JP5010002B2 - 走行試験装置 - Google Patents

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本発明は、模擬路面上で自動車の走行試験を行うための走行試験装置に関する。
路上にて自動車の走行試験を行う代わりに、特許文献1に記載されているような、ローラやフラットベルト機構等の模擬路面の上に自動車の車輪を載せ、自動車を移動させることなく模擬路面上で走行させて(すなわち駆動輪を模擬路面に接地させた状態で回転させて)、燃費や振動等を計測するための走行試験装置が利用されつつある。このような走行試験装置を利用することにより、走行コースを用意することなく、走行時と同様の状態にある自動車の各種計測を行うことができるようになる。また、走行試験装置を屋内に設置することにより、天候によらず安定した条件で走行試験を行うことができるようになる。
特開平6−207886号公報
ここで、フラットベルト機構を模擬路面として使用する場合、自動車のタイヤからの負荷により、フラットベルト機構の無端ベルトがプーリに対して横方向(ベルトの幅方向)にずれ、無端ベルトが蛇行を始める可能性がある。特許文献1の走行試験装置においては、この無端ベルトの蛇行を防ぐため、油圧シリンダ機構を用いてプーリの一方を他方に対して傾けて、無端ベルトの蛇行を矯正していた。
しかしながら、自動車を高速で走行させる場合は無端ベルトが幅方向に移動する速度も高速となり、応答時間が数100ミリ秒程度と長くなる油圧シリンダ機構では、時速80km以上の高速では蛇行を抑えることは困難なものとなる。このため、特許文献1の走行試験装置においては、高速での走行試験を行うことができなかった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は自動車を高速走行させる場合であっても、無端ベルトの蛇行を抑えることが可能な走行試験装置を提供することを目的とする。
自動車の車輪を載せるフラットベルト機構と、フラットベルト機構を制御するコントローラとを備えた走行試験装置が提供される。本発明の実施形態に係る走行試験装置においては、フラットベルト機構が、所定方向に並べて配置された一対のプーリと、一対のプーリに掛け渡され一対のプーリの周りを回動する無端ベルトと、一対のプーリの一方をプーリの軸方向の一端及び他端においてそれぞれフラットベルト機構の模擬路面に垂直な軸周りに回動自在に支持する第1及び第2の軸受ユニットと、電動アクチュエータを用いて第1及び第2の軸受ユニットの少なくとも一方を所定方向に進退させることによって一方のプーリの軸を模擬路面に垂直な軸周りに回動させる矯正手段と、無端ベルトの蛇行を検出する蛇行検出手段とを備えている。コントローラは、蛇行検出手段の検出結果に基づいて無端ベルトの蛇行が矯正されるように矯正手段を制御する。第1の軸受ユニットが、一方のプーリの一端を模擬路面に垂直な軸周りに回動自在に支持する自動調心軸受を備え、第2の軸受ユニットが、一方のプーリの他端を模擬路面に垂直な軸周りに回動自在に支持するスラスト軸受を備えている。
このような構成の走行試験装置は、走行試験中にフラットベルトの蛇行が抑制され、より正確な試験データを得ることができる。また、蛇行によりフラットベルトに大きなひずみが加わることも抑制されるため、フラットベルトの長寿命化が実現される。更に、蛇行によりフラットベルト機構の駆動系に過大な負荷が加わることもないため、電力消費量が低減し、またフラットベルト機構全体の故障率も低下する。
また、プーリ駆動手段が第1及び第2の軸受ユニットの双方を別個に所定方向に進退させる構成とすることが好ましい。更に好ましくは、一方のプーリの一端側の軸受ユニット及び他端側の軸受ユニットが互いに反対の方向に略同じ速度で移動するよう矯正手段を制御する。すなわち、各軸受ユニットの所定方向の位置は、蛇行矯正をしないときに各軸受ユニットが配置される基準位置からの変位が互いに逆向きで同じ大きさとなるように制御される。
このようにプーリの各端部を支持する軸受ユニットの双方を進退させる構成は、一方のみを進退させる構成と比べて、各軸受ユニットの移動量が大幅に低減するため、高速な蛇行矯正が可能になる。また、蛇行矯正の際にフラットベルトに生じる伸び歪も大幅に低減するため、フラットベルトの寿命を更に延ばすことができる。また、プーリ駆動手段に必要な駆動力も低減するため、装置の小型化も可能になり、また消費電力も低減する。
