JP5011705B2 - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents
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Description
また、上記特許文献2に記載の従来例にあっては、電動パワーステアリング装置としては、位置検出センサが異常となったときに、予め決められたパターンでモータを駆動した場合、運転者の意図に反してステアリングホイール回転する可能性があり、運転者の意志に従ったモータ駆動を行うことができないという未解決の課題がある。
前記モータ回転角検出手段の異常を検出するモータ回転角異常検出手段と、該モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクを入力値とし、当該入力値にモータ回転角推定用ゲインを乗算してモータ回転角変化量を算出し、算出したモータ回転角変化量を前回サンプリング時のモータ回転角推定値に加算してモータ回転角推定値を算出するモータ回転角推定手段とを備え、前記モータ駆動手段は、モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出していないときに当該回転角検出手段で検出したモータ回転角を選択し、前記モータ回転角異常検出手段で、前記モータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角推定値を選択する選択手段を備えていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
前記モータ回転角検出手段の異常を検出するモータ回転角異常検出手段と、該モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルク及び当該操舵トルクを基に算出される演算値の少なくとも一方を入力値とし、当該入力値にモータ回転角推定用ゲインを乗算してモータ回転角変化量を算出し、算出したモータ回転角変化量を前回サンプリング時のモータ回転角推定値に加算してモータ回転角推定値を算出するモータ回転角推定手段とを備え、前記モータ駆動手段は、モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出していないときに当該回転角検出手段で検出したモータ回転角を選択し、前記モータ回転角異常検出手段で、前記モータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角を選択する選択手段を備えていることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
前記入力値前処理部は、前記入力値に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去処理部と、該ノイズ除去処理部から出力される処理値に含まれるモータ回転角度推定に不要となる操舵補助制御における不感帯を除去する不感帯除去部と、該不感帯除去部の出力値の変化率を制限するリミッタ部とを少なくとも含んで構成されていることを特徴としている。
また、請求項6に係る電動パワーステアリング制御装置は、請求項3乃至5の何れか1つに係る発明において、前記入力値前処理部は、車両の車速を検出する車速検出手段を有し、該車速検出手段で検出した車速に基づいて前記モータ回転角推定用ゲインを変化させるパラメータ設定手段を有することを特徴としている。
図1は、本発明の一実施形態を示す全体構成図であって、図中、1は通常の車両に搭載されているバッテリであって、このバッテリ1から出力されるバッテリ電圧Vbがヒューズ2を介して制御装置3に入力される。この制御装置3は、ヒューズ2を介して入力されるバッテリ電圧Vbが図3中に示すリレー4を介して入力された操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータ5を駆動するモータ駆動手段としてのモータ駆動回路6を有する。
このマイクロコンピュータ30には、操舵トルクセンサ17で検出した操舵トルク信号がA/D変換回路31を介して入力されると共に、レゾルバ18の出力信号が入力されたモータ回転角信号を出力するモータ回転角検出回路32からのモータ回転角信号sinθ及びcosθ が入力端子に入力され、さらに車速Vsを検出する車速センサ33から出力される車速検出値Vsが入力される。このマイクロコンピュータ30には、ヒューズ2に接続されて例えば5Vのマイクロコンピュータ用電源を形成する安定化電源回路34から出力される安定化電源が制御電源として入力されている。ここで、モータ回転角検出回路32は、所定の周波数を有する搬送波信号sinωtをレゾルバ18に供給して、この搬送波信号sinωtを正弦波sinθで振幅変調した波形を有する正弦波信号(sinωt・sinθ)及び搬送波信号sinωtを余弦波cosθで振幅変調した波形を有する余弦波信号(sinωt・cosθ)を発生させ、これら正弦波信号(sinωt・sinθ)及び余弦波信号(sinωt・cosθ)をA/D変換器35及び36を介してマイクロコンピュータ30に入力すると共に、搬送波sinωtの例えば正のピーク時期を検出してピーク検出パルスPpをマイクロコンピュータ30に入力し、このマイクロコンピュータ30でピーク検出パルスPpが入力される毎に図示しないモータ回転角算出処理を実行して、sinθ及びcosθを算出し、算出したsinθ及びcosθからモータ回転角θMを算出する。
操舵補助制御処理は、図4に示すように、先ず、ステップS1で、操舵トルクセンサ17で検出したトルク検出値Tを読込み、次いでステップS2に移行して、トルク検出値Tから中立電圧V0 を減算して操舵トルクTs(=T−V0 )を算出する。次いで、ステップS3に移行して、車速センサ31で検出した車速検出値Vを読込み、次いでステップS4に移行して、トルク検出値及び車速検出値Vに基づいて図5に示す操舵補助指令値算出マップを参照して、モータ電流指令値となる操舵補助指令値IM *を算出する。
