(実施の形態1)
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。モータ制御装置100は、入力部101と、制御部102と、タイマ103と、出力部104とを備えている。入力部101には、モータ制御のためのコマンドが入力される。入力部101は、入力されたコマンドを制御部102へ出力する。
制御部102は、CPU、ROM、RAM等からなる。制御部102は、入力部101から出力されたコマンドを解析し、コマンドに対応した制御データを、出力部104を介してモータ群108に出力する。また、制御部102は、タイマ103によって計時される周期に基づいて制御データを出力する。具体的には、制御部102は、タイマ103から周期的に出力される周期信号が出力されたタイミングで制御データを出力する。
また、入力部101から出力されるコマンドには、制御データの供給周期の切替指示が含まれている。制御部102は、コマンドを解析することによって供給周期の切替指示を抽出する。そして、制御部102は、抽出した切替指示が示す周期を、タイマ103における計時周期としてタイマ103に設定する。
タイマ103は、制御部102によって設定された所定の周期を計時し、計時した所定の周期で周期信号を制御部102へ出力する。モータ群108は、図示のように、複数のモータ1〜6を有しており、モータ1〜6が個別に動作するようになっている。モータ1〜6のそれぞれは、遊技盤上に設けられた役物などの可動部材を駆動する。モータ1〜6のそれぞれは、周期的に供給される制御データに応じた動作をするモータである。
図2は、モータ制御装置が実行するモータ制御の処理内容(その1)を示すフローチャートである。ここでは、モータ群108のうちのモータ1に対する制御について説明する。以下の処理は、図1に示す制御部102がROM等に記憶された所定のモータ制御プログラムを実行することによりなされる。
始めに、制御部102は、入力部101を介して制御データの供給周期の切替指示が入力されたか否かを判断する(ステップS201)。供給周期の切替指示が入力された場合(ステップS201:Yes)は、入力された供給指示に基づいてタイマ103の計時周期を切り替え(ステップS202)、ステップS203に移行する。
ステップS201において、供給指示が入力されていない場合(ステップS201:No)は、タイマ103から周期信号が出力されたか否かを判断する(ステップS203)。周期信号が出力されていない場合(ステップS203:No)は、一連の処理を終了する。周期信号が出力された場合(ステップS203:Yes)は、モータ1へ制御データを供給し(ステップS204)、一連の処理を終了する。
以上の処理を繰り返し行うことで、タイマ103によって計時される周期で、モータ1へ制御データを供給することができる。また、供給周期の切替指示が入力された場合は、タイマ103の計時周期を切り替え、制御データの供給周期を切り替えることができる。
図3は、本発明によるモータ制御のタイミングチャートである。図3は、図2の処理内容に基づくモータ制御の一例を示している。横軸は時間軸を示している。符号311(切替指示入力)は、入力部101に対する切替指示の入力タイミングを示している。符号312(タイマ出力)は、タイマ103の周期信号の出力タイミングを示している。符号313(制御データ供給)は、制御部102の制御データの供給タイミングを示している。
符号312に示すように、タイマ103は、周期的に周期信号を出力する。時期t1以前の期間においては、タイマ103は、0.8msec周期で周期信号を出力している。また、符号311に示すように、時期t1において、入力部101に対して切替指示が入力されたとする。ここでは、制御データの供給周期を0.5msecに切り替える旨の切替指示が入力部101に対して入力されたとする。
この場合は、制御部102が、タイマ103の計時周期を0.5msecに切り替える。これにより、符号312に示すように、タイマ103は、時期t1以降の期間は0.5msec周期で周期信号を出力するようになる。
符号313に示すように、制御部102は、タイマ103によって周期信号が出力されたタイミング(符号312参照)において制御データをモータ1へ供給する。したがって、制御部102は、時期t1以前の期間は0.8msec周期で制御データを供給し、時期t1以降の期間は0.5msec周期で制御データを供給する。
(遊技機の基本構成)
本発明のモータ制御装置は、各種装置に適用することができるが、以下に説明する遊技機に適用することができる。図4は、本発明の遊技機の一例を示す正面図である。この遊技機は遊技盤401を備えている。遊技盤401の下部位置には、発射部の一部である操作ハンドル413が配置されている。
