JP5010873B2 - チタン、アルミニウム金属積層膜エッチング液組成物 - Google Patents

チタン、アルミニウム金属積層膜エッチング液組成物 Download PDF

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本発明は、液晶ディスプレイのゲート、ソースおよびドレイン電極等に使用される金属積層膜のエッチング液組成物に関する。
アルミニウムまたはアルミニウムにネオジム、シリコン、銅等の不純物を添加した合金は安価で抵抗が非常に低いため、液晶ディスプレイのゲート、ソースおよびドレイン電極等の材料に使用される。
しかし、アルミニウムまたはアルミニウム合金は下地膜であるガラス基板との密着性が若干悪いこと、薬液や熱により腐食され易いため、アルミニウムまたはアルミニウム合金の上部および/または下部にモリブデンまたはモリブデン合金の膜を用いて積層膜として電極材料に使用され、りん酸等を用いたエッチング液により、積層膜の一括エッチングを行っていた。
近年、モリブデンまたはモリブデン合金の価格が高騰していること、薬液や熱による腐食性の更なる改善が求められていること等を理由にチタンまたはチタン合金が注目されている。モリブデンエッチング用のりん酸等では、チタンまたはチタン合金のエッチングは不可能であり、半導体基板ではチタン−アルミニウム系の金属積層膜のエッチング方法としてハロゲン系ガスを用いたリアクティブ・イオン・エッチング(RIE)等の乾式エッチングが行われている。RIEでは異方性エッチングによりテーパー形状を有る程度コントロールできるが、高価な真空装置や高周波発生装置が必要となり、コスト面で不利である。そのため、より安価で処理時間が低減できる一括エッチング液の開発が望まれている。
一方、半導体装置の製造工程においてチタンを主成分とする金属薄膜をエッチングする場合、一般にふっ化水素酸系エッチング液を使用することが知られている(例えば、特許文献1)。また、アンモニア水−過酸化水素水を用いたエッチング液によりチタンもしくはチタン合金のエッチングが可能であることも知られている(例えば特許文献2)。
しかしながら、ふっ化水素酸系エッチング液は、下地のガラス基板、シリコン基板および化合物半導体基板に対しダメージを与えるため使用できない。また、アンモニア水−過酸化水素水を用いた場合、過酸化水素水の分解により気泡が発生し、気泡の基板への付着によりエッチングが不完全となったり、液寿命が短いことから使用が困難である。
この他、ガラス基板等のエッチング液として用いられる本発明とは用途が異なるが、装飾品や電子部品に用いられるチタンまたはチタン合金の表面スケール除去および平滑化を目的とするエッチング液として、過酸化水素、フッ化物、無機酸類およびフッ素系界面活性剤を必須成分とする組成物が開示されているものの(特許文献3)、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層とアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜をエッチングすることについて教示するものではない。また、チタン層と銅層からなる金属積層膜のエッチング液として、ペルオキソ二硫酸塩とフッ化物を含有する水溶液が開示されているが(特許文献4)、アルミ層とチタン層からなる金属積層膜についてエッチングするものではない。
チタン−アルミニウム金属積層膜を一括してエッチングするエッチング液として、フッ酸、過ヨウ素酸および硫酸を含有するエッチング液が開示されている(特許文献5)。しかし、このエッチング液は金属積層膜の各金属膜を同一エッチングレートでエッチングするものであり、したがって、エッチング後のテーパー角度がほぼ90度となる。最近、ゲート電極線上に形成されるソース電極線の断線、ゲート電極線とソース電極線との間の短絡等を防止するために、基板上の配線をテーパー状(テーパー角度が90度未満)とすることがしばしば行われているが(特許文献6)、特許文献5に記載のエッチング液ではこのような目的に対応できない。また、かかるエッチング液はガラス基板にダメージを与えるという問題も有する。
一般にエッチング液は、チタンまたはチタン合金に対するより、アルミニウムまたはアルミニウム合金対する方がエッチングレートが大きい。したがって、チタンまたはチタン合金からなる層とアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる層とを含む金属積層膜、例えばチタンまたはチタン合金/アルミニウムまたはアルミニウム合金/チタンまたはチタン合金からなる3層構造の金属積層膜を一括してエッチングし、テーパー状にできるエッチング液はまだ知られていない。
特開昭59−124726号公報 特開平6−310492号公報 特開2004−43850号公報 特開2001−59191号公報 特開2000−133635号公報 特開2004−165289号公報
すなわち本発明の課題は、上記問題点を解決したチタン−アルミニウム系金属積層膜を、一括エッチングし、テーパー状にすることができるエッチング液を提供することにある。
