以下、本発明の実施形態に係る遊技機について図を参照しつつ詳説する。
[遊技機の構成]
遊技機1は、図1に示すように、正面側に前面枠2を備えている。図1には図示されていないが、遊技機1は、本体枠と、この本体枠の正面側に配設され、本体枠の側辺において回動可能に軸支される中枠とを備えており、前面枠2は、この中枠の正面側に配設され、中枠における本体枠に軸支される側の側辺で回動可能に軸支されている。前面枠2は、正面視で略長方形に形成されており、中央上部に透明な窓部2aを有している。また、遊技機1は、中枠の正面側に後述する遊技盤10を備えている。そして、前面枠2の窓部2aを通して遊技盤10が視認可能となっている。なお、以下では、遊技機1の正面に向かって左側(図面における左側)を単に左側とし、その逆側を右側としている。
前面枠2の中央頂部には、発光により演出を行うためのランプ3が設けられており、このランプ3の左右には、音響により演出を行うための一対の上部スピーカー4aが設けられている。また、前面枠2の下部には、音響により演出を行うための左右一対の下部スピーカー4bが設けられている。
前面枠2の窓部2aの下方には、貸し出される遊技球や払い出される遊技球を貯留するための上皿5が設けられており、この上皿5の下方には、上皿5が一杯になった際の余分な遊技球を貯留するための下皿6が設けられている。
前面枠2の右下部には、遊技球を遊技盤10内に発射するための発射ハンドル7が設けられている。遊技機1では、遊技者が前面枠2の窓部2aを通して遊技盤10を目視しつつ発射ハンドル7を操作することによって遊技が進行する。また、上皿5の中央正面側の縁部には、演出を実行するための演出ボタン8が設けられており、遊技機1は、遊技者が遊技中の所定の演出タイミングにおいて演出ボタン8を操作すると、所定の演出が実行されるように構成されている。
[遊技盤の構成]
遊技盤10は、図2に示すように、正面側に遊技領域10aとセグメント表示領域10bとを有しており、これらの領域は、前面枠2の窓部2aを通して視認可能に形成されている。遊技領域10aは、遊技盤10の中央の広い範囲に形成される一方、セグメント表示領域10bは、遊技盤10の右下部の狭い範囲に形成されている。
遊技盤10は、遊技領域10aの略中央に液晶表示装置11を備えている。液晶表示装置11は、表示画面内に様々な演出画像及び演出映像を表示可能であり、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行うように構成されている。また、遊技領域10aにおける液晶表示装置11の周囲は、遊技球の流下領域となっており、遊技球は、この領域に配設される釘等によって移動方向を変化させながら流下する。
遊技領域10aの中央下部には、遊技領域10aを流下する遊技球を受入可能な第1始動口12が設けられており、この第1始動口12の内部には、第1始動口12への遊技球の入球(入賞)を検出可能な第1始動口センサーが12a設けられている。遊技機1は、第1始動口12への入球を検出すると、所定数の遊技球を上皿5へ払い出すとともに、第1特図に関する当否判定情報を取得するように構成されている。
第1始動口12の下方には、第2始動口13が設けられており、この第2始動口13の内部には、第2始動口13への入球(入賞)を検出可能な第2始動口センサー13aが設けられている。遊技機1は、第2始動口13への入球を検出すると、所定数の遊技球を上皿5へ払い出すとともに、第2特図に関する当否判定情報を取得するように構成されている。
遊技盤10は、遊技領域10aの左側を流下する遊技球を第1始動口12へ導きやすく、遊技領域10aの右側を流下する遊技球を第2始動口13へ導きやすいように構成されている。
遊技領域10aの中央右部には、遊技領域10aを流下する遊技球が通過可能な作動ゲート14が設けられており、この作動ゲート14の内部には、作動ゲート14を通過する遊技球を検出可能なゲートセンサー14aが設けられている。遊技機1は、作動ゲート14において遊技球の通過を検出すると、普通図柄抽選を行うように構成されている。
第1始動口12は、遊技球を常に受入可能に構成されている。一方、第2始動口13は、図示しない開閉部材を備えており、この開閉部材を動作させる始動口ソレノイド13bによって、遊技球を受入困難な閉止状態又は遊技球を受入可能な開放状態のいずれか一方に制御される。通常、第2始動口13は、閉止状態に制御されているが、遊技機1は、作動ゲート14において遊技球の通過を検出すると、普通図柄抽選によって第2始動口13を開放状態に制御するか否かを決定する。
遊技領域10aの右下部には、開閉扉を有する大入賞口15が設けられている。通常、大入賞口15は、開閉扉を動作させる大入賞口ソレノイド15bにより閉止状態に制御されているが、当否判定情報を用いた当否判定の判定結果に基づいて開放状態に制御される。また、大入賞口15の内部には大入賞口15への入球(入賞)を検出可能な大入賞口センサー15aが設けられている。遊技機1は、大入賞口15への入球を検出すると、所定数の遊技球を上皿5へ払い出すように構成されている。
遊技領域10aの下端部には、遊技領域10aを流下した遊技球を遊技機1内へ回収するための左右一対のアウト口16が設けられている。また、遊技領域10aの左部には、発射装置により下側から上側へ向けて発射される遊技球をガイドするための発射レール17が設けられている。また、液晶表示装置11の上方には、遊技機1を彩る装飾部材18が設けられている。
遊技盤10は、セグメント表示領域10bに遊技に関する情報を表示するためのセグメント表示部50を備えている。セグメント表示部50は複数のLEDを有しており、遊技機1は、これらのLEDによる表示の組み合わせによって、第1特図に関する図柄変動表示、第2特図に関する図柄変動表示、第1特図に関する保留数表示、第2特図に関する保留数表示、大当り遊技時における大当り遊技で実行可能なラウンド数の表示、普通図柄に関する図柄変動表示、普通図柄に関する保留数表示、第2始動口13が開放状態に制御されやすい電サポ状態であるか否かを示す電サポ表示、及び遊技領域10aの右側への遊技球の発射を促すタイミングであることを示す右打ち表示を行うことができる。
