JP2015158256A - 差動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】組付中,圧接又は溶着という特殊な工程を行わなくても,サイドギヤ及びスリーブ間からデフケース内の潤滑オイルがリークしないようにした,組付性が良好な差動装置を提供する。
【解決手段】差動ギヤ機構3を収容する一体型のデフケース2の一側部及び他側部に,同一軸線X上に並んでミッションケース1に回転自在に支承される第1及び第2軸受ボス4,5を一体に形成し,差動ギヤ機構3の左右一対のサイドギヤ11に,第1及び第2軸受ボス4,5に回転自在に支承される一対のスリーブ20を液密に連結した差動装置において,サイドギヤ11のハブ11aの外端に筒部11bを一体に突設し,この筒部11bの外周にスリーブ20を螺合緊締し,サイドギヤ11及びスリーブ20には,螺合緊締により互いに密着してデフケース2内部と筒部11b及びスリーブ20の螺合部との連通を遮断する第1及び第2シール面11d,30a;20e,20fを形成した。
【選択図】図1
【解決手段】差動ギヤ機構3を収容する一体型のデフケース2の一側部及び他側部に,同一軸線X上に並んでミッションケース1に回転自在に支承される第1及び第2軸受ボス4,5を一体に形成し,差動ギヤ機構3の左右一対のサイドギヤ11に,第1及び第2軸受ボス4,5に回転自在に支承される一対のスリーブ20を液密に連結した差動装置において,サイドギヤ11のハブ11aの外端に筒部11bを一体に突設し,この筒部11bの外周にスリーブ20を螺合緊締し,サイドギヤ11及びスリーブ20には,螺合緊締により互いに密着してデフケース2内部と筒部11b及びスリーブ20の螺合部との連通を遮断する第1及び第2シール面11d,30a;20e,20fを形成した。
【選択図】図1
Description
本発明は,差動ギヤ機構を収容する一体型のデフケースの一側部及び他側部に,同一軸線上に並んでミッションケースに回転自在に支承される第1及び第2軸受ボスを一体に形成し,また同デフケースの周壁に,前記差動ギヤ機構を挿入するための作業窓を設け,前記第1及び第2軸受ボスには,それらの外端側から一対のスリーブを嵌挿して,これらスリーブを前記差動ギヤ機構の左右一対のサイドギヤにそれぞれ連結し,これらスリーブの前記第1及び第2軸受ボスより突出する外端部と前記ミッションケースとの間にオイルシールが介装され,前記一対のサイドギヤのハブには,前記スリーブに嵌挿される左右のドライブ軸がスプライン嵌合される差動装置の改良に関する。
かゝる差動装置は,下記特許文献1及び2に開示されるように,既に知られている。
特許3751488号公報
特開2013−72524号公報
かゝる差動装置では,サイドギヤを含む差動ギヤ機構を前記作業窓から一体型のデフケースに組み込み,その後,第1,第2軸受ボスに,その外方からスリーブを嵌挿してサイドギヤにスプライン嵌合するようになっている。即ち,サイドギヤ及びスリーブが一体化していると,その全長が一体型のデフケースの内径より長くなり,サイドギヤ及びスリーブのデフケースへの組み込みができなくなる。
ところで,従来のかゝる差動装置では,サイドギヤにスリーブを圧接又は溶着して,サイドギヤ及びスリーブ間からデフケース内の潤滑オイルがリークしないようにしているが,組立て中,圧接又は溶着という特殊な工程を行うことは,組立て能率を上げる上で障害となる。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,組付中,圧接又は溶着という特殊な工程を行わなくても,サイドギヤ及びスリーブ間からデフケース内の潤滑オイルがリークしないようにした,組付性が良好な前記差動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,差動ギヤ機構を収容する一体型のデフケースの一側部及び他側部に,同一軸線上に並んでミッションケースに回転自在に支承される第1及び第2軸受ボスを一体に形成し,また同デフケースの周壁に,前記差動ギヤ機構を挿入するための作業窓を設け,前記第1及び第2軸受ボスには,それらの外端側から一対のスリーブを嵌挿して,これらスリーブを前記差動ギヤ機構の左右一対のサイドギヤにそれぞれ連結し,これらスリーブの前記第1及び第2軸受ボスより突出する外端部と前記ミッションケースとの間にオイルシールが介装され,前記一対のサイドギヤのハブには,前記スリーブに嵌挿される左右のドライブ軸が連結される差動装置において,前記サイドギヤのハブの外端に筒部を一体に突設し,この筒部の外周に前記スリーブを螺合緊締し,前記サイドギヤ及びスリーブには,前記螺合緊締により互いに密着して前記デフケース内部と前記筒部及びスリーブの螺合部との連通を遮断する第1及び第2シール面を形成したことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記スリーブの内周に,前記筒部の外端部外周を臨ませる環状凹部を設け,この環状凹部において前記スリーブを軸方向内向きに押圧するロックナットを前記筒部の外周に螺合緊締したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第2の特徴に加えて,前記環状凹部と前記ロックナットとに,互いに押圧するテーパ面を形成すると共に,これらテーパ面を互いに偏心させたことを第3の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1の特徴に加えて,前記第1及び第2シール面をテーパ状に形成したことを第4の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,差動装置の組付性が良好であり,しかも差動装置からドライブ軸を抜き取っても,ミッションケース及びデフケース内の潤滑オイルが外部に流出せず,良好なメンテナンス性を確保することができる。
特に,サイドギヤにスリーブを螺合緊締することにより,サイドギヤにスリーブを一体に連結することができ,また上記螺合緊締によりサイドギヤ及びスリーブの第1,第2シール面同士を密着することができ,デフケース内部とサイドギヤの筒部及びスリーブの螺合部との連通を遮断するシールが確立されるので,したがってシール部材が不要となり,簡単な構造によりサイドギヤ及びスリーブ間を液密にすることができ,組付性の向上に寄与し得る。
本発明の第2の特徴によれば,スリーブを軸方向内向きに押圧するロックナットによりサイドギヤの筒部及びスリーブの螺合部の緩みを抑制することができる。
本発明の第3の特徴によれば,スリーブのテーパ面に対するロックナットのテーパ面の押込みによって,両テーパ面の一側の当接面に,偏心量を減少させようとする側圧が発生し,筒部とロックナットとの螺合部の一側の摩擦力を効果的に増加させることができ,これによりロックナットの筒部及びスリーブに対するロック機能が増強し,スリーブ及び筒部の螺合部の緩みを効果的に防ぐことができる。
本発明の第4の特徴によれば,サイドギヤの第1シール面に対するスリーブの第2シール面の押込みによる楔効果により,第1及び第2シール面間の面圧を高めることができ,両シール面間のシール性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず,図1及び図2に示す本発明の第1実施形態の説明より始める。図1において,自動車のミッションケース1内に差動装置Dが収容される。この差動装置Dは,一体型のデフケース2と,このデフケース2内に収容される差動ギヤ機構3とよりなっている。デフケース2の右側部及び左側部には,同一軸線X上に並ぶ第1軸受ボス4及び第2軸受ボス5が一体に形成され,これら第1及び第2軸受ボス4,5は,軸受6,6´を介してミッションケース1に支承される。
差動ギヤ機構3は,前記軸線Xと直交しながらデフケース2の中心Cを通るようにしてデフケース2に保持されるピニオン軸9と,このピニオン軸9に支持される一対のピニオンギヤ10と,これらピニオンギヤ10と噛合する一対のサイドギヤ11と,これらサイドギヤ11に螺合緊締されて第1及び第2軸受ボス4,5にそれぞれ回転自在に支承される一対のスリーブ20とより構成され,各ギヤの背面は,デフケース2の球状内面で回転自在に支承される。第1及び第2軸受ボス4,5の内周面には,螺旋状の潤滑溝21が形成される。
ピニオン軸9は,デフケース2の外周部の一対の支孔12により保持される。デフケース2の外周部には,一方の支孔12と直交してその外周部を左右方向に貫通するピン孔13が設けられており,このピン孔13に圧入嵌合される抜け止めピン14がピニオン軸9を貫通することで,ピニオン軸9の支孔12からの抜け止めが果たされる。