次いで、ステップS14に移行して、ステップS11で算出した操舵補助補償値IM *′とステップS7又はS8で読込んだモータ回転角θM とに基づいて電動モータ4のU相、V相及びW相の目標相電流値Imu* 、Imv* 及びImw* に変換する三相分相処理を行ってからステップS15に移行する。
この図4の操舵補助制御処理がモータ制御手段に対応し、このうちステップS5乃至S7の処理が選択手段に対応している。
さらに、モータ回転角推定処理は、所定時間(例えば1msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS31で、車速センサ33で検出した車速検出値Vs及び前記操舵補助制御処理で算出した操舵トルクTsを読込み、次いでステップS32に移行して、読込んだ操舵トルクTsが保舵時に生じる振動を生じているか否かを判定し、操舵トルクTsに保舵時の振動を生じていない場合には、ステップS33に移行して、後述するモータ回転角推定用ゲインKmを比較的大きいKmLに設定してからステップS35に移行し、操舵トルクTsに保舵時の振動が生じている場合には、ステップS34に移行して、後述するモータ回転角推定用ゲインKmを比較的小さい値KmSに設定してからステップS35に移行する。
このステップS36では、上記ステップS35で算出される操舵トルク平均値TsMが予め設定された操舵補助制御における不感帯即ち電動パワーステアリング機構の例えば減速機効率、ラックアンドピニオン効率等の機械的な不感帯を含む設定によって求められた電動パワーステアリング機構における不感帯内であるか否かを判定し、不感帯内であるときにはステップS37に移行し、操舵トルク平均値TsMを“0”に変更してからステップS38に移行し、不感帯外であるときにはそのままステップS38に移行する。
このステップS40では、ステップS31で読込んだ車速検出値Vsが低車速と高車速とを判断する予め設定した車速閾値VsTH未満であるか否かを判定し、Vs<VsTHであるときには停止状態を含む低車速状態であるものと判断してステップS41に移行し、下記(1)式の演算を行ってモータ回転角変化量ΔθMを算出してからステップS43に移行する。
ΔθM=TsM(n)・Km/212 …………(1)
ΔθM=(TsM(n)・K/210+TsPH+Ts′)・Km/212 …………(2)
ここで、Kは定数、Kmは前述したステップS33で設定されるモータ回転角推定用ゲイン、TsPHは操舵トルクTsを位相補償した値、Ts′は操舵トルクTsを微分してステアリングの中立点付近における制御の応答性を高めるセンタ応答性改善値である。
このステップS44では、モータ回転角推定値θMP(n)を例えば12bitの電気角0〜4096に変換してマイクロコンピュータ30に内蔵されたRAMの所定記憶領域に記憶してからタイマ割込処理を終了する。
なお、モータ回転角推定用ゲインKmは一定値でもよいが、車速Vsに応じて変更するようにしてもよく、このために車速Vsに基づいてモータ回転角推定演算のゲイン等のモータ進角を調整可能なパラメータを変化させるパラメータ設定手段を設けるようにしてもよい。
今、図3に示すイグニッションスイッチ37をオン状態とすることにより、制御装置3にバッテリ1からの電源が投入されて、制御装置3内のマイクロコンピュータ30で、図4の操舵補助制御処理、図6に示すモータ回転角異常検出処理、図8に示すモータ回転角推定処理及び図示しないモータ回転角算出処理等が実行開始される。
この車両の停車状態から車両を発進させて走行状態とし、この状態でステアリングホイール11を操舵する通常操舵状態では、車速の増加に応じて必要とする操舵補助トルクが小さくなることから、ステアリングホイール11に伝達される操舵トルクも小さい値となり、これが操舵トルクセンサ17で検出されてマイクロコンピュータ30に入力される。このため、操舵補助指令値IM *も小さい値となり、電動モータ5で発生される操舵補助トルクは据切り時の操舵補助トルクに比較して小さくなる。
このとき、図8のモータ回転角推定処理では、タイマ割込処理によって、所定時間毎に車速検出値Vs及び操舵トルクTsを読込み、読込んだ操舵トルクTsが保舵時に生じる振動状態であるか否かを判定し、保舵時に生じる振動がないときには、保舵状態ではないものと判断して、比較的大きなモータ回転角推定用ゲインKmLをモータ回転角推定用ゲインKmとして設定し(ステップS33)、次いで、今回読込んだ操舵トルクTsを含む過去の所定数の操舵トルクTs(n)〜Ts(n-31)を平均化処理して操舵トルク平均値TsM(n)を算出する(ステップS35)。この平均化処理を行うことにより、操舵トルクセンサ17から出力される操舵トルクTをA/D変換器31でデジタル信号に変換した際に生じる数LSBのバタつきがノイズ成分として使用されることを確実に防止することができる。
一方、操舵トルク平均値TsM(n)が不感帯外であるときには、そのままステップS38に移行する。
そして、設定されたモータ回転角変化量ΔθMを前回のサンプリング時のモータ回転角推定値θMP(n-1)に加算することにより、今回のモータ回転角推定値θMPを算出し、これを12bitの電気角(0〜4096)に変換してマイクロコンピュータ30に内蔵するRAMの所定記憶領域に更新記憶する。
すなわち、ブラシレスモータのロータとステータとの磁界ベクトル相対角誤差とロータに発生するエネルギーの絶対値の関係は、図10に示すようになる。
基本的なこととして、ある程度の電流を通させながら制御角度を操舵トルクの方向に回転させることで電動モータ5を操舵トルクの方向に回転させることが可能である(操舵トルクの方向・モータ回転方向・ラック軸動作方向が全て同一とする)。