[電気的構成]
遊技機1は、図3に示すように、遊技の制御を行う主制御基板100と、遊技球の払い出し制御を行う払出制御基板300と、主制御基板100から送信される各種コマンドに基づいて演出制御を行う演出制御基板200とを備えている。これらの基板は、CPUと記憶部とを備えており、これらのハードウェア資源を用いて所定の機能を実現する。
主制御基板100には、演出制御基板200及び払出制御基板300に加えて、第1始動口センサー12a、第2始動口センサー13a、大入賞口センサー15a、ゲートセンサー14a、始動口ソレノイド13b、大入賞口ソレノイド15b及びセグメント表示部50等が接続されている。第1始動口センサー12a、第2始動口センサー13a、大入賞口センサー15a、ゲートセンサー14aにより遊技球が検出されると、検出信号が主制御基板100へ送信される。主制御基板100は、いずれかのセンサーから検出信号を受信すると、遊技の進行に応じた演算によりコマンド又は駆動信号を生成し、演出制御基板200、払出制御基板300、始動口ソレノイド13b、大入賞口ソレノイド15b及びセグメント表示部50等へ生成したコマンド又は駆動信号を送信する。
払出制御基板300には、遊技球を発射するための発射装置7a、発射ハンドル7、図示しない遊技機1に併設される台間機、玉貸ボタン、払出装置等が接続されている。また、発射装置7aには、遊技球を発射する発射モーターや遊技者が発射ハンドル7に触れていることを検知するタッチスイッチが接続されている。払出制御基板300は、主制御基板100から送信される払出コマンドに基づく遊技球の払い出し制御や、発射ハンドル7の操作に基づく発射装置への遊技球の発射信号の送信処理等を実行する。
演出制御基板200には、液晶表示装置11、ランプ3、スピーカー(上部スピーカー4a、下部スピーカー4b)、演出操作部(演出ボタン8)等が接続されている。演出制御基板200は、主制御基板100から送信される各種コマンドを受信すると、各種コマンドの内容を解析し、液晶表示装置11、ランプ3、上部スピーカー4a、下部スピーカー4b、演出ボタン8等を用いてコマンドの内容に応じた演出制御を行う。
[機能的構成]
主制御基板100は、遊技の進行に応じて当否判定情報を取得する取得手段と、開始条件が成立した際に、取得された当否判定情報を用いて当否判定を行う判定手段と、開始条件が成立した際に、図柄を変動表示し、変動表示後の図柄の確定表示によって判定手段での当否判定の判定結果を表示する判定結果表示手段と、判定手段によって当否判定が行われる前の当否判定情報を所定の上限数の範囲内で記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数を表示する記憶保留表示手段とを備えている。
主制御基板100は、取得手段として、遊技の進行に応じて当否判定情報を取得する。具体的には、主制御基板100は、第1始動口12への入球に基づき第1特図に関する当否判定情報を取得し、第2始動口13への入球に基づき第2特図に関する当否判定情報を取得する。当否判定情報は、乱数生成器で生成される乱数値である。また、主制御基板100は、当否判定情報を取得した際に、当否判定情報を含む入賞コマンドを演出制御基板200へ送信する。
主制御基板100は、判定手段として、開始条件が成立した際に、取得された当否判定情報を用いて当否判定を行う。具体的には、主制御基板100は、前回の当否判定の判定結果の表示が完了することによって新たな当否判定の開始時期が到来した際に、取得された乱数値が当否の種別に応じて定められた複数の数値範囲のどの範囲に属するかを判定し、乱数値が属する数値範囲により当否の種別を決定する。なお、当否の種別は、大当り及びはずれの2種類だけではなく、複数種類の大当り及び複数種類のはずれを含んでいる。また、後述するように記憶部に乱数値が記憶されている場合には、取得された乱数値として最先に記憶された乱数値が用いられる。
主制御基板100は、判定結果表示手段として、開始条件が成立した際に、図柄を変動表示し、変動表示後の図柄の確定表示によって判定手段での当否判定の判定結果を表示する。具体的には、主制御基板100は、当否判定の開始時期が到来した際に、セグメント表示部50の複数のLEDを用いて特別図柄を変動表示し、変動表示後の特別図柄の確定表示によって判定手段での当否判定の判定結果を表示する。また、主制御基板100は、特別図柄の変動表示を開始する際に、当否判定の判定結果を含む図柄変動の制御コマンドを演出制御基板200へ送信する。
主制御基板100は、判定手段によって当否判定が行われる前の当否判定情報を所定の上限数の範囲内で記憶手段に記憶する。具体的には、主制御基板100は、当否判定の開始時期が到来する前に新たに取得される乱数値を、4つを上限として乱数値の取得順に記憶部に記憶する。なお、記憶部に記憶された当否判定情報(以下、記憶保留と記す場合がある。)は、判定結果表示手段による当否判定の判定結果の表示に用いられた後、次の当否判定情報について開始条件が成立した際に消去(消化)される。
主制御基板100は、記憶保留表示手段として、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数を表示する。具体的には、主制御基板100は、記憶保留の数をセグメント表示部50の複数のLEDを用いて表示する。
演出制御基板200は、開始条件が成立した際に、表示画面内に表示される図柄を変動表示し、変動表示後の図柄の確定表示によって判定手段での当否判定の判定結果を報知する報知手段と、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示画面内に表示する保留表示手段と、判定手段によって当否判定が行われる前の当否判定情報を用いて事前に当否判定を行う事前判定手段と、事前判定手段による当否判定の判定結果に基づいて先読み演出を実行する演出制御手段とを備えている。