発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール402a,402b間を上昇して遊技盤401の上部位置に達した後、遊技領域403内を落下する。遊技領域403には、図示を省略する複数の釘が設けられ、遊技球を各種の方向に向けて落下させるとともに、落下途中の位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、入賞口が配設されている。
遊技盤401の遊技領域403の中央部分には、画像表示部404が配置されている。画像表示部404としては、たとえば液晶表示器(LCD)が用いられる。画像表示部404の下方には、始動入賞させるための始動入賞口405aが配設されている。また、始動入賞口405aの下部には、電動チューリップ(電チュー405b)が配設されている。画像表示部404の下側には、入賞ゲート406が配設されている。始動入賞口405aと、電チュー405bは、いずれも入賞により図柄変動させることができる。
入賞ゲート406は、遊技球の通過を検出し、電チュー405bを一定時間だけ開放させる抽選を行うために設けられる。画像表示部404の側部や下方等には普通入賞口407が配設されている。普通入賞口407に遊技球が入賞すると、普通入賞時の賞球数(たとえば10個)の払い出しを行う。遊技領域403の最下部には、どの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口408が設けられている。このほか、不図示であるが遊技領域403には、役物あるいは可動式の可動役物が設けられることもある。
上述した画像表示部404は、始動入賞口405aおよび電チュー405bに遊技球が入賞したときに、複数の図柄の表示の変動を開始させ、所定時間後に図柄が停止する。この停止時に特定図柄(たとえば「777」)が揃ったとき、大当たり状態となる。大当たり状態のとき、下方に位置する大入賞口409の一定の期間の開放を所定ラウンド(たとえば15ラウンド)繰り返し、入賞した遊技球に対応した数の賞球を払い出す。画像表示部404の上部には、保留玉表示部420(420a〜420d)が設けられている。
遊技盤401の遊技領域403の外周部分には、枠部材410が設けられている。枠部材410は、遊技盤401の上下左右の4辺において遊技領域403の周囲を囲む形状を有している。枠部材410において、遊技領域403の上側および下側となる2辺には、複数のランプ群411(枠ランプ)と役物群412が設けられている。
役物群412のそれぞれは、上述したモータ群108の各モータによって駆動される。したがって、役物群412のそれぞれは、上述したモータ制御に応じて駆動される。たとえば、リーチ時には、役物群412が回転し、リーチ時の演出効果を高めることができるようになっている。
枠部材410の下部位置には、操作ハンドル413が配置されている。操作ハンドル413は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル413は、上記の枠部材410と同様に、遊技盤401の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。また、枠部材410には、音声を出力するスピーカが組み込まれている。
枠部材410において、遊技領域403の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付ける演出ボタン417(チャンスボタン)が設けられている。演出ボタン417の操作は、たとえば、遊技中における特定のリーチ演出に際し、演出ボタン417の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。
(制御部の内部構成)
図5は、遊技機の制御部の内部構成を示すブロック図である。制御部500は、複数の制御部102により構成されている。図示の例では、主制御部501と、演出制御部502と、賞球制御部503と、ランプ制御部551とを有する。主制御部501は、遊技機の遊技にかかる基本動作を制御する。演出制御部502は、遊技中の演出動作を制御する。賞球制御部503は、払い出す賞球数を制御する。ランプ制御部551は、上述したモータ群108に対するモータ制御を行う。
図1に記載の制御部102は、ランプ制御部551内部の不図示のCPU、あるいは演出制御部502に設けられたCPU541が実行する。また、図1に記載のタイマ103は、制御部500内部に設けられるCPU(たとえばランプ制御部551のCPU)、演出制御部502のCPU541、主制御部501のCPU511に接続された図示しないタイマによって構成できる。
主制御部501は、ROM512に記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行するCPU511と、CPU511の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM513等を備えて構成される。主制御部501は、たとえば主制御基板によってその機能を実現する。RAM513にセットされた各種コマンドは、演出制御部502、賞球制御部503に所定のタイミングで送出される。