上記課題を解決するため鋭意検討する中で、ふっ化水素酸の金属塩またはアンモニウム塩、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸の金属塩またはアンモニウム塩、テトラフルオロホウ酸およびテトラフルオロホウ酸の金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種のふっ素化合物と酸化剤を組み合わせたエッチング液が、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層とアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜を好適に一括エッチングできることを見いだすに至り、更に研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層とアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜を一括エッチングするのに用いるエッチング液組成物であって、ふっ化水素酸の金属塩またはアンモニウム塩、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸の金属塩またはアンモニウム塩、テトラフルオロホウ酸およびテトラフルオロホウ酸の金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種のふっ素化合物と酸化剤とを含有する、前記エッチング液組成物に関する。
本発明はまた、構成原料としてふっ化水素酸の金属塩またはアンモニウム塩、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸の金属塩またはアンモニウム塩、テトラフルオロホウ酸およびテトラフルオロホウ酸の金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種のふっ素化合物、酸化剤および水のみを使用してなる、前記エッチング液組成物に関する。
さらに本発明は、酸化剤が、硝酸、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、メタンスルホン酸、過酸化水素水、硫酸および硫酸エチレンジアミンの中から選ばれた少なくとも1種である、前記エッチング液組成物に関する。
また本発明は、ふっ素化合物の濃度が、0.01〜5質量%、酸化剤の濃度が0.1〜50質量%である、前記エッチング液組成物に関する。
本発明は、また、酸化剤が、硝酸またはメタンスルホン酸である、前記エッチング液組成物に関する。
さらに本発明は、酸化剤として、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、過酸化水素水、硫酸および硫酸エチレンジアミンの中から選ばれた少なくとも1種をさらに含む前記エッチング液組成物に関する。
本発明はまた、アミド硫酸、酢酸および塩酸の中から選ばれる少なくとも1種をさらに含む、前記エッチング液組成物に関する。
また本発明は、下地基板が、液晶ディスプレイ用ガラス基板である、前記エッチング液組成物に関する。
さらに本発明は、下地基板が、半導体装置用シリコン基板または化合物半導体基板である、前記エッチング液組成物に関する。
本発明はまた、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層と、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜のエッチング後のテーパー角度を、30〜90度の範囲で制御することが可能な、前記エッチング液組成物に関する。
また本発明は、テーパー角度を30〜85度の範囲で制御することが可能な、前記エッチング液組成物に関する。
以上のとおり、本発明のエッチング液組成物は、構成原料としてふっ化水素酸の金属塩またはアンモニウム塩、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸の金属塩またはアンモニウム塩、テトラフルオロホウ酸およびテトラフルオロホウ酸の金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種のふっ素化合物および酸化剤を含有する。本発明のエッチング液組成物はかかる構成により、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層と、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜のエッチングにおいて、エッチングレートをTi>Alとすることができ、それにより、例えばチタンまたはチタン合金/アルミニウムまたはアルミニウム合金/チタンまたはチタン合金からなる3層構造の金属積層膜においても一括エッチングによりテーパー状に形成することができる。
