JP6144930B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関し、特に複数の始動部品を備えた遊技機における趣向性を向上させることが可能な遊技機に関する。
従来、遊技機の一態様としてのパチンコ機において、所謂大当り獲得の可否を決定する抽選の契機となる始動口を複数設けるとともに、当該複数の始動口の方向へ遊技球を振り分けて流下させる振分手段を備えたパチンコ機が提案されている。本発明によれば、振分手段の駆動により複数の始動口への入賞率を高めることが可能となり、結果として遊技の効率を向上させることができるという効果を奏する。
特開2011−167566号公報
しかしながら、上記パチンコ機は、振分手段を配設して複数の始動口への入賞率を高めることが可能であるものの、その遊技性については従来から存在する既存のパチンコ機となんら変わるところがなく、遊技性に乏しいという欠点が存在する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされた遊技機であって、振分手段と複数の始動部品とを備えた遊技機において、新たな遊技性の付加により遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供する。
上記課題を解決するための構成として、遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、遊技領域に配置され、遊技領域内で開口する進入口より進入した遊技球を下流側において少なくとも3つ以上の導出口から排出する振分装置と、導出口の下方に配置され、各導出口から排出された遊技球が進入可能な複数の始動部品と、遊技領域の左右方向一側部側において、他側部側を流下する遊技球が流下できない位置に配設された複数の始動部品と異なる他の始動部品と、遊技領域に配置された複数の可変入賞装置と、複数の始動部品及び他の始動部品いずれかへの遊技球の進入に基づいて、複数の可変入賞部品の開放動作に関する所定の抽選を実行する主制御装置とを備えた遊技機であって、主制御装置は、前記複数の始動部品のうち少なくとも2つの始動部品いずれかへの遊技球の進入を契機として、第1の可変入賞装置を開放動作させる特別遊技の可否に関する抽選を実行する特図遊技実行手段と、複数の始動部品のうち少なくとも1つの始動部品又は他の始動部品への遊技球の進入を契機として、他の始動部品よりも下流側に配設された第2の可変入賞装置の開放動作の可否に関する抽選を実行する普図遊技実行手段とを備え、主制御装置は、第2の可変入賞装置に遊技球が進入したことに基づいて他の始動部品よりも下流側に配設された第3の可変入賞装置の開放動作を実行し、遊技球が当該第3の可変入賞装置内に設けられた特定領域に進入したこと、又は特図遊技実行手段によって実行される特別遊技の可否に関する抽選の結果が所定の結果であることに基づいて、第1の可変入賞装置を開放動作する特別遊技を実行すると共に、当該特別遊技後の遊技状態を第1の遊技状態又は第2の遊技状態に設定し、第1の遊技状態における第2の可変入賞装置の開放時間が、第2の遊技状態における第2の可変入賞装置の開放時間よりも短く、かつ、第1の遊技状態において一側部側に打ち出された遊技球が第2の可変入賞装置に実質的に進入可能な時間である構成とした。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成によれば、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
パチンコ機の外観を示す斜視図である。 遊技盤を示す正面図である。 振分装置の拡大正面図である。 パチンコ機のブロック図である。 特別役物装置の概略透視図である。 特別役物装置の概略断面図である。 特図種類決定テーブルの概要図である。 遊技の流れを示すフロー図である。
以下、図1〜図8を参照し、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、以下の説明においてパチンコ機の各部の左右方向は、そのパチンコ機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。
まず、図1,図2を用いて遊技機の一例としてのパチンコ機1について概説する。各図に示すように、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の側部に軸着され、開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3の内側に装着された遊技盤10と、本体枠3の前面に軸着されて開閉自在に取り付けられ、中央部にガラス窓4Aが大きく設けられ、当該ガラス窓4Aの下方に遊技球を収容する上皿5および下皿6とを有するパネル扉4と、本体枠3の下部に搭載された発射装置(図4参照)と、パネル扉4の下部に突設されたハンドル8と、パネル扉4の左右の上部にそれぞれ設けられたスピーカ9;9、及びパネル扉4の内部に配設された図外の複数の発光体を備える。
上皿5の中央部には、操作部7が配設される。操作部7は、遊技盤10の中央部に開設された取付孔を介して配設される演出表示装置250の表示画面250Aに表示されるカーソル等を移動するためのダイアル部と、ダイアル部によって移動表示されるカーソルと対応する項目を選択する際や、表示画面250Aにおいて展開される多様なボタン演出の際等に押下されるボタン部から構成される。また、遊技盤10の背面側には、図外の収容体や支持部材等を介して、図4のブロック図に示す主制御装置100、副制御装置(演出制御装置)200、払出制御装置300、発射制御装置400等の制御装置が搭載されている。
上皿5に充填された遊技球は、図外の発射装置内に1個ずつ供給されるようになっている。発射制御装置400は、ハンドル8の回動操作量に応じて遊技球の発射強度を設定し、その発射強度で遊技球が発射されるよう発射装置を制御するようになっている。また、発射制御装置400には、ハンドル8に設けられたタッチスイッチや停止スイッチからの信号が払出制御装置300を経由して入力され、タッチスイッチがON状態であることを条件にハンドル8の回動操作が有効化される。有効化されたハンドル8を右側に回動することにより、発射装置内に装填される遊技球は発射装置から発射され、本体枠3内に格納された遊技盤10の遊技領域10A内を流下する。
図2に示すように、遊技盤10は略矩形状に形成された板状体であって、その前面には、円弧上に延在する内ガイドレール11、及び外ガイドレール12により区画される略円形状の遊技領域10Aを有し、当該遊技領域10Aに進入した遊技球は遊技領域10A内に配設された複数の遊技釘や風車等の誘導部品によって誘導されつつ流下する。
以下、遊技領域10A内に配設された各種の遊技部品について説明する。
遊技領域10Aには、遊技盤10の略中央部に配設された表示手段としての演出表示装置250と、当該演出表示装置250の周囲を取り囲むように配設されたセンター飾り15の他、振分手段としての振分装置20と、当該振分装置20の下方において左右方向に併設された第1始動入賞部品30、第2始動入賞部品32、第1始動通過ゲート34と、遊技領域10Aの右側部に配設された第2始動通過ゲート36と、当該第2始動通過ゲート36の側部において前記センター飾り15の一部に設けられた可変入賞装置としての特別役物装置40と、第2始動通過ゲート36の下方に配設された可変入賞装置としての普通役物装置42と、当該普通役物装置42の下方に配設された可変入賞装置としての大入賞装置38、及び遊技領域10Aの一側部において複数配設された一般入賞部品39等の各種の入賞手段が設けられる。つまり、本実施形態においては、遊技領域10A内における振分装置20の下方に3つの始動部品が配設されており、さらに3つの可変入賞装置(大入賞装置38,特別役物装置40,普通役物装置42)が配設されている。
演出表示装置250は、第1始動入賞部品30又は第2始動入賞部品32への遊技球の入賞を契機として実行される主制御装置100による後述の特図抽選処理の結果を示す数字又は所定のキャラクター等から構成される演出図柄Sをその表示画面250A上において変動表示可能であり、演出図柄Sの変動表示の態様は、副制御装置200によって多様なパターンで制御される。
