JPH0728451Y2 - 差動制限機構付ディファレンシャル - Google Patents

差動制限機構付ディファレンシャル

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JPH0728451Y2
JPH0728451Y2 JP1988105314U JP10531488U JPH0728451Y2 JP H0728451 Y2 JPH0728451 Y2 JP H0728451Y2 JP 1988105314 U JP1988105314 U JP 1988105314U JP 10531488 U JP10531488 U JP 10531488U JP H0728451 Y2 JPH0728451 Y2 JP H0728451Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は車両用の差動制限機構付ディファレンシャルに
関する。
(従来技術) 差動制限機構付ディファレンシャルの一形式として、実
開昭53-72341号公報に示されているように、ディファレ
ンシャルケース内に収容されてピニオンに噛合しかつサ
イドギヤシャフトにトルク伝達可能に連結するサイドギ
ヤと前記ディファレンシャルケースとの間に摩擦クラッ
チを備えるとともに、同摩擦クラッチに軸方向の予荷重
を付与するバネ手段を備えてなるディファレンシャルが
ある。この種形式のディファレンシャルにおいては、デ
ィファレンシャルケースとサイドギヤ間の相対回転によ
り生じる摩擦トルクが差動制限トルクとして作用し、デ
ィファレンシャルの差動を制限する。
また、差動制限機構付ディファレンシャルの他の一形式
として、特公昭41-18726号公報に示されているように、
ディファレンシャルケース内に収容されてピニオンに噛
合しかつサイドギヤシャフトにトルク伝達可能に連結す
るサイドギヤとディファレンシャルケースとの間に摩擦
クラッチを備えるとともに、同摩擦クラッチに軸方向へ
の推力を付与するカム手段を備えてなるディファレンシ
ャルがある。この種形式のディファレンシャルにおいて
は、サイドギヤが、サイドギヤシャフトが嵌合してトル
ク伝達可能に連結する駆動部材と、ピニオンを支持する
連結部材の筒部の外周に回転可能に嵌合してピニオンに
噛合する歯車部材とにより構成されていて、これら両部
材間にこれら両者の相対回転時これら両者を軸方向へ離
反させるカム手段が設けられ、かつ駆動部材の外周とデ
ィファレンシャルケースの内周間に摩擦クラッチが配設
されている。当該ディファレンシャルにおいては、サイ
ドギヤを構成する歯車部材と駆動部材間の相対回転によ
りカム手段に生じる推力にて摩擦クラッチが係合し、こ
れにより生じる摩擦トルクが差動制限トルクとして作用
してディファレンシャルの差動を制限する。
(考案が解決しようとする課題) ところで、前者の形式のディファレンシャルにおいて
は、差動制限トルクがバネ手段にて付与される予圧荷重
に関係し、車両の脱出性や走行安定性を向上すべく差動
制限トルクを大きく設定しようとすると、バネ手段とし
てバネ力の大きなものを採用する必要がある。しかしな
がら、バネ力の大きなバネ手段は必然的に大型のものと
なり、ディファレンシャルにはスペース上の制約があっ
てかかるバネ手段を採用することが難しい。
これに対して、後者の形式のディファレンシャルにおい
ては、差動制限トルクが差動回転時の駆動トルクに比例
したカム手段にて発生する推力に関係するため、大きな
差動制限トルクを得ることができる。しかしながら、当
該ディファレンシャルにおいては、サイドギヤを構成す
る歯車部材がピニオンを支持する連結部材に軸方向への
移動を規制して組付けられているため、歯車部材がピニ
オンと順次噛合う際に振動を発生させるという問題があ
る。
従って、本考案の目的は、上記した後者の形式のディフ
ァレンシャルにおいて、サイドギヤを構成する歯車部材
での振動の発生を防止することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案は、ディファレンシャルケース内に収容されてピ
ニオンに噛合しかつサイドギヤシャフトにトルク伝達可
能に連結するサイドギヤと前記ディファレンシャルケー
スとの間に摩擦クラッチを備えてなる差動制限機構付デ
ィファレンシャルにおいて、前記サイドギヤを、前記サ
イドギヤシャフトが嵌合してトルク伝達可能に連結する
筒部と、同筒部の外周に回転可能かつ軸方向へ摺動可能
に嵌合して前記ピニオンに噛合するギヤ部とにより構成
し、これら筒部とギヤ部間にこれら両者の相対回転時こ
