通している。
第1ピニオンギヤ61及び第2ピニオンギヤ62は、傘歯車であり、デフケース10Aに自転可能に保持されると共にデフケース10Aの回転によって公転する。
第1出力部7及び第2出力部8は、デフケース10Aの筒状部100の内部に配置され、スペーサ90を挟んでデフケース10Aの回転軸線Oに沿って並んでいる。デフケース10Aの第1側壁部101は、スペーサ90との間に第1出力部7を挟む位置に設けられ、第2側壁部102は、スペーサ90との間に第2出力部8を挟む位置に設けられている。
第1出力部7は、円筒状の第1連結部材71と、第1連結部材71と第1及び第2ピニオンギヤ61,62との間に介在する第1サイドギヤ72とを有している。第1連結部材71の内周には、ストレートスプライン嵌合部710が設けられている。このストレートスプライン嵌合部710には、例えば左前輪に駆動力を伝達する出力軸としてのドライブシャフトの一端部が相対回転不能に連結される。また、第1連結部材41の外周には、軸方向に対して傾斜した歯筋を有する複数の外周捩れ歯711からなる傾斜スプライン嵌合部712が設けられている。
第1サイドギヤ72の内周には、第1連結部材71の外周に設けられた複数の外周捩れ歯711に噛み合う複数の内周捩れ歯721からなる傾斜スプライン嵌合部722が設けられている。また、第1サイドギヤ72の外周には、第1ピニオンギヤ61の複数のギヤ歯611及び第2ピニオンギヤ62の複数のギヤ歯621と噛み合う複数のギヤ歯723が形成されている。
第2出力部8は、円筒状の第2連結部材81と、第2連結部材81と第1及び第2ピニオンギヤ61,62との間に介在する第2サイドギヤ82とを有している。第2連結部材81の内周には、ストレートスプライン嵌合部810が設けられている。このストレートスプライン嵌合部810には、例えば右前輪に駆動力を伝達する出力軸としてのドライブシャフトの一端部が相対回転不能に連結される。また、第2連結部材81の外周には、軸方向に対して傾斜した歯筋を有する複数の外周捩れ歯811からなる傾斜スプライン嵌合部812が設けられている。
第2サイドギヤ82の内周には、第2連結部材81の外周に設けられた複数の外周捩れ歯811に噛み合う複数の内周捩れ歯821からなる傾斜スプライン嵌合部822が設けられている。また、第2サイドギヤ82の外周には、第1ピニオンギヤ61の複数のギヤ歯611及び第2ピニオンギヤ62の複数のギヤ歯621と噛み合う複数のギヤ歯823が形成されている。
第1ピニオンギヤ61、第2ピニオンギヤ62、第1サイドギヤ72、及び第2サイドギヤ82は、傘歯車からなり、第1ピニオンギヤ61及び第2ピニオンギヤ62と第1サイドギヤ72及び第2サイドギヤ82とは、それぞれの回転軸線を直交させて噛み合っている。
第1スラストワッシャ91は、デフケース10Aの第1側壁部101と第1連結部材71及び第1サイドギヤ72との間に介挿されている。第2スラストワッシャ92は、デフケース10Aの第2側壁部102と第2連結部材81及び第2サイドギヤ82との間に介挿されている。第1スラストワッシャ91及び第2スラストワッシャ92は、デフケース10Aに対して回り止めされている。
第3スラストワッシャ93は、第1ピニオンギヤ61のギヤ背面とデフケース10Aの筒状部100との間に介挿されている。第4スラストワッシャ94は、第2ピニオンギヤ62のギヤ背面とデフケース10Aの筒状部100との間に介挿されている。第1スラストワッシャ91及び第2スラストワッシャ92は平板状であり、第3スラストワッシャ93及び第4スラストワッシャ94は、第1ピニオンギヤ61及び第2ピニオンギヤ62のギヤ背面に沿って湾曲している。
第1連結部材71及び第1サイドギヤ72は、それぞれの一方の軸方向端面が第1スラストワッシャ91に対向し、他方の軸方向端面がスペーサ90に対向している。第2連結部材81及び第2サイドギヤ82は、それぞれの一方の軸方向端面が第2スラストワッシャ92に対向し、他方の軸方向端面がスペーサ90に対向している。スペーサ90は、円板状の部材であり、径方向に延在してピニオンシャフト60を挿通させる貫通孔90aが形成されている。貫通孔90aの内径は、ピニオンシャフト60の外径よりも大きく、これによりスペーサ90はピニオンシャフト60に対して回転軸線Oに沿って相対移動可能である。また、スペーサ90の側面には、図8に示すように、潤滑油を流通させるための油溝90bが形成されている。
