JP5986390B2 - パチンコ機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特に複数の開放パターンを含む特別遊技を実行可能なパチンコ機に関する。
従来、遊技機の一例としてのパチンコ機は、遊技盤に配設された始動入賞口への入球に基づいて所定の抽選を実行し、抽選の結果が「当り」である場合に遊技者にとって有利な特別遊技(所謂大当り遊技)を実行するものが知られている。一般的な特別遊技の態様としては、遊技盤に配設された大入賞口を閉鎖する開閉体を備えたアタッカと呼ばれる装置を所定の期間開放状態とすることによって、遊技盤上に打ち出された遊技球を大入賞口内に取り込み可能とし、大入賞口内に取り込まれた遊技球の個数に対応した賞球を払い出すことにより、遊技者に対して一時に多くの賞球を付与するものが知られている。
一方、近年においては、特別遊技の態様に様々なパターンが提案されており、従来の同一機種における特別遊技中のアタッカの1ラウンド(1R等と表記する)あたりの開放時間及びラウンド間の閉塞時間は常に一定とされていたのに対し、近年のパチンコ機においては、遊技性の向上や、市場動向に対応すべく、同一機種における当りの種類に応じて異なる開放パターンを設定し、特別遊技中のアタッカの1Rあたりの開放時間及びラウンド間の閉鎖時間に変化を持たせたものが知られている。
具体的には、最大ラウンド継続回数が名目上16Rに設定された特別遊技であっても、その開放パターンが複数存在し、一の16Rの特別遊技においては、例えば1Rあたりの最大開放時間が30秒に設定され、ラウンド間の閉鎖時間が4秒に設定され、当該開閉動作が16回繰り返される開放パターンであるのに対し、他の16Rの特別遊技においては、前半6R分の1Rあたりの開放時間が前述の開放時間に対して極端に短い0.2秒、ラウンド間の閉鎖時間が0.1秒等に設定され、後半10R分の1Rあたりの開放時間、及び、ラウンド間の閉鎖時間が一方の16Rの特別遊技の開放時間及び閉鎖時間と同様に設定される。
このような互いに異なる複数の開放パターンを有する特別遊技が搭載されたパチンコ機においては、同じ16Rの特別遊技であっても、遊技者が実質的に得られる賞球数を大きく異ならせることができ、遊技性の向上や、スペック変更、或いは、市場の動向に柔軟に対応可能となっている。
また、複数の開放パターンを含む特別遊技の開始時には、一般に所定の抽選結果を示す特別図柄の停止後に、遊技盤に配設された液晶表示器等のディスプレイ上に所定の演出長さを有する画像や動画を表示し、遊技者に対して特別遊技が開始されることが報知される。
また、当該演出表示の序盤においては、開放時間が極端に短い各ラウンドにおける開放動作が遊技者になるべく覚られないように実行され、遊技者に対して開放時間が極端に短い開放パターンを含む特別遊技であることを意識させないように配慮されている。
特許第4430386号公報
しかしながら、複数の開放パターンを含む特別遊技が搭載されたパチンコ機においては、演出表示の序盤において表示される演出長さを各特別遊技の演出長さ(極端に短いラウンド区間の合計時間)に対応して複数設定する必要があり、開放パターンの増加に従って、演出データの量が増加し、開発経費や開発時間が増加するとともに、データ容量が制限的になるという欠点がある。特に、近年におけるパチンコ機の市場においては、スペック違いのシリーズ機(例えば、フルスペック機に対する甘デジ機)の製造が盛んに行われており、シリーズ間における開放パターンの違いにより、演出データが共通して使用できないという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、同一機種において複数の開放パターンを含む特別遊技が搭載されたパチンコ機、或いは、シリーズ間において異なる開放パターンを含む特別遊技が搭載されたパチンコ機において、演出データ量や開発経費、或いは、開発時間が増加することなく、演出データを複数の開放パターンに共通して使用することが可能なパチンコ機を提供する。
上記課題を解決するためのパチンコ機の構成として、遊技盤の遊技領域に設けられた第1の始動入賞口、又は当該第1の始動入賞口に向けて流下する遊技球が入賞できない位置に設けられた第2の始動入賞口への入賞に基づいて、当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選に当選したことに基づいて当り図柄の種類を決定する当り図柄決定手段と、当否抽選の実行に基づいて所定の特別図柄の変動を開始させ、所定時間経過後に決定された当り図柄の態様で特別図柄を停止表示させる特別図柄変動制御手段と、特別図柄の停止態様が当り図柄であるときに、第2の始動入賞口の下流側において当該第1の始動入賞口に向けて流下する遊技球が入賞できない位置に設けられた大入賞口を、当り図柄に応じた異なる開放パターンで開放する特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、当否抽選に当選した際に、当り図柄の停止後、特別遊技演出を遊技領域に設けられた演出表示装置上に表示する演出制御手段とを備え、特別遊技は、大入賞口を短開放する短開放区間と、当該短開放区間後に、当該短開放区間における大入賞口の開放時間よりも大入賞口を長く開放する長開放区間とからなる開放パターンを含み、特別遊技演出は、特別遊技の開始から所定の期間、当該特別遊技が開始されることを報知する特別遊技開始演出と、当該特別遊技開始演出後、大入賞口が開放されることを報知すると共に、遊技者に対して遊技球を第2の始動入賞口側に打ち出すべき旨を指示する表示を有する長開放開始演出とを含み、特別遊技実行手段は、当り図柄が短開放区間及び長開放区間からなる開放パターンと対応する場合、長開放区間の始期が長開放開始演出の表示時期と一致するように、短開放区間において大入賞口が最初に開放する時期を特別遊技開始演出の表示時期よりも遅らせる構成とした。
本構成に係るパチンコ機によれば、特別遊技実行手段が、短開放区間において大入賞口が最初に開放する時期を特別遊技開始演出表示の時期よりも遅らせ、長開放区間の始期を長開放開始演出の表示時期と一致させることから、複数の短開放区間の長さに対応した特別遊技開始演出を複数設定しておく必要がなくなる。
よって、同一機種、或いは、シリーズ間において開放パターンが複数存在する場合であっても、単一の特別遊技開始演出を共通して使用することが可能となる。
また、長開放開始演出を視認した遊技者が、長開放区間の開始と同時に遊技球を第2の始動入賞口側に打ち出すことができるため、特別遊技開始演出の表示中に実行される短開放区間を意識させずに、長開放区間の開始から遊技球を違和感なく適切に打ち出させることができる。
また、他の構成として、特別遊技開始演出表示時からの遅れ時間を、所定の期間に設定された特別遊技開始演出の演出長さと、短開放区間の合計時間とから設定する構成とした。
本構成によれば、短開放区間の合計時間が異なる複数の開放パターンが存在する場合であっても、遅れ時間を適切に設定できる。
た、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
本発明の実施形態に係るパチンコ機の外観斜視図である。 図1に示したパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。 図1に示したパチンコ機の制御に係る構成を示すブロック図である。 特別図柄種類テーブルを模式的に示す図である。 特図変動パターンテーブルを模式的に示す図である。 開放パターン決定テーブルを模式的に示す図である。 アタッカ装置の動作を示すタイムチャートである。 特別遊技演出Dの内容を示す図である。 特別遊技開始演出D1及び長開放開始演出D2の表示内容の一例を示す図である。 開放時期制御処理のフロ−チャートである。 開放待機時間を示すタイムチャートである。
以下、図1〜図11を参照し、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
なお、以下の説明においてパチンコ機の各部の左右方向は、そのパチンコ機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。
図1,図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2に開き戸状に開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3の内側に装着された遊技盤30と、本体枠3の前面に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きくガラス窓4Aが設けられたパネル扉4と、本体枠3の下側に開閉自在に設けられ、遊技球を収容する受皿6を有する前面ボード5と、本体枠3の下部に配設された図外の発射装置と、前面ボード5に取り付けられたハンドル7と、パネル扉4の左右の上部にそれぞれ設けられたスピーカ8、及びパネル扉4の周囲に配設された複数の発光部10Aとを備える。
