JP5011554B2 - 印刷装置 - Google Patents
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Description
最近では、より早く大量の印刷物を得たいというユーザからの要望に応えるために、1速〜6速:60〜135枚/分に設定されているものや、1速〜7速:60〜150枚/分に設定されている高速機種も登場してきている。
このため、排紙台を用紙の積載されるほぼ鉛直・上下方向に移動可能に構成すると、エンドフェンスの長さが上下方向に非常に長く必要となり、排紙台の大型化、ひいては装置の大型化を招いてしまう。このような背景から、印刷装置では、排紙台の位置を上下方向に移動しないで固定式とするのが一般的であり、自ずと排出・積載される用紙の最大積載許容枚数(以下、「最大積載可能枚数」と言い替える)には限界がある。
このような印刷装置では、特許文献4の従来技術に記載されているように、排紙台に排出・積載された用紙の積載枚数を計測手段で常時計測し、最大積載可能枚数になると、その状態が警告表示されて装置が停止するように構成されている。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、印刷速度毎に排紙台の最大積載可能枚数の設定を可能に構成することにより、排出シートのジャム(排紙ジャム)の発生確率を低減することができる印刷装置を提供することを主な目的とする。
請求項1記載の発明は、給送されてくるシートに印刷を行う印刷部と、該印刷部で印刷されたシートが排出・積載されるシート排出台を備えた排出部とを具備し、印刷動作中に印刷速度が変更可能な印刷装置において、印刷速度毎に、前記シート排出台に積載されるシートの最大積載可能枚数を設定する最大積載可能枚数設定手段と、前記シート排出台に積載されるシートの積載枚数を認識する積載枚数認識手段と、前記積載枚数認識手段により認識された前記積載枚数と前記最大積載可能枚数設定手段により設定された前記最大積載可能枚数とを比較する積載枚数比較手段と、前記積載枚数認識手段により認識された前記積載枚数が、前記最大積載可能枚数に達したときに、警告報知を行う警告報知手段とを有し、前記印刷動作中における印刷速度の変更時に、前記最大積載可能枚数の設定の中から変更後の印刷速度に応じた前記最大積載可能枚数を再設定可能であり、前記積載枚数比較手段は、前記積載枚数認識手段により認識された積載枚数が、前記最大積載可能枚数設定手段により、変更後の印刷速度に応じて設定された前記最大積載可能枚数を超えたときに、印刷動作を停止させるとともに前記警告報知を行うように前記警告報知手段を制御し、かつ、前記積載枚数認識手段により認識された現在の積載枚数が、現在印刷動作中の印刷速度より速い印刷速度に応じて設定された前記最大積載可能枚数を超えているときには、前記速い印刷速度への変更を禁止することを特徴とする。
版胴8は、インキ供給パイプを兼ねている支軸11に回転自在に支持された図示しない一対のフランジの外周面に多孔性支持板8aを巻着して構成されている。版胴8は、版胴駆動手段としての例えばDCモータからなるメインモータ210によって、図示しないベルトやギヤ等の駆動力伝達手段を介して図1の矢印A方向に回転駆動される。支軸11は、その先端部を印刷装置本体100の側板に支持されており、支軸11には、インキ供給手段9にインキを供給するための複数の小さな孔が穿設されている。上記図示しない各フランジは、軸受(図示せず)を介して支軸11に回転自在に支持されている。多孔性支持板8は、ステンレススチールの簿板等で形成されており、多数の開孔が形成された開口部と開口が形成されていない非開口部とを有しており、開口部の周方向の長さは例えばA3サイズの用紙に対して印刷を行うことが可能な長さに形成されている。非開口部には、版胴8の一母線と平行な平面を有するステージ部12が配置されている。ステージ部12の上面にはマスタの先端を係止する開閉自在なクランパ13が配置されている。多孔性支持板8aの外側には、ポリエステルあるいはステンレススチール製の細線等からなる図示しないメッシュスクリーンが1〜3層巻装されている。
インキ供給手段9は、上記インキ供給パイプを兼ねた支軸11と、版胴8の内部に配設されていて、支軸11に垂設されている図示しない一対のインキ側板間に回転自在に配設されたインキローラ14と、インキローラ14と平行に配設されインキローラ14との間に支軸11より供給されたインキによって断面ほぼ楔状のインキ溜まり15aを形成するドクターローラ15等とで構成されている。インキローラ14は、図示しないギヤ列等の駆動力伝達手段を介してメインモータ210からの
