JP5010236B2 - 導通接続シートの製造方法並びにプリント配線板 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板の製造に用いられる導通接続シートの製造方法並びにプリント配線板に関するものである。
従来より、プリント配線板において導体パターンが形成された複数の層を導電性ペーストで電気的に接続することが行われている(例えば、特許文献1、2参照。)。
図6はこのような導電性ペースト5による層間接続方法の一例を示すものである。この方法では、例えば、図6(a)に示すように、硬質絶縁層12の両面にBステージ状態の接着剤層13を設け、さらにこの接着剤層13の表面に剥離可能な保護層2を設けて形成される基板3を用い、まずこの基板3にドリル加工やレーザ加工によって図6(b)に示すように貫通穴17を設ける。次にこの貫通穴17に印刷法を使用して図6(c)に示すように導電性ペースト5を充填する。このとき余分な導電性ペースト5はスキージで掻き取り除去され、導電性ペースト5の露出面は保護層2の表面と面一となる。その後、導電性ペースト5が充填された基板3に加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって導通接続シート6を得ることができる。そして、この導通接続シート6を用いてプリント配線板14を製造するにあたっては、まず図6(d)に示すように保護層2を剥離する。次に、保護層2を剥離した面に図6(e)に示すように金属箔9を重ねて加熱加圧すると金属張積層板を得ることができ、引き続きこの金属張積層板にサブトラクティブ法を使用してランドパターン等の導体パターン11を形成すると、図6(f)に示すようなプリント配線板14を得ることができる。
特許第3207663号公報 特開2002―64270号公報
上述した層間接続方法にあっては、図6(d)に示すように保護層2を剥離した後に導電性ペースト5の先端部が接着剤層13の外表面から突出することになるので、引き続きこの面に金属箔9を重ねて加熱加圧すれば、導電性ペースト5の先端部を金属箔9に密着させることができ、これによって導通性を高く得ることができるはずである。
しかしながら、場合によっては、保護層2を剥離する際に導電性ペースト5の先端部が保護層2によって引っ張られ、図7(b)に示すように導電性ペースト5の先端部の一部が欠けるなどして、その形状が不均一となってしまうおそれがある。そしてこのように導電性ペースト5の先端部が不均一な形状に形成された状態で接着剤層13の外表面に金属箔9を重ねて加熱加圧すると、導電性ペースト5の先端部が十分に金属箔9に密着せず、その結果、導通性が低下してしまうという問題が生じるおそれがある。また、導電性ペースト5の先端部は均一な円柱状ではなく不均一な形状に形成されているため、金属箔9を重ねた後の加熱加圧時において導電性ペースト5の先端部が不均一に変形するおそれがある。そのため一部の導電性ペースト5が接着剤層13と金属箔9の界面に浸入してその範囲が拡大することによって、後に形成される導体パターン11との絶縁性が低下したり、導電性ペースト5が充填された他の貫通穴17との絶縁性が低下したりするという問題も生じるおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、導電性ペーストが充填された穴部の導通性を高く得ることができると共に、導電性ペーストが充填された穴部同士の絶縁性を高く得ることができる導通接続シート及びその製造方法並びにプリント配線板を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る導通接続シートの製造方法は、硬質絶縁層12の両面に、この硬質絶縁層12の厚さ以下の厚さである接着剤層13を設けて形成される絶縁層1の片面又は両面に保護層2を設けて形成される基板3に穴部4を設け、前記穴部4に導電性ペースト5を充填した後、前記導電性ペースト5の露出面に高圧気体7を噴射することによって、前記導電性ペースト5の露出面の中央部を、絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側であって、かつ、保護層2の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る導通接続シートの製造方法は、硬質絶縁層12の両面に、この硬質絶縁層12の厚さ以下の厚さである接着剤層13を設けて形成される絶縁層1の片面又は両面に保護層2を設けて形成される基板3に穴部4を設け、前記穴部4に導電性ペースト5を充填した後、前記基板3を高圧雰囲気下に置くことによって、前記導電性ペースト5の露出面の中央部を、絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側であって、かつ、保護層2の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る導通接続シートの製造方法は、硬質絶縁層12の両面に、この硬質絶縁層12の厚さ以下の厚さである接着剤層13を設けて形成される絶縁層1の片面又は両面に保護層2を設けて形成される基板3に穴部4を設け、前記穴部4に導電性ペースト5を充填した後、基板3の形状に追従可能な密閉容器8に前記基板3を収容すると共に前記密閉容器8を高圧雰囲気下に置くことによって、前記導電性ペースト5の露出面の中央部を、絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側であって、かつ、保護層2の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る導通接続シートの製造方法は、硬質絶縁層12の両面に、この硬質絶縁層12の厚さ以下の厚さである接着剤層13を設けて形成される絶縁層1の片面又は両面に保護層2を設けて形成される基板3に穴部4を設け、前記穴部4に導電性ペースト5を充填した後、基板3の形状に追従可能な密閉容器8に前記基板3を収容すると共に前記密閉容器8内を減圧することによって、前記導電性ペースト5の露出面の中央部を、絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側であって、かつ、保護層2の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とするものである。
