JP5892012B2 - 車載電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車載装置の動作機構に与える駆動力を発生するアクチュエータと、アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御部とを備えた車載電子制御装置に関する。
従来、車載のステアリング機構に電動モータによって操舵補助力(アシストトルク)を付与する電動パワーステアリング装置がある。
例えば、特許文献1には、電動パワーステアリング装置において、2系統のトルクセンサを備え、該2系統のトルクセンサのうち異常が発生しているトルクセンサを特定でき、かつ、異常が検出されていない側のトルクセンサの検出値に基づいて、安全に操舵アシストを継続できるようにする技術が開示されている。
また、特許文献1の従来技術では、故障監視部において、推定トルク演算部により算出した推定トルクTrxと、トルクセンサにより検出した操舵トルクTr1,Tr2との偏差(|Tr1−Trx|,|Tr2−Trx|)を信頼度として設定する。そして、信頼度が小さい方のトルクセンサにより検出した操舵トルクを使って目標アシストトルクTas*を設定する。
特開平2012−45990号公報
しかしながら、上記従来技術において、例えば、トルクセンサの異常を検出する故障監視部の動作保証範囲が、トルクセンサの動作保証範囲よりも狭い場合に、トルクセンサよりも先に故障監視部が異常となって、トルクセンサの故障を正確に検出できない場合がある。この場合、例えば、トルクセンサが両方とも故障しているのに、その故障を検出できず異常値による制御が実施される恐れがある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、アクチュエータの駆動制御に関わる機能を有する機能部に対して行われる故障診断処理のロバスト性を向上するのに好適な車載電子制御装置を提供することを目的としている。
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1の車載電子制御装置は、車載装置の動作機構に与える駆動力を発生するアクチュエータと、前記アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御部と、前記アクチュエータの駆動制御に関わる機能である第1機能を有する主機能部と、前記第1機能の代替となる機能である第2機能を有する代替機能部と、
前記主機能部の故障を診断する故障診断部と、を備え、前記アクチュエータ制御部は、前記主機能部の出力値に基づく制御処理である第1制御処理と前記代替機能部の出力値に基づく制御処理である第2制御処理とを有し、前記故障診断部の診断結果に基づき、前記主機能部が正常であると判定すると前記第1制御処理を実行して前記アクチュエータを駆動制御し、前記主機能部が故障していると判定すると前記第2制御処理を実行して前記アクチュエータを駆動制御し、前記故障診断部は、前記主機能部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲で前記主機能部を診断可能に設計されている。
このような構成であれば、主機能部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲を有する故障診断部によって、主機能部の故障を診断することが可能である。これにより、主機能部の動作が異常となる動作環境や主機能部が破損する動作環境になっても、該動作環境が故障診断部が正常に動作する範囲内の環境であれば、主機能部の故障を正確に診断することが可能となる。加えて、主機能部が故障と診断されても、主機能部の出力値に基づく第1制御処理を代替機能部の出力値に基づく第2制御処理へと切り替えることが可能である。これにより、故障診断部の監視ロジックの誤検出に対する要求を緩和することが可能となる。つまり、ばらつきの大きい低コストの部品を使用して誤検出したとしても代替機能によって、動作を継続させることが可能となる。
〔形態2〕 更に、形態2の車載電子制御装置は、形態1の構成に対して、前記故障診断部は、前記主機能部に加えて前記代替機能部の故障を診断し、前記アクチュエータ制御部は、前記故障診断部の診断結果に基づき、前記主機能部が故障していると判定し、かつ前記代替機能部が正常であると判定すると、前記第2制御処理を実行し、前記主機能部及び前記代替機能部が共に故障していると判定すると、少なくとも、前記第1制御処理及び前記第2制御処理を停止する。
このような構成であれば、故障診断部によって、代替機能部の故障も診断することが可能である。そして、アクチュエータ制御部は、故障診断部において、主機能部が故障と診断され、かつ代替機能部が正常と診断されたと判定すると、第1制御処理を第2制御処理へと切り替えることが可能である。また、アクチュエータ制御部は、故障診断部において、主機能部及び代替機能部が共に故障していると判定すると、少なくとも、第1制御処理及び第2制御処理を停止することが可能である。
これによって、故障診断部は、代替機能部が正常な場合に、第2制御処理の実行中に代替機能部の監視を続けることが可能となる。また、主機能部及び代替機能部が共に故障している場合は、少なくとも、故障した機能部の出力値を用いた制御処理を停止することが可能となる。
〔形態3〕 更に、形態3の車載電子制御装置は、形態1又は2の構成に対して、前記故障診断部の故障の発生を監視する故障監視部と、前記故障監視部の監視結果に基づき、前記故障診断部に故障が発生したと判定すると、当該車載電子制御装置の動作を停止する処理を実行する動作停止処理部と、を備え、前記故障監視部は、前記故障診断部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲で前記故障診断部を診断可能に設計されている。
このような構成であれば、故障監視部によって、故障診断部の故障を検出することができる。更に、動作停止処理部によって、故障診断部に故障が発生したと判定すると、車載電子制御装置の動作を停止する処理を実行することが可能である。これにより、故障診断部が異常となって、主機能部及び代替機能部の故障を正確に診断できなくなった場合に、車載電子制御装置の動作を停止することが可能となる。つまり、主機能部及び代替機能部よりも動作保証範囲の広い故障診断部が異常である場合は、主機能部及び代替機能部も故障している確率が高いので、このような場合に、安全性を優先して車載電子制御装置の動作を停止する処理を実行する。
また、故障診断部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲を有する故障監視部によって、故障診断部の故障の発生を監視することが可能である。これにより、故障診断部の動作が異常となる動作環境や故障診断部が破損する動作環境になっても、該動作環境が故障監視部が正常に動作する範囲内の環境であれば、故障診断部の故障を正確に診断することが可能となる。
〔形態4〕 更に、形態4の車載電子制御装置は、形態1乃至3のいずれか1の構成に対して、前記アクチュエータの駆動制御に係る物理値を検出する複数種類のセンサを備え、前記主機能部は、前記第1機能として、前記複数種類のセンサのうち予め設定された種類のセンサの検出値を用いて前記駆動制御に係る値を演算する機能を有し、前記代替機能部は、前記第2機能として、前記複数種類のセンサのうち予め設定された前記主機能部とは異なる種類のセンサの検出値を用いて前記駆動制御に係る値を演算する機能を有する。
このような構成であれば、主機能部及び代替機能部で使用される物理値が異なる物理値となるので、物理値を検出するセンサが故障等した場合に、主機能部及び代替機能部の双方が同時に動作不能(異常状態又は故障状態)に陥ることを回避することが可能となる。
〔形態5〕 更に、形態5の車載電子制御装置は、形態1乃至4のいずれか1の構成に対して、前記故障診断部は、前記故障の診断対象で使用される物理値が予め設定された故障検出範囲内の値であるか否かを判定するためのしきい値である故障検出しきい値と、前記物理値とに基づき、該物理値が前記故障検出範囲内の値であるか否かを判定し、前記故障検出範囲内の値であると判定すると前記診断対象を故障と診断し、前記故障検出範囲外の値であると判定すると前記診断対象を正常と診断するようになっており、前記物理値に対して予め設定された正常値の範囲と前記故障検出しきい値との間に予め設定された故障の誤検出を抑制する数値範囲である故障検出マージン内の値であって、前記物理値が異常値であるか否かを判定するためのしきい値である異常判定しきい値と、前記物理値とに基づき、該物理値が異常値であるか否かを判定する異常判定部と、前記異常判定部の判定結果に基づき、前記物理値が、前記異常値であると判定すると、該異常値によって生じる前記車載装置の異常挙動を低減する異常挙動低減部と、を備える。
このような構成であれば、故障診断部によって、物理値と故障検出しきい値とに基づき、物理値が故障検出範囲内の値か否かを判定することによって診断対象の故障を診断することが可能である。更に、異常判定部によって、物理値と異常判定しきい値とに基づき、物理値が異常値であるか否かを判定することが可能である。更に、異常挙動低減部によって、異常判定部の判定結果に基づき、物理値が異常値であると判定されると、当該異常値によって生じる挙動である異常挙動を低減することが可能である。
〔形態6〕 更に、形態6の車載電子制御装置は、形態5の構成に対して、前記異常挙動低減部は、前記故障の診断対象で使用される物理値を、当該物理値が前記診断対象に入力される前に補正することによって、前記異常挙動を低減する。
このような構成であれば、異常挙動低減部によって、主機能部又は代替機能部で使用される物理値が故障の診断対象に入力される前に、当該物理値を補正して異常挙動を低減することが可能である。
〔形態7〕 更に、形態7の車載電子制御装置は、形態6の構成に対して、前記アクチュエータ制御部は、プロセッサと、アナログの入力値をディジタルの値に変換して前記プロセッサに入力するA/D変換器と、を含んで構成され、前記第1機能又は前記第2機能の少なくとも一方は、前記プロセッサによってプログラムを実行することで実現され、前記物理値は、前記プロセッサに供給されると共に前記A/D変換器の基準電圧としても使用される電源電圧値を含み、前記異常挙動検出部は、前記電源電圧値が前記異常値であると判定すると、前記A/D変換器の出力値を、該出力値が該出力値を使用する前記故障の診断対象に入力される前に補正して、前記異常挙動を低減する。
このような構成であれば、故障診断部によって、プロセッサに供給される電源電圧と故障検出しきい値とに基づき、当該電源電圧が故障検出範囲内の値か否かを判定することが可能である。更に、異常判定部によって、プロセッサに供給される電源電圧と異常判定しきい値とに基づき、当該電源電圧が異常値であるか否かを判定することが可能である。更に、異常挙動低減部によって、電源電圧が異常値であると判定すると、プロセッサに供給される電源電圧を基準電圧として使用するA/D変換器の出力値を、当該出力値が当該出力値を使用する主機能部又は代替機能部に入力される前に補正して、異常挙動を低減することが可能である。
〔形態8〕 更に、形態8の車載電子制御装置は、形態5乃至7のいずれか1の構成に対して、前記異常挙動低減部は、前記故障の診断対象の出力値を補正することによって、前記異常挙動を低減する。
このような構成であれば、異常挙動低減部によって、主機能部又は代替機能部の出力値を補正することによって、異常挙動を低減することが可能である。
〔形態9〕 更に、形態9の車載電子制御装置は、形態8の構成に対して、前記アクチュエータ制御部は、プロセッサを含んで構成され、前記第1機能又は前記第2機能の少なくとも一方は、前記プロセッサの動作クロック信号によってサンプリング周波数が決定される、位相進み特性又は位相遅れ特性を有する機能である位相特性機能であり、前記物理値は、前記動作クロック信号を含み、前記異常挙動低減部は、前記動作クロック信号の周波数が前記異常値であると判定すると、前記アクチュエータ制御部で用いられる前記位相特性機能を有する機能部の出力値を補正して、前記異常挙動を低減する。
このような構成であれば、故障診断部によって、プロセッサの動作クロック信号の周波数と、当該周波数に対して設定された故障検出しきい値とに基づき、当該周波数が故障検出範囲内の値か否かを判定することが可能である。更に、異常判定部によって、プロセッサの動作クロック信号の周波数と、当該周波数に対して設定された異常判定しきい値とに基づき、当該周波数が異常値であるか否かを判定することが可能である。更に、異常挙動低減部によって、周波数が異常値であると判定すると、位相特性機能を有する機能部の出力値を補正して、異常挙動を低減することが可能である。
〔形態10〕 更に、形態10の車載電子制御装置は、形態9の構成に対して、前記動作クロック信号の周波数に対応する前記故障検出しきい値は、前記周波数が低下する側のしきい値である故障検出下限しきい値を含み、前記動作クロック信号の周波数に対応する前記異常判定しきい値は、前記周波数が低下する側のしきい値である異常判定下限しきい値を含み、前記故障診断部は、位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記故障検出下限しきい値とに基づき、前記周波数が前記故障検出範囲内の値であるか否かを判定し、前記異常判定部は、位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記異常判定下限しきい値とに基づき、前記物理値が異常値であるか否かを判定し、前記異常挙動低減部は、位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記動作クロック信号の周波数が前記異常判定下限しきい値を低下する側に超えた異常値であると判定すると、前記アクチュエータ制御部で用いられる前記位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部の出力値を予め設定された値だけ低減させる補正を行う。
このような構成であれば、故障診断部によって、プロセッサの動作クロック信号の周波数と、故障検出下限しきい値とに基づき、当該周波数が低下する側の故障範囲の値か否かを判定することが可能である。更に、異常判定部によって、プロセッサの動作クロック信号の周波数と、異常判定下限しきい値とに基づき、当該周波数が低下する側の異常値であるか否かを判定することが可能である。更に、異常挙動低減部によって、周波数が低下する側の異常値であると判定すると、位相進み特性の位相特性機能を有する機能部の出力値を低減させる補正を行って、異常挙動を低減することが可能である。
