JP4673036B2 - 製版装置および製版印刷装置 - Google Patents
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Description
請求項1記載の発明は、繰り出し可能なマスタを製版する製版手段と、該製版手段よりマスタ搬送方向の下流側に設けられマスタを切断する切断手段と、上記製版手段により製版されたマスタを貯留するマスタ貯留手段と、該製版済みのマスタをマスタ貯留手段に搬送するマスタ搬送手段と、上記マスタ貯留手段内へ製版済みのマスタを送り込む送風手段とを具備する製版装置において、原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度のうちの少なくとも1つの、上記マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータからの情報に基づいて、上記送風手段の送風タイミングを変える制御手段を有することを特徴とする。
マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼす「パラメータ」としては、原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度のうちの少なくとも1つに限らず、製版装置によっては次のパラメータも含まれる。すなわち、マスタの本来の特性としてマスタ同士が貼り付きやすいマスタ(例えば多孔性支持体として天然繊維としての和紙繊維を含むもの)を使用したり、マスタの種類を変えて数種類のマスタ(特に、例えばポリエチレンテレフタレート系の熱可塑性樹脂フィルムの厚みが薄く、かつ、多孔性支持体の厚みも薄いマスタのトータルの厚みが薄いもので剛性の低いものや、多孔性支持体が合成繊維からなるものでマスタの剛性の低いもの)を使用したりする製版装置においては、マスタの種類もパラメータとなることはいうまでもない。
また、製版手段(例えばサーマルヘッド)の温度も、マスタのフィルムに対する穿孔の大きさに影響を与えマスタの剛性の高低に関係するから、パラメータとすることもできる。
上記制御手段は、予め設定されたマスタ同士の貼り付きやすさおよび/または予め設定されたマスタの剛性の低下度合いの条件を満足しないときには、上記特開2003−118221号公報の請求項6記載の発明と同様に、上記製版手段による製版開始から上記マスタ貯留手段に貯留された製版されたマスタを給版する給版手段による給版終了まで、上記送風手段を駆動させることを特徴とする。
ここで、使用環境温度検知手段の具体例としては、比較的精度が良好で小型かつ安価な点から、後述の実施形態のような温度センサとしてのサーミスタが好ましく用いられるが、前記利点をそれ程望まなくてもよいのであれば他の周知の温度センサや温度測定手段であってもよい。使用環境温度を検知する箇所(使用環境温度検知手段の配置箇所)としては、マスタ貯留手段の内部が最も好ましいが、レイアウトの都合等により、後述の実施形態のようなマスタ貯留手段の近傍、製版装置内、製版印刷装置内であって製版装置の外部、製版印刷装置外部近傍の好ましい順に配置してもよい。
ここで、「版胴上の製版済みのマスタに用紙を直接的または間接的に押し付けることにより印刷画像を形成する印刷装置」とは、版胴上のマスタに直接的に印刷用紙を押し付けて印刷用紙に印刷を行う印刷装置を含む他、例えば版胴上のマスタから滲出したインキを転写胴やプレスローラ等に転写させてインキ画像を形成した後に、間接的に、転写胴やプレスローラ上のインキ画像に印刷用紙を押し付けて印刷用紙に印刷を行う印刷装置も含まれることを意味する。
本発明によれば、給版ジャムを確実に防止して安定したマスタ搬送性を得ることができる。
図1は、本発明に係る製版印刷装置の一例としての孔版印刷装置1の全体構成を示している。図1において、符号1Fは、孔版印刷装置1の骨組みをなす本体フレームを示す。
以下、原稿読取装置70、製版装置15、印圧装置14、給紙装置50、排版装置66、排紙装置80および制御装置130について説明するが、上記特開2003−118221号公報の構成要素と実質的に同一のものは重複説明を避ける上から簡明に説明する。製版装置15は、版胴2へマスタ16を給版するための給版装置の一部の構成を有するものであり、製版給版装置とも呼ばれる。
なお、画像処理装置に送信されるデジタル画像信号としては、孔版印刷装置1と通信可能に接続されて構成された図示しないネットワーク上からPC(パーソナルコンピュータ)コントローラ経由で制御装置130に入力する場合もある。