本発明の請求項に係るプリント配線板は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法により製造された導通接続シート6の保護層2を剥離し、この剥離面に金属箔9を貼着して形成される金属張積層板に導体パターン11が形成されて成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る導通接続シートの製造方法によれば、導電性ペーストが充填された穴部の導通性が高く、前記穴部同士の絶縁性も高い導通接続シートを容易に製造することができるものである。
本発明の請求項に係る導通接続シートの製造方法によれば、導電性ペーストが充填された穴部の導通性が高く、前記穴部同士の絶縁性も高い導通接続シートを容易に製造することができるものである。
本発明の請求項に係る導通接続シートの製造方法によれば、導電性ペーストが充填された穴部の導通性が高く、前記穴部同士の絶縁性も高い導通接続シートを容易に製造することができるものである。
本発明の請求項に係る導通接続シートの製造方法によれば、導電性ペーストが充填された穴部の導通性が高く、前記穴部同士の絶縁性も高い導通接続シートを容易に製造することができるものである。
本発明の請求項に係るプリント配線板によれば、導電性ペーストが充填された穴部の導通性を高く得ることができると共に、導電性ペーストが充填された穴部同士の絶縁性を高く得ることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態の一例を示すものである。導通接続シート6を製造するにあたっては、まず図1(a)に示すような基板3を用意する。この基板3は、絶縁層1の両面に保護層2を設けて形成されるものであり、絶縁層1は、硬質絶縁層12の両面にBステージ状態の接着剤層13を設けて形成することができる。なお、本実施形態においては、基板3として、絶縁層1の両面に保護層2を設けて形成されるものを用いるようにしているが、絶縁層1の片面に保護層2を設けて形成されるものを用いるようにしてもよい。
ここで、硬質絶縁層12は、樹脂と補強材(基材)の複合材料であって、ガラス織布、ガラス不織布、有機繊維織布、有機繊維不織布等の補強材にエポキシ樹脂等の樹脂を含浸させると共にこれを乾燥硬化して作製することができる。このように、硬質絶縁層12を作製するにあたって、補強材として、ガラス織布、ガラス不織布、有機繊維織布、有機繊維不織布等を用いることによって、最終的に得られるプリント配線板の寸法安定性を向上させることができる。特に、開繊されて偏平化されたガラス織布を補強材として用いると、寸法安定性向上の効果が得られるほか、穴加工性も向上させることができる。なお、硬質絶縁層12はBステージ状態又はCステージ状態である。また、硬質絶縁層12の厚さは0.04〜0.3mmに設定することができる。
また、接着剤層13は、ビルドアップ法における加熱処理に耐えるものであれば特に限定されるものではないが、Bステージ状態のプリプレグや基材のない接着フィルムで形成することができる。ここで、プリプレグは、ガラス織布、ガラス不織布、有機繊維織布、有機繊維不織布等の基材にエポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させると共にこれを乾燥硬化して作製することができる。また、接着フィルムは、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂をフィルム状に成形することによって作製することができる。なお、接着剤層13の厚さは、10〜60μmに設定することができる。このように、接着剤層13の厚さが硬質絶縁層12の厚さ以下であることによって、プリント配線板14の製造工程における加熱加圧成形の際に、導電性ペースト5が充填された穴部4の形状が変形するのを防止することができる。
また、保護層2は、絶縁層1(Bステージ状態の接着剤層13)に対して密着性及び剥離性を兼ね備えたものであれば特に限定されるものではないが、例えば、厚さ10〜50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム等で形成することができる。