デフケース10Aに入力された駆動力は、第1及び第2ピニオンギヤ61,62を介して第1出力部7から一方の出力軸へ伝達され、また第1及び第2ピニオンギヤ61,62を介して第2出力部8から他方の出力軸へ伝達される。この際、第1連結部材71と第1サイドギヤ72との間には、外周捩れ歯711と内周捩れ歯721との噛み合いにより、第1連結部材71と第2サイドギヤ72とを回転軸線Oに沿って互いに逆向きに押し付けるスラスト力が発生する。また、第2連結部材81及び第2サイドギヤ82との間には、外周捩れ歯811と内周捩れ歯821との噛み合いにより、第2連結部材81と第2サイドギヤ82とを、回転軸線Oに沿って互いに逆向きに押し付けるスラスト力が発生する。
本実施の形態では、車両の前進加速時に第1サイドギヤ71が第1スラストワッシャ91に向かって押し付けられ、かつ第2サイドギヤ72が第2スラストワッシャ92に向かって押し付けられるように、外周捩れ歯711,811及び内周捩れ歯721,821の歯筋が軸方向に対して傾斜している。
第1サイドギヤ72の軸方向長さは、第1連結部材71の軸方向長さと異なっている。また、第2サイドギヤ82の軸方向長さは、第2連結部材81の軸方向長さと異なっている。これにより、スペーサ90がデフケース10Aの第1側壁部101と第2側壁部102との中間に位置した状態において、スペーサ90と第1側壁部101との間で第1連結部材71が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、スペーサ90と第1側壁部101との間で第1サイドギヤ72が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅と異なり、かつスペーサ90と第2側壁部102との間で第2連結部材81が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、スペーサ90と第2側壁部102との間で第2サイドギヤ82が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅と異なる。
図7では、第1サイドギヤ72の軸方向長さが第1連結部材71の軸方向長さよりも長く、第2サイドギヤ82の軸方向長さが第2連結部材81の軸方向長さよりも長い場合について図示しているが、これとは逆に、第1連結部材71の軸方向長さが第1サイドギヤ72の軸方向長さよりも長く、第2連結部材81の軸方向長さが第2サイドギヤ82の軸方向長さよりも長くてもよい。
スペーサ90は、第1出力部7及び第2出力部8のうち、より大きな駆動力を伝達する側から他側に向かって移動する。例えば、第1出力部7によって第2出力部8よりも大きな駆動力が伝達されるとき、スペーサ90は、第1連結部材71から軸方向の押し付け力を受け、第2出力部8を第2側壁部102側に押圧する。第2サイドギヤ82は、この押し付け力を受けて第2スラストワッシャ92に押し付けられ、差動制限力が増大する。この際、第2サイドギヤ82の軸方向長さが第2連結部材81の軸方向長さと異なるので、第2サイドギヤ82及び第2連結部材81の軸方向の両端面が共にスペーサ90及び第2スラストワッシャ92と摺接することがない。
このように、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の作用により、第1連結部材71、第1サイドギヤ72、第2連結部材81、及び第2サイドギヤ82の加工誤差による軸方向の僅かな長さの違いによって差動制限力のばらつきが大きくなってしまうことが抑制されている。すなわち、本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。
(付記)