〔形態11〕 更に、形態11の車載電子制御装置は、形態9又は10の構成に対して、前記動作クロック信号の周波数に対応する前記故障検出しきい値は、前記周波数が上昇する側のしきい値である故障検出上限しきい値を含み、前記動作クロック信号の周波数に対応する前記異常判定しきい値は、前記周波数が上昇する側のしきい値である異常判定上限しきい値を含み、前記故障判定部は、位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記故障検出上限しきい値とに基づき、前記周波数が前記故障検出範囲内の値であるか否かを判定し、前記異常判定部は、位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記異常判定上限しきい値とに基づき、前記周波数が異常値であるか否かを判定し、前記異常挙動低減部は、位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数が前記異常判定上限しきい値を前記上昇する側に超えた異常値であると判定すると、前記アクチュエータ制御部で用いられる前記位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部の出力値を予め設定された値だけ増加させる補正を行う。
このような構成であれば、故障診断部によって、プロセッサの動作クロック信号の周波数と、故障検出上限しきい値とに基づき、当該周波数が上昇する側の故障範囲の値か否かを判定することが可能である。更に、異常判定部によって、プロセッサの動作クロック信号の周波数と、異常判定上限しきい値とに基づき、当該周波数が上昇する側の異常値であるか否かを判定することが可能である。更に、異常挙動低減部によって、周波数が上昇する側の異常値であると判定すると、位相遅れ特性を有する制御部の出力値を上昇させる補正を行って、異常挙動を低減することが可能である。
〔形態12〕 更に、形態12の車載電子制御装置は、形態1乃至11のいずれか1の構成に対して、前記異常挙動低減部は、補正対象値に対して最大値を制限するリミッタ処理、補正対象値に対してゲインを乗じるゲイン補正処理、及び補正対象値に対してオフセット値を加算するオフセット補正処理のうちいずれか1の補正処理を行うことによって、前記異常挙動を低減する。
このような構成であれば、異常挙動低減部によって、補正対象値に対して、最大値を制限するリミッタ処理、ゲインを乗じるゲイン補正処理、及びオフセット値を加算するオフセット補正処理のうちいずれか1の補正処理を行うことによって、異常挙動を低減することが可能である。
〔形態13〕 更に、形態13の車載電子制御装置は、形態1乃至12のいずれか1の構成に対して、前記アクチュエータは電動モータであり、プロセッサと、アナログの入力値をディジタルの値に変換して前記プロセッサに入力するA/D変換器と、前記プロセッサ及び前記A/D変換器にクロック信号を供給する発振子と、前記電動モータを構成する回転子の回転位置を検出する位置検出センサと、を備え、前記主機能部は、前記第1機能として、前記プロセッサによって、前記物理値である前記位置検出センサで検出した回転位置に基づき前記電動モータの回転角度を算出する機能を有し、前記代替機能部は、前記第2機能として、前記プロセッサによって、前記物理値である前記電動モータのモータ端子電圧及びモータ電流に基づき前記電動モータの回転角度を推定する機能を有する。
このような構成であれば、レゾルバ等の位置検出センサの検出値を用いて電動モータの回転角度を算出する主機能部が故障した場合に、故障診断部において、その故障を正確に診断することが可能である。また、主機能部が故障した場合に、第1制御処理を、電動モータのモータ端子電圧及びモータ電流を用いて電動モータの回転角度を推定する代替機能部の出力値に基づく第2制御処理に切り替えることが可能となる。
本発明によれば、アクチュエータの駆動制御に関わる機能を有する主機能部の故障を、該主機能部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲を有する故障診断部によって診断することができる。これにより、主機能部の動作が異常となる動作環境や主機能部が破損する動作環境になっても、該動作環境が故障診断部が正常に動作する範囲内の環境であれば、主機能部の故障を正確に診断することが可能となる。
更に、故障診断部の異常を、該故障診断部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲を有する故障監視部によって検出することができる。更に、故障監視部によって異常が検出された場合に、車載電子制御装置の動作を停止することができる。これにより、故障診断部の動作が異常となる動作環境や故障診断部が破損する動作環境になっても、該動作環境が故障監視部が正常に動作する範囲内の環境であれば、故障診断部の異常を正確に検出することが可能となる。また、故障診断部が異常となって、主機能部及び代替機能部の故障を正確に診断できなくなった場合に、車載電子制御装置を比較的安全な状態に保つことが可能となる。
また、本発明によれば、故障が検出されないギリギリの領域で、主機能部又は代替機能部で使用される物理値が異常値となった場合に、当該異常値によって生じる異常挙動を低減することができる。これにより、高精度、高コストの部品を使用することなく、かつ故障検出マージンを削らなくても、危険挙動が発生する虞れを低減し、車載電子制御装置を含むシステムを安全な状態に保つことが可能となる。
本発明の実施形態に係る車載電子制御装置の概略構成を示す 図である。 ECU15の概略構成図である。 ロバスト制御部の具体的な構成例を示すブロック図である。 ロバスト制御部を構成する各構成部の動作保証範囲の一例を示す概念図である。 ロバスト制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 ロバスト制御部をモータ回転角度検出部に適用した場合のECU15の具体的な構成例を示す図である。 モータ駆動回路102の具体的な構成例を示すブロック図である。 本実施形態のロバスト制御部をモータ回転角度検出部に適用した場合の具体的な構成を示す図である。 ロバスト制御部をモータ回転角度検出部に適用した場合の各構成部の動作保証範囲の一例を示す概念図である。 (a)は、設計段階及び製品段階で定義される故障診断に係るしきい値等の一例を示す図であり、(b)は、故障検出しきい値及び異常判定しきい値の設定例を示す図である。 主機能診断部121Aの具体的な構成例を示すブロック図である。 主機能診断部121Bの具体的な構成例を示すブロック図である。 故障検出しきい値に対してギリギリの異常が発生時に危険挙動が発生する場合の第2動作しきい値と故障検出しきい値との関係の一例を示す図である。 トルクセンサ電源電圧Vtsに対して異常判定しきい値を設定して異常挙動低減処理を実施した場合の各しきい値の関係の一例を示す図である。 故障診断処理Aの処理手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は、トルクセンサ電源電圧Vtsが低下時に生じる異常の一例を示す図であり、(b)は、(a)の異常に対して異常挙動低減処理を施した一例を示す図である。 動作クロック周波数fに対して異常判定しきい値を設定して異常挙動低減処理を実施した場合の各しきい値の関係の一例を示す図である。 故障診断処理Bの処理手順の一例を示すフローチャートである。 主機能診断部121Cの具体的構成の一例を示すブロック図である。 主機能診断部121Dの具体的な構成の一例を示すブロック図である。 故障診断処理Cの処理手順の一例を示すフローチャートである。 電源電圧Vccに対して異常判定しきい値を設定して異常挙動低減処理を実施した場合の各しきい値の関係の一例を示す図である。 故障診断処理Dの処理手順の一例を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。図1〜図13は、本発明に係る車載電子制御装置の第1実施形態を示す図である。本実施形態は、本発明に係る車載電子制御装置を車載のステアリング機構に操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置に適用した場合の一実施形態となる。
(構成)
まず、ステアリング機構の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るパワーステアリング装置によって駆動されるステアリング機構の概略構成図である。
図1に示すように、ステアリング機構SMは、ステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が伝達される入力軸2aとこの入力軸2aに図示しないトーションバーを介して連結された出力軸2bとを有するステアリングシャフト2を備えている。このステアリングシャフト2は、ステアリングコラム3に回転自在に内装され、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端は図示しないトーションバーに連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、2つのヨーク4a,4bとこれらを連結する十字連結部4cとで構成されるユニバーサルジョイント4を介して中間シャフト5に伝達される。さらに、この中間シャフト5に伝達された操舵力は、2つのヨーク6a,6bとこれらを連結する十字連結部6cとで構成されるユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ機構8で車両幅方向の直進運動に変換されて左右のタイロッド9に伝達され、これらタイロッド9によって転舵輪WL,WRを転舵させる。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、操舵補助力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、出力軸2bに連結した減速機構11と、この減速機構11に連結された操舵補助力を発生する電動機としての例えばブラシレスモータで構成される電動モータ12とを備えている。
また、減速機構11のステアリングホイール1側に連接されたハウジング13内に操舵トルク検出手段としての操舵トルクセンサ14が配設されている。この操舵トルクセンサ14は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するものである。この操舵トルクセンサ14は、例えば、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を非接触の磁気センサで検出するように構成されている。
次に、図2に基づき、電動モータ12を駆動制御するECU(Electronic Control Unit)15の構成を説明する。
図2は、ECU15の概略構成図である。
ECU15は、図2に示すように、電動モータ12の制御処理を実行するMCU100と、MCU100にクロック信号CLK(以下、単にCLKと称す)を供給する発振子101と、電動モータ12を駆動するモータ駆動回路102と、MCU100から入力されるPWM信号から高周波成分(ノイズ成分)を除去してなるレゾルバ励磁信号Rgを出力する2次LPF(Low Pass Filter)103とを含んで構成される。
MCU100は、車速センサ16からの車速検出値Vsが入力される入力インターフェース部110と、アナログの信号をディジタルの信号へと変換するA/D変換器111と、を含んで構成される。本実施形態において、A/D変換器111は、操舵トルクセンサ14からのトルク検出値T、レゾルバ17からのレゾルバ出力信号R、2次LPF103からのレゾルバ励磁信号Rg、電動モータ12からのモータ端子電圧Vm及びモータ電流Imo等のアナログ信号をディジタル信号に変換する。
MCU100は、更に、電動モータ12を駆動制御して、操舵トルクに応じた操舵補助力を発生する操舵補助制御処理を実行する中央処理装置(CPU)112を含んで構成される。
CPU112は、入力インターフェース部110からの車速検出値Vsと、A/D変換器111からのディジタル変換値である、トルク検出値Td、レゾルバ出力信号値Rd、レゾルバ励磁信号値Rgd、モータ端子電圧値Vmd及びモータ電流値Imodとに基づき操舵補助制御処理を実行する。
ここで、本実施形態においては、電動モータ12の駆動制御に関わる機能部の一部を、第1機能を有する主機能部と、第1機能の代替となる第2機能を有する代替機能部とから構成している。主機能部及び代替機能部は、一方又は双方をソフトウェアで構成してもよいし、一方又は双方をハードウェアで構成してもよい。
CPU112は、操舵補助制御処理の一部として、ソフトウェアで構成された各機能部の処理を実行する。更に、CPU112は、主機能部及び代替機能部の故障を診断する故障診断処理を実施する。そして、CPU112は、故障診断処理の処理結果に基づき、主機能部及び代替機能部のうち正常と診断された方の出力値を用いた制御処理を実行する。
また、本実施形態において、ECU15は、主機能部及び代替機能部の故障を診断する構成部の異常を検出し、該構成部に異常が検出された場合に、電動パワーステアリング装置の動作を停止する機能を有している。
以下、上記一連の処理をロバスト制御処理と称す。
なお、ここでいう故障とは、主機能部又は代替機能部が、例えば、各機能に係る処理を実行する装置や該装置で用いる物理値を提供する装置の損壊などによって動作不能に陥った状態を含む。更に、主機能部又は代替機能部が、動作は実行できるが出力値が異常となる状態を含む。例えば、主機能部又は代替機能部が、動作保証範囲を超える動作環境下で動作する状態等を含む。
また、動作保証範囲は、主機能部もしくは代替機能部で使用される物理値を提供する各種センサの動作保証範囲を含む。更に、動作保証範囲は、主機能部もしくは代替機能部の機能を実現する処理を実行する装置の動作保証範囲を含む。例えば、関連するセンサや装置が正常に動作する、動作温度範囲、動作周波数範囲、動作電圧範囲、動作電流範囲等が該当する。
MCU100は、更に、CPU112で実行する操舵補助制御処理に必要なプログラム及びデータを記憶する記憶部としてのROM113を含んで構成される。
ROM113は、操舵補助制御処理をCPU112に実行させるためのメインプログラムとなる操舵補助制御処理プログラムを格納するプログラム記憶領域を備えている。更に、ROM113は、ロバスト制御処理をCPU112に実行させるためのサブプログラムとなるロバスト制御処理プログラムを格納するプログラム記憶領域を備えている。さらに、ROM113は、操舵補助制御処理及びロバスト制御処理に必要とするパラメータ等の、変更することのないデータを記憶するデータ記憶領域を備えている。
MCU100は、更に、RAM114と、出力インターフェース回路115と、PWM生成回路116と、を含んで構成される。
RAM114は、本実施形態において、トルク検出値Td、レゾルバ出力信号値Rd、レゾルバ励磁信号値Rgd、モータ端子電圧値Vmd、モータ電流値Imod等の検出データ、CPU112で実行する上記各種処理の処理過程で必要とするデータや処理結果を記憶する。
出力インターフェース部115は、CPU112で演算された補償後操舵補助トルク指令値Iref’を、モータ駆動回路102に出力する。
PWM生成回路116は、レゾルバ17を励磁するレゾルバ励磁信号の基準波形信号となるPWM信号を生成する。
モータ駆動回路102は、MCU100から出力される補償後操舵補助トルク指令値Iref’に基づき電動モータ12に供給する駆動電流を制御する。
