以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態における図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。図1は本発明の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図、図2は図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図、図3は図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図、図4は図2に示す遊技盤の正面図、図5は遊技盤を背面側から示す斜視図である。
(遊技機の構成)
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機1には、プリペイドカードなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球が貸し出されるように構成されたカードユニット84が隣接して併設されている。
フロント扉5は、その中央の略全域にガラス板5aを備え、その内側の遊技盤4が視認可能な構成とされている。フロント扉5の下部には、カードユニット84のカード返却操作や遊技球の貸し出し(玉貸し)操作等を行う玉貸し操作関連ボタンを有する玉貸し操作パネル28が設けられている。また、この玉貸し操作パネル28には、玉貸し操作ボタン28aおよびカード取り出しボタン28bが設けられている。さらに、所定の操作を行う際の操作ボタン20a,20bが設けられている。
また、フロント扉5の下側には、外枠2に対して開閉可能な皿パネル6が設置されている。この皿パネル6の正面側には、カードユニット84により貸し出された遊技球および後述する入賞口に入球した場合に払い出される遊技球を受け止める上皿6aと、この上皿6aの満杯時に球出口6dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿6bと、この下皿6bの右側に設けられた発射装置である発射ハンドル6cと、が配置されている。
発射ハンドル6cは、上皿6aに受け止められている遊技球を発射するためのもので、皿パネル6に対して回動自在に設けられ、遊技者は発射ハンドル6cを操作することによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル6cが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて、発射ハンドル6cの背面側に設けられた発射モータに電力が供給され、遊技球が遊技盤4に順次発射される。
図4に示すように、遊技盤4の左側にはガイドレール7が設けられており、ガイドレール7の先端には、遊技球の戻りを防止するストッパ7Aが取り付けられている。また、遊技盤4の前面には、図示しない多数の遊技釘が打ち込まれている。発射ハンドル6cを操作して発射された遊技球は、ガイドレール7により案内され、遊技盤4の上部に移動し、その後、遊技釘等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下する。
遊技盤4には、遊技球が転動可能であり、遊技球が流下する領域となる遊技領域4a(図2参照)が形成されており、この遊技領域4a内に、遊技球の流下方向を変更させる多数の遊技釘が設けられている。また、図4に示すように、遊技領域4a上において、遊技盤面を左右に仕切る中心線上であって、高さ方向の中央部には第1始動領域である第1始動入賞口8が設けられており、第1始動入賞口8の直下に第2始動領域である第2始動入賞口9が設けられている。これらの第1始動入賞口8は第1始動領域を構成し、第2始動入賞口9は第2始動領域を構成する。さらに、その中心線の左側であって高さ方向の中央部には、普通図柄作動ゲート10が設けられている。
さらに、遊技盤面を左右に仕切る中心線上における下側位置に第1大入賞口11が設けられ、上側位置に可変入賞装置である第2大入賞口12が設けられている。さらに、遊技領域4aの左右側部には、一般入賞口12a〜12dが設けられている。また、遊技領域4aの中央部下端部には、アウト口13が設けられている。
第1始動入賞口8はいわゆるチャッカーからなり、遊技球が常時通過可能であり、入賞可能とされている。第1始動入賞口8には、第1始動入賞口スイッチ8S(図5)が設けられている。第1始動入賞口8に遊技球が入賞することにより、第1始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出する。第1始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31では、大当り判定を行うための大当り判定用乱数等の抽出を行う。
第2始動入賞口9は、開閉部材である一対の羽根9a,9aを備える電動役物(電動チューリップ)からなり、通常時は一対の羽根9a,9aが閉鎖していて遊技球が入球不能とされているが、一対の羽根9a,9aが開放することにより遊技球の入球(入賞)が可能となる。第2始動入賞口9は、羽根9aが開放状態と閉鎖状態とに変位可能であり、羽根9aが開放することによって遊技球が入球容易となる開放状態となる。また、羽根9aが閉鎖することによって遊技球が入球困難となる閉鎖状態となる。また、第2始動入賞口9には第2始動入賞口スイッチ9S(図6)が設けられており、第2始動入賞口9に遊技球が入賞することにより、第2始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出する。第2始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31では、第2大入賞口12を所定時間、たとえば3秒間開放させる。
普通図柄作動ゲート10は、遊技球が通過可能な通過ゲートとされている。普通図柄作動ゲート10には、作動ゲートスイッチ10S(図6)が設けられており、普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過することにより、作動ゲートスイッチ10Sが遊技球を検出する。普通図柄作動ゲート10の遊技球の通過は普通当り判定用乱数値を抽出するトリガーとされている。この普通当り判定用乱数値の抽出により普通図柄の当り判定を行い、当り判定に当選した場合に、普通図柄Nに当り普通図柄を表示するとともに、第2始動入賞口9に具備されている1対の羽根9a,9aが所定秒数の間開放する。
第1大入賞口11は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、メインCPU31が特定の大当り判定用乱数値を抽出するか、第2大入賞口12に入賞した遊技球が通過可能であり、入賞可能な位置に配設された特定領域であるVゾーン14Aに遊技球が入賞することにより、閉じているシャッタが所定の態様で開閉する。このシャッタが開いている状態が遊技球を受け入れやすい開放状態となり、シャッタが閉じている状態が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。
第1大入賞口11は、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。また、第1大入賞口11は、開放状態と閉鎖状態との一回の開閉動作を1ラウンドとした開閉動作を行う。ここでの1ラウンド中における開放状態としては、1ラウンド中第1大入賞口11が一定時間開放し続ける状態のほか、1ラウンド中に開閉を断続的または間欠的に継続して、結果として遊技球を受け入れやすくする状態も含むものである。
第2大入賞口12は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、第2始動入賞口9に遊技球が入賞することによって閉じているシャッタが開放され、一定時間開放した後に閉鎖される。このシャッタが開いている状態が遊技球を受け入れやすい開放状態となり、シャッタが閉じている状態が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。このシャッタが可動部材である。
一般入賞口12a〜12dは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。これらの一般入賞口12a〜12dは、透光性基板15に設けられている。一般入賞口12a〜12dは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
アウト口13は、始動入賞口8,9、大入賞口11,12、一般入賞口12a〜12dなどの何れにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。
また、遊技盤4は、透光性を有する透光性基板15からなっている。この透光性基板15は、たとえばポリカーボネートなどの合成樹脂あるいはその他の透明な部材(透光性部材)で形成された透明部を有している。ここで、「透明な部材」とは、その部材を通して対象を視認可能な程度に光透過率が高いものをいう。本実施形態の遊技領域4aはその大半が透明遊技領域となっている。この透光性基板15には、遊技釘が少なくともその先端部を埋設されて固定され、この透光性基板15とフロント扉5のガラス板5aにより形成された領域が遊技領域4aとなっている。
遊技盤4の背面側には、図5に示すように、複数の突起部4Xが形成されている。これらの突起部4Xは、遊技盤4と同一のポリカーボネートなどの合成樹脂あるいはその他の透明な部材によって遊技盤4と一体的に成形されている。さらに、遊技盤4の背面側における下方半分位置には、Vゾーン入賞部材14が設けられている。Vゾーン入賞部材14は、箱方の部材からなり、その上面に特定領域となるVゾーン14Aおよびハズレ穴14Bが形成されている。第2大入賞口12に入賞した遊技球は、突起部4Xとの衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下し、Vゾーン14Aまたはハズレ穴14Bに入球する。
透光性基板15の背面側には、図2に示すように、各種の画像を表示する大画面の表示領域16aを備えた表示手段である液晶表示装置16が配置されている。また、透光性基板15と液晶表示装置16との間には、透明な液晶保護部材17が介在されている。液晶表示装置16に表示された画像は、透光性基板15における下方部分を除いた部分を通して、遊技者がパチンコ遊技機1の正面側から視認できるようになっている。
液晶表示装置16における表示領域16aには、Vゾーン14Aの位置を表示するV画像16Vおよびハズレ穴14Bの位置を表示するはずれ画像16Hが表示されている。また、表示領域16aには、装飾図柄Dが表示されている。装飾図柄Dは、表示領域16aの中央部に大きく表示されている。装飾図柄Dは、3つの図柄要素を有する3桁の数字列からなる図柄列であり、左図柄DL、中図柄DC、右図柄DRを図柄要素として有している。これらの図柄要素となる左図柄DL、中図柄DC、右図柄DRの組み合わせによって装飾図柄Dが構成される。
装飾図柄Dにおける図柄要素DR,DC,DLは、いずれも、「0」→「1」→「2」→・・・→「9」→「0」→「1」→・・・の順番で順次高速で連続的に繰り返して変動表示される。他方、表示領域16aには、装飾図柄Dの他にも、背景画像、キャラクタ画像等が表示される。また、ここで言う「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、たとえば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。
他方、パチンコ遊技機1は、図2に示すように、液晶表示装置16の上方に、所定の遊技状態となったことを遊技者に報知する効果音や音声などを出力するスピーカ18L,18R、図4に示すように、遊技盤4の下部に、所定の遊技状態となったことを所定のパターンで点灯・消灯することによって報知する装飾ランプ19L,19R、上述したカードユニット84により貸し出された遊技球および始動入賞口8,9、大入賞口11,12、一般入賞口12a〜12dにより賞球された遊技球を上皿6aに払い出す払出装置81(図5参照)等を具備している。
また、パチンコ遊技機1の背面側には、図3に示すように、大当り遊技状態に移行するか否かを判定する主制御回路30を備える主制御基板21、映像および音声等の演出を制御する副制御回路40を備える副制御基板22、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路80を備える払出・発射制御基板23、電源を供給する電源供給ユニット24、電源スイッチ25、およびバックアップクリアスイッチ26が、それぞれ配置されている。
さらに、遊技領域4aの左下部には、図柄表示装置16bが設けられている。図柄表示装置16bには、第1始動入賞口8に入球した遊技球を第1始動入賞口スイッチ8Sが検出して特別図柄を変動表示させる保留記憶数(特別図柄保留個数)を報知する2つの特別図柄保留ランプR1,R2が設けられている。また、図柄表示装置16bには、普通図柄作動ゲート10を通過した遊技球を作動ゲートスイッチ10Sが検出して普通図柄を変動表示させる保留記憶数(普通図柄保留個数)を報知する2つの普通図柄保留ランプr1,r2が設けられている。
また、図柄表示装置16bには、第1始動入賞口8に入球した遊技球を第1始動入賞口スイッチ8Sが検出することによって変動表示される識別情報である特別図柄Jを表示する特別図柄表示部および普通図柄作動ゲート10を通過した遊技球を作動ゲートスイッチ10Sが検出することによって変動表示される普通図柄Nを表示する普通図柄表示部が設けられている。ここで、特別図柄Jを表示する特別図柄表示部が可変表示装置となる。
特別図柄Jは、大当りか否かの判定の結果を示す図柄であり、いずれも1桁の数字を表示する7セグメントを備えるセグメント表示装置によって構成される。特別図柄Jとしては、「H」「L」「F」「A」「−」の5種類が用意され、普通図柄Nとしては、「O」「−」の2種類が用意されている。
これら特別図柄Jのうち、「H」「L」「F」「A」が大当り特別図柄となり、そのうちの「H」「L」が通常大当り特別図柄、「F」「A」が時短大当り特別図柄、「−」はハズレ特別図柄となる。また普通図柄Nのうち、「O」は当り普通図柄となり、「−」はハズレ普通図柄となる。
表示領域16aに停止表示される装飾図柄Dは、特別図柄表示部に停止表示された特別図柄Jに対応して停止表示され、その表示態様によって大当り抽選の結果を報知する。特別図柄Jが「H」「L」である場合、装飾図柄Dとして、構成する3つの図柄要素が互いに同一種類である偶数とされる通常大当り装飾図柄が停止表示される。また、特別図柄Jが「F」「A」である場合、装飾図柄Dとして、構成する3つの図柄要素が互いに同一種類である奇数とされる時短大当り装飾図柄が停止表示される。さらに、特別図柄Jが「−」である場合、装飾図柄Dとして、上記大当り装飾図柄以外の装飾図柄が停止表示される。