この主制御部501には、始動入賞口405aに入賞した入賞球を検出する始動入賞口検出部521a(始動口SW)と、電チュー405bに入賞した入賞球を検出する電チュー入賞口検出部521b(電チューSW)と、入賞ゲート406を通過した遊技球を検出するゲート検出部522(ゲートSW)と、普通入賞口407に入賞した遊技球を検出する普通入賞口検出部523(普通入賞口SW)と、大入賞口409に入賞した入賞球を検出する大入賞口検出部524(大入賞口SW)と、が接続されている。
普通入賞口検出部523は、普通入賞口407の配置位置別のSW1、SW2等、複数個設けてもよい。これらの検出部としては、近接スイッチ等を用いて構成することができる。始動入賞口検出部521a、電チュー入賞口検出部521b、ゲート検出部522、普通入賞口検出部523、および大入賞口検出部524による検出結果は、主制御部501に入力される。
また、主制御部501は、電チュー405bを一定時間開放させる電チューソレノイド525と、大入賞口409を開閉する大入賞口ソレノイド531に対する駆動の制御を行う。大入賞口ソレノイド531は、大当たり時に大入賞口409を一定期間開放する動作を行う。この大当たりは、生成した乱数に基づき所定の確率で発生するようあらかじめプログラムされている。
また、この主制御部501には、保留玉表示部420が接続されている。始動入賞口検出部521a(始動口SW)、あるいは電チュー入賞口検出部521b(電チューSW)にて遊技球が検出され、次回以降の図柄変動の保留個数の表示データを保留玉表示部420に出力する。
次に、演出制御部502は、遊技中における演出内容の制御を行う。この演出制御部502は、主制御部501から送出されるコマンドに基づき、演出にかかる画像および音声の制御を行う。このため、演出処理を実行するCPU541と、演出のプログラム、および背景画像、図柄画像、キャラクタ画像など各種画像データや各種音声を記憶するROM542と、CPU541の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM543と、画像表示部404に表示させる画像データを格納するVRAM544とを備える。この演出制御部502には、上記の演出ボタン417が接続されており、演出ボタン417の操作は、演出制御部502に入力される。
演出制御部502は、主制御部501から送出されるコマンドに基づき、CPU541がROM542に記憶されたプログラムを読み込んで、演出内容を決定し、背景画像表示処理、図柄画像表示/変動処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理と音声処理を実行する。この際、必要な画像データおよび音声データをROM542から読み出してVRAM544に書き込む。VRAM544に書き込まれた背景画像、図柄画像、キャラクタ画像は、表示画面上において画像表示部404に重畳表示される。すなわち、図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。
この場合に、同一位置に背景画像と図柄画像が重なるときは、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してRAM543に記憶させる。以上の演出制御部502は、たとえば演出制御基板によってその機能を実現する。
演出制御部502は、画像表示部404に対しては、遊技中における演出内容、たとえば、図柄の移動表示や、リーチ(3つの図柄のうちの2つが揃った状態)、および大当たり時の各種表示情報を生成して出力する。遊技が一定時間中断されたときには客待ちの画面を表示出力する。また、この演出制御部502は、スピーカ577から音声を出力させるためのデータを出力する。このほか、不図示であるが、遊技盤401上に可動役物が設けられる場合は、演出の一部としてこの可動役物を移動させる制御を行う。
ランプ制御部551は、ランプ群411を制御する機能とともに、図1に示したモータ制御装置100の各機能部を有している。このランプ制御部551は、ランプ群411の点灯を制御するデータを出力するとともに、モータ駆動のための処理を実行し、遊技盤401や枠部材410等に設けられている役物群412を制御するデータを出力する。
次に、賞球制御部503は、ROM582に記憶されたプログラムに基づき、賞球制御を行う。この賞球制御部503は、賞球制御の処理を実行するCPU581と、CPU581の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM583と、を備えて構成される。賞球制御部503は、たとえば賞球基板によってその機能を実現する。