原稿サイズ検知手段としては、それぞれ原稿搬送方向に沿う原稿の長さサイズを検知する上記複数の原稿サイズ検知センサ78,79の他に、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向に沿う原稿の幅サイズを検知する原稿サイズ検知センサ(図示せず)をそれぞれ備えている周知のものである。原稿サイズ検知センサ78,79および上記原稿サイズ検知センサ(図示せず)は、例えば透過型の光学センサや反射型の光学センサを適宜備えている。
マスタセットローラ19は、後述するマスタ搬送駆動手段としてのプロッタモータ24に図示しない回転伝達手段等を介して連結されている。該回転伝達手段は、例えば特開平9−226088号公報の図6に示されているような複数のギヤからなる。
なお、マスタ支持部材17、マスタセットローラ19、マスタセットガイド板20の構成は、例えば特開平9−226088号公報の図1ないし図6等に示されているマスタ保持ユニット(21)と同様の構成であってもよい。この場合、マスタ支持部材17は、上記公報の図1ないし図5等に示されているロールフランジ(25a,25b)に相当する。
プラテン圧解除機構25は、例えば特開平10−157052号公報の図1ないし図7に示されている圧解除モータ(34)および接離検知センサ(35)等を有する接離手段(28)と同様の構成を具備しているが、図1および図2ではバネやカム等を始めそれらの構成要素の図示を省略している。
テンションローラ対26は、サーマルヘッド22とプラテンローラ23とのニップ部からテンションローラ対26に至る製版済みのマスタ16に所定のフロントテンション(張力)を付与する機能・構成を有する。テンションローラ対26は、その上側のローラが駆動ローラ、下側のローラが従動ローラでそれぞれ構成されていて、上側の駆動ローラはプーリおよび無端ベルト(共に図示せず)等の回転伝達手段を介してプロッタモータ24に連結されている。
残マスタ検知センサ36a〜36dは、上記特開2003−118221号公報記載の残マスタ検知センサ(36a〜36d)と同様に、撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内に製版済みのマスタ16の残留が有るか否かを検知するマスタ検知手段としての機能を有し、反射型の光学センサからなる。残マスタ検知センサ36a〜36dは、製版済みのマスタ16の残留物が残りやすい部位である、撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内における製版済みのマスタ16の折り返し部位に対向して配設されている。
温度センサ38としては、比較的精度が良好で小型かつ安価な点から、例えばサーミスタを用いている。温度センサ38の配置箇所としては、撓みボックス32の内部が最も好ましいが、レイアウト上の都合等により、撓みボックス32近傍の製版側板に取り付けた。
上記マスタ16の利点をそれ程望まなくてもよいのであれば、勿論、上記従来のトータルの厚みが厚いマスタを用いてもよい。
版胴2は、多孔構造の支持円筒体とその外周面に巻装された複数層のメッシュスクリーン(図示せず)とを有し、支軸3の周りに回転可能に支持されている。版胴2は、複数の印刷速度に対応してその回転速度を変えることが可能なように図示しないギヤ列およびベルト伝動装置等を介して連結された図示しないメインモータを含む駆動系を介して回転される。
なお、押圧手段としては、版胴2とほぼ同径の圧胴9の他に、版胴2の直径よりも小さい周知のプレスローラ等も用いられる。
給紙装置50は、上記特開2003−118221号公報記載の給紙装置(60)と比較して、上述したとおり、給紙トレイ51上に積載された印刷用紙Sの用紙サイズを検知する用紙サイズ検知手段としての複数の用紙サイズ検知センサ56を新たに有する点、および用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動可能であり印刷用紙Sの両側端の揃えを行う一対のサイドフェンス57を備えている点が相違し、この他は上記特開2003−118221号公報記載の給紙装置(60)と同様である。
操作パネル103は、原稿読取装置70に隣る本体フレーム1Fの上部前面に設けられており、図4に示すように、製版スタートキー104、印刷スタートキー105、試し刷りキー106、連続キー107、クリア/ストップキー108、テンキー109、エンターキー110、プログラムキー111、モードクリアキー112、印刷速度設定キー113、4方向キー114、用紙サイズ設定キー115、原稿サイズ設定キー116、製版画像濃度設定キー117、表示装置119、表示装置120、ジャム発生表示ランプ121等を有している。
