JP5008508B2 - 銅管とアルミ管の接合体、接合方法、接合装置、並びに流体回路装置 - Google Patents

銅管とアルミ管の接合体、接合方法、接合装置、並びに流体回路装置 Download PDF

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この発明は、銅管とアルミ管を共晶接合により接合する接合体及び接合方法、更に、その接合装置並びに銅管とアルミ管の接合体を備えた流体回路装置に関するものである。
空調機や冷凍冷蔵庫等に含まれる冷媒回路の配管は、従来は主として銅管が用いられてきたが、近年はその一部にアルミ管が用いられる場合がある。銅管とアルミ管が共存する配管網においては、回路の途中の箇所で銅管とアルミ管とを接合する必要がある。この接合に関しては、接着剤を用いて接着する方法や、管同士を金属的に接合する方法などがある。
銅管とアルミ管を金属的に接合する方法としては様々な方法が提唱されているが、銅とアルミが共晶反応を示すことに注目して、接合部付近のみを溶融させる共晶接合が、良好な接合を得られる手法として採用されている。共晶接合に代表される金属的接合においては、接合部付近で溶融した金属が管内又は管外に押し出され、それが凝固して金属間化合物となって残存することになる。
金属間化合物が接合体の内面側に押し出されて露出するのを防ぐための技術として、例えば、接合する銅管の一端側を先細り状の形状として、更にその先端に先端の外径と同径の筒形延設部を設けることにより、溶融接合時に接合部で生成されて管内に押し出された金属間化合物を、筒形延設部の外周面上に留めて管内に排出させないようにしたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−165362号公報(第2頁、図1−2)
しかしながら、銅管とアルミ管の接合時に接合部付近で発生する溶融金属の凝固体である金属間化合物は、管母材との接合力が比較的弱い。上記の特許文献1に示されたような銅管とアルミ管の接合体を、例えば、熱交換器の冷媒回路の一部として使用した場合、金属間化合物は筒形延設部の外周面とアルミ管の内面との隙間に留まって冷媒の流動部分には接触しない構造となっているが、冷媒の圧力変動や、熱交換器を構成する機器の振動等の要因により、金属間化合物が管母材から剥離して、結果的に管内部、すなわち冷媒中に不要物となって混入する事態に繋がる可能性があるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、接合体を構成する管内部に不要物を排出しない、信頼性の高い銅管とアルミ管の接合体を得ることを目的としている。更には、その銅管とアルミ管を得るための接合方法及び接合装置を得ること、及び、その接合体を用いた信頼性の高い流体回路装置を得ることも目的としている。
この発明に係わる銅管とアルミ管の接合体は、銅管の一端側に形成された先細り状の縮管部にアルミ管の一端側が外嵌めされ、当接部位が共晶接合により接合される銅管とアルミ管の接合体において、銅管の縮管部の先端側にアルミ管の内径より小さい外径の直管からなる小径部が延設され、小径部の先端部近傍に対向するアルミ管の内径面に小径部の外径とほぼ同じ内径の環状凸部が設けられ、環状凸部と小径部とが全周に亘り接触する接触部を有し、共晶接合した接合部と接触部との間に、銅管の外径面とアルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間が形成され、接合時に生成された溶融金属の凝固体が密閉空間に封じ込められるようにしたものである。
また、この発明に係わる銅管とアルミ管の接合方法は、銅管の一端側に形成した先細り状の縮管部にアルミ管の一端側を外嵌めし、当接部位を共晶接合により接合する銅管とアルミ管の接合方法において、縮管部の先端側にアルミ管の内径より小さい外径の小径部を延設し、小径部の先端側に銅管とアルミ管とが全周に亘り接触する接触部を設け、両管の軸方向から加圧しながら当接部位を共晶温度に達するように加熱して共晶接合させると共に、接触部は共晶温度に達しないように冷却し、共晶接合した接合部と接触部との間に、銅管の外径面とアルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間を形成するものである。