演出制御基板200は、報知手段として、開始条件が成立した際に、表示画面内に表示される図柄を変動表示し、変動表示後の図柄の確定表示によって判定手段での当否判定の判定結果を報知する。具体的には、演出制御基板200は、当否判定の開始時期が到来した際に主制御基板100から送信される図柄変動の制御コマンドに基づいて、液晶表示装置11の表示画面内に表示される演出図柄を変動表示し、変動表示後の演出図柄の確定表示によって当否判定の判定結果を報知する。演出図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示に合わせて実施される。
演出制御基板200は、保留表示手段として、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示画面内に表示する。具体的には、演出制御基板200は、主制御基板100から次々に送信される入賞コマンドに基づいて、主制御基板100の記憶部に記憶されている当否判定情報の数を算出し、算出された当否判定情報の数を示唆する保留表示を液晶表示装置11の表示画面内に表示する。なお、表示画面内に表示される保留表示は、主制御基板100の記憶部に記憶されている当否判定情報の数を示唆するものであり、常に当否判定情報の正確な数を示すものではない。
演出制御基板200は、事前判定手段として、判定手段によって当否判定が行われる前の当否判定情報を用いて事前に当否判定を行う。具体的には、演出制御基板200は、当否判定の開始時期が到来する前に主制御基板100から送信される入賞コマンドを取得し、この入賞コマンドに含まれる当否判定情報を用いて事前に当否判定を行う。なお、事前判定手段における当否判定の手法は、判定手段における当否判定の手法と同じであり、この当否判定により判定対象となった当否判定情報の当否の種別が事前に判定される。
演出制御基板200は、演出制御手段として、事前判定手段による当否判定の判定結果に基づいて先読み演出を実行する。具体的には、演出制御基板200は、事前判定手段による事前判定で所定の判定結果が得られた場合に、事前判定の対象となる当否判定情報の当否判定の開始時期が到来する前に先読み演出を実行する。先読み演出の内容について詳しくは後述する。
[遊技の進行制御]
遊技機1では、従来の第1種のぱちんこ遊技機に相当する遊技を複数混在させた遊技が実行される。すなわち、遊技機1では、第1始動口12への入球に基づく第1特図を用いた第1の遊技と第2始動口13への入球に基づく第2特図を用いた第2の遊技とが実行される。また、遊技機1は、第1の遊技及び第2の遊技が同時に実行されないように、第2の遊技が優先的に実行されるように構成されている。
まず、遊技者は、発射ハンドル7を操作し、遊技領域10aの左側へ向けて遊技球を発射する。遊技盤10は、遊技領域10aの左側を流下する遊技球を第1始動口12へ導きやすく構成されているので、遊技球は所定の確率で第1始動口12へ入賞する。
液晶表示装置11の表示画面内には、演出図柄が表示されている。遊技機1は、第1始動口12への遊技球の入賞により開始条件が成立した際に、液晶表示装置11の表示画面内に表示される演出図柄の変動表示を開始する(第1の遊技)。変動表示の開始後、所定の時間が経過した際に変動表示を停止することにより演出図柄を確定表示する。この演出図柄の確定表示により、遊技者は、当否判定の判定結果を知ることができる。
また、液晶表示装置11の表示画面内には、演出図柄とともに演出画像又は演出映像が表示される。遊技機1は、演出図柄の変動表示及び確定表示を繰り返す際に、演出画像又は演出映像により遊技者に大当りを期待させる演出を行う。
一方、演出図柄の変動表示中に、第1始動口12への新たな遊技球の入賞が発生すると、液晶表示装置11の表示画面内に当否判定前の第1特図に関する当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示する。ただし、記憶部に記憶される第1特図に関する当否判定情報の数の上限は4つであるので、保留表示が示唆する当否判定情報の数の上限は4つに制限される。
当否判定の判定結果が大当りとなる場合、すなわち演出図柄の確定表示が大当りを示す表示となる場合には、大当り遊技が開始される。大当り遊技が開始されると、遊技機1は、所定時間が経過するか所定数の遊技球が入賞するまで大入賞口15を開放状態に制御するラウンド遊技を複数回実行する。遊技者は、ラウンド遊技が始まると、遊技領域10aの右側へ向けて遊技球を発射することにより、大入賞口15へ遊技球を入賞させることができる。
所定回数のラウンド遊技が終了すると、遊技機1は大当り遊技を終了する。遊技機1は、終了する大当り遊技の元となる大当りの種類が所定の種類の大当りである場合に、第2始動口13が電サポ状態に制御される電サポ遊技を開始する。
遊技盤10は、遊技領域10aの右側を流下する遊技球を第2始動口13へ導きやすく構成されており、電サポ遊技は、第2始動口13の開閉部材が開放状態に制御されやすい遊技であるので、遊技者は、遊技領域10aの右側へ向けて遊技球を発射することにより、第2始動口13へ遊技球を入賞させることができる。
遊技機1は、第2始動口13への遊技球の入賞により開始条件が成立した際に、第1始動口12への遊技球の入賞時と同様に、液晶表示装置11の表示画面内に表示される演出図柄の変動表示を開始する(第2の遊技)。変動表示の開始後、所定の時間が経過した際に変動表示を停止することにより演出図柄を確定表示する。演出図柄とともに演出画像又は演出映像が表示される点についても第1始動口12への遊技球の入賞時と同様である。
一方、演出図柄の変動表示中に、第2始動口13への新たな遊技球の入賞が発生すると、液晶表示装置11の表示画面内に当否判定前の第2特図に関する当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示する。ただし、記憶部に記憶される第2特図に関する当否判定情報の数の上限は4つであるので、保留表示が示唆する当否判定情報の数の上限は4つに制限される。