そして、絶縁層1に保護層2を設けるにあたっては、次のような3つの方法を使用することができる。1つ目の方法は、熱硬化性樹脂を含む接着材料(樹脂溶液)をロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スクリーン印刷等の手段で硬質絶縁層12の表面に塗布・乾燥して接着剤層13を設けた後、熱ロール、熱プレス、真空ラミネータ等を用いてポリエチレンテレフタレートフィルム等を接着剤層13の表面に貼着して保護層2を設けるものである。2つ目の方法は、熱ロール、熱プレス、真空ラミネータ等を用いて、プリプレグや接着フィルムを硬質絶縁層12の表面に貼着して接着剤層13を設けた後、同様に熱ロール、熱プレス、真空ラミネータ等を用いて、ポリエチレンテレフタレートフィルム等を接着剤層13の表面に貼着して保護層2を設けるものである。3つ目の方法は、熱硬化性樹脂を含む接着材料をロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スクリーン印刷等の手段でポリエチレンテレフタレートフィルム等の表面に塗布・乾燥して接着剤層13を設けることによって接着剤層13付きの保護層2を形成した後、熱ロール、熱プレス、真空ラミネータ等を用いて、接着剤層13付きの保護層2を接着剤層13を介して硬質絶縁層12の表面に貼着するものである。
図1(a)に示すような基板3を用意した後は、この基板3にドリル加工やレーザ加工によって図1(b)に示すように穴部4を設ける。本実施形態においては、穴部4として、貫通穴を設けるようにしているが、非貫通穴を設けるようにしてもよい。また、穴部4の直径は50〜300μmに設定することができ、穴部4間のピッチ距離は150〜600μmに設定することができる。
次に、基板3に設けた穴部4に印刷法を使用して図1(c)に示すように導電性ペースト5を充填する。このとき余分な導電性ペースト5はスキージで掻き取り除去され、導電性ペースト5の露出面は保護層2の表面と面一となる。ここで、導電性ペースト5としては、特に限定されるものではないが、例えば、銀ペースト等を用いることができる。
その後、図1(d)に示すように、導電性ペースト5の露出面に向けて高圧気体7を噴射する。高圧気体7としては、例えば、エアコンプレッサーにより得られる圧縮空気等を用いることができ、その圧力は0.1〜0.6MPaに設定することができる。
このような高圧気体7の噴射によって、導電性ペースト5は圧縮されて穴部4に押し込まれることになる。すなわち、導電性ペースト5の露出面の中央部は、保護層2の外表面より内側に位置するようになるが、絶縁層1(接着剤層13)と保護層2の界面より保護層2側に位置している段階で高圧気体7の噴射を停止する。ここで、導電性ペースト5は高圧気体7により加圧されて内部の気泡が潰されているので、高圧気体7の噴射を停止しても、導電性ペースト5の露出面の位置が元に戻るようなことはない。
その後、導電性ペースト5が充填された基板3に加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができる。
このようにして得られた導通接続シート6を用いてプリント配線板14を製造するにあたっては、まず図1(e)に示すように保護層2を剥離する。このとき、導電性ペースト5の露出面の中央部は絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側に位置していたので、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部を突出させることができるものである。また、導電性ペースト5の露出面の中央部は保護層2の外表面より内側に位置しているので、従来のものよりも、導電性ペースト5と保護層2との接触面積が小さくなっている。しかも導電性ペースト5は加圧されて内部の気泡が潰れているので、加圧されていないものに比べて、強固であると共に欠けにくくなっている。そのため、保護層2を剥離するときに導電性ペースト5の先端部が保護層2に引っ張られて欠けるなどして不均一な形状となるのを防止することができるものである。
ここで、導電性ペースト5の露出面は平坦でもよいが、図5(a)に示すように凹曲面状に形成されていてもよい。このように形成されていると、図5(b)に示すように導電性ペースト5の先端部の周囲の部分15のみが欠けやすくなっており、この部分15が保護層2を剥離するときに欠けることによって、導電性ペースト5の先端部を均一な形状に維持することができるものである。
そして、図1(e)に示すように保護層2を剥離した後は、この剥離面に図1(f)に示すように銅箔等の金属箔9を重ねる。このとき、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部が突出しているので、この先端部を金属箔9に十分に密着させることができるものである。その後、熱プレス等で加熱加圧すると、接着剤層13が一旦溶融した後に硬化することによって、この硬化した接着剤層13を介して硬質絶縁層12と金属箔9を一体化させることができる。このようにして金属箔9を絶縁層1に貼着することによって金属張積層板を得ることができる。ここで、加熱加圧直前における接着剤層13の溶融粘度は100〜180℃の一定温度において10〜1000Pa・sであることが好ましい。これにより成形性を高めることができ、ボイドの発生を防止することができるものである。
引き続きこの金属張積層板にサブトラクティブ法等を使用してランドパターン等の導体パターン11を形成すると、図1(g)に示すようなプリント配線板14を得ることができる。このようにして得られたプリント配線板14にあっては、導電性ペースト5の先端部が金属箔9に密着しているので、導通性を高く得ることができるものであり、また、導電性ペースト5の先端部は均一な形状に形成されており、一部の導電性ペースト5が接着剤層13と金属箔9の界面に浸入しているようなことはないので、導電性ペースト5が充填された穴部4同士の絶縁性を高く得ることができるものである。
(実施形態2)
図2は本実施形態の一例を示すものである。導通接続シート6を製造するにあたっては、実施形態1と同様に、まず図2(a)に示すような基板3を用意する。
