JP2013094493A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大当り図柄が図柄表示部に導出された後、遊技球が特定領域を通過したことを条件として特別遊技が開始される遊技機において、遊技球の特定領域の通過に関する遊技の興趣性を高める。
【解決手段】 第1抽選に当選して図柄表示部にその旨を示す図柄が表示された後、遊技球が特定領域を通過するまで、特別遊技の開始が保留される遊技機において、主制御部は、第1抽選に当選し前記図柄表示部にその旨を示す図柄を導出した後遊技球が前記特定領域を通過したときに乱数値を取得し、該乱数値に基づきその後に実行すべき特別遊技の種別を抽選する第2抽選を実行すると共に、該第2抽選結果に応じてその結果を遊技者に報知するために要する報知時間を設定し、該報知時間が経過した後、前記第2抽選結果に応じた種別の特別遊技を開始する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、遊技機に関し、特に、所定の遊技球の通過を検知する特定領域が設けられる遊技機に関する。
弾球遊技機の一種であるパチンコ機は、条件装置の作動(すなわち、大当り図柄が図柄表示部に導出された場合)後に、微小時間をおいて役物連続作動装置を作動するように構成されていた。役物連続作動装置は、条件装置の作動の終了に応じて、その作動を終了するように構成されていた。
特許文献1に記載の遊技機では、条件装置が作動した後に、役物連続作動装置作動口に入球することで大入賞口が開放されるように構成されている。このようにすることで、大当り発生から大当り遊技の開始までに時間的な余裕を作り出している。大当り遊技の開始までに時間的な余裕があるので、大当り発生後に持ち球が尽きてしまった場合であっても、遊技者に遊技球を補充する時間的な余裕を作り出すことを可能にしている。
登録実用新案第3111092号公報
しかしながら、特許文献1に係る遊技機では、役物連続作動装置作動口への入球は、単に役物連続作動装置を作動させるためのスイッチでしかない。そこで、条件装置の作動後から役物連続作動装置を作動させるまで間に、さらに遊技させるようにすることで興趣性を高めることが考えられる。
本発明は、斯かる事情に鑑み、大当り図柄が図柄表示部に導出された後、遊技球が特定領域を通過したことを条件として特別遊技が開始される遊技機において、遊技球の特定領域の通過に関する遊技の興趣性を高めることを課題とする。
本発明に係る遊技機は、遊技制御を司る主制御部を備えると共に、遊技球が入球可能な始動口と、通常は入球不能に閉塞され特別遊技時に複数回開放される大入賞口と、遊技球が通過可能な特定領域と、始動口に遊技球が入球したときに前記主制御部が取得した乱数値に基づき実行する特別遊技を実行するか否かに係る第1抽選の後図柄変動を経て第1抽選結果を示す図柄を導出する図柄表示部とを遊技盤面に備え、第1抽選に当選して前記図柄表示部にその旨を示す図柄が表示された後、遊技球が前記特定領域を通過するまで、特別遊技の開始が保留される遊技機において、前記主制御部は、第1抽選に当選し前記図柄表示部にその旨を示す図柄を導出した後遊技球が前記特定領域を通過したときに乱数値を取得し、該乱数値に基づきその後に実行すべき特別遊技の種別を抽選する第2抽選を実行すると共に、該第2抽選結果に応じてその結果を遊技者に報知するために要する報知時間を設定し、該報知時間が経過した後、前記第2抽選結果に応じた種別の特別遊技を開始することを特徴とする。
斯かる構成によれば、前記第1抽選に当選した旨を示す図柄(以下、大当り図柄という)が図柄表示部に導出された後、遊技球が特定領域を通過するまで特別遊技の開始が保留されるため、特許文献1に記載の遊技機と同様に、大当り図柄導出時に持ち球が尽きてしまった場合でも、これに対応する時間的余裕が生じる。
また、大当り図柄が図柄表示部に導出された後、遊技球が特定領域を通過したときに取得した乱数値に基づく第2抽選により、特別遊技の種別(以下、大当り種別という)が決定されるため、特別遊技の開始契機でしかなかった遊技球の特定領域の通過に、遊技結果を左右する重要かつ新たな意味合いが付加され、興趣が高められる。
さらに、第2抽選で決定した大当り種別に応じて報知時間が決定されるため、比較的利益の大きな大当り種別に当選した場合には祝福すべく長めの報知時間を設定する一方、比較的利益の小さな大当り種別に当選した場合には短めの報知時間を設定する等、大当り種別と報知時間との種々の対応関係の設定が可能となり、さらに興趣を高めることが可能となる。ここで特定領域とは、遊技盤上で始動口とは別に設けられるものであり、遊技球の通過を検知可能な領域をいう。