当否判定の判定結果が大当りとなる場合についても、第1始動口12への遊技球の入賞時と同様である。ただし、第2特図に関する当否判定情報は、第1特図に関する当否判定情報よりも、有利な大当りに当選しやすいように設定されている。
なお、遊技機1は、第1の遊技及び第2の遊技が同時に実行されないように、第2の遊技が優先的に実行されるように構成されているので、記憶部に第1特図に関する当否判定情報が記憶されている場合であっても、第2特図に関する当否判定情報が無くなるまで、第1特図に関する当否判定情報の当否判定は実行されない。
以上の遊技進行から明らかなように、第1の遊技中には第1特図に関する当否判定情報が記憶部に記憶されやすく、第2の遊技中には第2特図に関する当否判定情報が記憶部に記憶されやすい。つまり、大当り遊技以外の遊技においては、いずれかの記憶保留の数が上限に近づきやすい。そこで、遊技機1は、記憶部に記憶される当否判定情報について事前に当否判定を行い、演出図柄の変動表示及び確定表示を複数回繰り返す際に、この事前の当否判定の判定結果に基づいた演出画像又は演出映像により遊技者に大当りを期待させる先読み演出を行う。
[演出制御基板200における先読み演出処理]
図4に示すように、先読み演出処理において、演出制御基板200は、主制御基板100から送信される入賞コマンドを取得する(S1)。
当否判定情報を含む入賞コマンドが取得された場合には、演出制御基板200は、先読み演出を禁止する条件が満たされるか否かを判定する(S2)。先読み演出を禁止する条件としては、例えば受信済みかつ当否判定の判定結果を報知する前の当否判定情報が存在しない場合(消化前の記憶保留が存在しない場合)、受信済みかつ当否判定の判定結果を報知する前の当否判定情報に大当りが存在する場合(消化前の記憶保留に大当りが存在する場合)等が挙げられる。
先読み演出を禁止する条件が満たされる場合(S2Y)、演出制御基板200は、先読み演出を実行しないように先読禁止設定を行い(S3)、先読み演出処理を終了する。一方、先読み演出を禁止する条件が満たされない場合(S2N)、演出制御基板200は、先読み演出を実行するか否かを判定する(S4)。具体的には、演出制御基板200は、入賞コマンドに含まれる当否判定情報について当否判定を行い、当否判定の判定結果が所定の判定結果である場合に先読み演出の実行を決定する。なお、所定の判定結果とは、所定の種類の大当りを含んでいればよく、所定の種類のはずれを含んでいてもよい。また、当否判定の判定結果が所定の判定結果である場合に先読み演出が必ず実行されなくてもよく、例えば所定の確率により先読み演出の実行が決定されてもよい。
先読み演出の実行が決定される場合(S4Y)、演出制御基板200は、実行する先読み演出のパターンを決定する(S5)。一方、先読み演出が実行されない場合、先読み演出処理を終了する。
<先読み演出>
先読み演出は、対象となる当否判定情報の当否判定の判定結果を報知する前に大当りを期待させるための演出であるが、同じ先読み演出が繰り返し使用されると、遊技者がすぐに飽きてしまう。このため、遊技者に新しい体感を与えることができる先読み演出が求められる。
図5から図14までに遊技機1で実行される先読み演出の例を示す。以下に示す図5から図14までの先読み演出の例では、演出図柄の変動に合わせて演出画像を表示し、この演出画像に重畳するように保留表示を行う際の先読み演出の進行状況を左から右へ時系列に説明している。なお、これらの先読み演出は、複数回の特別図柄の変動表示において実行される連続予告演出を含む演出であり、特別図柄の変動表示中(1番目の図柄変動中)に4つ目の入賞があり、この入賞によって送信される入賞コマンドに含まれる当否判定情報に基づいて2番目の図柄変動以降に実行されるものである。つまり、特別図柄の変動表示が5回あり、2番目の図柄変動から5番目の図柄変動までの4回分の図柄変動中に先読み演出が実行される。また、簡略化のため、先読み演出中の新たな入賞については説明を省略している。
演出は、液晶表示装置11の表示画面内に表示されるストーリー形式の演出であり、数字が増加する順にストーリーが展開するものである。保留表示は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数を示唆する表示であり、液晶表示装置11の表示画面内に表示される保留表示〇の個数によってこの数を示唆している。図柄変動は、液晶表示装置11の表示画面内に表示される演出図柄の変動の様子を示すものであり、矢印の始点により示されるタイミングで演出図柄の図柄変動が開始され、矢印の終点により示されるタイミングで演出図柄の確定表示が行われる。また、矢印の上の数は、図柄変動の順番を示している。記憶保留は、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数を示しており、セグメント表示部50において複数のLEDを用いて表示される記憶保留の数と一致する。
図5は通常の先読み演出の第1例を示している。図5の演出例は、図柄変動を開始するごとに、演出におけるストーリーを進行させつつ保留表示により示唆される当否判定情報の数を1つ減少させる。したがって、図5の演出例では、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とが一致した状態で遊技が進行する。
図6は通常の先読み演出の第2例を示している。図6の演出例は、図5の演出例と同様に、図柄変動を開始するごとに、演出におけるストーリーを進行させつつ保留表示により示唆される当否判定情報の数を1つ減少させるが、2番目の図柄変動の際に、変動表示中の演出図柄を仮停止表示した後に再び変動表示する疑似連演出を実行する。この疑似連演出における演出図柄の再変動表示の際には、演出におけるストーリーを1つ進行させるが、保留表示により示唆される当否判定情報の数は変化しない。したがって、図6の演出例でも、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とが一致した状態で遊技が進行する。