そして、この基板3にドリル加工やレーザ加工によって図2(b)に示すように穴部4を設ける。本実施形態においても、穴部4として、貫通穴を設けるようにしているが、非貫通穴を設けるようにしてもよい。
次に、基板3に設けた穴部4に印刷法を使用して図2(c)に示すように導電性ペースト5を充填する。このとき余分な導電性ペースト5はスキージで掻き取り除去され、導電性ペースト5の露出面は保護層2の表面と面一となる。ここで、導電性ペースト5としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
その後、図2(d)に示すように、基板3を耐圧容器16の中に入れると共にこの耐圧容器16の内部を高圧雰囲気にする。耐圧容器16の内部の圧力は0.2〜1.0MPaに設定することができる。
このように、基板3を高圧雰囲気下に置くことによって、導電性ペースト5は圧縮されて穴部4に押し込まれることになる。すなわち、導電性ペースト5の露出面の中央部は、保護層2の外表面より内側に位置するようになるが、絶縁層1(接着剤層13)と保護層2の界面より保護層2側に位置している段階で耐圧容器16の内部を大気圧雰囲気に戻す。ここで、導電性ペースト5は加圧されて内部の気泡が潰されているので、耐圧容器16の内部を大気圧雰囲気に戻しても、導電性ペースト5の露出面の位置が元に戻るようなことはない。
その後、耐圧容器16から取り出した基板3に加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができる。
このようにして得られた導通接続シート6を用いてプリント配線板14を製造するにあたっては、まず図2(e)に示すように保護層2を剥離する。このとき、導電性ペースト5の露出面の中央部は絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側に位置していたので、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部を突出させることができるものである。また、導電性ペースト5の露出面の中央部は保護層2の外表面より内側に位置しているので、従来のものよりも、導電性ペースト5と保護層2との接触面積が小さくなっている。しかも導電性ペースト5は加圧されて内部の気泡が潰れているので、加圧されていないものに比べて、強固であると共に欠けにくくなっている。そのため、保護層2を剥離するときに導電性ペースト5の先端部が保護層2に引っ張られて欠けるなどして不均一な形状となるのを防止することができるものである。
ここで、導電性ペースト5の露出面は平坦でもよいが、図5(a)に示すように凹曲面状に形成されていてもよい。このように形成されていると、図5(b)に示すように導電性ペースト5の先端部の周囲の部分15のみが欠けやすくなっており、この部分15が保護層2を剥離するときに欠けることによって、導電性ペースト5の先端部を均一な形状に維持することができるものである。
そして、図2(e)に示すように保護層2を剥離した後は、この剥離面に図2(f)に示すように銅箔等の金属箔9を重ねる。このとき、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部が突出しているので、この先端部を金属箔9に十分に密着させることができるものである。その後、熱プレス等で加熱加圧すると、接着剤層13が一旦溶融した後に硬化することによって、この硬化した接着剤層13を介して硬質絶縁層12と金属箔9を一体化させることができる。このようにして金属箔9を絶縁層1に貼着することによって金属張積層板を得ることができる。ここで、加熱加圧直前における接着剤層13の溶融粘度は100〜180℃の一定温度において10〜1000Pa・sであることが好ましい。これにより成形性を高めることができ、ボイドの発生を防止することができるものである。
引き続きこの金属張積層板にサブトラクティブ法等を使用してランドパターン等の導体パターン11を形成すると、図2(g)に示すようなプリント配線板14を得ることができる。このようにして得られたプリント配線板14にあっては、導電性ペースト5の先端部が金属箔9に密着しているので、導通性を高く得ることができるものであり、また、導電性ペースト5の先端部は均一な形状に形成されており、一部の導電性ペースト5が接着剤層13と金属箔9の界面に浸入しているようなことはないので、導電性ペースト5が充填された穴部4同士の絶縁性を高く得ることができるものである。
(実施形態3)
図3は本実施形態の一例を示すものである。導通接続シート6を製造するにあたっては、実施形態1と同様に、まず図3(a)に示すような基板3を用意する。
そして、この基板3にドリル加工やレーザ加工によって図3(b)に示すように穴部4を設ける。本実施形態においても、穴部4として、貫通穴を設けるようにしているが、非貫通穴を設けるようにしてもよい。
次に、基板3に設けた穴部4に印刷法を使用して図3(c)に示すように導電性ペースト5を充填する。このとき余分な導電性ペースト5はスキージで掻き取り除去され、導電性ペースト5の露出面は保護層2の表面と面一となる。ここで、導電性ペースト5としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
