JP4673036B2 - 製版装置および製版印刷装置 - Google Patents

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本発明は、感熱孔版式等の製版装置およびこの製版装置を有する製版印刷装置に関する。
製版印刷装置として感熱デジタル製版式の孔版印刷装置が知られている。この感熱デジタル製版式の孔版印刷装置では、例えば厚みが1〜2μmの非常に薄い熱可塑性樹脂フィルムと多孔質支持体(ベース)として和紙等の天然繊維とか合成繊維、あるいは天然繊維および合成繊維を混抄したものとを貼り合わせて構成された感熱孔版マスタ(以下、単に「マスタ」という)をサーマルヘッド等の製版手段で製版し、製版済みのマスタを多孔性円筒状の版胴に巻装すべく搬送し給版する製版装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−118221号公報(特許文献1)記載の技術は、撓みボックス(マスタ貯留手段)を有する製版装置や製版印刷装置において、マスタ切断時のカットミスやカッタロック等によるマスタ搬送ジャムの発生、あるいは製版済みのマスタが折れ曲がったり重なり合った状態で版胴に巻装されることによる圧胴やプレスローラ等(押圧手段)の汚れや排紙ジャムを防ぎ、マスタの搬送を正確に行うことができて、安定したマスタ搬送性を得る目的の下に、「繰り出し可能なマスタを製版する製版手段と、製版手段よりマスタ搬送方向の下流側に設けられマスタを切断する切断手段と、製版手段により製版されたマスタを貯留するマスタ貯留手段と、製版手段により製版されたマスタをマスタ貯留手段に搬送するマスタ搬送手段と、マスタ貯留手段に貯留された製版されたマスタを給版する給版手段とを具備する製版装置において、マスタ貯留手段へのマスタの入口近傍のマスタに送風する送風手段(マスタの盛り上がりを防止する盛り上がり防止手段)を設け、送風手段は、入口近傍のマスタに非接触の吹き付けファンであり、給版手段による給版中、吹き付けファンが作動することを特徴とする」ものであった。
そして、上記同公報記載の技術によれば、送風手段によって、マスタ貯留手段の入口近傍のマスタに送風されるので、マスタ貯留手段の入口に送り込まれる側のマスタとその入口から送り出される側のマスタとの接触を防ぐことが可能となるので、給版時に発生するマスタの盛り上がりを含めてこれを未然に防止することができ、マスタ切断時のカットミスやカッタロック等によるマスタ搬送ジャムの発生も未然に防ぐことができ、ひいては製版済みのマスタが折れ曲がったり重なり合った状態で版胴に巻装されることによる押圧手段(例えば圧胴やプレスローラ等)の汚れや排紙ジャムも未然に防ぐことが可能となるから、マスタ搬送を正確に行うことができて、より安定したマスタ搬送性を得ることができる。特に、製版装置や製版印刷装置の高さを抑えて上下方向に省スペース化を図り、これによって小型化を図る上から配設された、マスタ貯留手段へのマスタの入口近傍に設けられマスタ搬送方向と直交するマスタ幅方向に移動可能な少なくとも一つの回転刃を有する切断手段を具備する製版装置や製版印刷装置、あるいは上記と同様の目的でマスタ搬送路の下方に設けられているマスタ貯留手段を具備する製版装置や製版印刷装置においては、上記効果が顕著となるというものであった。
特開2003−118221号公報
しかしながら、給版時において吸引されていて撓みを形成中の状態にある撓みボックス(マスタ貯留手段)内でのマスタの搬送性能は、マスタの種類を変更することなく同一のマスタを使用する場合においては、原稿サイズ、用紙サイズ、サーマルヘッド(製版手段)によるマスタへの印字率等の製版条件や、使用環境温度等の環境条件によって、撓みボックス内でのマスタ同士の貼り付きを生じたり、マスタの剛性が低下したりするという影響を受ける変動的なものであり、製版開始から反転ローラ対による給版終了まで吹き付けファンを単に継続して作動させるだけでは、結果的にマスタ同士の貼り付き等による給版ジャムを生じてしまい、給版ジャムを確実に防止して安定したマスタ搬送性を得ることができないという問題点を有していた。
従って、本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、原稿サイズ、用紙サイズ、サーマルヘッド(製版手段)によるマスタへの印字率および使用環境温度のうちの少なくとも1つの、撓みボックス(マスタ貯留手段)内でのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータからの情報に基づいて、送風手段(吹き付けファン)の送風タイミングを変えることにより、給版ジャムを確実に防止して安定したマスタ搬送性を得ることを主な目的とする。
上記課題を解決すると共に上記目的を達成するために、請求項ごとの発明では次のような特徴的な手段・構成を採っている。
請求項1記載の発明は、繰り出し可能なマスタを製版する製版手段と、該製版手段よりマスタ搬送方向の下流側に設けられマスタを切断する切断手段と、上記製版手段により製版されたマスタを貯留するマスタ貯留手段と、該製版済みのマスタをマスタ貯留手段に搬送するマスタ搬送手段と、上記マスタ貯留手段内へ製版済みのマスタを送り込む送風手段とを具備する製版装置において、原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度のうちの少なくとも1つの、上記マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータからの情報に基づいて、上記送風手段の送風タイミングを変える制御手段を有することを特徴とする。
ここで、「マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付き」とは、マスタ貯留手段内でのマスタ同士の貼り付きを含む他、マスタ貯留手段におけるマスタの入口近傍でのマスタ同士の貼り付きも含むことを意味する。「マスタの剛性」とは、試験可能な特性値としては曲げ剛度が挙げられ、いわゆるマスタの腰の強さと同じ意味合いである。以下、同様。
マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼす「パラメータ」としては、原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度のうちの少なくとも1つに限らず、製版装置によっては次のパラメータも含まれる。すなわち、マスタの本来の特性としてマスタ同士が貼り付きやすいマスタ(例えば多孔性支持体として天然繊維としての和紙繊維を含むもの)を使用したり、マスタの種類を変えて数種類のマスタ(特に、例えばポリエチレンテレフタレート系の熱可塑性樹脂フィルムの厚みが薄く、かつ、多孔性支持体の厚みも薄いマスタのトータルの厚みが薄いもので剛性の低いものや、多孔性支持体が合成繊維からなるものでマスタの剛性の低いもの)を使用したりする製版装置においては、マスタの種類もパラメータとなることはいうまでもない。
マスタの種類をパラメータとした場合、マスタの種類を検知するマスタ種類検知手段およびマスタの種類を設定するマスタ設定手段のうちの少なくとも一方を有すればよい。そして、制御手段は、マスタの種類、原稿サイズ、用紙サイズ、製版手段によるマスタへの印字率および使用環境温度等のうちの少なくとも1つの、上記マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータからの情報に基づいて、送風手段の送風タイミングを変える制御を行うこととなる。
また、製版手段(例えばサーマルヘッド)の温度も、マスタのフィルムに対する穿孔の大きさに影響を与えマスタの剛性の高低に関係するから、パラメータとすることもできる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の製版装置において、上記制御手段は、上記少なくとも1つのパラメータからの情報が、予め設定されたマスタ同士の貼り付きやすさおよび/または予め設定されたマスタの剛性の低下度合いの条件を満足するとき、上記送風手段をして、製版済みのマスタが製版開始から一定の搬送量搬送されるまで駆動させ、その後、製版終了まで駆動停止させ、その後再度、上記製版終了から給版終了まで駆動させることを特徴とする。
上記制御手段は、予め設定されたマスタ同士の貼り付きやすさおよび/または予め設定されたマスタの剛性の低下度合いの条件を満足しないときには、上記特開2003−118221号公報の請求項6記載の発明と同様に、上記製版手段による製版開始から上記マスタ貯留手段に貯留された製版されたマスタを給版する給版手段による給版終了まで、上記送風手段を駆動させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の製版装置において、上記原稿サイズを検知する原稿サイズ検知手段および上記原稿サイズを設定する原稿サイズ設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の製版装置において、上記用紙サイズを検知する用紙サイズ検知手段および上記用紙サイズを設定する用紙サイズ設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の製版装置において、上記製版画像濃度を検知する製版画像濃度検知手段および該製版画像濃度を設定する画像濃度設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の製版装置において、上記使用環境温度を検知する使用環境温度検知手段を有することを特徴とする。
ここで、使用環境温度検知手段の具体例としては、比較的精度が良好で小型かつ安価な点から、後述の実施形態のような温度センサとしてのサーミスタが好ましく用いられるが、前記利点をそれ程望まなくてもよいのであれば他の周知の温度センサや温度測定手段であってもよい。使用環境温度を検知する箇所(使用環境温度検知手段の配置箇所)としては、マスタ貯留手段の内部が最も好ましいが、レイアウトの都合等により、後述の実施形態のようなマスタ貯留手段の近傍、製版装置内、製版印刷装置内であって製版装置の外部、製版印刷装置外部近傍の好ましい順に配置してもよい。
請求項7記載の発明は、製版済みのマスタを巻装する版胴と、該版胴上の製版済みのマスタに用紙を直接的または間接的に押し付けることにより印刷画像を形成する印刷装置において、請求項1ないし6の何れか一つに記載の製版装置を有することを特徴とする製版印刷装置である。
ここで、「版胴上の製版済みのマスタに用紙を直接的または間接的に押し付けることにより印刷画像を形成する印刷装置」とは、版胴上のマスタに直接的に印刷用紙を押し付けて印刷用紙に印刷を行う印刷装置を含む他、例えば版胴上のマスタから滲出したインキを転写胴やプレスローラ等に転写させてインキ画像を形成した後に、間接的に、転写胴やプレスローラ上のインキ画像に印刷用紙を押し付けて印刷用紙に印刷を行う印刷装置も含まれることを意味する。
本発明によれば、上述したような従来技術の有する諸問題点を解決して新規な製版装置および製版印刷装置を提供することができる。主たる効果を挙げれば次のとおりである。
本発明によれば、給版ジャムを確実に防止して安定したマスタ搬送性を得ることができる。
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説明する。実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。図において一対で構成されていて特別に区別して説明する必要がない構成要素は、説明の簡明化を図る上から、その片方を適宜記載することでその説明に代えるものとする。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がない構成要素は適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等の構成要素を引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