図5の演出例及び図6の演出例では、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とが一致した状態で遊技が進行するので、遊技者は、保留表示により示唆される当否判定情報の数によって、先読み演出の継続性が容易に予測できる。つまり、図5の演出例及び図6の演出例のみでは、先読み演出による信頼度上昇の上限が、保留表示により示唆される当否判定情報の数によって明らかとなってしまうおそれがある。
そこで、遊技機1は、遊技者に新しい体感を与えることができる先読み演出として、図柄の変動に応じた当否判定情報の数の減少を秘匿する先読み演出を実行する。具体的には、遊技機1は、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを異ならせる先読み演出を実行する。
図7は保留表示の数を減少させない演出を含む先読み演出の第1例を示している。図7の演出例は、図柄変動を開始するごとに演出におけるストーリーを進行させつつ保留表示により示唆される当否判定情報の数を1つ減少させるが、4番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない。すなわち、図7の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない第一演出(3番目の演出)を含んでいる。
図7の演出例は、図柄の変動に応じた当否判定情報の数の減少を秘匿する第一演出を含むので、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを異ならせることにより、保留表示による先読み演出の継続性の予測を困難にするとともに、先読み演出による信頼度上昇の上限を秘匿できる。このため、遊技機1は、遊技者に新しい体感を与えることができる。
また、図7の演出例は、5番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を2つ減少させる。すなわち、図7の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の特別図柄の変動表示に応じて2つ減少させる第二演出(4番目の演出及び5番目の演出)を更に含んでいる。この第二演出は、変動表示中の演出図柄を仮停止表示した後に再び変動表示する疑似連演出を含んでおり、遊技機1は、この疑似連演出における演出図柄の再変動表示の際に、4番目の演出から5番目の演出へ切り替えるとともに、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1つ減少させる。
図7の演出例は、疑似連演出における図柄の再変動表示の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させる第二演出を含むので、遊技者に違和感を与えることなく第一演出により生じる実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数との差を減少させることができる。
以上のように、図7の演出例は、第一演出を実行した後、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを一致させるように第二演出を実行する連続予告演出を含んでいる。したがって、遊技機1は、第一演出により生じる実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数との差を第二演出により解消できるので、先読み演出後の記憶保留と保留表示とを整合させることができる。
図8は保留表示の数を減少させない演出を含む先読み演出の第2例を示している。図8の演出例は、3番目の図柄変動及び4番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない。すなわち、図8の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない第一演出(2番目の演出及び3番目の演出)を含んでいる。
また、図8の演出例は、5番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を3つ減少させる。すなわち、図8の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の特別図柄の変動表示に応じて3つ減少させる第二演出(4番目の演出、5番目の演出及び6番目の演出)を更に含んでいる。この第二演出は、仮停止表示及び再変動表示を2回繰り返す疑似連演出を含んでおり、遊技機1は、この疑似連演出における演出図柄の1回目の再変動表示の際に、4番目の演出から5番目の演出へ切り替えるとともに、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1つ減少させ、演出図柄の2回目の再変動表示の際に、5番目の演出から6番目の演出へ切り替えるとともに、保留表示により示唆される当否判定情報の数を更に1つ減少させる。
以上のように、図8の演出例は、第一演出によって記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを2つ異ならせた後、これらの数を一致させるように第二演出を実行する連続予告演出を含んでいる。このため、遊技機1は、図8の演出例によっても遊技者に新しい体感を与えることができる。
図9は保留表示の数を減少させない演出を含む先読み演出の第3例を示している。図9の演出例は、2番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない。すなわち、図9の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない第一演出(1番目の演出)を含んでいる。また、図9の演出例は、3番目の図柄変動の際に実行される疑似連演出を含んでおり、3番目の図柄変動を開始する際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない。すなわち、図9の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない第一演出(2番目の演出)を含んでいる。