また、自動調心軸受は、例えば球面軸受のような、軸受ユニットの軸受の軸と、一方のプーリの軸と自動的に調心るよう構成されたものであってもよい
また、走行試験装置が、無端ベルトの幅方向両端に当接して前記無端ベルトを支持し、無端ベルトの回動に伴って回転する少なくとも一対のガイドローラを更に備えた構成とすることが好ましい。
また、少なくとも一方の軸受ユニットの移動方向を前記所定方向のみに規制するガイド手段を更に備えていることが好ましい。また、電動アクチュエータはサーボモータにより駆動されるボールねじ機構であることが好ましい。
本発明の走行試験装置によれば、サーボモータによって駆動される送りねじ機構によって、試験中に無端ベルトの蛇行が発生したときに一方のプーリを傾けることによって無端ベルトの蛇行を矯正する。サーボモータと送りねじ機構という高い応答性を有する機構によってプーリを傾けることができるため、蛇行の検出後直ちに蛇行を矯正可能であり、無端ベルトの周速が時速200km程度と高速なものであっても、無端ベルトの蛇行を抑えることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態の走行試験装置の概略側面図である。 図2は、本発明の実施の形態の走行試験装置の概略上面図である。 図3は、本発明の実施の形態のフラットベルト機構を一方の側から見た概略側面図である。 図4は、本発明の実施の形態のフラットベルト機構を他方の側から見た概略側面図である。 図5は、本発明の実施の形態の蛇行検出装置の概略斜視図である。 図6は、本発明の実施の形態のガイドローラの概略斜視図である。 図7は、本発明の実施の形態の前部プーリの概略断面図である。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1及び図2は、それぞれ本実施形態に係る走行試験装置の側面図及び上面図である。図2に示されるように、本実施形態の走行試験装置1は、4組のフラットベルト機構100を備えている。自動車Cの試験を行う際には、これらの4組のフラットベルト機構100の夫々の上に自動車Cの車輪Wの夫々が載せられる。
図1に示されるように、フラットベルト機構100は、前部プーリ111、後部プーリ112、及び前部プーリ111と後部プーリ112に掛け渡された無端ベルトであるスチールベルト116を備えている。自動車Cの車輪Wは、このスチールベルト116の上に配置される。具体的には、車輪Wがスチールベルト116と接触する接地面において車輪Wとスチールベルト116の移動方向が一致するように、自動車Cがフラットベルト機構100上に配置される。この配置により、車輪Wの回転とスチールベルト116の回動とを連動させることが可能になる。また、フラットベルト機構100の上に載せられた自動車Cの車体Bは、フラットベルト機構100の周囲に設けられた4本の支柱211に、ワイヤ212を介して固定されている。このため、自動車Cの車体Bを動かすことなく、フラットベルト機構100の駆動に応じて車輪W及び懸架装置の運動状態のみを変化させることができる。
図1に示されるように、フラットベルト機構100は、スチールベルト116に負荷を加えるための動力吸収装置120を備えている。動力吸収装置120は、後部プーリ112を正転又は逆転方向に駆動する装置であり、自動車の加速や減速時に加わる慣性力相当の力や、坂道走行時に自動車Cに加わる力に相当する力を、スチールベルト116を介して自動車Cに与えることができる。また、自動車Cが2輪駆動のものであるときは、従動輪が乗るフラットベルト機構100のスチールベルト116を動力吸収装置120によって回動させることにより従動輪を回転させることができる。
図1及び2に示されるように、本実施形態の走行試験装置1は、自動車正面に配置された主送風機310と、自動車Cの幅方向外側に配置された4組の副送風機320を備えている。主送風機310は、自動車Cの前方から後方に向かって吹く風を供給する。また、副送風機320は、ダクト322を介して各車輪Wの前方に、斜め後方へ向かって吹く風を供給する。