図1ないし図7を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る製版印刷装置の一例としての孔版印刷装置1の全体構成を示している。図1において、符号1Fは、孔版印刷装置1の骨組みをなす本体フレームを示す。
孔版印刷装置1は、本体フレーム1Fの上部に配設され原稿載置台72上から移送される原稿73またはコンタクトガラス74上に載置された図示しない原稿の画像を読み取る原稿読取装置70と、この原稿読取装置70の下方の本体フレーム1Fの一側部に配置されマスタ16がロール状に巻かれたマスタロール16Aから繰り出されるマスタ16を穿孔製版する製版装置15と、本体フレーム1Fの略中央部に配置され穿孔製版された製版済みのマスタ16を外周面に巻装する版胴2、およびこの版胴2の下方に配置され給送されて来た印刷用紙Sの先端部を挾持・保持する保持手段としての紙くわえクランパ12を備え、版胴2上の製版済みのマスタ16に印刷用紙Sを押し付ける圧胴9を有する印圧装置14と、製版装置15の下方に配置され給紙トレイ51上に積載された印刷用紙Sを印圧装置14へ送出する給紙装置50と、この給紙装置50に対向する本体フレーム1Fの下方に配置され印圧装置14で印刷された印刷済みの印刷用紙Sを排紙トレイ81に排出する排紙装置80と、この排紙装置80と原稿読取装置70との間に配置され版胴2の外周面上から使用済みのマスタ16を剥ぎ取り排版ボックス69内へ排出する排版装置66と、孔版印刷装置1の上記各装置等に指示を与えて所望する動作を行わせるように操作するための操作パネル103と、製版装置15と給紙装置50との間に配置され主として製版装置15の動作を制御する制御装置130とを具備している。
本発明に係る孔版印刷装置1は、上記特開2003−118221号公報(特許文献1)記載の孔版印刷装置(1)と比較して、孔版印刷装置(1)に配設されていた操作パネル(90)に代えて、操作パネル103を有する点、および孔版印刷装置(1)に配設されていた制御装置(120)に代えて、制御装置130を有する点が主に相違している。その他、製版装置15、給紙装置50、原稿読取装置70および排紙装置80についても後述する構成要素が付加されていてその一部が変更されているが、何れも公知の構成の追加であることを付記しておく。
以下、原稿読取装置70、製版装置15、印圧装置14、給紙装置50、排版装置66、排紙装置80および制御装置130について説明するが、上記特開2003−118221号公報の構成要素と実質的に同一のものは重複説明を避ける上から簡明に説明する。製版装置15は、版胴2へマスタ16を給版するための給版装置の一部の構成を有するものであり、製版給版装置とも呼ばれる。
原稿読取装置70は、上記特開2003−118221号公報記載の原稿読取装置(70)と同様に、コンタクトガラス74上に載置された図示しない原稿または原稿載置台72上に載置された1枚もしくは複数枚の原稿73をスキャナ部76の定位置へ順次自動移送するADF(自動原稿送り装置)部71等を備えている。ADF部71は、原稿載置台72および原稿排紙台75を備え、コンタクトガラス74に対して開閉可能に配設されている。スキャナ部76は、原稿73の表面から結像レンズを介して結像された反射光に対応して光電変換を行う画像センサ77およびスキャナモータ(図示せず)等を備えた周知の原稿走査用光学系を有する。画像センサ77は、得られた画像信号を本体フレーム1F内の図示しないアナログ/デジタル(以下「A/D」と略記する)変換部でデジタル画像信号に変換され、上記A/D変換部から図示しない画像エリアメモリを備えた画像処理装置を経由して製版制御部(図示せず)に入力されるようになっている。
なお、画像処理装置に送信されるデジタル画像信号としては、孔版印刷装置1と通信可能に接続されて構成された図示しないネットワーク上からPC(パーソナルコンピュータ)コントローラ経由で制御装置130に入力する場合もある。
原稿読取装置70は、上述したとおり、上記特開2003−118221号公報記載の原稿読取装置(70)と比較して、コンタクトガラス74の下方近傍に配設されコンタクトガラス74上に載置された図示しない原稿の原稿サイズを検知する原稿サイズ検知手段としての複数の原稿サイズ検知センサ78を有する点、および原稿載置台72上に載置された1枚もしくは複数枚の原稿73の原稿サイズを検知する原稿サイズ検知手段としての複数の原稿サイズ検知センサ79を新たに有する点のみが相違する。
原稿サイズ検知手段としては、それぞれ原稿搬送方向に沿う原稿の長さサイズを検知する上記複数の原稿サイズ検知センサ78,79の他に、原稿搬送方向と直交する原稿幅方向に沿う原稿の幅サイズを検知する原稿サイズ検知センサ(図示せず)をそれぞれ備えている周知のものである。原稿サイズ検知センサ78,79および上記原稿サイズ検知センサ(図示せず)は、例えば透過型の光学センサや反射型の光学センサを適宜備えている。
製版装置15は、図1ないし図3に示すように、上記特開2003−118221号公報記載の製版装置(15)と同様に、マスタ16が芯管16Bの周りに巻き付けられて形成されたマスタロール16Aからマスタ16を繰り出し可能に貯容するマスタ貯容手段としてのマスタ支持部材17と、マスタロール16Aから繰り出されるマスタ16の先端部を載置するためのマスタセットガイド板20およびマスタ16の先端部を介してマスタセットガイド板20に接触しマスタ16を搬送するマスタ搬送手段としてのマスタセットローラ19と、マスタ搬送路XRにおけるマスタ支持部材17の下流側に配設され、マスタロール16Aから繰り出されるマスタ16を画像信号に応じて感熱製版する製版手段としてのサーマルヘッド22と、このサーマルヘッド22にマスタ16を押し付けながら回転し搬送するプラテンローラ23と、サーマルヘッド22をプラテンローラ23に接離させる接離手段としてのプラテン圧解除機構25と、マスタ搬送路XRにおけるプラテンローラ23に隣る下流側に配設された上下一対のテンションローラ26,26(以下、「テンションローラ対26」と略称する)と、マスタ搬送路XRにおけるテンションローラ対26に隣る下流側に配設された除電ローラ27と、マスタ搬送路XRにおけるテンションローラ対26に隣る下流側に配設され、未製版もしくは製版済みのマスタ16を切断する切断手段としてのカッタユニット28と、マスタ搬送路XRにおけるカッタユニット28の下流側に配設された上下一対の反転ローラ40,40(以下、「反転ローラ対40」と略称する)と、テンションローラ対26とカッタユニット28との間のマスタ搬送路XRの下方に配設された撓みボックス32およびガイド搬送板31等を備え製版済みのマスタ16を一時的に貯留するマスタ貯留手段30と、撓みボックス32の開口32a近傍上方に設けられ、開口32aを含むその近傍の製版済みのマスタ16に送風する送風手段および盛り上がり防止手段としての吹き付けファン35と、マスタ搬送路XRにおける反転ローラ対40の下流側に配設された給版ガイド板42とを具備している。
以下、上記特開2003−118221号公報記載の製版装置(15)と重複するが、製版装置15の主要な構成要素を補足説明する。サーマルヘッド22は、プラテンローラ23の軸方向に相当する主走査方向に沿って配列された複数の発熱素子を有し、原稿読取装置70の上記A/D変換部、上記画像処理装置を経由して上記製版制御部等で処理されて送出されるデジタルの画像信号に基づき、その発熱素子に対する選択的な通電制御によって発熱素子を選択的に発熱させることにより発熱位置に対応するマスタ16のフィルム箇所を加熱溶融させて穿孔する周知の機能を有する。サーマルヘッド22は、プラテン圧解除機構25によりプラテンローラ23に対して接離可能に設けられている。
プラテン圧解除機構25は、例えば特開平10−157052号公報の図1ないし図7に示されている圧解除モータ(34)および接離検知センサ(35)等を有する接離手段(28)と同様の構成を具備しているが、図1および図2ではバネやカム等を始めそれらの構成要素の図示を省略している。
マスタセットローラ19は、後述するマスタ搬送駆動手段としてのプロッタモータ24に図示しない回転伝達手段等を介して連結されている。該回転伝達手段は、例えば特開平9−226088号公報の図6に示されているような複数のギヤからなる。
なお、マスタ支持部材17、マスタセットローラ19、マスタセットガイド板20の構成は、例えば特開平9−226088号公報の図1ないし図6等に示されているマスタ保持ユニット(21)と同様の構成であってもよい。この場合、マスタ支持部材17は、上記公報の図1ないし図5等に示されているロールフランジ(25a,25b)に相当する。
サーマルヘッド22は、プラテンローラ23の軸方向に相当する主走査方向に沿って配列された複数の発熱素子を有し、原稿読取装置70の上記A/D変換部、上記製版制御部等で処理されて送出されるデジタルの画像信号に基づき、その発熱素子に対する選択的な通電制御によって発熱素子を選択的に発熱させることにより発熱位置に対応するマスタ16のフィルム箇所を加熱溶融させて穿孔する周知の機能を有する。サーマルヘッド22は、プラテン圧解除機構25によりプラテンローラ23に対して接離可能に設けられている。
プラテン圧解除機構25は、例えば特開平10−157052号公報の図1ないし図7に示されている圧解除モータ(34)および接離検知センサ(35)等を有する接離手段(28)と同様の構成を具備しているが、図1および図2ではバネやカム等を始めそれらの構成要素の図示を省略している。
プラテンローラ23は、ローラ軸の外周部に一体的に形成されていて、上記ローラ軸を介して本体フレーム1F側に固設された図示しない製版側板対に回転自在に支持されている。プラテンローラ23は、上記ローラ軸に配設されたプーリ、プロッタモータ24側に設けられた駆動プーリおよびこれらのプーリと駆動プーリとの間に掛け渡されたタイミングベルト(図示せず)等を介して連結されたプロッタモータ24で回転され、マスタ16をサーマルヘッド22に押圧しつつマスタ搬送方向Xの下流側のマスタ貯留手段30へ搬送するマスタ搬送手段としての機能を有する。プロッタモータ24は、ステッピングモータである。
テンションローラ対26は、サーマルヘッド22とプラテンローラ23とのニップ部からテンションローラ対26に至る製版済みのマスタ16に所定のフロントテンション(張力)を付与する機能・構成を有する。テンションローラ対26は、その上側のローラが駆動ローラ、下側のローラが従動ローラでそれぞれ構成されていて、上側の駆動ローラはプーリおよび無端ベルト(共に図示せず)等の回転伝達手段を介してプロッタモータ24に連結されている。
カッタユニット28は、上記特開2003−118221号公報記載のカッタユニット(28)と同様に、マスタ搬送方向Xと直交するマスタ幅方向に移動してマスタ16を切断する公知のものであり、例えば特開2000−6510号公報の図2ないし図5等に示されている切断手段(4)と同様のものである。すなわち、カッタユニット28は、切断手段本体としてのフレーム212、カッタ部材としてのホルダ213、図示しない回転移動手段等から主に構成されている。カッタユニット28は、その非作動時において、マスタ16の搬送に支障を与えないようにマスタ搬送路XRの片側端に待機していて、ここがカッタユニット28のホームポジションとなっている。
カッタユニット28は、特開2000−6510号公報明細書の段落番号(0085)ないし(0087)に記載されている効果と同様の利点を奏する。この利点を望まなくてもよいのであれば、例えば特公平7−84086号公報に開示されているように、可動上刃と固定下刃とを有していて可動上刃が固定下刃に対してマスタ16の幅方向に回転しつつ移動するもの、実公平3−40556号公報に開示されているように、可動上刃のみを有していてこれがマスタ16に対して回転しつつ移動する構成のもの等であってもよい。
マスタ貯留手段30は、上記特開2003−118221号公報記載のマスタ貯留手段(30)と同様に、3段切り換えしの撓みボックス32、ガイド搬送板31、図示しない搬送板駆動用のソレノイド、吸引ファン34a,34b、残マスタ検知センサ36a〜36dから主に構成されている。