センター飾り15は、表示画面250Aの周囲を取り囲むように延在する枠状部材であって、当該センター飾り15の前面よりも前方から遊技球が流下することはできない。よって、センター飾り15の上方に到達した遊技球は、への字状に形成されたセンター飾り15の上部において左右方向に振分けられながらセンター飾り15の右側部又は左側部の領域を流下することとなる。
なお、遊技球の流下方向の調整はハンドル8の回動量によって可能であり、例えばハンドル8を右方向の限度位置まで回動した場合、遊技球のほぼ全てがセンター飾り15の右側部を流下することとなり、ハンドル8を限度位置から徐々に左方向に緩めることにより、遊技球の流下方向をセンター飾り15の左側部とすることができる。
センター飾り15の左側部には、ワープ口15Aが開設されている。ワープ口15Aは、センター飾り15を貫通し、振分装置20の上方において左右方向に延設されたステージ16に連通する流路であって、当該ワープ口15Aに進入した遊技球は、ステージ16上に誘導される。ステージ16の中央部には、遊技球導入口16A、及び当該遊技球導入口16Aと連通する遊技球導出口16Bが開設されており、ステージ16上を転動して遊技球導入口16Aに取り込まれた遊技球は直下に位置する遊技球導出口16Bより下方に向けて排出され、直下に設けられた振分装置20の進入口20Aに高い確率で取り込まれる。
図3にも示すように振分装置20は、上部に開設された進入口20Aより遊技球を内部に取り込み、取り込んだ遊技球を下流側において振分け、3つの導出口21A〜21Cのいずれかから排出する内部構造を有する。当該振分装置20内に取り込まれた遊技球は、導出口21A〜21Cの位置と上下方向で対応するように振分装置20の下方に配設された第1始動入賞部品30、第2始動入賞部品32及び第1始動通過ゲート34内に極めて高い確率で進入することとなる。なお、振分装置20の具体的な構造については後述する。
第1始動入賞部品30は、導出口21Aの直下に配設された入賞部品であって、上方開口の入賞口30Aを有し、遊技盤10の前面から前方に突設された壁部により構成される。入賞口30Aは、遊技球の直径よりも僅かに大径な口径を有し、振分装置20の導出口21Aから下方に排出された遊技球は極めて高い確率で入賞口30Aを経て第1始動入賞部品30内に取り込まれる(入賞する)。一方で、第1始動入賞部品30への入賞は、振分装置20以外からの進入経路では、遊技釘等の配置により困難又は不可能とされている。また、第1始動入賞部品30内に取り込まれた遊技球は、内部に配設された第1始動口検出センサSW1によって検出された後に遊技盤10の背後に形成された排出流路を経て機外に排出される。第2始動入賞部品32は、導出口21Cの直下に配設された入賞部品であって、上方開口の入賞口32Aを有し、遊技盤10の前面から前方に突設された壁部により構成される。入賞口32Aは、入賞口32Aと同様に遊技球の直径よりも僅かに大径な口径を有し、導出口21Cから下方に流下した遊技球は極めて高い確率で入賞口32Aを経て第2始動入賞部品32内に取り込まれる(入賞する)。また、第2始動入賞部品32内に取り込まれた遊技球は、内部に配設された第2始動口検出センサSW2によって検出された後に遊技盤10の背後に形成された排出流路を経て機外に排出される。
第1始動通過ゲート34は、導出口21Bの直下に配設された部品であって、上下が開放された門型の通過構造である。第1始動通過ゲート34の開放部の口径は、遊技球の直径よりも僅かに大径な口径を有し、振分装置20の導出口21Bから下方に排出された遊技球は極めて高い確率で第1始動通過ゲート34内を通過して下方に流下する。第1始動通過ゲート34内を通過した遊技球は、第1ゲート検出センサSW3によって検出される。なお、第1始動通過ゲート34を賞球の払出しを伴う入賞部品としてもよい。以上のとおり、振分装置20の下方には、遊技球が進入可能な複数の始動部品(第1始動入賞部品30,第2始動入賞部品32,第1始動通過ゲート34)が配設されている。
次に、遊技領域10Aの右側上部に配設される第2始動通過ゲート36、特別役物装置40及び普通役物装置42について説明する。第2始動通過ゲート36は、前記第1始動通過ゲート34と同様に、上下が開放された門型の通過構造である。当該第2始動通過ゲート36内を通過した遊技球は、第2ゲート検出センサSW4によって検出される。なお、第1始動通過ゲート34と同様に、第2始動通過ゲート36を賞球の払出しを伴う入賞部品としてもよい。また、上述のとおり、遊技領域10Aの右側部に配設された第2始動通過ゲート36、或いは、特別役物装置40、普通役物装置42又は大入賞装置38に遊技球を通過又は入賞させるためには、ハンドル8の回動量を調整することにより、遊技球をセンター飾り15の右側部を流下させる必要がある。
特別役物装置40は、センター飾り15の右側部に連接して配設された可変入賞装置であって、図5,6に示す内部流路41及び取込機構45を有する本体部40Aと、当該本体部40A内への遊技球の進入を阻止又は許容する特別役物開閉体40Bとから構成される。特別役物開閉体40Bは、遊技盤10の背後に配設されたソレノイドSOL1の励磁によって下端部に設けられた回転軸を中心として遊技盤10の盤面と平行に左右方向に回転動作する部品であって、図5の鎖線で示す遊技盤10の上下方向と略平行となる閉鎖状態と、実線で示す遊技盤10の上下方向に対して傾斜した状態となる開放状態の2つの状態を取り得る。特別役物開閉体40Bが閉鎖状態にある場合において、遊技球は本体部40A内に進入することが阻止される。一方で、特別役物開閉体40Bが開放状態にある場合において、遊技球は本体部40A内に進入することが許容される。当該特別役物開閉体40Bの開放動作は、後述する普通役物装置42内への遊技球の入賞を契機として実行される特別役物開放抽選の結果が「当り」であることに基づいて実行される。そして、特別役物開閉体40Bが開放状態にある場合において、本体部40A内に取り込まれた遊技球は、本体部40A内に設けられた取込機構45によって取り込まれた後に機外に排出されるか、或いは取り込まれることなく本体部40Aの最下流側に開設された排出孔48を経由して機外に排出される。取込機構45内に取り込まれた遊技球は、図6に示す特定領域検出センサSW5によって検出された後に排出される。一方、排出孔48を経た遊技球は非特定領域検出センサSW6によって検出された後に排出される。また、本実施形態においては、遊技球が特定領域検出センサSW5により検出されたことを契機として、後述する特別遊技(大当り遊技)が実行されるように設定されている。なお、本体部40Aの内部構造、及び当該本体部40A内における遊技球の進路に関する詳細は、本実施形態に係るパチンコ機1の遊技性に関する説明と併せて後述する。
普通役物装置42は、特別役物装置40の右方に配設された可変入賞装置であって、上方開口の入賞口42Aを有し、遊技盤10の前面から前方に突設された壁部と、入賞口42A内への遊技球の進入を阻止又は許容する一対の普通役物開閉体42Bとから構成される。入賞口42Aは、前述した他の入賞口と同様に遊技球の直径よりも僅かに大径な口径を有し、普通役物開閉体42Bの開放動作によって遊技球が入賞口42A内に取り込まれる。また、普通役物装置42内に取り込まれた遊技球は、内部に配設された普通役物検出センサSW7によって検出された後に、遊技盤10の背後に形成された排出流路を経て機外に排出される。普通役物開閉体42Bは、遊技盤10の背後に配設されたソレノイドSOL2の励磁によって下端部に設けられた回転軸を中心として先端部が互いに離間するように遊技盤10の盤面と平行に左右方向に回転動作する一対の羽根状部材である。
図2に示すように普通役物開閉体42Bは、一対の羽根状部材が遊技盤10の上下方向に沿って直立した閉鎖状態と、先端部が遊技盤10の左右方向に向いて拡大する開放状態の2つの状態を取り得る。また、閉鎖状態にある普通役物開閉体42Bの一対の羽根部材の間には、障害壁43が前方に突設されており、一対の羽根部材の先端部と障害壁43との間隔が遊技球の直径よりも狭く設定される。つまり、普通役物開閉体42Bが閉鎖状態にある場合においては、遊技球が入賞口42A内に進入すること(入賞)が阻止され、一方で、普通役物開閉体42Bが開放状態にある場合においては、遊技球が入賞口42A内に進入することが許容される。当該普通役物開閉体42Bの開閉動作は、前述の第1始動通過ゲート34又は第2始動通過ゲート36への遊技球の通過に基づいて実行される普通図柄抽選(以下、普図抽選という)の結果が「当り」であることに基づいて実行される。