受皿6の中央部には、操作部9が配設される。操作部9は、演出図柄表示装置50上に表示されるカーソル等を移動するためのダイアル部9Aと、ダイアル部9Aによって移動されたカーソルと対応する項目を選択する際や、演出図柄表示装置50上において展開される多様なボタン演出の際に押下されるボタン9Bとから構成される。
パチンコ機1の背面側には、図外の支持部材等を介して、図3に示す主制御装置100と、副制御装置を構成するサブ制御装置(演出制御装置)200と、払出制御装置300とが設けられている。
主制御装置100、サブ制御装置200、払出制御装置300は何れもCPU(Central Processing Unit)と、コンピュータプログラム及び遊技処理(演出処理,払出処理等)に必要なデータを格納したROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されたコンピュータプログラムに従って処理を行うための一時記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを備えるマイクロコンピュータである。なお、主制御装置100、サブ制御装置200及び払出制御装置300の各制御装置は、図外の電源供給装置からの電力供給により駆動する。続いて、本実施形態に係るパチンコ機1の各部の構成を概説する。
図2に示すように遊技盤30は、その盤面に遊技球が流下する遊技領域31を備える。遊技領域31は、ガラス窓4Aから観察することができる。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されている。
前面ボード5の受皿6に収容された遊技球は、図外の発射装置に1個ずつ供給されるようになっている。
図3に示すように、払出制御装置300は、ハンドル7の回動操作量に対応して増減する発射ボリューム7Aからの入力に基づいて所定の強度で遊技球が発射されるように発射モータ7Bを駆動制御するようになっている。発射装置により発射されて遊技領域31に到達した遊技球は、遊技領域31内を流下することになる。また、払出制御装置300には、ハンドル7の円周上に設けられた発射停止スイッチ7Cやハンドル7の内部に配設されたタッチセンサ7Dが接続されている。
遊技領域31内には、演出図柄表示装置50と、演出図柄表示装置50の周囲を囲繞する中央装飾部材51と、演出図柄表示装置50の下部に配設されたステージ55と、第1特別図柄表示装置35Aと、第2特別図柄表示装置35Bと、普通図柄表示装置41と、第1始動入賞口(始動口)61と、第2始動入賞口62と、電動チューリップ63と、第1大入賞口64と、アタッカ装置65と、スルーチャッカ66と、複数の一般入賞口67と、アウト口68と、可動体70、及び、図外の複数の遊技釘とが設けられている。以下、各部の詳細について説明する。
演出図柄表示装置50は、遊技領域31の略中央部に配設される例えば液晶表示器,ドットマトリクス表示器,ブラウン管表示器,ドラム式表示器等から構成される表示装置である。本実施形態における演出図柄表示装置50は、液晶表示器が採用されており、その表示画面上に、例えば1〜8までの数字及び特定のキャラクター等からなる演出図柄Sを変動表示可能である。また、演出図柄表示装置50の表示画面には、演出図柄Sが変動表示を開始してから停止表示されるまでに展開される多様な予告演出やリーチ演出を盛り上げるための特定の画像やアニメーション等の動画等が表示可能であり、これらの演出制御は後述のサブ制御装置200によって実行される。
また、演出図柄Sの変動時間は、後述の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動時間と略同期しており、一般に遊技者は当該演出図柄Sの変動停止までに実行される多様な演出の行方を見守ることにより、大当り遊技への期待感を抱きながら遊技を進行する。
また、演出図柄表示装置50の表示画面上には、後述する所定の抽選(特図抽選)の結果が「当り」である場合に実行される遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技(以下、大当り遊技という場合もある。)が実行された際に、多様な画像及び動画によって構成される特別遊技演出が表示される。
演出図柄表示装置50の周囲を取り囲むように配設された中央装飾部材51は、遊技盤30より前方に突出する枠体であって、その前面とガラス窓4Aとの間隔は、遊技球1個の直径よりも狭く設定される。よって、遊技領域31内に打ち出された遊技球は、中央装飾部材51を構成する上部の傾斜に沿って遊技盤30の左右方向に振り分けられて流下する。また、中央装飾部材51の上部中央には、図外のモータ等の駆動源によって動作する可動体70が配設される。可動体70の動作は、演出図柄Sの変動表示と連動するように、後述のサブ制御装置200により制御される。
ステージ55は、中央装飾部材51と、演出図柄表示装置50との間に形成された前後方向の領域であって、当該ステージ上に進入した遊技球を左右方向に転動させながら下方に落下させる。ステージ55の中央部には、球誘導口55Aが開設されており、当該球誘導口55Aに進入した球は、第1始動入賞口61の直上に開設された導出口より下方に落下する。つまり、球誘導口55Aに進入した遊技球は、始動入賞口61に取り込まれ易くなる。
次に遊技領域31内に配設された各種の入賞口について説明する。
第1始動入賞口61は、遊技領域31の略中央部に配設された演出図柄表示装置50の下方に配設される。第2始動入賞口62は、遊技盤30の一側部に配設される。また、第2始動入賞口62よりも下方には大入賞口64が配設される。また、遊技盤30の他側部には、複数の一般入賞口67が配設される。これらの各入賞口のそれぞれには、遊技球の通過を検知する第1始動入賞口検知センサ91、第2始動入賞口検知センサ92、大入賞口検知センサ93、一般入賞口検知センサ94が内蔵されている。これらの検知センサ91〜94は、遊技球の通過に伴い遊技球検知信号を出力する磁気センサであり、その遊技球検知信号は主制御装置100に入力される。
なお、詳細については後述するが、遊技球が第1始動入賞口61及び第2始動入賞口62と対応する第1始動入賞口検知センサ91又は第2始動入賞口検知センサ92に検知されると、主制御装置100によって特図抽選(大当り抽選)が実行され、当該抽選の結果が第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bにそれぞれ表示される。
遊技球が各入賞口に取り込まれると、図3に示す賞球払出装置301の駆動により受皿6に賞球が払い出される。賞球の払出個数は、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64、一般入賞口67のそれぞれに予め対応付けられている。主制御装置100は、遊技球の入賞が検知された入賞口に基づき、その入賞口に予め対応付けられている賞球の払出個数を払出制御装置300に払出しコマンドとして送信し、払出制御装置300は主制御装置100から受信した払出しコマンドに従って賞球払出装置301が有する図外の払出モータを駆動し、賞球払出装置301に賞球を払い出させるようになっている。
また、賞球払出装置301から払い出された賞球は、賞球払出装置301の遊技球流路内に配設された払出計数スイッチ302により計数され、払出制御装置300は払出計数スイッチ302からの入力に基づいて払出動作を停止させる。
本実施形態において、第1始動入賞口61及び第2始動入賞口62に予め対応付けられた賞球個数は3個であり、大入賞口64に予め対応付けられた賞球個数は15個であり、一般入賞口67に予め対応付けられた賞球個数は5個である。また、第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、大入賞口64、一般入賞口67の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域31の最下部に位置するアウト口68から回収される。
第2始動入賞口62の上方には、スルーチャッカ66が配設されている。スルーチャッカ66は、遊技球が通過可能なゲート構造をなしたものであり、当該スルーチャッカ66を通過した遊技球は内部に格納されたスルーチャッカ検知センサ95によって検出される。スルーチャッカ検知センサ95は前述の各検知センサ91〜94と同様に主制御装置100に接続されており、その遊技球検知信号が主制御装置100に出力される。