残マスタ検知センサ36a〜36dは、上記特開2003−118221号公報記載の残マスタ検知センサ(36a〜36d)と同様に、撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内に製版済みのマスタ16の残留が有るか否かを検知するマスタ検知手段としての機能を有し、反射型の光学センサからなる。残マスタ検知センサ36a〜36dは、製版済みのマスタ16の残留物が残りやすい部位である、撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内における製版済みのマスタ16の折り返し部位に対向して配設されている。
吹き付けファン35は、撓みボックス32の開口32a近傍のマスタ送り側に形成される、製版済みのマスタ16の盛り上がり(図示せず)の発生を未然に防止すべく配設されている。吹き付けファン35は、各吸引ファン34a,34bと同様の送風・吸引能力を有する共通のファンである。吹き付けファン35は、各吸引ファン34a,34bの吸引側および送風側を逆にして撓みボックス32の開口32aの略真上に配置したものである。
反転ローラ対40は、その上側のローラが駆動ローラ、下側のローラが従動ローラでそれぞれ構成されている。反転ローラ対40は、マスタ貯留手段30に貯留された製版済みのマスタ16を版胴2のクランパ4に給版する給版手段としての機能を有する。上側の駆動ローラとしての反転ローラ40は、プーリおよび無端ベルト(共に図示せず)等の回転伝達手段を介して、プロッタモータ24とは別のパルス入力で駆動する給版駆動手段としての反転ローラ用ステッピングモータ41(以下、単に「ステッピングモータ41」という)に連結されている。反転ローラ対40によるマスタ搬送速度は、プラテンローラ23によるマスタ搬送速度よりもわずかに速くなるように予め設定されている。
図1および図2において、符号18は、マスタロール16Aに巻装されたマスタ16が交換を必要とする程残り少なくなったことを検知するマスタエンドセンサである。符号21は、マスタセットローラ19とマスタセットガイド板20との間にマスタ16がセットされていることを検知するマスタセットセンサである。符号29は、カッタユニット28と反転ローラ対40との間のマスタ搬送路XRにマスタ16が存在するか否かを検知するためにマスタ16の先端および/または後端を検知するマスタ検知手段としてのマスタ先端検知センサである。符号37は、ジャムした製版済みのマスタ16が撓みボックス32内に残留した場合にそのマスタ16の除去処理をしたり、撓みボックス32の内部を清掃したりするための開閉ドアである。
製版装置15は、上記特開2003−118221号公報記載の製版装置(15)と比較して、撓みボックス32近傍の使用環境温度を検知する使用環境温度検知手段としての温度センサ38を新たに有する点、および本実施形態で使用されるマスタの種類(サイズ・材料・厚み等)を変更せずに固定した点が主に相違し、その他は上述したように上記特開2003−118221号公報記載の製版装置(15)と同様である。
温度センサ38としては、比較的精度が良好で小型かつ安価な点から、例えばサーミスタを用いている。温度センサ38の配置箇所としては、撓みボックス32の内部が最も好ましいが、レイアウト上の都合等により、撓みボックス32近傍の製版側板に取り付けた。
マスタ16としては、比較的少ないインキ付着量で、印刷むらがなく、印刷物の裏汚れが少ないと共に、繊維目による画質劣化を低減させることが可能なものとして、例えば特開平10−147075号公報に記載されているマスタを用いている。すなわち、このマスタ16は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)系の熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹脂からなる多孔性樹脂膜を有し、さらにその表面に繊維状物質からなる多孔性繊維膜を積層してなるマスタであって、その厚みが比較的薄く、かつ、比較的低強度であってその曲げ剛度が5mN以上である。具体的には、例えばフィルムの厚みが大体1〜2μm程度で、その支持体(多孔性樹脂膜および多孔性繊維膜)の厚みが25〜30μm程度で、トータルの厚み30〜35μm程度のものが使用される。マスタ16の腰の強さは、従来のマスタのそれと比較して、30〜50%程度低下している。
マスタ16は、上記マスタ16の利点をそれ程望まなくてもよいのであれば、次のようなマスタを用いても構わない。すなわち、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)系のフィルムに、支持体として和紙繊維や合成繊維、あるいは和紙と合成繊維とを混抄したものを接着剤で貼り合わせたラミネート構造を有しているものであって、従来のマスタ(具体的に言えば、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)系等のフィルムの厚みが大体1〜2μm程度で、その支持体の厚みが45〜55μm程度で、トータルの厚み50〜60μm程度のものが使用されていた)と比較して、その厚みが比較的薄く、かつ、低強度であるもの(具体的に言えば、例えばフィルム構成は同じで、その支持体の厚みが25〜30μm程度で、トータルの厚み30〜35μm程度のものが使用される)を用いてもよい。このマスタ16の腰の強さは、このマスタ16の構成と同じでその厚みのみが異なる上記従来のマスタのそれと比較して、30〜50%程度低下している。
上記マスタ16の利点をそれ程望まなくてもよいのであれば、勿論、上記従来のトータルの厚みが厚いマスタを用いてもよい。
印圧装置14は、図1に示すように、上記特開2003−118221号公報記載の印圧装置(14)と同様であり、上記した版胴2と、版胴2の周速度と同じ周速度で、かつ、版胴1と所定の同期を取って回転される押圧手段としての圧胴9と、版胴2の内部に配設され版胴2上の製版済みのマスタ16にインキを供給するための、インキ溜まり8へインキを供給するインキ供給管3、インキローラ6およびドクターローラ7から構成されるインキ供給装置5等との周知の構成要素を有する。
版胴2は、多孔構造の支持円筒体とその外周面に巻装された複数層のメッシュスクリーン(図示せず)とを有し、支軸3の周りに回転可能に支持されている。版胴2は、複数の印刷速度に対応してその回転速度を変えることが可能なように図示しないギヤ列およびベルト伝動装置等を介して連結された図示しないメインモータを含む駆動系を介して回転される。
なお、押圧手段としては、版胴2とほぼ同径の圧胴9の他に、版胴2の直径よりも小さい周知のプレスローラ等も用いられる。
給紙装置50は、図1に示すように、印刷用紙Sを積載する給紙台としての給紙トレイ51と、給紙トレイ51上の最上の印刷用紙Sを繰り出し給送する給紙ローラ52と、給紙ローラ52により繰り出された印刷用紙Sを1枚ずつに分離する分離ローラ53および分離コロ53aと、印刷用紙Sを用紙搬送方向に案内するガイド板対55a,55bと、分離された1枚の印刷用紙Sを拡開している紙くわえクランパ12にタイミングを取って搬送するレジストローラ対54と、後述する複数の原稿サイズ検知センサ56と、給紙トレイ51上に積載された印刷用紙Sの増減と連動して給紙トレイ51を昇降するトレイ昇降モータ(図示せず)とから主に構成されている。
給紙装置50は、上記特開2003−118221号公報記載の給紙装置(60)と比較して、上述したとおり、給紙トレイ51上に積載された印刷用紙Sの用紙サイズを検知する用紙サイズ検知手段としての複数の用紙サイズ検知センサ56を新たに有する点、および用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動可能であり印刷用紙Sの両側端の揃えを行う一対のサイドフェンス57を備えている点が相違し、この他は上記特開2003−118221号公報記載の給紙装置(60)と同様である。
用紙サイズ検知手段としては、用紙搬送方向に沿う印刷用紙Sの長さサイズを検知する上記複数の用紙サイズ検知センサ56の他に、用紙幅方向に沿う印刷用紙Sの幅サイズを検知する用紙サイズ検知センサ(図示せず)をそれぞれ備えている周知のものである。用紙サイズ検知センサ56は、例えば透過型の光学センサや反射型の光学センサを適宜備えている。
排紙装置80は、図1に示すように、上記特開2003−118221号公報記載の排紙装置(80)と同様に、印刷済みの印刷用紙Sを積載する排紙台としての排紙トレイ81、紙くわえクランパ12の開放動作により紙くわえクランパ12から開放された印刷済みの印刷用紙Sを剥離し案内する排紙爪82と、吸着排紙入口ローラ83と吸着排紙出口ローラ84との間に掛け渡され、表面に複数の開孔を有する無端ベルト状の搬送ベルト85と、ファンモータを内蔵しその回転により図において下向きの空気流を発生させ、搬送ベルト85の表面に印刷済みの印刷用紙Sを吸引する吸引ファン86と、搬送ベルト85を回転駆動する排紙駆動モータ(図示せず)とから主に構成されている。図1において、符号87は、用紙搬送方向に移動可能であり印刷済みの印刷用紙Sの先端の揃えを行うエンドフェンスを、符号88は、用紙幅方向に移動可能であり印刷済みの印刷用紙Sの両側端の揃えを行う一対のサイドフェンスをそれぞれ示す。
排版装置66は、図1に示すように、上記特開2003−118221号公報記載の排版装置(66)と同様に、使用済みのマスタ16を収納する排版ボックス69と、版胴2上の使用済みのマスタ16を剥離し搬送する排版剥離ローラ67と、排版剥離ローラ67と圧接し合い剥離された使用済みのマスタ16を搬送する排版ローラ68と、排版剥離ローラ67を回転駆動する排版モータ(図示せず)と、排版ボックス69内に収納された使用済みのマスタ16を圧縮する上下動自在な圧縮板(図示せず)と、この圧縮板を上下動させる圧縮板駆動モータ(図示せず)とから主に構成されている。
次に、図4を参照して操作パネル103を説明する。
操作パネル103は、原稿読取装置70に隣る本体フレーム1Fの上部前面に設けられており、図4に示すように、製版スタートキー104、印刷スタートキー105、試し刷りキー106、連続キー107、クリア/ストップキー108、テンキー109、エンターキー110、プログラムキー111、モードクリアキー112、印刷速度設定キー113、4方向キー114、用紙サイズ設定キー115、原稿サイズ設定キー116、製版画像濃度設定キー117、表示装置119、表示装置120、ジャム発生表示ランプ121等を有している。
操作パネル103は、上記特開2003−118221号公報記載の操作パネル(90)と比較して、特に、用紙サイズ設定キー115、原稿サイズ設定キー116および製版画像濃度設定キー117を新たに有している点が相違する。その他、上記特開2003−118221号公報に図示しないかった連続キー107、プログラムキー111、モードクリアキー112、印刷速度設定キー113、4方向キー114等の周知のキーも有している。
製版スタートキー104は、孔版印刷装置1に製版動作を行わせる際に押下され、製版スタートキー104が押下されると排版動作および原稿読取動作が行われた後にまたはこれと一部並行して製版動作が行われ、その後またはこれと一部並行して、版付け動作が行われて孔版印刷装置1は印刷待機状態となる。製版スタートキー104は、原稿の画像の読み取り(または上記パーソナルコンピュータ等から送信されるデジタルの画像データ信号の受信)から排版、製版、給版、版付け印刷、排紙工程に至るまでの一連の工程(動作)を起動するための製版開始設定手段としての機能を有する。
印刷スタートキー105は、孔版印刷装置1に印刷動作を行わせる際に押下され、孔版印刷装置1が印刷待機状態となり各種印刷条件が設定された後に印刷スタートキー105が押下されることにより印刷動作が行われる。試し刷りキー106は、孔版印刷装置1に試し刷りを行わせる際に押下され、各種条件が設定された後に試し刷りキー106が押下されることにより1枚だけ印刷が行われる。連続キー107は、製版動作と印刷動作とを連続して行う際に製版スタートキー104の押下前に押下され、連続キー107の押下後、印刷条件が入力された後に製版スタートキー104が押下されると、排版動作、原稿読取動作、製版動作に引き続いて印刷動作が行われる。