次に、大入賞装置38について説明する。大入賞装置38は、遊技盤10の前方に開口する横長矩形状の大入賞口38Aと、当該大入賞口38Aの下端部を回転中心として遊技盤10の前後方向に倒伏動作可能な大入賞口開閉体38Bとを含んで構成された可変入賞装置である。また、大入賞装置38内に取り込まれた遊技球は、内部に配設された大入賞口検出センサSW8によって検出された後に遊技盤10の背後に形成された排出流路を経て機外に排出される。大入賞口開閉体38Bは、遊技盤10の背後に配設されたソレノイドSOL3の励磁によって動作し、遊技盤10の上下方向に沿って直立して大入賞口38Aを閉鎖する閉鎖状態と、大入賞口38Aの下端部を基点として前方に平伏した開放状態の2つの状態をとりえる。当該大入賞口開閉体38Bの開放動作は、特別遊技中において実行され、特別遊技中においては複数の遊技球が大入賞口38A内に進入(入賞)することによって多量の遊技球(賞球)が遊技者に対して払い出される。
また、本実施形態において特別遊技は、遊技球が前述の特定領域検出センサSW5によって検出されたこと、或いは、前述した第1始動入賞部品30及び第2始動入賞部品32と対応する第1始動口検出センサSW1又は第2始動口検出センサSW2によって検出されたことを契機として実行される特別図柄抽選(以下、特図抽選という。)の結果が「当り」であることに基づいて実行される。つまり、本実施形態においては、特別遊技獲得までの工程が複数存在することとなる。
次に、図2,3を参照して、振分装置20の構造について説明する。図3は、振分装置20の内部構造を示す拡大正面図である。同図に示すように振分装置20は、遊技盤10の前面に止めねじ等の固定手段を介して取り付けられる取り付け基盤22、当該取り付け基盤22の前面より前方に突設された外郭部23、当該外郭部23の内部に形成された複数の外側障壁24A;24B、内側障壁25A;25B、及び振分機構26を備える。取り付け基盤22は、前後方向に貫通するネジ穴が開設され、左右方向に張り出すように延出する取り付け部を有し、当該取り付け部に開設されたネジ穴を介して止めねじが遊技盤10側に螺入されることにより遊技盤10の前面に固定される。外郭部23は、取り付け基盤22に対して少なくとも遊技球の直径分以上前方に突設されており、内部の様子が視認可能な透明な樹脂等により成形される。また、外郭部23の上部には、遊技球が通過可能な進入口20Aが上下方向への開口として開設されており、遊技領域10Aを流下する遊技球は、当該進入口20Aを経由して外郭部23内に進入する。
外郭部23によって形成される内部空間は、外側障壁24A;24B、及び内側障壁25A;25Bによって区画されている。外側障壁24A;24Bは、進入口20Aより互いに左右方向に離れるように外側に湾曲しつつ延在し、その下部において下方に垂下する壁部である。内側障壁25A;25Bは、外側障壁24A;24Bの内側において上下方向に延在する壁部であって、互いに左右方向に離間して形成される。
上記各障壁によって外郭部23の内部空間が仕切られることにより、外郭部23内には下方に開設された導出口21Aと連通する第1流路L1、導出口21Bと連通する第2流路L2、及び導出口21Cと連通する第3流路L3がそれぞれ形成される。第1流路L1は、外側障壁24Aと内側障壁25Aとの間に形成された流路であって、後述の振分機構26によって当該第1流路L1側に振分けられた遊技球は、上下方向の開口として外郭部23に形成された下方の導出口21Aより下方に排出される。また、第2流路L2は、内側障壁25A;25B間に形成された流路であって、振分機構26によって当該第2流路L2側に振分けられた遊技球は、上下方向の開口として外郭部23に形成された下方の導出口21Bより下方に排出される。同様に、第3流路L3は、内側障壁25Bと外側障壁24Bとの間に形成された流路であって、振分機構26によって当該第3流路L3側に振分けられた遊技球は、上下方向の開口として外郭部23に形成された下方の導出口21Cより下方に排出される。
即ち、本実施形態に係る振分装置20は、進入口20Aより内部に進入した遊技球の進路を下流側において少なくとも3方向の進路に振分け、各導出口21A〜21Cより下方に排出する。
次に、遊技球の進路を振分ける振分機構26の一例について説明する。振分機構26は、後述する第2振分姿勢において垂直に延在する左右の羽根部材26A;26Bから構成され、羽根部材26A;26Bそれぞれの下端部に設けられた回転軸を中心として所定の角度を持って傾動する。羽根部材26A;26Bは、それぞれ遊技盤10の背後に配設されたソレノイドやモータ等の駆動手段と伝達機構を介して接続されており、当該駆動手段の駆動によって独立して傾動動作が可能である。なお、上記駆動手段に対する駆動制御は、主制御装置100により実行される。
羽根部材26A;26Bからなる振分機構26は、第1振分姿勢、第2振分姿勢及び第3振分姿勢の3つの姿勢を取り得る。第1振分姿勢は、羽根部材26Aが羽根部材26B側に倒れ込むように傾斜(左下傾斜)した状態であり、振分機構26が第1振分姿勢となった場合、進入口20Aより進入した遊技球は、羽根部材26Aの上面に沿って第1流路L1側に誘導される。第2振分姿勢は、羽根部材26A;26Bがともに垂直方向に直立した状態であり、振分機構26が第2振分姿勢となった場合、進入口20Aより進入した遊技球は、羽根部材26A;26B間を経由して第2流路L2に誘導される。第3振分姿勢は、羽根部材26Bが羽根部材26A側に倒れ込むように傾斜(右下傾斜)した状態であり、振分機構26が第3振分姿勢となった場合、進入口20Aより進入した遊技球は、羽根部材26Bの上面に沿って第3流路L3側に誘導される。
上記振分機構26の傾動動作は、例えば第1振分姿勢から第2振分姿勢、第2振分姿勢から第3振分姿勢、第3振分姿勢から再び第1振分姿勢の順に規則的に行われる。具体的には、現在の振分姿勢が第1振分姿勢であると仮定すると、主制御装置100は、第1始動入賞部品30と対応する第1始動口検出センサSW1からの入力を契機として第2振分姿勢をとるように駆動手段を制御し、第2振分姿勢をとった後、第1始動通過ゲート34と対応する第1ゲートセンサSW3からの入力を契機として第3振分姿勢をとるように駆動手段を制御し、第3振分姿勢をとった後、第2始動入賞部品32と対応する第2始動口検出センサSW2からの入力を契機として第1振分姿勢をとるように駆動手段を制御する。そして、当該制御を規則的に実行することにより、進入口20Aより進入した遊技球は、第1流路L1乃至第3流路L3にほぼ均等に振り分けられることになる。なお、ほぼ均等としたのは各センサSW1;SW2;SW3の入力があってから、振分姿勢が切り替わるまでのタイムラグを考慮したものである。また、振分機構26の動作、及び構成についてはこれに限られるものではなく、例えば各センサSW1;SW2;SW3からの入力に関わらず、所定の時間間隔ごとにその振分姿勢を規則的又はランダムに変更する動作をするように制御するようにしてもよい。
上記構成からなる振分装置20内に進入した遊技球は、振分機構26によって第1流路L1乃至第3流路L3のいずれかに略均等な確率で振分けられた後、導出口21A乃至21Cより下方に落下し、第1始動入賞部品30、第2始動入賞部品32及び第1始動通過ゲート34のいずれかに極めて高い確率で進入(入賞又は通過)することとなる。
次に、図5,6を参照して特別役物装置40の本体部40Aの構造について説明する。
図5は、本体部40Aの内部構造を示す透視図、図6は取込機構45の動作を示す概略断面図である。本体部40Aは、特別役物開閉体40Bが開放動作した状態において進入した遊技球を下方に流下させるための内部流路41を有している。内部流路41は、互いに左右方向に対向するように立設され、上下方向に延在する内壁部41A;41Bによって形成される。図示のとおり、内部流路41は、その下半部の区間において左右に蛇行するように延在しており、その途中には、取込機構45が設けられ、終端部には排出孔48が開設されている。