このように、本実施形態の走行試験装置1は、自動車Cの走行時に路面から伝わる負荷に相当する力を動力吸収装置120によって与え、また、走行時に自動車Cの車体B及び車輪Wに加わる空気抵抗を主送風機310及び副送風機320によって与えることが可能となっている。このため、本実施形態の走行試験装置1は、自動車Cの車体Bを動かすことなく、自動車Cの走行時と略等価と見なせる条件で走行試験を行うことができるようになっている。
次に、フラットベルト機構100の詳細な構造について説明する。図3は、4つのフラットベルト機構100のうち、自動車Cの左側の車輪Wが載せられたものを、自動車Cの左側から見た側面図である。また、図4は、図3に示されるフラットベルト機構100を、自動車Cの右側から見た側面図である。
フラットベルト機構100の前部プーリ111は、軸受ユニット170(図3)及び160(図4)を介して、フラットベルト機構100のフレーム130の上部フレーム部132に取り付けられている。同様に、フラットベルト機構100の後部プーリ112は、軸受181(図3)及び182(図4)を介して、フラットベルト機構100のフレーム130の上部フレーム部132に取り付けられている。また、フラットベルト機構100には、スチールベルト116の上部(車輪Wを載せるための平坦部)116aの内周面に沿って複数の補助ローラ115が設けられている。図3に示されるように、複数の補助ローラ115は、軸方向を前部プーリ111及び後部プーリ112の軸方向と平行にして、スチールベルトの上部116aの移動方向に等間隔に配置されている。自動車Cがフラットベルト機構100上に配置された状態では、車輪Wは補助ローラ115の上にスチールベルト116を介して配置され、補助ローラ115によって自動車Cが支えられる。本実施形態の走行試験装置1は、このように、前部プーリ111及び後部プーリ112に掛け渡されたスチールベルト116に働く張力のみならず、補助ローラ115によっても自動車Cが支えられるため、大重量の自動車の走行試験を行うことが可能である。
次に、動力吸収装置120について説明する。図3に示されるように、動力吸収装置120は、上部フレーム部132に固定されたサーボモータ121、サーボモータ121の出力軸に取り付けられた駆動プーリ122、後部プーリ112と同軸に設けられた従動プーリ123、及び駆動プーリ122と従動プーリ123に掛け渡された動力吸収用無端ベルト124を備えている。サーボモータ121を駆動させると、その出力軸のトルクは、駆動プーリ122、動力吸収用無端ベルト124、及び従動プーリ123を介して後部プーリ112に伝達される。後部プーリ112に伝達されたトルクにより、スチールベルト116の上部116aに、前進又は後退方向の力が加わる。この力は、スチールベルト116から車輪Wに伝達される。
車輪Wが駆動輪である場合は、動力吸収装置120から与えられる力は、自動車Cに加わる負荷となる。すなわち、自動車Cを前進させる方向(図3中反時計回り)に車輪Wが回転しているときに、動力吸収装置120が逆方向の負荷を車輪Wに加えることにより、自動車Cの加速時に実際の路面から車輪Wが受ける反力と等価な力を自動車Cに与えることができる。一方、自動車Cを前進させるような方向に車輪Wが回転しているときに、動力吸収装置120が同方向の負荷を車輪Wに加えることにより、自動車Cの減速時に実際の路面から車輪Wが受ける反力と等価な力を自動車Cに与えることができる。
また、車輪Wが従動輪である場合は、動力吸収装置120により車輪Wを回転させることができる。
また、動力吸収装置120が、車輪Wの回転方向と同方向又は逆方向に車輪Wを回転させるような負荷を車輪Wに加えることにより、下り坂又は上り坂を走行する自動車に加わる負荷と同等の負荷を、自動車Cに与えることができる。
本実施形態のフラットベルト機構100は、自動車Cの加速や減速に伴って模擬路面としてのスチールベルト116から自動車Cに加わる荷重の大きさを計測可能に構成されている。このような計測を可能にするために、フラットベルト機構100の上部フレーム部132と下部フレーム部131との間には、複数の3軸圧電素子142が挟み込まれている。3軸圧電素子142は、自動車Cからフラットベルト機構100に加わる荷重を直交3成分力として計測する。自動車Cからフラットベルト機構100に加わる荷重は、フラットベルト機構100から自動車Cに加わる荷重の反力と等しい荷重であるため、3軸圧電素子142による荷重の計測結果に基づいて、路面から自動車Cに加わる荷重を計測することができる。