クリア/ストップキー108は、孔版印刷装置1の動作を停止させる際あるいは置数のクリア時に押下される。テンキー109は、印刷枚数等を入力・設定する数値入力に用いられる。エンターキー110は、各種設定時に数値等を設定する際に、プログラムキー111はよく行う操作を登録したりそれを呼び出したりする際にそれぞれ押下され、モードクリアキー112は各種のモードをクリアして初期状態に戻す際に押下される。印刷速度設定キー113は印刷動作に先立って印刷速度を設定する際に押下され、濃いめの画像を得たい場合あるいは雰囲気温度が低い場合等には印刷速度を遅く、薄めの画像を得たい場合あるいは雰囲気温度が高い場合等には印刷速度を速く設定する。4方向キー114は上キー114a、下キー114b、左キー114c、右キー114dを有しており、画像編集時に画像位置を調整する場合あるいは各種設定時に数値や項目等を選択する場合等に押下される。
用紙サイズ設定キー115は、用紙サイズを任意で入力する際に押下され、印刷用紙Sの用紙サイズを設定する用紙サイズ設定手段としての機能を有する。用紙サイズ設定キー115を押下すると、孔版印刷装置1で使用可能な用紙サイズが表示装置120に全て表示され、4方向キー114の何れかのキー操作によってユーザが設定したい用紙サイズを選択した後、エンターキー110を押下することで選択した用紙サイズを確定し設定・入力することができるようになっている。用紙サイズ設定キー115を再度押下すると、用紙サイズ設定状態を解除することができる。用紙サイズ設定キー115により制御装置130に入力された用紙サイズは、用紙サイズ検知センサ56によって検知された用紙サイズに優先される。
原稿サイズ設定キー116は、原稿サイズを設定する原稿サイズ設定手段としての機能を有する。原稿サイズ設定キー116を押下すると、孔版印刷装置1で使用可能な原稿サイズが表示装置120に全て表示され、4方向キー114の何れかのキー操作によってユーザが設定したい原稿サイズを選択した後、エンターキー110を押下することで選択した原稿サイズを確定し設定・入力することができるようになっている。原稿サイズ設定キー116を再度押下すると、原稿サイズ設定状態を解除することができる。原稿サイズ設定キー116により制御装置130に入力された原稿サイズは、原稿サイズ検知センサ78または79によって検知された原稿サイズに優先される。
製版画像濃度設定キー117は、製版画像濃度を設定する画像濃度設定手段としての機能を有する。製版画像濃度設定キー117は、マスタサイズに対してマスタ16に施される穿孔の割合、すなわち印字率(穿孔率とも呼ばれる)あるいは原稿画像の画像量(原稿サイズに対して例えば画像無し空白面積に比して黒画像等が占める割合でもある)を手動で設定するものである。
製版画像濃度設定キー117を押下すると、孔版印刷装置1で製版可能な製版画像濃度に係る表示(例えば、予め確認試験等によって求められた標準濃度に対して濃い濃度や薄い濃度等の度合い)が表示装置120に全て表示され、4方向キー114の何れかのキー操作によってユーザが設定したい製版画像濃度を選択した後、エンターキー110を押下することで選択した製版画像濃度を確定し設定・入力することができるようになっている。製版画像濃度設定キー117を再度押下すると、製版画像濃度設定状態を解除することができる。製版画像濃度設定キー117により制御装置130に入力された製版画像濃度は、後述する図5に示す製版画像濃度検知手段45によって検知された製版画像濃度に優先される。
表示装置119は、7セグメントLED(発光ダイオード)で構成されており、図示しない発光ダイオード駆動回路を介して駆動される。表示装置119は、主に印刷枚数等の数字を表示する機能を有する。
表示装置120は、LCD(液晶表示装置)で構成されており、図示しない液晶駆動回路を介して駆動される。表示装置120は、ユーザの行うべき操作の状態や警告等のメッセージあるいは選択されている機能等の表示をしたり、マスタ16や印刷用紙Sのジャム箇所を適宜表示して報知するための報知手段としての機能を有する。
表示装置120は、階層表示構造となっており、その下方に設けられた選択設定キー120a,120b,120c,120dを押下することにより、変倍や位置調整等の様々なモードへの変更および各モードでの設定が可能に構成されている。また表示装置120には、図示したように「製版・プリントできます」のような孔版印刷装置1の状態が表示される他、上記特開2003−118221号公報記載の液晶表示部(95)と同様に、マスタ16のジャム箇所、印刷用紙Sのジャム箇所あるいは排版ジャム等の警告を適宜文字表示したりするガイダンス部120Aと、このガイダンス部120Aにより文字表示される操作内容を順次図示表示したり、孔版印刷装置1におけるマスタ16のジャム箇所、印刷用紙Sのジャム箇所あるいは排版ジャム、また故障個所および故障内容を具体的に絵で表示するための補助表示部120Bとを有する。
ジャム発生表示ランプ121は、LEDで構成されており、図示しない発光ダイオード駆動回路を介して駆動される。
次に、図5を参照して主として製版装置15の特徴的な制御構成について説明する。図5において、制御装置130は、CPU(中央演算処理装置)131、I/O(入出力)ポート、I/F(インターフェース)134およびROM(読み出し専用記憶装置)132、RAM(読み書き可能な記憶装置)133等を備え、信号バス(図示せず)によって接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備している。
CPU131は、適宜の電子回路からなるセンサ入力回路(図示せず)等およびI(入力)ポート、I/F(インターフェース)134を介して、操作パネル103の上記各種キーからの各種信号および本体フレーム1F内に設けられた各種センサ(4つの残マスタ検知センサ36aないし36d、原稿サイズ検知センサ78,79、用紙サイズ検知センサ56、温度センサ38、製版画像濃度検知手段45)からの検知信号およびROM132から呼び出された動作プログラムに基づいて、O(出力)ポート、I/F(インターフェース)134および図示しない液晶駆動回路や発光ダイオード駆動回路あるいは各種のモータ駆動回路を介して、操作パネル103の表示装置120におけるガイダンス部120Aおよび補助表示部120B、ジャム発生表示ランプ121、製版装置15におけるプロッタモータ24、ステッピングモータ41、吸引ファン34a,34b、吹き付けファン35の作動等を制御し、主として製版装置15全体および操作パネル103の動作を制御する。
ROM132には、主として製版装置15全体および操作パネル103の動作プログラムが予め記憶されており、この動作プログラムはCPU131によって適宜呼び出される。さらに詳しくは、ROM132には、原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度等のうちの少なくとも1つのパラメータと比較参照するための、撓みボックス32周り(撓みボックス32の入口近傍を含む撓みボックス32内を指す。以下、同様。)でのマスタ同士の貼り付きやすさおよび/またはマスタの剛性の低下度合いの条件と、この条件に対応して製版給版時における吹き付けファン35の送風タイミングを変えるための関係データが予め記憶されている。RAM132は、CPU131の計算結果を一時的に記憶する機能、操作パネル103上の各種キーおよび各種センサーから設定および入力されたデータ信号およびオン・オフ信号を随時記憶する機能等を有している。
図5に示す製版画像濃度を検知する製版画像濃度検知手段45としては、特開平9−193526号公報の段落(0033)等に記載されているものと同様の手段を用いている。すなわち、版胴2に巻装される一版分のマスタ16全体を加熱穿孔・製版するために必要な発熱素子の数に対して、実際に原稿読取装置70のスキャナ部76により読み取られた画像情報(あるいは上記パーソナルコンピュータ等から入力された画像情報でもよい)からマスタ16を加熱穿孔・製版するために使用する発熱素子の数の比率を求めることによって、マスタ16の製版画像濃度を検知・検出するものである。製版画像濃度検知手段45は、例えば、原稿読取装置70のスキャナ部76等を介して画像センサ77で読み取られ変換されたアナログの画像信号を受け上記A/D変換部で変換されたデジタルの画像信号を上記画像信号処理装置を経由して受信して、画像データとして一時記憶する画像エリアメモリと、その画像エリアメモリに一度記憶された画像データを順次呼び出しながら、マスタ16に形成される一版分の製版画像の画像量を検知・認識する上記画像信号処理装置とからなる。
CPU131(以下、「制御装置130」というときがある)は、本実施形態では次の特徴的な諸制御機能を有する。
制御装置130(CPU131)は、製版スタートキー104からの製版開始信号と、プロッタモータ24への起動・停止等に係る指令信号と、ステッピングモータ41への起動・停止等に係る指令信号と、原稿サイズ検知センサ78または79および原稿サイズ設定キー116の何れか一方からの原稿サイズに係る出力信号(情報)と、用紙サイズ検知センサ56および用紙サイズ設定キー115の何れか一方からの用紙サイズに係る出力信号(情報)と、製版画像濃度検知手段45および製版画像濃度設定キー117の何れか一方からの製版画像濃度に係る出力信号(情報)と、温度センサ38からの使用環境温度に係る出力信号(情報)とに基づいて、製版給版時における吹き付けファン35の送風タイミングを変える制御手段としての基本的な機能を有する。
制御装置130(CPU131)は、上記基本的な機能において、製版スタートキー104からの製版開始信号、プロッタモータ24への起動・停止等に係る指令信号およびステッピングモータ41への起動・停止等に係る指令信号を参照しながら、原稿サイズ検知センサ78または79および原稿サイズ設定キー116の何れか一方からの原稿サイズに係る出力信号(情報)と、用紙サイズ検知センサ56および用紙サイズ設定キー115の何れか一方からの用紙サイズに係る出力信号(情報)と、製版画像濃度検知手段45および製版画像濃度設定キー117の何れか一方からの製版画像濃度に係る出力信号(情報)と、温度センサ38からの使用環境温度に係る出力信号(情報)とが、ROM132に予め記憶設定されているマスタ16同士の貼り付きやすさおよび/またはROM132に予め記憶設定されているマスタ16の剛性の低下度合いの条件を満足するとき、吹き付けファン35が、製版開始から製版済みのマスタ16が一定の搬送量搬送(または時間)されるまで作動(駆動)するように、その後、製版終了まで作動停止するように、その後再度、製版終了から給版終了まで作動するように上記吹き付けファンモータ駆動回路を制御する制御手段としての第1の機能を有する。
制御装置130(CPU131)は、第1の機能において、製版スタートキー104からの製版開始信号、プロッタモータ24への起動・停止等に係る指令信号およびステッピングモータ41への起動・停止等に係る指令信号を参照しながら、原稿サイズ検知センサ78または79および原稿サイズ設定キー116の何れか一方からの原稿サイズに係る出力信号(情報)と、用紙サイズ検知センサ56および用紙サイズ設定キー115の何れか一方からの用紙サイズに係る出力信号(情報)と、製版画像濃度検知手段45および製版画像濃度設定キー117の何れか一方からの製版画像濃度に係る出力信号(情報)と、温度センサ38からの使用環境温度に係る出力信号(情報)とが、ROM132に予め記憶設定されているマスタ16同士の貼り付きやすさおよび/またはROM132に予め記憶設定されているマスタ16の剛性の低下度合いの条件を満足しないとき、上記特開2003−118221号公報記載の制御装置(120(CPU121))と同様に、図2および図3に示す製版済みのマスタ16に撓み16Cを形成するときに吸引ファン34a,34bおよび吹き付けファン35を作動させる機能を有する。