本発明において、構成原料のふっ素化合物としてふっ化水素酸を用いると、ガラス基板にダメージを与えるため、本発明ではふっ化水素酸構成原料として用いない。酸化剤は所望するテーパー角度に応じて適宜選択または組み合わせることができる。例えば、テーパー角度を40度以下に制御する場合は硝酸またはメタンスルホン酸を用い、テーパー角度を50度以上に制御する場合はペルオキソ二硫酸塩等の酸化剤を用いる。また、硝酸またはメタンスルホン酸と他の酸化剤を組み合わせることにより、所望のテーパー角度に制御することもできる。
本発明のエッチング液は、下地基板に悪影響を及ぼすことなく、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層と、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜を一括エッチングし、テーパー状にできるため、ゲート電極の被覆性を向上させ、高品質な製品の製造を可能にするとともに、経済性にも優れる。また、テーパー角度のコントロールも容易に行うことができる。
本発明のエッチング液組成物は、ふっ素化合物、酸化剤および水により構成される。
本発明のエッチング液に使用されるふっ素化合物は、本エッチング液の成分である酸化剤により酸化された金属積層膜上の酸化チタンを溶解することにより、主としてエッチングするものと考えられる。本発明のエッチング液に使用するふっ素化合物は、ふっ化水素酸の金属塩またはアンモニウム塩、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸の金属塩またはアンモニウム塩、テトラフルオロホウ酸およびテトラフルオロホウ酸の金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種である。ふっ素化合物は、例えばふっ化アンモニウム、ふっ化カリウム、ふっ化カルシウム、ふっ化水素アンモニウム、ふっ化水素カリウム、ふっ化ナトリウム、ふっ化マグネシウム、ふっ化リチウム、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸アンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸カリウム、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム等が好ましく、特にふっ化アンモニウムまたはふっ化水素アンモニウムが好ましい。
また、本発明のエッチング液に使用する酸化剤は、金属積層膜上のチタンまたはチタン合金を酸化することにより、エッチング開始剤としての役割を担う。本発明のエッチング液に使用する酸化剤は、好ましくは硝酸、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、メタンスルホン酸、過酸化水素水、硫酸およびエチレンジアミン硫酸塩から選ばれた少なくとも1種であり、このうち硝酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、メタンスルホン酸がより好ましい。
硫酸アンモニウム、硫酸エチレンジアミン以外の含窒素有機化合物硫酸塩、例えばピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、1−アミノーメチルピペラジン等の硫酸塩も酸化剤として使用できるが、入手性の点で硫酸アンモニウム、硫酸エチレンジアミンが好ましい。
硝酸またはメタンスルホン酸は、低濃度においてもテーパー角度を低く、例えば40度以下とすることができるので特に好ましい。硝酸およびメタンスルホン酸以外の酸化剤は、テーパー角度を低減する効果は低いものの、レジストへのダメージが小さく、サイドエッチング量を制御することができるので好ましい。上記ふっ素化合物と、硝酸またはメタンスルホン酸を含むエッチング液は、テーパー角度を40度以下に制御することが可能であり、さらに硝酸およびメタンスルホン酸以外の酸化剤、またはアミド硫酸、酢酸および塩酸から選択された少なくとも1種を加えることにより、テーパー角度を30〜90度、好ましくは30度以上90度未満、より好ましくは30〜85度、さらに好ましくは30〜80度の間で制御することができる。
本発明のエッチング液組成物として好ましい組み合わせとしては、ふっ化アンモニウムと硝酸、ふっ化アンモニウムとメタンスルホン酸の他、酸化剤を2種以上使用する組み合わせとして、ふっ化アンモニウムと硝酸および過塩素酸、ふっ化アンモニウムと硝酸および硫酸、ふっ化アンモニウムと硝酸、過塩素酸およびメタンスルホン酸、ふっ化アンモニウムと硝酸、過塩素酸および硫酸等が挙げられる。
又、基板との濡れ性を高める目的で、本エッチング液に、一般に使用されている界面活性剤や有機溶剤を添加しても良い。
本発明のエッチング液は、ガラス基板等からなる絶縁基板上およびシリコン、化合物半導体基板上に例えばスパッタリング法により形成された、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層と、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜、例えば、チタン/アルミニウム、アルミニウム/チタン、チタン/アルミニウム/チタンからなる金属積層膜をエッチングするのに好適であり、該エッチング液のふっ素化合物の濃度は0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜1質量%、酸化剤の濃度は0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜10質量%である。