図6は、図1〜図5に示すパチンコ遊技機1の内部の構成を中心に示すブロック構成図である。パチンコ遊技機1は、上述した主制御回路30、副制御回路40、払出・発射制御回路80、電源供給ユニット24を中心に複数の構成要素を有し、この電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40および払出・発射制御回路80にそれぞれ接続され各々への電力供給が可能とされている。主制御回路30は、1チップマイコンより構成されているメインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32およびメインRAM(Random Access Memory)33を有し、他に初期リセット回路34とコマンド出力ポート35を有している。
メインCPU31は、後述するカウントスイッチ11CSなどから遊技球の検出信号を入力する一方、メインROM32に記憶されている制御プログラムにしたがい作動して、パチンコ遊技機1における大当り抽選や、賞球排出といったパチンコ遊技機1全体の動作制御を司り、コマンド出力ポート35を介して副制御回路40に各種のコマンドを送信する。メインCPU31は、大当り抽選の結果や遊技状態の消化などにより、通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態との間を移行制御している。メインCPU31は、大当り遊技状態制御手段を構成する。また、メインCPU31は、大当り判定手段を構成し、第1始動入賞口8に遊技球が入賞して第1始動入賞口スイッチ8Sによって遊技球が検出されたことに基づいて、大当り遊技状態に移行するか否かを判定する。この大当り抽選に当選した場合や、特定領域通過検出手段であるVスイッチ14Sによって遊技球が検出されることにより、通常遊技状態から大当り遊技状態へと移行する。メインCPU31は、第1の大当り遊技状態移行制御手段および第2の大当り遊技状態移行制御手段を構成する。
また、遊技状態としては、通常遊技状態および大当り遊技状態のほか、通常遊技状態よりも普通図柄に当り普通図柄が停止表示される機会が多く、第2始動入賞口9が開放する開放時間が通常遊技状態よりも単位時間当り長く第2始動入賞口9に遊技球が入賞しやすい時短遊技状態が設定されている。メインCPU31は、大当り遊技状態に移行する際に、大当り遊技状態が終了した後に時短遊技状態に移行する時短大当りであるか、あるいは大当り遊技状態が終了した後に通常遊技状態に移行する通常大当りかを判定する。メインCPU31は、特定遊技状態決定手段を構成する。
メインCPU31は、時短大当り遊技状態が終了した後は遊技状態を時短遊技状態に移行させ、通常大当り遊技状態が終了した後は遊技状態を通常遊技状態へと移行させる。時短遊技状態は、特別図柄Jの可変表示が所定回数行われるか、次に大当り遊技状態に移行するまで継続する。このように、メインCPU31では、各遊技状態のいずれに移行するかを判定している。メインCPU31は、特定遊技状態制御手段を構成する。
また、メインROM32には、メインCPU31が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。具体的には、図7(a)に示す1種大当り時特別図柄決定テーブル、図7(b)に示す2種大当り時特別図柄決定テーブル、図8(a)に示す変動パターンテーブルA、図8(b)に示す変動パターンテーブルBなどが記憶されている。
図8(a)に示す変動パターンテーブルAおよび図8(b)に示す変動パターンテーブルBは、いずれも特別図柄Jが変動を開始してから変動を停止するまでの可変表示時間を可変表示データとして複数記憶する可変データテーブルを構成する。また、メインROM32は、変動パターンテーブルを複数記憶する可変表示データテーブル記憶手段を構成する。さらに、変動パターンテーブルBに記憶された特別図柄Jの変動時間は、変動パターンテーブルAに記憶された特別図柄Jの変動時間よりも相対的に長い時間とされている。変動パターンテーブルBが特殊可変表示データテーブルを構成する。
また、メインRAM33は、メインCPU31が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。このメインRAM33に、図柄指定コマンドおよび変動パターン指定コマンドなどの各種コマンドを副制御回路40に送信するための送信バッファが設けられている。
メインCPU31は、第1始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出し第1始動入賞口スイッチ8Sからの検出信号を受信した際に、大当り判定を行う。大当り判定では、大当り判定用カウンタに設定された「0」〜「1199」の大当り判定用乱数から一つの大当り判定用乱数を抽出し、抽出した大当り判定用乱数が「31」「61」「347」「379」のいずれかである場合に大当りであると判定する。一方、抽出した大当り判定用乱数が上記以外である場合にはハズレであると判定する。したがって、通常時における大当り確率は1/300とされている。
また、大当り判定では、大当り図柄決定用カウンタに設定された「0」〜「29」の大当り図柄決定用乱数から一つの大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数を図7(a)に示す1種大当り時特別図柄決定テーブルに参照して大当り図柄を決定する。具体的に、メインCPU31は、大当り図柄決定用乱数が「0」〜「9」のいずれかである場合に大当り特別図柄「H」を決定し、大当り図柄決定用乱数が「10」〜「19」のいずれかである場合に大当り特別図柄「L」を決定する。
さらに、大当り図柄決定用乱数が「20」〜「24」のいずれかである場合に大当り特別図柄「F」を決定し、大当り図柄決定用乱数が「25」〜「29」のいずれかである場合に大当り特別図柄「A」を決定する。これらの大当り特別図柄「H」「L」「F」「A」が決定されることにより、1種大当りとなる。また、メインCPU31は、大当り判定でハズレであると判定した場合には、特別図柄「−」を決定する。さらに、メインCPU31は特別図柄Jを表示制御し、決定した大当り特別図柄を特別図柄表示部に停止表示させる表示制御を行う。メインCPU31は、可変表示装置制御手段を構成する。
さらに、主制御回路30は、特別図柄Jの変動回数を計数する変動回数カウンタを備えており、メインRAM33は、大当り遊技状態が終了した後における特別図柄Jの変動回数を記憶している。これらの変動回数の計数および記憶は、時短遊技状態中にも行われる。主制御回路30は、特定変動回数計数記憶手段を構成する。また、主制御回路30は、1種大当り回数を計数する1種大当り回数カウンタおよび2種大当り回数を計数する2種大当り回数カウンタを備えており、メインRAM33は、パチンコ遊技機1の電源を入れた後における1種大当りの回数および2種大当りの回数を計数している。メインRAM33は、第1大当り記憶手段および第2大当り記憶手段を構成する。メインCPU31は、大当り抽選に当選した際、メインRAM33に記憶された1種大当りの回数および2種大当りの回数を確認し、1種大当りの回数に対する2種大当りの回数の比率(以下「大当り回数比率」という)を算出する。
さらに、メインCPU31は、大当り抽選に当選した際に決定した大当り特別図柄およびメインRAM33に記憶された大当り回数比率を図7(a)に示す特別図柄決定テーブルに参照して、大当り遊技状態が終了した後に用いられる変動パターンテーブルを決定する。メインCPU31は、可変表示データテーブル決定手段を構成する。
具体的に、大当り特別図柄が「H」「L」であった場合には、大当り回数比率に係わらず、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルAが選択される。また、大当り特別図柄が「F」「A」であった場合、大当り回数比率が1未満(2種大当りの回数が1種大当りの回数よりも少ない)であれば大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが選択され、大当り回数比率が1以上(2種大当りの回数が1種大当りの回数以上)であれば大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルAが選択される。メインRAM33は、変動パターンテーブルAが選択されている際には、変動パターンテーブルフラグAを記憶し、変動パターンテーブルBが選択されている際には、変動パターンテーブルフラグBを記憶している。
さらに、メインCPU31は、大当り抽選に当選した際に決定した大当り特別図柄に基づいて、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を決定するとともに、大当り遊技状態が終了した後に時短遊技状態に移行する場合には、その時短回数を決定する。具体的に、決定した大当り特別図柄が「H」「L」であった場合には、大当り遊技状態が終了した後に通常遊技状態に移行する。また、決定した大当り特別図柄が「F」「A」であった場合には、大当り遊技状態が終了した後に時短遊技状態に移行する。このとき、決定した大当り特別図柄が「F」であった場合には時短回数が5回にセットされ、決定した大当り特別図柄が「A」であった場合には時短回数が100回にセットされる。
他方、メインCPU31では、第2大入賞口12に入球した遊技球がVゾーン14Aに入賞し、Vスイッチ14Sが遊技球を検出した場合に2種大当りとなる。2種大当りとなる際には、2種大当りとなる際の遊技状態および大当り回数比率を図7(b)に示す2種大当り時特別図柄決定テーブルに参照することにより、大当り遊技状態が終了した後に用いられる変動パターンテーブルおよび大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を決定する。
具体的に、Vスイッチ14Sが遊技球を検出したときの遊技状態が時短遊技状態である場合、大当り回数比率が1未満であるときには大当り遊技状態が終了した後に用いられる変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが決定され、大当り回数比率が1以上であるときには大当り遊技状態が終了した後に用いられる変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルAが決定される。また、Vスイッチ14Sが遊技球を検出したときの遊技状態が通常遊技状態である場合には、大当り回数比率によらず大当り遊技状態が終了した後に用いられる変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルAが決定される。
さらに、Vスイッチ14Sが遊技球を検出したときの遊技状態が時短遊技状態である場合には大当り遊技状態が終了した後に時短遊技状態に移行し、Vスイッチ14Sが遊技球を検出したときの遊技状態が通常遊技状態である場合には大当り遊技状態が終了した後に通常遊技状態に移行する。
さらに、メインCPU31は、作動ゲートスイッチ10Sが遊技球を検出し作動ゲートスイッチ10Sからの検出信号を受信した際に、普通当り判定を行う。普通当り判定は、普通当り判定用カウンタに設定された「0」〜「65534」の普通当り判定用乱数から一つの普通当り判定用乱数を抽出することによって行う。
ここで、通常遊技状態の際には、抽出した普通当り判定用乱数が「7」である場合に普通当りと判定し、「7」以外である場合にハズレと判定する。また、時短遊技状態の際には、抽出した普通当り判定用乱数が「9941」である場合にはハズレと判定し、「9941」以外の場合に普通当りと判定する。したがって、通常遊技状態における普通図柄Nの当り確率は1/65535であり、時短遊技状態における普通図柄Nの当り確率は65534/65535となる。メインCPU31は、普通当りであると判定した場合に、普通図柄Nとして「O」を停止表示させ、ハズレである判定した場合に、普通図柄Nとして「−」を停止表示させる。
さらに、メインCPU31は、普通当り判定によって普通当りであると判定した場合に、第2始動入賞口9における羽根9a,9aを開放制御する。ここで、通常遊技状態の際に普通当りと判定した場合には、第2始動入賞口9における羽根9a,9aの開放態様として0.1秒間の開放を1回行わせる。また、時短遊技状態の際に普通当りと判定した場合には、第2始動入賞口9における羽根9a,9aの開放態様として、1.8秒間の開放を3回行わせる。メインCPU31は、開閉部材開放制御手段を構成する。また、メインCPU31は、第2始動入賞口9に入賞した遊技球を第2始動入賞口スイッチ9Sが検出した場合に、第2大入賞口12を開放させる。第2大入賞口12の開放態様としては、2秒間の開放が1回行われる。メインCPU31は、可動部材制御手段を構成する。
さらに、メインCPU31は、選択された特別図柄に基づいて、図柄指定コマンドを決定する。主制御回路30は、メインCPU31で決定した図柄指定コマンドをメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。
また、メインROM32は、図8(a)に示す変動パターンテーブルAおよび図8(b)に示す変動パターンテーブルBを記憶している。メインCPU31は、大当り遊技状態に移行する際に、この大当り遊技状態が終了した後に用いる変動パターンテーブルをいずれの変動パターンテーブルとするかを決定する。また、通常遊技状態または時短遊技状態の際には、第1始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出した場合に、変動パターン決定抽選を行い、変動パターン決定抽選によって抽出された変動パターン決定用乱数と、大当り抽選で決定された特別図柄とに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。
変動パターン決定抽選では、変動パターン決定用乱数カウンタに設定された「0」〜「299」の大当り変動パターン決定用乱数から一つの変動パターン決定用乱数を抽出する。この変動パターン決定用乱数と、大当り抽選で決定された特別図柄を選択された変動パターンテーブルに参照することによって、変動パターン番号および変動時間を決定する。
たとえば、変動パターンテーブルとして図8(a)に示す変動パターンテーブルAが選択されている場合において、大当り抽選で決定された特別図柄が通常大当り特別図柄「H」「L」である場合、変動パターン決定用乱数が「0」〜「99」のいずれかである時には、変動パターン番号「1」、変動時間30秒が決定される。また、このときに変動パターン決定用乱数が「100」〜「199」のいずれかである時には、変動パターン番号「2」、変動時間60秒が決定される。さらに、このときに変動パターン決定用乱数が「200」〜「299」のいずれかである時には、変動パターン番号「3」、変動時間90秒が決定される。