上記機能に加えて、制御装置130(CPU131)は、製版スタートキー104からの製版開始信号およびステッピングモータ41への起動・停止等係る指令信号に基づいて、反転ローラ対40による給版中、吹き付けファン35を作動させる機能を有する。
ここで、原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度等のマスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータと、撓みボックス32周りでのマスタ同士の貼り付きやすさおよび/またはマスタの剛性の低下度合いとの関係について述べる。
本実施形態では、一部上述したが図6および図7を参照して後述するように、マスタの種類(サイズ・材料・厚み等)は変更せずに同一のマスタ16(例えば、A3版サイズ(縦×横=320(幅)×540mm(長さ))で上述した材料構成からなるマスタ16とする)を使用することを前提にしている。この前提の下に、例えば原稿サイズ(変倍を行わない場合は用紙サイズと同じ)や用紙サイズが比較的大きいサイズのとき(例えばA4縦サイズを超えるサイズのとき)には、A4縦サイズ以下のときと比べて、マスタ16に形成される製版画像量(製版画像部分の面積を指す。以下、同様。)が一般的に多くなることにより、マスタ16の剛性(曲げ剛度を指し、いわゆる腰の強さと同義である。以下、同様。)が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなる。
ここで、A4縦サイズの「縦」とは、ユーザが例えば図1に示した孔版印刷装置1の紙面の手前側に位置(用紙搬送方向と直交する位置でもある)して操作パネル103を操作したり、印刷用紙Sの補充を行ったりするいわゆるフロントローディングの姿勢状態で、ユーザが印刷用紙Sを見たとき、前後方向に長い場合の印刷用紙Sの形状を指す。同様に、例えばA4横サイズやA3横サイズの「横」とは、上記と同様の姿勢状態で、ユーザが印刷用紙Sを見たとき、左右方向に長い場合の印刷用紙Sの形状を指す。
製版画像濃度が、例えば予め確認試験等により求めておいた標準の製版画像濃度のときと比べて、比較的濃いとき(印字率、穿孔率、穿孔の度合いが高いとき)、マスタ16の剛性が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなる。
同様に、使用環境温度(以下、単に「環境温度」というときがある)が、予め設定された使用環境温度のとき(例えば23℃以下のとき)と比べて、高いとき(例えば23℃を超えるとき)には、温度依存性の高いマスタ16が柔らかくなってマスタ16の剛性が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなる。
次に、図6および図7を参照しながら、孔版印刷装置1の動作を説明する。
この動作例は、特開2001−150786号公報の図5に示されているタイミングチャート(動作例1で省エネルギモードを考慮しない場合)を基本として、本実施形態の特有の構成による動作を折り込み反映したものであるが、説明の簡明化を図るために上記公報記載の一部の動作説明を省略する。この動作例は、マスタの種類(サイズ・材料・厚み等)は変更せずに同一のマスタ16(例えば、A3版サイズで上述したマスタ16とする)を使用した場合の動作を表している。プロッタモータ24は、製版済みのマスタ16の先端部がクランパ4で係止される着版時を除き、一定の回転速度で速度変更することなく駆動されるものとする。
上記したプロッタモータ24、ステッピングモータ41、吸引ファン34a,34bおよび吹き付けファン35等の各制御対象駆動手段の動作を説明するに際して、後述する実施形態を含め、各種制御対象駆動手段が作動(駆動)するときを「オン」と、その作動(駆動)を停止するときを「オフ」と言い替えることがある。また、各制御対象駆動手段によるオン/オフの動作を一度説明した後では、同制御対象駆動手段によるオン/オフ等に係る動作説明を省略する。以下の動作は、主として制御装置130(CPU131、以下省略)による制御の下に行われる。
(動作例1)
まず、ユーザが操作パネル103の製版画像濃度設定キー117、原稿サイズ設定キー116、用紙サイズ設定キー115を押下せずに、製版画像濃度、原稿サイズ、用紙サイズのパラメータに係る情報が自動的に検知・検出される動作例1について説明する。
孔版印刷装置1の初期状態を図1に示す。図1に示すように、製版装置15では、マスタロール16Aから繰り出されたマスタ16の先端は反転ローラ対40のニップ部に挾持されている給版待機位置を、版胴2および圧胴9はホームポジションをそれぞれ占めている状態に設定される。図1の初期状態において、先ず、ユーザは孔版印刷装置1の上記各装置等へ電力を供給する電源スイッチをオンする。これに前後して原稿読取装置70の原稿載置台72上に複数枚の原稿73を載置・セットすると共に、給紙トレイ51上において印刷用紙Sが足りない場合や無い場合には印刷用紙Sを適宜補充・セットする。
なお、製版装置15の給版待機位置は、上記位置に限らず、例えばカッタユニット28におけるフレーム212の上面212aの図2における左端に設定して、マスタ16の節約等を図っているものもある。
次いで、製版・印刷開始のための操作が行われる。先ず、製版がスタートしたか否かが判断される(ステップS1参照)。すなわち、ユーザが製版スタートキー104を押してオンすると、製版開始信号が制御装置130に送信される。これにより、排版、原稿の画像読み取り、製版、給版、版付け印刷、排紙、版付け後空回転に亘る一連の動作が行われる。
ここで、孔版印刷装置1の前回使用時または連続製版しているときでは前回の製版時等において、撓みボックス32内でマスタ搬送ジャムの発生や製版済みのマスタ16の残留等が存在する場合がある。このような場合には、ユーザが製版スタートキー104を押してオンした直後に、制御装置130は、製版スタートキー104からの製版開始信号および4つの残マスタ検知センサ36aないし36dのうちの少なくとも1つのセンサからのマスタ有り信号に基づいて、製版動作を禁止すべくプロッタモータ24の作動を停止させると共に、圧解除モータ(34)の作動を停止させて圧解除回転位置を占めたまま(プラテンローラ23に対してサーマルヘッド22が離間したまま)の製版待機状態にさせることにより、プラテンローラ23、テンションローラ対26および除電ローラ27も停止状態となる。
これと同時に、制御装置130は、製版スタートキー104からの製版開始信号および4つの残マスタ検知センサ36aないし36dのうちの少なくとも1つのセンサからのマスタ有り信号に基づいて、製版済みのマスタ16の残留が撓みボックス32の撓みダクト33aないし33c内に有ることを報知・表示するようにガイダンス部120A、補助表示部120Bおよびジャム発生表示ランプ121を制御する。すなわち、操作パネル103のジャム発生表示ランプ121が点灯点滅すると共に、マスタ16の搬送ジャム発生や製版済みのマスタ16の残留等が存在するメッセージおよびそれらの発生箇所や存在箇所が、表示装置120のガイダンス部120Aおよび補助表示部120Bに適宜それぞれ表示される。
ユーザはジャム発生表示ランプ121の点灯点滅表示、ガイダンス部120Aのメッセージ表示、補助表示部120Bのジャム発生箇所の表示等を適宜視認して、ジャム処理を行う。例えば、残マスタ検知センサ36bと36cとの配置箇所がジャム発生箇所として表示されている場合には、ユーザは孔版印刷装置1の前面に設けられている図示しない前ドアを開けて、さらに撓みボックス32の底部に設けられている開閉ドア31を開けて、撓みダクト33b、33c内に残留しているジャムした製版済みのマスタ16を下方から取り出せばよい。これにより、次製版時(ここでは、これから説明する製版時)のマスタ搬送ジャムや、カッタロックやカッタユニット28の破損等を未然に防げるため、安定したマスタ搬送性が得られる。
4つの残マスタ検知センサ36aないし36dは、例えば特開平10−202996号公報明細書の段落番号(0144)、(0155)等に記載されていると同様に、現在の製版工程における搬送中の製版済みのマスタ16の先端位置を検知することにより、マスタ搬送ジャム等の検出を行うことに利用することもできる。すなわち、現在の搬送中の製版済みのマスタ16の先端が、予め設定された搬送設定時間内または予め設定されたプロッタモータ24へ供給するパルス数内に、各残マスタ検知センサ36aないし36dの設置箇所を通過しない場合に、製版動作を禁止すべくプロッタモータ24の作動を停止させたり、マスタ16の搬送ジャム発生等のメッセージおよびそれらの発生箇所をガイダンス部120Aおよび補助表示部120Bに適宜それぞれ表示させたりすることもできる。
製版スタートキー104の押下による製版開始信号が以降の動作フローのトリガとなる。ユーザによるマニュアル操作は製版スタートキー104を押すまでであり、以降の版付け後空回転までの動作は自動で行われる。ここでは、版胴2内のインキ供給装置5によりインキが供給されて適度なインキ溜まり8が形成されると共に、給紙装置40の上記昇降モータがオン駆動されて所定の給紙圧・分離圧等がセットされた状態となる。
まず、その外周面に前版の使用済みのマスタ16を巻装していて、ホームポジションを占めていた版胴2は、上記メインモータがオンすることにより図1中矢印で示す時計回り方向に回転を開始し、排版位置に対応して上記メインモータがオフすることにより排版位置で停止する。以下、上記メインモータのオン/オフ動作は省略する。排版および給版動作時においては、版胴2は圧胴9の外周面から離間した状態で回転移動する。
版胴2が排版位置に停止すると、図示しないクランパモータがクランパ4を所定の角度に開くべくオンすることにより、クランパ4が拡開される。図示しない係止手段による移動手段(図示せず)の係止状態が解除されて、排版剥離ローラ67が版胴2上の使用済みのマスタ16に当接する剥離位置を占めると同時に、図示しない排版モータがオンする。これにより、排版剥離ローラ67は回転されつつクランパ4で係止されていた使用済みのマスタ16の先端部に対応する版胴2の外周面に押し付けられることで、使用済みのマスタ16の先端部が排版剥離ローラ67により版胴2の外周面からすくい上げられて剥離される。この直後、排版剥離ローラ67は図示しない移動手段により再び元の図1に示す離間位置に戻され、排版ローラ68と共に回転自在に保持される。排版剥離ローラ67が離間位置に戻された直後において、図示しないクランパモータがクランパ4を閉じるべくオンすると、図示しないねじりコイルバネの付勢力およびゴム磁石の磁力によりクランパ4が閉じられる。以下、上記クランパモータおよび上記排版モータのオン/オフ動作は省略する。クランパ4が閉じた後、版胴2が時計回り方向に回転することで実質的な排版動作が始まる。
剥離された使用済みのマスタ16は、排版剥離ローラ67および排版ローラ68のニップ部に挾持されながらの回転・搬送動作によって、版胴2の外周面より剥離されつつ搬送され、排版ボックス69の内部に廃棄されていく。
一方、製版開始信号生成直後の製版装置15では、圧解除モータ(34)がオンして回転することにより、プラテンローラ23とサーマルヘッド22との間のマスタ16にプラテン圧が印加されると共に、このプラテン圧印加の状態が接離検知センサ(35)でオフ検知される。
製版待機状態では、プラテン圧が解除されている状態にあるため、プラテンローラ23とサーマルヘッド22との間およびテンションローラ対26の上下ローラの間はそれぞれ離間しており、マスタ搬送路XR内のマスタセットローラ19から反転ローラ対40に至るまでのマスタ16にたるみが発生する。そのままマスタ16を版胴2に着版して印刷を行うと、巻装シワが発生したり、製版開始位置が安定せずに製版開始位置がずれたりする問題点となるので、プラテン圧を印加した直後に、プロッタモータ24を駆動させずにステッピングモータ41だけを所定時間オンすることにより、マスタ16を少し搬送し、マスタ16のたるみを取り除く動作を行う。
この際、マスタセットローラ19とマスタセットガイド板20との間、プラテンローラ23とサーマルヘッド22との間、テンションローラ対26のニップ部間、除電ローラ27とフレーム212の上面212aとの間のマスタ16は、適宜各ローラを従動回転させつつ各部材間を滑りながらマスタ搬送方向Xの下流側へと搬送される。