マスタ貯容手段20は、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせたマスタ26をロール状に巻成したマスタロール27の芯部27aを回転自在かつ着脱自在に支持している。マスタ貯容手段20よりもマスタ搬送方向下流側には、プラテンローラ21およびサーマルヘッド22が配置されている。プラテンローラ21は、印刷装置本体100の図示しない側板に回転自在に支持されており、図示しない駆動源としてのステッピングモータによって回転駆動される。
ガイド板28は、側板に固定されており、テンションローラ対24、反転ローラ対25によって搬送されるマスタ26をガイドし、マスタ26の先端を版胴8の外周面へと案内する。また、テンションローラ対24と反転ローラ対25との間のマスタ搬送路上等にも、製版されたマスタ26を案内するガイド板が適宜配設されている。
分離ローラ32および分離コロ33の用紙搬送方向下流側には、レジストローラ対34が配置されている。レジストローラ対34は、駆動ローラ34aと従動ローラ34bとからなり、版胴駆動手段からの回転駆動力をギヤやカム等の駆動伝達手段で伝達されることにより、駆動ローラ31aが版胴8の回転に合わせた所定のタイミングで回転し、用紙Sを印刷部2に向けて給送する。
排版ボックス42は、その内部に使用済みマスタ26aを排版・貯容するものであり、印刷装置本体100に対して着脱自在に設けられている。圧縮板43は、上排版部材40と下排版部材41とによって運ばれてきた使用済みマスタ26aを排版ボックス42の内部に押し込むためのもので、図示しない昇降手段によって上下動自在に支持されている。
排紙搬送手段51は、駆動ローラ53、従動ローラ54、多数の開孔を有する無端ベルト55、吸着ファン56等を有している。駆動ローラ53と従動ローラ54は、図示しないユニット側板に回転自在に支持されていて、駆動ローラ53と従動ローラ54との間には、無端ベルト55が巻き掛けられている。駆動ローラ53は、駆動モータ211で回転駆動される。排紙搬送手段51は、吸着ファン56の吸引力によって無端ベルト55上に印刷済みの用紙Sを図1の矢印で示す用紙搬送方向(もしくは排紙方向)に搬送する。
無端ベルト55の下方近傍には、排紙搬送手段51によって排紙台52に搬送され積載される用紙の積載枚数を計数するための、反射型のフォトセンサからなる排紙センサ59が配置されている。排紙センサ59に加算機能を付加したものは、排紙台52に積載される用紙の積載枚数を認識する積載枚数認識手段として機能し、これを以下、「カウンタ59A」という。
排紙台52は、上記背景技術で説明したと同様の固定式のものであり、それに排出・積載される用紙の最大積載可能枚数(最大積載許容枚数)には限界があるが、本実施形態では後述するように印刷速度毎に変更設定可能な手段を有している。
印刷部2、給紙部4および排紙部6の上記各モータ等の駆動手段は、従来と同様に、版胴8の回転速度、すなわち印刷速度に応じて各回転速度が自動で変更されるようになっている。
操作パネル80のテンキー86からは、印刷枚数等の数値情報を置数・入力し、印刷速度設定キー90で印刷速度を設定し、製版スタートキー81、または印刷スタートキー82を押下し、製版スタートキー81を押下後、装置内の排版動作および画像読取動作が行われる。連続キー84が押下されている状態であれば、自動的に印刷動作に移る。連続キー84が押下されていない状態であれば、製版動作終了後に印刷スタートキー82を押下することによって、初期設定した設定印刷枚数、印刷速度で印刷動作が行われる。クリア/ストップキー85は孔版印刷装置1の動作を停止させる際、あるいは置数のクリア時に押下され、エンターキー87は各種設定時に数値等を設定する際に、プログラムキー88はよく行う操作を登録したり、それを呼び出したりする際にそれぞれ押下される。モードクリアキー89は、各穫のモードをクリアして初期状態に戻す際に押下される。4方向キー91は上キー91a、下キー91b、左キー91c、右キー91dを有しており、画像編集時に画像位置調整する場合あるいは各種設定時に数値や項目等を選択する場合等に押下される。