また、大当り抽選で決定された特別図柄が通常大当り特別図柄「F」「A」である場合、変動パターン決定用乱数が「0」〜「99」のいずれかである時には、変動パターン番号「4」、変動時間30秒が決定される。また、このときに変動パターン決定用乱数が「100」〜「199」のいずれかである時には、変動パターン番号「5」、変動時間60秒が決定される。さらに、このときに変動パターン決定用乱数が「200」〜「299」のいずれかである時には、変動パターン番号「6」、変動時間90秒が決定される。
一方、大当り抽選で決定された特別図柄がハズレ特別図柄「−」である場合、変動パターン決定用乱数が「0」〜「89」のいずれかである時には、変動パターン番号「7」、変動時間3秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「90」〜「149」のいずれかである時には、変動パターン番号「8」、変動時間5秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「150」〜「194」のいずれかである時には、変動パターン番号「9」、変動時間10秒が決定される。
同様に、変動パターン決定用乱数が「195」〜「224」のいずれかである時には、変動パターン番号「10」、変動時間15秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「225」〜「254」のいずれかである時には、変動パターン番号「11」、変動時間20秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「255」〜「269」のいずれかである時には、変動パターン番号「12」、変動時間25秒が決定される。
同様に、変動パターン決定用乱数が「270」〜「284」のいずれかである時には、変動パターン番号「13」、変動時間30秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「285」〜「293」のいずれかである時には、変動パターン番号「14」、変動時間40秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「294」〜「299」のいずれかである時には、変動パターン番号「15」、変動時間60秒が決定される。
次に、変動パターンテーブルとして図8(b)に示す変動パターンテーブルBが選択されている場合において、大当り抽選で決定された特別図柄が通常大当り特別図柄「H」「L」である場合、変動パターン決定用乱数が「0」〜「99」のいずれかである時には、変動パターン番号「101」、変動時間30秒が決定される。また、このときに変動パターン決定用乱数が「100」〜「199」のいずれかである時には、変動パターン番号「102」、変動時間60秒が決定される。さらに、このときに変動パターン決定用乱数が「200」〜「299」のいずれかである時には、変動パターン番号「103」、変動時間90秒が決定される。
また、大当り抽選で決定された特別図柄が通常大当り特別図柄「F」「A」である場合、変動パターン決定用乱数が「0」〜「99」のいずれかである時には、変動パターン番号「104」、変動時間30秒が決定される。また、このときに変動パターン決定用乱数が「100」〜「199」のいずれかである時には、変動パターン番号「105」、変動時間60秒が決定される。さらに、このときに変動パターン決定用乱数が「200」〜「299」のいずれかである時には、変動パターン番号「106」、変動時間90秒が決定される。
一方、大当り抽選で決定された特別図柄がハズレ特別図柄「−」である場合、変動パターン決定用乱数が「0」〜「89」のいずれかである時には、変動パターン番号「107」、変動時間30秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「90」〜「149」のいずれかである時には、変動パターン番号「108」、変動時間50秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「150」〜「194」のいずれかである時には、変動パターン番号「109」、変動時間100秒が決定される。
同様に、変動パターン決定用乱数が「195」〜「224」のいずれかである時には、変動パターン番号「110」、変動時間150秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「225」〜「254」のいずれかである時には、変動パターン番号「111」、変動時間200秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「255」〜「269」のいずれかである時には、変動パターン番号「112」、変動時間250秒が決定される。
同様に、変動パターン決定用乱数が「270」〜「284」のいずれかである時には、変動パターン番号「113」、変動時間300秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「285」〜「293」のいずれかである時には、変動パターン番号「114」、変動時間400秒が決定される。変動パターン決定用乱数が「294」〜「299」のいずれかである時には、変動パターン番号「115」、変動時間600秒が決定される。
以上のように、変動パターンテーブルAと変動パターンテーブルBとを比較した場合、変動パターンテーブルBの方が、変動パターンテーブルAよりも、決定される変動時間が相対的に長くされている。ここで、変動パターンテーブルBに記憶された特別図柄Jの変動時間が、変動パターンテーブルAに記憶された特別図柄Jの変動時間よりも相対的に長い態様として、平均時間を比較した場合やモードやメジアンとなる時間が長い場合などがある。
また、メインCPU31は、第1始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出し、特別図柄Jが変動を開始する際に、図8(a)(b)に示す変動パターンテーブルを参照して特別図柄Jの変動時間を決定する。また、決定した変動時間が経過するまで特別図柄Jを変動表示させるとともに、変動時間が経過後に特別図柄Jを停止表示させる。そして、大当り遊技状態に移行させると決定した際には、特別図柄Jに大当り特別図柄を停止表示させる。
さらに、メインCPU31は、作動ゲートスイッチ10Sが遊技球を検出したら、普通図柄Nの変動表示を開始させ、普通図柄Nの変動時間が経過した後に普通図柄Nを停止表示させる。ここで、普通図柄Nの変動時間は、遊技状態に応じて決定されており、通常遊技状態および大当り遊技状態の際には60秒、時短遊技状態の際には5秒とされている。なお、大当り遊技状態の際には、特別図柄Jの可変表示は中断されるが、普通図柄Nの可変表示は継続される。
他方、メインCPU31は、決定した図柄指定コマンドおよび決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドをメインRAM33における送信バッファに格納する。
メインRAM33は、第1始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出した際に抽出される大当り判定用乱数および大当り図柄乱数を記憶する特別図柄記憶領域として特別図柄記憶領域(0)〜特別図柄記憶領域(4)の5個の記憶領域を備えている。このうちの特別図柄記憶領域(0)には、現在変動中の特別図柄を停止表示させる際に用いる大当り判定用乱数および大当り図柄乱数が記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)〜特別図柄記憶領域(4)の特別図柄記憶領域には、記憶1個目〜4個目(保留1個目〜4個目)にそれぞれ対応して変動表示される特別図柄を停止表示させる際に用いる大当り判定用乱数および大当り図柄乱数が記憶される。
また、メインRAM33は、作動ゲートスイッチ10Sが遊技球を検出した際に抽出される普通当り判定用乱数を記憶する普通図柄記憶領域として普通図柄記憶領域(0)〜普通図柄記憶領域(4)の5個の記憶領域を備えている。このうちの普通図柄記憶領域(0)には、現在変動中の普通図柄を停止表示させる際に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。また、普通図柄記憶領域(1)〜第1普通図柄記憶領域(4)の普通図柄記憶領域には、記憶1個目〜4個目(保留1個目〜4個目)にそれぞれ対応して変動表示される普通図柄を停止表示させる際に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
さらに、メインRAM33は、送信バッファにセットされている図柄指定コマンドや変動パターン指定コマンドなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信する。初期リセット回路34は、リセット信号をメインCPU31に定期的に出力する。このリセット信号により、メインCPU31は制御プログラムの先頭から処理を実行する。
また、主制御回路30には、カウントスイッチ11CSをはじめとする各スイッチ等が接続されている。カウントスイッチ11CSは第1大入賞口11に入賞した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。一般入賞口スイッチ12Sは各一般入賞口12a〜12dに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。第1始動入賞口スイッチ8Sは第1始動入賞口8に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。第2始動入賞口スイッチ9Sは第2始動入賞口9に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。Vスイッチ14Sは、Vゾーン14Aに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。
第1大入賞口ソレノイド11Lは第1大入賞口11に設けられたシャッタを開閉させ、第2大入賞口ソレノイド12Lは第2大入賞口12に設けられたシャッタを開閉させる。バックアップクリアスイッチ26は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
また、パチンコ遊技機1では、第1始動入賞口スイッチ8Sまたは第2始動入賞口スイッチ9Sが遊技球の入賞を検出して検出信号を送信し、主制御回路30がその検出信号を受信したときに、主制御回路30におけるメインCPU31は、上記の大当り抽選および大当り特別図柄抽選を行う。大当り抽選および大当り特別図柄抽選の結果、通常大当りまたは時短大当りが決定された場合には、遊技状態は通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行する。
また、第1始動入賞口スイッチ8Sから送信された検出信号に基づく大当り抽選および大当り特別図柄抽選の結果を報知する特別図柄Jの変動表示が行われている最中には、検出信号を最大4つ保留し、その保留個数に応じて特別図柄保留ランプR1,R2を点灯・点滅させる。保留個数が0の場合には、特別図柄保留第1ランプR1および特別図柄保留第2ランプR2を消灯させる。保留個数が1の場合には、特別図柄保留第1ランプR1を点灯させるとともに、特別図柄保留第2ランプR2を消灯させる。保留個数が2の場合には、特別図柄保留第1ランプR1および特別図柄保留第2ランプR2を点灯させる。また、保留個数が3の場合には、特別図柄保留第1ランプR1を点滅させるとともに特別図柄保留第2ランプR2を点灯させ、保留個数が4の場合には、特別図柄保留第1ランプR1および特別図柄保留第2ランプR2を点滅させる。さらに、作動ゲートスイッチ10Sから送信された検出信号に基づく普通当り抽選の結果を報知する普通図柄Nの変動表示が行われている最中には、検出信号を最大4つ保留し、その保留個数に応じて普通図柄保留ランプr1,r2を点灯・点滅させる。普通図柄保留ランプr1,r2の点灯・点滅と保留個数との関係は、特別図柄保留ランプR1,R2と保留個数との関係と同一である。
さらに、大当り抽選の結果が大当りとなった場合やVスイッチ14Sが遊技球を検出した場合には、第1大入賞口11を開閉制御する。第1大入賞口11の開閉制御は、大当り抽選の結果が大当りとなった場合とVスイッチ14Sが遊技球を検出した場合のいずれにおいても同様とされており、第1大入賞口11の開放状態と閉鎖状態との1回の開閉動作を1ラウンドとして、予め設定された所定のラウンド数まで第1大入賞口11の開閉動作の駆動制御を行う。
副制御回路40は、主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドにしたがい、液晶表示装置16を用いた装飾図柄の可変表示、リーチ演出、予告演出といった演出に必要な制御を行う一方、所定の画像を液晶表示装置16に表示させる。また、副制御回路40は、スピーカ18L、18Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ19L、19Rを用いた点滅表示による演出を行うのに必要な制御も行う。
この副制御回路40は、サブCPU41を中心に構成され、サブROM42と、サブRAM43およびコマンド入力ポート48を有し、画像制御回路50と、音声制御回路60、およびランプ制御回路70を有している。
サブCPU41は、主制御回路30から入力したコマンドにしたがいサブROM42に記憶されているプログラムに沿った処理を実行し、画像制御回路50、音声制御回路60およびランプ制御回路70を作動させる。
サブROM42には、サブCPU41が実行するプログラムと、恒久的なデータとして、装飾図柄を決定する装飾図柄決定テーブルやリーチ演出などの演出内容を決定する演出内容決定テーブル等が記憶されている。
サブRAM43には、サブCPU41が作動する際に用いるデータやプログラムおよび主制御回路30から送信される図柄指定コマンドおよび変動パターン指定コマンドなどの各種コマンドを格納するための受信バッファが設けられている。また、サブRAM43には、各種演出データを記憶する演出データ記憶領域、変動パターンテーブルフラグを記憶する変動パターンテーブルフラグ記憶領域、時短フラグを記憶する時短フラグ記憶領域などの各種フラグを記憶するフラグ記憶領域などが設けられている。