この後、給版時でのステッピングモータ41駆動までの間、同モータ41が励磁させるべく制御される。このように、ステッピングモータ41を所定のタイミングで励磁させるから、反転ローラ対40が回転フリーとなり、振動などによって製版開始位置合わせを行ったマスタ16がずれることを防止できる。
次いで、上述した版胴2の排版位置への移動および排版動作と並行して、原稿読取装置70および製版装置15で原稿73の画像読み取り動作および製版(書き込み)動作が開始する。
動作例1では、ステップS2において、製版動作に先立って製版画像濃度を検知するために、プリスキャンを行う。原稿載置台72上にセットされた複数枚の原稿73のうちの最下位の原稿73の原稿サイズが原稿サイズ検知センサ79等によって検知された後、原稿73はコンタクトガラス74上の所定位置に自動搬送され、原稿73の画像が上記原稿走査用光学系で読み取られ、画像センサ77により光電変換されたアナログの画像信号が上記A/D変換部に入力される。A/D変換部に入力されたアナログの画像信号は、デジタルの画像信号に変換され、そのデジタルの画像信号は上記画像信号処理装置を経由して一度上記画像エリアメモリに記憶される。次いで、上記画像信号処理装置は上記画像エリアメモリに記憶された原稿73の画像濃度(白黒データの比率、印字率ないしは穿孔率に相当する)を検知・認識してその製版画像濃度に係る出力信号をCPU131に送信する。
上記画像信号処理装置により検知・認識された製版画像濃度が、例えば予め確認試験等により求めておいた標準の製版画像濃度のときと比べて、比較的濃いときには、マスタ16の剛性が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなるから、後述のように吹き付けファン35の送風タイミングを変える制御動作を行うべくステップS3へ進む。
上記プリスキャン後、コンタクトガラス74上の所定位置に自動搬送された原稿73の画像が上記原稿走査用光学系で再び読み取られ、画像センサ77により光電変換されたアナログの画像信号が上記A/D変換部に入力されてデジタルの画像信号に変換され、そのデジタルの画像信号は上記画像信号処理装置を経由して上記製版制御部に送られてサーマルヘッド22による製版動作のために用いられる。画像が読み取られた原稿73は、原稿排紙台75上へ排出される。
なお、上記プリスキャンに伴う時間の短縮を望むのであれば、例えば上記画像エリアメモリの記憶容量を2倍にして本スキャン用のデジタル画像信号(データ)をコピー・記憶して用いるようにしてもよい。画像読み取り動作において、ADF部71を使用せずに、コンタクトガラス74上の所定位置に原稿(図示せず)を載置して画像読み取りを行う場合には、原稿サイズ検知センサ78等によって上記原稿の原稿サイズが検知される。原稿サイズ検知センサ78または79によって検知された原稿サイズは、ここでは説明の簡明化を図るため原稿サイズの変倍を行わない場合であるので用紙サイズと同じとする。
ステップS3において、温度センサ38によって撓みボックス32近傍の環境温度が検知される。温度センサ38により検知された環境温度が、予め設定された環境温度23℃以下のときと比べて、23℃を超える高いときには、温度依存性の高いマスタ16が柔らかくなってマスタ16の剛性が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなるから、後述のように吹き付けファン35の送風タイミングを変える制御動作を行うべくステップS4へ進む。
ステップS4において、用紙サイズ検知センサ56等によって給紙トレイ51上の印刷用紙Sの用紙サイズが検知される。用紙サイズ検知センサ56等により検知された用紙サイズがA4縦サイズを超えるサイズのとき、例えば図7(a)のタイミングチャートに示すA3横サイズの場合や、図7(b)のタイミングチャートに示すA4横サイズの場合には、A4縦サイズ以下のときと比べて、マスタ16に形成される製版画像量(製版画像の面積を指す。以下、同様。)が一般的に多くなることにより、マスタ16の剛性が低下するため、特に撓みボックス32内でマスタ16同士が貼り付きやすくなると共に、給版ジャム等も発生しやすくなるから、後述のように吹き付けファン35の送風タイミングを変える制御動作を行うべくステップS5へ進む。
A3横サイズの印刷用紙Sに印刷する場合は、図7(a)に示すようにマスタ16に施される穿孔・製版の範囲は、マスタ搬送方向に沿う製版長さで412mmであり、A4横サイズの印刷用紙Sに印刷する場合は、図7(b)に示すようにマスタ16に施される穿孔・製版の範囲は、マスタ搬送方向に沿う製版長さで289mmである。
ここで、A4横サイズの印刷用紙Sに対応してA3版サイズのマスタ16に形成される製版画像量(製版画像面積)と、A4縦サイズの印刷用紙Sに対応して同サイズのマスタ16に形成される製版画像量(製版画像面積)とは等しいが、A4縦サイズの印刷用紙Sと比べて、A4横サイズの印刷用紙Sに対応してマスタ16の長さ方向(縦)に占める製版長さが長い。それ故に、A4横サイズの印刷用紙Sを用いて印刷を行うときの方が、A4縦サイズの印刷用紙Sのときと比べて、マスタ16が搬送される際の剛性の低下の影響によるマスタ同士の貼り付きが発生しやすいから、A4縦サイズを超える場合をステップS4における用紙サイズの判断基準としている。
説明が前後するが、原稿73の画像読み取り動作と並行して、上記製版制御部は上記画像信号処理装置からのデジタルの画像信号を受けて、サーマルヘッド22を制御しつつ、製版動作および排版動作が自動的に並行して進行する。
すなわち、デジタルの画像信号に応じて、サーマルヘッド22の発熱素子が選択的に発熱され、プラテンローラ23に対してサーマルヘッド22で押圧されるマスタ16のフィルムの部分が選択的に加熱溶融されて穿孔されつつ、プロッタモータ24がオンされ、図2に示すようにプラテンローラ23、テンションローラ対26および除電ローラ27がそれぞれ図中矢印方向に回転されることにより、穿孔製版された製版済みのマスタ16がマスタ搬送路XRの下流側へ静電気等で貼り付くことなく搬送される。一方、ステッピングモータ41はオフしたままであり、これにより反転ローラ対40は停止したままである。
これと同時的に、図2に示すように、吹き付けファン35および吸引ファン34a,34bが共にオンして回転する。これにより、吹き付けファン35が開口32aの上方近傍に位置する、すなわちフレーム212の上面212aの左端と反転ローラ対40との間の製版済みのマスタ16に撓み16Cを形成する向きである上方から送風を行うと共に、吸引ファン34a,34bの回転により図において上から左右にかけて折り返す態様の空気流による吸引作用によって、製版済みのマスタ16が開口32aから垂れ下がるようにして撓み16Cを次第に大きくなるように形成されながら撓みボックス32内へと搬送されていく。
そして、吹き付けファン35および吸引ファン34a,34bのオン後から、製版済みのマスタ16が撓みボックス32の一番上の撓みダクト33a内に送り込まれて撓み16Cを形成すべく撓みの方向付けを行うために要する製版済みのマスタ16の一定の搬送量として例えば100mm搬送された(またはこれに要する時間)後、吹き付けファン35が一度オフされる。ここに、製版済みのマスタ16の搬送量としての100mmは、製版開始時点からの製版済みのマスタの一定の搬送量に相当する(ステップS5、図7(a)、(b)参照)。
このように、製版済みのマスタ16の搬送量として一定の100mm搬送(またはこれに要する時間)した後、吹き付けファン35を一度オフするのは、製版画像濃度が標準よりも濃く、かつ、環境温度が23℃を超えていて、なおかつ、用紙サイズや原稿サイズがA4縦サイズを超えるサイズであることにより、製版済みのマスタ16の剛性(腰の強さ)が相当程度低下している製版済みのマスタ16に対して、吹き付けファン35による送風空気量と吸引ファン34a,34bによる吸引空気量とのバランスが崩れてしまうことにより、従来のように製版開始から給版終了まで吹き付けファン35による送風を行うと、撓みボックス32内でマスタ16の多孔性繊維膜面16b同士が貼り付くことによって給版ジャム等が発生しやすくなるからである。それ故に、製版済みのマスタ16を撓みボックス32内に送り込み撓み16Cを形成すべく方向付けを行うために、製版済みのマスタ16の一定の搬送量として100mm搬送される(またはこれに要する時間)まで、吹き付けファン35による送風を行い、これ以降製版が終了するまでは吸引ファン34a,34bによる吸引動作だけによって撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内に製版済みのマスタ16を貯留すればよいこととなる。
このように、製版開始後において、吹き付けファン35が開口32aを含むその近傍の製版済みのマスタ16の上方から送風を行うことにより、この送風による力が送り込み側の製版済みのマスタ16と送り出し側の製版済みのマスタ16との多孔性繊維膜面16b同士が接触しないように、かつ、分かれるように作用するので、製版済みのマスタ16の多孔性繊維膜面16b同士が撓みボックス32内から開口32a周辺で接触して擦れ合うことがなくなり、従ってその摩擦抵抗によって、撓みボックス32の開口32a近傍に搬送される送り側の製版済みのマスタ16がせり上げられ盛り上がってしまうことが未然に防止される。
そして、製版済みのマスタ16が上述の撓みの方向付けを行うために要する一定の搬送量として100mm搬送された後では、吹き付けファン35がオフするため、これ以降製版が終了するまでは吸引ファン34a,34bによる吸引動作だけによって、製版済みのマスタ16は切り換えし板33a,33bによって案内されながら撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内に順次折り返される態様でその撓み16Cを大きくしつつ、かつ、互いに貼り付いたりすることなく搬送されて行き、撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内に、製版済みのマスタ16が貯留されていく。
説明が前後するが、製版動作中に、版胴2は時計回りに回転して給版位置で停止する。この間、排版装置66では排版剥離ローラ67および排版ローラ68等の作動による排版動作が継続されており、版胴2の回転量に対応した分の使用済みのマスタ16が剥離され排版ボックス69内へ廃棄・排版される。この間、製版装置15ではプロッタモータ24がオン駆動しており、マスタ貯留手段30で製版済みのマスタ16に撓み16Cを形成しながらの製版動作が継続している。
一方、製版(書き込み)動作中であって、版胴2が給版位置へ回転移動中において、給紙装置50では、図示しない給紙モータがオンして給紙ローラ52および分離ローラ53が回転することにより、また分離ローラ53と分離コロ53aとの協働作用によって、給紙トレイ51の最上位の1枚の印刷用紙Sが給送され、その印刷用紙Sの先端がレジストローラ対54のニップ部直前の部位に突き当てされる。その後、上記給紙モータがオフして給紙ローラ52および分離ローラ53の回転が停止することにより、印刷用紙Sの先端がレジストローラ対54のニップ部に当接・保持されると共に、印刷用紙Sの後端部が給紙ローラ52および分離ローラ対63に当接・保持される。
版胴2が給版位置に停止すると、直ちに給版動作の準備のため、すなわち着版のためにクランパ4が拡開されて、版胴2は給版待機状態となる。この給版待機状態の間、排版装置66での排版剥離ローラ67および排版ローラ68等の作動による排版動作は、一時中断されている。
この際、ステッピングモータ41が所定のタイミングでオン(起動)して反転ローラ対40が回転されることによって、製版済みのマスタ16の先端部は、給版ガイド板42に案内されつつ拡開されたクランパ4へと搬送される。ステッピングモータ41の所定ステップ数のオン作動により、製版済みのマスタ16の先端部がクランパ4へ届いたと判断されると、ステッピングモータ41がオフして、反転ローラ対40の作動が停止すると同時に、クランパ4が閉じられる。これにより、製版済みのマスタ16の先端部がクランパ4で係止される。