以上、本発明を第1及び第2実施の形態に基づいて説明したが、上記に記載した第1及び第2の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、各実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、第1の実施の形態では、第1ピニオンギヤ21と第2ピニオンギヤ22とが、それぞれの両端部の2箇所で噛み合う場合について説明したが、これに限らず、第1ピニオンギヤ21と第2ピニオンギヤ22とが、軸方向の一端部における1箇所で噛み合うようにしてもよい。また、第2の実施の形態では、第1スラストワッシャ91及び第2スラストワッシャ92が共に平板状である場合について説明したが、第1スラストワッシャ91及び第2スラストワッシャ92が、第1サイドギヤ72及び第2サイドギヤ82のギヤ背面と共に部分球面状に湾曲していてもよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、第1連結部材41の軸方向長さと第1サイドギヤ42の軸方向長さと、第2連結部材51の軸方向長さと第2サイドギヤ52の軸方向長さと、それぞれを異なる長さにすることで内側隙間幅と外側隙間幅を異なる幅にする場合について説明したが、センタワッシャ30またはスペーサ90の回転軸方向の厚さを、連結部材と当接する内側部とサイドギヤと当接する外側部とを異なる厚さにすることで内側隙間幅と外側隙間幅を異なる幅にしてもよい。
1,1A…車両用差動装置、10,10A…デフケース、100…筒状部、100a…挿通孔、100b…貫通孔、101…第1側壁部、102…第2側壁部、103…フランジ部、104,105…延出部、106…ピン、11…デフケース本体、110…筒状部、110a…第1収容部、110b…第2収容部、111…第1側壁部、111a…凹部、111b…底面、112…延出部、113…フランジ部、12…デフケース蓋体、121…第2側壁部、121a…凹部、121b…底面、122…延出部、20…ピニオンギヤ組、21…第1ピニオンギヤ、211,221…長歯車部、212,222…短歯車部、213,223…連結部、22…第2ピニオンギヤ、3…デフケース、30…センタワッシャ(中間部材)、300…本体部、300a…側面(第1摺接面)、300b…側面(第2摺接面)、301…突部、31…第1エンドワッシャ(第1摩擦部)、310…本体部、310a,310b…側面、311…突部、32…第2エンドワッシャ(第2摩擦部)、320…本体部、320a,320b…側面、321…突部、4…第1出力部、41…第1連結部材、410,510…ストレートスプライン嵌合部、411,511…外周捩れ歯、412,422,512,522…傾斜スプライン嵌合部、41a,41b…軸方向端面、42…第1サイドギヤ、421,521…内周捩れ歯、423,523…外周歯部、42a,42b…軸方向端面、5…第2出力部、51…第2連結部材、51a,51b…軸方向端面、52…第2サイドギヤ、52a,52b…軸方向端面、60…ピニオンシャフト、60a…径方向孔、61…第1ピニオンギヤ、611,621…ギヤ歯、62…第2ピニオンギヤ、7…第1出力部、71…第1連結部材、710,810…ストレートスプライン嵌合部、711,811…外周捩れ歯、712,722,812,822…傾斜スプライン嵌合部、72…第1サイドギヤ、721,821…内周捩れ歯、723,823…ギヤ歯、8…第2出力部、81…第2連結部材、811,821…外周捩れ歯、82…第2サイドギヤ、90…スペーサ(中間部材)、90a…貫通孔、90b…油溝、91〜94…第1乃至第4スラストワッシャ、91〜94…第1乃至第4スラストワッシャ、S411,S412,S421,S422,S511,S512,S521,S522…隙間、W411,W412,W421,W422,W511,W512,W521,W522…軸方向幅

Claims (7)

  1. 車両の駆動力を一対の出力軸に差動を許容して配分する車両用差動装置であって、
    前記駆動力が入力されるデフケースと、
    前記デフケースに自転可能に保持されると共に前記デフケースの回転によって公転する複数のピニオンギヤと、
    前記デフケースに対して同軸上で相対回転可能に前記デフケースに収容され、前記デフケースから前記複数のピニオンギヤを介して伝達される前記駆動力を前記一対の出力軸にそれぞれ伝達する第1出力部及び第2出力部と、
    前記第1出力部と前記第2出力部との間に配置された中間部材とを備え、
    前記第1出力部は、前記一対の出力軸のうち一方の出力軸に相対回転不能に連結される第1連結部材と、前記第1連結部材と前記複数のピニオンギヤとの間に介在する第1サイドギヤとを有し、前記第1連結部材と前記第1サイドギヤとが捩れ歯によって噛み合わされ、