また、本発明に係る遊技機においては、前記第2抽選により決定される特別遊技の種別には、特別遊技中の前記大入賞口の開放回数、及び特別遊技後の遊技状態を前記第1抽選の当選確率が通常値に設定される通常遊技状態及び前記当選確率が通常値よりも高い値に設定される確変遊技状態のうち何れの遊技状態とするかのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
斯かる構成によれば、前記第2抽選により、遊技結果を左右する重要なパラメータ、即ち、開始されるべき特別遊技中に得られる出玉数に係る特別遊技中の大入賞口の開放回数(大当りラウンド数)、及び特別遊技後に確変遊技状態に移行するか否かのうち、少なくとも1つが決定されるため、遊技球の特定領域の通過に遊技者の興味を引き付けることができる。
また、本発明に係る遊技機においては、遊技に関わる種々の演出を表示する演出表示装置を遊技盤面に備えると共に、前記主制御部からの送信される情報に基づき前記演出表示装置を制御する副制御部とを備え、前記主制御部は、第1抽選結果に関する情報、該第1抽選結果を示す図柄が前記図柄表示部に導出された旨を示す情報、及び前記第2抽選結果及び前記報知時間に関する情報を副制御部に送信すると共に、前記副制御部は、前記主制御部から第1抽選に当選した旨の情報を受信した場合に、前記第1抽選結果を示す図柄が前記図柄表示部に導出された旨の情報を受信した後から前記第2抽選結果及び前記報知時間に関する情報を受信するまでの期間において、前記特定領域に向けた遊技球の打出しを促す旨のメッセージを前記演出表示装置に表示すると共に、前記第2抽選結果及び前記報知時間に関する情報を受信した後は、前記報知時間中に前記第2抽選の結果に関する情報を前記演出表示装置に表示してもよい。
斯かる構成によれば、演出表示装置には、図柄表示部に大当り図柄が導出されてから、遊技球が特定領域を通過するまでの期間は、スムーズに特別遊技へ移行させるべく、特定領域に向けた遊技球の打出しを示すメッセージが表示される。また、遊技球が特定領域を通過した後は、演出表示装置では、第2抽選で決定した大当り種別に係る演出が実行されるため、遊技者は、この演出から大当り種別を把握又は推察できる。
以上の如く、本願遊技機によれば、大当り図柄が図柄表示部に導出された後、遊技球が特定領域を通過したときに乱数値を取得し、該乱数値に基づき大当り種別が抽選されるため、特別遊技の開始契機でしかなかった遊技球の特定領域の通過に、遊技結果を左右する重要かつ新たな意味合いが付加され、興趣が高められる。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図を示す。 同実施形態に係る遊技盤の正面図を示す。 同実施形態に係る遊技機の概略的な電気的構成のブロック図を示す。 同実施形態に係る、条件装置、特定領域、及び役物連続作動装置に係る有効及び無効タイミングのタイミングチャートの一例を示す。 同実施形態に係る特別遊技状態に移行するまでのフローチャートを示す。 同実施形態に係る特別遊技状態移行後におけるフローチャートを示す。 同実施形態に係る、条件装置作動フラグが1に設定されてから、遊技球が特定領域を通過するまでの間に、演出表示装置上で実行される演出を示し、図7(a)は、その一例を示し、図7(b)は他の一例を示す。 同実施形態に係る、大当り種別抽選処理の内容の一例を示す。 同実施形態に係る、特定演出時間決定処理の内容の一例を示す。 同実施形態に係る、演出表示装置上で実行される確定演出の画面図を示し、図10(a)はその一例を示し、図10(b)は他の一例を示す。 同実施形態に係る、演出表示装置上で実行される昇格演出の画面図の一例を示す。 同実施形態に係る、演出表示装置上で実行される後報知演出の画面図の一例を示す。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る遊技機について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1〜図12は、遊技機1の一実施形態を示している。本実施形態では、遊技機1の例としてパチンコ機を示している。図1に示すように、遊技機1は、矩形状に枠組みされた外枠2と、外枠2に開閉自在に取り付けられる遊技盤保持枠2aと、この遊技盤保持枠2aの外側に配置され、遊技盤保持枠2aに開閉自在に取り付けられる扉3と、扉3の内側に配置され、遊技盤保持枠2aに保持される遊技盤4とを備える。なお、扉3には、内部の遊技盤4を視認できるように、透明板(例えばガラス板)からなる窓部3aを備える。遊技盤保持枠2aは、遊技店のいわゆる島設備内に設けられている。