その後、図3(d)に示すように、基板3の形状に追従可能な密閉容器8の中に基板3を収容する。ここで、密閉容器8としては、基板3の形状に追従して変形することが可能なものであれば特に限定されるものではないが、例えば、チャック付きビニール袋等を用いることができる。そして、密閉容器8の内部の余分な空気を排出してから開口を閉じ、さらにこの密閉容器8を耐圧容器16の中に入れると共にこの耐圧容器16の内部を高圧雰囲気にする。耐圧容器16の内部の圧力は0.2〜1.0MPaに設定することができる。
このように、基板3を収容した密閉容器8を高圧雰囲気下に置くことによって、導電性ペースト5は圧縮されて穴部4に押し込まれることになる。すなわち、導電性ペースト5の露出面の中央部は、保護層2の外表面より内側に位置するようになるが、絶縁層1(接着剤層13)と保護層2の界面より保護層2側に位置している段階で耐圧容器16の内部を大気圧雰囲気に戻す。ここで、導電性ペースト5は密閉容器8を介して加圧されて内部の気泡が潰されているので、耐圧容器16の内部を大気圧雰囲気に戻しても、導電性ペースト5の露出面の位置が元に戻るようなことはない。
ところで、既述の実施形態2では、基板3をそのまま高圧雰囲気下に置いているのに対し、本実施形態では、基板3を収容した密閉容器8を高圧雰囲気下に置いているが、このように、密閉容器8にあらかじめ基板3を収容しておくことによって、基板3にゴミなどの異物が付着するのを防止することができるものであり、特に導電性ペースト5が押し込まれるときにゴミなどの異物が穴部4に入るのを確実に防止することができるものである。また、本実施形態では、複数枚の基板3を収容した密閉容器8を耐圧容器16に入れてもよく、この場合には一度に複数枚の基板3を高圧雰囲気下に置くことができて取扱いが容易になると共に保管も容易になるものである。
その後、耐圧容器16から密閉容器8を取り出すと共に、密閉容器8から取り出した基板3に加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができる。
このようにして得られた導通接続シート6を用いてプリント配線板14を製造するにあたっては、まず図3(e)に示すように保護層2を剥離する。このとき、導電性ペースト5の露出面の中央部は絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側に位置していたので、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部を突出させることができるものである。また、導電性ペースト5の露出面の中央部は保護層2の外表面より内側に位置しているので、従来のものよりも、導電性ペースト5と保護層2との接触面積が小さくなっている。しかも導電性ペースト5は加圧されて内部の気泡が潰れているので、加圧されていないものに比べて、強固であると共に欠けにくくなっている。そのため、保護層2を剥離するときに導電性ペースト5の先端部が保護層2に引っ張られて欠けるなどして不均一な形状となるのを防止することができるものである。
ここで、導電性ペースト5の露出面は平坦でもよいが、図5(a)に示すように凹曲面状に形成されていてもよい。このように形成されていると、図5(b)に示すように導電性ペースト5の先端部の周囲の部分15のみが欠けやすくなっており、この部分15が保護層2を剥離するときに欠けることによって、導電性ペースト5の先端部を均一な形状に維持することができるものである。
そして、図3(e)に示すように保護層2を剥離した後は、この剥離面に図3(f)に示すように銅箔等の金属箔9を重ねる。このとき、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部が突出しているので、この先端部を金属箔9に十分に密着させることができるものである。その後、熱プレス等で加熱加圧すると、接着剤層13が一旦溶融した後に硬化することによって、この硬化した接着剤層13を介して硬質絶縁層12と金属箔9を一体化させることができる。このようにして金属箔9を絶縁層1に貼着することによって金属張積層板を得ることができる。ここで、加熱加圧直前における接着剤層13の溶融粘度は100〜180℃の一定温度において10〜1000Pa・sであることが好ましい。これにより成形性を高めることができ、ボイドの発生を防止することができるものである。
引き続きこの金属張積層板にサブトラクティブ法等を使用してランドパターン等の導体パターン11を形成すると、図3(g)に示すようなプリント配線板14を得ることができる。このようにして得られたプリント配線板14にあっては、導電性ペースト5の先端部が金属箔9に密着しているので、導通性を高く得ることができるものであり、また、導電性ペースト5の先端部は均一な形状に形成されており、一部の導電性ペースト5が接着剤層13と金属箔9の界面に浸入しているようなことはないので、導電性ペースト5が充填された穴部4同士の絶縁性を高く得ることができるものである。
(実施形態4)
図4は本実施形態の一例を示すものである。導通接続シート6を製造するにあたっては、実施形態1と同様に、まず図4(a)に示すような基板3を用意する。
そして、この基板3にドリル加工やレーザ加工によって図4(b)に示すように穴部4を設ける。本実施形態においても、穴部4として、貫通穴を設けるようにしているが、非貫通穴を設けるようにしてもよい。
次に、基板3に設けた穴部4に印刷法を使用して図4(c)に示すように導電性ペースト5を充填する。このとき余分な導電性ペースト5はスキージで掻き取り除去され、導電性ペースト5の露出面は保護層2の表面と面一となる。ここで、導電性ペースト5としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