    前記第2出力部は、前記一対の出力軸のうち他方の出力軸に相対回転不能に連結される第2連結部材と、前記第2連結部材と前記複数のピニオンギヤとの間に介在する第2サイドギヤとを有し、前記第2連結部材と前記第2サイドギヤとが捩れ歯によって噛み合わされ、
    前記デフケースは、前記第1出力部及び前記第2出力部が前記中間部材と共に内部に配置された筒状部と、前記中間部材との間に前記第1出力部を挟む位置に設けられた第1側壁部と、前記中間部材との間に前記第2出力部を挟む位置に設けられた第2側壁部とを有し、
    前記中間部材と前記第1側壁部との間で前記第1連結部材が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、前記中間部材と前記第1側壁部との間で前記第1サイドギヤが軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅と異なり、かつ前記中間部材と前記第2側壁部との間で前記第2連結部材が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅が、前記中間部材と前記第2側壁部との間で前記第2サイドギヤが軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅と異なる、
    車両用差動装置。
  2. 前記中間部材は、前記第1出力部及び前記第2出力部のうち、前記複数のピニオンギヤと前記第1サイドギヤ及び前記第2サイドギヤの噛み合いによってより大きなスラスト力が発生する側から他側に向かって前記デフケースの回転軸方向に沿って移動する、
    請求項1に記載の車両用差動装置。
  3. 前記中間部材は、前記第1出力部側に前記第1連結部材及び前記第1サイドギヤの軸方向端面と摺接する第1摺接面を有し、前記第2出力部側に前記第2連結部材及び前記第2サイドギヤの軸方向端面と摺接する第2摺接面を有する、
    請求項2に記載の車両用差動装置。
  4. 前記デフケースには、前記第1連結部材及び前記第1サイドギヤの前記中間部材側とは反対側の軸方向端面と摺接する摺接面を有する第1摩擦部が前記第1側壁部に設けられ、前記第2連結部材及び前記第2サイドギヤの前記中間部材側とは反対側の軸方向端面と摺接する摺接面を有する第2摩擦部が前記第2側壁部に設けられた、
    請求項2又は3に記載の車両用差動装置。
  5. 前記第1サイドギヤは前記第1連結部材の外周に配置され、かつ前記第2サイドギヤは前記第2連結部材の外周に配置され、
    前記第1出力部において、前記中間部材と前記第1側壁部との間で前記第1連結部材が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅を外側隙間幅とし、前記中間部材と前記第1側壁部との間で前記第1サイドギヤが軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅を内側隙間幅とすると共に、前記第2出力部において、前記中間部材と前記第2側壁部との間で前記第2連結部材が軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅を外側隙間幅とし、前記中間部材と前記第2側壁部との間で前記第2サイドギヤが軸方向に移動可能な隙間の軸方向幅を内側隙間幅としたとき、
    前記外側隙間幅と前記内側隙間幅の何れが大きいかが、前記第1出力部と前記第2出力部とで一致している、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用差動装置。
  6. 前記第1出力部において前記内側隙間幅が前記外側隙間幅よりも大きく、かつ前記第2出力部において前記内側隙間幅が前記外側隙間幅よりも大きい、
    請求項5に記載の車両用差動装置。
  7. 前記第1出力部において前記外側隙間幅が前記内側隙間幅よりも大きく、かつ前記第2出力部において前記外側隙間幅が前記内側隙間幅よりも大きい、
    請求項5に記載の車両用差動装置。
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