JP5003929B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
ところが、N極判定動作に伴う大電力の注入に伴って、電動モータから異音や振動が生じる問題があり、電動パワーステアリング装置が搭載された車両の運転者に違和感を与えてしまうおそれがある。そのうえ、大電力を必要とするから、省エネルギー性の観点からも改良の余地がある。
この発明では、電動パワーステアリング装置に特有の前記の事実に着目することにより、電動モータの起動時において、ステータの磁気飽和を起こすための大電力注入を要することなく、ロータの角度位置の推定を可能としたものである。これにより、大電力の注入に伴う異音や振動の問題を抑制でき、また、省エネルギー性も向上できる。
前記電動パワーステアリング装置は、前記回転角推定手段によって推定される回転角に応じて前記電動モータを駆動制御する駆動制御手段(10,13,14,15,16,17,18,20)をさらに含むことが好ましい。
請求項2に記載されているように、前記回転角推定手段が、前記電動モータの複数の相の誘起電圧の比に基づいて、前記電動モータのロータのN極位置を推定するものであってもよい。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、車両のステアリングホイールに加えられる操舵トルクを検出する操舵状態検出手段としてのトルクセンサ1と、車両の舵取り機構2に操舵補助力を与える電動モータ3と、この電動モータ3を駆動制御するモータ制御装置5とを備えている。電動モータ3は、たとえば、ステアリングホイールに結合されたステアリングシャフトに対して、減速ギヤを介して、回転力を伝達するようになっている。減速ギヤは、たとえば、ウォームおよびウォームホイールを噛合させて構成され、電動モータ3の回転を減速してステアリングシャフトに伝達する回転伝達機構である。
たとえば、q軸電流指令値生成部12は、図4に示されたアシスト特性(操舵トルク−目標電流値特性)に従って、q軸電流指令値Iq *(目標電流値)を生成する。操舵トルクは、たとえば右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、q軸電流指令値Iq *は、電動モータ3から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ3から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。q軸電流指令値Iq *は、操舵トルクの正の値に対しては正の値をとり、操舵トルクの負の値に対しては負の値をとる。操舵トルクが−T1〜T1(たとえば、T1=0.4N・m)の範囲(トルク不感帯)の微小な値のときには、q軸電流指令値Iq *は零とされる。
前記式(3)〜(7)の座標変換のためには、ロータ50の位相角(電気角)θが必要である。そこで、モータ制御装置5は、ロータ位相角θを、位置センサを用いることなく推定するロータ角度推定部25を備えている。このロータ角度推定部25には、電流検出回路19の出力が、高周波応答抽出部24を介して与えられている。高周波応答抽出部24は、たとえば、ハイパスフィルタである。
高周波応答抽出部24は、ロータ50の停止時および極低速回転時において、高周波電圧発生部30が発生する高周波電圧の周波数に対応した周波数成分を電流検出回路19の出力信号から抽出するフィルタ処理を実行する。また、高周波応答抽出部24は、ロータ50の回転が十分に速くなると(たとえば、250rpmを超えると)、前記フィルタ処理を行わず、電流検出回路19の出力信号をロータ角度推定部25へとスルーさせる。
ロータ角度推定部25は、ロータ50の停止時および極低速回転時において、ロータ50の回転角を求めるために使用される計数手段としてのカウンタ26を備えている。このカウンタ26は、高周波電圧発生部30の働きによって印加される高周波電圧ベクトルがα軸(U相方向に一致)に沿うとき(すなわち、高周波電圧ベクトルの位相が零のとき)に初期化されて計数動作を開始するように繰り返し動作する。カウンタ26は、たとえば、高周波電圧の周期(高周波電圧ベクトルがロータ50の電気角で360度回転するのに要する時間)Tをn等分(nは1周期当たりのサンプリング数。たとえばn=360)した周期T/n毎にカウントアップするもので、その出力は、高周波電圧ベクトルの位相を表す。そこで、図3に示すように、高周波応答抽出部24の出力(電流)の極大値が検出された時点でカウンタ26の計数値を参照すれば、この計数値はロータ50の磁極位置(電流ベクトルの大きさが最大のときの高周波電圧ベクトルの位相角)を表す。なお、図3(a)は電流ベクトルの大きさの時間変化を表し、図3(b)は高周波電圧ベクトルのβ軸成分の時間変化を表し、図3(c)はカウンタ26の計数値の時間変化を表している。
図6は、前記N極判定動作を説明するためのフローチャートである。ロータ角度推定部25は、誘起電圧検出部35によって検出されるU相電圧、V相電圧およびW相電圧を取得し(ステップR1)、これらの比(相電圧比)を演算する(ステップR2)。そして、この相電圧比に基づいて、相電圧比−角度位置テーブル27を参照し、当該相電圧比に対応するロータ位相角θを読み出す(ステップR3)。この読み出された位相角θが、ロータ初期位置(N極判定結果)として設定される(ステップR4)。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、極位置推定動作において、高周波電圧ベクトルの印加と同期して計数を行うカウンタ26を用いてロータ位相角θを求めているが、カウンタ26を用いずにロータ位相角θを求めてもよい。たとえば、電流の極大値が検出されたときの高周波電圧ベクトルのα軸成分Vαおよびβ軸成分Vβから、θ=Tan-1(Vβ/Vα)によって、位相角θを求めてもよい。また、αβ座標における電流ベクトル(電流値が極大値のときの電流ベクトル)の成分Iα,Iβを求め、θ=Tan-1(Iβ/Iα)によって、位相角θを求めてもよい。
また、前述の実施形態では、目標駆動値として、目標電流値(q軸電流指令値Iq *)を用いる例について説明したが、目標電圧値や目標アシストトルクを目標駆動値として電動モータ3を制御するようにしてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (2)
- 電動モータが発生する駆動力を舵取り機構に操舵補助力として伝達する電動パワーステアリング装置であって、
操舵状態を検出するための操舵状態検出手段と、
この操舵状態検出手段によって検出される操舵状態に応じて前記電動モータの目標駆動値を定める目標駆動値設定手段と、
前記操舵状態検出手段によって検出される操舵状態が所定範囲内にあるときには、目標駆動値を零とする不感帯設定手段と、
前記電動モータのロータの回転速度が所定の閾値以下のときに前記電動モータの巻線に高周波正弦電圧を印加する探査電圧印加手段と、
前記操舵状態検出手段によって検出される操舵状態が前記所定範囲内にあるときに、前記電動モータのロータが外力によって回されることによって当該電動モータが発生する起電力による誘起電圧に基づいて前記電動モータのロータのN極位置を推定し、前記探査電圧印加手段によって高周波正弦電圧が印加されたときの前記電動モータの電流応答に基づいて前記ロータの磁極位置を推定し、前記推定されたN極位置およびロータの磁極位置からロータの回転速度が前記所定の閾値以下であるときの前記電動モータの回転角を推定する回転角推定手段とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記回転角推定手段が、前記電動モータの複数の相の誘起電圧の比に基づいて、前記電動モータのロータのN極位置を推定するものであることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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