上記各入賞口のうち、第2始動入賞口62は、電動チューリップ63によって入賞の難易が変化するように構成されている。電動チューリップ63は、遊技盤30の前面に直交する軸を中心に回動する1対の羽根部材と、これら1対の羽根部材を駆動する電動チューリップ駆動装置(ソレノイド)63Aとを備え、その電動チューリップ駆動装置63Aへの通電により1対の羽根部材が互いに左右方向に離れる方向に回動し、第2始動入賞口62の入口を拡大するものである。電動チューリップ63は、1対の羽根部材を閉じた状態において、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を困難とし、1対の羽根部材を開放した状態において第2始動入賞口62への遊技球の入賞を容易とする。
また、電動チューリップ63の開閉動作は、遊技球がスルーチャッカ66を通過したことに基づいて実行される普通図柄に係る電子抽選(普図抽選)の結果が普図当りとなった場合に、1対の羽根部材が開くよう主制御装置100により制御される。
また、大入賞口64は、アタッカ装置65によって入賞の可否が変化するように構成されている。アタッカ装置65は、概略、水平な軸を中心として前後方向にフラップ状に回動自在に設けられ大入賞口64の形状とほぼ同じ長方形の蓋部材と、この蓋部材を駆動するソレノイドとを備え、そのソレノイドへの通電により蓋部材が前方向に回動して大入賞口64を開放するものである。アタッカ装置65が開いた状態は大入賞口64への遊技球の入賞が可能な状態であり、アタッカ装置65が閉じた状態は大入賞口64への遊技球の入賞が不可能な状態である。
また、アタッカ装置65は、後述する第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が「当り」となった場合に実行される大当り遊技中において主制御装置100の制御によって駆動される。また、大当り遊技中におけるアタッカ装置65(蓋部材)の開放パターンは、複数のパターンが存在し、第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が「当り」である場合に決定される図柄種類に応じて1つの開放パターンが決定される。
第1特別図柄表示装置35Aは、第1始動入賞口61への遊技球の入賞を契機に、主制御装置100により行われる第1特図抽選の結果を表示する表示器である。
本実施形態における第1特別図柄表示装置35Aは、7セグメントディスプレイにより構成され、第1特図抽選の結果に基づいて特別図柄(1〜9までの数字や記号)を高速で点滅表示させた後に、第1特図抽選の結果を表示する態様で所定の特別図柄を導出表示(停止表示)させるものであり、特別図柄が点滅表示している時間は、特別図柄の変動時間である。
ここで、例えば第1特図抽選の結果が「当り」である場合に停止表示される特別図柄は、1〜9までの何れかの数字であり、「ハズレ」である場合に停止表示される特別図柄は、数字以外のアルファベットや「−」等の記号である。この第1特別図柄表示装置35Aの変動表示制御は、後述の変動表示制御手段130により制御される。
第2特別図柄表示装置35Bは、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に、主制御装置100により行われる第2特図抽選の結果を表示する表示器である。第2特別図柄表示装置35Bは、第1特別図柄表示装置35Aと同様の7セグメントディスプレイにより構成され、後述の変動表示制御手段130により制御されることによって特別図柄を点滅表示させた後に、第2特図抽選の結果を表示する態様で所定の特別図柄を導出表示(停止表示)するものである。
なお、本実施形態においては、第1始動入賞口61への入賞を契機として変動する特別図柄を第1特別図柄とし、第2始動入賞口62への入賞を契機として変動する特別図柄を第2特別図柄としている。また、第1特別図柄表示装置35A及び第2特別図柄表示装置35Bは、演出図柄表示装置50を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤30の右下部分に演出図柄表示装置50と離間して配置されている。
また、第1特別図柄表示装置35A及び第2特別図柄表示装置35Bの形態は7セグメントに限られず、複数のランプを配列した形態のものを採用することも可能である。また、7セグメントに表示される特別図柄の態様は、数字に限られるものではなく、識別が困難な特定の記号により第1特図抽選及び第2特図抽選の結果(「当り」,「ハズレ」)を表示するものとしてもよい。
普通図柄表示装置41は、遊技球がスルーチャッカ66を通過したことに基づいて実行される普図抽選の結果が表示されるよう、主制御装置100に設けられた普通図柄用当否抽選手段により制御されるものである。この普通図柄表示装置41は第2特別図柄表示装置35Bの下方に配置されていて、本実施形態においては2つのLEDランプからなる。普通図柄に係る電子抽選の結果が「当り」のときに2つのLEDランプのうちの一方のみが点灯し、ハズレのときに他方のみが点灯するようになっている。
2つのLEDランプが交互に点滅している状態は、普通図柄が変動している状態であり、その点滅が停止して点灯が維持された状態は、普通図柄の変動が停止した状態である。また、2つのLEDランプが交互に点滅している時間は、普通図柄の変動時間である。
以下、図3を参照し、主制御装置100及びサブ制御装置200のハードウェア上の構成について説明するとともに、パチンコ機1における主要な制御処理について概説する。
同図に示すように、主制御装置100は、特別図柄用当否抽選手段110、図柄種類決定手段120、変動表示制御手段130、普通図柄用当否抽選手段150、特別遊技制御手段160、電動チューリップ制御手段170、及び、遊技状態制御手段180を備える。
特別図柄用当否抽選手段110は、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機として、特図抽選(第1特図抽選又は第2特図抽選)を実行し、「当り」又は「ハズレ」を電子的に決定する。
具体的には、特別図柄用当否抽選手段110は、周期的に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜65535の整数の範囲)で1ずつ更新させることによりハードウェア乱数である当否判定用乱数を発生させる乱数発生手段から、第1始動入賞口検知センサ91又は第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、当否判定用乱数を取得(ラッチ)する。
また、特別図柄用当否抽選手段110は、取得した当否判定用乱数が「当り」に相当する乱数であるか、「ハズレ」に相当する乱数であるかについて特図抽選テーブルを参照することにより判定する。特図抽選テーブルは、当否判定用乱数と「当り」及び「ハズレ」との対応関係を規定するデータである。特図抽選テーブルには、特図低確抽選テーブルと特図高確抽選テーブルの2種類が存在し、特図低確抽選テーブルには、例えば、当否判定用乱数0〜186に「当り」が予め対応付けられていて、当否判定用乱数187〜65535に「ハズレ」が予め対応付けられている。つまり、当りとなる確率は約350分の1である。
一方、特図高確抽選テーブルには、例えば、当否判定用乱数0〜1860に「当り」が予め対応付けられていて、当否判定用乱数1861〜65535に「ハズレ」が予め対応付けられている。
つまり、特図高確抽選テーブルが参照された場合に当りとなる確率は約35分の1である。これらの当選確率を比較して分かるように、特図高確時判定テーブルによる「当り」の当選確率の方が、特図低確時判定テーブルよる「当り」に当選する確率よりも約10倍高い。
なお、特別図柄用当否抽選手段110によって特図低確抽選テーブルが参照されて「当り」又は「ハズレ」が決定される遊技状態は、本発明における特図低確率状態であり、特図高確抽選テーブルが用いられて「当り」又は「ハズレ」が決定される遊技状態は、本発明における特図高確率状態(所謂確変遊技状態)である。
以下、便宜上、「特図低確率状態」を「特図低確」といい、「特図高確率状態」を「特図高確」又は「確変遊技」という場合がある。なお、当該特図低確又は特図高確の切り替えは後述の遊技状態制御手段180により実行される。
特別図柄用当否抽選手段110は、さらに第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づいて取得された当否判定用乱数をそれぞれ第1特別図柄又は第2特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する当否判定用乱数保留手段を備える。保留記憶可能な乱数の上限は、例えば第1始動入賞口61への入賞を契機として取得された当否判定用乱数が4つ、第2始動入賞口62への入賞を契機として取得された当否判定用乱数が4つの合計8つまでとされており、例えば既に第1始動入賞口61への入賞に基づいて保留記憶された当否判定用乱数が上限の4つである場合に第1始動入賞口61へ入賞した場合、当否判定用乱数がさらに取得されることはなく、第2始動入賞口62についても同様である。