前記扉3には、その下部側に、遊技球を遊技盤4に対して打出し操作するためのハンドル5と、遊技機1内からの賞球と貸玉として払出される遊技球とを受ける上皿6と、上皿6から溢れた遊技球を受ける下皿6aと、情報を表示するための各種演出ランプ7と、遊技中に所定の効果音を発するスピーカ8とが設けられている。
図1、図2に示すように、遊技盤4には、ハンドル5の操作によって打ち出された遊技球を遊技盤4の上部側に案内するガイドレール21、遊技盤4を通過する遊技球に不規則な動きをさせるための多数の遊技釘(図示せず)、遊技に関わる演出図柄を表示する演出表示装置22、後述する図柄表示部53を始動させる始動口23、大入賞口24、複数の一般入賞口25、遊技球が通過可能なゲート26及び特定領域27、及び遊技球を遊技機1内部へ回収する回収口28等が設けられている。この遊技機1は、始動口23、大入賞口24、一般入賞口25に遊技球が入ると、所定数の遊技球を賞球として上皿6に払い出すようになっている。また、遊技盤面の右下側には、普通図柄を表示する普通図柄表示部51と、普通図柄の保留状態を表示する複数の普通図柄用保留表示部52と、特別図柄を表示する図柄表示部53と、特別図柄の保留状態を表示する複数の図柄用保留表示部54とが設けられている。
普通図柄表示部51及び図柄表示部53は、それぞれ7セグ表示器で構成される。図柄表示部53には、後述する特別遊技(以下、大当り遊技ともいう)を実行するか否かに係る大当り抽選の結果を示す特別図柄が導出される。普通図柄表示部51には、後述する普通図柄抽選の結果を示す普通図柄が導出される(例えば、当選時には「7」、外れ時には「−」(バー)が表示される)。
前記図柄表示部53が(図柄変動を)停止した状態で、遊技球が始動口23に入賞すると、乱数値が取得され、該乱数値に基づき大当り抽選が実行される。そして、図柄表示部53での図柄変動が開始され、最終的に停止して、前記大当り抽選の結果を示す図柄が前記図柄表示部53に表示される。
また、前記図柄表示部53の図柄変動中や、図柄表示部53に前記大当り抽選に当選した旨を示す図柄(以下、大当り図柄という)が導出されてから大当り(特別)遊技が終了するまでの間に、遊技球が始動口23に入賞すると、最大4つを上限として乱数値は取得されるものの大当り抽選及び図柄変動は保留される。保留された大当り抽選及び図柄変動は、前の図柄変動又は大当り遊技が終了次第、順次先入れ先出しで処理され、処理された分の乱数値の記憶領域は空けられる。以下、保留された大当り抽選及び図柄変動の数を特図保留数という。なお、特図保留数が最大の4個の場合に遊技球が始動口23に入賞した場合、乱数値は取得されず、始動入賞に対する賞球払出処理のみが実行される。また、始動入賞時には、大当り抽選に用いる乱数値の他、図柄表示部53での図柄変動時間を決定するための乱数値も同時に取得する。また、特別図柄用保留表示部54は、特図保留数を表示する。
演出表示装置22は、液晶ディスプレイで構成され、図柄表示部53での図柄変動中にはこれに同期した3列の演出図柄の変動を伴う種々の演出、大当り遊技中にはその種別に応じた演出等、遊技状態に応じて種々の演出が表示される。例えば、図柄表示部53での図柄変動に同期した演出は、大当り抽選に当選した場合には3つ揃いの演出図柄、外れた場合には3つ揃い以外の演出図柄を最終的に導出することにより、大当り抽選結果を遊技者に報知する機能と、最終的な演出図柄を導出するまでの演出内容により大当りに対する期待度を遊技者に推察させる機能を有する。
特定領域27は、いわゆるスルーチャッカーであり、上方から下方に向かって遊技球を通過させることができるようになっている。特定領域27は、大入賞口24の側方に設けられ、特定領域27への遊技球の通過を検知する特定領域センサ70を有する。
図柄表示部53に大当り図柄が導出された後、特定領域センサ70が遊技球の通過を検知すると、大当り種別を抽選するための乱数値が取得され、大当り種別抽選が実行されると共に、所定期間経過後、大当り遊技が開始される。一方、図柄表示部53に大当り図柄が導出されてから大当り遊技が開始されるまでの期間以外に、特定領域センサ70が遊技球の通過を検知しても、これに応じて何らかの処理が実行されることはない。
本実施例の遊技機において、図柄表示部53に大当り図柄が導出された状態は、遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則でいうところの「役物連続作動装置に係る条件装置の作動」に相当し、役物連続作動装置に係る条件装置が作動した状態で遊技球が特定の領域を通過したことを条件として、役物連続作動装置が作動、即ち大当り遊技が開始されることになる。