賞球制御部503は、払出部591(払出駆動モータ)に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行う。払出部591は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータからなる。また、賞球制御部503は、発射部592に対する遊技球の発射の操作を検出し、遊技球の発射を制御する。賞球制御部503は、この払出部591に対して、各入賞口(始動入賞口405a、電チュー405b、普通入賞口407、大入賞口409)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。
発射部592は、遊技のための遊技球を発射する。発射部592は、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイド等を備える。賞球制御部503は、発射部592のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させる。これにより、遊技盤401の遊技領域403に遊技球が送り出される。
また、この賞球制御部503には、払い出す遊技球の状態を検出する不図示の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部としては、払出球検出SW、球有り検出SW、満タン検出SW等がある。
上記構成の主制御部501と、演出制御部502と、賞球制御部503と、ランプ制御部551は、それぞれ異なるプリント基板(主制御基板、演出制御基板、賞球基板、モータ基板)に設けられる。これに限らず、たとえば、賞球制御部503は、主制御部501と同一のプリント基板上に設けることもできる。
(遊技機の基本動作)
上記構成による遊技機の基本動作の一例を説明する。主制御部501のCPU511により遊技中の制御が行われ、各入賞口に対する遊技球の入賞状況を賞球制御部503に出力し、賞球制御部503は、入賞状況に対応した賞球数の払い出しを行う。
また、始動入賞口405a、あるいは電チュー405bに遊技球が入賞するごとに、対応する制御信号を演出制御部502に出力し、演出制御部502は、画像表示部404の図柄を変動表示させ、停止させることを繰り返す。大当たり発生が決定しているときには、対応する制御信号を演出制御部502に出力し、演出制御部502は、所定の図柄で揃えて停止させる。このとき同時に、大入賞口409を開放する制御を行う。また、図柄変動の保留個数の表示データを保留玉表示部420に出力する。
演出制御部502は、大当たり発生期間中、および大当たり発生までの間のリーチ時や、リーチ予告時等には、画像表示部404に対して、図柄の変動表示に加えて各種の演出表示を行う。このほか、ランプ制御部551に対してコマンドを出力して役物群412に対して特定の駆動を行う等の演出を行う。
そして、大当たり発生時には、大入賞口409が複数回開放される。1回の開放を1ラウンドとして、たとえば15回のラウンドが繰り返し実行される。1ラウンドの期間は、遊技球がたとえば10個入賞したとき、あるいは所定期間(たとえば30秒)とされている。この際、賞球制御部503は、大入賞口409に対する遊技球1個の入賞あたり15個の賞球数で払い出しを行う。大当たり終了後は、この大当たり状態が解除され、通常の遊技状態に復帰する。
以上説明した実施の形態1によれば、制御データの供給周期の切替指示に基づいてタイマにおける計時周期を切り替えることによって、モータに対する制御データの供給周期を切り替えることができる。タイマにおける計時周期は、切替単位を任意に設定することができるため、柔軟に切り替えることができる。このため、モータに対する制御データの供給速度を柔軟に切り替えることができる。
また、モータ制御装置100を有する遊技機によれば、遊技盤上に多数配置される役物などの可動部材を駆動するモータの駆動速度を柔軟に制御することができる。このため、役物などを用いた演出を効果的に行えるようになる。
(実施の形態2)
実施の形態2においては、モータ群108の各モータに対して異なる周期で制御データを供給する場合について説明する。この場合は、制御部102は、次に供給時期となるモータを判定し、判定したモータが次に供給時期となるまでの期間を算出し、算出した期間に基づいてタイマ103による計時周期を順次切り替えることによって、各モータへ異なる周期によって制御データを供給する。
図6は、モータ制御装置が実行するモータ制御の処理内容(その2)を示すフローチャートである。以下の処理は、図1に示す制御部102がROM等に記憶された所定のモータ制御プログラムを実行することによりなされる。始めに、制御部102は、モータ1およびモータ2の各供給周期に基づいて、モータ群108のうちの次に供給時期となるモータを判定する(ステップS601)。
次に制御部102は、ステップS601によって次に供給時期となるモータとして判定されたモータの供給周期と、このモータの制御データの未供給期間と、の差(供給周期−未供給期間)を算出する(ステップS602)。モータの制御データの未供給期間は、このモータに対して最後に制御データを供給してから現在までの期間である。