また、図9の演出例は、3番目の図柄変動中の疑似連演出における仮停止表示後の再変動の際に、2番目の演出から3番目の演出へ切り替えるとともに、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1つ減少させ、5番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を2つ減少させる。なお、5番目の図柄変動の際に実行される演出は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の特別図柄の変動表示に応じて2つ減少させる第二演出である。
以上のように、図9の演出例は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数が減少するタイミングである1番目の演出を開始する際及び1番目の演出から2番目の演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない。一方、図9の演出例は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数が減少しないタイミングである2番目の演出から3番目の演出へ切り替える際及び5番目の演出から6番目の演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させる。このため、遊技機1は、図9の演出例によっても遊技者に新しい体感を与えることができる。
図10は保留表示の数を減少させない演出を含む先読み演出の第4例を示している。図10の演出例は、3番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない第一演出(2番目の演出)を含んでいる。一方、図10の演出例は、4番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を2つ減少させる第二演出(3番目の演出及び4番目の演出)を更に含んでいる。
図10の演出例は、先読み演出を実行する元となる当否判定情報による図柄変動(5番目の図柄変動)より前の4番目の図柄変動の際に実行される第二演出を含み、5番目の図柄変動の際には第二演出を含んでいない。遊技機1は、図10の演出例によっても遊技者に新しい体感を与えることができる。
図11は保留表示の数を増加させる演出を含む先読み演出の第1例を示している。図11の演出例は、図柄変動を開始するごとに演出におけるストーリーを進行させつつ保留表示により示唆される当否判定情報の数を1つ減少させるが、3番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる。すなわち、図11の演出例は、2番目の演出後、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる第一演出(保留獲得演出)を含んでいる。また、図11の演出例は、5番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の特別図柄の変動表示に応じて2つ減少させる第二演出(4番目の演出及び5番目の演出)を更に含んでいる。
図11の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる第一演出を含むので、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを異ならせることにより、実質的に図柄の変動に応じた当否判定情報の数の減少を秘匿しつつ第一演出後の保留表示によりチャンス示唆を行うことができる。このため、遊技機1は、遊技者に新しい体感を与えることができる。
また、図11の演出例は、第一演出を実行した後、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを一致させるように第二演出を実行する連続予告演出を含んでいる。したがって、遊技機1は、第一演出により生じる実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数との差を第二演出により解消できるので、先読み演出後の記憶保留と保留表示とを整合させることができる。
図12は保留表示の数を増加させる演出を含む先読み演出の第2例を示している。図12の演出例は、3番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を2つ増加させる。すなわち、図12の演出例は、2番目の演出後、保留表示により示唆される当否判定情報の数を2つ増加させる第一演出(2保留獲得演出)を含んでいる。また、図12の演出例は、5番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を3つ減少させる。すなわち、図12の演出例は、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の特別図柄の変動表示に応じて3つ減少させる第二演出(4番目の演出、5番目の演出及び6番目の演出)を更に含んでいる。
以上のように、図12の演出例は、第一演出によって記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを2つ異ならせた後、これらの数を一致させるように第二演出を実行する連続予告演出を含んでいる。このため、遊技機1は、図12の演出例によっても遊技者に新しい体感を与えることができる。
図13は保留表示の数を増加させる演出を含む先読み演出の第3例を示している。図13の演出例は、3番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる。すなわち、図13の演出例は、2番目の演出の前に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる第一演出(保留獲得演出)を含んでいる。