サブCPU41は、装飾図柄決定抽選を行って装飾図柄決定乱数を抽出するとともに、抽出した装飾図柄決定乱数と主制御回路30から送信された図柄指定コマンドを装飾図柄決定テーブルに参照し、装飾図柄Dを決定する。特別図柄Jとして「H」「L」が決定された場合における図柄指定コマンドが主制御回路30から送信された場合には、装飾図柄Dにおける3つの図柄要素として互いに同一種類の偶数を決定する。また特別図柄Jとして「F」「A」が決定された場合における図柄指定コマンドが主制御回路30から送信された場合には、装飾図柄Dにおける3つの図柄要素として互いに同一種類の奇数を決定する。また、それ以外の図柄指定コマンドが送信された場合には、装飾図柄Dとして上記の図柄以外の図柄を決定する。
さらに、サブCPU41は、演出内容決定抽選を行って演出内容決定乱数を抽出するとともに、抽出した演出内容決定乱数と主制御回路30から送信された変動パターン指定コマンドを演出内容決定テーブルに参照し、リーチ演出などの演出内容を決定する。
また、サブCPU41は、装飾図柄D、演出内容を液晶表示装置16の表示領域16aに表示させる。その他、サブCPU41は、主制御回路30から送信された特別図柄保留個数コマンドに基づく保留個数に応じて、特別図柄保留図柄H1〜H4を液晶表示装置16の表示領域16aに表示させる。サブCPU41は、表示制御手段を構成する。
画像制御回路50は、VDP(Video Display Processor)51と、D/Aコンバータ52と、初期リセット回路53と、画像データROM(画像記憶手段)54a,54bとを有している。VDP51は、サブCPU41で決定された液晶表示装置16に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ52に出力する。D/Aコンバータ52はVDP51から出力される画像データをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置16に出力し、画像を表示させる。初期リセット回路53はサブCPU41からのリセット命令を受けて、VDP51を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM54aには、装飾図柄、液晶特別図柄、キャラクタ、背景などを示す画像のデータ(画像データ)を記憶し、画像データROM54bには、各種画像データを液晶表示装置16に表示させるための画像データを記憶している。VDP51は、サブCPU41から出力される装飾図柄に対応する画像データを画像データROM54a,54bから読み出し、この画像データに基づく図柄等の画像を液晶表示装置16に表示させる。
音声制御回路60は、音源IC61と、アンプ(以下「AMP」という)62と、音声データROM63とを有している。音源IC61は、サブCPU41からの指示にしたがい、音声データROM63に記憶されている音声データを用いて音声信号を生成する。AMP62は、音源IC61により生成された音声信号を適切なレベルに増幅し、増幅した音声信号をスピーカ18L、18Rに供給して音声を出力させる。音声データROM63は予告演出、リーチ演出、大当り演出などに用いられる音楽、音声、効果音などのデータ(音声データ)を記憶している。
ランプ制御回路70は、装飾ランプ19L、19Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM71と、サブCPU41からの指示にしたがい、装飾データROM71に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ19L、19Rを点滅させるドライブ回路72とを有している。
払出・発射制御回路80は、主制御回路30の制御にしたがい払出装置81と、発射ハンドル6cおよび発射モータを有する発射装置82とを作動させて、所定数の遊技球を賞球として払出させるとともに、遊技球を遊技盤4上の遊技領域4aに向けて発射させる。
電源供給ユニット24は、副制御回路40の制御にしたがい副制御回路40、主制御回路30および払出・発射制御回路80への電力供給を行う。
(パチンコ遊技機の動作内容)
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30および副制御回路40による制御処理の手順について、図9〜図28までのフローチャートを参照して説明する。図9はパチンコ遊技機1において、電源を投入したあとに主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。
(メイン制御処理の動作手順)
図9に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、初期化設定処理を行い(S1)、次に、タイマ更新処理を行う(S2)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。続いて、初期値乱数更新処理を行い(S3)、各乱数値の更新処理を行う。それから、特別図柄制御処理を行う(S4)。特別図柄制御処理は、図10に示す手順に沿って行われる。
図10に示すように、特別図柄制御処理では、まず、制御状態フラグをロードする(S11)。この制御状態フラグは、液晶表示装置16における図柄の可変表示画像を用いた特別図柄ゲームの状態を示すフラグであって、メインCPU31が後続の各ステップいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
次に、特別図柄記憶チェック処理(S12)が図11に示すフローチャートの手順に沿って行われる。図11に示すように、特別図柄記憶チェック処理を開始すると、メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示すデータ“00”である否かを判断する(S21)。その結果、制御状態フラグが“00”でなければ特別図柄記憶チェック処理を終了する。また、制御状態フラグが“00”である場合には、メインRAM33における特別図柄記憶領域にデータがセットされている(保留個数が0でない)か否かを判定する(S22)。その結果、データが記憶されていなければデモ表示処理を行って(S23)、特別図柄記憶チェック処理を終了する。一方、データが記憶されていれば、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットする(S24)。
続いて、大当り判定処理を行う(S25)。大当り判定処理では、大当り判定用乱数カウンタを用いて抽出され特別図柄記憶領域に記憶された大当り判定用乱数値を図7(a)に示す特別図柄決定テーブルに参照し、大当りであるか否かを判定する。それから、大当り判定の結果が大当りとなっているか否かを判断する(S26)。その結果、大当りである場合には、大当り図柄の決定処理を行い(S27)、大当りでなければハズレ図柄の決定処理を行う(S28)。
大当り図柄の決定処理(S27)では、遊技球が第1始動入賞口8に入賞するときに行われる大当り図柄抽選で抽出される大当り図柄乱数値に基づいて大当りの種別を決定する。ここでは、大当り図柄として「H」「L」「F」「A」のいずれかを決定し、それぞれに対応する図柄指定コマンドのいずれかを選択してメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。また、ハズレ図柄の決定処理(S38)では、特別図柄として「−」を決定し、この特別図柄に対応する図柄指定コマンドを選択してメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。
続いて、メインRAM33に記憶された変動パターンテーブルフラグに基づいて現在の変動パターンテーブルを確認し、変動パターンテーブルが図8(a)に示す変動パターンテーブルAとなっているか否かを判断する(S29)。その結果、変動パターンテーブルAとなっていると判断した場合には、図8(a)に示す変動パターンテーブルAを参照して変動パターン決定処理を行う(S30)。また、変動パターンテーブルAとなっていないと判断した場合には、図8(b)に示す変動パターンテーブルBを参照して変動パターン決定処理を行う(S31)。
変動パターン決定処理では、変動パターン決定抽選を行って変動パターン決定用乱数を抽出し、選択した変動パターンテーブルに抽出した変動パターン決定用乱数および特別図柄決定テーブルを参照して決定した特別図柄を参照して変動パターンを決定する。変動パターン決定処理が済んだら、特別図柄の変動時間の待ち時間タイマ(t)を、決定した変動パターンに対応する変動時間にセットする(S32)。そして、今回の変動に用いられた記憶領域に記憶されたデータをクリアして(S33)、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、特別図柄記憶チェック処理が済んだら、特別図柄変動時間管理処理を行う(S13)。特別図柄変動時間管理処理は、図12に示すフローチャートに沿って行われる。図12に示すように、特別図柄変動時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示すデータ“01”であるか否かを判断する(S41)。その結果、制御状態フラグがデータ“01”でない場合には、特別図柄変動時間管理処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“01”である場合には、ステップS32でセットした待ち時間タイマが0となっているか否かを判断する(S42)。その結果、待ち時間タイマが0となっていない場合には、特別図柄変動時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマが0となっている場合には、制御状態フラグに特別図柄表示時間管理処理を示すデータ“02”をセットする(S43)。その後、特別図柄変動時間が確定した後の時間に対応する確定後待ち時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットする(S44)。こうして、特別図柄変動時間管理処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、特別図柄変動時間管理処理が済んだら、特別図柄表示時間管理処理を行う(S14)。特別図柄表示時間管理処理は、図13に示す手順に沿って行われる。図13に示すように、特別図柄表示時間管理処理では、制御状態フラグ特別図柄表示時間管理を示すデータ“02”であるか否かを判断する(S51)。その結果、制御状態フラグがデータ“02”でない場合には、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“02”である場合には、ステップS43でセットされた待ち時間タイマ(t)が0となっているか否かを判断する(S52)。その結果、待ち時間タイマ(t)が0となっていない場合には特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマ(t)が0となっている場合には、ステップS35における大当り判定の結果が大当りであって1種大当りとなったか、あるいはスイッチ検出処理によってVスイッチ14Sからの検出信号が出力されて2種大当りとなったか否かを判断する(S53)。
その結果、1種大当りまたは2種大当りとなったと判定した場合には、変動回数カウンタで計測したカウント数をリセットする(S54)。それから、大当り開始コマンドをメインRAM33における送信バッファにセットし、副制御回路40に送信する。
その後、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理を示すデータ“03”をセットし(S55)、続いて大当り開始インターバルに対応する時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットして(S56)、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
一方、ステップS53において1種大当りまたは2種大当りのいずれでもないと判断した場合には、変動回数カウンタのカウント数に1を加算する(S57)。その後、変動短縮終了判定処理を行う(S58)。変動短縮終了判定処理では、時短回数カウンタのカウント数が0となっているか否かを判断し、時短回数カウンタのカウント数が0となっている場合には、時短遊技状態を終了する処理を行う。また、時短回数カウンタのカウント数が0となっていない場合には、時短遊技状態を継続する処理を行う。その後、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示すデータ“08”をセットして(S59)、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、特別図柄表示時間管理処理が済んだら、大当り開始インターバル管理処理を行う(S15)。大当り開始インターバル管理処理は、図14に示すフローに沿って行われる。図14に示すように、大当り開始インターバル管理処理では、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示すデータ“03”であるか否かを判断する(S61)。その結果、データ“03”でないときは、大当り開始インターバル管理処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“03”である場合には、ステップS56でセットされた待ち時間タイマ(t)が0となっているか否かを判断する(S62)。その結果、待ち時間タイマ(t)が0となっていない場合には大当り開始インターバル管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマ(t)が0となっている場合には、大入賞口開放設定を行う(S63)。大入賞口開放設定では、メインROM32から読み出されたデータに基づいてメインRAM33に位置づけられた変数を更新し、第1大入賞口11の開放の準備を行う。続いて、大入賞口開放中を示すデータ“04”を制御状態フラグにセットし(S64)、開放上限時間、たとえば30秒を大入賞口時間タイマにセットして(S65)、大当り開始インターバル管理処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、大当り開始インターバル管理処理が済んだら、大入賞口開放中処理を行う(S16)。大入賞口開放中処理は、図15に示すフローに沿って行われる。図15に示すように、大入賞口開放中処理では、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示すデータ“04”であるか否かを判断する(S71)。その結果、制御状態フラグがデータ“04”でない場合には、大入賞口開放中処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“04”である場合には、第1大入賞口11への遊技球の入球数をカウントする第1大入賞口カウンタのカウント数が10以上であるかを判断する(S72)。その結果、カウント数が10以上でない場合には、ステップS65(図13)またはステップS96(図17)でセットした大入賞口開放時間タイマが“0”となっているか否かを判断する(S73)。その結果、大入賞口開放時間タイマが“0”となっていない場合には、大入賞口開放中処理を終了する。