れら両者を軸方向へ離反させるカム手段を設け、かつ前
記筒部の外周と前記ディファレンシャルケースの内周間
に前記摩擦クラッチを設けたことを特徴とするものであ
る。
(考案の作用・効果) かかる構成のディファレンシャルにおいては、ディファ
レンシャルケースに入力された動力はピニオンからサイ
ドギヤを構成するギヤ部、カム手段、サイドギヤを構成
する筒部を経てサイドギヤシャフトに伝達されて出力さ
れる。この際、ピニオンとギヤ部間の噛合反力としてギ
ヤ部に軸方向の力が発生して摩擦クラッチを係合すべき
推力として作用し、かつカム手段ではギヤ部と筒部間の
相対回転に応じた軸方向の離反力が発生して摩擦クラッ
チを係合すべき推力として作用する。従って、当該ディ
ファレンシャルにおいては、差動回転時の駆動トルクに
比例した十分に大きな差動制限トルクが得られる。
また、当該ディファレンシャルにおいて、サイドギヤを
構成するギヤ部は筒部の外周上に軸方向へ摺動可能に嵌
合されているためピニオンに順次噛合う際に筒部の外周
上を軸方向へ周期的に摺動し、この摺動抵抗が発生する
振動に対して緩衝作用を行い、当該振動を低減させるこ
とができる。
(実施例) 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明するに、第
1図には本考案に係るディファレンシャルが示されてい
る。当該ディファレンシャルは差動制限機構を備えたの
もので、ディファレンシャルケース11(以下単にデフケ
ースという)内に複数のピニオン12、左右一対のサイド
ギヤ20a、および摩擦クラッチ20bが収容されている。ピ
ニオン12はデフケース11内に支持したピニオンシャフト
13に回転可能に組付けられている。
サイドギヤ20aは筒部21とギヤ部22とに分割してなるも
ので、筒部21の内周にはサイドギヤシャフト31がスプラ
イン嵌合する内スプライン21aを備え、またギヤ部22の
外周にはピニオン12に噛合する歯部22aを備えている。
筒部21はデフケース11の内孔11a内に回転可能に支持さ
れ、かつ筒部21の内端側の外周上にギヤ部22が回転可能
かつ軸方向へ摺動可能に嵌合して、ピニオン12に噛合し
ている。また、ギヤ部22の背部とこれに対向する筒部21
の外向フランジ部21bには互いに係合するカム面が形成
され、これら両カム面がカム手段23を構成している。こ
のカム手段23は筒部21とギヤ部22間に相対回転が生じた
とき、これら両者21,22を軸方向へ互いに離反すべく作
用する。
摩擦クラッチ20bは複数のスラストワッシャ24とクラッ
チプレート25からなり、スラストワッシャ24は筒部21の
外端側の外周上にてデフケース11の内周に軸方向へ移動
可能に組付けられ、かつクラッチプレート25はスラスト
ワッシャ24と交互に位置して筒部21の外端側の外周に軸
方向へ移動可能に組付けられている。左右の筒部21の内
端側には、左右一対のリテーナ26a,26bが配置され、か
つ両リテーナ26a,26b間に圧縮スプリング27が介装され
ている。圧縮スプリング27はその付勢力にて各リテーナ
26a,26bを軸方向の外端側へ押圧して、各リテーナ26a,2
6bの外向フランジ部26a1,26b1を各筒部21の内端に当接
させている。これにより、圧縮スプリング27は摩擦クラ
ッチ20bに所定の予圧荷重を付与してスラストワッシャ2
4とクラッチプレート25とを摩擦係合させているととも
に、各ギヤ部22は軸方向の摺動を許容されている。
かかる構成のディファレンシャルにおいては、図示しな
いドライブピニオンからリングギヤ32を介してデフケー
ス11に動力が入力され、ピニオンシャフト13およびピニ
オン12からサイドギヤ20aを構成する左右のギヤ部22に
分配される。各ギヤ部22に分配された動力はカム手段2
3、筒部21を経てサイドギヤシャフト31に伝達され、各
サイドギヤシャフト31から左右の各車輪側へ出力され
る。デフケース11に入力された動力の一部は予圧荷重の
付与されている摩擦クラッチ20b、各サイドギヤシャフ
ト31から左右の各車輪側へ出力される。
この場合、ピニオン12とギヤ部22間の噛合反力としてギ
ヤ部22に軸方向の外端側への力が生じ、この力が摩擦ク
ラッチ20bのスラストワッシャ24とクラッチプレート25
とを摩擦係合すべく作用する。同時に、カム手段23には
筒部21とギヤ部22間の駆動トルクに比例した推力が生
じ、この推力もまた摩擦クラッチ20bのスラストワッシ
ャ24とクラッチプレート25とを摩擦係合すべく作用す
る。従って、当該ディファレンシャルにおいては、バネ