図13の演出例は、保留獲得演出から2番目の演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させる。また、図13の演出例は、4番目の図柄変動の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の特別図柄の変動表示に応じて2つ減少させる第二演出(3番目の演出及び4番目の演出)を更に含んでいる。
以上のように、図13の演出例は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数が減少するタイミングである1番目の演出から保留獲得演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる。一方、図13の演出例は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数が減少しないタイミングである保留獲得演出から2番目の演出へ切り替える際及び3番目の演出から4番目の演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させる。このため、遊技機1は、図13の演出例によっても遊技者に新しい体感を与えることができる。
図14は保留表示の数を減少させない演出と保留表示の数を増加させる演出とを同時に含む先読み演出の例を示している。図14の演出例は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数が減少するタイミングである1番目の演出から2番目の演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させない。また、図14の演出例は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数が変化しないタイミングである2番目の演出から保留獲得演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる。一方、図14の演出例は、記憶手段に記憶されている当否判定情報の数が減少しないタイミングである3番目の演出から4番目の演出へ切り替える際及び5番目の演出から6番目の演出へ切り替える際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させる。このため、遊技機1は、図14の演出例によっても遊技者に新しい体感を与えることができる。
[その他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されない。
上記実施形態では、先読み演出が液晶表示装置11の表示画面内に表示されるストーリー形式の演出であるものについて説明したが、演出の継続により信頼度上昇を示唆できるものであれば、ストーリー形式の演出に限定されない。例えば、演出画像の背景色やランプの発光色を段階的に切り替える形式の演出、スピーカーから出力される音を段階的に切り替える形式の演出、遊技盤10や前面枠2に別途設けられる電動役物の動作を段階的に切り替える形式の演出等を採用することができる。
また、先読み演出の継続により信頼度上昇を示唆する場合に、演出の継続回数に応じて信頼度が設定されていてもよい。例えば、演出が5回継続する場合は信頼度が50%に設定され、演出が6回継続する場合は信頼度が70%に設定され、演出が7回継続する場合は信頼度が100%(大当り確定)に設定されてもよい。
上記実施形態では、液晶表示装置11の表示画面内に表示される保留表示〇の個数によって当否判定情報の数を示唆するものについて説明したが、保留表示の個数によって当否判定情報の数を示唆するものに限定されない。例えば、保留表示が数字等の数を示す記号であってもよい。
また、上記実施形態では、液晶表示装置11の表示画面内に演出図柄、演出画像及び保留表示を同時に表示するものについて説明したが、これらを同時に表示するものに限定されない。例えば、演出図柄、演出画像及び保留表示のいずれかが所定のタイミングにおいて非表示となるように制御されてもよいし、演出図柄、演出画像及び保留表示のいずれかが液晶表示装置11の表示画面とは別の表示手段によって表示されてもよい。
上記実施形態では、液晶表示装置11の表示画面内に記憶部に記憶されている当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示するものについて説明したが、液晶表示装置11の表示画面内に、保留表示とともに常に当否判定情報の正確な数を示す記憶保留数表示が表示されると好ましい。すなわち、演出制御基板200が、正しい記憶保留の数の表示を行うとともに上述の先読み演出を実行すると好ましい。なお、記憶保留数表示は、液晶表示装置11の表示画面の隅に小さく表示されるとより好ましい。このように保留表示とともに記憶保留数表示が表示されると、遊技機1は、遊技者に新しい体感を与えつつ正しい記憶保留の数を提示することができる。
上記実施形態では、遊技機1で実行される先読み演出の例として、図5から図14までの演出例を挙げたが、遊技機1で実行される先読み演出として図7から図14までの演出例の少なくとも1つが含まれていれば、他の1又は複数の演出例については任意に採用されてよい。また、実行される各演出例は、事前判定手段による当否判定の判定結果に基づいて任意に選択されてよく、例えば複数の演出例から抽選により1の演出例が選択されてもよい。
また、遊技機1は、記憶保留が多い場合よりも記憶保留が少ない場合(例えば記憶保留が2つの場合)に、先読み演出として図7から図14までの演出例を選択しやすいように構成されてもよい。遊技機1がこのように構成されていると、記憶保留が少ない場合であっても先読み演出の継続により信頼度上昇を示唆することができる。
上記実施形態によりサポートされる遊技機について、以下に付記する。