選択設定キー94aは変倍時の、選択設定キー94bは位置調整時の選択設定機能を有する。初期設定キー92の初期設定内の項目に、本実施形態に特有の最大積載可能枚数設定が割り当てられており、印刷速度毎に、排紙台52に積載される印刷済みの用紙の最大積載可能枚数を設定する最大積載可能枚数設定手段を構成している。
選択設定キー94dは、用紙の種類を選択するシート種類選択手段として機能する。また、表示装置94には、図示しないが「製版・プリントできます」のような孔版印刷装置1の状態が表示される他、製版、あるいは排版ジャム、給紙あるいは排紙ジャムのアラーム、印刷枚数、マスタ、インキ等のサプライの供給表示等も行われる。
また、表示装置94は、後述するように、積載枚数認識手段により認識された排紙台52への積載枚数が、最大積載可能枚数に達したときに、警告表示・警告報知を行う警告表示手段・警告報知手段として機能する。警告報知を行う警告報知手段は、表示装置94に限らず、例えばLED点滅表示や、音声による報知や、ブザー吹鳴報知などでもよく、さらにはそれらを適宜組合わせたものでもよい。
なお、積載枚数認識手段は、カウンタ59Aに限らず、CPU221およびRAM223が担うようにしてもよい。
また、CPU221は、カウンタ59Aにより計数・認識された現在の積載枚数が、現在印刷動作中の印刷速度より速い印刷速度に応じて設定された最大積載可能枚数を超えているときには、前記速い印刷速度への変更を禁止する積載枚数比較手段としての機能を有する。
オペレータやユーザ(以下、「ユーザ」という)により画像読取部7に原稿60がセットされ、操作パネル80上の製版スタートキー81が押下されると、画像読取部7において原稿60の読取動作が行われる。読み取られた画像は図示しないA/D変換装置によりデジタル画像データ信号として図示しない画像メモリ内に格納される。読取動作と同時に、メインモータ210が駆動されることにより、版胴8が図1に示す版胴8のホームポジションから回転を開始し、排版部5によって版胴8上から使用済みマスタ26aの剥離・排版動作が行われる。排版部5の上記各排版手段によって版胴8上より剥離された使用済みマスタ26aは、排版ボックス42内に廃棄されるとともに圧縮板43によって圧縮される。排版動作完了後、版胴8はメインモータ210の駆動により再び回転して、クランパ13が図1においてほぼ右横に位置する版胴8の回転位置、すなわち給版待機位置で停止し、図示しない開閉手段の作動によってクランパ13が開放されて給版待機状態となる。
まず、ステップS1において、操作パネル80のテンキー86により用紙Sの印刷枚数を、印刷速度設定キー90により印刷速度を設定する。ここで、実施例的には、印刷枚数として1000枚を、印刷速度として5速を設定したものとする。
ステップS2に進み、印刷スタートキー82を押下して印刷動作を開始する。次いで、ステップS3に進み、図4に示すようにROM223に設定されている各印刷速度での最大積載可能枚数から、ステップS1で設定された印刷速度と一致する印刷速度での最大積載可能枚数を現在の最大積載可能枚数(Pmax)とする。ここで、Pmaxは現在の最大積載可能枚数を意味する。実施例的には、5速のPmax=900枚となる。
図4に示すように、上述した従来の問題点を解消できるように、印刷速度が増加するにしたがって最大積載可能枚数を小さくなる傾向で設定していることが分かる。図4や後述の図6に記載されている印刷速度毎の最大積載可能枚数の設定は、あくまでも本願発明を理解し易いようにするための仮の値(仮のデフォルト値)であり、詳細な数値は例えば印刷装置の機種毎に、排紙台のレイアウトや印刷速度の設定値(例えば、6速が180枚/分の場合の設定等)なども考慮しての実験を繰り返すことなどで設定されるものである。
ここで、Pmax’は、図4で設定されている最大積載可能枚数から、ユーザにより要求された印刷速度と一致する印刷速度での最大積載可能枚数を意味する。
Pmax’がPより多い場合はステップS9へ移行して、印刷速度変更の処理を行う。実施例的には、6速への変更要求なのでPmax’は800となり、Pが800未満ならばステップS9へ移行する。一方、Pmax’がPより少ない場合はステップS11へ移行する。
ステップS9において、ユーザから要求された印刷速度への速度変更処理を行う。すなわち、上述の実際の印刷速度変更はここで行われ、速度表示器90Aもここで変わる。
ステップS10において、変更後の印刷速度の最大積載可能枚数(Pmax’)を現在の最大積載可館枚数(Pmax)とする。すなわち、PmaxにPmax’を代入する。実施例的には、Pmaxが800枚となる。