走行試験装置1にて自動車Cの走行試験を行っている間に、ハンドル操作等により車輪Wからスチールベルト116に横方向(自動車Cの幅方向)の力が加わることがある。このような横方向の力がスチールベルト116に加わると、スチールベルト116が前部及び後部プーリ111、112から横方向にずれて蛇行が発生する可能性がある。本実施形態の走行試験装置1は、スチールベルト116の蛇行を矯正するためのベルト矯正装置150を備えている。本発明の実施形態に係るベルト矯正装置150の詳細について以下に説明する。
図3及び図4に示されるように,ベルト矯正装置150は、一対のサーボモータ151a及び151b、一対の減速機構155a及び155b、一対の送りねじ152a及び152b、並びに一対の送りナット153a及び153bを備えている。
図3に示されるように、自動車Cの前進方向に向かって左側の軸受ユニット170には、自動車Cの走行方向に延びる上下一対のレール133aのそれぞれと係合するランナーブロック154aが上下に2つずつ固定されている。そのため、軸受ユニット170は、レール133aにガイドされて前後方向に移動可能となっている。また、図4に示されるように、自動車Cの前進方向に向かって右側の軸受ユニット160には、自動車Cの走行方向に延びる上下一対のレール133bのそれぞれと係合するランナーブロック154bが上下に2つずつ固定されている。そのため、軸受ユニット160は、レール133bにガイドされて前後方向に移動可能となっている。
図3及び4に示されるように、送りねじ152a及び152bは、前後方向に伸びており、そのそれぞれに送りナット153a及び153bが係合している。また、送りねじ152a及び152bは、それぞれ減速機構155a及び155bを介して、サーボモータ151a及び151bにそれぞれ接続されている。そのため、サーボモータ151a及び151bを駆動すると、送りねじ152a及び152bが回転し、送りナット153a及び153bが送りねじに沿って進退する。送りナット153a及び153bは、夫々軸受ユニット170及び160に固定されているため、送りナット153a及び153bの進退に併せて、軸受ユニット170及び160も送りねじに沿って進退する。
ここで、自動車Cの前進方向に向かって左側の軸受ユニット170を前進させ、且つ右側の軸受ユニット160を同じ距離だけ後退させると、前部プーリ111は軸方向中央を中心に上から見て時計回りに回動することになる。左側の軸受ユニット170が右側の軸受ユニット160よりも前方にある状態で、車輪W又は動力吸収装置120を駆動してスチールベルトの上部116aを前進させると、スチールベルト116は右側に向かって移動する。
また、自動車Cの前進方向に向かって左側の軸受ユニット170を後退させ、且つ右側の軸受ユニット160を同じ距離だけ前進させると、前部プーリ111は軸方向中央を中心に上から見て反時計回りに回動することになる。右側の軸受ユニット160が左側の軸受ユニット170よりも前方にある状態で、車輪W又は動力吸収装置120を駆動してスチールベルトの上部116aを前進させると、スチールベルト116は左側に向かって移動する。
このように、本実施形態においては、ベルト矯正機構によって前部プーリ111を上述のように回動させることにより、スチールベルト116を幅方向に移動させて、スチールベルト116の幅方向の位置ずれを矯正することができる。なお、本実施形態においては、軸受ユニット170と160の移動速度が同一となるように制御されており、前部プーリ111は、後述するように、その軸方向の中心点を通る鉛直軸(すなわち、模擬路面である上部116aと垂直な軸)の周りに回動するようになっている。