この角度誤差(変位)がトルクであり、その量は操舵トルクセンサ17によって検出される。これは正常に電動パワーステアリング制御装置が操舵補助制御を行っている場合でも、操舵転追性以上の操舵速度で操舵された場合、電動モータ5で発生する操舵補助トルクが追いつかない区間即ち図11に示す電動パワーステアリング装置のブロック線図におけるフィードバック量Qcが小さい場合には、操舵トルクが増加し、フィードバック制御により操舵補助制御のための電流を一相大きくすることと同じである。
そして、車両が低速(例えば10Km/h以下)で走行しているか又は停止している状態では、特に据え切り操舵を行った場合には、操舵転追性を求める必要性がないので、操舵トルクTsの微分値を加算する必要はなく、上述したように、操舵トルク平均値TsM(n)を算出してゲイン倍(TsM(n)・Km/210)し、これをモータ回転角変化量ΔθMとして設定すれば、モータ回転角検出系に異常が発生しても十分な操舵補助制御を継続することができる。
この第2の実施形態では、ステアリングホイール11の操舵角を検出することにより、ラック軸が左右のストッパに当接している作動限界位置にあるか否かを検出して、モータ回転角推定値を補正するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態においては、図12に示すように、ステアリングシャフト12にステアリングホイール11の操舵角φを検出する操舵角センサ41を設け、この操舵角センサ41で検出した操舵角φがマイクロコンピュータ30に入力されると共に、マイクロコンピュータ30で実行する図8のモータ回転角推定処理が図13に示すように変更されていることを除いては第1の実施形態と同様の構成を有する。
このモータ回転角推定値補正処理は、図14に示すように、先ず、ステップS51で、操舵角センサ41で検出した操舵角φを読込み、次いでステップS52に移行して、後述する左側限界位置フラグFLLが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときにはステップS53に移行して、後述する右側限界位置フラグFLRが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときちはステップS54に移行する。
このように、上記第2の実施形態によると、ステアリングホイール11が操舵限界位置に達したときに、電動モータ5の進角が停止されることにより、操舵トルクTsに振動が発生することを確実に阻止されることになり、運転者に違和感を与えることを確実に防止することができる。
この第3の実施形態では、車両のヨーレートを検出することにより、車両のスピン状態で操舵補助が助長されることを防止するようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態では、図15に示すように、上述した第2の実施形態における操舵角センサ41に代えて車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段としてのヨーレートセンサ51を備え、このヨーレートセンサ51で検出したヨーレートψがA/D変換器52を介してマイクロコンピュータ30に入力されると共に、マイクロコンピュータ30で実行される図13のステップS50におけるモータ回転角推定値補正処理が図16に示すように変更されている。
このモータ回転角推定値補正処理では、ヨーレートセンサ51で検出したヨーレートψを読込み(ステップS62)、車両が通常旋回走行を行っていて、読込んだヨーレートψが小さい場合には、|ψ|≦ψTHとなるので、ステップS64に移行してスピン状態フラグFSPを“0”にリセットしてからステップS43に移行することにより、前述した第1及び第2の実施形態と同様に、ステップS41又はステップS42で算出されたモータ回転角変化量ΔθMを前回サンプリング時のモータ回転角推定値θMP(n-1)に加算して今回のモータ回転角推定値θMP(n)を算出し、これに基づいて操舵補助制御が継続される。
また、モータの回転位置検出手段として、図17に示すように、通常の三相ブラシレスモータに設けられるU相、V相及びW相の極位置を検出するホールセンサ等の3つの極位置センサ71u、71v及び71wを適用する場合には、これら極位置センサ71u、71v及び71wから出力される相検出信号SU、SV及びSWが図18に示すように120度の位相差を有することから、これら相検出信号SU、SV及びSWに基づいて異常となった1つの極位置センサ71i(i=u、v、w)を検出することができる。
この状態で、例えばU相の極位置センサ71uがハイレベルで固着した場合には、図19に示すように、オンオフ状態で表される通電状態が“4”、“5”及び“6”と新たなU相検出信号がハイレベル、V相検出信号がハイレベル、W相検出信号がハイレベルとなる通電状態“7”とが所定の順序で繰り返されることになり、通電状態“7”となったところで、異常を検出することができるが、本来U相検出信号がハイレベルとなる0度〜180度の範囲では、正常時とパターンが変わらない。ここで、通電状態“4”は0度〜360度の範囲で、1度だけ現れる一意な通電状態であり、この通電状態“4”は通電状態“5”又は“6”となるエッジ部では正しく角度を読み取ることができる。同様に、V相検出信号及びW相検出信号がハイレベルで固着した場合には、夫々通電状態“2”及び“1”が一意に角度を検出できる領域として存在し、同様に角度を正しく認識できる点が存在する。
さらに、上記第1〜第3の実施形態においては、マイクロコンピュータ30で操舵補助制御処理を実行し、FETゲート駆動回路22でパルス幅制御処理を実行する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マイクロコンピュータ30で操舵補助制御処理及びパルス幅制御処理の双方を実行するようにし、このマイクロコンピュータ30でインバータ回路21を直接駆動制御するようにしてもよい。