また、ステップS72において第1大入賞口カウンタのカウント数が10以上であると判断された場合、またはステップS73において大入賞口開放時間タイマが“0”となっていると判断された場合には、大入賞口内残留球監視処理を示すデータ“05”をセットする(S74)。その後、大入賞口閉鎖設定を行って(S75)、第1大入賞口11を閉鎖し、大入賞口内残留監視時間、ここでは2秒をセットする(S76)。こうして、大入賞口開放中処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、大入賞口開放中処理が済んだら、大入賞口内残留球監視処理(S17)を行う。大入賞口内残留球監視処理は、図16に示すフローチャートに沿って行われる。大入賞口内残留球監視処理では、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示すデータ“05”であるか否かを判断する(S81)。その結果、制御状態フラグがデータ“05”でない場合には、大入賞口内残留球監視処理を終了する。
一方、制御状態フラグがデータ“05”であると判断した場合には、ステップS76で設定した大入賞口内残留球監視時間が経過して“0”となっているか否かを判断する(S82)。その結果、大入賞口内残留球監視時間が“0”でないと判断した場合には、大入賞口内残留球監視処理を終了する。また、大入賞口内残留球監視時間が“0”であると判断した場合には、開放回数カウンタが上限(=15)以上となっているか否かを判断する(S83)。
その結果、開放回数カウンタが15以上となってないと判断した場合には、制御状態フラグに大入賞口再開放待ち時間管理処理を示すデータ“06”をセットし(S84)、ラウンド間インターバル時間、ここでは1.5秒をセットする(S85)。こうして、大入賞口内残留球監視処理を終了する。
一方、ステップS83で開放回数カウンタが15以上となっていると判断した場合には、最終ラウンドコマンドをメインRAM33における送信バッファにセットする。それから、制御状態フラグに大当り終了インターバル処理を示す大当り終了インターバル値“07”をセットし(S86)、続いて、大当り終了インターバル時間、ここでは5秒をセットする(S87)。こうして、大入賞口内残留球監視処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、大入賞口内残留球監視処理が済んだら、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S18)。大入賞口再開放前待ち時間管理処理は、図17に示すフローに沿って行われる。大入賞口再開放前待ち時間管理処理では、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すデータ“06”であるか否かを判断する(S91)。その結果、制御状態フラグがデータ“06”でないときには、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“06”である場合には、ステップS85でセットしたラウンド間インターバルに対応する待ち時間タイマタイマが“0”となっているか否かを判断する(S92)。ここで、待ち時間タイマが“0”となっていない場合には、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了する。また、待ち時間タイマが“0”となっている場合には、大入賞口開放回数カウンタを“1”加算して更新し(S93)、第1大入賞口11を開放するための大入賞口開放設定を行う(S94)。それから、制御状態フラグに大入賞口開放中を示すデータ“04”をセットし(S95)、大入賞口開放時間(たとえば30秒)を大入賞口時間タイマにセットする(S96)。こうして、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、大入賞口再開放前待ち時間管理処理が済んだら、大当り終了インターバル処理を行う(S19)。大当り終了インターバル処理は、図18に示すフローに沿って行われる。大当り終了インターバル処理では、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示すデータ“07”であるか否かを判断する(S101)。その結果、データ“07”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“07”である場合には、大入賞口内残留球監視処理のステップS87でセットされた大当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)が“0”であるか否かを判断する(S102)。その結果、待ち時間タイマ(t)が“0”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
一方、待ち時間タイマ(t)が“0”である場合には、ステップS53において、大当りとなったか否かを判断し、大当りと判断した際における大当りが1種大当りであるか否か(2種大当りであるか)を判断する(S103)。その結果、大当りが1種大当りであると判断した場合には、大当り特別図柄が時短大当り特別図柄「F」「A」であるか否かを判断する(S104)。その結果、大当り特別図柄が時短大当り図柄でなく、通常大当り特別図柄「H」「L」であると判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをAにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルAに設定する(S113)。
また、大当り特別図柄が時短大当り特別図柄「F」「A」であると判断した場合には、大当り特別図柄が、大当り遊技状態終了後の時短回数が100である100回時短付大当り特別図柄「A」であるか否かを判断する(S105)。その結果、大当り特別図柄が100回時短付大当り特別図柄「A」であると判断した場合には、時短100フラグ(33a)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットする(S106)。
また、大当り特別図柄が100回時短付大当り特別図柄「A」でない(5回時短付大当り特別図柄「F」である)と判断した場合には、時短5フラグ(33b)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットする(S111)。こうして、メインRAM33における時短フラグ記憶領域に時短フラグをセットしたら、大当り遊技状態に移行した際の大当り回数比率が1以上であるか否かを判断する(S107)。
その結果、大当り回数比率が1以上でないと判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをBにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルBに設定する(S108)。その一方、大当り回数比率が1以上であると判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをAにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルAに設定する(S112)。
さらに、ステップS103において、大当りが1種大当りでないと判断した場合には、大当り遊技状態には遊技状態が時短遊技状態中に移行したか否かを判断する(S110)。その結果、大当り遊技状態には遊技状態が時短遊技状態中に移行したと判断した場合には、時短5フラグ(33b)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットして(S111)ステップS107に進む。その一方、大当り遊技状態には遊技状態が時短遊技状態でないとき(通常遊技状態であるとき)に移行したと判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをAにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルAに設定する(S112)。
このように、ステップS108、S112、S113において、変動パターンテーブルを設定したら、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”をセットして(S109)、大当り終了インターバル処理を終了する。
図10に示すフローに戻り、大当り終了インターバル処理が済んだら、特別図柄ゲーム終了処理を行う(S30)。特別図柄ゲーム終了処理は、図19に示すフローに沿って行われる。図21に示すように、特別図柄ゲーム終了処理では、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示すデータ“08”であるか否かを判断する(S121)。その結果、制御状態フラグがデータ“08”でない場合には、特別図柄ゲーム終了処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“08”である場合には、第1始動入賞口賞球カウンタを1減算して、特別図柄記憶領域の保留個数を1減算する(S122)。それから、特別図柄記憶領域(1)〜特別図柄記憶領域(4)のデータをそれぞれ特別図柄記憶領域(0)〜特別図柄記憶領域(3)へシフトさせる(S123)。それから、特別図柄記憶領域(4)に記憶されたデータにクリアデータをセットする(S124)。その後、制御状態フラグに特別図柄記憶チェックを示すデータ“00”をセットし(S125)、特別図柄ゲーム終了処理を終了する。ステップS30が終了すると、図9に示すステップS4の特別図柄制御処理が終了する。
図9に示すフローに戻り、特別図柄制御処理が済んだら、普通図柄制御処理を行う(S5)。普通図柄制御処理では、図柄表示装置16bに表示される普通図柄に関する制御を行う。普通図柄制御処理は、図20に示すフローチャートの手順に沿って行われる。図20に示すように、普通図柄制御処理では、まず、普通図柄制御状態フラグをロードする(S131)。この普通図柄制御状態フラグは、図柄表示装置16bに表示される普通図柄の可変表示を用いた普通図柄ゲームの状態を示すフラグであって、メインCPU31が後続の各ステップいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
普通図柄制御状態フラグをロードしたら、普通図柄記憶チェック処理を行う(S132)。普通図柄記憶チェック処理では、普通図柄制御状態フラグとして普通図柄変動時間監視処理を示すデータをセットする。次に、普通図柄記憶領域に記憶されているデータを普通図柄記憶領域に転送し、普通図柄始動記憶数を1減算する。それから、普通図柄記憶領域に記憶されたデータに基づいて、普通図柄当り抽選を行う。普通図柄当り抽選の後、現在の遊技状態が時短遊技状態であるか通常遊技状態であるか判断し、判断した遊技状態に応じた普通図柄の変動時間である普通図柄変動時間をセットする。そして、普通図柄記憶領域をクリアして普通図柄記憶チェック処理を終了する。
普通図柄記憶チェック処理が済んだら、普通図柄変動時間監視処理を行う(S133)。普通図柄変動時間監視処理では、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間監視処理を示すデータである場合に、ステップS132で決定された普通図柄変動時間の待ち時間タイマ(t)が0となったら、普通図柄制御状態フラグに普通図柄表示時間管理処理を示すデータをセットし、普通図柄が停止するまでの時間に対応する普通図柄停止時間を普通図柄停止時間タイマ(t)にセットする。こうして、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
普通図柄変動時間管理処理が済んだら、普通図柄表示時間監視処理を行う(S134)。普通図柄表示時間監視処理では、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示すデータである場合に、ステップS133でセットされた普通図柄停止時間タイマが0となっている場合に、普通図柄当り抽選に当選したか否かを判断する。その結果、普通図柄当り抽選に当選した場合には、普通電動役物開放フラグをセットするとともに、第2始動入賞口9の羽根9aを開放させる時間である普通役物開放時間を普通電動役物開放時間待ち時間タイマにセットする。また、普通図柄当選抽選に当選していない場合には、普通電動役物開放フラグをセットしない。その後、普通図柄制御状態フラグに普通電動役物開放処理を示すデータをセットし、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
普通図柄表示時間監視処理が済んだら、普通電動役物開放処理を行う(S135)。普通電動役物開放処理では、普通図柄制御状態フラグが普通電動役物開放処理を示すデータである場合に、普通電動役物開放フラグがセットされているか否かを判断する。その結果、普通電動役物開放フラグがセットされていない場合には、普通図柄制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了処理を示すデータをセットして普通電動役物開放処理を終了する。
また、普通電動役物開放フラグがセットされている場合には、第2始動入賞口9における羽根9aを開放させる。ここでの第2始動入賞口9の羽根9aの開放態様として、通常遊技状態中は0.1秒間の開放を1回行させ、時短遊技状態中は1.8秒間の開放を3回行わせる。それから、ステップS134でセットされた普通電動役物開放時間待ち時間タイマにセットされた普通電動役物開放時間が経過するか、第2始動入賞口9における羽根9aに所定数、たとえば4個の遊技球の入賞があったか否かを判断し、これらの条件を満たす場合に第2始動入賞口9における羽根9aを閉鎖させる。そして、普通図柄制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了処理を示すデータをセットして普通電動役物開放処理を終了する。