製版スタートキー104は、孔版印刷装置1に製版動作を行わせる際に押下され、製版スタートキー104が押下されると排版動作および原稿読取動作が行われた後にまたはこれと一部並行して製版動作が行われ、その後またはこれと一部並行して、版付け動作が行われて孔版印刷装置1は印刷待機状態となる。製版スタートキー104は、原稿の画像の読み取り(または上記パーソナルコンピュータ等から送信されるデジタルの画像データ信号の受信)から排版、製版、給版、版付け印刷、排紙工程に至るまでの一連の工程(動作)を起動するための製版開始設定手段としての機能を有する。
クリア/ストップキー108は、孔版印刷装置1の動作を停止させる際あるいは置数のクリア時に押下される。テンキー109は、印刷枚数等を入力・設定する数値入力に用いられる。エンターキー110は、各種設定時に数値等を設定する際に、プログラムキー111はよく行う操作を登録したりそれを呼び出したりする際にそれぞれ押下され、モードクリアキー112は各種のモードをクリアして初期状態に戻す際に押下される。印刷速度設定キー113は印刷動作に先立って印刷速度を設定する際に押下され、濃いめの画像を得たい場合あるいは雰囲気温度が低い場合等には印刷速度を遅く、薄めの画像を得たい場合あるいは雰囲気温度が高い場合等には印刷速度を速く設定する。4方向キー114は上キー114a、下キー114b、左キー114c、右キー114dを有しており、画像編集時に画像位置を調整する場合あるいは各種設定時に数値や項目等を選択する場合等に押下される。
表示装置120は、LCD(液晶表示装置)で構成されており、図示しない液晶駆動回路を介して駆動される。表示装置120は、ユーザの行うべき操作の状態や警告等のメッセージあるいは選択されている機能等の表示をしたり、マスタ16や印刷用紙Sのジャム箇所を適宜表示して報知するための報知手段としての機能を有する。
ジャム発生表示ランプ121は、LEDで構成されており、図示しない発光ダイオード駆動回路を介して駆動される。
制御装置130(CPU131)は、製版スタートキー104からの製版開始信号と、プロッタモータ24への起動・停止等に係る指令信号と、ステッピングモータ41への起動・停止等に係る指令信号と、原稿サイズ検知センサ78または79および原稿サイズ設定キー116の何れか一方からの原稿サイズに係る出力信号(情報)と、用紙サイズ検知センサ56および用紙サイズ設定キー115の何れか一方からの用紙サイズに係る出力信号(情報)と、製版画像濃度検知手段45および製版画像濃度設定キー117の何れか一方からの製版画像濃度に係る出力信号(情報)と、温度センサ38からの使用環境温度に係る出力信号(情報)とに基づいて、製版給版時における吹き付けファン35の送風タイミングを変える制御手段としての基本的な機能を有する。
上記機能に加えて、制御装置130(CPU131)は、製版スタートキー104からの製版開始信号およびステッピングモータ41への起動・停止等係る指令信号に基づいて、反転ローラ対40による給版中、吹き付けファン35を作動させる機能を有する。
本実施形態では、一部上述したが図6および図7を参照して後述するように、マスタの種類(サイズ・材料・厚み等)は変更せずに同一のマスタ16(例えば、A3版サイズ(縦×横=320(幅)×540mm(長さ))で上述した材料構成からなるマスタ16とする)を使用することを前提にしている。この前提の下に、例えば原稿サイズ(変倍を行わない場合は用紙サイズと同じ)や用紙サイズが比較的大きいサイズのとき(例えばA4縦サイズを超えるサイズのとき)には、A4縦サイズ以下のときと比べて、マスタ16に形成される製版画像量(製版画像部分の面積を指す。以下、同様。)が一般的に多くなることにより、マスタ16の剛性(曲げ剛度を指し、いわゆる腰の強さと同義である。以下、同様。)が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなる。
同様に、使用環境温度(以下、単に「環境温度」というときがある)が、予め設定された使用環境温度のとき(例えば23℃以下のとき)と比べて、高いとき(例えば23℃を超えるとき)には、温度依存性の高いマスタ16が柔らかくなってマスタ16の剛性が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなる。