具体的に、前記大当り種別抽選では、1回の大当り遊技における大入賞口24の開放回数、即ち2ラウンド、8ラウンド、16ラウンドといった大当り遊技における最大実行ラウンド数を決定すると共に、大当り遊技終了後の遊技状態を前記大当り抽選での当選確率が通常値(例えば1/300)に設定された通常遊技状態とする通常大当りと、通常値よりも高値(例えば1/30)に設定された確変遊技状態とする確変大当りのうち、何れの大当りとするかが決定される。
普通図柄表示部51が(図柄変動を)停止した状態で、遊技球がゲート26を通過すると乱数値が取得され、該乱数値に基づき普通図柄抽選が実行される。そして、普通図柄表示部51での図柄変動が開始され、最終的に停止して、前記普通図柄抽選の結果を示す図柄が普通図柄表示部51に導出される。また、普通図柄表示部51の図柄変動中や、普通図柄表示部51に普通図柄抽選に当選した旨を示す図柄が導出されてから後述する普通遊技が終了するまでの間に、遊技球がゲート26を通過すると、最大4つを上限として乱数値は取得されるものの普通図柄抽選及び図柄変動は保留される。保留された普通図柄抽選及び図柄変動は、前の図柄変動または普通遊技が終了次第、順次先入れ先出しで処理され、処理された分の乱数値の記憶領域は空けられる。以下、保留された普通図柄抽選及び図柄変動の数を普図保留数という。なお、普図保留数が最大の4個の場合に遊技球がゲート26を通過したとしても乱数値は取得されない。また、遊技球がゲート26を通過したときには、普通図柄抽選に用いる乱数値の他、普通図柄表示部51での図柄変動時間を決定するための乱数値等も同時に取得する。また、普通図柄用保留表示部52は、普図保留数を表示する。
普通図柄表示部51に当選図柄が導出された後に実行される普通遊技では、始動口23のチューリップ式電動役物23aが一定時間開放され、これによって遊技球が始動口23に入り易くなる。なお、普通遊技中のチューリップ式電動役物23aの開放時間及び開放態様は、普通図柄表示部51に導出された当選図柄の態様、及び該当選図柄導出時の遊技状態に応じて決定される。
図3に示すように、遊技機1は、遊技制御を司る主制御部61と、演出表示装置22の制御を司る第1副制御部62と、サウンド制御を司る第2副制御部63から構成される制御部64を備えている。
主制御部61は、所定の演算・制御を行うCPU71、遊技プログラム720等が記憶されているROM72、データの記録、書き換え等が行われるRAM73、及び抽選に用いる乱数を発生する乱数発生部74等を備えている。
主制御部61には、始動口23、大入賞口24、一般入賞口25、ゲート26、及び特定領域27のそれぞれに遊技球が入球した旨を検知する始動口センサ66、大入賞口センサ67、一般入賞口センサ68、ゲートセンサ69、及び特定領域センサ70がそれぞれ接続されており、主制御部61は、これらセンサの検知結果に応じて種々の制御を行うようになっている。
また、主制御部61には、該主制御部61からの出力信号に基づき制御される、普通図柄表示部51、普通図柄用保留表示部52、図柄表示部53、特別図柄用保留表示部54、大入賞口24の開閉を駆動する大入賞口駆動部55、及びチューリップ式電動役物23aを駆動する始動口駆動部56が接続されている。
CPU71は、遊技プログラム720を実行することで、大当り抽選を実行する第1抽選部710と、大当り抽選当選後に特定領域センサ70の出力信号を受信して大当り遊技を開始する大当遊技開始部711と、大当り種別抽選を実行する第2抽選部712と、大当り種別抽選結果を遊技者に認識させるための特定演出の実行に要する時間を決定する演出時間決定部713として機能する。
第1抽選部710は、遊技球が始動口23に入球したときに、乱数発生部74から乱数値を取得し、該乱数値に基づき大当り抽選を実行し、その結果をRAM73に記憶すると共に、第1副制御部62へ送信する。第1抽選部710は、大当り抽選に当選し、その後図柄表示部53にその旨を示す「当り」図柄が導出されると、RAM73の所定番地に記憶された条件装置作動フラグを1に設定するが、詳細については後述する。
大当遊技開始部711は、条件装置作動フラグが0から1になったことに応じて、特定領域センサ70からの遊技球を検知した信号を受けて、第2抽選部712を起動する。すなわち、大当遊技開始部711は、条件装置作動フラグが0から1になったことに応じて、特定領域27への遊技球の通過を受けて、第2抽選部712を起動する。