普通電動役物開放処理が済んだら、普通図柄ゲーム終了処理を行う(S136)。普通図柄ゲーム終了処理では、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了処理を示すデータである場合に、始動記憶領域に記憶されている普通図柄のデータを順次シフトさせる。こうして、普通図柄ゲーム終了処理を終了する。普通図柄ゲーム終了処理を終了することにより、普通図柄制御処理を終了する。
普通図柄制御処理が終了したら、第2大入賞口開放処理を行う(S6)。第2大入賞口開放処理は、図21に示す手順に沿って行われる。図21は、第2大入賞口開放処理の手順を示すフローチャートである。図21に示すように、第2大入賞口開放処理では、まず、第2始動入賞口フラグ確認処理を行い(S141)、続いて第2大入賞口開放中処理(S142)を行って、第2大入賞口開放処理を終了する。
次に、第2始動入賞口フラグ確認処理について説明する。図22は、第2始動入賞口フラグ確認処理の手順を示すフローチャートである。図22に示すように、第2始動入賞口フラグ確認処理では、まず、第2始動入賞口フラグがONとなっているか否かを判断する(S143)。その結果、第2始動入賞口フラグがONとなっていない場合には、第2始動入賞口フラグ確認処理を終了する。一方、第2始動入賞口フラグがONとなっている場合には、第2大入賞口開放設定を行う(S144)。第2大入賞口開放設定では、第2大入賞口開放中フラグをONにする。このとき、第2大入賞口12を開放させる時間として、大入賞口開放時間タイマを2秒にセットする。こうして、第2始動入賞口フラグ確認処理を終了する。
続いて、第2大入賞口開放中処理について説明する。図23は、第2大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。図23に示すように、第2大入賞口開放中処理では、まず第2大入賞口開放中フラグがONとなっているか否かを判断する(S145)。その結果、第2大入賞口開放中フラグがONとなっていない場合には、第2大入賞口開放中処理を終了する。
また、第2大入賞口開放中フラグがONとなっていると判断した場合には、大入賞口入賞カウンタが10以上となっているか否かを判断するか否かを判断する(S146)。その結果、大入賞口入賞カウンタが10以上となっていない場合には、大入賞口入賞開放時間タイマが0となっているか否かを判断する(S147)。その結果、大入賞口入賞開放時間タイマが0となってないと判断した場合には、第2大入賞口開放中処理を終了する。
さらに、ステップS146で大入賞口入賞カウンタが10以上となっていると判断した場合、およびステップS147で大入賞口開放タイマが0となっていると判断した場合には、第2大入賞口閉鎖設定を行う(S148)。第2大入賞口閉鎖設定では、第2大入賞口開放フラグをOFFにして第2大入賞口12を閉鎖させる処理を行う。第2大入賞口閉鎖処理が済んだら、第2大入賞口開放中処理を終了する。この第2大入賞口開放中処理が終了することにより、図11に示す第2大入賞口開放処理(S6)が終了する。
第2大入賞口開放中処理が済んだら、図柄表示装置制御処理を行う(S7)。図柄表示装置制御処理では、特別図柄制御処理(S4)および普通図柄制御処理(S5)の結果に基づいて、図4に示す特別図柄表示部における特別図柄J、普通図柄Nなどの可変表示の表示制御を行う。
その後、ポート出力処理を行う(S8)。ポート出力処理では、特別図柄制御処理(S4)および第2大入賞口開放処理(S6)などで決定される第1大入賞口11および第2大入賞口12などの開放制御を行う。
続いて、演出制御コマンド出力制御処理を行う(S9)。演出制御コマンド制御処理では、特別図柄制御処理(S4)および普通図柄制御処理(S5)においてメインRAM33における送信バッファにセットされた図柄指定コマンドなどを副制御回路40に出力する処理を行う。演出制御コマンド出力制御処理が済んだら、払出処理を行う(S10)。払出処理では、賞球数を示すデータを含む賞球コマンドを払出装置81に出力する。なお、払出装置81は賞球コマンドに対応する賞球の払出しを行う。払出処理が済んだら、ステップS2に戻り、繰返しルーチンが繰り返し行われる。
主制御回路30では、上述したメイン制御処理とともに、割込許可フラグが設定されていることを条件に、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、定期的(たとえば2msごと)にメイン制御処理に割り込むシステムタイマ割込処理を行う。以下、システムタイマ割込処理の手順を図24に示すフローチャートを参照して説明する。
図24に示すように、パチンコ遊技機1は、システムタイマ割込処理を開始すると、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された、メイン制御処理における実行中のプログラムアドレスデータ等を一旦退避させ(S151)、乱数更新処理を行う(S152)。乱数更新処理では、メインCPU31が、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、普通図柄決定用乱数を更新する処理を行う。乱数更新処理が済んだら、スイッチ入力検出処理を行う(S153)。スイッチ入力検出処理については、システムタイマ割込処理の説明の後に説明する。
スイッチ入力検出処理が済んだら、タイマ更新処理を行う(S154)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。タイマ更新処理の後は、遊技情報データ生成処理を行う(S155)。遊技情報データ生成処理では、パチンコ遊技機1から図示しないホールコンピュータへの出力信号を生成する。それから、メインRAM33に記憶されているデータに基づき各ソレノイド、モータのON,OFFを制御するなどして出力処理を行い(S156)、続いて、各種コマンドを出力するコマンド出力処理を行う(S157)。コマンド出力処理では、送信バッファにセットされている図柄コマンドや変動パターンコマンドなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信する。
続いて、ランプ制御処理(S158)および払出処理(S159)を行う。ランプ制御処理では、ランプ点滅コマンドを副制御回路40に出力する。また、払出処理では、賞球数を示すデータを含む賞球コマンドを払出装置81に出力する。なお、払出装置81は賞球コマンドに対応する賞球の払出しを行う。払出処理が済んだら、退避させたメイン制御処理のプログラムアドレスデータ等のレジスタを復帰させ(S160)、メイン制御処理を中断した(退避させた)時点から再開する。その後、メインRAM33の変数、フラグ等を更新して割込許可を行い(S161)、システムタイマ割込処理が終了する。
続いて、スイッチ入力検出処理について説明する。図25は、スイッチ入力検出処理の手順を示すフローチャートである。図25に示すように、スイッチ入力検出処理では、まず、賞球関連のスイッチチェック処理を行う(S163)。ここでは、カウントスイッチ11CS、一般入賞口スイッチ12からの検出信号の入力をチェックする処理を行う。
賞球関連スイッチチェック処理が済んだら、特別図柄関連スイッチ入力処理を行う(S164)。特別図柄関連スイッチ入力処理では、第1始動入賞口スイッチ8Sからの検出信号の入力をチェックする処理を行う。特別図柄関連スイッチ入力処理が済んだら、普通図柄関連スイッチ入力処理を行う(S165)。普通図柄関連スイッチ入力処理では、作動ゲートスイッチ10Sから出力される検出信号の入力をチェックする処理を行う。
普通図柄関連スイッチ入力処理が済んだら、特定通過領域スイッチ入力処理(S166)および第2始動口スイッチ入力処理(S167)を行う。特定通過領域スイッチ入力処理および第2始動口スイッチ入力処理については、後に説明する。その後、特定通過領域スイッチ入力処理が済んだら、スイッチ入力検出処理を終了する。
続いて、特定通過領域スイッチ入力処理について説明する。図26は、特定通過領域スイッチ入力処理の手順を示すフローチャートである。図26に示すように特定通過領域スイッチ入力処理では、Vスイッチ14Sからの検出信号の入力の有無を判断する(S171)。その結果、Vスイッチ14Sからの検出信号の入力がない場合には、そのまま特定通過領域スイッチ入力処理を終了する。また、Vスイッチ14Sからの検出信号の入力がある場合には、現在の遊技状態が大当り遊技状態中であるか否かを判断する(S172)。その結果、現在の遊技状態が大当り遊技状態中であると判断した場合にはそのまま特定通過領域スイッチ入力処理を終了する。一方、現在の遊技状態が大当り遊技状態中でないと判断した場合には、図13に示すステップS53へと進む。
次に、第2始動口スイッチ入力処理(S167)について説明する。図27は、第2始動口スイッチ入力処理の手順を示すフローチャートである。図27に示すように、第2始動口スイッチ入力処理では、まず、第2始動入賞口9への遊技球の入賞があったか否かを判断する(S170)。この判断は、第2始動入賞口スイッチ9Sからの検出信号の出力があったか否かによって行われる。
その結果、第2始動入賞口9への遊技球の入賞がなかったと判断した場合には、第2始動口スイッチ入力処理を終了する。一方、第2始動入賞口9への遊技球の入賞があったと判断した場合には、第2始動入賞口9への入賞に相当する遊技球の払出を行う賞球処理を行う(S171)。続いて、第2入賞口開放中フラグがONとなっているか否かを判断する(S172)。その結果、第2入賞口開放中フラグがONとなっていないと判断した場合には、第2始動口スイッチ入力処理。一方、第2入賞口開放中フラグがONとなっていると判断した場合には、第2始動入賞フラグをONとし(S173)、第2始動口スイッチ入力処理を終了する。
(副制御回路の動作手順)
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄制御、音制御、およびランプ制御等を行う。図28は、副制御回路40により繰り返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
図28に示すように、サブCPU41では、最初に所定の初期設定処理を行い(S201)、次に乱数更新処理を行う(S202)。続いて、主制御回路30から送信され、受信バッファに格納されている各種コマンドのコマンド解析制御処理を行う(S203)。コマンド解析制御処理では、主制御回路30から送信された図柄指定コマンド、変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄の種類や各種演出の内容などを決定する。
コマンド解析制御処理が済んだら演出制御処理を行う(S204)。演出制御処理では、コマンド解析制御処理によって決定した装飾図柄や各種演出に基づく演出制御を行う。演出制御処理が済んだら、表示制御処理を行う(S205)。表示制御処理では、コマンド解析処理で決定された装飾図柄および表示パターンなどに基づいて、図柄表示制御を行い、続いて背景表示制御処理を行う。
その後、音声制御処理を行う(S206)。音声制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいてスピーカ18L,18Rから発生させる音声に関する音声制御処理を行う。この音声制御処理では、音源IC61は、音声データROM63から音声データを読み出し、音声データを所定の音声信号に変換して、その音声信号をAMP62に供給する。このAMP62は、音声信号を増幅して、スピーカ18L,18Rから音声を発生させる。
続いて、ランプ制御処理を行う(S207)。ランプ制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいて装飾ランプ19L,19Rの点滅に関するランプ制御処理を実行する。このランプ制御処理では、サブCPU41は、装飾データROM71からランプ装飾パターンを読み出し、ドライブ回路72を介して、装飾ランプ19L,19Rを点滅させる。以降ステップS202〜ステップS207を繰り返し実行する。
以上の構成を有する本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、第1始動入賞口8に遊技球が入賞することによって、特別図柄Jが変動表示された後に停止表示される。また、特別図柄Jの変動表示に合わせて装飾図柄Dが変動表示される。ここで、特別図柄Jに大当り特別図柄が停止表示されることにより、大当り遊技状態に移行して第1大入賞口11が開放制御される。
また、普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過することによって普通図柄が変動表示された後に停止表示される。ここで、普通図柄Nに普通大当り普通図柄が停止表示された場合に、普通当りとなって第2始動入賞口9の羽根9a,9aが開放する。ここで、第2始動入賞口9の羽根9a,9aが開放し、第2始動入賞口9に遊技球が入賞することによって、第2大入賞口12が開放する。
また、第2大入賞口12に入賞した遊技球は、Vゾーン14Aまたはハズレ穴14Bに入球する。ここで、遊技球がVゾーン14Aに入球した場合に、遊技状態が大当り遊技状態に移行する。
さらに、本実施形態に係るパチンコ遊技機では、時短遊技状態中に大当り遊技状態に移行するか時短付特別大当り図柄が決定された大当り遊技状態に移行した場合、大当り遊技状態が終了した後に時短遊技状態に移行する。時短遊技状態では、第2始動入賞口9における羽根9a,9aが通常遊技状態よりも開きやすくなる。第2始動入賞口9に遊技球が入賞すると、第2大入賞口12が開放し、第2大入賞口12に入賞した遊技球は、Vゾーン14Aに入球する可能性がある。さらに、Vゾーン14Aに遊技球が入球することにより、大当り遊技状態に移行することから、時短遊技状態中は、Vゾーン14Aに入球することによる2種大当りが発生しやすくなっている。
また、時短遊技状態は、特別図柄Jが5回または100回変動を行うまで継続することから、特別図柄Jの変動時間が長いほど、時短遊技状態中に第2始動入賞口9が開放する回数が多くなり、ひいてはVゾーン14Aに遊技球が入球することによる2種大当りが発生しやすくなる。したがって、特別図柄Jの変動時間が相対的に長い方が大当り遊技状態に移行するためには有利となる。