[付記1]
遊技の進行に応じて当否判定情報を取得する取得手段と、開始条件が成立した際に、取得された前記当否判定情報を用いて当否判定を行う判定手段と、前記開始条件が成立した際に、表示画面内に表示される図柄を変動表示し、変動表示後の前記図柄の確定表示によって前記判定手段での前記当否判定の判定結果を報知する報知手段と、前記判定手段によって当否判定が行われる前の前記当否判定情報を所定の上限数の範囲内で記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示画面内に表示する保留表示手段と、前記判定手段によって当否判定が行われる前の前記当否判定情報を用いて事前に当否判定を行う事前判定手段と、前記事前判定手段による前記当否判定の判定結果に基づいて、上記図柄の変動に応じた前記当否判定情報の数の減少を秘匿する先読み演出を実行する演出制御手段とを備える遊技機。
付記1の遊技機は、図柄の変動に応じた当否判定情報の数の減少を秘匿する先読み演出を実行するので、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを異ならせることにより、遊技者に新しい体感を与えることができる。
[付記2]
遊技の進行に応じて当否判定情報を取得する取得手段と、開始条件が成立した際に、取得された前記当否判定情報を用いて当否判定を行う判定手段と、前記開始条件が成立した際に、表示画面内に表示される図柄を変動表示し、変動表示後の前記図柄の確定表示によって前記判定手段での前記当否判定の判定結果を報知する報知手段と、前記判定手段によって当否判定が行われる前の前記当否判定情報を所定の上限数の範囲内で記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示画面内に表示する保留表示手段と、前記判定手段によって当否判定が行われる前の前記当否判定情報を用いて事前に当否判定を行う事前判定手段と、前記事前判定手段による前記当否判定の判定結果に基づいて先読み演出を実行する演出制御手段とを備え、前記先読み演出が、前記保留表示により示唆される前記数を1回の上記図柄の変動に応じて減少させない第一演出を含む遊技機。
付記2の遊技機は、演出制御手段により実行される先読み演出が、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の図柄の変動に応じて減少させない第一演出を含むので、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを異ならせることにより、保留表示による先読み演出の継続性の予測を困難にするとともに、先読み演出による信頼度上昇の上限を秘匿できる。このため、付記2の遊技機は、遊技者に新しい体感を与えることができる。
[付記3]
遊技の進行に応じて当否判定情報を取得する取得手段と、開始条件が成立した際に、取得された前記当否判定情報を用いて当否判定を行う判定手段と、前記開始条件が成立した際に、表示画面内に表示される図柄を変動表示し、変動表示後の前記図柄の確定表示によって前記判定手段での前記当否判定の判定結果を報知する報知手段と、前記判定手段によって当否判定が行われる前の前記当否判定情報を所定の上限数の範囲内で記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記当否判定情報の数を示唆する保留表示を表示画面内に表示する保留表示手段と、前記判定手段によって当否判定が行われる前の前記当否判定情報を用いて事前に当否判定を行う事前判定手段と、前記事前判定手段による前記当否判定の判定結果に基づいて先読み演出を実行する演出制御手段とを備え、前記先読み演出が、前記保留表示により示唆される前記数を1以上増加させる第一演出を含む遊技機。
付記3の遊技機は、演出制御手段により実行される先読み演出が、保留表示により示唆される当否判定情報の数を増加させる第一演出を含むので、実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数とを異ならせることにより、第一演出後の保留表示によるチャンス示唆を行うことができる。このため、付記3の遊技機は、遊技者に新しい体感を与えることができる。
[付記4]
前記先読み演出が、前記保留表示により示唆される前記数を1回の上記図柄の変動表示に応じて2以上減少させる第二演出を更に含む付記2又は付記3に記載の遊技機。
付記4の遊技機は、演出制御手段により実行される先読み演出が、保留表示により示唆される当否判定情報の数を1回の図柄の変動表示に応じて2以上減少させる第二演出を更に含むので、第一演出により生じる実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数との差を減少させることができる。
[付記5]
前記第二演出が、変動表示中の上記図柄を仮停止表示した後に再び変動表示する疑似連演出を含み、上記疑似連演出における上記図柄の再変動表示の際に、前記保留表示により示唆される前記数を減少させる付記4に記載の遊技機。
付記5の遊技機は、疑似連演出における図柄の再変動表示の際に、保留表示により示唆される当否判定情報の数を減少させるので、遊技者に違和感を与えることなく第一演出により生じる実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数との差を減少させることができる。
[付記6]
前記先読み演出が、複数回の上記図柄の変動表示において実行される連続予告演出を含み、前記連続予告演出が、前記第一演出を実行した後、前記記憶手段に記憶されている前記当否判定情報の数と前記保留表示により示唆される前記数とを一致させるように前記第二演出を実行する演出である付記4又は付記5に記載の遊技機。
付記6の遊技機は、第一演出により生じる実際に記憶手段に記憶されている当否判定情報の数と保留表示により示唆される当否判定情報の数との差を第二演出により解消できるので、先読み演出後の記憶保留と保留表示とを整合させることができる。