図6に示すように、取込機構45は、遊技盤10に開設された取付孔を介して配設される機構であって、遊技盤10の前面に開口し、遊技球が通過可能に形成された取込間口45Aの下縁部において前後方向に進退自在に設けられた遊技球取込片47と、当該遊技球取込片47の進退動作を可能とするソレノイドSOL4、及び取込機構45によって取り込まれた遊技球を検出する特定領域検出センサSW5を含んで構成される。遊技球取込片47は、当該遊技球取込片47の前方への前進動作時において内部流路41内に突出し、退避動作時において取込間口45A内に収容される取込舌部47Aを有する。取込舌部47Aは、遊技盤10の後方に向けて下傾斜する誘導面を有しており、内部流路41内を流下中の遊技球が、取込舌部47Aが突出しているタイミングで誘導面に到達することにより、当該遊技球が取込間口45Aを経由して図6(b)の矢印X2で示す経路で遊技盤10の背面側に取りこまれる。一方、内部流路41内を流下中の遊技球が、取込舌部47Aが取込間口45A内に収容されているタイミングで到達した場合は、当該遊技球は取込間口45A内に取り込まれることなく図6(a)の矢印X1で示す経路で排出孔48側に流下し、非特定領域検出センサSW6によって検出された後に機外に排出される。
ソレノイドSOL4は、主制御装置100の制御信号に基づいて励磁される駆動体である。ソレノイドSOL4のプランジャと遊技球取込片47とは、リンクアーム49によって接続されており、ソレノイドSOL4への励磁によってプランジャがバネの伸長力に抗して後方に吸引されることに伴って、リンクアーム49の一端部に接続された遊技球取込片47が前方に押し出される。主制御装置100によるソレノイドSOL4の駆動(遊技球取込片47の突出)は、例えば前述の特別役物開閉体40Bが開放してから所定の時間が経過するまでの間に、周期的又はランダムな時期に実行される。具体的には、本体部40A内に進入した遊技球の約1/10程度が取込機構45内に取り込まれるように設定するのが望ましい。
なお、本体部40A内に、例えば円周上に10カ所の遊技球取り入れ部を有する回転体を配設し、そのうちの1つの遊技球取り入れ部に取り込まれた遊技球のみを特定領域検出センサSW5の方向に誘導し、他の遊技球取り入れ部に取り込まれた遊技球を非特定領域検出センサSW6の方向に誘導するような振分体を配設することにより、本体部40A内に進入した遊技球の1/10を特定領域検出センサSW5によって検出させる構成としてもよい。
また、取込機構45内に取り込まれ、遊技盤10の背面側に誘導された遊技球は、その流下経路上に配設された特定領域検出センサSW5によって検出された後に機外に排出される。
以下、図4を参照しつつ、上記盤面構成を有するパチンコ機1における各制御装置による主要な遊技処理、及び遊技の流れについて説明する。図4に示すようにパチンコ機1は、主制御装置100、副制御装置200、払出制御装置300及び発射制御装置400を含む各制御手段を備える。なお、各制御装置の接続は、不図示の中継基盤や入出力ポート等を介して行われる。上記各制御装置は、何れもCPU(Central Processing Unit)と、遊技処理に必要なプログラム及び、遊技処理に必要なデータを格納したROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されたコンピュータプログラムに従って処理を行うための一時記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを備えるマイクロコンピュータであって、遊技処理全般を司る主制御装置100を中心として多様な処理を実行する。
以下、図4を参照して上述の第1始動入賞部品30、第2始動入賞部品32、第1始動通過ゲート34、第2始動通過ゲート36、特別役物装置40、普通役物装置42、及び大入賞装置38に対応して配設された各検出センサSW1〜SW8により遊技球が検出された場合の主制御装置100を中心とする主要な処理について説明する。同図に示すように、検出センサSW1〜SW8は、図外の入力ポートを介して主制御装置100と接続され、その検出信号は主制御装置100側に出力される。
(賞球払出処理(賞球払出手段)について)
主制御装置100は、検出センサSW1;SW2;SW5;SW6;SW7;SW8からの入力に基づいて、賞球数に係る情報(賞球数情報)を含む払出コマンドを生成し、当該生成した払出コマンドを払出制御装置300に対して送信する。ここで、遊技者に払出される賞球数はセンサの種別ごとに予め設定されている。具体的には、主制御装置100は、第1始動入賞部品30、第2始動入賞部品32、特別役物装置40、及び普通役物装置42にそれぞれ対応する検出センサSW1;SW2;SW5;SW6;SW7からの入力に対しては、3個の賞球が払い出されるように賞球数情報を含む払出コマンドを生成する。一方、主制御装置100は、大入賞装置38に対応する大入賞口検出センサSW8からの入力に対しては、15個の賞球が払い出されるように賞球数情報を含む払出コマンドを生成する。
上記主制御装置100によって生成,送信された払出コマンドを受信した払出制御装置300は、払出コマンドの内容を解析し、賞球数情報に対応した賞球数を払出すように賞球払出装置300Aを駆動制御する。賞球払出装置300Aは、遊技盤10の背後に配設されており、図外の球タンクに貯留された遊技球を、モータ等の出力軸と接続された図外の払出スプロケットの所定回転角ごとに賞球数情報に対応した賞球数を上皿5上に払出す。なお、各入賞部品,入賞装置に設定された賞球数はこれに限られるものではなく、賞球数をさらに細かく設定してもよい。
(特図遊技処理(特図遊技実行手段)について)
主制御装置100は、第1始動入賞部品30に対応する第1始動口検出センサSW1又は、第2始動入賞部品32に対応する第2始動口検出センサSW2からの入力に基づいて、特図当否抽選処理、特図種類決定処理、及び特図変動時間決定処理(以下、3つを総称して「特図遊技処理」という。)等の処理を実行する以下、上記主要な処理について概説する。
主制御装置100は、第1始動口検出センサSW1又は第2始動口検出センサSW2からの入力に基づいて、図外のハードウェアカウンタ又はソフトウェアカウンタからそれぞれ特図当否抽選用乱数、特図当り用特図種類決定乱数、特図変動時間決定用乱数(以下、3つの乱数を総称して特図遊技用乱数という場合がある。)を同時に取得する。特図当否抽選用乱数は、例えば0〜65535までの範囲の値を取り得るハードウェアカウンタより取得される乱数であり、当該乱数は記憶手段としてのRAMに設けられた記憶領域内に格納される。
特図当り用特図種類決定乱数及び特図変動時間決定用乱数は、例えば0〜99までの範囲の値を取り得るソフトウェアカウンタより取得される乱数であり、当該各乱数は前記同様にRAMに設けられた記憶領域内にそれぞれ格納される。なお、これら特図遊技用乱数の上限記憶数は、第1始動口検出センサSW1の入力に対して4つ、第2始動口検出センサSW2の入力に対して4つの合計8つまでとされている。主制御装置100は、所定の始動条件が成立したことに基づいて上記記憶された特図遊技用乱数を読み出し、特図当否抽選処理、特図種類決定処理、及び特図変動時間決定処理を実行する。なお、所定の始動条件とは、第1特別図柄表示器19A又は第2特別図柄表示器19Bによって表示される特別図柄が変動中でないこと、かつ、現在の遊技状態が特別遊技状態でないことである。
(特図当否抽選処理(特図当否抽選手段)について)
主制御装置100は、読み出した特図当否抽選用乱数と、特図当否抽選用テーブルとを参照し、読み出した特図当否抽選用乱数に対応する当否結果(「当り」又は「外れ」)を抽出する。特図当否抽選用テーブルには、0〜65535までの値と、それぞれの値に対応する当否結果が対応付けられて規定されており、主制御装置100は、当該特図当否抽選用テーブルを参照することにより、特図当否抽選用乱数に対応する当否結果を抽出する。特図当否抽選用テーブルが参照された場合に当否結果が「当り」となる確率は、例えば約1/399程度に設定されている。
(特図当り用特図種類決定処理(特図当り用特図種類決定手段)について)
主制御装置100は、前述の当否結果が「当り」であることを条件として、読み出した特図当り用特図種類決定乱数及び特図当り用特図種類決定テーブルとを参照し、読み出した特図当り用特図種類決定乱数に対応する特図種類(本例では「特別図柄A」〜「特別図柄D」を抽出する。