またデフケース2には,その中心Cから第2軸受ボス5側にオフセットした中間部に環状のフランジ15が一体に形成され,このフランジ15に,変速装置の出力ギヤ16と噛合するリングギヤ17がボルト22により締結される。
図2に示すように,デフケース2の,前記軸線Xと直交する一直経線上で対向する周壁には,デフケース2の球状内面を加工するため,並びに前記差動ギヤ機構3のデフケース2への挿入を容易にするための一対の作業窓18が設けられる。
再び図1において,サイドギヤ11のハブ11aは,底部11a1をピニオン軸9側に向けた有底円筒状をなしており,このハブ11aの外端には,筒部11bが一体に突設される。この筒部11bの外周には,スリーブ20及びロックナット26を螺合する雄ねじ11cが形成される。
またハブ11aには,筒部11bの根元を囲繞する環状の第1シール面11dが形成される。
スリーブ20の内端部内周には,前記雄ねじ11cに螺合する雌ねじ20aが形成されている。またスリーブ20の内周には,雌ねじ20aの外端からスリーブ20の外端にわたり,環状凹部20bが設けられ,この環状凹部20bの内端角部にはテーパ面20cが形成される。環状凹部20bには,前記雌ねじ20aの外端から露出した前記筒部11bの外端側半部が臨む。またスリーブ20の内端の内周側には,その軸方向内方に向かって突出する環状の凸部20dが設けられ,この凸部20dの先端には,前記第1シール面11dに対向する環状の第2シール面20eが形成される。
而して,スリーブ20の内端部をサイドギヤ11の筒部11bの外周に螺合緊締して,サイドギヤ11にスリーブ20を一体に連結し,また上記螺合緊締によりサイドギヤ11及びスリーブ20の第1,第2シール面11d,20e同士を密着して,デフケース2内部と筒部11b及びスリーブ20の螺合部との連通を遮断する。
前記ロックナット26は,前記雄ねじ11cと螺合する雌ねじ26aを有するねじ部26bと,このねじ部26bの外端に連なる,ねじ部26bより厚肉の操作部26cとよりなっており,その操作部26cの外端面に工具係合孔26dが設けられ,前記ねじ部26bの内端部外周には,前記テーパ面20cに対向するテーパ面26eが形成される。
而して,操作部26cを工具により操作してロックナット26をスリーブ20の環状凹部20bにその外端から挿入して,サイドギヤ11の筒部11bの外周に螺合緊締し,ロックナット26のテーパ面26eをスリーブ20の内端部のテーパ面20cに押し込んで,スリーブ20をロックする。
またスリーブ20は,それぞれの外端部を対応する軸受ボス4,5より外方へ突出するように構成されており,それらの外端部と,ミッションケース1との間にオイルシール25がそれぞれ介装される。
図示しない左右の車軸にそれぞれ連なる左右のドライブ軸7,8は,ロックナット26及びスリーブ20を貫通してサイドギヤ11のハブ11aの内周にスプライン29を介して嵌合される。
次に,この実施形態の作用について説明する。
差動装置Dの組立てに当たっては,先ず,左右のサイドギヤ11及びピニオンギヤ10を順次作業窓18からデフケース2内に組み込み,サイドギヤ11の筒部11bを第1及び第2軸受ボス4,5の内周に臨ませる。次いで,ピニオンギヤ10を支持するピニオン軸9をデフケース2の支孔12に嵌挿し,抜け止めピン14をデフケース2及びピニオン軸9に圧入する。次いで,左右のスリーブ20を対応する第1及び第2軸受ボス4,5にその外端から嵌挿し,スリーブ20の第2シール面20eがサイドギヤ11の第1シール面11dに密着するまで,スリーブ20の雌ねじ20aをサイドギヤ11の雄ねじ11cに螺合緊締し,デフケース2の内部と筒部11b及びスリーブ20の螺合部との連通を遮断する。
最後に,ロックナット26をスリーブ20の環状凹部20bにその外端から挿入し,ロックナット26の工具係合孔26d内に挿入した工具を回転させて,ロックナット26の雌ねじ26aをサイドギヤ11の雄ねじ11cに螺合緊締して,ねじ部26bのテーパ面26eをスリーブ20のテーパ面20cに押し込む。