なおさらに、上記第1〜第3の実施形態においては、操舵トルクTsを平均化した操舵トルク平均値TsMを使用してモータ回転角変化量ΔθMを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、操舵トルクTsそのものを入力値としてモータ回転変化量ΔθMを算出するようにしてもよく、要は操舵トルクTsに基づく値であれば任意の演算値を適用することができる。
ΔθM=(TsM(n)・K/210+KV1・TsPH+KV2・Ts′)・Km/212…(3)
Claims (19)
- 操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータの回転角を検出するモータ回転角検出手段と、操舵系に伝達される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて操舵補助指令値を算出し、算出した操舵補助指令値及び前記モータ回転角検出手段で検出したモータ回転角とに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御手段とを備えた電動パワーステアリング制御装置であって、
前記モータ回転角検出手段の異常を検出するモータ回転角異常検出手段と、該モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクを入力値とし、当該入力値にモータ回転角推定用ゲインを乗算してモータ回転角変化量を算出し、算出したモータ回転角変化量を前回サンプリング時のモータ回転角推定値に加算してモータ回転角推定値を算出するモータ回転角推定手段とを備え、前記モータ駆動手段は、モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出していないときに当該回転角検出手段で検出したモータ回転角を選択し、前記モータ回転角異常検出手段で、前記モータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角推定値を選択する選択手段を備えていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータの回転角を検出するモータ回転角検出手段と、操舵系に伝達される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて操舵補助指令値を算出し、算出した操舵補助指令値及び前記モータ回転角検出手段で検出したモータ回転角とに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御手段とを備えた電動パワーステアリング制御装置であって、
前記モータ回転角検出手段の異常を検出するモータ回転角異常検出手段と、該モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルク及び当該操舵トルクを基に算出される演算値の少なくとも一方を入力値とし、当該入力値にモータ回転角推定用ゲインを乗算してモータ回転角変化量を算出し、算出したモータ回転角変化量を前回サンプリング時のモータ回転角推定値に加算してモータ回転角推定値を算出するモータ回転角推定手段とを備え、前記モータ駆動手段は、モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出していないときに当該回転角検出手段で検出したモータ回転角を選択し、前記モータ回転角異常検出手段で、前記モータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角を選択する選択手段を備えていることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。 - 操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータの回転角を検出するモータ回転角検出手段と、操舵系に伝達される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて操舵補助指令値を算出し、算出した操舵補助指令値及び前記モータ回転角検出手段で検出したモータ回転角とに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御手段とを備えた電動パワーステアリング制御装置であって、
前記モータ回転角検出手段の異常を検出するモータ回転角異常検出手段と、該モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクを入力値として前記電動モータの回転角を推定するモータ回転角推定手段とを備え、前記モータ駆動手段は、モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出していないときに当該回転角検出手段で検出したモータ回転角を選択し、前記モータ回転角異常検出手段で、前記モータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角を選択する選択手段を備え、
前記モータ回転角推定手段は、前記入力値を前処理する入力値前処理部と、該前処理部の出力信号にモータ回転角推定ゲインを乗算してモータ回転角変化量を算出する進角演算部と、該進角演算部から出力されるモータ回転角変化量と前回サンプリング時のモータ回転角推定値とを加算してモータ回転角推定値を算出する電気角演算部とを備え、