図7に示すように、特図当り用特図種類決定テーブルには、0〜99までの値と、それぞれの値に対応する特図種類が所定の選択率により規定されており、主制御装置100は、当該特図当り用特図種類決定テーブルを参照することにより、特図当り用特図種類決定乱数に対応する特図種類を抽出する。
図7(a)に示す通り、特図当り用特図種類決定テーブルは、第1テーブル及び第2テーブルとから構成されており、第1テーブルは、特図当り用特図種類決定乱数が第1始動口検出センサSW1からの入力(第1始動入賞部品30への入賞)を契機として取得された場合に参照され、第2テーブルは、特図当り用特図種類決定乱数が第1始動口検出センサSW2からの入力(第2始動入賞部品32への入賞)を契機として取得された場合に参照される。第1テーブルと第2テーブルとの間には、特図種類の選択率に差が設けられており、例えば第2テーブルが参照された場合に特図種類が「特別図柄B」又は「特別図柄D」が選択される確率は、第1テーブルが参照された場合よりも10%高く設定されている。
当該図柄種類は、後述する特別遊技におけるラウンド(R)数、及び特別遊技後における遊技状態の決定に関わるものであり、特別図柄の種類(「特別図柄A」〜「特別図柄D」)によって特別遊技において得られる賞球数やその後の遊技性が大きく変動することとなる。
具体的には「特別図柄A」は、特別遊技におけるラウンド数が4R、特別遊技後の遊技状態が「通常状態」として規定され、「特別図柄B」は、特別遊技におけるラウンド数が16R、特別遊技後の遊技状態が「通常状態」として規定され、「特別図柄C」は、特別遊技におけるラウンド数が4R、特別遊技後の遊技状態が「時短状態」として規定され、「特別図柄D」は、特別遊技におけるラウンド数が16R、特別遊技後の遊技状態が「時短状態」として規定されている。
なお、図示の「選択率」,「ラウンド数」,「遊技状態」の項目は、説明のための便宜上の項目であり、実際の特図当り用特図種類決定テーブルに規定されるものではない。なお、後述する役物当り用特図種類決定テーブルについても同様である。
(特図変動時間決定処理(特図変動時間決定手段)について)
主制御装置100は、読み出した特図変動時間決定用乱数と、特図変動時間決定用テーブルとを参照し、読み出した特図変動時間決定用乱数に対応する変動時間(例えば「2秒」,「4秒」,「11秒」,「15秒」,「30秒」,「45秒」)を抽出する。特図変動時間決定用テーブルには、0〜99までの値と、それぞれの値に対応する上記「2秒」〜「45秒」までの変動時間が規定されており、主制御装置100は、当該特図変動時間決定用テーブルを参照することにより特図変動時間決定用乱数に対応する変動時間を抽出する。
また、特図変動時間決定用テーブルは、後述する遊技状態、及び当否結果に応じて、抽出される特図変動時間の割合が異なるように設定されたテーブルに細分化されており、例えば遊技状態が「通常状態」である場合には、「2秒」,「4秒」の変動時間を除き、「11秒」,「15秒」が抽出される割合が高く設定されたテーブルが参照され、遊技状態が「時短状態」かつ当否結果が「外れ」である場合には、「2秒」,「4秒」が抽出される割合が高く設定されたテーブルが参照される。
よって、遊技状態が「時短状態」である場合には、特別図柄の一回当たりの変動時間が大幅に短縮される。また、遊技状態が「通常状態」かつ当否結果が「当り」、又は「時短状態」かつ当否結果が「当り」である場合には、「2秒」,「4秒」の変動時間を除き、「30秒」,「45秒」が抽出される割合が高く設定されたテーブルが参照される。つまり、主制御装置100は、遊技状態及び当否結果に応じて、細分化された特図変動時間決定用テーブルを参照することにより、特別図柄の変動時間を抽出する。
(図柄変動処理(図柄変動手段)について)
主制御装置100は、上述の特図遊技処理によって抽出された情報に基づいて、特別図柄、及び演出図柄Sの変動処理を実行する。具体的には、主制御装置100は、遊技盤10の右下部に配置された第1特別図柄表示器19A又は第2特別図柄表示器19Bの変動表示を開始させ、特図変動時間経過後に当否結果を示す態様で停止表示させる。第1特別図柄表示器19A及び第2特別図柄表示器19Bは、ともに7セグメントランプが並列に配置された表示器であって、例えば前述の当否結果が「当り」である場合には主制御装置100の制御によって所定の変動時間経過後に「7」・「7」,「3」・「3」等の同一数字が停止表示され、「外れ」である場合には「−」・「−」等の記号が停止表示される。
また、主制御装置100は、特別図柄の変動表示制御とともに、副制御装置200側に演出開始コマンドを送信し、演出表示装置250の表示画面250A上における演出図柄Sの変動表示を開始させる。演出開始コマンドには、前述の当否結果、特図種類及び特図変動時間に係る情報が含まれており、当該演出開始コマンドを受信した副制御装置200側では、演出開始コマンドを解析するとともに、これに含まれる前記情報に基づいて図外のテーブルから演出パターン(例えば予告パターン,リーチパターン等)を決定し、決定した演出パターン情報を含む変動開始コマンドを演出表示装置250側に送信する。また、演出表示装置250側では、受信した変動開始コマンドの内容に基づいて所定の画像や動画などの演出データを図外のROMから読み出すとともに表示画面250A上に出力し、演出図柄Sの変動表示中において遊技を盛り上げる多様な演出を表現する。なお、演出図柄Sの最終的な停止表示態様は、当否結果によって予め設定されており、当否結果が「当り」である場合には3つの演出図柄が同一の数字又はキャラクターの組み合わせとして停止表示され、「外れ」である場合にはこれ以外の組み合わせが停止表示される。
つまり、特別図柄、及び演出図柄Sは、ほぼ同期して変動を開始するとともに、ほぼ同期して停止表示され、その停止表示の態様によって前述の特図当否抽選の結果を遊技者に報知する図柄である。
(普図遊技処理(普図遊技実行手段)について)
主制御装置100は、第1始動通過ゲート34に対応する第1ゲート検出センサSW3又は第2始動通過ゲート36に対応する第2ゲート検出センサSW4からの入力を契機として同時に取得される普図当否抽選用乱数、及び普図変動時間決定用乱数に基づいて、普図当否抽選処理、及び普図変動時間決定処理を実行する。普図当否抽選用乱数は、例えば0〜99までの範囲の値を取り得るハードウェアカウンタより取得される乱数であり、当該乱数は記憶手段としてのRAMに設けられた記憶領域内に格納される。普図変動時間決定用乱数は、例えば0〜99までの範囲の値を取り得るソフトウェアカウンタより取得される乱数であり、当該各乱数は前記同様にRAMに設けられた記憶領域内に格納される。なお、上記同時に取得される普図当否抽選用乱数及び普図変動時間決定用乱数の上限記憶数は、検出センサSW3;SW4の入力に対して合計4つまでとされている。
主制御装置100は、所定の始動条件が成立したことに基づいて上記記憶された普図当否抽選用乱及び普図変動時間決定用乱数を読み出し、普図当否抽選処理、及び普図変動時間決定処理(以下、2つを総称して「普図遊技処理」という。)を実行する。なお、所定の始動条件とは、後述の普通図柄表示器19Cによって変動表示される普通図柄が変動中でないことである。
(普図当否抽選処理(普図当否抽選手段)について)
主制御装置100は、始動条件の成立により読み出した普図当否抽選用乱数と、普図当否抽選用テーブルとを参照し、読み出した普図当否抽選用乱数に対応する当否結果(「当り」又は「外れ」)を抽出する。普図当否抽選用テーブルには、0〜99までの値と、それぞれの値に対応する当否結果が対応付けられて規定されており、主制御装置100は、当該普図当否抽選用テーブルを参照することにより、普図当否抽選用乱数に対応する当否結果を抽出する。なお、普図当否抽選用テーブルは、通常用普図当否抽選用テーブルと、時短用普図当否抽選用テーブルとから構成されており、通常用普図当否抽選用テーブルは、遊技状態が「通常状態」である場合に参照され、時短用普図当否抽選用テーブルは遊技状態が「時短状態」である場合に参照される。また、通常用普図当否抽選用テーブルが参照された場合に当否結果が「当り」となる確率は、例えば1/39.9程度に設定されており、時短用普図当否抽選用テーブルが参照された場合に当否結果が「当り」となる確率は、例えば約1/4程度に設定されている。
(普図変動時間決定処理(普図変動時間決定手段)について)