ふっ素化合物濃度が5質量%以下の場合、下地ガラスにダメージを与えず、また、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層と、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜のサイドエッチング量が抑制され、0.01質量%以上の場合、チタンまたはチタン合金のエッチングむらが少なくなり、エッチング後の形状が良好となる。酸化剤の含量が50質量%以下の場合、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層と、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜のサイドエッチング量が抑制され、また、レジストへのダメージも発生せず、0.1質量%以上の場合、チタンまたはチタン合金のエッチング速度がはやく効率的である。
また、テーパー角度を適宜制御するには、とくに30〜90度とするためには、硝酸またはメタンスルホン酸を単独で用いるか、硝酸またはメタンスルホン酸と他の酸化剤を適宜組み合わせることにより行う。この場合、硝酸またはメタンスルホン酸は、0.1〜30質量%、特に0.5〜15質量%とすることが好ましく、他の酸化剤は、0.1〜20質量%、特に0.5〜15質量%とすることが好ましい。
とくに、テーパー角度を40度以下にするためには、硝酸またはメタンスルホン酸を用いることが好ましい。
また、アミド硫酸、酢酸および塩酸から選ばれる少なくとも1種をさらに含む場合は、これらの濃度は、0.01〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
本発明のエッチング液がエッチングする金属積層膜の下地基板は、特に限定されないが、チタン、アルミニウム金属積層膜が液晶ディスプレイに用いる場合にはガラス基板が好ましく、半導体装置に用いる場合には、シリコン基板と化合物半導体基板が好ましい。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでない。
実施例1〜26
図1に示すように、ガラス基板(1)上にスパッタリング法によりチタン(700Å)/アルミニウム(2500Å)/チタン(200Å)を成膜した基板を準備した。
次に、ガラス/チタン/アルミニウム/チタン金属積層膜上に、レジスト(4)を用いてパターニングし、表1に示す実施例1〜26のエッチング液(各実施例に記載の成分を含有する水溶液)に浸漬した(エッチング温度30℃)。その後、超純水で洗浄し、窒素ブローで乾燥後基板形状を電子顕微鏡により観察した。結果を表1に示す。
比較例1〜2
ガラス基板上にスパッタリング法によって形成した実施例で用いたガラス/チタン/アルミニウム/チタンを表1の比較例1〜2の各成分からなるエッチング液に浸漬し、実施例と同様にして処理を行った。結果を表1に併せて示す。
Figure 0005010873
表1から明らかに、本発明のエッチング液を用いてエッチングすることにより、スパッタリング法によって形成されたチタン/アルミニウム/チタン積層膜を短時間で一括でエッチングすることができた。また、酸化剤を適宜選択することにより所望のテーパー角度に制御できることがわかる。
比較例3〜5
特許文献5に記載のエッチング液を追試する目的で以下の組成のエッチング液(水溶液)を調製した。
比較例3:ふっ化水素酸(0.3質量%)+過ヨウ素酸(0.5質量%)+硫酸(0.54質量%)
比較例4:ふっ化水素酸(15質量%)+過ヨウ素酸(1.5質量%)+硫酸(5.4質量%)
比較例5:ふっ化水素酸(0.03質量%)+過ヨウ素酸(0.05質量%)+硫酸(0.06質量%)
次に、Al板(Al単独系:20×10×0.1mm)、Ti板(Ti単独系:20×10×0.1mm)、これら2枚を接続したAl/Ti接触基板(Al−Ti接触系)、およびガラス板(20×18×0.1mm)を用意した。これら4種の基板を比較例3および4のエッチング液にそれぞれ浸漬し、エッチング速度を測定した(エッチング温度30℃)。結果を表2に示す。また、Ag/AgClを参照電極、白金板を対極として比較例3のエッチング液中におけるチタン及びアルミニウムの電極電位を測定し、チタンとアルミニウムの電位差を求めた。
Figure 0005010873
次に、ガラス基板上にスパッタリング法によりアルミニウム(1800Å)およびチタン(900Å)を順次製膜した基板(ガラス/Al/Ti基板)を用意し、比較例3〜5のエッチング液にそれぞれ浸漬し、金属膜が溶解してガラス素地が見えるまでの時間(JET:ジャストエッチングタイム)を確認した。さらにそれぞれJETの1.25倍の時間で浸漬処理したときの積層膜のエッチング形状を観察した。その結果を表3に示す。
Figure 0005010873