また、図柄種類決定手段120は、特図抽選(第1特図抽選又は第2特図抽選)の結果が「当り」である場合に、特別図柄の種類を電子抽選により決定する。
具体的には、図柄種類決定手段120は、周期的に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜99の整数の範囲)で1ずつ更新させることによりハードウェア乱数である図柄種類決定用乱数を発生させる乱数発生手段から、第1始動入賞口検知センサ91又は第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、図柄種類決定用乱数を取得(ラッチ)する。また、図柄種類決定手段120は、取得した図柄種類決定用乱数に基づき、第1特別図柄種類テーブル120A又は第2特別図柄種類テーブル120Bを参照して図柄種類を決定する。
図4は、当該第1特別図柄種類テーブル120A及び第2特別図柄種類テーブル120Bを模式的に示す図である。第1特別図柄種類テーブル120Aは、第1始動入賞口への入賞を契機として取得される(第1)図柄種類決定用乱数と第1特別図柄の種類との対応関係を規定するものである。また、第2特別図柄種類テーブル120Bは、第2始動入賞口への入賞を契機として取得される(第2)図柄種類決定用乱数と第2特別図柄の種類との対応関係を規定するものである。
同図に示すように、本実施形態における第1特別図柄及び第2特別図柄の種類としては、1〜9までの数字が規定されている。なお、前述のとおり、各特別図柄の態様は数字に限られるものではない。
第1特別図柄種類テーブル120Aが参照された場合において、特別図柄が「3」又は「7」に決定される割合は全体の10%であり、「1」,「5」,「9」のいずれかに決定される割合が20%、「2」又は「4」に決定される割合が40%、「6」又は「8」に決定される割合が30%である。
一方、第2特別図柄テーブル120Bが参照された場合において、特別図柄が「3」,「7」に決定される割合は全体の50%であり、「1」,「5」,「9」のいずれかに決定される割合が20%、「2」又は「4」に決定される割合が20%、「6」又は「8」に決定される割合が10%である。
つまり、これら2つの特別図柄種類テーブルに規定された特別図柄の選択率には、差が設けられており、例えば、第1特図抽選が実行され、第1特別図柄種類テーブル120Aが参照される場合よりも、第2特図抽選が実行され、第2特別図柄種類テーブルが参照された場合の方が、特別図柄が「3」又は「7」に決定される割合が高く設定されている。なお、選択率の設定は任意であり互いの選択率を同一としてもよい。
また、詳細については後述するが、2つの特別図柄種類テーブルに規定された各特別図柄は、複数設定された当り遊技時における開放パターンと対応しており、決定された特別図柄の種類によって、異なる開放パターンによる当り遊技が実行される。
図柄種類決定手段120は、さらに第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づいて取得された図柄種類決定用乱数をそれぞれ第1特別図柄又は第2特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数まで、主制御装置100のRAMを利用して記憶する図柄種類決定用乱数保留手段を備える。当該図柄種類決定用乱数保留手段の機能については、前述の当否判定用乱数保留手段の機能と同様であるのでその説明を省略する。
以上のとおり、特別図柄用当否抽選手段110及び図柄種類決定手段120はそれぞれ、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62に遊技球が入賞したことを契機に、当否判定用乱数及び図柄種類決定用乱数を取得し、所定の契機が到来したことに基づいて当否に係る特図抽選を行うとともに、当該特図抽選に当選した場合(特図抽選の結果が「当り」である場合)、複数の図柄(特別図柄)の種類の中から1つの特別図柄(当り図柄)を決定する機能を備える。
なお、ここで所定の契機とは、前述の第1特別図柄及び第2特別図柄が変動中ではなく、かつ、大当り遊技中でない場合であり、例えば、現在の遊技状態が大当り遊技中ではなく、当否判定用乱数及び図柄種類決定用乱数の保留記憶時に第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中である場合、当該変動中の第1特別図柄又は第2特別図柄の変動時間が経過し、所定の態様により停止した後に上記処理が逐次実行される。
また、上述の当否判定処理及び当該処理に引き続いて実行される図柄種類決定処理が行われる順序は、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への入賞順、換言すればRAMに保留記憶された順に実行するようにしてもよいし、例えば一方の第2始動入賞口62への入賞によって取得された当否判定用乱数に係る当否判定処理及び図柄種類決定処理を優先して実行するようにしてもよい。
次に、図3に示す変動表示制御手段130について説明する。変動表示制御手段130は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動時間を複数の変動時間のうちから電子抽選により決定するものである。また、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動時間は、演出図柄Sの変動時間としても用いられる。つまり、特別図柄の変動時間と、演出図柄Sの変動時間は同期する。以下、変動表示制御手段130による特別図柄の変動時間決定処理について概説する。
変動表示制御手段130は、周期的に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜99の整数の範囲)で1ずつ更新させることにより、ソフトウェア乱数である特図変動パターン用乱数を発生させる特図変動パターン用乱数発生手段と、第1始動入賞口61又は、第2始動入賞口62への遊技球の入賞を契機に(第1始動入賞口検知センサ91又は第2始動入賞口検知センサ92からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき)特図変動パターン用乱数発生手段で発生した特図変動パターン用乱数を取得(ラッチ)する特図変動パターン用乱数取得手段と、特図変動パターン用乱数取得手段により取得された特図変動パターン用乱数に対応する変動時間が規定された複数の特図変動パターンテーブルとを備える。
図5に示すように、特図変動パターンテーブルは、非時短用(普図低確)特図変動パターンテーブル134A、時短用(普図高確)特図変動パターンテーブル134Bに細分化され、非時短用特図変動パターンテーブル134及び時短用特図変動パターンテーブル134Bは、さらに当り用、ハズレ用に細分化されている。
例えば、現在の遊技状態が非時短遊技であって、第1特図抽選又は第2特図抽選の結果がハズレである場合に参照される非時短用特図変動パターンテーブル134A−1には、特図変動パターン用乱数に対して「12秒」,「30秒」,「45秒」のいずれかが規定されている。
また、現在の遊技状態が非時短遊技であって、第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が当りである場合に参照される通常用特図変動パターンテーブル134A−2には、特図変動パターン用乱数に対して「12秒」,「30秒」,「45秒」のいずれかが規定されている点で共通するが、その選択率に差が設けられており、変動時間が「30秒」,「45秒」に決定される割合が高い。
また、現在の遊技状態が時短遊技であって、第1特図抽選又は第2特図抽選の結果がハズレである場合に参照される時短用特図変動パターンテーブル134B−1には、特図変動パターン用乱数に対して「4秒」,「30秒」,「45秒」のいずれかが規定されており、当該時短用特図変動パターンテーブル134B−1が参照された場合、前述の通常用特図変動パターンテーブル134A−1が参照された場合に比べて、変動時間が大幅に短縮され遊技者は、より多くの第1特図抽選又は第2特図抽選を受けることが可能となる。
なお、特図変動パターンテーブルの種類は上述したものに限らず、例えば当否判定用乱数の保留記憶数が3個である場合に参照されるテーブルや、4個である場合に参照されるテーブル等を設け、保留記憶数の増加に伴って第1特別図柄又は第2特別図柄が導出表示されるまでの変動時間を漸次短くするようにしてもよい。また、同図に示した各特図変動パターンの選択率は例示であって、選択率を変更することにより変動時間の選択割合を適宜設定可能である。