主制御装置100は、読み出した普図変動時間決定用乱数と、普図変動時間決定用テーブルとを参照し、読み出した普図変動時間決定用乱数に対応する変動時間(「2秒」,「45秒」)を抽出する。普図変動時間決定用テーブルには、0〜99までの値と、それぞれの値に対応する上記「2秒」又は「45秒」までの変動時間が規定されており、主制御装置100は、当該普図変動時間決定用テーブルを参照することにより、普図変動時間決定用乱数に対応する変動時間を抽出する。
また、普図変動時間決定用テーブルは、遊技状態が「通常状態」である場合に参照される通常用普図変動時間決定用テーブルと、「時短状態」である場合に参照される時短用普図変動時間決定用テーブルに細分化されており、通常用普図変動時間決定用テーブルには、例えば「45秒」の変動時間のみが規定され、時短用普図変動時間決定用テーブルには「2秒」の変動時間のみが規定されている。よって、遊技状態が「時短状態」である場合には、普通図柄の一回当たりの変動時間が大幅に短縮(「45秒」→「2秒」)される。なお、普通図柄の変動時間は、これに限られるものではなく、例えば45秒を主体として40秒,50秒等の変動時間、或いは2秒を主体として1秒,3秒等の変動時間を所定の割合で複数規定してもよい。
(普通図柄変動処理(普通図柄変動手段)について)
主制御装置100は、上述の普図当否抽選処理、及び普図変動時間決定処理によって抽出された情報に基づいて、普通図柄の変動処理を実行する。具体的には、主制御装置100は、遊技盤10の右下部に配置された普通図柄表示器19Cの変動表示を開始させ、普図変動時間経過後に当否結果を示す態様で停止表示させる。普通図柄表示器19Cは、前述の第1特別図柄表示器19A,第2特別図柄表示器19Bの下方に設けられた複数のLEDランプによって構成され、例えば前述の当否結果が「当り」である場合には主制御装置100の制御によって所定の変動時間経過後に全てのLEDランプが点灯状態で停止表示され、「外れ」である場合にはいずれかのLEDランプのみが点灯状態で停止表示される。
(普通役物作動処理(普通役物作動手段)について)
主制御装置100は、普通図柄の停止表示の態様が「当り」を示す態様であることに基づいて、前述の普通役物装置42の普通役物開閉体42Bを開閉動作させるソレノイドSOL2に駆動信号を出力し、普通役物開閉体42Bを所定の動作態様により開放動作させる。
ここで、普通役物開閉体42Bの開放動作は、現在の遊技状態に応じて予め設定されており、遊技状態が「通常状態」である場合には、普通役物開閉体42Bが例えば1.8秒間の間、1回開放動作するようにSOL2を制御する。一方、遊技状態が「時短状態」である場合には、普通役物開閉体42Bを例えば1.5秒間、3回開放動作するようにソレノイドSOL2を制御する。つまり、遊技状態が「時短状態」である場合には、前述の特別図柄及び演出図柄Sの変動時間が大幅に短縮されるのみならず、普通図柄の変動時間も短縮(「2秒」)され、さらに普通役物開閉体42Bの合計開放時間が「通常状態」の場合よりも長くなる。
よって、遊技者は、「時短状態」において遊技球を遊技領域10Aの右側部に打ち出して遊技球を第2始動通過ゲート36内を通過させながら遊技を実行することにより、打ち出された遊技球を高い確率で普通役物装置42内に取り込ませることが可能となり、ひいては特別役物装置40内に設けられた特定領域検出センサSW5によって遊技球が検出されることに基づいて実行される後述の特別遊技を極めて高い確率で獲得することが可能となる。
(役物当り用特図種類決定乱数取得処理(役物当り用特図種類決定乱数取得手段)について)
主制御装置100は、普通役物検出センサSW7からの入力に基づいて、図外のソフトウェアカウンタから役物当り用特図種類決定乱数を取得する。役物当り用特図種類決定乱数は、例えば0〜99までの範囲の値を取り得るソフトウェアカウンタより取得される乱数であり、当該乱数はRAMに設けられた記憶領域内に格納される。また、役物当り用特図種類決定乱数は、普通役物検出センサSW7の入力から所定時間経過後に消去される。ここで、所定時間は、特別役物装置40の特別役物開閉体40Bが開放してから本体部40A内に遊技球が進入したと仮定した場合に排出に掛かる時間を考慮して設定される。なお、本体部40Aの上流部に当該本体部40A内に進入した遊技球を検出するセンサを別途配設し、当該センサによって検出された遊技球の総数と、特定領域検出センサSW5及び非特定領域検出センサSW6によって検出された遊技球の合計数とが一致した場合に役物当り用特図種類決定乱数を消去する構成としてもよい。
(特別役物作動処理(特別役物作動手段)について)
主制御装置100は、普通役物装置42に遊技球が取り込まれたこと、換言すれば普通役物装置42と対応する普通役物検出センサSW7からの検出信号の入力に基づいて、特別役物装置40の特別役物開閉体40Bを所定の動作態様により開放動作させ、本体部40A内への遊技球の進入を許容する。具体的には、主制御装置100は、特別役物開閉体40Bが例えば2.5秒間の間、1回開放動作するようにSOL1を制御する。なお、上記特別役物開閉体40Bの開放の有無を、例えば普通役物検出センサSW7からの検出信号の入力と同時に取得される所定の乱数に基づくランダムな抽選により決定してもよいが、本例では前述の普通役物開閉体42Bの開放動作の確率について遊技状態によって大きな差が設けられているため(「普図当否抽選処理」参照)、開放の有無に関する抽選を実行することなく、特別役物開閉体40Bを必ず開放動作させることが好ましい。また、特別役物開閉体40Bの開放時間は上記例に限定されるものではなく、開放時間を短縮又は延長することや、複数回の開放を実行するようにしてもよい。
(取込機構作動処理(取込機構作動手段)について)
主制御装置100は、普通役物検出センサSW7からの検出信号の入力に基づいて、特別役物開閉体40Bを開放動作させるとともに、本体部40A内に配設された取込機構45を前述のとおり、周期的又はランダムな時期に動作させる。具体的には、主制御装置100は、遊技球取込片47の取込舌部47Aが内部流路41内に例えば1秒間かつ複数回突出するように周期的又はランダムなタイミングでソレノイドSOL4を制御する。これにより、内部流路41内を流下する遊技球が取込機構45内に取り込まれ、特定領域検出センサSW5により検出されるチャンスが付与される。
(役物当り用特図種類決定処理(役物当り用特図種類決定手段)について)
主制御装置100は、特定領域検出センサSW5からの検出信号が入力したことに基づいて、上述の処理で取得した役物当り用特図種類決定乱数を読み出すとともに、図7(b)に示す役物当り用特図種類決定テーブルを参照し、読み出した役物当り用特図種類決定乱数に対応する特図種類(本例では「特別図柄B」又は「特別図柄D」)を抽出する。役物当り用特図種類決定テーブルには、前述した特図当り用特図種類決定テーブルと同様に0〜99までの値と、それぞれの値に対応する特図種類が規定されており、主制御装置100は、当該役物当り用特図種類決定テーブルを参照することにより役物当り用特図種類決定乱数に対応する特図種類を抽出する。同図に示す通り、特図当り用特図種類決定テーブルと異なり、役物当り用特図種類決定テーブルには「特別図柄B」又は「特別図柄D」のいずれかのみが規定されているため、特別遊技におけるラウンド数は必ず16Rとなる。なお、実施形態においては、役物当り用特図種類決定処理を特定領域検出センサSW5からの検出信号が入力したことに基づいて実行する構成としたが、普通役物装置42と対応する普通役物検出センサSW7からの検出信号の入力に基づいて、前述の役物当り用特図種類決定乱数取得処理と同時に、当該役物当り用特図種類決定処理を実行する構成としてもよい。
(特別遊技処理(特別遊技実行手段)について)
主制御装置100は、特別図柄が「当り」を示す態様で停止したこと、又は特定領域検出センサSW5からの検出信号の入力があったことに基づいて、遊技者にとって最も有利な特別遊技(大当り遊技)を開始する。特別遊技は、前述の大入賞装置38の大入賞口開閉体38Bを開放動作させることにより行われる。大入賞口開閉体38Bの開放動作後、遊技者が遊技球を大入賞装置38が位置する遊技領域10Aの右側部側に発射すれば、大入賞口38A内に多量の遊技球が取り込まれるため、特別遊技中において多量の賞球を獲得することが可能となる。また、大入賞口開閉体38Bの開放動作の態様(特別遊技の態様)は、前述の特図種類に応じて予め設定されている。