2次LPF103は、2次のローパスフィルタであり、入力信号における、予め設定されたカットオフ周波数以上の周波数成分を低減するフィルタである。本実施形態では、PWM生成回路116で生成されたPWM信号のノイズ成分を除去(低減)する。2次LPF103は、ノイズ成分の除去されたPWM信号であるレゾルバ励磁信号Rgをレゾルバ17に出力する。これにより、レゾルバ17が励磁され、レゾルバ17から、電動モータ12の回転位置に応じたレゾルバ出力信号Rが出力される。
次に、図3に基づき、上記したロバスト制御処理を実施するロバスト制御部の具体的な構成について説明する。図3は、ロバスト制御部の具体的な構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、ロバスト制御部は、電動モータ12の駆動制御に係る機能部の一部として、機能部120を備える。この機能部120は、第1機能を有する主機能部120aと、第1機能に代替する第2機能を有する代替機能部120bと、を備える。
ロバスト制御部は、更に、故障診断部として、主機能部120aで使用される物理値である第1物理値に基づき、主機能部120aの故障を診断する主機能診断部121と、代替機能部120bで使用される物理値である第2物理値に基づき代替機能部120bの故障を診断する代替機能診断部122と、を備える。
ロバスト制御部は、更に、主機能診断部121の診断結果と、代替機能診断部122の診断結果とに基づき、後段の機能部に出力する出力値を選択し、選択した出力値を該出力値を用いた制御処理を行う後段の機能部に出力する出力選択部123を備える。
出力選択部123は、具体的に、故障の診断結果に基づき、主機能部が正常であると判定すると、主機能部の出力値を用いた制御処理(以下、第1制御処理と称す)を、代替機能部の出力値を用いた制御処理(以下、第2制御処理と称す)に優先して実行する。一方、出力選択部123は、主機能部が故障していると判定し、かつ、代替機能部が正常であると判定すると、第1制御処理に代えて第2制御処理を実行する。また、出力選択部123は、主機能部及び代替機能部が共に故障していると判定すると、故障検出信号を不図示の故障対応部に出力する。これにより、故障対応部において、少なくとも、機能部120の出力値を用いる第1制御処理及び第2制御処理を停止する。本実施形態では、電動パワーステアリング装置の動作を停止する。
ロバスト制御部は、更に、主機能診断部121及び代替機能診断部122の動作に係る物理値に基づき、主機能診断部121及び代替機能診断部122の故障の発生を監視する故障監視部117を備える。
故障監視部117は、主機能診断部121及び代替機能診断部122の故障の発生を検出すると、故障検出信号を不図示の故障対応部に出力する。これにより、故障対応部において、電動パワーステアリング装置の動作を停止する。
次に、図4に基づき、ロバスト制御部を構成する各構成部の動作保証範囲について説明する。図4は、ロバスト制御部を構成する各構成部の動作保証範囲の一例を示す概念図である。
図4の例では、主機能部120a、代替機能部120b、主機能診断部121、代替機能診断部122及び故障監視部117について、動作周波数、動作温度及び動作電圧の動作保証範囲の相互関係を概念的に示している。
図4において、横軸が動作周波数、動作温度及び動作電圧の共通の範囲となっており、「Normal〜」が、通常時の動作周波数、動作温度及び動作電圧となる。そして、「Normal〜」を基準に、「High〜」が動作周波数、動作温度及び動作電圧の高い側となり、「Low〜」が動作周波数、動作温度及び動作電圧の低い側となる。
また、主機能部120a、代替機能部120b、主機能診断部121、代替機能診断部122及び故障監視部117の枠線の横幅が、各部の動作保証範囲を示す。
図4に示すように、本実施形態では、主機能部120a及び代替機能部120bが同じ動作保証範囲を有している。そして、主機能診断部121及び代替機能診断部122は、主機能部120a及び代替機能部120bの動作保証範囲に対して、低い側でd1だけ広く、高い側でd2だけ広い動作保証範囲を有している。更に、故障監視部117は、主機能診断部121及び代替機能診断部122に対して、低い側でd3だけ広く、高い側でd4だけ広い動作保証範囲を有している。
例えば、動作周波数、動作温度及び動作電圧の少なくとも1つが、主機能部120a及び代替機能部120bが正常に動作しない範囲の値になったとする。この場合に、動作保証範囲外となった値が、d1の範囲内であるか又はd2の範囲内にあれば、主機能診断部121及び代替機能診断部122が正常に動作することができる。従って、主機能診断部121及び代替機能診断部122は、主機能部120a及び代替機能部120bの故障を正確に診断することができる。一方、動作周波数、動作温度及び動作電圧の少なくとも1つが、主機能診断部121及び代替機能診断部122が正常に動作しない範囲の値となったとする。この場合に、動作保証範囲外となった値が、d3の範囲内又はd4の範囲内であれば、故障監視部117が正常に動作することができる。従って、故障監視部117は、主機能診断部121及び代替機能診断部122の故障の発生を正確に検出することができる。
なお、主機能診断部121及び代替機能診断部122を、主機能部120a及び代替機能部120bに対して、別の電源や振動子によって独立に動作する構成とすることも可能である。このような構成とすることで、動作周波数や動作電圧について、主機能部120a及び代替機能部120bに関連する振動子や電源装置が故障しても、主機能診断部121及び代替機能診断部122を正常に動作させることができる。但し、動作温度等の周辺環境については、独立させることができない場合があるので、図4に示すように、動作保証範囲を故障の診断対象に対して広くする必要がある。同様に、故障監視部117についても、主機能診断部121及び代替機能診断部122に対して、別の電源や振動子によって独立に動作する構成とすることで、動作温度環境等の独立とすることが困難な動作保証範囲にのみ留意すればよいことになる。
(ロバスト制御処理)
次に、図5に基づき、本実施形態のロバスト制御処理の処理手順を説明する。図5は、ロバスト制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ロバスト制御処理は、MCU100のCPU112においてROM113に予め記憶されたロバスト制御処理プログラムを実行することによって開始される。ロバスト制御処理が開始されると、図5に示すように、まず、ステップS100に移行する。ここで、ロバスト制御処理プログラムは、所定時間(例えば1msec)毎にタイマ割込処理として実行される。
ステップS100では、主機能診断部121において、主機能部120aで使用する第1物理値を読み込んで、ステップS102に移行する。
ステップS102では、主機能診断部121において、第1故障診断処理を実行して、ステップS104に移行する。
第1故障診断処理では、予めROM113に記憶された、各物理値に対応した故障診断用の故障検出しきい値と、読み込んだ第1物理値とを比較する。そして、第1物理値が、故障検出しきい値以上であるか否かを判定することで、主機能部120aの故障を診断する。つまり、第1物理値が故障検出しきい値以上であると判定した場合は、故障であると診断し、故障検出しきい値未満であると判定した場合は、正常であると診断する。
主機能診断部121は、診断結果を、出力選択部123に出力する。
ステップS104では、出力選択部123において、ステップS102の診断結果に基づき、主機能部120aが正常か否かを判定する。そして、正常であると判定した場合(Yes)は、ステップS106に移行し、故障であると判定した場合(No)は、ステップS110に移行する。
ステップS106に移行した場合は、出力選択部123において、主機能部120aからの入力値を選択し、選択した入力値を後段の制御部に出力する。その後、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。
一方、ステップS108に移行した場合は、代替機能診断部122において、代替機能部120bで使用する第1物理値を読み込んで、ステップS110に移行する。
ステップS110では、代替機能診断部122において、第2故障診断処理を実行して、ステップS112に移行する。なお、第2故障診断処理は、第1故障診断処理と同様の処理となる。代替機能診断部122は、診断結果を、出力選択部123に出力する。
ステップS112では、出力選択部123において、ステップS108の診断結果に基づき、代替機能部120bが正常か否かを判定する。そして、正常であると判定した場合(Yes)は、ステップS114に移行し、故障であると判定した場合(No)は、ステップS116に移行する。
ステップS114に移行した場合は、出力選択部123において、代替機能部120bの入力値を選択し、選択した入力値を後段の制御部に出力する。その後、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。なお、後段の制御部は、主機能部120a及び代替機能部120bの双方に共通の制御部となる。
一方、主機能部120a及び代替機能部120bが共に故障しておりステップS116に移行した場合は、出力選択部123において、故障検出信号を故障対応部に出力する。その後、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。
これにより、故障対応部によって、電動パワーステアリング装置の動作が停止される。
次に、図6に基づき、上記構成のロバスト制御部を、図2に示す電動パワーステアリング装置のモータ回転角度θを検出する機能部に適用した場合の構成を説明する。図6は、ロバスト制御部をモータ回転角度検出部に適用した場合のECU15の具体的な構成例を示す図である。
ECU15は、具体的な機能構成部として、図6に示すように、回転情報演算部20と、操舵補助トルク指令値演算部21と、トルク指令値補償部22と、SAT(セルフアライニングトルク)推定フィードバック部23と、逆起電圧算出部25と、加算部46とを備えている。
なお、本実施形態において、上記各部の機能は、MCU100によってプログラムを実行することによって実現されるもの、ハードウェア構成のみで実現されるもの、及びプログラムの実行によってハードウェアを制御することで実現されるものが混在する。
回転情報演算部20は、モータ角速度ωを算出するモータ角速度演算部201と、このモータ角速度演算部201で算出されたモータ角速度ωを微分してモータ角加速度αを算出するモータ角加速度演算部202とを備えている。
操舵補助トルク指令値演算部21は、トルク指令値算出部311と、位相補償部312と、センタ応答性改善部313と、加算部314とを備えている。
トルク指令値算出部311は、操舵トルクTd及び車速Vsをもとに不図示の操舵補助トルク指令値算出マップを参照して電流指令値でなる操舵補助トルク指令値Irefbを算出する。操舵補助トルク指令値算出マップは、例えば、横軸に操舵トルクTdをとり、縦軸に操舵補助トルク指令値Irefbをとると共に、車速Vsをパラメータとした放物線状の曲線で表される特性線図で構成される。
位相補償部312は、トルク指令値算出部311から出力される操舵補助トルク指令値Irefbの位相補償を行って位相補償値Irefb′を算出する。
センタ応答性改善部313は、A/D変換器111から入力される操舵トルクTdに基づき、操舵トルクTdを微分演算処理して、アシスト特性不感帯での安定性確保、静摩擦の補償を行うセンタ応答性改善指令値Irを算出する。このセンタ応答性改善指令値Irによる補償は、ステアリング中立付近の制御の応答性を高め、滑らかでスムーズな操舵を実現することを目的としている。
加算部314は、位相補償部312の位相補償出力とセンタ応答性改善部313のセンタ応答性改善指令値Irとを加算して操舵補助トルク指令値Irefを算出する。
トルク指令値補償部22は、収斂性補償部43と、慣性補償部44と、加算部45とを少なくとも有する。
収斂性補償部43は、回転情報演算部20のモータ角速度演算部201で演算されたモータ角速度ωに基づいてヨーレートの収斂性を補償する。具体的に、収斂性補償部43は、モータ角速度演算部201で算出されたモータ角速度ωが入力され、ステアリングホイール1が振れ回る動作に対して、ブレーキをかけるように、モータ角速度ωに収斂性制御ゲインKcを乗じて収斂性補償値Icを算出する。この収斂性補償値Icにより、車両のヨーの収斂性を改善する。
慣性補償部44は、回転情報演算部20のモータ角加速度演算部202で演算されたモータ角加速度αに基づいて電動モータ12の慣性により発生するトルク相当分を補償する慣性補償値Iiを算出する。この慣性補償値Iiにより、慣性感又は制御応答性の悪化を防止する。
加算部45は、慣性補償部44で算出された慣性補償値Iiと収斂性補償部43で算出された収斂性補償値Icとを加算して、指令補償値Icomを算出する。加算部45は、算出した指令補償値Icomを加算部46に出力する。
SAT推定フィードバック部23は、操舵トルクTd、モータ角速度ω、モータ角加速度α及び操舵補助トルク指令値演算部21で算出した操舵補助トルク指令値Irefbが入力され、これらに基づいてセルフアライニングトルクSATを推定演算する。
セルフアライニングトルクSATが発生する原理を説明すると、ドライバがステアリングホイール1を操舵することによって操舵トルクTが発生し、その操舵トルクTに従って電動モータ12がアシストトルクTmを発生する。その結果、転舵輪WL,WRが転舵され、反力としてセルフアライニングトルクSATが発生する。また、その際、電動モータ12の慣性J及び摩擦(静摩擦)Frによってステアリングホイール1の操舵の抵抗となるトルクが生じる。これらの力の釣り合いを考えると、下記(1)式のような運動方程式が得られる。
J・α+ Fr・sign(ω) + SAT = Tm + T …(1)
ここで、上記(1)式を初期値ゼロとしてラプラス変換し、セルフアライニングトルクSATについて解くと下記(2)式が得られる。
SAT(s) = Tm(s) + T(s) - J・α(s) + Fr・sign(ω(s)) …(2)
上記(2)式から分かるように、電動モータ12の慣性J及び静摩擦Frを定数として予め求めておくことで、モータ角速度ω、モータ角加速度α、アシストトルクTm及び操舵トルクT(本実施形態ではTd’)よりセルフアライニングトルクSATを推定することができる。ここで、アシストトルクTmは操舵補助トルク指令値Irefbに比例するので、アシストトルクTmに代えて操舵補助トルク指令値Irefbを適用する。
加算部46は、加算部45で算出された指令補償値Icomと、操舵補助トルク指令値演算部21から出力される操舵補助トルク指令値Irefと、SAT推定フィードバック部23から出力されるSATとを加算して、補償後操舵補助トルク指令値Iref′を算出する。加算部46は、算出した補償後操舵補助トルク指令値Iref′をモータ駆動回路102に出力する。
逆起電圧算出部25は、モータ角速度演算部201からのモータ角速度ωに予め設定された誘起電圧定数Keを乗算することで、逆起電圧EFMを算出する。
ここで、電動モータ12の電圧、電流の関係を式で表わすと下記(3)式のごとく表現できる。
Vm = EMF・(R + s・L)・I …(3)