また、本実施形態において、非時短用特図変動パターンテーブル134Aが参照される遊技は、非時短遊技であって、時短用特図変動パターンテーブル134Bが参照される遊技は、時短遊技である。また、これらの遊技状態の切り替えは、後述の遊技状態制御手段180によって実行される。
変動表示制御手段130は、さらに特図変動パターン用乱数保留手段を有し、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への遊技球の入賞に基づき特図変動パターン用乱数取得手段が特図変動パターン用乱数を取得した場合に、当該乱数を所定の上限個数まで主制御装置100のRAMを利用して個別に記憶する。なお、保留記憶可能な特図変動パターン用乱数の上限は、前述の当否判定用乱数及び図柄種類決定用乱数における上限と同一である。つまり、特図変動パターン用乱数は、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への入賞を契機として、前述の当否判定用乱数及び図柄種類決定用乱数とともに取得される乱数である。
変動表示制御手段130は、現在の遊技状態(非時短遊技又は時短遊技)及び特図抽選の結果(「当り」又は「ハズレ」)に基づいて複数の特図変動パターンテーブルのうちから1つの特図変動パターンテーブルを参照し、特図変動パターン用乱数に対応する1つの変動時間を特別図柄の変動時間として決定する。
また、変動表示制御手段130は、決定した変動時間に基づいて第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御する。具体的には、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bに対して変動開始信号を出力するとともに、図外のタイマーによる計時を開始し、抽出された変動時間が経過したことに基づいて第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bに対して、特別図柄の種類を含む変動停止信号を出力する。
第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bは、変動停止信号の入力により、変動中の特別図柄を図柄種類決定手段120により決定された図柄種類に対応する特別図柄の態様(1〜9)又はハズレを示す特別図柄の態様(「−」)で導出表示する。
また、変動表示制御手段130は、特別図柄の変動を開始させる変動開始信号、及び、特別図柄の変動を停止させる変動停止信号の出力とともに、サブ制御装置200に対してそれぞれ演出図柄変動コマンド及び演出図柄停止コマンドを送信する。これにより、特別図柄の変動,停止と演出図柄Sの変動,停止とが同期して行われる。
図3に示す普通図柄用当否抽選手段150は、スルーチャッカ66を遊技球が通過したことを契機に、「当り」又は「ハズレ」を電子抽選(普図抽選)により決定するものである。具体的には、普通図柄用当否抽選手段150は、前述の特別図柄用当否抽選手段110と略同様に構成されたものであり、普通図柄用当否抽選手段150は、周期的に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数である普図当否判定用乱数を発生させる普図当否判定用乱数発生手段から、スルーチャッカ66を遊技球が通過したことを契機に、言い換えると、スルーチャッカ検知センサ95からの遊技球検知信号が主制御装置100に入力されたことに基づき、普図当否判定用乱数を取得(ラッチ)し、取得した普図当否判定用乱数が当りであるかハズレであるかを、非時短用判定テーブル又は時短用判定テーブルを参照して判定する。
非時短用判定テーブル及び時短用判定テーブルは、普図当否判定用乱数と「当り」及び「ハズレ」との対応関係を規定するものであり、具体的な内容の図示は省略するが、非時短用判定テーブルによる「当り」の当選確率は例えば1/120に設定されていて、時短用判定テーブルによる「当り」の当選確率は1/1.1に設定されている。つまり、時短用判定テーブルの方が、非時短用判定テーブルに比べて格段に「当り」に当選する確率が高くなるように設定されているとともに、殆どの場合に「当り」に当選するようになっている。
また、普通図柄用当否抽選手段150は、普通図柄の変動中に普図当否判定用乱数を取得した場合に、その普図当否判定用乱数を所定の上限個数(本実施形態では4個)まで、普通図柄に係る保留球乱数として主制御装置100のRAMを利用して記憶する普図当否判定用乱数保留手段を備える。当該普図当否判定用乱数保留手段の詳細については、前述の当否判定用乱数保留手段等の機能と同様であるのでその説明を省略する。
図3に示す電動チューリップ制御手段170は、普通図柄用当否抽選手段150による普図抽選で「当り」に当選した場合に、電動チューリップ63の電動チューリップ駆動装置63Aへの通電を行い、電動チューリップ63の1対の羽根部材を開閉させるものである。この電動チューリップ制御手段170は、時短遊技中において1回の「当り」に対し電動チューリップ63を例えば開放時間2.9秒で2回開放させ、非時短遊技中において1回の「当り」に対し電動チューリップ63を開放時間0.2秒で1回開放させるようになっている。つまり、時短遊技中においては、前述のように、普通図柄用当否抽選手段150による電子抽選で殆ど「当り」に当選し、その当選に基づき電動チューリップ63が2.9秒で2回開放されるため、遊技者が遊技盤30の遊技領域31の一側部に遊技球を打ち出せば、第2始動入賞口62に遊技球を容易に入賞させることができ、この結果、時短遊技中は、遊技球を殆ど減らすことなく遊技を行うことができる。
つまり、時短遊技は、前述の時短用特図変動パターンテーブル134Bが参照されることにより特別図柄の変動時間が大幅に短縮されるとともに、電動チューリップ63の開放が行われ易く、遊技者にとっては第2始動入賞口62への遊技球の入賞が容易化(サポート)される状態(所謂、電サポ状態)である。
一方、非時短遊技は、前述の非時短用特図変動パターンテーブル134Aが参照されることにより特別図柄の変動時間が時短遊技における変動時間よりも相対的に長くなり易く、さらに電動チューリップ63の開放が行われ難く、遊技者にとっては第2始動入賞口62への遊技球の入賞が困難な状態である。
図3に戻り、特別遊技制御手段160について説明する。特別遊技制御手段160は、上述の第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が当りである場合に、その図柄種類(特別図柄種類)に対応した複数の開放パターン(16R特別遊技A,16R特別遊技B,6R特別遊技A,6R特別遊技B)が規定された開放パターン決定テーブル160Aを参照し、アタッカ装置65を図柄種類に対応した1つの開放パターンにより駆動し、遊技者に大当り遊技を提供する。
図6は、開放パターン決定テーブル160Aを模式的に示す図である。また、図7は、開放パターン決定テーブル160Aに従って駆動されるアタッカ装置65の動作を示すタイムチャートである。
同図に示すように開放パターン決定テーブル160Aは、前述の図柄種類決定手段120によって決定される図柄種類に対応する開放パターンが規定されている。
特別遊技制御手段160は、各図柄種類に対応する開放パターンに従ってアタッカ装置65を制御し、大当り遊技を実行する。
ここで、開放パターン決定テーブル160Aに規定された「短開放区間」とは、1Rあたりのアタッカ装置65の駆動時間(蓋部材の開放時間)が極めて短い時間(短開放時間)を含む区間である。これに対して「長開放区間」とは、1Rあたりのアタッカ装置65の駆動時間が、「短開放区間」における駆動時間よりも長い時間(長開放時間)を含む区間である。
図7(a)に示すように、図柄種類が「3」又は「7」である場合、これに対応する16R特別遊技Aの開放パターンは、「短開放区間」が存在せず、1R〜16Rに至るまで蓋部材が長開放される。当該長開放区間における1Rあたりの開放時間は、25秒に設定され、各ラウンド間の閉鎖時間は3秒に設定されている。また、長開放区間における蓋部材の閉鎖条件は、25秒に設定された開放時間を経過するか、又は、遊技球の大入賞口64への入賞数が、予め設定された上限入賞数に達するかのいずれか早い条件が成立するまでとされている。
よって、遊技者は、長開放区間において蓋部材が最初に開放する1ラウンド目から遊技球を大入賞口64の方向に打ち出すことにより、遊技球を大入賞口64内に一時に大量に取り込ませることが可能となり、多くの賞球の払い出しを受けることが可能となる。
次に、図7(b)に示すように、図柄種類が「1」,「5」,「9」である場合、これに対応する16R特別遊技Bの開放パターンは、最大継続ラウンドが16Rである点、及び、長開放区間が設定されている点で上記16R特別遊技Aの開放パターンと共通するが、長開放区間よりも前に短開放区間が設けられている点で相違する。当該短開放区間は、12ラウンド分の開閉動作により構成されており、当該短開放区間における1ラウンド当りの開放時間は、0.1秒に設定され、各ラウンド間の閉鎖時間は1.7秒に設定されている。