この着版時においては、制御装置130からの指令によって、ステッピングモータ41によるマスタ搬送速度v2をプロッタモータ24によるマスタ搬送速度v1以上となるように、ステッピングモータ41およびプロッタモータ24へそれぞれ供給するパルス周波数(pps)を変えることにより、マスタ搬送速度v2≧マスタ搬送速度v1となるようにステッピングモータ41およびプロッタモータ24が制御される。
本実施形態の動作例1では、従来の吹き付けファン35の送風タイミングと異なり、サーマルヘッド22での製版が終了したとプロッタモータ24のステップ数によって判断されるまで、吹き付けファン35はオフしたままである。
次いで、給版のためのマスタ巻装動作が行われる。版胴2が時計回り方向に回転移動すると同時に、ステッピングモータ41が励磁されることにより、反転ローラ対40の上側ローラの連れ回りを止め、版胴2の外周面に巻き付ける製版済みのマスタ16に負荷を与えて巻装シワの発生が防止される。
ステッピングモータ41を励磁した後では、反転ローラ対40の上側ローラはステッピングモータ41の励磁によるホールドの負荷を受けることにより、停止(ロック)状態となり、反転ローラ対40の下側ローラは版胴2の回転による製版済みのマスタ2の搬送力を受けることにより連れ回り・従動回転をする。版胴2の回転力により、撓みボックス32内に貯留されていた製版済みのマスタ16が引き出されつつ、版胴2の外周面上にシワ等を発生することなく巻装されていく。
この際、版胴2の周速度vは、製版装置15におけるプラテンローラ23によるマスタ搬送速度v’よりも十分大きくなるように(v>v’)、制御装置130により上記メインモータおよびプロッタモータ24の回転速度が制御されるようになっている。
一方、上記給版動作が行われると同時に、排版装置66では、排版動作が再度開始され、版胴2の回転量に対応した分の使用済みのマスタ16が排版剥離ローラ67および排版ローラ68の作動により版胴2の外周面から剥離・搬送されて、排版ボックス69へ廃棄・排版されていく。
一方、原稿読取装置70での読み取り動作および製版装置15での書き込み動作が進行し、読み取り動作が終了し、ステップS6においてプロッタモータ24のステップ数により、1版分の製版済みのマスタ16が製版されたと制御装置130で判断されると、制御装置130からの指令により、プロッタモータ24および吸引ファン34a,34bがそれぞれオフされる。これにより、マスタセットローラ19、プラテンローラ23、テンションローラ対26および除電ローラ27の回転がそれぞれ停止され、製版(書き込み)動作が終了する(図7(a)、(b)参照)。
製版が終了したと判断されると、再度、吹き付けファン35がオンされることにより、吹き付けファン35が開口32aを含むその近傍の製版済みのマスタ16の上方から送風を行うことにより、反転ローラ対40の上記従動回転によって給版・搬送されている撓みボックス32の開口32a下方近傍において撓み16Cの量が徐々に小さくなっている製版済みのマスタ16に向けて送風されることとなり、この送風による力が送り込み側の製版済みのマスタ16と送り出し側の製版済みのマスタ16との多孔性繊維膜面16b同士が接触しないように、かつ、分かれるように作用するので、製版済みのマスタ16の多孔性繊維膜面16b同士が撓みボックス32内から開口32a周辺で接触して擦れ合うことがなくなる。従って、その摩擦抵抗によって、撓みボックス32の開口32a近傍に搬送される送り側の製版済みのマスタ16がせり上げられ盛り上がってしまうことが未然に防止されると共に、製版済みのマスタ16の多孔性繊維膜面16b同士が接触して貼り付くことによる給版ジャム等の発生も未然に防止される(ステップS7、図7(a)、(b)参照)。
またこの際、マスタ貯留手段30における製版済みのマスタ16の撓み16Cの量は徐々に小さくなっており(もはや盛り上がり16Dの発生する余地がない程に、例えば上記特開2003−118221号公報の図10(c)に示したよりもさらに小さい撓み16Cになっている)、マスタ16の撓み量が最小となる時において、カッタユニット28の図示しないモータがオンすることにより、カッタユニット28がフレーム212に沿いつつマスタ幅方向Yに回転しながら移動して製版済みのマスタ16の後端を切断する。製版済みのマスタ16の後端を切断後、カッタユニット28は元のホームポジションに戻り、上記モータがオフする。従って、カッタユニット28のカットミスやカッタロック等によるマスタ搬送ジャムは生じることがない。
次いで、ステップS8へ進んで、反転ローラ対40による製版済みのマスタ16の搬送が終了したか否かが、換言すれば製版装置15側での給版動作が終了したか否かが判断される。切断された製版済みのマスタ16の後端が、マスタ先端センサ29によって検知されると、制御装置130は反転ローラ対40による製版装置15側での製版済みのマスタ16の搬送が終了、換言すれば製版装置15側での給版が終了したと判断して、吹き付けファン35がオフされることにより、吹き付けファン35からの送風が停止する(ステップS9参照)。ステップS8において、反転ローラ対40による製版済みのマスタ16の搬送が終了していないと判断された場合には、吹き付けファン35の作動による送風が継続される。
一方、印圧装置14では、版胴2がホームポジションを占める回転移動動作に同期して、給紙動作が開始される。図示しないレジストモータがオンすることにより、印刷用紙Sは、レジストローラ対54により版胴2の回転と同期した所定のタイミングを取られた後給送され、これとタイミングを合わせて紙くわえクランパ12が拡開され、印刷用紙Sをくわえた後、紙くわえクランパ12が閉じられ、圧胴9の外周面に印刷用紙Sが保持されたまま圧胴9が回転され、版胴2と圧胴9との間のニップ部に印刷用紙Sが送り込まれる。このタイミングに合わせて、圧胴9の外周面が版胴2の外周面に接離可能な状態となる。印刷動作後、圧胴9の外周面が版胴2の外周面から離間された状態となる。版胴2と圧胴9との上記ニップ部は、上記圧胴接離手段に具備されている緊縮性の印圧バネ(図示せず)の付勢力によって加圧されており、これにより印刷用紙Sは版胴2の外周面上に巻装されている製版済みのマスタ16に押圧される。この押圧の際に、インキローラ6により版胴2の内周面に供給されたインキは、製版画像が形成された製版済みのマスタ16の穿孔部分を通過して滲み出し、この滲み出たインキが印刷用紙Sの表面に転移されて、印刷画像が形成される。
印刷画像が形成された印刷済みの印刷用紙Sは、圧胴9が回転して排紙爪82の手前で紙くわえクランパ12が開くことにより、排紙爪82に乗り上げて剥離され、吸引ファン86により吸引されつつ、下方に位置する搬送ベルト85上に排出される。搬送ベルト85上の印刷済みの印刷用紙Sは、吸引ファン86で搬送ベルト85上に吸引されつつ吸着排紙出口ローラ84の回転によって搬送され、排紙トレイ81上に排出されていわゆる版付け印刷が終了する。この版付け印刷により排出された印刷物は正規の印刷物としてカウントされない。
印刷動作および排紙動作が上記したように行われ、版胴2が給版位置を占めた付近では、版胴2への1版分の製版済みのマスタ16の巻き付けが完了して、孔版印刷装置1における給版動作が終了する。次いで、印刷済みの印刷用紙Sが排紙トレイ81上に排出されて版付け印刷(試し刷りとも呼ばれる)が終了する。この後、版胴2はホームポジションまで回転移動し、ホームポジションで停止する。
版付け印刷終了後、ユーザは排出された印刷物(印刷用紙S)を適宜目視して、通常の印刷動作を行ってもよいかどうかを適宜判断し、画像品質の確認や画像位置の確認等を適宜行い、この際例えば試し刷りキー106の操作を含めて試し刷りを行い、これらがオーケーであれば、印刷速度設定キー113で適宜の印刷速度を設定し、ユーザは印刷スタートキー105を押すと、通常印刷時の1枚目の印刷用紙Sを給紙して印刷すべく、上記したと同様の給紙動作、印刷動作および排紙動作が行われる。通常印刷時の印刷動作は、版付け印刷と比べて、版付け印刷よりも速い設定された印刷速度で印刷が行われる点および正規の印刷物としてカウントされる点が相違するだけである。
一方、レジストローラ対54の回転動作が停止され、印刷動作が終了すると、製版装置15では、ガイド搬送板31が撓み形成位置から可動して図1に示すガイド搬送位置を占める。これと同時に、プロッタモータ24がオンすることにより、プラテンローラ23、テンションローラ対26および除電ローラ27が回転すると共に、ステッピングモータ41がオンして反転ローラ対40が回転することによって、カッタユニット28により切断された次版のマスタ16の先端部がガイド搬送板31および給版ガイド板42に案内されながら、マスタ搬送路XRの下流側へと搬送される。そして、プロッタモータ24およびステッピングモータ41の所定ステップ数の作動により、次版のマスタ16の先端部が図1に示す製版開始位置に対応して製版待機位置を占めたと判断された時点で、プロッタモータ24およびステッピングモータ41が共にオフすることにより、プラテンローラ23、テンションローラ対26、除電ローラ27および反転ローラ対40の回転がそれぞれ停止し、待機状態となる。
また、サーマルヘッド22は、プラテンローラ23から離間する。原稿読取装置70でも、上記スキャナモータ等がホームポジションへ移動するためにオンした後オフする。
一方、ステップS2において製版画像濃度が標準以下のとき、ステップS3において環境温度が23℃以下のとき、またはステップS4において用紙サイズ(もしくは変倍無しの場合の原稿サイズ)がA4縦サイズ以下のときには、ステップS10へ進んで、従来と同様(上記特開2003−118221号公報の段落(0085)、(0090)に記載されている内容と同様)の吹き付けファン35による送風タイミングでの送風が継続される。
すなわち、製版開始と同時的に、図2に示すように、吹き付けファン35および吸引ファン34a,34bが共にオンして回転する。これにより、吹き付けファン35が開口32aの上方近傍に位置する、すなわちフレーム212の上面212aの左端と反転ローラ対40との間の製版済みのマスタ16に撓み16Cを形成する向きである上方から送風を行うと共に、吸引ファン34a,34bの回転により図において上から左右にかけて折り返す態様の空気流による吸引作用によって、製版済みのマスタ16が開口32aから垂れ下がるようにして撓み16Cを次第に大きくなるように形成されながら、また切り換えし板33a,33bによって案内されながら撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内に順次折り返される態様で互いに貼り付くことなく搬送されて行く。こうして、撓みボックス32の撓みダクト33a,33b,33c内には、製版済みのマスタ16が貯留されていく。
このように、製版開始後において、吹き付けファン35が開口32aを含むその近傍の製版済みのマスタ16の上方から送風を行うことにより、この送風による力が送り込み側の製版済みのマスタ16と送り出し側の製版済みのマスタ16との多孔性繊維膜面16b同士が接触しないように、かつ、分かれるように作用するので、製版済みのマスタ16の多孔性繊維膜面16b同士が撓みボックス32内から開口32a周辺で接触して擦れ合うことがなくなり、従ってその摩擦抵抗によって、撓みボックス32の開口32a近傍に搬送される送り側の製版済みのマスタ16がせり上げられ盛り上がってしまうことが未然に防止される。
ステッピングモータ41がオンしてから反転ローラ対40が従動回転している間を含む給版時中、換言すればステッピングモータ41がオンしてから製版済みのマスタ16が版胴2に巻装されるべく反転ローラ対40のニップ部を移動中の給版動作時中において、吹き付けファン35が開口32aを含むその近傍の製版済みのマスタ16の上方から送風を行うことにより、この送風による力が送り込み側の製版済みのマスタ16と送り出し側の製版済みのマスタ16との多孔性繊維膜面16b同士が接触しないように、かつ、分かれるように作用するので、従来と同様に(上記特開2003−118221号公報記載の図10(a)および図10(b)に示したような)製版済みのマスタ16の多孔性繊維膜面16b同士が撓みボックス32内から開口32a周辺で接触して擦れ合うことがなくなり、従ってその摩擦抵抗によって、撓みボックス32の開口32a近傍に搬送される送り側の製版済みのマスタ16がせり上げられ盛り上がってしまうことが未然に防止される。