このように,スリーブ20の雌ねじ20aをサイドギヤ11の雄ねじ11bに螺合緊締することにより,サイドギヤ11にスリーブ20を一体に連結することができ,組付性が良好となる。しかも,上記螺合緊締によりサイドギヤ11及びスリーブ20の第1,第2シール面11d,20e同士が密着することによって,デフケース2内部と筒部11b及びスリーブ20の螺合部との連通を遮断するシールが確立されるので,シール部材が不要となり,したがって簡単な構造によりサイドギヤ11及びスリーブ20間を液密にすることができる。
また,操作部26cを工具により操作してロックナット26をスリーブ20の環状凹部20bにその軸方向外側から挿入して,サイドギヤ11の筒部11bの外周に螺合緊締し,ロックナット26のテーパ面26eをスリーブ20の内端部のテーパ面20cに押し込んで,スリーブ20をロックすると,スリーブ20の内端部のテーパ面20cに対するロックナット26のテーパ面26eの楔効果により,両テーパ面26e,20c間の面圧が高まり,サイドギヤ11とスリーブ20との螺合部の緩みを抑制することができる。
こうして組立てた差動装置Dはミッションケース1に組み込まれ,スリーブ20の外端部とミッションケース1との間にオイルシール25を介装する。その後,ミッションケース1内に潤滑オイルを注入すると,その一部が作業窓18を通してデフケース2内に流入して,差動ギヤ機構3各部の潤滑に供される。
而して,ミッションケース1内の潤滑オイルは,オイルシール25によって,スリーブ20の外端部外周からの流出が阻止され,またデフケース2内の潤滑オイルは,サイドギヤ11及びスリーブ20の第1,第2シール面11d,20eの密着によって,サイドギヤ11及びスリーブ20の嵌合部からの流出が阻止される。こうしたことは,サイドギヤ11からドライブ軸7,8を抜き取っても,ミッションケース及びデフケース2内の潤滑オイルが外部に流出しないことを意味する。
差動装置Dを収容したミッションケース1が自動車に搭載されてから,左右のドライブ軸7,8は,対応するサイドギヤ11のハブ11aの内周にスプライン29を介して嵌合される。
差動装置Dの作動時,サイドギヤ11の回転トルクは,スプライン29を介してドライブ軸7,8に伝達する。その際,スリーブ20はサイドギヤ11と共に回転し,スリーブ20の外周面は,第1及び第2軸受ボス4,5の潤滑溝21に保持される潤滑オイルにより潤滑される。
次に,図3に示す本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態では,サイドギヤ11のハブ11aには,筒部11bの根元を囲繞する環状の凹部30が設けられており,この凹部30には大径側内周面にテーパ状の第1シール面30aが形成され,またスリーブ20の凸部20dの内端外縁には,第1シール面30aに対向する第2シール面20fが形成される。その他の構成は,前実施形態と略同様であるので,図3中,第1実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して,重複する説明を省略する。
この第2実施形態によれば,サイドギヤ11の第1シール面30aに対するスリーブ20の第2シール面20fの押込みによる楔効果により第1及び第2シール面30a,20f間の面圧を高めることができ,両シール面30a,20f間のシール性の向上を図ることができる。
次に,図4に示す本発明の第3実施形態について説明する。
この第3実施形態では,スリーブ20のテーパ面20cの軸線Aを前記第1及び第2軸受ボス4,5の軸線Xに一致させて,軸線Aに対して,ロックナット26´のテーパ面26eの軸線Bを一定量eだけ偏心させている。その他の構成は,前記第2実施形態と同様であるので,図4中,第2実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して,重複する説明を省略する。
この第3実施形態によれば,ロックナット26´をサイドギヤ11の筒部11bに螺合緊締して,スリーブ20のテーパ面20cにロックナット26´のテーパ面26eを押し込むと,スリーブ20のテーパ面20cに対してロックナット26´のテーパ面26eが一定量e偏心しているから,両テーパ面20c,26eの一側の当接面に,前記偏心量eを減少させようとする側圧が発生し,筒部11bとロックナット26´との螺合部の一側の摩擦力が効果的に増加する。これにより,ロックナット26´の筒部11及びスリーブ20に対するロック機能が増強し,スリーブ20及び筒部11の螺合部の緩みを効果的に防ぎ,サイドギヤ11の第1シール面30aとスリーブ20の第2シール面20fとの密着状態を長期にわたり維持することができる。