また、この発明に係わる銅管とアルミ管の接合装置は、銅管の一端側に形成された先細り状の縮管部にアルミ管の一端側を外嵌めし、当接部位を共晶接合により接合する銅管とアルミ管の接合装置において、当接部位を両管の軸方向から加圧する加圧手段と、当接部位を共晶温度に達するように外周から局部的に加熱する加熱手段と、銅管の縮管部に延設された小径部の先端側で銅管とアルミ管とが全周に亘り接触する接触部を、共晶温度に達しないように外周から局部的に冷却する冷却手段とを備えたものである。
更にまた、この発明に係わる流体回路装置は、上記の銅管とアルミ管の接合体を備えて構成したものである。
この発明の銅管とアルミ管の接合体によれば、銅管の縮管部の先端側にアルミ管の内径より小さい外径の直管からなる小径部が延設され、小径部の先端部近傍に対向するアルミ管の内径面に小径部の外径とほぼ同じ内径の環状凸部が設けられ、環状凸部と小径部とが全周に亘り接触する接触部を有し、共晶接合した接合部と接触部との間に形成される密閉空間に、接合時に生成された溶融金属の凝固体を封じ込めるようにしたので、接合時に管内部に押し出された溶融金属の凝固体である金属間化合物は、全てこの密閉空間に封入されるため、管内部に異物が排出しない銅管とアルミ管の接合体を得ることができる。
また、この発明の銅管とアルミ管の接合方法によれば、両管を軸方向から加圧しながら当接部位を共晶温度に達するように加熱して共晶接合させると共に、接触部は共晶温度に達しないように冷却し、共晶接合した接合部と接触部との間に、銅管の外径面とアルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間を形成したので、接合時に生成される溶融金属の凝固体を封密閉空間内に封じ込めて、管内部に異物が排出しない、信頼性の高い銅管とアルミ管の接合体を得ることができる。
また、この発明の銅管とアルミ管の接合装置によれば、当接部位を両管の軸方向から加圧する加圧手段と、当接部位を共晶温度に達するように外周から局部的に加熱する加熱手段と、接触部を共晶温度に達しないように外周から局部的に冷却する冷却手段とを備えたので、接合部で共晶接合されると共に接触部では接合されることがなく、接合部と接触部との間に、銅管の外径面とアルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間が形成された銅管とアルミ管の接合体を容易に製造することができる。
更にまた、この発明の流体回路装置によれば、上記の銅管とアルミ管の接合体を備えて構成したので、例えば、この流体回路装置を空調機等の冷媒配管の一部として使用する場合、機器が常時振動を続けるために、銅管とアルミ管の接合体部分も長年に亘る振動を受け、例え金属間化合物が管母材から剥離してしまったとしても、金属間化合物は銅管とアルミ管によって囲まれた密閉空間から排出されることはなく、冷媒流路内に不要物である金属間化合物が混入することがないため、信頼性の高い流体回路装置を備えた冷媒配管を提供することができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による銅管とアルミ管の接合体を示す側面断面図であり、図2は、図1の接合体の、接合する前の銅管とアルミ管の端部形状を示す側面断面図である。
先ず図2によって、銅管とアルミ管の接合体の端部の形状について説明する。銅管1は、接合側である一端側に、先端に向かって順次細くなる先細り状の縮管部1aと、縮管部1aに続く先端側に、接合するアルミ管2の内径より小さい外径の小径部1bが延設されており、更にその先端側に端部に向けて拡大し最大径がアルミ管2の内径とほぼ同等の拡管部1cが形成されている。図では小径部1bは、縮管部1a先端の最少外径と同径の外径を有する直管としているが、必ずしも直管部を設ける必要はなく、縮管部1aと拡管部1cとを連続する曲面で繋ぎ、その最少径部分を小径部としてもよい。
また、拡管部1cの最大径は、アルミ管2の内径よりごく僅かに大きい程度(少し力を加えれば挿入できる程度)とするのが望ましい。
対するアルミ管2側は、銅管1とほぼ同じ外径のストレートな直管である。
次に、図1,図2に基づき接合体と接合方法及び接合装置について説明する。