また、大当遊技開始部711は、第2抽選部712による大当り種別抽選の結果に応じて、上述した特定演出実行に要する時間(以下、大当り遊技開始デモ時間という)を決定し、その結果をRAM73に記憶すると共に、第1副制御部62へ送信する。
前記特定領域検知部711によって起動される第2抽選部712は、乱数発生部74から乱数値を取得し、該乱数値に基づき大当り種別抽選を実行し、その結果をRAM73に記憶すると共に、第1副制御部62へ送信する。具体的に、大当り種別抽選では、大当り遊技中の大入賞口24の連続作動回数、及び大当り遊技終了後に確率変動状態に移行するか否かを決定する。
第1副制御部62は、中継基板61aを介して主制御部61に接続されている。第1副制御部62は、所定の演算・制御を行うCPU81、演出プログラム820と特定演出データ等が記憶されたROM82、所定のデータの記録、書き換え等が行われるRAM83を備えている。
CPU81は、演出プログラム820を実行することで、特定演出データを選択する演出データ選択部810として機能する。演出データ選択部810は、演出時間決定部713により決定された大当り遊技開始デモ時間に応じて、実行すべき特定演出データをROM82に格納されている特定演出データから選択する。演出データ選択部810は、選択された特定演出データをRAM83に読み出して演出表示装置22に表示する。
第1副制御部62のROM82は、特定演出データを記憶する演出データ記憶部821を有する。演出データ記憶部821は、演出時間の異なる複数の特定演出データを記憶している。なお、特定演出データは、演出表示装置22に表示する表示データのみならず、スピーカ8で再生する音声データ、及び各種演出ランプ7で表示する発光データ等を含んでもよい。
第1副制御部62のRAM83は、演出データ選択部810により選択された特定演出データを記憶する選択演出データ一時記憶部830を有する。
第2副制御部63は、所定の演算・制御を行うCPU91、所定のプログラムが記憶されたROM92、データの記録、書き換え等が行われるRAM93を備えている。第2副制御部63は、第1副制御部62に接続されており、第1副制御部62からの指令に応じ、ドライバ回路を介してスピーカ8や各種演出ランプ7等を駆動・制御するようになっている。ここで、第1副制御部62と第2副制御部63を別の構成として示しているが、単一の制御部として構成してもよい。
本実施形態に係る遊技機1は、図4に示すように、条件装置作動フラグを1に設定すると共に大当り図柄を停止させ、特定領域27を有効化する。ここで、特定領域27を有効化するとは、特定領域27への遊技球の通過の検知をトリガとして利用可能にすることをいう。特定領域27を遊技球が通過すると、本実施形態に係る遊技機1は、特定演出時間の計時を開始して、特定演出時間が経過するまで待機する。そして、特定演出時間が経過すると、本実施形態に係る遊技機1は、役物連続作動装置作動フラグを1に設定し、大当り遊技を開始するというものである。以下、図5及び図6に示すフローチャートを利用して、その流れを詳細に説明する。
図5に示すように、遊技機1は、主制御部61において、始動入賞記憶があるか否かをチェックし(ステップS1)、始動入賞記憶ありと判断した場合には、第1抽選部710は、当該始動入賞記憶に対応する取得済の乱数値をRAM73から読み出して(ステップS2)、大当り抽選にて当選と判断すべき当選値と一致するか否かの判定処理(大当り抽選)を行う(ステップS3)。判定処理の結果、「はずれ」(大当りでない)の場合(ステップS3−NO)、第1抽選部710は、RAM73の所定番地に記憶された内部当選フラグを0に設定し(ステップS4)、当該始動入賞記憶に対応する取得済の乱数値に基づき、はずれ時の図柄変動時間を抽選する(ステップS5)。そして、前記大当り抽選結果及びはずれ時の図柄変動時間抽選の結果を第1副制御部62に送信し(ステップS6)、図柄表示部53での図柄変動を開始し、演出を開始する(ステップS7)。
第1副制御部62の演出データ選択部810は、主制御部61から送信された情報に基づき、演出表示装置22で実行すべき演出データを演出データ記憶部821から選択すると共に、選択された演出データを選択演出データ一時記憶部830に展開し、演出表示装置22に表示する。また、第1副制御部62は、演出の進行状況に応じた制御信号を第2副制御部63に送信し、第2副制御部63はこれに応じて、演出効果を高めるべくスピーカ8から発すべきBGM等の音声制御、並びに各種演出ランプ7等の発光制御を実行する。
主制御部61は、図柄変動開始からの経過時間を計時し、該経過時間が図柄変動時間に至ると図柄変動を停止させ(ステップS8−YES)、図柄表示部53に「はずれ」図柄を停止させる(ステップS9)。同様に、第1副制御部62は、演出表示装置22に「はずれ」図柄を表示し、ステップS1に戻る。
一方、大当り抽選にて当選と判断された場合(ステップS3−YES)には、第1抽選部710は、RAM73の所定番地に記憶された内部当選フラグを1に設定し(ステップS10)、当該始動入賞記憶に対応する取得済の乱数値に基づき、当選時の図柄変動時間を抽選する(ステップS11)。そして、前記大当り抽選結果及び当選時の図柄変動時間抽選の結果を第1副制御部62に送信し(ステップS12)、図柄表示部53での図柄変動を開始し、演出を開始する(ステップS13)。
なお、主制御部61から送信された情報に基づく第1副制御部62及び第2副制御部63での演出制御については、段落0047に記載したはずれ時の制御と同等であるため、記載を省略する。
主制御部61は、図柄変動開始からの経過時間を計時し、該経過時間が図柄変動時間に至ると図柄変動を停止させ(ステップS14−YES)、図柄表示部53に「当り」図柄を導出し、条件装置作動フラグに1を設定する(ステップS15)。同様に、第1副制御部62は、演出表示装置22に「当り」図柄を表示する。
なお、図示を省略したが、主制御部61は、図柄表示部53に大当り抽選結果を示す図柄導出時に(ステップS9及びステップS15)、その旨を示す情報を第1副制御部62に送信する。
図6に示すように、条件装置作動フラグが0から1になったことに応じて、主制御部61の大当遊技開始部711は、特定領域センサ70から遊技球の通過を検知した旨の信号を受信するまで待機する(ステップS16−NO)。また、第1副制御部62の演出データ選択部810は、主制御部61から図柄表示部53に「当り」図柄を導出した旨の情報を受信したときから、特定領域センサ70から遊技球の通過を検知した旨の信号を受信するまでの期間に、演出表示装置22上で演出を実行する演出データを演出データ記憶部821から選択する。演出データ選択部810は、選択した演出データを選択演出データ一時記憶部830に展開して、演出表示装置22上で選択した演出データの演出を実行する。
図7(a)は、主制御部61から図柄表示部53に「当り」図柄を導出した旨の情報を受信したときから、特定領域センサ70から遊技球の通過を検知した旨の信号を受信するまでの期間に、第1副制御部62によって演出表示装置22上で実行される演出例を示している。具体的には、演出表示装置22に、遊技盤面上の特定領域27の場所をナビゲートする画像とともに、遊技者に特定領域27への遊技球の打出しを促すメッセージを表示する。また、画面の右下隅には、大当り抽選に当選した旨を示す3つ揃い図柄、例えば「444」を表示する。
図7(b)は、上述の期間に、第1副制御部62によって演出表示装置22上で実行される他の演出例を示している。具体的には、演出表示装置22に、複数種類の大当り種別毎に区画された領域を有するルーレット画像と、遊技者に特定領域27への遊技球の打出しを促すメッセージとを表示する。また、画面の右下隅には、大当り抽選に当選した旨を示す3つ揃い図柄、例えば「444」を表示する。ルーレット画像上では、ルーレット内で区画された各領域が順に選択された如く見える変動演出を主制御部61から大当り種別抽選結果に関する情報と、特定演出時間に関する情報とを受信するまで継続する。
大当遊技開始部711が、特定領域センサ70から遊技球の通過を検知した旨の信号を受信すると(ステップS16−YES)、第2抽選部712は、主制御部61の乱数発生部74から乱数値を取得し、該乱数値に基づき、大当り種別抽選を実行し(ステップS17)、その結果に基づき、大当遊技開始部711は、特定演出時間を決定する(ステップS18)。そして、大当遊技開始部711は、ステップS17にて決定した大当り種別抽選結果に関する情報と、ステップS18にて決定した特定演出時間に関する情報とを第1副制御部62へ送信する(ステップS19)。
具体的に大当り種別抽選処理では、図8に示す如く、3種類の大当り種別のうち、何れの大当り種別とするかを決定する。大当り種別には、「15R確変」、「15R通常」、及び「8R確変」の内容があり、それぞれ、34%、34%、及び32%の振分率で決定される。そして、「15R確変」の場合に演出表示装置22に表示される「当り」図柄(特定演出表示図柄)は、「777」又は「444」となる。「15R通常」の場合に演出表示装置22に表示される「当り」図柄は、「555」又は「444」となる。「8R確変」の場合に演出表示装置22に表示される「当り」図柄は、「333」又は「444」となる。ここで、特定演出表示図柄「444」は、演出表示装置22に一度「444」を表示した後に、「777」、「555」、又は「333」を最終的に表示するための図柄である。