当該16R特別遊技Bの開放パターンに従って、アタッカ装置65が駆動された場合、遊技者は短開放区間、換言すれば、蓋部材が最初に開放する1ラウンド目から12ラウンド目が終了するまで、実質的な賞球の払出しを受けることが困難となる。即ち、短開放区間における1Rあたりの開放時間は、0.1秒であることから、遊技領域31内での滞留時間を考慮しても大入賞口64周辺に到達した遊技球が0.1秒間しか開放しない大入賞口64内に取り込まれることは稀であり、25秒間の開放時間を有する長開放区間と比べ実質的な賞球の払出しを受けることは困難である。
よって、遊技者は、短開放区間経過後の長開放区間においてのみ実質的な賞球の払出しを受けることが可能となる。つまり、図柄種類が「1」,「5」,「9」である場合、これに対応する16R特別遊技Bの開放パターンは、名目上は16Rの大当り遊技であるが、実質的には長開放区間に対応する4ラウンド分の賞球しか得られない開放パターンである(実質4R大当り)。
また、図7(c)に示すように、図柄種類が「2」,「4」である場合、これに対応する6R特別遊技Aの開放パターンは、最大継続ラウンドが6Rに設定されているとともに、短開放区間及び長開放区間が設定されている。当該短開放区間は、4R分の開閉動作により構成されており、当該短開放区間における1Rあたりの開放時間は、上記同様に0.1秒に設定され、各ラウンド間の閉鎖時間は1.7秒に設定されている。
つまり、図柄種類「2」,「4」である場合、これに対応する6R特別遊技Aの開放パターンは、名目上は6Rの大当り遊技であるが、実質的には長開放区間に対応する2R分の賞球しか得られない開放パターンである(実質2R大当り)。
また、図7(d)に示すように、図柄種類が「6」,「8」である場合、これに対応する6R特別遊技Bの開放パターンは、最大継続ラウンドが6Rに設定され、短開放区間及び長開放区間が設定されている点で共通するが、1R中に短開放区間と長開放区間とが存在する点で異なる。
即ち、図7(d)に示す6R特別遊技Bの開放パターンにおいては、1R中の前半部分において、蓋部材の開放動作が9回繰り返され、その後の後半部分において、開閉動作が1回実行される。前半部分における1回あたりの開放時間は、0.1秒に設定され、各回の閉鎖間隔は1.7秒に設定されている。また、後半部分における1回の開放時間は他の開放パターンにおける長開放区間と同様の25秒に設定されている。
つまり、図柄種類が「6」,「8」である場合に対応する6R特別遊技Bの開放パターンは、1R目の前半部分において短開放区間を有するものの、1R目の後半部分から長開放区間が開始し、以降6R目に至るまでその開放時間が25秒に設定されていることから、名目上のラウンド数(6R)と、実質的に得られる賞球の払出しを受けることができるラウンド数とが一致する開放パターンである。
即ち、6R特別遊技Bの開放パターンは、短開放時間と長開放時間とを含むラウンドを1Rとしており(図中の1R目が相当)、1R目の後半部分から長開放区間が開始する。
このように、本実施形態における大当り遊技を構成する「1ラウンド(R)」とは、図7(a)〜(c)に示すように、必ずしも蓋部材が開放してから閉鎖するサイクルを1Rとするものに限られず、複数回の短開放、或いは、複数回の短開放と長開放とを含むサイクルを1Rとして設定してもよい。
特別遊技制御手段160は、上述の開放パターン決定テーブル160Aを参照することにより、複数の特別図柄に対応するいずれかの開放パターンを決定し、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動停止後に実行される大当り遊技中において、後述する特別遊技演出Dに対応するタイミングで1R目の開放を開始する。
次に、図3に示す遊技状態制御手段180について説明する。遊技状態制御手段180は、上述の第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が当り(第1特図当り又は第2特図当り)である場合に、図柄種類に応じて、大当り遊技後の遊技状態(特図低確,特図高確,普図低確(非時短),普図高確(時短)の組み合わせ)を切り替える。
例えば、図柄種類が「3」又は「7」である場合、遊技状態制御手段180は、大当り遊技後の遊技状態を特図高確かつ普図高確の遊技状態に切り替える。
また、この場合の当り遊技後の特図高確及び普図高確の遊技状態は、例えば、次回の特図抽選の結果が当りとなるまで継続する。なお、特図高確及び普図高確又はいずれか一方を例えば当り遊技終了後から第1特図抽選又は第2特図抽選が所定の回数実行されるまで継続する構成としてもよい。
また、図柄種類が「1」,「5」,「9」である場合、遊技状態制御手段180は、大当り遊技後の遊技状態を特図低確かつ普図高確の遊技状態に切り替える。また、この場合の当り遊技後の普図高確は、当り遊技終了後から第1特図抽選又は第2特図抽選が所定の回数実行されるまで継続する。
また、図柄種類が「2」,「4」である場合、遊技状態制御手段180は、大当り遊技後の遊技状態を特図高確かつ普図低確の遊技状態に切り替える。また、この場合の大当り遊技後の特図高確は、次回の特図抽選の結果が当りとなるまで継続する。
また、図柄種類が「6」,「8」である場合、遊技状態制御手段180は、大当り遊技後の遊技状態を特図高確かつ普図高確の遊技状態に切り替える。また、この場合の大当り遊技後の特図高確及び普図高確は、次回の特図抽選の結果が当りとなるまで継続する。
このように、遊技状態制御手段180は図柄種類に応じて大当り遊技後の遊技状態を切り替える機能を有しており、具体的にはRAMの記憶領域内に設けられた遊技状態フラグを切り替えることにより遊技状態を制御する。
また、上述した特別図柄用当否抽選手段110、図柄種類決定手段120、変動表示制御手段130、普通図柄用当否抽選手段150は、遊技状態フラグを参照することにより、遊技状態に対応した各テーブルを参照して処理を実行する。
上述の主制御装置100の特別図柄用当否抽選手段110による当否判定処理、図柄種類決定手段120による図柄種類決定処理、及び、変動表示制御手段130による変動時間決定処理によって抽出された情報(当否抽選結果(「当り」,「ハズレ」)情報,図柄種類情報,変動時間情報)は、当該情報を含む演出図柄変動コマンドとしてサブ制御装置200側に送信され、当該コマンドを受信したサブ制御装置200は、出力側に図外のインターフェースを介して接続されたスピーカ8、複数の発光部10A、演出図柄表示装置50及び可動体70を制御する。
また、主制御装置100は、特図抽選の結果が「当り」であり、当該結果が当りであることを示す態様で第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された後に大当り演出コマンドをサブ制御装置200側に送信し、出力側に接続された各機器による大当り演出を実行させる。以下、サブ制御装置200について説明する。
サブ制御装置200は、主として演出図柄表示装置50を制御する演出図柄制御部200Aと、主として複数の発光部10A、及び、遊技盤30上に配設された可動体70を制御するランプ制御部200Bと、主としてスピーカ8を制御する音響制御部200Cとから構成される。各制御部は、それぞれ演算手段としてのCPU,動作プログラムや、駆動データ等が格納されたROM、駆動に必要なデータ等を一時的に格納可能なRAM等の記憶手段を備えている。各制御部は、別々の基板上に設けられてもよいし、単一の基板上に設けられてもよい。以下、サブ制御装置200を構成する各制御部について説明する。
演出図柄制御部200Aは、主制御装置100側から送信される演出図柄変動コマンドに基づいて演出図柄表示装置50を制御し、所定の変動時間、演出図柄Sを変動表示させ、所定の変動時間経過後に演出図柄Sを停止表示させる。
より詳細には、演出図柄制御部200Aは、演出図柄変動コマンドに含まれる変動時間情報に基づいて、ROM内において当該変動時間情報ごとに規定された複数の変動パターンテーブルの中から1つの変動パターンを決定する。変動パターンテーブルには、演出図柄変動コマンド受信時に、演出図柄制御部200Aによって取得される変動パターン乱数に対応する複数の変動パターンが規定されており、演出図柄制御部200Aは取得した変動パターン乱数に従って、当該乱数に対応する1つの変動パターンを決定する。