この動作例は、特開2001−150786号公報の図5に示されているタイミングチャート(動作例1で省エネルギモードを考慮しない場合)を基本として、本実施形態の特有の構成による動作を折り込み反映したものであるが、説明の簡明化を図るために上記公報記載の一部の動作説明を省略する。この動作例は、マスタの種類(サイズ・材料・厚み等)は変更せずに同一のマスタ16(例えば、A3版サイズで上述したマスタ16とする)を使用した場合の動作を表している。プロッタモータ24は、製版済みのマスタ16の先端部がクランパ4で係止される着版時を除き、一定の回転速度で速度変更することなく駆動されるものとする。
まず、ユーザが操作パネル103の製版画像濃度設定キー117、原稿サイズ設定キー116、用紙サイズ設定キー115を押下せずに、製版画像濃度、原稿サイズ、用紙サイズのパラメータに係る情報が自動的に検知・検出される動作例1について説明する。
なお、製版装置15の給版待機位置は、上記位置に限らず、例えばカッタユニット28におけるフレーム212の上面212aの図2における左端に設定して、マスタ16の節約等を図っているものもある。
ここで、孔版印刷装置1の前回使用時または連続製版しているときでは前回の製版時等において、撓みボックス32内でマスタ搬送ジャムの発生や製版済みのマスタ16の残留等が存在する場合がある。このような場合には、ユーザが製版スタートキー104を押してオンした直後に、制御装置130は、製版スタートキー104からの製版開始信号および4つの残マスタ検知センサ36aないし36dのうちの少なくとも1つのセンサからのマスタ有り信号に基づいて、製版動作を禁止すべくプロッタモータ24の作動を停止させると共に、圧解除モータ(34)の作動を停止させて圧解除回転位置を占めたまま(プラテンローラ23に対してサーマルヘッド22が離間したまま)の製版待機状態にさせることにより、プラテンローラ23、テンションローラ対26および除電ローラ27も停止状態となる。
ユーザはジャム発生表示ランプ121の点灯点滅表示、ガイダンス部120Aのメッセージ表示、補助表示部120Bのジャム発生箇所の表示等を適宜視認して、ジャム処理を行う。例えば、残マスタ検知センサ36bと36cとの配置箇所がジャム発生箇所として表示されている場合には、ユーザは孔版印刷装置1の前面に設けられている図示しない前ドアを開けて、さらに撓みボックス32の底部に設けられている開閉ドア31を開けて、撓みダクト33b、33c内に残留しているジャムした製版済みのマスタ16を下方から取り出せばよい。これにより、次製版時(ここでは、これから説明する製版時)のマスタ搬送ジャムや、カッタロックやカッタユニット28の破損等を未然に防げるため、安定したマスタ搬送性が得られる。
まず、その外周面に前版の使用済みのマスタ16を巻装していて、ホームポジションを占めていた版胴2は、上記メインモータがオンすることにより図1中矢印で示す時計回り方向に回転を開始し、排版位置に対応して上記メインモータがオフすることにより排版位置で停止する。以下、上記メインモータのオン/オフ動作は省略する。排版および給版動作時においては、版胴2は圧胴9の外周面から離間した状態で回転移動する。
剥離された使用済みのマスタ16は、排版剥離ローラ67および排版ローラ68のニップ部に挾持されながらの回転・搬送動作によって、版胴2の外周面より剥離されつつ搬送され、排版ボックス69の内部に廃棄されていく。
製版待機状態では、プラテン圧が解除されている状態にあるため、プラテンローラ23とサーマルヘッド22との間およびテンションローラ対26の上下ローラの間はそれぞれ離間しており、マスタ搬送路XR内のマスタセットローラ19から反転ローラ対40に至るまでのマスタ16にたるみが発生する。そのままマスタ16を版胴2に着版して印刷を行うと、巻装シワが発生したり、製版開始位置が安定せずに製版開始位置がずれたりする問題点となるので、プラテン圧を印加した直後に、プロッタモータ24を駆動させずにステッピングモータ41だけを所定時間オンすることにより、マスタ16を少し搬送し、マスタ16のたるみを取り除く動作を行う。
この際、マスタセットローラ19とマスタセットガイド板20との間、プラテンローラ23とサーマルヘッド22との間、テンションローラ対26のニップ部間、除電ローラ27とフレーム212の上面212aとの間のマスタ16は、適宜各ローラを従動回転させつつ各部材間を滑りながらマスタ搬送方向Xの下流側へと搬送される。
この後、給版時でのステッピングモータ41駆動までの間、同モータ41が励磁させるべく制御される。このように、ステッピングモータ41を所定のタイミングで励磁させるから、反転ローラ対40が回転フリーとなり、振動などによって製版開始位置合わせを行ったマスタ16がずれることを防止できる。