また、具体的に特定演出時間決定処理では、図9に示す如く、決定した大当り種別に応じて、何れかの演出時間を選択する。「15R確変」の場合には、3つの特定演出種別があり、それぞれ、50%、25%、及び25%の振分率に応じて選択される。そして、選択された特定演出種別に応じて、演出時間がそれぞれ5秒、15秒、及び5秒に決定され、演出内容がそれぞれ確定演出、昇格演出、及び後報知演出に決定される。
「15R通常」の場合には、2つの特定演出種別があり、それぞれ50%の振分率で選択される。そして、選択された特定演出種別に応じて、演出時間がそれぞれ15秒及び5秒に決定され、演出内容がそれぞれ昇格演出及び後報知演出に決定される。
「8R確変」の場合には、1つの特定演出種別があり、100%の振分率で選択される。そして、選択された特定演出種別に応じて、演出時間が5秒に決定され、演出内容が確定演出に決定される。
そして、第1副制御部62の演出データ選択部810は、ステップS19にて主制御部61から送信された情報に基づき、ROM82の演出データ記憶部821に記憶されている特定演出データのうちの一つを選択する。具体的には、演出データ選択部810は、決定された確定演出、昇格演出、及び後報知演出の何れか一つに対応する演出を選択する。
演出データ選択部810が選択する確定演出は、例えば、図10(a)及び(b)に示すように、特定演出時間に大当り種別を報知する演出、より詳しくは、遊技球の特定領域27通過とほぼ同時に、ルーレットの変動が停止し大当り種別に対応する領域を強調表示する。その後、大当り種別に対応する図柄のクローズアップ表示を実行する。したがって、他の演出に比べて短い時間の演出になる。
また、例えば、演出データ選択部810が選択する昇格演出は、例えば、図11に示すように、確定演出と同様に、特定演出時間に当り種別を報知する。しかしながら、ルーレット演出の停止結果により仮報知される大当り種別から、他のより有利な大当り種別へ昇格する可能性のある演出をする。より詳しくは、遊技球の特定領域27通過とほぼ同時にルーレットの変動を停止させ、15R通常大当りに対応する領域を強調表示(仮報知)する。その後、複数の図柄(777,555,444)をスクロール表示する全回転演出をする。そして、大当り種別に対応した図柄を確定図柄として表示する。この演出は、全回転演出に要する変動時間の分、他の演出に比べて長い時間の演出になる。
また、例えば、演出データ選択部810が選択する後報知演出は、例えば、図12に示すように、特定演出期間には大当り種別を報知しない。より詳しくは、ルーレット演出において、「???」の領域で停止させる。その後、大当りを判別できない図柄「444」をクローズアップ表示する。したがって、演出の流れとしては、確定演出の流れと同様になり、確定演出の時間と同様の時間の演出になる。なお、後報知演出の場合、大当り種別は、役物連続作動装置作動フラグが1に設定された後に開始される大当り遊技中の演出で報知される。
主制御部61の大当遊技開始部711は、ステップS17にて決定した大当り種別抽選結果に関する情報と、ステップS18にて決定した特定演出時間に関する情報とを第1副制御部62へ送信した後、特定演出時間の計時を開始する(ステップS20)。また、第1副制御部62は、選択された特定演出データを選択演出データ一時記憶部830に読み出して、演出表示装置22に表示させる。
大当遊技開始部711は、特定演出時間の計時を開始した後、特定演出時間が経過すると(ステップS21−YES)、役物連続作動装置作動フラグを1にする。そして、大当遊技開始部711は、大入賞口24を開放して大当り遊技を開始する(ステップS22)。
以上より、本実施形態に係る遊技機1は、図柄表示部53に「大当り」図柄が導出された後、特定領域27を遊技球が通過した瞬間に大当り種別が決まるので、遊技者に新たなゲーム性を与えることができる。すなわち、「大当り」図柄が停止することで、遊技者は大当り遊技実行の権利を獲得した旨を認識できるが、その時点では大当り種別が確定しておらず、また、その後、遊技者自らの意志で選択した任意のタイミングで、特定領域27へ向けて遊技球を発射し、該遊技球が特定領域27を通過するときに取得した乱数値に基づき、大当り種別が決定される。このため、背景技術欄に記載した従来のパチンコ機に比べ、自らの意志により大当り種別を獲得したかの如く感じることができるという楽しさを得ることができる。