本実施形態のフラットベルト機構100は、スチールベルト116の蛇行を検出するための蛇行検出装置190を備えている(図3、図4)。蛇行検出装置190の詳細な説明は後述する。走行試験装置1のコントローラ2(図3、4)は、蛇行検出装置190の検出結果に基づいて、ベルト矯正装置150を制御して、スチールベルト116の蛇行を矯正する。コントローラ2は、蛇行の検出後1ミリ秒以内にベルト強制装置150に制御信号を送るように構成されている。更に、本実施形態においては、サーボモータと送りねじ機構から構成される応答速度の速いアクチュエータを採用することにより、蛇行検出後5ミリ秒以内と極めて短い応答時間で前部プーリ111を回動させることができる。このため、蛇行検出装置190がスチールベルト116の蛇行を検出後ただちにスチールベルト116の蛇行を矯正することが可能となり、時速100〜数100kmという高速での走行試験を行う場合であってもスチールベルト116の蛇行を矯正可能である。更に、蛇行の検出後直ちに、すなわち蛇行によるスチールベルト116の局所的な伸びが少ない状態で蛇行が矯正されるので、スチールベルト116に加わる負荷が小さくなり、従来の走行試験装置よりもスチールベルト116の寿命を延ばすことができる。
蛇行検出装置190の構成について、以下に説明する。図5は、蛇行検出装置190の斜視図である。図5に示されるように、スチールベルト116の端部116bの近傍には、スリット116cが形成されている。蛇行検出装置190は、このスリット116cを挟むように配置された発光部191と受光部192を備えている。受光部192には、横方向に並べて配置された第1受光面192aと第2受光面192bとが設けられている。そして、受光部192は、第1受光面192aに入射する光線の光量と、第2受光面192bに入射する光線の光量とを、夫々独立して計測することができる。
発光部191から発せられスリット116cを通過した光線は、受光部192の第1受光面192a又は第2受光面192bに入射するようになっている。本実施形態においては、スチールベルト116に蛇行が発生していない状態(図中の実線は、このときのスチールベルト116の端部を示す)では、第1受光面192aで検出される光量と、第2受光面192bで検出される光量とが略等しくなるよう調整されている。
スチールベルト116に蛇行が発生していない状態から、スチールベルト116が蛇行を始めて第1受光面192a側に向かって幅方向に移動する(図中の破線は、このときのスチールベルト116の端部を示す)と、蛇行が発生していないときに第2受光面192bに入射する光線の一部は、スチールベルト116に遮られて第2受光面192bに入射することができなくなる。この結果、第2受光面192bで検出される光量は、第1受光面192aで検出される光量よりも小さくなる。
一方、スチールベルト116に蛇行が発生していない状態から、スチールベルト116が蛇行して第2受光面192b側に向かって横方向に移動する(図中の一点鎖線は、このときのスチールベルト116の端部を示す)と、蛇行が発生していないときに第1受光面192aに入射する光線の一部は、スチールベルト116に遮られて第1受光面192aに入射することができなくなる。この結果、第1受光面192aで検出される光量は、第2受光面192bで検出される光量よりも小さくなる。
このように、本実施形態においては、第1受光面192aで検出された光量と、第2受光面192bで検出された光量とを比較することによって、どちらの方向にスチールベルト116が移動する蛇行が発生しているのかを検出することができる。
以上のように、本実施形態の走行試験装置1においては、ベルト矯正装置150の蛇行が矯正されるようになっている。また、走行試験装置1は、上記のベルト矯正装置150に加えて、スチールベルト116の蛇行を防止するためのベルトガイド機構180を備えている。図3及び図4に示されるように、ベルトガイド機構180は、回転自在に支持された4組のガイドローラ181を備えている。ガイドローラ181は、その回転軸を鉛直方向に向けて配置されており、図示しないばねによって、スチールベルト116の端部に向かって横方向に付勢されている。
ガイドローラ181の斜視図を図6に示す。図6に示されるように、ガイドローラ181の円周面には、円周方向に延びる溝181aが形成されている。この溝181aは、溝幅がスチールベルト116の厚さよりもやや大きくなるように形成されており、スチールベルト116の端部116bが溝181aの中に入り込むようになっている。
このように、本実施形態においては、スチールベルト116が幅方向両端からガイドローラ181に付勢されているので、スチールベルト116に幅方向の力が加わったとしてもスチールベルト116の蛇行が発生し難くなっている。更に、前述のように、スチールベルト116のわずかな蛇行が発生しても、その蛇行はベルト矯正装置150(図3、図4)によって速やかに矯正される。