尚,この第3実施形態においては,ロックナット26´のテーパ面26eの軸線Bを第1及び第2軸受ボス4,5の軸線Xに一致させて,軸線Bに対して,スリーブ20のテーパ面20cの軸線Aを一定量eだけ偏心させても同様の効果を得ることができる。
本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,リングギヤ17及びフランジ15のボルト締結に代えて,溶接による結合を採用することもできる。またデフケース2内の潤滑オイルのサイドギヤ11のハブ11a内への流出を防ぐべく,ハブ11aの底部11a1に代えて,プラグをハブ11aの内周に液密に圧入することもできる。
D・・・・差動装置
X・・・・軸線
1・・・・ミッションケース
2・・・・デフケース
3・・・・差動ギヤ機構
4・・・・第1軸受ボス
5・・・・第2軸受ボス
7,8・・ドライブ軸
11・・・・サイドギヤ
11b・・・筒部
11d・・・第1シール面
18・・・・作業窓
20・・・・スリーブ
20b・・・環状凹部
20c・・・テーパ面
20e,20f・・第2シール面
26,26´・・・ロックナット
26e・・・テーパ面
30a・・・第1シール面
X・・・・軸線
1・・・・ミッションケース
2・・・・デフケース
3・・・・差動ギヤ機構
4・・・・第1軸受ボス
5・・・・第2軸受ボス
7,8・・ドライブ軸
11・・・・サイドギヤ
11b・・・筒部
11d・・・第1シール面
18・・・・作業窓
20・・・・スリーブ
20b・・・環状凹部
20c・・・テーパ面
20e,20f・・第2シール面
26,26´・・・ロックナット
26e・・・テーパ面
30a・・・第1シール面
Claims (4)
- 差動ギヤ機構(3)を収容する一体型のデフケース(2)の一側部及び他側部に,同一軸線(X)上に並んでミッションケース(1)に回転自在に支承される第1及び第2軸受ボス(4,5)を一体に形成し,また同デフケース(2)の周壁に,前記差動ギヤ機構(3)を挿入するための作業窓(18)を設け,前記第1及び第2軸受ボス(4,5)には,それらの外端側から一対のスリーブ(20)を嵌挿して,これらスリーブ(20)を前記差動ギヤ機構(3)の左右一対のサイドギヤ(11)にそれぞれ連結し,これらスリーブ(20)の前記第1及び第2軸受ボス(4,5)より突出する外端部と前記ミッションケース(1)との間にオイルシール(25)が介装され,前記一対のサイドギヤ(11)のハブ(11a)には,前記スリーブ(20)に嵌挿される左右のドライブ軸(7,8)がスプライン嵌合される差動装置において,
前記サイドギヤ(11)のハブ(11a)の外端に筒部(11b)を一体に突設し,この筒部(11b)の外周に前記スリーブ(20)を螺合緊締し,前記サイドギヤ(11)及びスリーブ(20)には,前記螺合緊締により互いに密着して前記デフケース(2)内部と前記筒部(11b)及びスリーブ(20)の螺合部との連通を遮断する第1及び第2シール面(11d,30a;20e,20f)を形成したことを特徴とする差動装置。 - 請求項1に記載の差動装置において,
前記スリーブ(20)の内周に,前記筒部(11b)の外端部外周を臨ませる環状凹部(20b)を設け,この環状凹部(20b)において前記スリーブ(20)を軸方向内向きに押圧するロックナット(26,26´)を前記筒部(11b)の外周に螺合緊締したことを特徴とする差動装置。 - 請求項2に記載の差動装置において,
前記環状凹部(20b)と前記ロックナット(26´)とに,互いに押圧するテーパ面(20c,26e)を形成すると共に,これらテーパ面(20c,26e)を互いに偏心させたことを特徴とする差動装置。 - 請求項1に記載の差動装置において,
前記第1及び第2シール面(30a;20f)をテーパ状に形成したことを特徴とする差動装置。
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