前記入力値前処理部は、前記入力値に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去処理部と、該ノイズ除去処理部から出力される処理値に含まれるモータ回転角度推定に不要となる操舵補助制御における不感帯を除去する不感帯除去部と、該不感帯除去部の出力値の変化率を制限するリミッタ部とを少なくとも含んで構成され
ていることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。 - 操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータの回転角を検出するモータ回転角検出手段と、操舵系に伝達される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて操舵補助指令値を算出し、算出した操舵補助指令値及び前記モータ回転角検出手段で検出したモータ回転角とに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御手段とを備えた電動パワーステアリング制御装置であって、
前記モータ回転角検出手段の異常を検出するモータ回転角異常検出手段と、該モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルク及び当該操舵トルクを基に算出される演算値の少なくとも一方を入力値として前記電動モータの回転角を推定するモータ回転角推定手段とを備え、前記モータ駆動手段は、モータ回転角異常検出手段でモータ回転角検出手段の異常を検出していないときに当該回転角検出手段で検出したモータ回転角を選択し、前記モータ回転角異常検出手段で、前記モータ回転角検出手段の異常を検出したときに、前記モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角を選択する選択手段を備え、
前記モータ回転角推定手段は、前記入力値を前処理する入力値前処理部と、該前処理部の出力信号にモータ回転角推定ゲインを乗算してモータ回転角変化量を算出する進角演算部と、該進角演算部から出力されるモータ回転角変化量と前回サンプリング時のモータ回転角推定値とを加算してモータ回転角推定値を算出する電気角演算部とを備え、
前記入力値前処理部は、前記入力値に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去処理部と、該ノイズ除去処理部から出力される処理値に含まれるモータ回転角度推定に不要となる操舵補助制御における不感帯を除去する不感帯除去部と、該不感帯除去部の出力値の変化率を制限するリミッタ部とを少なくとも含んで構成され
ていることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。 - 前記入力値前処理部は、車両の車速を検出する車速検出手段を有し、該車速検出手段で検出した車速に基づいて操舵追従性を高める必要性の有無を判定し、高操舵追従性を必要とするときに操舵追従性を向上させる入力値を選択することを特徴とする請求項3又は4に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記入力値前処理部は、車両の車速を検出する車速検出手段を有し、該車速検出手段で検出した車速に基づいて前記モータ回転角推定用ゲインを変化させるパラメータ設定手段を有することを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記入力値前処理部は、前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクの保舵時における振動の有無を検出し、振動が有るときに振動が無いときに比較して前記モータ回転角推定ゲインを小さく設定することを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記モータ回転角推定手段は、推定したモータ回転角推定値の誤差が増加する要補正状態であることを検出する要補正状態検出手段と、該要補正状態検出手段で、要補正状態を検出したときに前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を操舵が中立位置側に戻ると判断されるまで継続する推定値補正手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記要補正状態検出手段は、前記操舵系の操舵角を検出する操舵角検出手段で構成され、前記推定値補正手段は、前記操舵角検出手段で検出した操舵角が当該操舵系の作動限界に達したときに前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を前記操舵角が中立位置側に戻ると判断されるまで継続するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記要補正状態検出手段は、前記操舵系の操舵角を検出する操舵角検出手段、車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段及び車両の4輪の車輪速度を検出する車輪速検出手段で構成され、前記推定値補正手段は、前記車輪速検出手段で検出した4輪の車輪速度に基づいてヨーレート推定値を算出し、算出したヨーレート推定値と前記ヨーレート検出手段で検出したヨーレート検出値との偏差が所定値以内であり、且つ前記操舵角検出手段で検出した操舵角が当該操舵系の限界操舵角に達したときに前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を前記操舵角が中立位置側に戻ると判断されるまで継続するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記要補正状態検出手段は、前記操舵系の操舵角を検出する操舵角検出