比較例3のエッチング液において、各金属板のエッチングレートの比較から特許文献5に記載のエッチング液のエッチレートはTi<<Alであることがわかる。異種金属積層膜の場合、電池効果により単独金属と接触系でエッチングレートが異なることがあるが、比較例3のエッチング液中では単独系、接触系でエッチングレートに大きな差は認められず、積層基板においてもエッチレートはTi<<Alであることがわかる。AlとTiの電極電位測定から求められた電位差は400mV以内であることが確認されたが、上層のTi溶解後、下層のAlのエッチングが高速で進むため、エッチング形状はテーパー状にならず、ほぼ垂直であった。また、比較例4のエッチング液はガラス基板の浸食が激しく、ガラス/Al/Ti積層基板においても短時間のエッチングにより下地ガラスが浸食されて不透明化し、比較例5のエッチング液はエッチング速度が遅く、いずれも実用的ではない。
本発明のエッチング液は、半導体装置ならびに液晶ディスプレイ等の電子装置の製造工程において、配線または電極等を形成する際の金属積層膜のエッチング液として使用することが可能である。
絶縁性基板上に形成された、チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層とアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜の配線工程を表す。
符号の説明
(1)ガラス基板
(2)チタンまたはチタン合金膜
(3)アルミニウムまたはアルミニウム合金膜
(4)レジスト
(a)本願発明のエッチング液によりエッチングした後のゲート電極(略一様なテーパー形状と40度以下のテーパー形状)
(b)本願発明のエッチング液によりエッチングした後のソースまたはドレイン電極(90度のテーパー角度)

Claims (9)

  1. チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層とアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜を一括エッチングするのに用いるエッチング液組成物であって、ふっ化水素酸の金属塩またはアンモニウム塩、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸の金属塩またはアンモニウム塩、テトラフルオロホウ酸およびテトラフルオロホウ酸の金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種のふっ素化合物と
    硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、メタンスルホン酸、過酸化水素水および硫酸エチレンジアミンの中から選ばれた少なくとも1種の酸化剤と
    を含有する、前記エッチング液組成物。
  2. 構成原料としてふっ化水素酸の金属塩またはアンモニウム塩、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸の金属塩またはアンモニウム塩、テトラフルオロホウ酸およびテトラフルオロホウ酸の金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選ばれた少なくとも1種のふっ素化合物、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、メタンスルホン酸、過酸化水素水および硫酸エチレンジアミンの中から選ばれた少なくとも1種の酸化剤および水のみを使用してなる、請求項1に記載のエッチング液組成物。
  3. ふっ素化合物の濃度が、0.01〜5質量%、酸化剤の濃度が0.1〜50質量%である、請求項1または2に記載のエッチング液組成物。
  4. 酸化剤が、硝酸、過塩素酸および硫酸である、請求項1または3に記載のエッチング液組成物。
  5. アミド硫酸、酢酸および塩酸の中から選ばれる少なくとも1種をさらに含む、請求項1、3および4のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  6. 下地基板が、液晶ディスプレイ用ガラス基板である、請求項1〜のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  7. 下地基板が、半導体装置用シリコン基板または化合物半導体基板である、請求項1〜のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  8. チタンまたはチタンを主成分とする合金からなる層と、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる層とを含む金属積層膜のエッチング後のテーパー角度を30〜90度の範囲で制御することが可能な、請求項1〜のいずれかに記載のエッチング液組成物。
  9. テーパー角度を30〜85度の範囲で制御することが可能な、請求項に記載のエッチング液組成物。
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