動作例1では、ステップS2において、製版動作に先立って製版画像濃度を検知するために、プリスキャンを行う。原稿載置台72上にセットされた複数枚の原稿73のうちの最下位の原稿73の原稿サイズが原稿サイズ検知センサ79等によって検知された後、原稿73はコンタクトガラス74上の所定位置に自動搬送され、原稿73の画像が上記原稿走査用光学系で読み取られ、画像センサ77により光電変換されたアナログの画像信号が上記A/D変換部に入力される。A/D変換部に入力されたアナログの画像信号は、デジタルの画像信号に変換され、そのデジタルの画像信号は上記画像信号処理装置を経由して一度上記画像エリアメモリに記憶される。次いで、上記画像信号処理装置は上記画像エリアメモリに記憶された原稿73の画像濃度(白黒データの比率、印字率ないしは穿孔率に相当する)を検知・認識してその製版画像濃度に係る出力信号をCPU131に送信する。
なお、上記プリスキャンに伴う時間の短縮を望むのであれば、例えば上記画像エリアメモリの記憶容量を2倍にして本スキャン用のデジタル画像信号(データ)をコピー・記憶して用いるようにしてもよい。画像読み取り動作において、ADF部71を使用せずに、コンタクトガラス74上の所定位置に原稿(図示せず)を載置して画像読み取りを行う場合には、原稿サイズ検知センサ78等によって上記原稿の原稿サイズが検知される。原稿サイズ検知センサ78または79によって検知された原稿サイズは、ここでは説明の簡明化を図るため原稿サイズの変倍を行わない場合であるので用紙サイズと同じとする。
ここで、A4横サイズの印刷用紙Sに対応してA3版サイズのマスタ16に形成される製版画像量(製版画像面積)と、A4縦サイズの印刷用紙Sに対応して同サイズのマスタ16に形成される製版画像量(製版画像面積)とは等しいが、A4縦サイズの印刷用紙Sと比べて、A4横サイズの印刷用紙Sに対応してマスタ16の長さ方向(縦)に占める製版長さが長い。それ故に、A4横サイズの印刷用紙Sを用いて印刷を行うときの方が、A4縦サイズの印刷用紙Sのときと比べて、マスタ16が搬送される際の剛性の低下の影響によるマスタ同士の貼り付きが発生しやすいから、A4縦サイズを超える場合をステップS4における用紙サイズの判断基準としている。
すなわち、デジタルの画像信号に応じて、サーマルヘッド22の発熱素子が選択的に発熱され、プラテンローラ23に対してサーマルヘッド22で押圧されるマスタ16のフィルムの部分が選択的に加熱溶融されて穿孔されつつ、プロッタモータ24がオンされ、図2に示すようにプラテンローラ23、テンションローラ対26および除電ローラ27がそれぞれ図中矢印方向に回転されることにより、穿孔製版された製版済みのマスタ16がマスタ搬送路XRの下流側へ静電気等で貼り付くことなく搬送される。一方、ステッピングモータ41はオフしたままであり、これにより反転ローラ対40は停止したままである。
この際、ステッピングモータ41が所定のタイミングでオン(起動)して反転ローラ対40が回転されることによって、製版済みのマスタ16の先端部は、給版ガイド板42に案内されつつ拡開されたクランパ4へと搬送される。ステッピングモータ41の所定ステップ数のオン作動により、製版済みのマスタ16の先端部がクランパ4へ届いたと判断されると、ステッピングモータ41がオフして、反転ローラ対40の作動が停止すると同時に、クランパ4が閉じられる。これにより、製版済みのマスタ16の先端部がクランパ4で係止される。
この着版時においては、制御装置130からの指令によって、ステッピングモータ41によるマスタ搬送速度v2をプロッタモータ24によるマスタ搬送速度v1以上となるように、ステッピングモータ41およびプロッタモータ24へそれぞれ供給するパルス周波数(pps)を変えることにより、マスタ搬送速度v2≧マスタ搬送速度v1となるようにステッピングモータ41およびプロッタモータ24が制御される。
次いで、給版のためのマスタ巻装動作が行われる。版胴2が時計回り方向に回転移動すると同時に、ステッピングモータ41が励磁されることにより、反転ローラ対40の上側ローラの連れ回りを止め、版胴2の外周面に巻き付ける製版済みのマスタ16に負荷を与えて巻装シワの発生が防止される。
ステッピングモータ41を励磁した後では、反転ローラ対40の上側ローラはステッピングモータ41の励磁によるホールドの負荷を受けることにより、停止(ロック)状態となり、反転ローラ対40の下側ローラは版胴2の回転による製版済みのマスタ2の搬送力を受けることにより連れ回り・従動回転をする。版胴2の回転力により、撓みボックス32内に貯留されていた製版済みのマスタ16が引き出されつつ、版胴2の外周面上にシワ等を発生することなく巻装されていく。