手段及び車両のオーバーステア状態を検出するオーバーステア状態検出手段で構成され、前記推定値補正手段は、前記オーバーステア状態検出手段でオーバーステア状態を検出したときに、前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を前記操舵角が中立位置側に戻ると判断されるまで継続するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記要補正状態検出手段は、前記操舵系の操舵角を検出する操舵角検出手段及び車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段で構成され、前記推定値補正手段は、前記ヨーレート検出手段で検出したヨーレート検出値が設定値以上であるときに、前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を前記操舵角が中立位置側に戻ると判断されるまで継続するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記要補正状態検出手段は、車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段及び車両の4輪の車輪速度を検出する車輪速検出手段で構成され、前記推定値補正手段は、前記車輪速検出手段で検出した4輪の車輪速度に基づいてヨーレート推定値を算出し、算出したヨーレート推定値と前記ヨーレート検出手段で検出したヨーレート検出値との偏差が所定値以内であり、且つヨーレート検出値及びヨーレート推定値の何れか一方が設定値以上であるときに、前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を操舵が中立位置側に戻ると判断されるまで継続するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記要補正状態検出手段は、車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段及び車両のオーバーステア状態を検出するオーバーステア状態検出手段で構成され、前記推定値補正手段は、前記オーバーステア状態検出手段でオーバーステア状態を検出し、且つヨーレート検出値が設定値以上であるときに、前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を前記操舵が中立位置側に戻ると判断されるまで継続するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記推定値補正手段は、ヨーレート、車速、横加速度等の車運動状態を検出する運動状態検出手段と、該運動状態検出手段で検出した車両運動量に基づいて操舵角が操舵系の作動限界に達したか否かを判定する作動限界判定手段とで構成され、前記推定値補正手段は、前記作動限界判定手段の判定結果が作動限界に達したときに、前記モータ回転角推定値に対して直前のモータ回転角推定値を維持する補正を行い、当該補正を前記操舵が中立位置側に戻ると判断されるまで継続するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記モータ回転角検出手段は、正弦波及び余弦波の2系統又は他の異なる2系統以上の回転角検出信号を出力するように構成され、前記モータ回転角異常検出手段は、正弦波及び余弦波の何れか一方の振幅が所定範囲外となったときにモータ回転角異常を検出し、前記要補正状態検出手段は、正常な正弦波及び余弦波の何れか他方の振幅が最大値及び最小値に達したときに要補正状態であることを検出し、前記推定値補正手段は、要補正状態であるときに、そのときの電気角で、モータ回転角推定値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記モータ回転角検出手段は、正弦波及び余弦波の2系統の回転角検出信号を出力するように構成され、前記モータ回転角異常検出手段は、正弦波の二乗値及び余弦波の二乗値との和が“1”であるか否かを検出することにより両波のショートを検出し、前記要補正状態検出手段は、ショートした正弦波及び余弦波の振幅が最小値及び最大値に達したときに要補正状態であることを検出し、前記推定値補正手段は、要補正状態であるときに、そのときの電気角で、モータ回転角推定値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記電動モータは多相ブラシレスモータで構成され、前記モータ回転角検出手段は、多相の極位置信号を出力する極位置センサで構成され、前記モータ回転角異常検出手段は、前記極位置センサから出力される極位置信号に基づいて1つの極位置センサの異常を検出し、前記要補正状態検出手段は、極位置センサの異常状態に応じて360度のうち一意に決まる極位置信号配列となったときに、要補正状態であることを検出し、前記推定値補正手段は、要補正状態であるときに、該当する極位置信号配列の電気角で、前記モータ回転角推定値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 前記電動モータの端子電圧及び通電電流に基づいて逆起電圧を算出し、算出した逆起電圧に基づいてモータ回転を推定する補助モータ回転角推定手段を有し、該補助モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角推定値に基づいて前記モータ回転角推定手段で推定したモータ回転角推定値を補正する推定値補正手段を備えていることを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
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