次に制御部102は、ステップS602によって算出された期間を、計時周期としてタイマ103に設定し(ステップS603)、一連の処理を終了する。これにより、タイマ103は、制御部102によって設定された計時周期を、制御部102によって計時周期が設定された時期から計時し始める。この後、待機処理(図7参照)へ移行する。
図7は、モータ制御装置による待機処理を示すフローチャートである。図6のステップS603によって計時周期をタイマ103に設定した後、制御部102は、以下の待機処理を行う。制御部102は、タイマ103から周期信号が出力されたか否かを判断する(ステップS701)。タイマ103から周期信号が出力されない場合(ステップS701:No)は、一連の処理を終了し、ステップS701に戻って処理を続行する。
ステップS701において、タイマ103から周期信号が出力された場合(ステップS701:Yes)は、制御部102は、図6のステップS601によって次に供給時期となるモータとして判定されたモータに対して制御データを供給し(ステップS702)、一連の待機処理を終了し、図6のステップS601に戻って処理を続行する。
図8は、複数のモータに対する制御の一例を示すタイミングチャートである。ここではモータ1およびモータ2に対する制御の一例を示すが、モータ3〜6に対する制御についても同様である。横軸は時間軸を示している。符号811および符号812は、それぞれモータ1およびモータ2に対する制御データの供給タイミングを示している。モータ1に対しては、0.8msecの周期で制御データを供給するとする。また、モータ2に対しては、0.5msecの周期で制御データを供給するとする。
時期t1において、制御部102はモータ1へ制御データを供給するとする。そして、時期t1から0.8msec後の時期t2において、制御部102は、モータ1へ制御データを供給するとともに、モータ2への制御データの供給を開始する。時期t2において、制御部102は、モータ1およびモータ2のうちの、次に制御データの供給時期となるモータを判定する(図6のステップS601)。
ここでは、次に制御データの供給時期となるモータとしてモータ2が判定される。制御部102は、(モータ2の制御データの供給周期)−(モータ2の制御データの未供給期間)を算出する(図6のステップS602)。(モータ2の制御データの供給周期)は上述の通り0.5msecである。時期t2においてモータ2へ制御データを供給しているため、時期t2における(モータ2の制御データの未供給期間)は0である。
このため、(モータ2の制御データの供給周期)−(モータ2の制御データの未供給期間)=0.5−0=0.5が算出される。次に制御部102は、算出した0.5msecを計時周期としてタイマ103に設定し(図6のステップS603)、タイマ103から周期信号が出力されるのを待ってモータ2へ制御データを供給する。したがって、時期t2から0.5msec後の時期t3においてモータ2へ制御データが供給される。
時期t3において、制御部102は、モータ2へ制御データを供給するとともに、モータ1およびモータ2のうちの、次に制御データの供給時期となるモータを判定する。ここでは、モータ1が、次に制御データの供給時期となるモータとして判定される。
制御部102は、(モータ1の制御データの供給周期)−(モータ1の制御データの未供給期間)を算出する。(モータ1の制御データの供給周期)は上述の通り0.8msecである。時期t2において制御部102がモータ1へ制御データを供給しているため、時期t3における(モータ1の制御データの未供給期間)は0.5msecである。
このため、(モータ1の制御データの供給周期)−(モータ1の制御データの未供給期間)=0.8−0.5=0.3が算出される。次に制御部102は、算出した0.3msecを計時周期としてタイマ103に設定し、タイマ103から周期信号が出力されるのを待ってモータ1へ制御データを供給する。したがって、制御部102は、時期t3から0.3msec後の時期t4においてモータ1へ制御データを供給する。
時期t4において、制御部102は、モータ1へ制御データを供給するとともに、モータ1およびモータ2のうちの、次に制御データの供給時期となるモータを判定する。ここでは、モータ2が、次に制御データの供給時期となるモータとして判定される。
制御部102は、(モータ2の制御データの供給周期)−(モータ2の制御データの未供給期間)を算出する。(モータ2の制御データの供給周期)は上述の通り0.5msecである。時期t3において制御部102がモータ2へ制御データを供給しているため、時期t4における(モータ2の制御データの未供給期間)は0.3msecである。