この際、版胴2の周速度vは、製版装置15におけるプラテンローラ23によるマスタ搬送速度v’よりも十分大きくなるように(v>v’)、制御装置130により上記メインモータおよびプロッタモータ24の回転速度が制御されるようになっている。
一方、上記給版動作が行われると同時に、排版装置66では、排版動作が再度開始され、版胴2の回転量に対応した分の使用済みのマスタ16が排版剥離ローラ67および排版ローラ68の作動により版胴2の外周面から剥離・搬送されて、排版ボックス69へ廃棄・排版されていく。
一方、原稿読取装置70での読み取り動作および製版装置15での書き込み動作が進行し、読み取り動作が終了し、ステップS6においてプロッタモータ24のステップ数により、1版分の製版済みのマスタ16が製版されたと制御装置130で判断されると、制御装置130からの指令により、プロッタモータ24および吸引ファン34a,34bがそれぞれオフされる。これにより、マスタセットローラ19、プラテンローラ23、テンションローラ対26および除電ローラ27の回転がそれぞれ停止され、製版(書き込み)動作が終了する(図7(a)、(b)参照)。
一方、印圧装置14では、版胴2がホームポジションを占める回転移動動作に同期して、給紙動作が開始される。図示しないレジストモータがオンすることにより、印刷用紙Sは、レジストローラ対54により版胴2の回転と同期した所定のタイミングを取られた後給送され、これとタイミングを合わせて紙くわえクランパ12が拡開され、印刷用紙Sをくわえた後、紙くわえクランパ12が閉じられ、圧胴9の外周面に印刷用紙Sが保持されたまま圧胴9が回転され、版胴2と圧胴9との間のニップ部に印刷用紙Sが送り込まれる。このタイミングに合わせて、圧胴9の外周面が版胴2の外周面に接離可能な状態となる。印刷動作後、圧胴9の外周面が版胴2の外周面から離間された状態となる。版胴2と圧胴9との上記ニップ部は、上記圧胴接離手段に具備されている緊縮性の印圧バネ(図示せず)の付勢力によって加圧されており、これにより印刷用紙Sは版胴2の外周面上に巻装されている製版済みのマスタ16に押圧される。この押圧の際に、インキローラ6により版胴2の内周面に供給されたインキは、製版画像が形成された製版済みのマスタ16の穿孔部分を通過して滲み出し、この滲み出たインキが印刷用紙Sの表面に転移されて、印刷画像が形成される。
印刷動作および排紙動作が上記したように行われ、版胴2が給版位置を占めた付近では、版胴2への1版分の製版済みのマスタ16の巻き付けが完了して、孔版印刷装置1における給版動作が終了する。次いで、印刷済みの印刷用紙Sが排紙トレイ81上に排出されて版付け印刷(試し刷りとも呼ばれる)が終了する。この後、版胴2はホームポジションまで回転移動し、ホームポジションで停止する。
また、サーマルヘッド22は、プラテンローラ23から離間する。原稿読取装置70でも、上記スキャナモータ等がホームポジションへ移動するためにオンした後オフする。
すなわち、製版開始と同時的に、図2に示すように、吹き付けファン35および吸引ファン34a,34bが共にオンして回転する。これにより、吹き付けファン35が開口32aの上方近傍に位置する、すなわちフレーム212の上面212aの左端と反転ローラ対40との間の製版済みのマスタ16に撓み16Cを形成する向きである上方から送風を行うと共に、吸引ファン34a,34bの回転により図において上から左右にかけて折り返す態様の空気流による吸引作用によって、製版済みのマスタ16が開口32aから垂れ下がるようにして撓み16Cを次第に大きくなるように形成されながら、また切り換えし板33a,33bによって案内されながら撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内に順次折り返される態様で互いに貼り付くことなく搬送されて行く。こうして、撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内には、製版済みのマスタ16が貯留されていく。
次に、ユーザが操作パネル103の製版画像濃度設定キー117、原稿サイズ設定キー116、用紙サイズ設定キー115等を操作して、製版画像濃度、原稿サイズ、用紙サイズのパラメータに係る情報を手動操作介して設定した動作例2について簡単に説明する。
また、製版手段(例えばサーマルヘッド)の温度も、マスタのフィルムに対する穿孔の大きさに影響を与えマスタの剛性の高低に関係するから、パラメータとすることもできる。