例えば特図種類が「特別図柄A」又は「特別図柄C」である場合、4Rの特別遊技が実行され、「特別図柄B」又は「特別図柄D」の場合は16Rの特別遊技が実行される。ここで、「1R」は、大入賞口開閉体38Bが開放してから、所定の開放時間(例えば25秒)が経過するか、或いは予め設定された個数の遊技球(例えば10個)が大入賞口検出センサSW8によって検出されるかのうち、いずれか早い方の条件が成立するまで継続し、当該「1R」が特図種類に応じて複数回(4回又は16回)繰り返される。また、各ラウンド間における大入賞口開閉体38Bの閉鎖時間は例えば2秒に設定されている。このように、特別遊技においては、主制御装置100によるソレノイドSOL3の駆動制御により大入賞口開閉体38Bが繰り返し開放動作され、大入賞口38Aへの遊技球の入賞が許容されるため、遊技者は短時間で多量の賞球を獲得することが可能となる。
また前述のとおり、特別遊技の態様を決定付ける特図種類の選択率は、各テーブルごとに異なるように設定されており、特に役物当り用特図種類決定テーブルが参照された場合においては、「16R」の特別遊技と対応する「特別図柄B」又は「特別図柄D」となることから、特別図柄が「当り」を示す態様で停止したことに基づいて実行される特別遊技よりも、特定領域検出センサSW5からの検出信号の入力があったことに基づいて実行される特別遊技の方が、獲得賞球数の期待値が大幅に向上する。
(遊技状態切替処理(遊技状態切替手段)について)
主制御装置100は、特別図柄が「当り」を示す態様で停止したこと、又は特定領域検出センサSW5からの検出信号の入力があったことに基づいて遊技状態を「特別遊技状態」に切り替えるとともに、当該特別遊技状態中において実行される特別遊技終了後、特図種類に応じて特別遊技状態を「通常状態」又は「時短状態」に切り替える処理を実行する。ここで、「時短状態」は、特図変動時間が「通常状態」の場合と比べて大幅に短縮されるほか、前述の普図当否抽選処理において時短用普図当否抽選用テーブルが参照されることにより「通常状態」の場合と比べて当否結果が「当り」となる確率が約10倍向上し、さらに前述の普図変動時間決定処理において時短用普図変動時間決定用テーブルが参照されることにより「通常状態」の場合と比べて普通図柄の変動が停止するまでの時間(=普通図柄が変動を開始してから普通役物装置42の普通役物開閉体42Bが開放するまでの時間)が大幅に短縮された状態であり、当該「時短状態」において遊技球を遊技領域10Aの右側部側に打ち出せば、遊技球を第2始動通過ゲート36に通過させつつ、普通役物装置42内に頻繁に入賞させることが可能となり、当該入賞を契機として開放動作する特別役物装置40内に遊技球を容易に入賞させることが可能となる。また、当該「時短状態」は、次回の特別遊技(大当り)が実行されるまで継続し、当該特別遊技に係る特図種類が「特別図柄C」又は「特別図柄D」である場合、「時短状態」に再び移行する。一方、特図種類が「特別図柄A」又は「特別図柄B」である場合、「通常状態」に移行する。
以下、上記構成からなるパチンコ機1における遊技の流れ、及びその遊技性を図8の遊技フローを参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、遊技状態が「通常状態」である場合に遊技球を遊技領域10Aの左側部側に打ち出す(左打ち)ものとし、遊技状態が「時短状態」である場合には、遊技球を遊技領域10Aの右側部側に打ち出す(右打ち)ことを前提として説明する。
S1において、遊技者のハンドル8の操作により遊技球が遊技領域10Aの左側部側を流下した場合、一部の遊技球が振分装置20の進入口20Aに取り込まれた後、第1始動入賞部品30又は第2始動入賞部品32に入賞する(S2)。
第1始動入賞部品30又は第2始動入賞部品32に遊技球が入賞すると、特図当否抽選処理、特図種類決定処理、及び特図変動時間決定処理からなる「特図遊技処理」が実行され(S3)、特別図柄及び演出図柄Sの変動表示が開始される。そして、所定の変動時間の経過後、特別図柄の停止態様が「当り」(大当り)を示す態様である場合(S4)、S5において遊技状態移行処理が実行される。具体的には遊技状態が「特別遊技状態」に移行し、特別遊技後の遊技状態が特図種類によって決定される。一方で、停止態様が「外れ」を示す態様である場合、S2に移行する。
遊技状態が「特別遊技状態」となったことに基づいて、S6において特別遊技処理が実行され、特図種類に応じたラウンド数の特別遊技が開始される。そして、当該特別遊技の終了後、遊技状態が「時短状態」に移行した場合(S7)には、S20以降の右打ちを主体とする遊技が開始され、「通常状態」に移行した場合には、左打ちを主体とするS2以降の遊技に復帰する。
なお、遊技状態が「通常状態」である場合において、遊技球が第1始動通過ゲート34を通過した場合、或いは、遊技者の右打ちによって第2始動通過ゲート36を通過した場合においては、前述の普図当否抽選処理、及び普図変動時間決定処理からなる「普図遊技処理」が実行されることとなるが、遊技状態が「通常遊技」である場合における普図当否抽選処理の当否結果が「当り」となる確率は1/40であり、かつ、当該当否結果が導出されるまでの時間(普図変動時間)は45秒であることから、例えば「通常状態」において意図的に右打ちを行った場合、普通役物開閉体42Bを開放動作させるまでの時間効率が「時短状態」の場合と比べて極めて低下し、普通役物装置42内に遊技球が入賞しなければ、特別役物装置40の特別役物開閉体40Bが開放動作することもないため、特定領域検出センサSW5の検出に基づいて特別遊技を獲得までの時間効率も低下する。また、右打ちを実行した場合、その盤面構成上、遊技球が第1始動入賞部品30又は第2始動入賞部品32に入賞する機会が減少するため、遊技球(持ち球)の減少が左打ちの場合と比較して速くなる。
つまり、遊技状態が「時短状態」以外の「通常状態」中に特別遊技を獲得するメインルートは、原則的に遊技球を第1始動入賞部品30又は第2始動入賞部品32へ入賞させ、当該入賞を契機として実行される主制御装置100による「特図遊技処理」を実行させる必要がある。一方で、例えば遊技者の遊技時間(持ち時間)が少ない等の理由により、「通常状態」において、あえて右打ちを実行し、「特図遊技処理」を経ずに特別遊技を獲得するという遊技の選択肢も確保されている。
次に、遊技状態が「時短状態」に移行した場合について説明する。時短状態においては、遊技者のハンドル8の操作によって右打ちが開始され(S20)、多くの遊技球が遊技領域10Aの右側部側を流下し、その一部が第2始動通過ゲート36を通過する(S21)。第2始動通過ゲート36を遊技球が通過すると、普図当否抽選処理、及び普図変動時間決定処理からなる「普図遊技処理」が実行され(S22)、普通図柄の変動表示が開始される。なお、このとき、「普図遊技処理」によって「当り」となる確率は1/4であり、変動時間は「2秒」である。次に、普通図柄の所定の変動時間の経過後、普通図柄の停止態様が「当り」を示す態様である場合(S23)、S24において普通役物作動処理が実行される。具体的には、普通役物装置42の普通役物開閉体42Bが、ソレノイドSOL1の駆動によって1.5秒の開放を3回繰り返し、普通役物装置42内への遊技球の進入を許容する。一方、普通図柄の停止態様が「外れ」を示す態様である場合、S21に移行する。
普通役物開閉体42Bの開放動作によって遊技球が普通役物装置42内に入賞した場合(S25)、役物当り用特図種類決定乱数が取得されるとともに(S26)、取込機構作動処理及び特別役物作動処理が実行される(S27,S28)。当該各作動処理によって、特別役物装置40の特別役物開閉体40BがソレノイドSOL1の駆動により2.5秒間開放動作するとともに、本体部40A内の取込機構45の遊技球取込片47がソレノイドSOL4の駆動により前後方向への進退動作を繰り返す。
上記特別役物開閉体40B、及び取込機構45の遊技球取込片47の動作によって、特別役物装置40の本体部40A内に進入した遊技球が取込間口45Aより遊技盤10の後方に取り込まれ、特定領域検出センサSW5によって検出された場合(S29)、S30に移行して役物当り用特図種類決定処理が実行される。一方、所定時間内に遊技球が検出されなかった場合、S21に移行する。なお、前述した本体部40Aの上流部に当該本体部40A内に進入した遊技球を検出するセンサを別途配設した構成にあっては、当該センサによって検出された遊技球の総数と、非特定領域検出センサSW6によって検出された遊技球の合計数とが一致した場合にS21に移行する構成とすればよい。