本発明の実施形態に係るベルト矯正装置150によって前部プーリ111の軸111aを鉛直軸周りに回動させたときに軸111aに曲げ荷重が加わらないように、軸111aを支持する軸受ユニット170及び160は、各軸受ユニット170、160の位置において軸111aが鉛直軸周りに回動自在となるよう、軸111aを支持している。軸111aの支持構造について以下に説明する。
図7は、本実施形態の前部プーリ111を、前後方向に対して垂直な面で切断した断面図である。図7に示されるように、前部プーリ111の軸111aは、2組の組合せアンギュラ玉軸受111bを介して前部プーリ111の本体111cに取り付けられている。このため、軸111aは回転せずに、軸111aの周りを本体111cが回転するようになっている。なお、組合せアンギュラ玉軸受111bは、軸111aに加わる任意の方向の大きな曲げ荷重を許容できるように、それぞれ背面組合せ型となっている。
前部プーリ111の軸111aの一方(図中左側)の端部を支持する軸受ユニット160は、2組のスラスト玉軸受161と、鉛直方向に延びるシャフト162と、ハウジング163を備えている。ハウジング163は、送りナット153b及びランナーブロック154bに固定されている。また、軸111aの一方の端部には、鉛直方向に延びる貫通孔111dが設けられている。シャフト162は、この貫通孔111d内に挿入されている。また、シャフト162は、図示しないボルトによってハウジング163に固定されている。
スラスト玉軸受161の一方の軌道盤161aは軸受ユニット160に取り付けられ、他方の軌道盤161bは前部プーリ111の軸111aに取り付けられている。このため、前部プーリ111の軸111aは、スラスト玉軸受161の位置で、シャフト162周りに回動自在に支持される。
軸受ユニット170は、球面軸受171とハウジング172を備えている。球面軸受171の内輪171aには、前部プーリ111の軸111aの他方(図中右側)の端部が差し込まれている。また、球面軸受171の外輪171bは、ハウジング172に固定されている。図5に示されるように、球面軸受171の内輪171aの外周面及び外輪171bの内周面は共に球面となっており、内輪171aの外周面が外輪171bの内周面に対して摺動することによって、軸111aはこの球面の中心点を中心に自由に揺動可能となっている。
このように、前部プーリの軸111aは、その両端において、鉛直軸周りに回動自在に上部フレーム部132に軸受支持されている。そのため、送りねじ152a又は152bを互いに逆方向に駆動して前部プーリ111の軸111aを水平面内で傾けても、軸111aの両端が上部フレーム部132に対して垂直軸周りに自由に回動して、軸111aには曲げ応力は殆ど生じないようになっている。
また、球面軸受171は、鉛直軸周りのみならず前後方向の軸周り及び横方向の軸周りに軸111aが回動可能となるよう、軸111aを支持している。そのため、自動車C(図1)の重量によって軸111aが撓んだとしても、球面軸受171の中心と軸111aの中心とが自動的に調心されるようになっている。
以上が本発明の一つの例示的な実施形態の説明である。本発明の種々の実施形態の具体的態様は、上記に説明したものに限定されず、特許請求の範囲の記載により表現された技術的思想の範囲において任意に変更することができる。
例えば、上記の実施形態においては、一対の軸受ユニットの双方を駆動させて蛇行を強制しているが、一方のみを駆動させる構成にしてもよい。この場合、プーリの間隔を拡げる方向に駆動する構成と、プーリの間隔を狭める方向に駆動する構成が可能である。フラットベルトの寿命を考慮すると、プーリ間隔を狭める方向に軸受ユニットを駆動することが好ましい。
また、上記の実施形態においては、無端ベルトにはステンレス鋼などの高強度の鋼帯から形成されたスチールベルトが使用されるが、別の材質のベルトを使用してもよい。また、無端ベルトには、フラットベルトに限らず、網状のベルトを採用してもよい。