なお、本発明に係る遊技機1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、本実施形態に係る遊技機1においては、大当り種別抽選処理にて、大入賞口24の連続作動回数(大当り遊技での最大ラウンド数)及び大当り遊技後に確率変動状態へ移行させるか否かについて決定するように構成したが、これに代えて、何れか一方を決定するようにしてもよい。また上記に代えて/加えて、いわゆる時短状態(電動チューリップ(チューリップ式電動役物23a)等、入口の大きさを変更することが可能な可変入賞装置からなる始動口23が頻繁に開放される遊技状態)に移行させるか否か、及びその終了条件(具体的には、時短遊技状態下で図柄表示部53に外れ図柄がN回連続して表示された場合に終了等)を決定してもよい。
1…遊技機、2・・・外枠、2a…遊技盤保持枠、3…扉、3a…窓部、4…遊技盤、5…ハンドル、6…上皿、6a…下皿、7…各種演出ランプ、8…スピーカ、21…ガイドレール、22…演出表示装置、23…始動口、23a…チューリップ式電動役物、24…大入賞口、25…一般入賞口、26…ゲート、27…特定領域、28…回収口、51…普通図柄表示部、52…普通図柄用保留表示部、53…図柄表示部、54…特別図柄用保留表示部、55…大入賞口駆動部、56…始動口駆動部、61…主制御部、61a…中継基板、62…第1副制御部、63…第2副制御部、64…制御部、66…始動口センサ、67…大入賞口センサ、68…一般入賞口センサ、69…ゲートセンサ、70…特定領域センサ、71,81,91…CPU、72,82,92…ROM、73,83,93…RAM、74…乱数発生部、710…第1抽選部、711…大当遊技開始部、712…第2抽選部、720…遊技プログラム、810…演出データ選択部、820…演出プログラム、821…演出データ記憶部、830…選択演出データ一時記憶部、

Claims (3)

  1. 遊技制御を司る主制御部を備えると共に、遊技球が入球可能な始動口と、通常は入球不能に閉塞され特別遊技時に複数回開放される大入賞口と、遊技球が通過可能な特定領域と、始動口に遊技球が入球したときに前記主制御部が取得した乱数値に基づき実行する特別遊技を実行するか否かに係る第1抽選の後図柄変動を経て第1抽選結果を示す図柄を導出する図柄表示部とを遊技盤面に備え、第1抽選に当選して前記図柄表示部にその旨を示す図柄が表示された後、遊技球が前記特定領域を通過するまで、特別遊技の開始が保留される遊技機において、
    前記主制御部は、
    第1抽選に当選し前記図柄表示部にその旨を示す図柄を導出した後遊技球が前記特定領域を通過したときに乱数値を取得し、該乱数値に基づきその後に実行すべき特別遊技の種別を抽選する第2抽選を実行すると共に、該第2抽選結果に応じてその結果を遊技者に報知するために要する報知時間を設定し、該報知時間が経過した後、前記第2抽選結果に応じた種別の特別遊技を開始することを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2抽選により決定される特別遊技の種別には、特別遊技中の前記大入賞口の開放回数、及び特別遊技後の遊技状態を前記第1抽選の当選確率が通常値に設定される通常遊技状態及び前記当選確率が通常値よりも高い値に設定される確変遊技状態のうち何れの遊技状態とするかのうち、少なくとも1つを含む請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技に関わる種々の演出を表示する演出表示装置を遊技盤面に備えると共に、前記主制御部からの送信される情報に基づき前記演出表示装置を制御する副制御部とを備え、
    前記主制御部は、第1抽選結果に関する情報、該第1抽選結果を示す図柄が前記図柄表示部に導出された旨を示す情報、及び前記第2抽選結果及び前記報知時間に関する情報を副制御部に送信すると共に、
    前記副制御部は、前記主制御部から第1抽選に当選した旨の情報を受信した場合に、前記第1抽選結果を示す図柄が前記図柄表示部に導出された旨の情報を受信した後から前記第2抽選結果及び前記報知時間に関する情報を受信するまでの期間において、前記特定領域に向けた遊技球の打出しを促す旨のメッセージを前記演出表示装置に表示すると共に、前記第2抽選結果及び前記報知時間に関する情報を受信した後は、前記報知時間中に前記第2抽選の結果に関する情報を前記演出表示装置に表示する請求項1又は2に記載の遊技機。
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