手段により予荷重を付与された形式のディファレンシャ
ルに比較して、カム手段23の推力による摩擦クラッチ20
bに対する摩擦係合作用が付加され、圧縮スプリング27
のバネ力を大きくすることなく差動制限トルクを大きく
することができて、車両の脱出性や走行安定性を向上さ
せることができる。また、圧縮スプリング27として的確
なバネ力のものを選定することにより、一方の車輪が低
μ路にある場合に生じる差動制限トルクを所望の値に容
易に調整することができる。
しかして、一般のディファレンシャルにおいてはピニオ
ンおよびサイドギヤはハイポイドギヤ等に比較してさほ
ど精度良く製作されてはいない。このため、車両の旋回
時等の差動時ピニオンとサイドギヤとが順次噛合うこと
によりトルク変動が生じ、同時にこれら両ギヤ間の噛合
反力(軸方向成分…押圧力)も変動する。これらの変動
の関係を第2図に示すが、これらの変動に起因してスラ
ストワッシャとクラッチプレート間にスティックスリッ
プが生じてチャタ音が発生する。しかしながら、当該デ
ィファレンシャルにおいては、カム手段23を採用してい
て、同カム手段23には入力トルクに比例した押圧力(推
力)を生じさせ、かつ押圧力に比例したトルクを生じさ
せる特性を有することから、上記したトルクおよび押圧
力の変動がカム手段23に入力されると、同カム手段23に
おいては第3図に示す押圧力およびトルクが生じる。従
って、これらの押圧力およびトルクが上記したトルクお
よび押圧力の変動を相殺してスラストワッシャ24とクラ
ッチプレート25間でのスティックスリップの発生を防止
し、かつスティックスリップの発生に起因するチャタ音
の発生を防止する。
ところで、当該ディファレンシャルにおいては、サイド
ギヤ20aを構成するギヤ部22が筒部21の外周上にて軸方
向の摺動を許容されているため、ピニオン12とギヤ部22
間で発生したトルク、軸方向の押圧力はカム手段23を介
して全て筒部21に伝達され、トルクおよび押圧力の両変
動がカム手段23によって一層効果的に相殺される。ま
た、サイドギヤ20aのギヤ部22はピニオン12との順次噛
合う際に筒部21の外周上を軸方向へ周期的に摺動するた
め、この際生じる摺動抵抗がギヤ部22に生じる振動に対
する緩衝作用を行い、振動の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るディファレンシャルの
断面図、第2図はピニオンとサイドギヤ間で発生する力
と時間の関係を示すグラフ、第3図はカム手段にて発生
する力と時間の関係を示すグラフである。 符号の説明 11……デフケース、12……ピニオン、20a……サイドギ
ヤ、21……筒部、22……ギヤ部、23……カム手段、20b
……摩擦クラッチ、24……スラストワッシャ、25……ク
ラッチプレート、26a,26b……リテーナ、27……圧縮ス
プリング、31……サイドギヤシャフト。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディファレンシャルケース内に収容されて
    ピニオンに噛合しかつサイドギヤシャフトにトルク伝達
    可能に連結するサイドギヤと前記ディファレンシャルケ
    ースとの間に摩擦クラッチを備えてなる差動制限機構付
    ディファレンシャルにおいて、前記サイドギヤを、前記
    サイドギヤシャフトが嵌合してトルク伝達可能に連結す
    る筒部と、同筒部の外周に回転可能かつ軸方向へ摺動可
    能に嵌合して前記ピニオンに噛合するギヤ部とにより構
    成し、これら筒部とギヤ部間にこれら両者の相対回転時
    これら両者を軸方向へ離反させるカム手段を設け、かつ
    前記筒部の外周と前記ディファレンシャルケースの内周
    間に前記摩擦クラッチを設けたことを特徴とする差動制
    限機構付ディファレンシャル。
JP1988105314U 1988-01-27 1988-08-09 差動制限機構付ディファレンシャル Expired - Fee Related JPH0728451Y2 (ja)

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JP917388 1988-01-27
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JPS62167958U (ja) * 1986-04-14 1987-10-24

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