また、上記実施形態においては、矯正手段にサーボモータとボールねじ機構から構成された電動アクチュエータが採用されているが、別の方式の電動アクチュエータが採用されてもよい。例えば、サーボモータに代えてインバータ駆動モータ等の別種の回転モータを使用してもよく、またリニアモータを適用してもよい。
1 走行試験装置
2 コントローラ
100 フラットベルト機構
111 前部プーリ
112 後部プーリ
116 スチールベルト
120 動力吸収装置
133a、133b レール
150 ベルト矯正装置
151a、151b モータ
152a、152b 送りねじ
153a、153b 送りナット
154a、154b ランナーブロック
155a、155b 減速機構
116 スチールベルト
116c スリット
160 軸受ユニット
161 スラスト玉軸受
162 シャフト
170 軸受ユニット
171 球面軸受
180 ベルトガイド機構
190 蛇行検出装置
191 発光部
192 受光部
192a 第1受光面
192b 第2受光面
C 自動車
W 車輪

Claims (8)

  1. 自動車を移動させることなく走行試験を行うことが可能な走行試験装置であって、
    前記自動車の車輪を載せるフラットベルト機構と、
    前記フラットベルト機構を制御するコントローラと
    を備え、
    前記フラットベルト機構が、
    所定方向に並べて配置された一対のプーリと、
    前記一対のプーリに掛け渡されて該一対のプーリの周りを回動する無端ベルトと、
    前記一対のプーリの一方を軸方向の一端及び他端においてそれぞれ前記フラットベルト機構の模擬路面に垂直な軸周りに回動自在に支持する第1及び第2の軸受ユニットと、
    電動アクチュエータを用いて前記第1及び第2の軸受ユニットの少なくとも一方を前記所定方向に進退させることによって前記一方のプーリの軸を前記模擬路面に垂直な軸周りに回動させる矯正手段と、
    前記無端ベルトの蛇行を検出する蛇行検出手段と、を備え、
    前記コントローラは、前記蛇行検出手段の検出結果に基づいて前記無端ベルトの蛇行が矯正されるように前記矯正手段を制御し、
    前記第1の軸受ユニットが、前記一方のプーリの一端を前記模擬路面に垂直な軸周りに回動自在に支持する自動調心軸受を備え、
    前記第2の軸受ユニットが、前記一方のプーリの他端を前記模擬路面に垂直な軸周りに回動自在に支持するスラスト軸受を備える、
    ことを特徴とする走行試験装置。
  2. 前記矯正手段は、前記第1及び第2の軸受ユニットの双方を別個に前記所定方向に進退させることを特徴とする請求項1に記載の走行試験装置。
  3. 前記コントローラは、前記一方のプーリの一端側の軸受ユニット及び他端側の軸受ユニットの前記所定方向における基準位置からの変位が互いに逆向きで同じ大きさとなるように前記矯正手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の走行試験装置。
  4. 前記自動調心軸受は、該軸受ユニットの軸と、前記一方のプーリの軸とを自動的に調心することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の走行試験装置。
  5. 前記自動調心軸受が球面軸受であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の走行試験装置。
  6. 前記フラットベルト機構は、前記無端ベルトの幅方向両端に当接して前記無端ベルトを支持し、前記無端ベルトの回動に伴って回転する少なくとも一対のガイドローラを更に備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の走行試験装置。
  7. 前記矯正手段は、前記少なくとも一方の軸受ユニットの移動方向を前記所定方向のみに規制するガイド手段を更に備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の走行試験装置。
  8. 前記電動アクチュエータはサーボモータにより駆動されるボールねじ機構であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の走行試験装置。
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