ここで、Vmはモータの端子電圧、EMFはモータの逆起電圧、Iはモータ巻線電流、Rはモータ巻線抵抗値、Lはモータの巻線インダクタンス値である。sはラプラス演算子でd/dtを表わす。なお、EMFは下記(4)式で表される。
EMF = Ke・ω …(4)
逆起電圧算出部25は、算出したEMFをモータ駆動回路102の後述する加算部242に出力する。
ここで、図7は、モータ駆動回路102の具体的な構成例を示すブロック図である。
モータ駆動回路102は、図7に示すように、減算部240と、電流制御部241と、加算部242と、PWM制御部243と、インバータ回路244と、モータ電流検出部245とを備えている。
減算部240は、加算部46から出力される補償後操舵補助トルク指令値Iref’からモータ電流検出部245で検出されるモータ電流Imを減算して電流偏差ΔIref’を算出する。減算部240は、算出した電流偏差ΔIref’を電流制御部241に出力する。
電流制御部241は、減算部240から出力される電流偏差ΔIrefに基づき比例積分制御を行って電圧指令値Vrefを算出する。電流制御部241は、算出した電圧指令値Vrefを加算部242に出力する。
加算部242は、電流制御部241から出力される電圧指令値Vrefと、逆起電圧算出部25から出力される逆起電圧EMFを加算する。これにより逆起電圧補償が行われ補償後電圧指令値Vref’が算出される。加算部242は、算出した補償後電圧指令値Vref’をPWM制御部243に出力する。
PWM制御部243は、インバータ回路244に印加される電圧を、加算部242から出力される補償後電圧指令値Vref’で割ってPWMデユーティーに変換する。PWM制御部243は、このPWMデューティーに基づいてパルス幅変調(PWM)信号Duを形成する。PWM制御部243は、形成したパルス幅変調信号Duを、インバータ回路244に出力する。
インバータ回路244は、PWM制御部243から出力されるパルス幅変調信号によって電界効果トランジスタのゲートを制御して、補償後操舵補助トルク指令値Irefに応じたモータ電流Imを、電動モータ12に供給する。
図6に戻って、ECU15は、更に、ロバスト制御部として、モータ回転角検出部120と、レゾルバ診断部121と、モータ診断部122と、出力選択部123とを備えている。
ここで、図8は、本実施形態のロバスト制御部をモータ回転角度検出部に適用した場合の具体的な構成を示す図である。
本実施形態において、ロバスト制御部は、図8に示すように、モータ回転角検出部120と、レゾルバ診断部121と、モータ診断部122と、出力選択部123とが、CPU112において専用のソフトウェアを実行することで実現される機能部となる。
更に、本実施形態において、ロバスト制御部は、故障監視部として、モータ回転角検出部120と、レゾルバ診断部121と、モータ診断部122と、出力選択部123とは独立して動作するCPU監視回路117を備えている。
図8に示すように、モータ回転角検出部120は、主機能部としてのモータ角度検出部120aと、代替機能部としてのモータ角度推定部120bとを備えている。
モータ角度検出部120aは、レゾルバ17からのレゾルバ出力信号Rのディジタル値であるレゾルバ出力信号値Rdに基づき、電動モータ12の回転角度θを検出(算出)する第1機能を有している。
モータ角度推定部120bは、電動モータ12からのモータ端子電圧Vm及びモータ電流Imoのディジタル値であるモータ端子電圧値Vmd及びモータ電流値Imodとに基づき、電動モータ12の回転角度θを推定する(推定値θ’を算出する)第2機能を有している。
つまり、モータ角度検出部120aとモータ角度推定部120bとは、異なる物理値を用いて、同等の機能を実現するように構成されている。
レゾルバ診断部121は、主機能診断部に対応し、レゾルバ出力信号値Rd及びレゾルバ励磁信号値Rgdとに基づき、レゾルバ17の故障を診断することで、モータ角度検出部120aの故障を診断する。
モータ診断部122は、代替診断部に対応し、モータ端子電圧値Vmd及びモータ電流値Imodとに基づき、電動モータ12の故障を診断することで、モータ角度推定部120bの故障を診断する。
出力選択部123は、レゾルバ診断部121からの診断結果と、モータ診断部122からの診断結果とに基づき、モータ角度検出部120a及びモータ角度推定部120bのいずれか一方からの入力値を選択し、選択した入力値を後段の制御部である回転情報演算部20に出力する。また、モータ角度検出部120a及びモータ角度推定部120bが共に故障していると判定した場合は、故障検出信号Erを故障対応部に出力する。
CPU監視回路117は、CPU112の故障の発生を監視する。CPU監視回路117は、CPU112に故障が発生したと判定すると、故障検出信号Erを故障対応部に出力して、電動パワーステアリング装置の動作を停止させる。
つまり、CPU112によってソフトウェアを実行することで機能を実現するモータ回転角検出部120と、レゾルバ診断部121と、モータ診断部122と、出力選択部123とは、CPU112自体が故障することで、全ての機能が異常状態又は停止状態となる。従って、CPU112自体が故障したことを検出すると、安全性を優先して電動パワーステアリング装置の動作を停止させる。
ここで、図9は、ロバスト制御部をモータ回転角度検出部に適用した場合の各構成部の動作保証範囲の一例を示す概念図である。
図9の例は、各軸の内容、動作保証対象が上記図4の例と同様となっている。
図9に示すように、モータ角度検出部120a及びモータ角度推定部120bが同じ動作保証範囲を有しており、最も狭い動作保証範囲となっている。そして、レゾルバ診断部121及びモータ診断部122は、モータ角度検出部120a及びモータ角度推定部120bの動作保証範囲に対して、低い側でd1だけ広く、高い側でd2だけ広い動作保証範囲を有している。更に、CPU監視回路117は、レゾルバ診断部121及びモータ診断部122に対して、低い側でd3だけ広く、高い側でd4だけ広い動作保証範囲を有している。
ここで、動作周波数、動作温度及び動作電圧の少なくとも1つが、モータ角度検出部120a及びモータ角度推定部120bが正常に動作しない範囲の値になったとする。この場合、動作保証範囲外となった値が、例えば、d1の範囲内であるか又はd2の範囲内であれば、レゾルバ診断部121及びモータ診断部122は正常に動作する。そのため、モータ角度検出部120a及びモータ角度推定部120bの故障を正確に診断することが可能である。
一方、動作周波数、動作温度及び動作電圧の少なくとも1つが、レゾルバ診断部121及びモータ診断部122が正常に動作しない範囲の値になったとする。この場合、レゾルバ診断部121及びモータ診断部122は、モータ角度検出部120a及びモータ角度推定部120bの故障を正確に診断することができなくなる。この動作保証範囲外となった値が、d3の範囲内又はd4の範囲内であれば、CPU監視回路117は正常に動作する。そのため、CPU監視回路117によって、レゾルバ診断部121及びモータ診断部122の故障の発生を正確に検出することができる。そして、故障を検出時は、電動パワーステアリング装置の動作を停止することができる。
(動作)
次に、本実施形態の電動パワーステアリング装置の動作を説明する。
イグニッションがオンとなって車両の電源がオンされると、各種センサや電動モータ12、ECU15等が動作を開始する。これにより、操舵トルクセンサ14、車速センサ16、レゾルバ17、電動モータ12等からの各検出値が、MCU100に入力される。これら検出値のうち、車速検出値Vsは、入力インターフェース部110を介してCPU112に入力される。一方、トルク検出値T、レゾルバ出力信号R、レゾルバ励磁信号Rg、モータ端子電圧Vm及びモータ電流Imoは、A/D変換器111において、ディジタル値に変換される。そして、これらディジタル値となった、トルク検出値Td、レゾルバ出力信号値Rd、レゾルバ励磁信号値Rgd、モータ端子電圧値Vmd及びモータ電流値ImodがCPU112に入力される。
CPU112は、モータ角度検出部120aにおいて、レゾルバ信号値Rdに基づき、モータ回転角度θを演算する。そして、演算したモータ回転角度θを、出力選択部123に出力する。一方、CPU112は、モータ角度推定部120bにおいて、モータ端子電圧値Vmd及びモータ電流値Imodに基づき、モータ回転角度θの推定値θ’を演算する。そして、演算したモータ回転角度θ’を出力選択部123に出力する。
上記のモータ回転角度θ及びθ’の演算処理は、予め設定されたサンプリング周期で繰り返し実行される。
また、CPU112は、レゾルバ診断部121において、A/D変換器111のバッファメモリ(不図示)から、レゾルバ信号値Rd及びレゾルバ励磁信号値Rgdを読み込む(S100)。そして、読み込んだレゾルバ信号値Rd及びレゾルバ励磁信号値Rgdに基づき、レゾルバ17が故障しているか否かを判定することで、モータ角度検出部120aが故障しているか否かを判定する(S102)。
ここでは、レゾルバ17が正常動作をしており、モータ角度検出部120aが正常に動作をしていると判定したとする(S102のYes)。これにより、正常に動作していることを示す診断結果が出力選択部123に入力される。出力選択部123は、この診断結果に基づき、モータ角度検出部120aが正常であると判断して、モータ角度検出部120aで演算されたモータ回転角度θを、回転情報演算部20に出力する(S106)。
これにより、回転情報演算部20では、モータ回転角度θを用いた演算処理が実施される。
一方、発振子101の故障によって、CLKの周波数がPWM生成回路116の動作保証範囲を超えたとする。この場合、レゾルバ17の励磁を正常に行えなくなるため、レゾルバ17の動作に異常が生じることになる。このとき、CLKの周波数は、レゾルバ診断部121の動作に係る、AD変換器111、CPU112の動作保証範囲を超えていないこととする。従って、レゾルバ診断部121は正常に動作をすることができる。つまり、CPU監視回路117において、レゾルバ診断部121の故障が検出されない。
CPU112は、レゾルバ診断部121において、AD変換器111から、レゾルバ出力信号値Rd及びレゾルバ励磁信号値Rgdを読み込み(S100)、読み込んだ信号値に基づき第1故障診断処理を実行する(S102)。そして、モータ角度検出部120a(厳密にはレゾルバ17の故障)が故障であると診断する(S104のNo)。この診断結果は、出力選択部123に入力される。
また、CLKの周波数がAD変換器111、CPU112の動作保証範囲を超えていないことから、モータ診断部122及びモータ角度推定部120bは正常に動作をすることができる。
CPU112は、モータ診断部122において、AD変換器111から、モータ端子電圧値Vmd及びモータ電流値Imodを読み込み(S108)、読み込んだ値に基づき第2故障診断処理を実行する(S110)。そして、モータ角度推定部120bが正常であると診断する(S112のYes)。この診断結果は、出力選択部123に入力される。
これにより、出力選択部123は、以降は、モータ角度検出部120aからのモータ回転角度θに代えて、モータ角度推定部120bからのモータ回転角度θ’を、回転情報演算部20に出力する(S114)。このようにして、代替機能部であるモータ角度推定部120bの出力値によって制御処理を継続することができる。
更に、電動モータ12に異常が発生したとする。この場合は、モータ診断部122において、モータ角度推定部120bが故障と診断される(S112のNo)。モータ診断部122は、モータ角度推定部120bを故障と診断すると、故障検出信号Erを故障対応部に送信する。これにより、電動パワーステアリング装置の動作が停止される。
一方、電動モータ12が正常なままで、発振子101の故障が進行して、CLKの周波数が、AD変換器111、CPU112の動作保証範囲を超えたとする。この場合は、レゾルバ診断部121及びモータ診断部122が正常に動作をすることができなくなる。本実施形態では、このような場合に、CPU112とは独立に構成されたCPU監視回路117が、CPU112の故障の発生を検出し、故障対応部に対して故障検出信号Erを送信する。これにより、電動パワーステアリング装置の動作が停止される。
以上説明したように、本実施形態の電動パワーステアリング装置によれば、電動モータ12の駆動制御に係る機能部120を、第1機能を有する主機能部120aと、第1機能の代替となる第2機能を有する代替機能部120bとから構成した。更に、主機能部120aの故障を診断する主機能診断部121と、代替機能部120bの故障を診断する代替機能診断部122とを設けた。更に、主機能診断部121及び代替機能診断部122を、主機能部120a及び代替機能部120bの動作保証範囲よりも広い動作保証範囲を有するように構成した。そして、出力選択部123において、主機能診断部121によって主機能部120aが故障したと診断され、かつ代替機能診断部122によって代替機能部120bが正常であると診断されると、主機能部120aからの出力値に代えて、代替機能部120bからの出力値を後段の制御部に出力することが可能である。
これにより、主機能部120aが故障しても、代替機能部120bによって制御処理を継続することが可能である。加えて、主機能部120a及び代替機能部120bの動作保証範囲を超える動作環境になった場合でも、該動作環境が、主機能診断部121及び代替機能診断部122の動作保証範囲内であれば、主機能部120a及び代替機能部120bの故障を正確に診断することが可能である。
更に、本実施形態の電動パワーステアリング装置によれば、主機能診断部121及び代替機能診断部122の故障の発生を監視する故障監視部117を設けた。加えて、故障監視部117を、主機能診断部121及び代替機能診断部122の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲を有するように構成した。そして、故障監視部117において、主機能診断部121及び代替機能診断部122に故障が発生したと検出した場合に、電動パワーステアリング装置の動作を停止することが可能である。
これにより、主機能診断部121及び代替機能診断部122の動作保証範囲を超える動作環境になった場合でも、該動作環境が、故障監視部117の動作保証範囲内であれば、主機能部120a及び代替機能部120bの故障を正確に診断して、電動パワーステアリング装置の動作を停止することが可能である。
ここで、上記説明において、主機能部120aが主機能部に対応し、代替機能部120bが代替機能部に対応する。主機能診断部121及び代替機能診断部122は故障診断部に対応する。ECU15は、アクチュエータ制御部に対応する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づき説明する。図10〜図18は、本発明に係る車載電子制御装置の第2実施形態を示す図である。
(構成)
本実施形態は、上記第1実施形態のロバスト制御部の故障診断部(主機能診断部及び代替機能診断部)において、電動モータ12の駆動制御に関わる機能部において使用される物理値又は該物理値を出力するセンサ等で用いられる物理値に基づき、故障診断処理に加えて、異常挙動低減処理を実施する点が異なる。