変動パターンの種類としては、例えば通常変動(非リーチ)、リーチ変動(ノーマル)、リーチ変動(スーパー1)、リーチ変動(スーパー2)、リーチ変動(スーパー3)等、互いに演出態様が異なるパターンが規定されている。なお、「リーチ」とは、演出図柄Sを構成する3つの図柄のうち、2つの図柄が同一数字又はキャラクターにより先行停止した状態であり、残余の図柄がリーチ状態にある2つの図柄と同一数字又はキャラクターで停止すれば大当り遊技となり得る状態をいう。
また、演出図柄制御部200Aは、上述した変動パターンの決定以外に、予告パターンの決定処理や、停止図柄パターンの決定処理も実行する。これらの処理は、いずれも図柄変動コマンド受信時に取得される乱数と、当該乱数に対応する複数の予告パターンや停止図柄パターンが規定されたテーブルとによりランダムに決定され、演出図柄制御部200Aは、前記処理によって決定された変動パターン、予告パターン、停止図柄パターンを含む制御コマンドを演出図柄表示装置50に送信し、演出図柄表示装置50上に多様な演出を表示させる。
なお、前述の第1特図抽選又は第2特図抽選の結果が当りである場合に最終的に導出表示される演出図柄Sの態様は、例えば、数字又はキャラクターが全て同一の数字又はキャラクターとして揃った状態であり、ハズレである場合の態様は、上述の態様以外の態様である。また、演出図柄制御部200Aは、主制御装置100からの大当り演出コマンドの受信に基づいて、演出図柄表示装置50に大当り遊技中における特定の特別遊技演出を表示させる。なお、当該特別遊技演出と、上述の複数の開放パターンとの関係については後述する。
ランプ制御部200Bは、演出図柄制御部200Aにより決定された予告パターン及び変動パターン(以下、演出パターンという)を含む内部コマンドや、大当り演出コマンドを受信し、当該コマンドに基づいて演出パターンや大当り遊技に対応した態様で発光部10Aを制御する。具体的には、ランプ制御部200Bは、発光部10Aの点灯パターンが規定された点灯データ、可動体70の駆動パターンが規定された駆動データを読み出し、読み出したデータを発光部10A及び可動体70のドライバ回路に送信する。当該データを受信したドライバ回路は、データに従って発光部10Aを構成するLED群や、可動体70を構成するモータ等の駆動源を所定のパターンによって制御することにより、演出図柄Sの変動表示中の演出パターンや、変動停止後の大当り遊技に対応した動作を実行させる。
音響制御部200Cは、演出図柄制御部200Bにより決定された予告パターン及び変動パターンを含む内部コマンドや、大当り演出コマンドを受信し、当該コマンドに基づいて、図外のROMから演出図柄Sの変動中、或いは大当り遊技中において遊技を盛り上げる楽曲データや音声データをスピーカ8側に出力する。スピーカ8を直接制御するドライバ回路は、前述の各種のデータに基づいてスピーカ8を駆動する。
以下、本発明の主要部である演出図柄表示装置50上に表示される特別遊技演出と、アタッカ装置65の開放パターンとの関係について説明する。
図8は、大当り遊技演出コマンドの受信に基づいて実行される特別遊技演出Dの内容を示す図であり、図9は、特別遊技演出Dを構成する特別遊技開始演出D1及び長開放開始演出D2の具体的表示内容の一例を示す図である。図8に示すように、特別遊技演出Dは、特別図柄及び演出図柄Sが同期して特図抽選の結果が「当り」を示す態様(本例においては1〜9までの数字)で例えば0.6秒の期間(確定表示期間)停止した後に、演出図柄表示装置50上に表示される演出である。
特別遊技演出Dは、特別遊技開始演出D1及び長開放開始演出D2の2パートから構成される。図9(a)に示すように、特別遊技開始演出D1は、例えば「大当り」との表示が中央部に表示され、遊技者に対してこれから大当り遊技が開始されることを報知する演出である。遊技者は、演出図柄表示装置50上の表示が、演出図柄Sが同一数字又は同一キャラクターで停止表示された状態から、特別遊技開始演出D1に切り替わることにより、特図抽選の結果が「当り」であること、及び、大当り遊技が開始されることを認識できる。また、特別遊技開始演出D1の表示時間は、予め所定の時間に設定されている(本実施形態の場合「24秒」)。
一方、図9(b)に示すように、特別遊技開始演出D1の表示後に表示される長開放開始演出D2は、例えば「右打ち」等の遊技者に対して遊技球の打ち出しを指示する長開放表示P1を表示し、遊技者に対して遊技球を発射すべきことを促すとともに、現在の演出上のラウンド数P2を表示する。演出上のラウンド数とは、実質的な賞球の払出しを受けることが可能なラウンド数と対応するラウンド数の表示であって、例えば開放パターンが16R特別遊技Bである場合、13R目に相当するラウンドが演出上の1R目として表示される。また、開放パターンが6R特別遊技Bである場合、1R目後半に相当するラウンドが演出上の1R目として表示される。
また、当該演出上のラウンド表示は、実質的な賞球の払出しを受けることが可能なラウンド(長開放区間における各ラウンド)が終了し、次回のラウンドが開始される度に加算され、例えば開放パターンが16R特別遊技Bであり、13Rから順次16Rまで大当り遊技が進行した場合、演出上のラウンド表示は、実質的な賞球を得ることができる「1R」〜「4R」まで順次表示される。なお、演出上のラウンド数を実際のラウンド数と対応させて表示してもよい。
このように、大当り遊技中において演出図柄表示装置50に表示,展開される特別遊技演出Dは、特別遊技開始演出D1及び長開放開始演出D2とのパートから構成され、前半の特別遊技開始演出D1において、大当り遊技が開始されること、換言すれば、実質的な賞球を得ることが可能な大当り遊技の一区間である長開放区間が開始されることを遊技者に事前に報知し、後半の長開放開始演出D2において、遊技球の打ち出しを指示する長開放表示P1を表示し、実質的な賞球を受けることが可能なラウンドに移行する度に演出上のラウンド数P2を加算して表示する。
特別遊技制御手段160は、上記予め所定時間(24秒)に設定された特別遊技開始演出D1の表示中に各開放パターンに含まれる短開放区間が終了し、かつ、長開放開始演出D2の開始に対応するように、複数の図柄種類に対応する開放パターンの始期、換言すれば、短開放区間における1R目が開放する時期を制御する。以下、図10に示すフローチャート及び図11を参照し、特別遊技制御手段160による開放時期制御処理について詳説する。
主制御装置100の特別遊技制御手段160は、S100において、前述の特図抽選(第1特図抽選又は第2特図抽選)の結果が「当り」であるかを判定し、YESの場合S101に移行し、NOの場合処理を終了する。特別遊技制御手段160は、S101において、特別図柄の変動時間が経過したかを判定し、YESの場合S102に移行し、NOの場合処理を繰り返す。なお、当該変動時間の判定は、前述した変動表示制御手段130による変動開始信号の出力とともに開始される図外のタイマーに基づいてなされる。
主制御装置100の変動表示制御手段130は、特別図柄の変動時間が経過したことに基づいてS102において、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bに変動停止信号を出力するとともに、S103においてサブ制御装置200に対して演出図柄停止コマンドを送信し、特別図柄及び演出図柄Sを特別抽選の結果が「当り」である場合の態様により停止表示させる。
また、変動表示制御手段130は、S104において、大当り演出コマンドをサブ制御装置200側に送信し、S105の開放時期制御処理に移行する。S104において大当り演出コマンドがサブ制御装置200側に送信されることにより、演出図柄表示装置50上には、前述の特別遊技開始演出D1及び長開放開始演出D2からなる特別遊技演出Dが表示される。また、特別遊技制御手段160は、大当り演出コマンドの送信と同時に、図外のタイマーによる計時動作を実行する。
次に、S105における開放時期制御処理について説明する。
特別遊技制御手段160は、S200において、RAMの記憶領域内に格納された図柄種類を参照するとともに、S201において図6に例示する開放パターン決定テーブル160Aを参照する。特別遊技制御手段160は、S202において、図柄種類に対応するいずれかの開放パターンを開放パターン決定テーブル160Aから読み出し、当該大当り遊技における開放パターンとして決定する。
特別遊技制御手段160は、S203において、大当り演出コマンドの送信と同時に計時動作を開始したタイマーに基づいて図柄種類ごと、換言すれば開放パターンごとに規定された開放待機時間が経過したかを判定し、YESの場合S204に移行し、NOの場合当該判定を繰り返す。
ここで、開放待機時間とは、前述の特別遊技開始演出D1が表示されてから、最初にアタッカ装置65(蓋部材)が開放するまでの時間であり、複数の開放パターンに対応してその開放待機時間が規定されている。
図11は、各開放パターンに対応して規定された開放待機時間を示すチャートである。同図に示すように、S202において決定された開放パターンが、16R特別遊技Aである場合、当該開放パターンは長開放区間のみであることから、開放待機時間は、特別遊技開始演出D1の開始から24秒に設定される。