ここで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、特別図柄Jの変動時間を決定する変動パターンテーブルとして、相対的に変動時間が短い変動パターンテーブルAと、相対的に変動時間が短い変動パターンテーブルBとを備えている。通常遊技状態中に1種大当りが発生した際には、大当り遊技状態が終了した際における大当り回数比率に応じて、変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルAまたは変動パターンテーブルBが決定される。具体的に、大当り回数比率が1未満のときに変動パターンテーブルBが選択される。変動パターンテーブルBが選択されると、時短遊技状態中の特別図柄Jの変動時間が相対的に長くなるので、時短遊技状態中における2種大当りとなりやすい状態を意図的に設定することができる。さらには、遊技者に対して、大当り回数比率が1未満となっているときにおける1種大当りに対する期待感を高めることができ、その分遊技の興趣の向上に寄与することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1の実施形態と比較して、大当り回数比率が変化する点において主に異なっている。本実施形態では、大当り遊技状態が終了した後、次回に1種大当りで時短大当りが決定された場合における変動パターンテーブルBを選択する際の大当り回数比率の基準となる所定割合をその都度決定する。本実施形態に係るパチンコ遊技機では、メインROM32は、図29に示す特別図柄決定テーブルおよび図30に示す所定割合決定テーブルを記憶している。
メインCPU31は、大当り遊技状態が終了した際、次回に1種大当りで時短大当りが決定された場合における変動パターンテーブルBを選択する際の大当り回数比率の基準となる所定割合を決定する。メインCPU31は、所定割合決定用カウンタに設定された「1」〜「5」の所定割合決定用乱数から一つの所定割合決定用乱数を抽出し、図30に示す所定割合決定テーブルに参照して所定割合を決定する。
さらに、大当り回数比率が所定割合以上である場合に2種当りが発生した場合には変動パターンテーブルAが選択されることとなるが、本実施形態では、特別図柄Jの変動回数が1〜3回の範囲で2種大当りが発生した場合には、変動パターンテーブルBに決定するようにしている。この変動回数としての3回が判定回数となり、主制御回路30は時短遊技状態の際に特別図柄Jの変動表示の回数を計数して記憶する特定変動回数計数記憶手段を構成し、メインCPU31は、特定変動表示回数判定手段を構成する。
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機における動作について説明する。本実施形態に係るパチンコ遊技機では、上記第1の実施形態と比較して大当り終了インターバル処理の手順が主に異なる、図31は、本実施形態に係る大当り終了インターバル処理の手順を示すフローチャートである。
図31に示すように、本実施形態に係る大当り終了インターバル処理では、図18に示す第1の実施形態に係る大当り終了インターバル処理と比較して、大当り遊技状態には遊技状態が時短遊技状態中に移行したか否かを判断した(S110)結果、時短遊技状態中に移行したと判断した場合における処理が異なる。大当り遊技状態には時短遊技状態中に移行したと判断した場合には、時短遊技状態中における特別図柄Jの変動回数が3回以下(1〜3回)の範囲内であるか否かを判断する(S251)。その結果、特別図柄Jの変動回数が3回以下である場合には、時短5フラグ(33b)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットし(S252)、ステップS108に進む。また、特別図柄Jの変動回数が3回以下でない場合には、時短5フラグ(33b)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットし(S111)、ステップS107に進む。そして、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”をセットした(S109)後、所定割合決定処理を行い(S253)、大当り終了インターバル処理を終了する。
所定割合決定処理では、メインCPU31において、所定割合決定用カウンタに設定された「1」〜「5」の所定割合決定用乱数から一つの所定割合決定用乱数を抽出し、図30に示す所定割合決定テーブルに参照して所定割合を決定する。抽出された所定割合決定用乱数が「1」の場合には、大当り回数比率の所定割合を1とし、抽出された所定割合決定用乱数が「2」の場合には、大当り回数比率の所定割合を2とし、抽出された所定割合決定用乱数が「3」の場合には、大当り回数比率の所定割合を3とする。また、抽出された所定割合決定用乱数が「4」の場合には、大当り回数比率の所定割合を4とし、抽出された所定割合決定用乱数が「5」の場合には、大当り回数比率の所定割合を5とする。
以上の構成を有する本実施形態に係るパチンコ遊技機では、通常遊技状態中に1種大当りが発生した際には、前回に大当り遊技状態が終了した後における大当り回数比率に応じて、変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルAまたは変動パターンテーブルBが決定される。また、大当り回数比率が所定割合以上でないときに大当りが発生した場合に、変動パターンテーブルBが選択されるが、所定割合は、前回の大当り遊技状態が終了した後に図30に示す所定割合決定テーブルを参照してランダムに決定される。このため、大当り遊技状態が終了した後における特定遊技状態の際に参照する変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBが決定される時期をランダムにすることができる。このため、遊技者に与える飽きを防止することができ、もって興趣の向上に寄与することができる。
さらに、特別図柄Jの変動回数が1〜3回の範囲内であるときに2種大当りが発生した場合には、大当り遊技状態終了後における変動パターンテーブルとして変動パターンテーブルBを決定する。このため、遊技者に対して大当り遊技状態が終了した後、特別図柄Jの変動回数が1〜3回の範囲内におけるVゾーン14Aの入賞を目指させることができ、遊技者に対して技術介入要素を付与することができることから、その分遊技の興趣向上に寄与することができる。
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、大当り遊技状態として確変大当り遊技状態が設定されている点および遊技状態として大当り遊技状態、通常遊技状態、時短遊技状態のほか、中当り遊技状態および確変遊技状態が設定されている点で主に異なる。
本実施形態に係るパチンコ遊技機においては、特別図柄Jとして、通常大当り特別図柄「H」、確変大当り特別図柄「L」、時短大当り特別図柄「F」「A」が設定されている。さらには、中当り特別図柄として「U」「P」「E」が設定されている。確変遊技状態は通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行しやすいが遊技状態である。メインCPU31は、大当り遊技状態に移行する際に、大当り遊技状態が終了した後における遊技状態が通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態のいずれに移行するかを判定する。確変遊技状態は、通常遊技状態および時短遊技状態よりも、メインCPU31における大当り抽選の当選確率を高く設定して、1種大当りによって大当り遊技状態に移行しやすくしている。
具体的に、図32(a)に示すように、通常遊技状態および時短遊技状態中は、1種大当りによって大当り遊技状態に移行する確率がいずれも1/300であるのに対して、確変遊技状態中は1種大当りによって大当り遊技状態に移行する確率が1/240である。メインCPU31は、中当り判定手段および中当り識別情報表示データ決定手段を構成し、メインROM32は中当り識別情報表示データ記憶手段を構成する。
また、中当り遊技状態は、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利であり、大当り遊技状態よりも遊技者にとって不利である遊技状態である。中当り遊技状態中は、第2大入賞口12が図32(c)に示す開放パターンによって開放制御される。具体的に、特別図柄「U」の第1中当りでは、第2大入賞口12が0.3秒間1回の開放を行う。また、特別図柄が「P」の第2中当りでは、第2大入賞口12が0.9秒間1回の開放を行う。さらに、特別図柄が「E」の第三中当りでは、第2大入賞口12が0.9秒間2回の開放を行う。メインCPU31では、大当り抽選において、大当り遊技状態に移行する大当り当選のほか、中当り遊技状態に移行する中当り当選が設定されている。中当り抽選に当選する確率は、通常遊技状態および時短遊技状態中は1/400、確変遊技状態中は1/120とされている。メインCPU31は、中当り特別図柄の表示態様に基づいて、第2大入賞口12の開放状態制御態様を決定する開放状態制御態様決定手段を構成し、メインROM32は開放状態制御態様記憶手段を構成する。
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機の動作について説明する。以下、第1の実施形態と相違するフローについて主に説明する。図33は、本実施形態に係る特別図柄制御処理の手順を示すフローチャートである。図33に示すように、本実施形態に係る特別図柄制御処理では、上記第1の実施形態と同様、まず、制御状態フラグをロードする(S301)。制御状態フラグをロードしたら、特別図柄記憶チェック処理を行う(S302)。特別図柄記憶チェック処理は、図34に示すフローに沿って行われる。図34に示すように、特別図柄記憶チェック処理を開始すると、メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示すデータ“00”である否かを判断する(S311)。その結果、制御状態フラグが“00”でなければ特別図柄記憶チェック処理を終了する。また、制御状態フラグが“00”である場合には、メインRAM33における特別図柄記憶領域にデータがセットされている(保留個数が0でない)か否かを判定する(S312)。その結果、データが記憶されていなければデモ表示処理を行って(S313)、特別図柄記憶チェック処理を終了する。一方、データが記憶されていれば、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットする(S314)。
続いて、大当り判定処理を行う(S315)。大当り判定処理では、大当り判定用乱数カウンタを用いて抽出され特別図柄記憶領域に記憶された大当り判定用乱数値を図32(a)(c)に示す特別図柄決定テーブルに参照し、大当りであるか中当りであるかハズレであるかを判定する。それから、大当り判定の結果が大当りとなっているか否かを判断する(S316)。その結果、大当りである場合には、大当り図柄の決定処理を行う(S317)。また、大当りでない場合には、中当りか否かを判断し(S318)、中当りである場合には、中当り図柄の決定処理を行う(S319)。中当り図柄の決定処理は、大当り図柄の決定処理と同様中当り図柄決定用乱数を取得することによって行い、特別図柄「U」「P」「E」のいずれかを決定する。さらに、中当りでないと判断した場合には、ハズレ図柄の決定処理を行う(S320)。
こうして大当り図柄決定処理(S317)、中当り図柄決定処理(S319)、またはハズレ図柄決定処理(S320)において特別図柄Jの種類を決定したら、決定した特別図柄Jに対応する図柄指定コマンドのいずれかを選択してメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。
続いて、メインRAM33に記憶された変動パターンテーブルフラグに基づいて現在の変動パターンテーブルを確認し、変動パターンテーブルが図8(a)に示す変動パターンテーブルAとなっているか否かを判断する(S321)。その結果、変動パターンテーブルAとなっていると判断した場合には、図8(a)に示す変動パターンテーブルAを参照して変動パターン決定処理を行う(S322)。また、変動パターンテーブルAとなっていないと判断した場合には、図8(b)に示す変動パターンテーブルBを参照して変動パターン決定処理を行う(S323)。
変動パターン決定処理が済んだら、特別図柄の変動時間の待ち時間タイマ(t)を、決定した変動パターンに対応する変動時間にセットする(S324)。そして、今回の変動に用いられた記憶領域に記憶されたデータをクリアして(S325)、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
図33に示すフローに戻り、特別図柄記憶チェック処理が済んだら、特別図柄変動時間管理処理を行う(S303)。特別図柄変動時間管理処理は、上記第1の実施形態と同様の手順で行われる。特別図柄変動時間管理処理が済んだら、特別図柄表示時間管理処理を行う(S304)。特別図柄表示時間管理処理は、図35に示す手順に沿って行われる。図35に示すように、特別図柄表示時間管理処理では、制御状態フラグ特別図柄表示時間管理を示すデータ“02”であるか否かを判断する(S331)。その結果、制御状態フラグがデータ“02”でない場合には、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“02”である場合には、特別図柄変動時間管理処理でセットされた待ち時間タイマ(t)が0となっているか否かを判断する(S332)。その結果、待ち時間タイマ(t)が0となっていない場合には特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマ(t)が0となっている場合には、ステップS315における大当り判定の結果が大当りであって1種大当りとなったか、あるいはスイッチ検出処理によってVスイッチ14Sからの検出信号が出力されて2種大当りとなったか否かを判断する(S333)。
その結果、1種大当りまたは2種大当りとなったと判定した場合には、変動回数カウンタで計測したカウント数をリセットする(S334)。それから、大当り開始コマンドをメインRAM33における送信バッファにセットし、副制御回路40に送信する。
その後、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理を示すデータ“03”をセットし(S335)、続いて大当り開始インターバルに対応する時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットして(S336)、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
一方、ステップS333において1種大当りまたは2種大当りのいずれでもないと判断した場合には、1種ハズレであるか否かを判断する(S337)。この判断は、ステップS35における大当りがハズレであったか否かに基づいて行われる。その結果、1種ハズレでない場合には、そのまま特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、1種ハズレである場合には、変動回数カウンタのカウント数に1を加算する(S338)。その後、変動短縮終了判定処理を行う(S339)。変動短縮終了判定処理では、時短回数カウンタのカウント数が0となっているか否かを判断し、時短回数カウンタのカウント数が0となっている場合には、時短遊技状態を終了する処理を行う。また、時短回数カウンタのカウント数が0となっていない場合には、時短遊技状態を継続する処理を行う。