ここで、物理値としては、例えば、操舵トルクセンサ14の電源電圧、MCU100の電源電圧、MCU100の動作クロック周波数、各センサの検出値等がある。
具体的に、故障診断部は、各物理値が、予め設定された異常判定しきい値を超える値か否か、及び予め設定された故障検出しきい値を超える値か否かを判定する。そして、異常判定しきい値を超える値であると判定すると、後述する異常挙動低減処理を実施する。
一方、故障診断部は、物理値が、故障検出しきい値を超えたと判定すると、故障を示す診断結果を出力する。
以下、上記第1実施形態と同様の構成部については同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
以下、図10に基づき、故障検出しきい値及び異常判定しきい値について説明する。
図10(a)は、設計段階及び製品段階で定義される故障診断に係るしきい値等の一例を示す図であり、(b)は、故障検出しきい値及び異常判定しきい値の設定例を示す図である。
まず、電動モータ12の駆動制御に関わる各機能部に係る物理値(操舵トルクセンサ14の電源電圧Vts、MCU100の電源電圧Vcc、MCU100の動作クロック周波数CLK、各センサの検出値など)に対して、図10(a)に示す、〔1〕〜〔4〕の4つの値を定義する。ここで、図10における縦軸は故障診断対象の検出値(物理値)となる。
〔1〕第1動作しきい値:正常な操舵性が得られる正常動作範囲の物理値と、性能は劣化するが危険挙動ではない動作範囲(許容できる操舵挙動となる動作範囲)の物理値との境界値。
〔2〕第2動作しきい値:許容できる操舵挙動となる動作範囲の物理値と、危険挙動となる動作範囲の物理値との境界値。
〔3〕ハードウェア(H/W)設計値:H/Wの設計上とりうる限界値。
〔4〕故障検出しきい値:予め設定された故障検出マージンの値と、故障として検出される範囲の物理値との境界の値。
なお、上記〔1〕及び〔2〕は、実際の製品に対して定義される値であり、上記〔3〕及び〔4〕は、製品の設計段階において定義される値である。
なお、上記故障検出マージンは、故障の誤検出を抑制するために設けられるマージンである。
上記各値が、〔2〕>〔4〕>〔1〕>〔3〕、または〔3〕>〔1〕>〔4〕>〔2〕の関係となるようにシステムを設計することが望ましい。
ここで、故障検出しきい値をH/W設計値に近づけると、故障検出マージンが小さくなり、誤検出に対する耐性が悪化する。これを防ぐためには高精度な部品が必要となる(コスト上昇)。また、逆に故障検出マージンを大きくすると故障の検出性が悪化する。つまり、故障の検出性と、誤検出耐性とはトレードオフの関係にある。
図10(a)の例では、故障検出しきい値が、第2動作しきい値よりも物理値の正常値の範囲側に設定されているので、診断対象の物理値が危険挙動領域に入る前に先に故障として検出される。一方、例えば、故障検出しきい値が、第2動作しきい値よりも正常範囲から離れている場合は、診断対象の物理値が故障として検出されないギリギリの領域において危険挙動が発生する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、故障検出マージンの範囲内において、図10(a)に示す範囲W内に、異常判定しきい値を設定した。そして、異常判定しきい値を超える物理値(以下、異常値と称す)について、当該異常値によって生じる操舵の異常挙動を低減する処理(異常挙動低減処理)を実施するようにした。つまり、異常判定しきい値によって、危険挙動領域に入ってしまう可能性があるが、故障として検出されない異常値を検出したことに応じて異常挙動を低減する処理を実施する。これにより、故障検出しきい値はそのままで、第2動作しきい値を引き上げることが可能となる。
異常判定しきい値は、例えば、図10(b)に示すように、故障検出マージンを挙動低減範囲として、挙動低減範囲と正常範囲との境界に設定する。
なお、本実施形態では、上記の故障診断機能及び異常挙動低減機能を、操舵トルクセンサ14の検出値Tを用いた処理を行う主機能部と、モータ回転角度θを用いた処理を行う主機能部とに適用する。
つまり、上記第1実施形態の第1故障診断処理に、異常挙動低減処理を組み込む。
具体的に、操舵トルクセンサ14の電源電圧Vtsが異常判定しきい値を超えている(異常値である)と判定した場合に、A/D変換器111から出力される操舵トルクTdに対して異常挙動低減処理を実施する。また、MCU100の動作クロック信号CLKの周波数が異常値であると判定した場合に、モータ角速度演算部201で演算されるモータ角速度ωに対して異常挙動低減処理を実施する。
図11は、主機能診断部121Aの具体的な構成例を示すブロック図である。
本実施形態において、ECU15は、図11に示すように、操舵トルクセンサ14の検出値Tを用いた処理を行う主機能部(例えば、操舵補助トルク指令値演算部21、SAT推定フィードバック部23等)120Aaの故障を診断すると共に、A/D変換器111から出力されるトルク検出値Tdに対して異常挙動低減処理を実施する主機能診断部121Aを備えている。なお、本実施形態において、ECU15は、主機能部120Aaに対する代替機能部120Abを備える(不図示)。
主機能診断部121Aは、図11に示すように、故障診断処理部500と、異常挙動低減部501とを含んで構成される。
故障診断処理部500は、操舵トルクセンサ14の電源電圧であるトルクセンサ電源電圧Vtsと、予め設定された異常判定しきい値Thv1とを比較して、トルクセンサ電源電圧Vtsが、異常判定しきい値Thv1を超えているか否かを判定する。これにより、トルクセンサ電源電圧Vtsが、異常判定しきい値Thv1を超えていると判定した場合は、異常挙動の低減指令を異常挙動低減部501に出力する。一方、トルクセンサ電源電圧Vtsが、異常判定しきい値Thv1を超えていないと判定した場合は、正常通知を異常挙動低減部501に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Aに出力する。
故障診断処理部500は、更に、トルクセンサ電源電圧Vtsが、予め設定された故障検出しきい値Thv1eを超えているか否かを判定する。これにより、トルクセンサ電源電圧Vtsが、故障検出しきい値Thv1eを超えていると判定した場合は、故障を示す診断結果を出力選択部123Aに出力する。一方、トルクセンサ電源電圧Vtsが、故障検出しきい値Thv1eを超えていないと判定した場合は、正常を示す診断結果を出力選択部123Aに出力する。
異常挙動低減部501は、故障診断処理部500から低減指令を受信した場合、A/D変換器111から出力される操舵トルクTdに対して異常挙動低減処理を実施する。具体的には、操舵トルクTdを、操舵の異常挙動が低減されるように補正する。補正方法としては、例えば、操舵トルクTdの最大値を制限する、操舵トルクTdにオフセット値を加算する、操舵トルクTdにゲインを乗じるなどの方法がある。
異常挙動低減部501は、異常挙動低減処理を施した操舵トルクTd’を、主機能部120Aaに出力する。なお、異常挙動低減部501は、故障診断処理部500から正常通知を受信した場合、A/D変換器111から出力される操舵トルクTdに補正を施さずに、そのままTd’=Tdとして主機能部120Aaに出力する。
以下、主機能診断部121Aで行われる故障診断処理及び異常挙動低減処理を故障診断処理Aと称す。
次に、図12に基づき、主機能診断部121Bの構成を説明する。図12は、主機能診断部121Bの具体的な構成例を示すブロック図である。
本実施形態において、ECU15は、図12に示すように、モータ角速度ωを用いて動作する主機能部である主機能部120Ba(例えば、トルク指令値補償部22、SAT推定フィードバック部23、逆起電圧算出部25、モータ角加速度演算部202等)の故障を診断すると共に、モータ角速度演算部201から出力されるモータ角速度ωに対して異常挙動低減処理を実施する主機能診断部121Bを備えている。なお、本実施形態において、ECU15は、主機能部120Baに対する代替機能部120Bbを備える(不図示)。
主機能診断部121Bは、図12に示すように、故障診断処理部502と、異常挙動低減部503とを含んで構成される。
ここで、MCU100の動作クロック信号CLKが異常になると、サンプリング周波数が変化するため、制御特性が変化する。特に位相進み特性又は位相遅れ特性を有する制御機能は大きな影響を受ける。モータ角速度演算部201は、モータ回転角検出部120で検出したモータ回転角θ(又はθ’)を微分してモータ角速度ωを演算するため位相進み(微分)特性を有している。そのため、動作クロック信号CLKの影響を大きく受ける。
故障診断処理部502は、MCU100の動作クロック信号CLK(以下、単にCLKと称す)を読み込み、当該CLKの周波数を検出する。本実施形態では、このCLKとして、外部のクロックジェネレータ(発振子101)で生成された基準クロック信号CLKを読み込む。また、故障診断処理部502をMCU100の外部に設けて独立に動作させる構成としてもよい。
故障診断処理部502は、検出した周波数fと、異常判定しきい値Thfとを比較して、周波数fが、予め設定された異常判定しきい値Vtfを超えているか否かを判定する。これにより、周波数fが、異常判定しきい値Vtfを超えていると判定した場合は、異常挙動の低減指令を異常挙動低減部503に出力する。一方、周波数fが、異常判定しきい値Vtfを超えていないと判定した場合は、正常通知を異常挙動低減部503に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Bに出力する。
故障診断処理部502は、更に、周波数fが、故障検出しきい値Vtfeを超えているか否かを判定する。これにより、周波数fが、故障検出しきい値Vtfeを超えていると判定した場合は、故障を示す診断結果を出力選択部123Bに出力する。一方、周波数fが、故障検出しきい値Vtfeを超えていないと判定した場合は、正常を示す診断結果を出力選択部123Bに出力する。
異常挙動低減部503は、故障診断処理部502から低減指令を受信した場合、角速度演算部210から出力されるモータ角速度ωに対して異常挙動低減処理を実施する。具体的に、モータ角速度ωを、操舵の異常挙動が低減するように補正する。補正方法としては、上記操舵トルクTdの場合と同様の方法が採用可能である。
異常挙動低減部503は、異常挙動低減処理を施したモータ角速度ω’を、主機能部120Baに出力する。なお、異常挙動低減部503は、故障診断処理部502から正常通知を受信した場合、角速度演算部210から出力されるモータ角速度ωに補正を施さずに、そのままω’=ωとして主機能部120Baに出力する。
以下、故障診断処理部502及び異常挙動低減部503で行われる故障診断処理及び異常挙動低減処理を故障診断処理Bと称す。
(動作)
次に、図13〜図18に基づき、本実施形態の動作を説明する。
図13は、故障検出しきい値に対してギリギリの異常が発生時に危険挙動が発生する場合の第2動作しきい値と故障検出しきい値との関係の一例を示す図である。図14は、トルクセンサ電源電圧Vtsに対して異常判定しきい値を設定して異常挙動低減処理を実施した場合の第1及び第2動作しきい値と、H/W設計値と、異常判定しきい値と、故障検出しきい値との関係の一例を示す図である。図15は、トルクセンサ電源電圧値に対する故障診断処理Aの処理手順の一例を示すフローチャートである。図16(a)は、トルクセンサ電源電圧Vtsが低下時に生じる異常の一例を示す図であり、(b)は、(a)の異常に対して異常挙動低減処理を施した一例を示す図である。図17は、動作クロック周波数fに対して異常判定しきい値を設定して異常挙動低減処理を実施した場合の第1及び第2動作しきい値と、H/W設計値と、異常判定しきい値と、故障検出しきい値との関係の一例を示す図である。図18は、故障診断処理Bの処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、操舵トルクセンサ14のトルクセンサ電源電圧Vtsに対して実施される故障診断処理Aの動作を説明する。
ここでは、操舵トルクセンサ14のトルクセンサ電源電圧Vtsに対して、例えば、図13に示す関係で、上記〔1〕〜〔4〕の値が設定されているとする。
図13に示すように、設計段階において、H/W設計値は4.9[V]に設定されており、故障検出しきい値Thv1eは4.7[V]に設定されている。また、製品において、第1動作しきい値Thm1は4.85[V]となっており、第2動作しきい値Thm2は4.75[V]となっている。
従って、故障検出しきい値Thv1eのギリギリ手前の異常の発生時(例えば、4.72[V])において、トルクセンサ電源電圧Vtsが第2動作しきい値Thm2を超えてしまうため、操舵の挙動が危険挙動の領域に入ってしまう。これにより、故障が検出されない状態で、危険な操舵挙動が発生する恐れがある。
そこで、ここでは、図14に示すように、異常判定しきい値Thv1を4.8[V]に設定した。
いま、主機能診断部121Aにおいて、予め設定された割込みタイミングで、故障診断処理Aが実行されたとする。故障診断処理Aは、MCU100のCPU112においてROM113に予め記憶された故障診断処理Aプログラムを実行することによって開始される。
図15に示すように、MCU100は、故障診断処理部500において、まず、操舵トルクセンサ14に供給されているトルクセンサ電源電圧Vtsを読み込む(S200)。例えば、電圧検出回路等を介してトルクセンサ電源電圧Vtsを読み込む。ここでは、例えば、「Vts=4.95[V]」が読み込まれたとする。故障診断処理部500は、読み込んだVts(4.95[V])と、異常判定しきい値Thv1(4.8[V])とを比較する(S202)。なお、トルクセンサ電源電圧Vtsが正常値(5[V])に対して低くなるほど危険挙動が発生するため、ここでは、VtsがThv1未満になった場合にVtsがThv1を超えたとして、Vtsが異常値であると判定する。同様に、Vtsが故障検出しきい値Thv1e未満になった場合にVtsがThv1eを超えたとして、Vtsが故障として検出される範囲の値であると判定する。
トルクセンサ電源電圧Vtsが4.95[V]の場合、VtsがThv1(4.8[V])以上となるので、故障診断処理部500は、VtsがThv1を超えていないと判定する(S204のNo)。従って、故障診断処理部500は正常通知を異常挙動低減部501に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Aに出力する(S220)。
これにより、異常挙動低減部501は、A/D変換器111から出力される操舵トルクTdを読み込み(S222)、読み込んだTdをそのまま低減処理後の操舵トルクTd’として、主機能部120Aaに出力する(S224)。
一方、読み込んだトルクセンサ電源電圧Vtsが4.75[V]の場合、VtsがThv1(4.8[V])未満となるので、故障診断処理部500は、VtsがThv1を超えていると判定する(S204のYes)。従って、故障診断処理部500は、次に、トルクセンサ電源電圧Vts(4.75[V])と、故障検出しきい値Thv1e(4.7[V])とを比較する(S206)。Vtsが4.75[V]、Thv1eが4.7[V]となっているので、VtsがThv1eを超えていないと判定する(S208のNo)。これにより、故障診断処理部500は、低減指令を異常挙動低減部501に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Aに出力する(S218)。