マスタ貯留手段30は、これに限らず、例えば特開2001−150786号公報の図1および図2等に示されているように、製版済みのマスタ16を折り返す切り換えしが1つしかないもの、あるいは2つあるような撓みボックスの入口近傍でも給版時の盛り上がり16Dがある程度発生するので、このような撓みボックスを具備する製版装置や製版印刷装置にも適用できる。
2 版胴
15 製版装置
16 マスタ
16a フィルム面
16b ベース面側としての多孔性繊維膜面
16C 撓み
22 製版手段としてのサーマルヘッド
23 マスタ搬送手段としてのプラテンローラ
24 プロッタモータ
26 マスタ搬送手段としてのテンションローラ対
28 切断手段としてのカッタユニット
30 マスタ貯留手段
32 撓みボックス
32a マスタ貯留手段へのマスタの入口としての開口
33a,33b,33c 折り返し貯留部としての撓みダクト
34a,34b 吸引ファン
35 送風手段としての吹き付けファン
40 給版手段としての反転ローラ対
41 給版駆動手段としてのステッピングモータ
38 パラメータとしての使用環境温度を検知する温度センサ
45 パラメータとしての製版画像濃度を検知する製版画像濃度検知手段
56 パラメータとしての用紙サイズを検知する用紙サイズ検知センサ
78,79 パラメータとしての原稿サイズを検知する原稿サイズ検知センサ
103 操作パネル
104 製版開始設定手段としての製版スタートキー
115 パラメータとしての用紙サイズを設定する用紙サイズ設定キー
116 パラメータとしての原稿サイズを設定する原稿サイズ設定キー
117 パラメータとしての製版画像濃度を設定する製版画像濃度設定キー
130 制御手段としての制御装置
131 制御手段を構成するCPU
S 印刷用紙
X マスタ搬送方向
XR マスタ搬送路
Claims (7)
- 繰り出し可能なマスタを製版する製版手段と、該製版手段よりマスタ搬送方向の下流側に設けられマスタを切断する切断手段と、上記製版手段により製版されたマスタを貯留するマスタ貯留手段と、該製版済みのマスタをマスタ貯留手段に搬送するマスタ搬送手段と、上記マスタ貯留手段内へ製版済みのマスタを送り込む送風手段とを具備する製版装置において、
原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度のうちの少なくとも1つの、上記マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータからの情報に基づいて、上記送風手段の送風タイミングを変える制御手段を有することを特徴とする製版装置。 - 請求項1記載の製版装置において、
上記制御手段は、上記少なくとも1つのパラメータからの情報が、予め設定されたマスタ同士の貼り付きやすさおよび/または予め設定されたマスタの剛性の低下度合いの条件を満足するとき、上記送風手段をして、製版開始から製版済みのマスタが一定の搬送量搬送されるまで駆動させ、その後、製版終了まで駆動停止させ、その後再度、上記製版終了から給版終了まで駆動させることを特徴とする製版装置。 - 請求項1または2記載の製版装置において、
上記原稿サイズを検知する原稿サイズ検知手段および上記原稿サイズを設定する原稿サイズ設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする製版装置。 - 請求項1または2記載の製版装置において、
上記用紙サイズを検知する用紙サイズ検知手段および上記用紙サイズを設定する用紙サイズ設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする製版装置。 - 請求項1または2記載の製版装置において、
上記製版画像濃度を検知する製版画像濃度検知手段および該製版画像濃度を設定する画像濃度設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする製版装置。 - 請求項1または2記載の製版装置において、
上記使用環境温度を検知する使用環境温度検知手段を有することを特徴とする製版装置。 - 製版済みのマスタを巻装する版胴と、該版胴上の製版済みのマスタに用紙を直接的または間接的に押し付けることにより印刷画像を形成する印刷装置において、
請求項1ないし6の何れか一つに記載の製版装置を有することを特徴とする製版印刷装置。
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