それから、ステップS315における大当り判定の結果が中当りとなったか否かを判断する(S340)。その結果、中当りとなったと判断した場合には、制御状態フラグに中当り開始インターバル管理を示すデータ“03A”をセットし(S341)、続いて中当り開始インターバルに対応する時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットして(S342)、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
さらに、ステップS340において中当りとなっていないと判断した場合には、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示すデータ“08”をセットして(S343)、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
図33に示すフローに戻り、特別図柄表示時間管理処理が済んだら、大当り開始インターバル管理処理を行う(S305)。大当り開始インターバル管理処理は、上記第1の実施形態におけるステップS15と同様の手順で行われる。大当り開始インターバル処理が済んだら、中当り開始インターバル処理を行う(S306)。中当り開始インターバル処理は、図36に示すフローに沿って行われる。図36に示すように、中当り開始インターバル管理処理では、制御状態フラグが中当り開始インターバル管理を示すデータ“03A”であるか否かを判断する(S351)。その結果、データ“03A”でないときは、大当り開始インターバル管理処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“03A”である場合には、ステップS343でセットされた待ち時間タイマ(t)が0となっているか否かを判断する(S352)。その結果、待ち時間タイマ(t)が0となっていない場合には中当り開始インターバル管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマ(t)が0となっている場合には、大入賞口開放設定を行う(S353)。大入賞口開放設定では、メインROM32から読み出されたデータに基づいてメインRAM33に位置づけられた変数を更新し、第2大入賞口12の開放の準備を行う。続いて、大入賞口開放中を示すデータ“04A”を制御状態フラグにセットし(S354)、開放上限時間を大入賞口時間タイマにセット(S355)する。開放上限時間は、中当り特別図柄の種類によって決定され、中当り特別図柄「U」のときに0.3秒、「P」「E」のときに0.9秒にセットされる。こうして、中当り開始インターバル管理処理を終了する。
図33に示すフローに戻り、中当り開始インターバル管理処理が済んだら、大入賞口開放中処理(S307)を行う。大入賞口開放中処理は、第1の実施形態におけるステップS16と同様の手順で行われる。大入賞口開放中処理が済んだら、中当り大入賞口開放中処理を行う(S308)。
中当り大入賞口開放中処理は、図37に示す手順に沿って行われる。図37に示すように、中当り大入賞口開放中処理では、制御状態フラグが中当り大入賞口開放中処理を示すデータ“04A”であるか否かを判断する(S361)。その結果、制御状態フラグがデータ“04A”でない場合には、中当り大入賞口開放中処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“04A”である場合には、第2大入賞口12への遊技球の入球数をカウントする第2大入賞口カウンタのカウント数が10以上であるかを判断する(S362)。その結果、カウント数が10以上でない場合には、大当り開始インターバル処理(S305)または大入賞口再開放前待ち時間管理処理(S310)でセットした大入賞口開放時間タイマが“0”となっているか否かを判断する(S363)。その結果、大入賞口開放時間タイマが“0”となっていない場合には、中当り大入賞口開放中処理を終了する。
また、ステップS362において第2大入賞口カウンタのカウント数が10以上であると判断された場合、またはステップS363において大入賞口開放時間タイマが“0”となっていると判断された場合には、大入賞口閉鎖設定を行って(S364)第2大入賞口12を閉鎖する。その後、制御状態フラグに中当り終了インターバル管理を示すデータ“07A”をセットし(S365)、続いて中当り終了インターバルに対応する時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットして(S366)、中当り大入賞口開放中処理を終了する。
図33に示すフローに戻り、中当り大入賞口開放中処理が済んだら、大入賞口内残留球監視処理(S309)および大入賞口再開放前待ち時間管理処理(S310)を行う。大入賞口内残留球監視処理(S309)および大入賞口再開放前待ち時間管理処理(S310)は、それぞれ上記第1の実施形態におけるステップS17、ステップS18と同様の手順によって行われる。
大入賞口再開放前待ち時間管理処理が済んだら、大当り終了インターバル処理を行う(S311)。図38に示すフローに沿って行われる。図38に示すように、大当り終了インターバル処理では、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示すデータ“07”であるか否かを判断する(S371)。その結果、データ“07”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“07”である場合には、大入賞口内残留球監視処理(S309)でセットされた大当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)が“0”であるか否かを判断する(S372)。その結果、待ち時間タイマ(t)が“0”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
一方、待ち時間タイマ(t)が“0”である場合には、ステップS333において、大当りとなったか否かを判断し、大当りと判断した際における大当りが1種大当りであるか否か(2種大当りであるか)を判断する(S373)。その結果、大当りが1種大当りであると判断した場合には、大当り特別図柄が確変大当り特別図柄「L」であるか否かを判断する(S374)。
その結果、大当り特別図柄が確変大当り特別図柄「L」であると判断した場合には、確変フラグ(77)をセットして(S375)ステップS379に進む。一方、大当り特別図柄が確変大当り特別図柄「L」でないと判断した場合には、大当り特別図柄が時短大当り特別図柄「F」「A」であるか否かを判断する(S377)。その結果、大当り特別図柄が時短大当り図柄でなく、通常大当り特別図柄「H」「L」であると判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをAにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルAに設定する(S385)。
また、大当り特別図柄が時短大当り特別図柄「F」「A」であると判断した場合には、大当り特別図柄が、大当り遊技状態終了後の時短回数が100である100回時短付大当り特別図柄「A」であるか否かを判断する(S378)。その結果、大当り特別図柄が100回時短付大当り特別図柄「A」であると判断した場合には、時短100フラグ(33a)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットする(S378)。
また、大当り特別図柄が100回時短付大当り特別図柄「A」でない(5回時短付大当り特別図柄「F」である)と判断した場合には、時短5フラグ(33b)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットする(S383)。こうして、メインRAM33における時短フラグ記憶領域に時短フラグをセットしたら、大当り回数比率が1以上となっているか否かを判断する(S379)。
その結果、大当り回数比率が1以上となってないと判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをBにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルBに設定する(S380)。その一方、大当り回数比率が1以上となっていると判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをAにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルAに設定する(S384)。
さらに、ステップS373において、大当りが1種大当りでないと判断した場合には、大当り遊技状態には遊技状態が時短遊技状態中に移行したか否かを判断する(S382)。その結果、大当り遊技状態には遊技状態が時短遊技状態中に移行したと判断した場合には、時短5フラグ(33b)をメインRAM33における時短フラグ記憶領域にセットして(S383)ステップS379に進む。その一方、大当り遊技状態には遊技状態が時短遊技状態でないとき(通常遊技状態であるとき)に移行したと判断した場合には、変動パターンテーブルフラグをAにセットし、大当り遊技状態が終了した後の変動パターンテーブルを変動パターンテーブルAに設定する(S384)。
このように、ステップS380、S383、S384において、変動パターンテーブルを設定したら、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”をセットして(S381)、大当り終了インターバル処理を終了する。
図33に示すフローに戻り、大当り終了インターバル処理が済んだら、中当り終了インターバル処理を行う(S312)。中当り終了インターバル処理は、図39に示すフローに沿って行われる。図39に示すように、中当り終了インターバル処理では、制御状態フラグが中当り終了インターバルを示すデータ“07A”であるか否かを判断する(S391)。その結果、データ“07A”でない場合には、中当り終了インターバル処理を終了する。
また、制御状態フラグがデータ“07A”である場合には、大入賞口内残留球監視処理(S309)でセットされた大当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)が“0”であるか否かを判断する(S392)。その結果、待ち時間タイマ(t)が“0”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
一方、待ち時間タイマ(t)が“0”である場合には、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”をセットする(S393)こうして、中当り終了インターバル処理を終了する。
図33に示すフローに戻り、中当り終了インターバル処理が済んだら、特別図柄ゲーム終了処理を行う(S313)。特別図柄ゲーム終了処理は、上記第1の実施形態におけるステップS30と同様の手順によって行われる。特別図柄ゲーム終了処理を終了することにより、特別図柄制御処理が終了する。
以上の構成を有する本実施形態に係るパチンコ遊技機では、1種大当りが発生した場合に、この大当りとして、大当り遊技状態が終了した後に通常遊技状態に移行する通常大当り、時短遊技状態に移行する時短大当りのほかに、確変遊技状態に移行する確変大当りが設定されている。このような確変遊技状態および確変大当りを設定することにより、1種大当りの種類の多様化を図ることができるので、その分遊技の興趣向上に寄与することができる。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機では、大当り遊技状態のほかに中当り遊技状態が設定されている。この中当り遊技状態が設定されていることにより、遊技者にとって有利となる遊技状態の多様化を図ることができ、その分遊技の興趣向上に寄与することができる。さらに、確変遊技状態中は、通常遊技状態中よりも中当りとなる確率が多角設定されている。このため、確変遊技状態中は、大当り遊技状態のほか、中当り遊技状態によっても遊技者にとって有利となる機会を多くすることができる。
他方、本実施形態に係るパチンコ遊技機では、第2始動入賞口9に遊技球が入賞した場合以外にも、中当り遊技状態に移行することによって第2大入賞口12が開放する。このため、第2大入賞口12の開放タイミングを第2始動入賞口9への入球のみならず、中当り遊技状態への移行まで拡大することができる。したがって、その分遊技の幅を広げることができる。
さらに、本実施形態に係るパチンコ遊技機では、中当り特別図柄として「U」「P」「E」の3種類が設定されており、各中当り特別図柄ごとに第2大入賞口12の開放態様が異なるようにされている。このため、中当り遊技状態の際、第2大入賞口12の開放状態に差異をつけることができるので、その分遊技性の向上を図ることができる。
しかも、本実施形態に係るパチンコ遊技機では、通常遊技状態および時短遊技状態のほかに確変遊技状態が設定されており、確変遊技状態中には中当り確率が通常遊技状態および時短遊技状態よりも高くなるように設定されている。このため、確変遊技状態中は、中当りによって第2大入賞口12が開放した場合の2種大当りの機会をも増加させることができる。したがって、1種大当りによる大当り遊技状態への移行の期待に加えて、2種大当りによる大当り遊技状態への移行の期待感も高めることができ、その分遊技の興趣の向上に寄与することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記各実施形態では、通過領域として遊技球が入球可能な始動入賞口を設けているが、遊技球が通過可能な通過ゲートなどとすることもできる。また、図柄表示装置として、7セグメントの表示装置としては、液晶表示装置、CRT、ドット式、EL管など種々の態様のものを用いることができる。
さらに、上記実施形態では、メインROM32は、変動パターンテーブルとして2つの変動パターンテーブルを記憶しているが、3つ以上の複数の変動パターンテーブルを記憶する態様とすることもできる。また、上記実施形態では、第2始動入賞口9に遊技球が入賞した場合に第2大入賞口12が常に開放する態様とされているが、たとえば第2始動入賞口9に遊技球が入賞した際に開放抽選を行い、開放抽選に当選した場合に第2大入賞口12が開放する態様とすることもできる。さらに、上記実施形態ではVゾーン14Aは固定式とされているが、たとえばVゾーン駆動装置を設け、Vゾーンを可動式とすることもできる。