その後、図4(d)に示すように、基板3の形状に追従可能な密閉容器8の中に基板3を収容する。ここで、密閉容器8としては、実施形態3と同様に、チャック付きビニール袋等を用いることができる。そして、密閉容器8内を減圧する。このときの密閉容器8の内部の圧力は0.01〜0.05MPaに設定することができる。
このように、基板3を収容した密閉容器8内を減圧することによって、導電性ペースト5の内部の気泡が排出されて、導電性ペースト5は穴部4に押し込まれることになる。すなわち、導電性ペースト5の露出面の中央部は、保護層2の外表面より内側に位置するようになるが、絶縁層1(接着剤層13)と保護層2の界面より保護層2側に位置している段階で密閉容器8内の減圧を停止する。ここで、導電性ペースト5の内部の気泡は除去されているので、密閉容器8の開口を開けて内部を大気圧雰囲気に戻しても、導電性ペースト5の露出面の位置が元に戻るようなことはない。
その後、密閉容器8から取り出した基板3に加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができる。
このようにして得られた導通接続シート6を用いてプリント配線板14を製造するにあたっては、まず図4(e)に示すように保護層2を剥離する。このとき、導電性ペースト5の露出面の中央部は絶縁層1と保護層2の界面より保護層2側に位置していたので、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部を突出させることができるものである。また、導電性ペースト5の露出面の中央部は保護層2の外表面より内側に位置しているので、従来のものよりも、導電性ペースト5と保護層2との接触面積が小さくなっている。しかも導電性ペースト5の内部の気泡は除去されているので、除去されていないものに比べて、強固であると共に欠けにくくなっている。そのため、保護層2を剥離するときに導電性ペースト5の先端部が保護層2に引っ張られて欠けるなどして不均一な形状となるのを防止することができるものである。
ここで、導電性ペースト5の露出面は平坦でもよいが、図5(a)に示すように凹曲面状に形成されていてもよい。このように形成されていると、図5(b)に示すように導電性ペースト5の先端部の周囲の部分15のみが欠けやすくなっており、この部分15が保護層2を剥離するときに欠けることによって、導電性ペースト5の先端部を均一な形状に維持することができるものである。
そして、図4(e)に示すように保護層2を剥離した後は、この剥離面に図4(f)に示すように銅箔等の金属箔9を重ねる。このとき、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部が突出しているので、この先端部を金属箔9に十分に密着させることができるものである。その後、熱プレス等で加熱加圧すると、接着剤層13が一旦溶融した後に硬化することによって、この硬化した接着剤層13を介して硬質絶縁層12と金属箔9を一体化させることができる。このようにして金属箔9を絶縁層1に貼着することによって金属張積層板を得ることができる。ここで、加熱加圧直前における接着剤層13の溶融粘度は100〜180℃の一定温度において10〜1000Pa・sであることが好ましい。これにより成形性を高めることができ、ボイドの発生を防止することができるものである。
引き続きこの金属張積層板にサブトラクティブ法等を使用してランドパターン等の導体パターン11を形成すると、図4(g)に示すようなプリント配線板14を得ることができる。このようにして得られたプリント配線板14にあっては、導電性ペースト5の先端部が金属箔9に密着しているので、導通性を高く得ることができるものであり、また、導電性ペースト5の先端部は均一な形状に形成されており、一部の導電性ペースト5が接着剤層13と金属箔9の界面に浸入しているようなことはないので、導電性ペースト5が充填された穴部4同士の絶縁性を高く得ることができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
硬質絶縁層12として、ガラス織布基材エポキシ樹脂からなる厚さ0.06mmのアンクラッド板(松下電工(株)製「R−1621」)を用いた。
また、接着剤層13を形成するための樹脂溶液として、次のようなものを用いた。すなわち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のメチルエチルケトン溶液(ダウ・ケミカル社製「DER514」)を70質量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のメチルエチルケトン溶液(大日本インキ化学工業(株)製「EPICLON−N−690」)を10質量%、ジシアンジアミド(日本カーバイド工業(株)製)を1.5質量%、硬化触媒(四国化成工業(株)製「キュアソール2E4MZ」)を0.03質量%、ジメチルフォルムアミドを18.47質量%配合することによって樹脂溶液を調製した。
また、保護層2として、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。
そして、基板3は次のようにして作製した。まず、上記の樹脂溶液をポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に塗布して、タック性がなくなるまで加熱・乾燥することによって、厚さ20μmの接着剤層13を設けた。次に、このようにして得られた接着剤層13付きの保護層2を硬質絶縁層12の両面に接着剤層13を介して配設した後、70℃、0.1MPaの条件で、真空ラミネータ((株)名機製作所製「VLP500/600」)を用いてラミネートすることによって、図1(a)に示すような基板3を得た。