つまり、開放パターンが16R特別遊技Aである場合には、特別遊技開始演出D1表示中にアタッカ装置65が開放することはなく、後半の長開放開始演出D2の開始と同時に、1R目の開放動作が実行される。
S202において決定された開放パターンが、16R特別遊技Bである場合、当該開放パターンは短開放区間と開放区間とを含み、開放待機時間は2.4秒に設定される。当該開放待機時間は、短開放区間の開始から終了までの合計時間により算出される。具体的には、図6の開放パターン決定テーブル160Aの内容から明らかなように、本開放パターンにおける短開放区間の合計時間は、21.6秒((開放時間1.7秒+閉鎖時間0.1秒)×12R)であり、予め所定の長さに規定された特別遊技開始演出D1の演出時間(24秒)に対して、2.4秒短い。
よって、特別遊技開始演出D1が表示されてから、2.4秒後に短開放区間における最初のアタッカ装置65の開放動作を実行すれば、その後12Rまで続く短開放区間が特別遊技開始演出D1の終了と同時に終了し、その後に開始される長開放区間の始期(13R目の開放時期)が長開放開始演出D2の開始時期と一致することとなる。
次に、S202において決定された開放パターンが、6R特別遊技Aである場合、開放待機時間は16.8秒に設定される。図6の開放パターン決定テーブル160Aの内容から明らかなように、本開放パターンにおける短開放区間の合計時間は、7.2秒((開放時間1.7秒+閉鎖時間0.1秒)×4R)であり、予め所定の長さに規定された特別遊技開始演出D1の演出時間(24秒)に対して、16.8秒短い。
よって、特別遊技開始演出D1が表示されてから、16.8秒後に短開放区間における最初のアタッカ装置65の開放動作を実行すれば、その後4Rまで続く短開放区間が特別遊技開始演出D1の終了と同時に終了し、その後に開始される長開放区間の始期(5R目の開放時期)が長開放開始演出D2の開始時期と一致することとなる。
次に、S202において決定された開放パターンが、6R特別遊技Bである場合、開放待機時間は7.8秒に設定される。図6の開放パターン決定テーブル160Aの内容から明らかなように、本開放パターンにおける短開放区間の合計時間は、16.2秒((開放時間1.7秒+閉鎖時間0.1秒)×9R)であり、予め所定の長さに規定された特別遊技開始演出D1の演出時間(24秒)に対して、7.8秒短い。
よって、特別遊技開始演出D1が表示されてから、7.8秒後に短開放区間における最初のアタッカ装置65の開放動作(1R前半の開放)を実行すれば、その後続く短開放区間が特別遊技開始演出D1の終了と同時に終了し、その後に開始される長開放区間の始期(1R後半の開放時期)が長開放開始演出D2の開始時期と一致することとなる。
特別遊技制御手段160は、上記のように開放パターンごとに設定された開放待機時間が経過したことに基づいて、各開放パターンに基づくアタッカ装置65の制御を実行し、S204において短開放区間を開始させ、S205において短開放区間後の長開放区間を開始させ、処理を終了する。
以上の説明から明らかなように、開放時期制御処理は、開放パターンに含まれる長開放区間の開始時期を、長開放開始演出D2の開始時期と一致させる処理であって、具体的には、長開放区間よりも前の区間である短開放区間の開始から終了までの合計時間(本例では、0秒,21.6秒,7.2秒,16.2秒)と、予め所定の時間に設定された特別遊技開始演出D1の演出長さ(24秒)とから規定された複数の開放パターンごとの開放待機時間に基づいて、大当り遊技における最初の開放動作が行われる時間を調整(繰り下げ)し、特別遊技開始演出D1の表示中に短開放区間が終了し、かつ、長開放開始演出D2の表示開始とともに、長開放区間を開始させる処理である。
そして、当該開放時期制御処理が実行されることにより、短開放区間を含まない開放パターンや、それぞれ終了までの合計時間が異なる短開放区間を含む複数の開放パターンが搭載されたパチンコ機であっても、開放パターンごとに演出長さの異なる複数の特別遊技開始演出D1を予め記憶させておく必要がなくなる。
即ち、開放時期制御処理を実行しない場合にあっては、予め短開放区間の合計時間に対応した演出長さの特別遊技開始演出D1を複数記憶させ、開放パターンに応じた特別遊技開始演出D1を実行する必要があるが、開放パターンごとの開放待機時間に基づいて、大当り遊技における最初の開放動作が行われる時間を調整する本実施形態に係る構成とすれば、複数の演出長さを有する特別遊技開始演出D1を記憶させる必要がなくなる。
よって、本実施形態に係るパチンコ機1のように、同一機種において複数の図柄種類に対応した複数の開放パターンを有するパチンコ機や、基本スペック(例えば、大当り確率,最大ラウンド継続回数等)が異なり、その他の演出制御等が同一のシリーズ機種間において、特別遊技開始演出D1を複数作成することに伴う開発経費,開発時間を大幅に削減できるとともに、パチンコ機1が有するデータ量を大幅に削減できる。
また、本実施形態においては、特別遊技開始演出D1の表示中において開放パターンに含まれる短開放区間を実行し(アタッカ装置65の開閉動作の実行)、短開放区間終了後に実行される長開放区間開始時に、遊技者に対して遊技球を打ち出すべき旨を指示する長開放表示P1を含む長開放開始演出D2を表示することから、遊技者は、実質的な賞球を受けることが不可能な特別遊技開始演出D1の表示中に実行される短開放区間を無駄に意識することなく、実質的な賞球を受けることが可能な長開放区間の開始から遊技球を違和感なく適切に打ち出すことができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 パチンコ機,30 遊技盤,31 遊技領域,35A 第1特別図柄表示装置,
35B 第2特別図柄表示装置,41 普通図柄表示装置,50 演出図柄表示装置,
61 第1始動入賞口,62 第2始動入賞口,63 電動チューリップ,
64 第1大入賞口,65 アタッカ装置, 100 主制御装置,
110 特別図柄用当否抽選手段,120 図柄種類決定手段,
130 変動表示制御手段,150 普通図柄用当否抽選手段,
160 特別遊技制御手段,160A 開放パターン決定テーブル,
180 遊技状態制御手段,200 サブ制御装置。

Claims (2)

  1. 遊技盤の遊技領域に設けられた第1の始動入賞口、又は当該第1の始動入賞口に向けて流下する遊技球が入賞できない位置に設けられた第2の始動入賞口への入賞に基づいて、当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選に当選したことに基づいて当り図柄の種類を決定する当り図柄決定手段と、
    前記当否抽選の実行に基づいて所定の特別図柄の変動を開始させ、所定時間経過後に前記決定された当り図柄の態様で前記特別図柄を停止表示させる特別図柄変動制御手段と、
    前記特別図柄の停止態様が当り図柄であるときに、前記第2の始動入賞口の下流側において当該第1の始動入賞口に向けて流下する遊技球が入賞できない位置に設けられた大入賞口を、前記当り図柄に応じた異なる開放パターンで開放する特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記当否抽選に当選した際に、前記当り図柄の停止後、特別遊技演出を前記遊技領域に設けられた演出表示装置上に表示する演出制御手段と、を備え、
    前記特別遊技は、前記大入賞口を短開放する短開放区間と、当該短開放区間後に、当該短開放区間における大入賞口の開放時間よりも前記大入賞口を長く開放する長開放区間とからなる開放パターンを含み、
    前記特別遊技演出は、前記特別遊技の開始から所定の期間、当該特別遊技が開始されることを報知する特別遊技開始演出と、当該特別遊技開始演出後、前記大入賞口が開放されることを報知すると共に、遊技者に対して遊技球を前記第2の始動入賞口側に打ち出すべき旨を指示する表示を有する長開放開始演出とを含み、
    前記特別遊技実行手段は、前記当り図柄が前記短開放区間及び長開放区間からなる開放パターンと対応する場合、前記長開放区間の始期が前記長開放開始演出の表示時期と一致するように、前記短開放区間において前記大入賞口が最初に開放する時期を前記特別遊技開始演出の表示時期よりも遅らせることを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記特別遊技開始演出表示時からの遅れ時間は、前記所定の期間に設定された特別遊技開始演出の演出長さと、前記短開放区間の合計時間とから設定されたことを特徴とする請求項1記載のパチンコ機
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