S30においては、予め取得された役物当り用特図種類決定乱数と、図7(b)に示す役物当り用特図種類決定テーブルを参照し、「特別図柄B」又は「特別図柄D」のいずれかの特図種類を抽出,決定する。続くS31においては、前記同様の遊技状態移行処理が実行され、遊技状態が「特別遊技状態」に移行し、特別遊技終了後の遊技状態がS30において決定された特図種類に基づいて移行する。遊技状態が「特別遊技状態」となったことに基づいて、S32において特別遊技処理が実行され、特図種類に応じたラウンド数(本例では16R)の特別遊技が開始される。そして、当該特別遊技の終了後、遊技状態が「時短状態」に移行した場合(S33)には、S20以降の右打ちを主体とする遊技が再び開始され、「通常状態」に移行した場合には、左打ちを主体とするS1以降の遊技に移行する。
遊技状態が上記「時短状態」である場合において、遊技球が、第1始動入賞部品30又は、第2始動入賞部品32に入賞した場合、前述の「特図遊技処理」が実行されることとなるが、遊技状態が「時短遊技」であっても、特図当否抽選処理の当否結果が「当り」となる確率は1/399と「通常状態」の場合と変わらないことから、例えば意図的に左打ちを続行する実益は乏しい。
一方で、「時短状態」中に右打ちを行えば、第2始動通過ゲート36への連続的な通過によって、普通役物装置42の開放動作、及び特別役物装置40の開放,取込動作が立て続けに実行されることから、「時短状態」への移行から極めて短時間に特定領域検出センサSW5からの入力に基づく特別遊技を獲得することが可能となり、その後「時短状態」と特別遊技が繰り返しループすることにより、短時間で多量の賞球を得ることが可能となる。
以上のとおり、本構成に係る遊技機によれば、少なくとも3つ以上の導出口21A〜21Cを有する振分装置20から排出された遊技球が、複数の始動部品のうち少なくとも2つの始動部品(本例では第1始動入賞部品30又は第2始動入賞部品32)のいずれかへ進入した場合には、特図遊技処理実行手段によって、第1の可変入賞装置(本例では大入賞装置38)を開放動作させる特別遊技の可否に関する抽選が実行されることにより特別遊技の獲得機会が得られ、複数の始動部品のうち少なくとも1つの始動部品(本例では第1始動通過ゲート34)へ進入した場合には、普図遊技処理実行手段によって第2の可変入賞装置(本例では普通役物装置42)の開放動作の可否に関する抽選が実行されることにより、第3の可変入賞装置(本例では特別役物装置40)の開放動作の機会が得られるとともに、さらに遊技球が第3の可変入賞装置内に設けられた特定領域に進入した場合に特別遊技の機会を得ることができる。つまり、振分装置20の下方に設けられた始動部品の違いによって特別遊技獲得までの過程を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、複数の始動部品と異なる他の始動部品(本例では第2始動通過ゲート36)を遊技領域10Aの左右方向一側部側にさらに配設し、第2の可変入賞装置及び第3の可変入賞装置を遊技領域の左右方向一側部側、かつ他の始動部品よりも下方に配設し、普図遊技実行手段が、他の始動部品への遊技球の進入を契機として、第2の可変入賞装置の開放動作の可否に関する抽選を実行することから、遊技者の操作による遊技球の流下方向の調整によって、遊技球を第3の可変入賞装置内の特定領域に効率よく進入させることが可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は各実施形態に限定されるものではない。各実施形態に多様な変更、改良を加え得ることは当業者にとって明らかであり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、上記実施形態においては、遊技球を第1始動入賞部品30又は第2始動入賞部品32へ入賞させ、当該入賞を契機として実行される主制御装置100による「特図遊技処理」において上述の特図当否抽選用テーブルが参照された場合に当否結果が「当り」となる確率を約1/399程度に設定し、他方で、遊技状態が「通常状態」であるときに遊技者による右打ちが実行され、通常用普図当否抽選用テーブルが参照された場合に当否結果が「当り」となる確率を例えば1/39.9に設定し、さらに、本体部40A内に進入した遊技球の1/10程度を特定領域検出センサSW5によって検出させる構成としていることから、遊技状態が「通常状態」である場合における特別遊技実行の表面的な確率は、左打ちであるか、右打ちであるかを問わず同一に設定されている。そして、特別遊技実行の表面的な確率を同一にするための一例としては、通常用普図当否抽選用テーブルが参照された場合に当否結果が「当り」となる確率を例えば1/399に設定するとともに、本体部40A内に配設された取込機構45、及び非特定領域検出センサSW6を省略し、特定領域検出センサSW5を非特定領域検出センサSW6の位置に設けることにより、遊技球が本体部40A内に進入しさえすれば必ず特別遊技を獲得可能な構成としてもよい。
また、上述の実施形態においては、導出口21A〜21Cの直下に、それぞれ第1始動入賞部品30、第1通過ゲート34及び第2始動入賞部品32を配設する構成としたが、例えば第1始動入賞部品30及び第2始動入賞部品32のいずれかを省略した構成や、これに替えて一般入賞部品39を配設する構成、或いは導出口を二つに変更し、第1始動入賞部品30及び第2始動入賞部品32のいずれか、及び第1通過ゲート34を二つの導出口の下方に設ける構成としてもよい。
1 パチンコ機,10 遊技盤,10A 遊技領域,20 振分装置,
30 第1始動入賞部品,32 第2始動入賞部品,34 第1始動通過ゲート,
36 第2始動通過ゲート,38 大入賞装置,
40 特別役物装置,42 普通役物装置,45 取込機構。

Claims (1)

  1. 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技領域に配置され、前記遊技領域内で開口する進入口より進入した遊技球を下流側において少なくとも3つ以上の導出口から排出する振分装置と、
    前記導出口の下方に配置され、各導出口から排出された遊技球が進入可能な複数の始動部品と、
    前記遊技領域の左右方向一側部側において、他側部側を流下する遊技球が流下できない位置に配設された前記複数の始動部品と異なる他の始動部品と、
    前記遊技領域に配置された複数の可変入賞装置と、
    前記複数の始動部品及び他の始動部品いずれかへの遊技球の進入に基づいて、前記複数の可変入賞部品の開放動作に関する所定の抽選を実行する主制御装置と、
    を備えた遊技機であって、
    前記主制御装置は、前記複数の始動部品のうち少なくとも2つの始動部品いずれかへの遊技球の進入を契機として、第1の可変入賞装置を開放動作させる特別遊技の可否に関する抽選を実行する特図遊技実行手段と、
    前記複数の始動部品のうち少なくとも1つの始動部品又は前記他の始動部品への遊技球の進入を契機として、前記他の始動部品よりも下流側に配設された第2の可変入賞装置の開放動作の可否に関する抽選を実行する普図遊技実行手段と、
    を備え、
    前記主制御装置は、前記第2の可変入賞装置に遊技球が進入したことに基づいて前記他の始動部品よりも下流側に配設された第3の可変入賞装置の開放動作を実行し、遊技球が当該第3の可変入賞装置内に設けられた特定領域に進入したこと、又は前記特図遊技実行手段によって実行される特別遊技の可否に関する抽選の結果が所定の結果であることに基づいて、前記第1の可変入賞装置を開放動作する特別遊技を実行すると共に、当該特別遊技後の遊技状態を第1の遊技状態又は第2の遊技状態に設定し、
    前記第1の遊技状態における前記第2の可変入賞装置の開放時間が、前記第2の遊技状態における前記第2の可変入賞装置の開放時間よりも短く、かつ、前記第1の遊技状態において前記一側部側に打ち出された遊技球が前記第2の可変入賞装置に実質的に進入可能な時間であることを特徴とする遊技機。
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