次に、上記のようにして得られた基板3を用いて、次のようにして導通接続シート6を製造した。すなわち、日立ビアエンジニアリング(株)製ドリルマシンを用い、回転数30万回転/分、送り0.01mm/回転の条件で、Φ150μm、ピッチ距離350μmの穴部4(貫通穴)を図1(b)に示すように基板3に設けた。このとき、保護層2、接着剤層13、硬質絶縁層12のいずれにおいても外観異常等の問題は生じなかった。また、ドリルが折れたり、非貫通穴が設けられるようなこともなかった。
次に、導電性ペースト5として、タツタシステム・エレクトロニクス(株)製「AE1840」を用い、基板3に設けた穴部4に印刷法を使用して図1(c)に示すようにこの導電性ペースト5を充填した。このとき余分な導電性ペースト5はスキージで掻き取って除去し、導電性ペースト5の露出面が保護層2の表面と面一となるように調整した。
その後、基板3を平板上に設置して、図1(d)に示すように、導電性ペースト5の露出面に向けて圧力0.3MPaの圧縮空気を噴射した。引き続き基板3の表裏を反転させて、反対側の導電性ペースト5の露出面に向けて圧力0.3MPaの圧縮空気を噴射した。これにより、導電性ペースト5の露出面は、凹曲面状に形成され、保護層2の外表面より4〜9μm内側に位置するようになった。
その後、導電性ペースト5が充填された基板3に80℃、30分の条件で加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができた。
次に、このようにして得られた導通接続シート6を用いて、次のようにしてプリント配線板14を製造した。まず図1(e)に示すように保護層2を剥離した。これにより、絶縁層1の外表面から導電性ペースト5の先端部を凸状に突出させることができた。
そして、保護層2を剥離した面に図1(f)に示すように銅箔のマット面を重ねた。銅箔としては三井金属鉱業(株)製「3EC」(厚さ18μm)を用いた。その後、真空中において、170℃、2.5MPa、120分の条件で加熱加圧することによって金属張積層板を得た。
引き続きこの金属張積層板に湿式エッチングによりランドパターン等の導体パターン11を形成すると、図1(g)に示すようなプリント配線板14を得ることができた。
そして、このようにして得られたプリント配線板14について、両面に形成された導体パターン11間の電気抵抗値(VIA抵抗値)を測定すると、導電性ペースト5が充填された1つの穴部4当たり約6.0mΩであり、良好な導通性が確保されていることが確認された。また、導電性ペースト5が充填された穴部4間の絶縁抵抗値を測定すると、6×1014Ωであり、良好な絶縁性も確保されていることが確認された。
(実施例2)
実施例1と同様の基板3を用いて、実施例1と同様に穴部4を設けると共にこの穴部4に導電性ペースト5を充填した(図2(a)〜(c)参照)。
その後、図2(d)に示すように、基板3を耐圧容器16の中に入れると共にこの耐圧容器16の内部を高圧雰囲気にした。耐圧容器16の内部の圧力は0.4MPaに設定した。これにより、導電性ペースト5の露出面は、凹曲面状に形成され、保護層2の外表面より3〜9μm内側に位置するようになった。
その後、導電性ペースト5が充填された基板3に80℃、30分の条件で加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができた。
次に、このようにして得られた導通接続シート6を用いて、実施例1と同様にしてプリント配線板14を製造した(図2(e)〜(g)参照)。
そして、このプリント配線板14について、両面に形成された導体パターン11間の電気抵抗値(VIA抵抗値)を測定すると、導電性ペースト5が充填された1つの穴部4当たり約5.9mΩであり、良好な導通性が確保されていることが確認された。また、導電性ペースト5が充填された穴部4間の絶縁抵抗値を測定すると、5×1014Ωであり、良好な絶縁性も確保されていることが確認された。
(実施例3)
実施例1と同様の基板3を用いて、実施例1と同様に穴部4を設けると共にこの穴部4に導電性ペースト5を充填した(図3(a)〜(c)参照)。
その後、図3(d)に示すように、チャック付きビニール袋の中に基板3を収容した。そして、チャック付きビニール袋の内部の余分な空気を排出してから開口を閉じ、さらにこのチャック付きビニール袋を耐圧容器16の中に入れると共にこの耐圧容器16の内部を高圧雰囲気にした。耐圧容器16の内部の圧力は0.4MPaに設定した。これにより、導電性ペースト5の露出面は、凹曲面状に形成され、保護層2の外表面より5〜10μm内側に位置するようになった。
その後、導電性ペースト5が充填された基板3に80℃、30分の条件で加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができた。
次に、このようにして得られた導通接続シート6を用いて、実施例1と同様にしてプリント配線板14を製造した(図3(e)〜(g)参照)。
そして、このプリント配線板14について、両面に形成された導体パターン11間の電気抵抗値(VIA抵抗値)を測定すると、導電性ペースト5が充填された1つの穴部4当たり約5.0mΩであり、良好な導通性が確保されていることが確認された。また、導電性ペースト5が充填された穴部4間の絶縁抵抗値を測定すると、5×1014Ωであり、良好な絶縁性も確保されていることが確認された。
(実施例4)
実施例1と同様の基板3を用いて、実施例1と同様に穴部4を設けると共にこの穴部4に導電性ペースト5を充填した(図4(a)〜(c)参照)。