異常挙動低減部501は、故障診断処理部500からの低減指令に応じて、操舵トルクTdを読み込み(S212)、読み込んだTdに対して異常挙動低減処理を実施する(S214)。
ここで、操舵トルクセンサ14が、操舵トルクの「−10[Nm]〜+10[Nm]」の範囲を、「0〜5[V]」で出力することとする。この場合、トルクセンサ電源電圧Vtsが低下すると、図16(a)に示すように、中立点(0[Nm]、2.5[V])がずれる。つまり、トルクを入力していなくても2.5[V]より低い電圧が検出されるため、マイナスのトルクとして認識されてしまう。
ここで、異常挙動低減部501は、図16(b)に示すように、A/D変換器111から読み込んだ操舵トルクセンサ14の検出値Tのディジタル値Td(以下、単に検出値Tdと称す)に対して、予め設定されたオフセット値を加算して、異常値による操舵挙動への影響を低減する。なお、オフセット値の加算に限らず、検出値Tdに対して、予め設定されたゲインを乗じて、異常値による操舵挙動への影響を低減してもよい。または、操舵トルクTdの上限に制限を設けて、制限値を超える場合に制限値以下に補正することで、異常値による操舵挙動への影響を低減してもよい。
このようにして、検出値Tdに対して異常挙動低減処理を実施すると、異常挙動低減部501は、低減処理の施された操舵トルクTd'を、主機能部120Aaに出力する(S216)。
異常挙動低減処理を施すことによって、図16に示すように、故障検出しきい値Thv1eを変更することなく、第2動作しきい値Tm2を4.75[V]から4.5[V]まで引き下げることができる。つまり、異常挙動低減処理を施すことによって、危険挙動が発生する限界値を引き上げることができる。
また、読み込んだトルクセンサ電源電圧Vtsが4.68[V]の場合、VtsがThv1(4.8[V])未満となるので、故障診断処理部500は、VtsがThv1を超えていると判定する(S204のYes)。従って、故障診断処理部500は、次に、Vts(4.68[V])と、故障検出しきい値Thv1e(4.7[V])とを比較する(S206)。トルクセンサ電源電圧Vtsが4.68[V]、Thv1eが4.7[V]となっているので、VtsがThv1e未満であると判定する(S208のYes)。これにより、故障診断処理部500は、故障を示す診断結果を出力選択部123Aに出力すると共に、低減指令を異常挙動低減部501に出力する。なお、故障が検出された場合でも、異常挙動低減処理を実施するように構成したが、この構成に限らない。故障が検出された場合は、異常挙動低減処理を実施しない構成としてもよい。
異常挙動低減部501は、故障診断処理部500からの低減指令に応じて、操舵トルクTdを読み込み(S212)、読み込んだTdに対して異常挙動低減処理を実施する(S214)。そして、異常低減処理の施された検出値Td’を、主機能部120Aaに出力する(S216)。
次に、MCU100の動作クロック周波数fに基づき実施される故障診断処理Bの動作を説明する。ここでは、例えば、設計段階において、H/W設計値は±2[%]に設定されており、故障検出しきい値Thfeは±10[%]に設定されている。また、製品において、第1動作しきい値Thm1は±5[%]となっており、第2動作しきい値Thm2は±9[%]となっている。例えば、動作クロック周波数が100[MHz]であれば、故障検出しきい値Thfeは110[MHz]及び90[MHz]が設定される。
具体的に、周波数が上昇する側では、設計段階において、H/W設計値は102[%]に設定され、故障検出しきい値Thfeは110[%]に設定されている。また、製品において、第1動作しきい値Thm1は105[%]となっており、第2動作しきい値Thm2は109[%]となっている。
一方、周波数が低下する側では、設計段階において、H/W設計値は98[%]に設定され、故障検出しきい値Thfeは90[%]に設定されている。また、製品において、第1動作しきい値Thm1は95[%]となっており、第2動作しきい値Thm2は91[%]となっている。
従って、故障検出しきい値Thfeのギリギリ手前の異常の発生時(例えば、109.5[%])において、クロック周波数fが第2動作しきい値Thm2を超えてしまうため、操舵の挙動が危険挙動の領域に入ってしまう。これにより、故障が検出されない状態で、危険な操舵挙動が発生する恐れがある。
そこで、ここでは、異常判定しきい値Thfを±7[%]に設定した。
図17は、周波数が上昇する側(+側)の場合の、上記〔1〕〜〔4〕の値と、異常判定しきい値Vtfとの関係の一例を示す図である。
図17の例では、異常判定しきい値Thfは、107[%]に設定される。
いま、主機能診断部121Bにおいて、予め設定された割込みタイミングで、故障診断処理Bが実行されたとする。故障診断処理Bは、MCU100のCPU112においてROM113に予め記憶された故障診断処理Bプログラムを実行することによって開始される。
図18に示すように、MCU100は、故障診断処理部502において、まず、MCU100に供給されている動作クロック信号CLKを読み込み(S300)、読み込んだCLKに基づき動作クロック周波数fを検出する(S302)。ここでは、例えば、100[%]の動作クロック周波数が100[MHz]であるとして、「f=106[MHz]」が検出されたとする。故障診断処理部502は、「f=106[MHz]」と、異常判定しきい値Thf(=107[MHz])とを比較する(S304)。ここでは、周波数fが上昇する側の異常判定しきい値をThfuとし、低下する側の異常判定しきい値をThfdとする。同様に、周波数fが上昇する側の故障検出しきい値をThfueとし、低下する側の故障検出しきい値をThfdeとする。
そして、周波数fが、Thfuを超えた場合に、周波数fが異常値であると判定する。また、周波数fがThfd未満となった場合に、周波数fが異常値であると判定する。同様に、周波数fが故障検出しきい値Thfueを超えた場合に、周波数fが故障として検出される範囲の値であると判定する。また、周波数fが故障検出しきい値Thfde未満となった場合に、周波数fが故障として検出される範囲の値であると判定する。
周波数fが106[MHz]の場合、周波数fがThfu(107[MHz])以下となるので、故障診断処理部500は、周波数fがThfuを超えていないと判定する(S306のNo)。従って、故障診断処理部500は正常通知を異常挙動低減部503に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Bに出力する(S322)。
これにより、異常挙動低減部503は、モータ角速度演算部201から出力されるモータ角速度ωを読み込み(S324)、読み込んだωをそのまま低減処理後のモータ角速度ω’として、主機能部120Baに出力する(S326)。
一方、検出した周波数fが108[MHz]の場合、周波数fがThfu(107[MHz])を超えるので、故障診断処理部500は、周波数fがThfuを超えていると判定する(S306のYes)。従って、故障診断処理部502は、次に、周波数f(108[MHZ])と、故障検出しきい値Thfue(110[MHz])とを比較する(S308)。周波数fが108[MHz]、Thfueが110[MHz]となっているので、周波数fがThfueを超えていないと判定する(S310のNo)。これにより、故障診断処理部502は、低減指令を異常挙動低減部503に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Bに出力する(S320)。
異常挙動低減部503は、故障診断処理部502からの低減指令に応じて、モータ角速度ωを読み込み(S314)、読み込んだωに対して異常挙動低減処理を実施する(S316)。
ここで、異常挙動低減部503は、モータ角速度ωに予め設定されたゲインを乗じて、異常値による操舵挙動への影響を低減する。なお、ゲインを乗じる構成に限らず、モータ角速度ωに対して、予め設定されたオフセット値を加算して、異常値による操舵挙動への影響を低減してもよい。
このようにして、モータ角速度ωに対して異常挙動低減処理を実施すると、異常挙動低減部503は、低減処理の施されたモータ角速度ω’を、主機能部120Baに出力する(S318)。
異常挙動低減処理を施すことによって、図17に示すように、故障検出しきい値Thfueを変更することなく、第2動作しきい値Tm2を109[%]から120[%]まで引き上げることができる。
また、検出した周波数fが111[MHz]の場合、周波数fがThfu(107[MHz])を超えるので、故障診断処理部502は、周波数fがThfuを超えていると判定する(S306のYes)。従って、故障診断処理部502は、次に、周波数f(111[MHz])と、故障検出しきい値Thfue(110[MHz])とを比較する(S308)。周波数fが111[MHz]、Thfueが110[MHz]となっているので、周波数fがThfueを超えていると判定する(S310のYes)。これにより、故障診断処理部502は、故障を示す診断結果を出力選択部123Bに出力すると共に、低減指令を異常挙動低減部503に出力する(S312)。なお、故障が検出された場合でも、異常挙動低減処理を実施するように構成したが、この構成に限らない。故障が検出された場合は、異常挙動低減処理を実施しない構成としてもよい。
異常挙動低減部503は、故障診断処理部502からの低減指令に応じて、モータ角速度ωを読み込み(S314)、読み込んだωに対して異常挙動低減処理を実施する(S316)。そして、異常低減処理の施されたモータ角速度ω’を、主機能部120Baに出力する(S318)。
以上説明したように、本実施形態のECU15によれば、故障検出しきい値とH/W設計値との間に設定された、故障検出マージン内に異常判定しきい値を設定した。更に、検出した物理値(トルクセンサ電源電圧Vts、動作クロック周波数f)と、異常判定しきい値とを比較して、物理値が異常値であるか否かを判定する。そして、物理値が異常値であると判定した場合に、当該異常値によって生じる操舵の異常挙動を低減する処理を実施する。具体的に、物理値がトルクセンサ電源電圧Vtsの場合は、A/D変換器111から出力される操舵トルクTdに対して、予め設定されたオフセット値を加算する。また、物理値が動作クロック周波数fの場合は、モータ角速度演算部201から出力されるモータ角速度ωに対して、予め設定されたゲインを乗じる。
これにより、故障が検出されないギリギリの領域で物理値が異常値となった場合に、異常挙動を低減することができるので、実質的に第2動作しきい値を引き上げることが可能となる。つまり、高コストの部品の追加も無く、かつ故障検出マージンを削らなくても、危険挙動が発生する限界値を引き上げることが可能である。
ここで、上記説明において、故障診断処理部500,502は、故障診断部及び異常判定部を構成する。異常挙動低減部501,503は、異常挙動低減部を構成する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づき説明する。図19〜図23は、本発明に係る車載電子制御装置の第3実施形態を示す図である。
(構成)
本実施形態は、主機能診断部121Cを、操舵トルクセンサ14の検出値を用いた処理を行う主機能部である操舵補助トルク指令値演算部21(以下、主機能部120Caと称す)の後段に設けて、補正対象を操舵トルクTdに代えて、操舵補助トルク指令値Irefにした点が上記第2実施形態と異なる。更に、主機能診断部121Dを、主機能部であるPWM制御部243(以下、主機能部120Daと称す)の後段に設けて、PWM制御部243から出力されるパルス幅変調信号Duを補正して異常挙動を低減する点が上記各実施形態と異なる。
以下、上記各実施形態と同様の構成部については同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
ここで、図19は、主機能診断部121Cの具体的な構成の一例を示すブロック図である。図20は、本実施形態のモータ駆動回路102の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態において、ECU15は、主機能部120Ca(操舵補助トルク指令値演算部21)の故障を診断すると共に、主機能部120Caの出力値に対して異常挙動低減処理を実施する主機能診断部121Cを備えている。なお、本実施形態において、ECU15は、主機能部120Caに対する代替機能部120Cbを備えている(不図示)。主機能診断部121Cは、図19に示すように、主機能部120Caの後段に設けられる。
更に、主機能診断部121Cは、図19に示すように、故障診断処理部506と、異常挙動低減部507とを備えている。
故障診断処理部506は、上記第2実施形態の故障診断処理部500と同様の構成となるので記載を省略する。なお、故障診断処理部506は、診断結果を、出力選択部123Cに出力する。
異常挙動低減部507は、故障診断処理部506から低減指令を受信した場合、主機能部120Caから出力される操舵補助トルク指令値Irefに対して異常挙動低減処理を実施する。具体的には、操舵補助トルク指令値Irefを、操舵の異常挙動が低減されるように補正する。補正方法としては、例えば、操舵補助トルク指令値Irefの最大値を制限する、操舵補助トルク指令値Irefにオフセット値を加算する、操舵補助トルク指令値Irefにゲインを乗じるなどの方法がある。
異常挙動低減部507は、異常挙動低減処理を施した操舵補助トルク指令値Irefcを、出力選択部123Cに出力する。なお、異常挙動低減部507は、故障診断処理部506から正常通知を受信した場合、主機能部120Caから出力される操舵補助トルク指令値Irefに補正を施さずに、そのままIrefc=Irefとして出力選択部123Cに出力する。
以下、本実施形態の主機能診断部121Cで行われる故障診断処理及び異常挙動低減処理を故障診断処理Cと称す。
次に、本実施形態のモータ駆動回路102の詳細な構成を説明する。
本実施形態のモータ駆動回路102は、図20に示すように、主機能部120Da(PWM制御部243)の故障を診断すると共に、主機能部120Daの出力値に対して異常挙動低減処理を実施する主機能診断部121Dを備えている。なお、本実施形態において、モータ駆動回路102は、主機能部120Daに対する代替機能部120Dbを備えている(不図示)。
主機能診断部121Dは、図20に示すように、故障診断処理部508と、異常挙動低減部509とを備えている。更に、異常挙動低減部509は、図20に示すように、主機能部120Daと、出力選択部123Dとの間に設けられている。
ここで、ECU15の備えるMCU100に供給される電源電圧Vcc(以下、電源電圧Vccと称す)は、同じくECU15の備えるA/D変換器(例えば、A/D変換器111)の基準電圧としても使用される。従って、電源電圧Vccのずれは、全てのA/D変換器の出力値のずれとして影響する。