次いで、ステップS13に進んで、表示パネル80の表示装置94に排紙台52の積載枚数オーバー警告として、例えば「排紙台の最大積載可能枚数をオーバーしましたので、排紙台上の印刷済みの用紙を取り除いて下さい。」という警告メッセージ内容が表示される。ユーザは、表示装置94の上記警告メッセージ内容を視認して排紙台52上の印刷済みの用紙Sを取り除く操作を行うこととなる。
用紙種類も考慮した場合は、図6に示すような表示装置94への設定画面となる。初期設定キー92の初期設定内の項目に、図6(a)に示す最大積載可能枚数に関する用紙種類(標準、厚紙、薄紙の3種類)の画面を表示し、次いで、標準、厚紙、薄紙のうちの何れか一つの使用する用紙を4方向キー91およびエンターキー87を用いて確定・設定する。同図(b)、(c)、(d)に、用紙種類および印刷速度毎の最大積載可能枚数の設定画面例を示した。確定・設定内容は上述したと同様である。
すなわち、ステップS21では、操作パネル80のテンキー86により用紙Sの印刷枚数を、印刷速度設定キー90により印刷速度を、選択設定キー94d、4方向キーおよびエンターキー87により用紙種類を設定する。
ステップS23では、図6で設定されている各用紙種類、印刷速度での最大積載可能枚数から、ステップS21で設定された用紙種類、印刷速度と一致する用紙種類、印刷速度での最大積載可能枚数を現在の最大積載可能枚数(Pmax)とする。
ステップS28では、要求された印刷速度とステップS21で設定されている用紙種類から算出される最大積載可能枚数(Pmax’)が排紙台52の用紙積載枚数(P)より多いか少ないかの判断を行う。ここで、Pmax’は、図6で設定されている最大積載可能枚数から、ユーザにより要求された印刷速度と一致する印刷速度での最大積載可能枚数を意味する。Pmax’がPより多い場合はステップS29へ移行し印刷速度変更の処理を行う。一方、Pmax’がPより少ない場合はステップS31へ移行する。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態等について説明したが、本発明が開示する技術内容は、上述した実施形態等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
2 印刷部
4 給紙部(シート給送部)
6 排紙部(排出部)
52 排紙台(シート排出台)
59A カウンタ(積載枚数認識手段)
91 4方向キー(最大積載可能枚数設定手段を構成)
92 初期設定キー(最大積載可能枚数設定手段を構成)
94 表示装置(警告報知手段・警告表示手段、最大積載可能枚数設定手段を構成)
94d 選択設定キー(シート種類選択手段)
200 制御手段
221 CPU(積載枚数比較手段)
222 ROM
223 RAM
S 用紙(シート、被印刷媒体)
Claims (1)
- 給送されてくるシートに印刷を行う印刷部と、該印刷部で印刷されたシートが排出・積載されるシート排出台を備えた排出部とを具備し、印刷動作中に印刷速度が変更可能な印刷装置において、
印刷速度毎に、前記シート排出台に積載されるシートの最大積載可能枚数を設定する最大積載可能枚数設定手段と、
前記シート排出台に積載されるシートの積載枚数を認識する積載枚数認識手段と、
前記積載枚数認識手段により認識された前記積載枚数と前記最大積載可能枚数設定手段により設定された前記最大積載可能枚数とを比較する積載枚数比較手段と、
前記積載枚数認識手段により認識された前記積載枚数が、前記最大積載可能枚数に達したときに、警告報知を行う警告報知手段と、
を有し、
前記印刷動作中における印刷速度の変更時に、前記最大積載可能枚数の設定の中から変更後の印刷速度に応じた前記最大積載可能枚数を再設定可能であり、
前記積載枚数比較手段は、前記積載枚数認識手段により認識された積載枚数が、前記最大積載可能枚数設定手段により、変更後の印刷速度に応じて設定された前記最大積載可能枚数を超えたときに、印刷動作を停止させるとともに前記警告報知を行うように前記警告報知手段を制御し、かつ、前記積載枚数認識手段により認識された現在の積載枚数が、現在印刷動作中の印刷速度より速い印刷速度に応じて設定された前記最大積載可能枚数を超えているときには、前記速い印刷速度への変更を禁止することを特徴とする印刷装置。
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