このため、(モータ2の制御データの供給周期)−(モータ2の制御データの未供給期間)=0.5−0.3=0.2が算出される。次に制御部102は、算出した0.2msecを計時周期としてタイマ103に設定し、タイマ103から周期信号が出力されるのを待ってモータ2へ制御データを供給する。したがって、制御部102は、時期t4から0.2msec後の時期t5においてモータ2へ制御データを供給する。
時期t5において、制御部102は、モータ2へ制御データを供給するとともに、モータ1およびモータ2のうちの、次に制御データの供給時期となるモータを判定する。ここでは、モータ2が、次に制御データの供給時期となるモータとして判定される。
制御部102は、(モータ2の制御データの供給周期)−(モータ2の制御データの未供給期間)を算出する。(モータ2の制御データの供給周期)は上述の通り0.5msecである。時期t5において制御部102がモータ2へ制御データを供給しているため、時期t5における(モータ2の制御データの未供給期間)は0msecである。
このため、(モータ2の制御データの供給周期)−(モータ2の制御データの未供給期間)=0.5−0=0.5が算出される。次に制御部102は、算出した0.5msecを計時周期としてタイマ103に設定し、タイマ103から周期信号が出力されるのを待ってモータ2へ制御データを供給する。したがって、制御部102は、時期t5から0.5msec後の時期t6においてモータ2へ制御データを供給する。
時期t6において、制御部102は、モータ2へ制御データを供給するとともに、モータ1およびモータ2のうちの、次に制御データの供給時期となるモータを判定する。ここでは、モータ1が、次に制御データの供給時期となるモータとして判定される。
制御部102は、(モータ1の制御データの供給周期)−(モータ1の制御データの未供給期間)を算出する。(モータ1の制御データの供給周期)は上述の通り0.8msecである。時期t4において制御部102がモータ1へ制御データを供給しているため、時期t6における(モータ1の制御データの未供給期間)は0.7msecである。
このため、(モータ1の制御データの供給周期)−(モータ1の制御データの未供給期間)=0.8−0.7=0.1が算出される。次に制御部102は、算出した0.1msecを計時周期としてタイマ103に設定し、タイマ103から周期信号が出力されるのを待ってモータ1へ制御データを供給する。したがって、制御部102は、時期t6から0.1msec後の時期t7においてモータ1へ制御データを供給する。
以後同様に、制御部102は、時期t7の0.4msec後の時期t8においてモータ2へ制御データを供給する。また、制御部102は、時期t8の0.4msec後の時期t9においてモータ1へ制御データを供給する。また、制御部102は、時期t9の0.1msec後の時期t10においてモータ2へ制御データを供給する。
また、制御部102は、時期t10の0.5msec後の時期t11においてモータ2へ制御データを供給する。また、制御部102は、時期t11の0.2msec後の時期t12においてモータ2へ制御データを供給する。これにより、制御部102は、0.8msec周期でモータ1へ制御データを供給するとともに、0.5msec周期でモータ2へ制御データを供給することができる。
(次に供給時期となるモータの判定)
図6のステップS601において、次に制御データの供給時期となるモータを判定する方法の一例を説明する。所定の時期において次に供給時期となるモータを判定する場合は、各モータについて、(制御データの供給周期)−(制御データの未供給期間)を算出し、算出結果が最小となったモータを、次に供給時期となるモータとして判定する。
たとえば、図8の時期t2においては、モータ1の(制御データの供給周期)−(制御データの未供給期間)は0.8−0=0.8である。また、モータ2の(制御データの供給周期)−(制御データの未供給期間)は0.5−0=0.5である。このため、モータ2の方が算出結果が小さいため、モータ2を次に供給時期となるモータとして判定する。
また、図8の時期t3においては、モータ1の(制御データの供給周期)−(制御データの未供給期間)は0.8−0.5=0.3である。また、モータ2の(制御データの供給周期)−(制御データの未供給期間)は0.5−0=0.5である。このため、モータ1の方が算出結果が小さいため、モータ1を次に供給時期となるモータとして判定する。
以上説明した実施の形態2によれば、複数のモータを異なる供給周期で制御する場合でも、タイマによる計時周期を順次切り替えることによって各モータを制御することができる。このため、複数のモータに対応してタイマを複数設けて制御する場合と比べて、1つのタイマによって複数のモータを制御できるため、低コストでモータ制御装置を構成することができる。
なお、本実施の形態で説明したモータ制御方法は、あらかじめ用意されたプログラムをこの遊技機に設けられたコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。