また、MCU100の電源電圧Vccのずれに過敏に影響される機能として、逆起電圧補償がある。逆起電圧補償は、逆起電圧算出部25で算出された逆起電圧EMFを、電圧指令値Vrefに加算することで行われる補償である。これにより補償後電圧指令値Vref’が算出される。この補償後電圧指令値Vref’は、PWM制御部243において、インバータ回路244に印加される電圧で割ってPWMデューティーに変換される。PWM制御部243は、このPWMデューティーに基づきパルス変調信号Duを生成する。
従って、電源電圧Vccが、正常値よりも高い場合に、インバータ電圧が低く検出され、PWMデューティーが高くなる。これにより、アシスト過多の状態が生じる。
故障診断処理部508は、MCU100の電源電圧であるVccと、予め設定された異常判定しきい値Thv2とを比較して、電源電圧Vccが、異常判定しきい値Thv2を超えているか否かを判定する。本実施形態において、故障診断処理部508は、電源電圧Vccの代替として、外部で生成された他の基準電圧を電源電圧Vccとして入力する。または、故障診断処理部508をMCU100の外部で独立して動作させる構成としてもよい。この構成では、異常挙動低減部509は、外部の故障診断処理部508から診断結果を受信して、異常挙動低減処理を実施する。
故障診断処理部508は、電源電圧Vccが、異常判定しきい値Thv2を超えていると判定した場合は、異常挙動の低減指令を異常挙動低減部509に出力する。一方、電源電圧Vccが、異常判定しきい値Thv2を超えていないと判定した場合は、正常通知を異常挙動低減部509に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123D(不図示)に出力する。
故障診断処理部508は、更に、電源電圧Vccが、予め設定された故障検出しきい値Thv2eを超えているか否かを判定する。これにより、電源電圧Vccが、故障検出しきい値Thv2eを超えていると判定した場合は、故障を示す診断結果を出力選択部123Dに出力する。
異常挙動低減部509は、主機能診断部121Cから低減指令を受信した場合、主機能部120Daから出力されるパルス変調信号Duに対して異常挙動低減処理を実施する。具体的には、パルス変調信号Duを、操舵の異常挙動が低減されるように補正する。補正方法としては、例えば、パルス変調信号Duにゲインを乗じるなどの方法がある。
異常挙動低減部509は、異常挙動低減処理を施したパルス変調信号Du’を、出力選択部123Dに出力する。なお、異常挙動低減部509は、主機能診断部121Cから正常通知を受信した場合、主機能部120Daから出力されるパルス変調信号Duに補正を施さずに、そのままDu’=Duとして出力選択部123Dに出力する。
以下、本実施形態の主機能診断部121C及び異常挙動低減部509で行われる故障診断処理及び異常挙動低減処理を故障診断処理Dと称す。
(動作)
次に、図21〜図23に基づき、本実施形態の動作を説明する。
ここで、図21は、故障診断処理Cの処理手順の一例を示すフローチャートである。図22は、電源電圧Vccに対して異常判定しきい値を設定して異常挙動低減処理を実施した場合の第1及び第2動作しきい値と、H/W設計値と、異常判定しきい値と、故障検出しきい値との関係の一例を示す図である。図23は、故障診断処理Dの処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、故障診断処理Cの動作を説明する。
ここで、故障診断処理Cの動作については、異常挙動低減処理を行う対象が異なるのみで、上記第1及び第2動作しきい値と、H/W設計値と、故障検出しきい値、異常判定しきい値Thv1の設定内容は上記第1実施形態の故障診断処理Aと同様となる。また、動作内容についても、上記第1実施形態の故障診断処理Aの動作と一部同様となる。以下、異なる部分のみを詳細に説明する。
いま、主機能診断部121Cにおいて、予め設定された割込みタイミングで、故障診断処理Cが実行されたとする。故障診断処理Cは、MCU100のCPU112においてROM113に予め記憶された故障診断処理Cプログラムを実行することによって開始される。
ここで、ステップS400〜S410の処理は、上記第1実施形態の故障診断処理部500で行われるステップS200〜S210の処理と同様となるので説明を省略する。
まず、MCU100が、故障診断処理部506において、トルクセンサ電源電圧Vtsが異常判定しきい値Thv1を超えていないと判定して、正常通知を異常挙動低減部507に出力し、正常の診断結果を出力選択部123Cに出力したとする(S420)。
この場合、異常挙動低減部507は、故障診断処理部506からの正常通知に応じて、主機能部120Caから出力される操舵補助トルク指令値Irefを読み込み(S422)、読み込んだIrefをそのまま低減処理後の操舵補助トルク指令値Irefcとして、出力選択部123Cに出力する(S424)。
次に、故障診断処理部506において、トルクセンサ電源電圧Vtsが異常判定しきい値Thv1を超えていると判定し(S404のYes)、かつ、Vtsが故障検出しきい値Thv1eを超えていないと判定して(S40のNo)、低減指令を異常挙動低減部507に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Cに出力したとする(S418)。
異常挙動低減部507は、故障診断処理部506からの低減指令に応じて、操舵補助トルク指令値Irefを読み込み(S412)、読み込んだIrefに対して異常挙動低減処理を実施する(S414)。
ここで、異常挙動低減部507は、操舵補助トルク指令値Irefに対して、予め設定されたゲインを乗じて、異常値による操舵挙動への影響を低減する。なお、ゲインを乗じる方法に限らず、上記第2実施形態で説明した他の方法を用いてもよい。
このようにして、操舵補助トルク指令値Irefに対して異常挙動低減処理を実施すると、異常挙動低減部507は、低減処理の施された操舵補助トルク指令値Irefcを、出力選択部123Cに出力する(S416)。
異常挙動低減処理を施すことによって、故障検出しきい値Thv1eを変更することなく、第2動作しきい値Tm2を引き上げることができる。つまり、異常挙動低減処理を施すことによって、危険挙動が発生する限界値を引き上げることができる。
また、故障診断処理部506において、トルクセンサ電源電圧Vtsが異常判定しきい値Thv1を超えていると判定し(S404のYes)、かつ、Vtsが故障検出しきい値Thv1eを超えていると判定したとする(S408のYes)。
これにより、故障診断処理部506は、故障を示す診断結果を出力選択部123Cに出力すると共に、低減指令を異常挙動低減部507に出力する(S410)。なお、故障が検出された場合でも、異常挙動低減処理を実施するように構成したが、この構成に限らない。故障が検出された場合は、異常挙動低減処理を実施しない構成としてもよい。
異常挙動低減部507は、故障診断処理部506からの低減指令に応じて、操舵補助トルク指令値Irefを読み込み(S412)、読み込んだIrefに対して異常挙動低減処理を実施する(S414)。そして、異常低減処理の施された操舵補助トルク指令値Irefcを、出力選択部123Cに出力する(S416)。
次に、故障診断処理Dの動作を説明する。
ここでは、例えば、設計段階において、H/W設計値は±2[%]に設定されており、故障検出しきい値Thv2eは±20[%]に設定されている。また、製品において、第1動作しきい値Thm1は±5[%]となっており、第2動作しきい値Thm2は±15[%]となっている。例えば、電源電圧Vccが5[V]であれば、故障検出しきい値Thv2eは6[V]及び4[V]が設定される。
具体的に、電圧が上昇する側では、設計段階において、H/W設計値は5.1[V]に設定され、故障検出しきい値Thv2eは6[V]に設定されている。また、製品において、第1動作しきい値Thm1は5.25[V]となっており、第2動作しきい値Thm2は5.75[V]となっている。
一方、電圧が低下する側では、設計段階において、H/W設計値は4.9[V]に設定され、故障検出しきい値Thv2eは4[V]に設定されている。また、製品において、第1動作しきい値Thm1は4.75[V]となっており、第2動作しきい値Thm2は4.25[V]となっている。
従って、故障が検出されるまでに約20%のアシスト過多状態となる。そのため、ここでは、このぶれ幅を抑えることも考慮して、異常判定しきい値Thv2として、電圧が上昇する側で5.5[V]を設定し、電圧が低下する側で4.5[V]を設定する。
図22は、電圧が上昇する側(+側)の場合の、上記〔1〕〜〔4〕の値と、異常判定しきい値Thv2との関係の一例を示す図である。
いま、主機能診断部121Dにおいて、予め設定された割込みタイミングで、故障診断処理Dが実行されたとする。故障診断処理Dは、MCU100のCPU112においてROM113に予め記憶された故障診断処理Dプログラムを実行することによって開始される。
故障診断処理部508は、まず、外部からの基準電圧値を電源電圧値Vccとして読み込む(S500)。ここでは、例えば、「Vcc=5.25[V]」が読み込まれたとする。故障診断処理部508は、読み込んだVcc(5.25[V])と、異常判定しきい値Thv2(5.5[V])とを比較する(S502)。なお、電源電圧値Vccが正常値(5[V])に対して高くなるほど危険挙動が発生する可能性が上昇するため、ここでは、VccがThv2を超えた場合に、Vccが異常値であると判定する。同様に、Vccが故障検出しきい値Thv2e未満になった場合にVccがThv2eを超えたとして、Vccが故障として検出される範囲の値であると判定する。
電源電圧値Vccが5.25[V]の場合、VccがThv2(5.5[V])以下となるので、故障診断処理部508は、VccがThv2を超えていないと判定する(S504のNo)。従って、故障診断処理部508は正常通知を異常挙動低減部509に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Dに出力する(S520)。
これにより、異常挙動低減部509は、主機能部120Da(PWM制御部243)から出力されるパルス変調信号Duを読み込み(S522)、読み込んだDuをそのまま低減処理後のパルス変調信号Du’として、出力選択部123Dに出力する(S524)。
一方、読み込んだ電源電圧値Vccが5.75[V]の場合、VccがThv2(5.5[V])を超えるので、故障診断処理部508は、VccがThv2を超えていると判定する(S504のYes)。従って、故障診断処理部508は、次に、電源電圧値Vcc(5.75[V])と、故障検出しきい値Thv2e(6[V])とを比較する(S506)。Vccが5.75[V]、Thv2eが6[V]となっているので、VccがThv2eを超えていないと判定する(S508のNo)。これにより、故障診断処理部508は、低減指令を異常挙動低減部509に出力すると共に、正常を示す診断結果を出力選択部123Dに出力する(S518)。
この場合、異常挙動低減部509は、主機能診断部121Cからの低減指令に応じて、パルス変調信号Duを読み込み(S512)、読み込んだDuに対して異常挙動低減処理を実施する(S514)。
ここで、異常挙動低減部509は、主機能部120Daから読み込んだパルス変調信号Duに対して、予め設定されたゲインを乗じて、異常値による操舵挙動への影響を低減する。なお、ゲインを乗じる方法に限らず、上記第2実施形態で説明した他の方法を用いてもよい。
このようにして、パルス変調信号Duに対して異常挙動低減処理を実施すると、異常挙動低減部509は、低減処理の施されたパルス変調信号Du’を、出力選択部123Dに出力する(S516)。
異常挙動低減処理を施すことによって、図22に示すように、故障検出しきい値Thv2eを変更することなく、第2動作しきい値Thm2を5.75[V]から6.5[V]まで引き上げることができる。つまり、異常挙動低減処理を施すことによって、危険挙動が発生する限界値を引き上げることができる。
また、読み込んだ電源電圧値Vccが6.1[V]の場合、VccがThv2(5.5[V])を超えるので、故障診断処理部508は、VccがThv2を超えていると判定する(S504のYes)。従って、故障診断処理部508は、次に、Vcc(6.1[V])と、故障検出しきい値Thv2e(6[V])とを比較する(S506)。電源電圧値Vccが6.1[V]、Thv2eが6[V]となっているので、VccがThv2e未満であると判定する(S508のYes)。これにより、故障診断処理部508は、故障を示す診断結果を出力選択部123Dに出力すると共に、低減指令を異常挙動低減部509に出力する(S510)。なお、故障が検出された場合でも、異常挙動低減処理を実施するように構成したが、この構成に限らない。故障が検出された場合は、異常挙動低減処理を実施しない構成としてもよい。
異常挙動低減部509は、故障診断処理部508からの低減指令に応じて、操舵トルクTdを読み込み(S512)、読み込んだTdに対して異常挙動低減処理を実施する(S514)。そして、異常低減処理の施された検出値Td’を、出力選択部123Dに出力する(S516)。
以上説明したように、本実施形態のECU15によれば、故障検出しきい値とH/W設計値との間に設定された、故障検出マージン内に異常判定しきい値を設定した。更に、検出した物理値(トルクセンサ電源電圧Vts、動作クロック周波数f)と、異常判定しきい値とを比較して、物理値が異常値であるか否かを判定する。そして、物理値が異常値であると判定した場合に、当該異常値によって生じる操舵の異常挙動を低減する処理を実施する。具体的に、物理値がトルクセンサ電源電圧Vtsの場合は、主機能部120Ca(操舵補助トルク指令値演算部21)から出力される操舵補助トルク指令値Irefに対して、予め設定されたゲインを乗じる。また、物理値が電源電圧Vccの場合は、主機能部120Da(PWM制御部243)から出力されるパルス変調信号Duに対して、予め設定されたゲインを乗じる。
これにより、故障が検出されないギリギリの領域で物理値が異常値となった場合に、異常挙動を低減することができるので、実質的に第2動作しきい値を引き上げることが可能となる。つまり、高コストの部品の追加も無く、かつ故障検出マージンを削らなくても、危険挙動が発生する限界値を引き上げることが可能である。
ここで、上記説明において、故障診断処理部506,508は、故障診断部及び異常判定部を構成する。異常挙動低減部507,509は、異常挙動低減部を構成する。
(変形例)
(1)上記第2及び第3実施形態では、主機能部及び代替機能部を有するロバスト制御部に対して、上記故障診断処理及び上記異常挙動低減処理を実施する構成としたが、この構成に限らない。主機能部のみを備えた機能部に対しても、上記故障診断処理及び上記異常挙動低減処理を実施する構成としてもよい。
(2)上記第2及び第3実施形態では、操舵トルクセンサ14の検出値Tを用いた処理を行う主機能部Aa及びCa、モータ回転角度を用いた処理を行う主機能部Ba、逆起電圧補償を行って算出される補償後電圧指令値Vref’を用いた処理を行う主機能部120Daに対して、上記故障診断処理及び上記異常挙動低減処理を実施する構成としたが、この構成に限らない。