その後、図4(d)に示すように、チャック付きビニール袋の中に基板3を収容した。そして、このチャック付きビニール袋内を減圧した。このときのチャック付きビニール袋の内部の圧力は0.03MPaに設定した。これにより、導電性ペースト5の露出面は、凹曲面状に形成され、保護層2の外表面より3〜6μm内側に位置するようになった。
その後、導電性ペースト5が充填された基板3に80℃、30分の条件で加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって容易に導通接続シート6を得ることができた。
次に、このようにして得られた導通接続シート6を用いて、実施例1と同様にしてプリント配線板14を製造した(図4(e)〜(g)参照)。
そして、このプリント配線板14について、両面に形成された導体パターン11間の電気抵抗値(VIA抵抗値)を測定すると、導電性ペースト5が充填された1つの穴部4当たり約7.1mΩであり、良好な導通性が確保されていることが確認された。また、導電性ペースト5が充填された穴部4間の絶縁抵抗値を測定すると、5×1014Ωであり、良好な絶縁性も確保されていることが確認された。
(比較例1)
実施例1と同様の基板3を用いて、実施例1と同様に穴部4を設けると共にこの穴部4に導電性ペースト5を充填した(図6(a)〜(c)参照)。
導電性ペースト5の露出面が保護層2の表面と面一となるように調整した後、この基板3に80℃、30分の条件で加熱処理を施して、導電性ペースト5を仮硬化させることによって導通接続シート6を得た。
次に、このようにして得られた導通接続シート6を用いて、実施例1と同様にしてプリント配線板14を製造した(図6(d)〜(f)参照)。
そして、このプリント配線板14について、両面に形成された導体パターン11間の電気抵抗値(VIA抵抗値)を測定すると、導電性ペースト5が充填された1つの穴部4当たり約9.2mΩであり、導通性が悪いことが確認された。また、導電性ペースト5が充填された穴部4間の絶縁抵抗値を測定すると、3×1012Ωであり、絶縁性も悪いことが確認された。
下記[表1]に各実施例及び比較例におけるペースト圧縮方法、圧力、ペースト凹量(保護層2の外表面から導電性ペースト5の露出面までの距離)、VIA抵抗値、絶縁抵抗値をまとめて示す。
Figure 0005010236
本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示すものであり、(a)(b)は一部を拡大した断面図である。 従来の技術の一例を示すものであり、(a)〜(f)は断面図である。 従来の技術の一例を示すものであり、(a)(b)は一部を拡大した断面図である。
符号の説明
1 絶縁層
2 保護層
3 基板
4 穴部
5 導電性ペースト
6 導通接続シート
7 高圧気体
8 密閉容器
9 金属箔
11 導体パターン

Claims (5)

  1. 硬質絶縁層の両面に、この硬質絶縁層の厚さ以下の厚さである接着剤層を設けて形成される絶縁層の片面又は両面に保護層を設けて形成される基板に穴部を設け、前記穴部に導電性ペーストを充填した後、前記導電性ペーストの露出面に高圧気体を噴射することによって、前記導電性ペーストの露出面の中央部を、絶縁層と保護層の界面より保護層側であって、かつ、保護層の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とする導通接続シートの製造方法。
  2. 硬質絶縁層の両面に、この硬質絶縁層の厚さ以下の厚さである接着剤層を設けて形成される絶縁層の片面又は両面に保護層を設けて形成される基板に穴部を設け、前記穴部に導電性ペーストを充填した後、前記基板を高圧雰囲気下に置くことによって、前記導電性ペーストの露出面の中央部を、絶縁層と保護層の界面より保護層側であって、かつ、保護層の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とする導通接続シートの製造方法。
  3. 硬質絶縁層の両面に、この硬質絶縁層の厚さ以下の厚さである接着剤層を設けて形成される絶縁層の片面又は両面に保護層を設けて形成される基板に穴部を設け、前記穴部に導電性ペーストを充填した後、基板の形状に追従可能な密閉容器に前記基板を収容すると共に前記密閉容器を高圧雰囲気下に置くことによって、前記導電性ペーストの露出面の中央部を、絶縁層と保護層の界面より保護層側であって、かつ、保護層の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とする導通接続シートの製造方法。
  4. 硬質絶縁層の両面に、この硬質絶縁層の厚さ以下の厚さである接着剤層を設けて形成される絶縁層の片面又は両面に保護層を設けて形成される基板に穴部を設け、前記穴部に導電性ペーストを充填した後、基板の形状に追従可能な密閉容器に前記基板を収容すると共に前記密閉容器内を減圧することによって、前記導電性ペーストの露出面の中央部を、絶縁層と保護層の界面より保護層側であって、かつ、保護層の外表面より内側に位置させるようにしたことを特徴とする導通接続シートの製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法により製造された導通接続シートの保護層を剥離し、この剥離面に金属箔を貼着して形成される金属張積層板に導体パターンが形成されて成ることを特徴とするプリント配線板。
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