(動作例2)
次に、ユーザが操作パネル103の製版画像濃度設定キー117、原稿サイズ設定キー116、用紙サイズ設定キー115等を操作して、製版画像濃度、原稿サイズ、用紙サイズのパラメータに係る情報を手動操作介して設定した動作例2について簡単に説明する。
動作例2は、動作例1と比較して、ユーザが製版スタートキー104を押す前に、各種製版・印刷条件の設定・入力に係る操作を行う際に製版画像濃度設定キー117、原稿サイズ設定キー116、用紙サイズ設定キー115等を押下・操作する点が主に相違するだけである。
製版画像濃度を設定したい場合、ユーザは例えば過去の印刷の経験に基づいて原稿73を視認しての画像量が多いことを判断して、製版画像濃度設定キー117を押下して、孔版印刷装置1で製版可能な製版画像濃度に係る表示を表示装置120に全て表示させた後、4方向キー114の何れかのキー操作によって設定したい製版画像濃度、例えば標準の製版画像濃度よりも高い(濃い)製版画像濃度を選択し、その後、エンターキー110を押下することで選択した上記製版画像濃度を確定し設定・入力する。
用紙サイズを設定したい場合、ユーザは用紙サイズ設定キー115を押下して、孔版印刷装置1で使用可能な用紙サイズを表示装置120に全て表示させた後、4方向キー114の何れかのキー操作によってユーザが設定したい用紙サイズを選択し、その後、エンターキー110を押下することで選択した用紙サイズを確定し設定・入力する。
原稿サイズを設定したい場合、ユーザは原稿サイズ設定キー116を押下して、孔版印刷装置1で使用可能な原稿サイズを表示装置120に全て表示させた後、4方向キー114の何れかのキー操作によってユーザが設定したい原稿サイズを選択し、その後、エンターキー110を押下することで選択した原稿サイズを確定し設定・入力する。
上述したとおり、動作例2を図6を借りて説明すると、ステップS2ないしステップS4が、ステップS1よりも前のフローとなるだけであり、当業者であれば動作例1から容易に理解して実施できるから、これ以上の説明を省略する。また、動作例1と2とを組み合わせた動作例においても、上述したとおり、ユーザが操作パネル103の製版画像濃度設定キー117、原稿サイズ設定キー116、用紙サイズ設定キー115等を押下・操作して各パラメータ情報を設定するときの方が、それらを自動的に検知するときよりも優先するだけであることから、当業者であれば動作例1および2から容易に理解して実施できるので、これ以上の説明を省略する。
上記実施形態に限らず、図6のフローチャートにおいて、マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼす「パラメータ」としての例えば製版画像濃度に係る製版画像濃度検知手段45や製版画像濃度設定キー117を有していない場合、製版開始から製版済みのマスタ16が一定の搬送量として搬送される、上記実施形態例の100mm(または時間)を変えるようにしてもよい。この場合には製版画像濃度が考慮されないから、上記実施形態例の100mm(または時間)よりも長い搬送量、例えば150mmに変えるというようにである。つまり、パラメータの組み合わせに応じて、製版開始から製版済みのマスタが搬送される一定の搬送量を変える制御を付加してもよい。
上記実施形態に限らず、課題を解決するための手段欄でも言及したが、マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼす「パラメータ」としては、原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度のうちの少なくとも1つに限らず、製版装置や製版印刷装置によっては次のパラメータも含まれる。すなわち、マスタの本来の特性としてマスタ同士が貼り付きやすいマスタ(例えば上記特開2003−118221号公報の従来技術で説明したような多孔性支持体として天然繊維としての和紙繊維を含むもの)を使用したり、マスタの種類を変えて数種類のマスタ(特に、例えばポリエチレンテレフタレート系の熱可塑性樹脂フィルムの厚みが薄く、かつ、多孔性支持体の厚みも薄いマスタのトータルの厚みが薄いもので剛性の低いものや、多孔性支持体が合成繊維からなるものでマスタの剛性の低いもの)を使用したりする製版装置や製版印刷装置においては、マスタの種類もパラメータとなることはいうまでもない。マスタの種類をパラメータとした場合、マスタの種類を検知するマスタ種類検知手段およびマスタの種類を設定するマスタ設定手段のうちの少なくとも一方を有すればよい。そして、制御手段は、マスタの種類、原稿サイズ、用紙サイズ、製版手段によるマスタへの印字率および使用環境温度等のうちの少なくとも1つの、上記マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータからの情報に基づいて、送風手段の送風タイミングを変える制御を行うこととなる。
また、製版手段(例えばサーマルヘッド)の温度も、マスタのフィルムに対する穿孔の大きさに影響を与えマスタの剛性の高低に関係するから、パラメータとすることもできる。
なお、上記実施形態や各動作例は、上述したものに限らず、例えば特開2001−150786号公報の図7、図8や図9に示されているタイミングチャートを基本として、上記実施形態に特有の構成による動作を折り込み反映してもよい。また、上記実施形態において、ステッピングモータ41に代えた電磁クラッチを用いて、特開2001−150786号公報の図12や図22に示されているタイミングチャートを基本として、上記実施形態の特有の構成による動作を折り込み反映してもよい。
上記実施形態では、フィルム面16aが内巻きのマスタロール16Aから繰り出し可能に設けられているマスタ16の例であったが、上記特開2003−118221号公報の従来の技術で説明したように、例えばフィルム面外巻きマスタ16で、例えば低湿環境下等で発生する給版時のマスタ16の盛り上がり(16D)に対しても、その盛り上がり(16D)を有効に防止して上記利点や効果を奏することができる。
製版手段は、上記実施形態のサーマルヘッド22に限らず、これに代えて、例えばフラッシュ製版あるいはレーザー製版等の製版手段であってもよい。
マスタ貯留手段30は、これに限らず、例えば特開2001−150786号公報の図1および図2等に示されているように、製版済みのマスタ16を折り返す切り換えしが1つしかないもの、あるいは2つあるような撓みボックスの入口近傍でも給版時の盛り上がり16Dがある程度発生するので、このような撓みボックスを具備する製版装置や製版印刷装置にも適用できる。
また、本発明に係る製版装置が装備される製版印刷装置は、上記した孔版印刷装置1に限らず、例えば特開平7−17013号公報に示されているような版胴の外側からインキを供給する構成の印刷装置であってもよく、また、特開平10−202996号公報記載の技術のように製版装置が製版部ユニットを構成していてその製版部ユニット全体を着脱可能な場合にも有効に適用できる。
本発明に係る製版印刷装置の一実施形態を示す孔版印刷装置の概略的な正面図である。 図1における孔版印刷装置の製版装置の拡大正断面図である。 図2における製版装置の要部の斜視図である。 図1における孔版印刷装置の操作パネルの平面図である。 図1における製版装置の制御構成を示すブロック図である。 図1における孔版印刷装置の動作順序を示すフローチャートである。 (a)はA3横サイズの、(b)はA4横サイズの印刷用紙を用いて印刷を行う場合の要部のタイミングチャートである。
符号の説明
1 製版印刷装置としての孔版印刷装置
2 版胴
15 製版装置
16 マスタ
16a フィルム面
16b ベース面側としての多孔性繊維膜面
16C 撓み
22 製版手段としてのサーマルヘッド
23 マスタ搬送手段としてのプラテンローラ
24 プロッタモータ
26 マスタ搬送手段としてのテンションローラ対
28 切断手段としてのカッタユニット
30 マスタ貯留手段
32 撓みボックス
32a マスタ貯留手段へのマスタの入口としての開口
33a,33b,33c 折り返し貯留部としての撓みダクト
34a,34b 吸引ファン
35 送風手段としての吹き付けファン
40 給版手段としての反転ローラ対
41 給版駆動手段としてのステッピングモータ
38 パラメータとしての使用環境温度を検知する温度センサ
45 パラメータとしての製版画像濃度を検知する製版画像濃度検知手段
56 パラメータとしての用紙サイズを検知する用紙サイズ検知センサ
78,79 パラメータとしての原稿サイズを検知する原稿サイズ検知センサ
103 操作パネル
104 製版開始設定手段としての製版スタートキー
115 パラメータとしての用紙サイズを設定する用紙サイズ設定キー
116 パラメータとしての原稿サイズを設定する原稿サイズ設定キー
117 パラメータとしての製版画像濃度を設定する製版画像濃度設定キー
130 制御手段としての制御装置
131 制御手段を構成するCPU
S 印刷用紙
X マスタ搬送方向
XR マスタ搬送路

Claims (7)

  1. 繰り出し可能なマスタを製版する製版手段と、該製版手段よりマスタ搬送方向の下流側に設けられマスタを切断する切断手段と、上記製版手段により製版されたマスタを貯留するマスタ貯留手段と、該製版済みのマスタをマスタ貯留手段に搬送するマスタ搬送手段と、上記マスタ貯留手段内へ製版済みのマスタを送り込む送風手段とを具備する製版装置において、
    原稿サイズ、用紙サイズ、製版画像濃度および使用環境温度のうちの少なくとも1つの、上記マスタ貯留手段周りでのマスタ同士の貼り付きおよび/またはマスタの剛性の低下に影響を及ぼすパラメータからの情報に基づいて、上記送風手段の送風タイミングを変える制御手段を有することを特徴とする製版装置。
  2. 請求項1記載の製版装置において、
    上記制御手段は、上記少なくとも1つのパラメータからの情報が、予め設定されたマスタ同士の貼り付きやすさおよび/または予め設定されたマスタの剛性の低下度合いの条件を満足するとき、上記送風手段をして、製版開始から製版済みのマスタが一定の搬送量搬送されるまで駆動させ、その後、製版終了まで駆動停止させ、その後再度、上記製版終了から給版終了まで駆動させることを特徴とする製版装置。
  3. 請求項1または2記載の製版装置において、
    上記原稿サイズを検知する原稿サイズ検知手段および上記原稿サイズを設定する原稿サイズ設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする製版装置。
  4. 請求項1または2記載の製版装置において、
    上記用紙サイズを検知する用紙サイズ検知手段および上記用紙サイズを設定する用紙サイズ設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする製版装置。
  5. 請求項1または2記載の製版装置において、
    上記製版画像濃度を検知する製版画像濃度検知手段および該製版画像濃度を設定する画像濃度設定手段のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする製版装置。
  6. 請求項1または2記載の製版装置において、
    上記使用環境温度を検知する使用環境温度検知手段を有することを特徴とする製版装置。
  7. 製版済みのマスタを巻装する版胴と、該版胴上の製版済みのマスタに用紙を直接的または間接的に押し付けることにより印刷画像を形成する印刷装置において、
    請求項1ないし6の何れか一つに記載の製版装置を有することを特徴とする製版印刷装置。
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