例えば、上記第1実施形態のレゾルバ出力信号値Rdを用いてモータ回転角度θを検出するモータ角度検出部120aなど他の主機能部に対して、上記故障診断処理及び上記異常挙動低減処理を実施する構成としてもよい。
(3)上記第2実施形態では、操舵トルクセンサ14の電源電圧Vtsに基づき、上記故障診断処理Aを実施する構成としたが、この構成に限らない。A/D変換器111の基準電圧となる電源電圧Vccに基づき、主機能部120Aaの故障を診断すると共に、A/D変換器111の出力値Tdに対して異常挙動低減処理を実施する構成としてもよい。この場合は、上記故障診断処理Aにおいて、電源電圧Vtsを電源電圧Vccに置き換えただけで、処理内容は同様となる。
(4)上記第2実施形態では、位相進み特性を有する主機能部であるモータ角速度演算部201の出力値であるモータ角速度ωに対して異常挙動低減処理を実施する構成としたが、この構成に限らない。例えば、位相遅れ特性(積分演算)を行う主機能部を有している場合は、当該主機能部の出力値に対して異常挙動低減処理を実施する構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、各故障診断部で行われる処理を、MCU100のCPU112において、専用のプログラムを実行することで実現する構成としたが、この構成に限らない。各故障診断部の一部又は全部をハードウェア主体で構成してもよい。特に、異常挙動低減部は、オフセットの加算やゲインの乗算等を行って各低減対象の補正を行うので、ハードウェアで構成することが容易である。このことは、回転情報演算部20、操舵補助トルク指令値演算部21、トルク指令値補償部22、SAT推定フィードバック部23、逆起電圧算出部25、モータ駆動回路102の機能についても同様であり、これらの全てをハードウェア主体で構成してもよいし、ソフトウェア主体で処理するように構成してもよい。
(6)上記実施形態において、本発明に係る車載電子制御装置を電動パワーステアリング装置に適用する例を説明したが、この構成に限らない。車載の動作機構部をアクチュエータを用いて駆動制御する装置であれば、他の装置に適用してもよい。
また、上記実施形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、均等物等は本発明に含まれるものである。
SM…ステアリング機構、1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、2a…入力軸、2b…出力軸、3…ステアリングコラム、4,6…ユニバーサルジョイント、5…中間シャフト、8…ステアリングギヤ機構、9…タイロッド、WL,WR…転舵輪、10…操舵補助機構、11…減速機構、12…電動モータ、14…操舵トルクセンサ、15…ECU、16…車速センサ、20…回転情報演算部、25…逆起電圧算出部、201…モータ角速度演算部、202…モータ角加速度演算部、21…操舵補助トルク指令値演算部、22…指令値補償部、23…SAT推定フィードバック部、100…MCU、101…発振子、102…モータ駆動回路、110…入力インターフェース部、111…A/D変換器、112…中央処理装置、113…ROM、114…RAM、115…出力インターフェース部、116…PWM生成回路、120…機能部、120a,120Aa〜Da…主機能部、120b…代替機能部、121,121A〜D…主機能診断部、122…代替機能診断部、123,123A〜D…出力選択部、240…減算部、241…電流制御部、242…加算部、243…PWM制御部、244…インバータ回路、245…モータ電流検出部、312…位相補償部、313…センタ応答性改善部、314…加算部、43…収斂性補償部、44…慣性補償部、45,46…加算部、500,502,506,508…故障診断部、501,503,507,509…異常挙動低減部

Claims (11)

  1. 車載装置の動作機構に与える駆動力を発生するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御部と、
    前記アクチュエータの駆動制御に関わる機能である第1機能を有する主機能部と、
    前記第1機能の代替となる機能である第2機能を有する代替機能部と、
    前記主機能部の故障を診断する故障診断部と、
    前記故障診断部の故障の発生を監視する故障監視部と、
    前記故障監視部の監視結果に基づき、前記故障診断部に故障が発生したと判定すると、当該車載電子制御装置の動作を停止する処理を実行する動作停止処理部と、を備え、
    前記アクチュエータ制御部は、前記主機能部の出力値に基づく制御処理である第1制御処理と前記代替機能部の出力値に基づく制御処理である第2制御処理とを有し、前記故障診断部の診断結果に基づき、前記主機能部が正常であると判定すると前記第1制御処理を実行して前記アクチュエータを駆動制御し、前記主機能部が故障していると判定すると前記第2制御処理を実行して前記アクチュエータを駆動制御し、
    前記故障診断部は、前記主機能部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲で前記主機能部を診断可能に設計されており、
    前記故障監視部は、前記故障診断部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲で前記故障診断部を診断可能に設計されていることを特徴とする車載電子制御装置。
  2. 前記故障診断部は、前記故障の診断対象で使用される物理値が予め設定された故障検出範囲内の値であるか否かを判定するためのしきい値である故障検出しきい値と、前記物理値とに基づき、該物理値が前記故障検出範囲内の値であるか否かを判定し、前記故障検出範囲内の値であると判定すると前記診断対象を故障と診断し、前記故障検出範囲外の値であると判定すると前記診断対象を正常と診断するようになっており、
    前記物理値に対して予め設定された正常値の範囲と前記故障検出しきい値との間に予め設定された故障の誤検出を抑制する数値範囲である故障検出マージン内の値であって、前記物理値が異常値であるか否かを判定するためのしきい値である異常判定しきい値と、前記物理値とに基づき、該物理値が異常値であるか否かを判定する異常判定部と、
    前記異常判定部の判定結果に基づき、前記物理値が、前記異常値であると判定すると、該異常値によって生じる前記動作機構の異常挙動を低減する異常挙動低減部と、を備えることを特徴とする請求項に記載の車載電子制御装置。
  3. 前記異常挙動低減部は、前記故障の診断対象で使用される物理値を、当該物理値が前記診断対象に入力される前に補正することによって、前記異常挙動を低減することを特徴とする請求項に記載の車載電子制御装置。
  4. 前記アクチュエータ制御部は、プロセッサと、アナログの入力値をディジタルの値に変換して前記プロセッサに入力するA/D変換器と、を含んで構成され、
    前記第1機能又は前記第2機能の少なくとも一方は、前記プロセッサによってプログラムを実行することで実現され、
    前記物理値は、前記プロセッサに供給されると共に前記A/D変換器の基準電圧としても使用される電源電圧値を含み、
    前記異常挙動低減部は、前記電源電圧値が前記異常値であると判定すると、前記A/D変換器の出力値を、該出力値が該出力値を使用する前記故障の診断対象に入力される前に補正して、前記異常挙動を低減することを特徴とする請求項に記載の車載電子制御装置。
  5. 車載装置の動作機構に与える駆動力を発生するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御部と、
    前記アクチュエータの駆動制御に関わる機能である第1機能を有する主機能部と、
    前記第1機能の代替となる機能である第2機能を有する代替機能部と、
    前記主機能部の故障を診断する故障診断部と、を備え、
    前記アクチュエータ制御部は、前記主機能部の出力値に基づく制御処理である第1制御処理と前記代替機能部の出力値に基づく制御処理である第2制御処理とを有し、前記故障診断部の診断結果に基づき、前記主機能部が正常であると判定すると前記第1制御処理を実行して前記アクチュエータを駆動制御し、前記主機能部が故障していると判定すると前記第2制御処理を実行して前記アクチュエータを駆動制御し、
    前記故障診断部は、前記主機能部の動作保証範囲よりも広い動作保証範囲で前記主機能部を診断可能に設計されていると共に、前記故障の診断対象で使用される物理値が予め設定された故障検出範囲内の値であるか否かを判定するためのしきい値である故障検出しきい値と、前記物理値とに基づき、該物理値が前記故障検出範囲内の値であるか否かを判定し、前記故障検出範囲内の値であると判定すると前記診断対象を故障と診断し、前記故障検出範囲外の値であると判定すると前記診断対象を正常と診断するようになっており、
    前記物理値に対して予め設定された正常値の範囲と前記故障検出しきい値との間に予め設定された故障の誤検出を抑制する数値範囲である故障検出マージン内の値であって、前記物理値が異常値であるか否かを判定するためのしきい値である異常判定しきい値と、前記物理値とに基づき、該物理値が異常値であるか否かを判定する異常判定部と、
    前記異常判定部の判定結果に基づき、前記物理値が、前記異常値であると判定すると、該異常値によって生じる前記動作機構の異常挙動を低減する異常挙動低減部と、を備え、
    前記アクチュエータ制御部は、プロセッサを含んで構成され、
    前記第1機能又は前記第2機能の少なくとも一方は、前記プロセッサの動作クロック信号によってサンプリング周波数が決定される、位相進み特性又は位相遅れ特性を有する機能である位相特性機能であり、
    前記物理値は、前記動作クロック信号を含み、
    前記異常挙動低減部は、前記故障の診断対象の出力値を補正することによって、前記異常挙動を低減すると共に、前記動作クロック信号の周波数が前記異常値であると判定すると、前記アクチュエータ制御部で用いられる前記位相特性機能を有する機能部の出力値を補正して、前記異常挙動を低減することを特徴とする車載電子制御装置。
  6. 前記動作クロック信号の周波数に対応する前記故障検出しきい値は、前記周波数が低下する側のしきい値である故障検出下限しきい値を含み、
    前記動作クロック信号の周波数に対応する前記異常判定しきい値は、前記周波数が低下する側のしきい値である異常判定下限しきい値を含み、
    前記故障診断部は、位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記故障検出下限しきい値とに基づき、前記周波数が前記故障検出範囲内の値であるか否かを判定し、
    前記異常判定部は、位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記異常判定下限しきい値とに基づき、前記物理値が異常値であるか否かを判定し、
    前記異常挙動低減部は、位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記動作クロック信号の周波数が前記異常判定下限しきい値を低下する側に超えた異常値であると判定すると、前記アクチュエータ制御部で用いられる前記位相進み特性の前記位相特性機能を有する機能部の出力値を予め設定された値だけ低減させる補正を行うことを特徴とする請求項に記載の車載電子制御装置。
  7. 前記動作クロック信号の周波数に対応する前記故障検出しきい値は、前記周波数が上昇する側のしきい値である故障検出上限しきい値を含み、
    前記動作クロック信号の周波数に対応する前記異常判定しきい値は、前記周波数が上昇する側のしきい値である異常判定上限しきい値を含み、
    前記故障判定部は、位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記故障検出上限しきい値とに基づき、前記周波数が前記故障検出範囲内の値であるか否かを判定し、
    前記異常判定部は、位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数と前記異常判定上限しきい値とに基づき、前記周波数が異常値であるか否かを判定し、
    前記異常挙動低減部は、位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部に対して、前記周波数が前記異常判定上限しきい値を前記上昇する側に超えた異常値であると判定すると、前記アクチュエータ制御部で用いられる前記位相遅れ特性の前記位相特性機能を有する機能部の出力値を予め設定された値だけ増加させる補正を行うことを特徴とする請求項又は請求項に記載の車載電子制御装置。
  8. 前記異常挙動低減部は、補正対象値に対して最大値を制限するリミッタ処理、補正対象値に対してゲインを乗じるゲイン補正処理、及び補正対象値に対してオフセット値を加算するオフセット補正処理のうちいずれか1の処理を行うことによって、前記異常挙動を低減することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
  9. 前記故障診断部は、前記主機能部に加えて前記代替機能部の故障を診断し、
    前記アクチュエータ制御部は、前記故障診断部の診断結果に基づき、前記主機能部が故障していると判定し、かつ前記代替機能部が正常であると判定すると、前記第2制御処理を実行し、前記主機能部及び前記代替機能部が共に故障していると判定すると、少なくとも、前記第1制御処理及び前記第2制御処理を停止することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
  10. 前記アクチュエータの駆動制御に係る物理値を検出する複数種類のセンサを備え、
    前記主機能部は、前記第1機能として、前記複数種類のセンサのうち予め設定された種類のセンサの検出値を用いて前記駆動制御に係る値を演算する機能を有し、
    前記代替機能部は、前記第2機能として、前記複数種類のセンサのうち予め設定された前記主機能部とは異なる種類のセンサの検出値を用いて前記駆動制御に係る値を演算する機能を有することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
  11. 前記アクチュエータは電動モータであり、
    前記アクチュエータ制御部は、プロセッサと、アナログの入力値をディジタルの値に変換して前記プロセッサに入力するA/D変換器と、を備え、
    前記電動モータを構成する回転子の回転位置を検出する位置検出センサを備え、
    前記主機能部は、前記第1機能として、前記プロセッサによって、前記物理値である前記位置検出センサで検出した回転位置に基づき前記電動モータの回転角度を算出する機能を有し、
    前記代替機能部は、前記第2機能として、前記プロセッサによって、前記物理値である前記電動モータのモータ端子電圧及びモータ電流に基づき前記電動モータの回転角度を推定する機能を有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
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