先ず、図2の矢印に示すように、接合する銅管1の一端側に、アルミ管2の一端側を挿入して外嵌めし、アルミ管2の先端部を銅管1の縮管部1aに当接させる。この当接部位が接合部3となる。アルミ管2の内径と銅管1の拡管部1cの先端の外径(最大径)は上述のような関係にしているので、図1に示すように、両管1,2を挿入後には銅管1とアルミ管2とが全周に亘り接触する接触部4が形成される。
接合装置5は、当接部位を加熱する加熱手段である高周波誘導加熱装置6(図ではコイル部のみを示している)と、高周波誘導加熱装置6の内部に配置した両管1,2の当接部位を、太矢印で示すように両管1,2の軸方向から加圧する加圧手段(図示せず)と、後述する冷却手段である銅ブロック7とを少なくとも備えている。
両管1,2を加圧手段により加圧した状態で、高周波誘導加熱装置6を作動させて接合部3近傍を局部的に両管の共晶温度に達するように、共晶融点よりも高めの温度で加熱する。これにより、接合部3で銅とアルミの共晶反応が起こり共晶接合される。この接合時に、接合部3付近の銅管1の一部とアルミ管2の一部が溶融して接合部3の外へ流出する。銅管1の先細り形状の縮管部1aにアルミ管2の先端を押圧する構造となっているので、融液の大部分は管外部側へ押し出され、残りの一部が管内部側へ押し出されることになる。図1に示すように、この融液は、接合後に凝固して管外部の金属間化合物8と管内部の金属間化合物9を生ずる。これらの金属間化合物8,9は、接合には関与しない余剰な生成物であって、管同士の接合状態を維持するために必要とされるものではない。
また、前述のように、銅管1の拡管部1cの最大径部分とアルミ管2内径面との間に接触部4を形成しているので、接合作業中において、もし接触部4が高温にさらされると、接触部4でも溶融が起こり不要な金属間化合物が生成されることになる。そこで、接触部4では不要な金属間化合物を生成させないために、接触部4近傍のアルミ管2外周面に冷却手段である水冷機構を備えた銅ブロック7を接触させて局部的に冷却するように構成している。すなわち、この部分を共晶温度に達しないように冷却することで、接触部4が溶融して金属間化合物が生成するのを防止するようにしている。
次に、接合部の作用について説明する。上記のようにして得た銅管1とアルミ管2の接合体には、アルミ管2内径面と銅管1の外径面(縮管部1a,小径部1b,拡管部1cの外径面)とで囲まれた密閉空間10が形成される。接合時に生成されて管内部側に押し出された管内部の金属間化合物9は、この密閉空間10の内部に封じ込められることになる。このため、もし管内部の金属間化合物9が管母材から剥離しても、脱落した金属間化合物9の小片は密閉空間10の内部に留まることになる。
従って、銅管1とアルミ管2の接合体を,例えば、空調機等の流体回路に適用する場合は、金属間化合物が管内へ排出されて流体通過部へ混入することがないので、管内部の実用上重要な部分に不要物が混入しない、信頼性の高い装置を得られる。
なお、接触部4においては、銅管1とアルミ管2とが全周に亘り接触しているのが望ましいが、必ずしも完全に接触して密閉空間10が気密である必要はない。密閉空間10内に管内部の金属間化合物9を封じ込めるのが目的であるので、接触部4では、ほぼ接触状態を保つ程度で十分である。
以上までは、銅管1の縮管部1aに続く小径部1bの先端に、予め拡管部1cを形成したものをアルミ管2と組み合わせて接合したものについて説明したが、拡管部1cは両管1,2を接合した後に形成しても良い。
図3はそのようにして製造する接合体の拡管部の形成過程を示す側面断面図で、(a)は拡管部を形成する前の状態を示し、(b)は、拡管部の形成途中の状態を示している。図1と同等部分は同一符号を付して説明は省略する。
銅管1側は、縮管部1aに続き、小径部1bとして小径直管までが形成されている。これを、アルミ管2の一端に挿入して図1の場合と同様に圧力を加えた状態で両管1,2の接合部3を共晶接合する。
次に、(a)のように、接合体のアルミ管2側から拡管工具11を挿入し、(b)に示すように、拡管工具11のほぼ円錐形状をした先端部11aを小径部1bに挿入して押圧し、小径部1bの端部をアルミ管2の内径面と接触するまで拡管して拡管部1cを形成する。
拡管部1cを形成した後の形状は、図1の接合体と同様に、接合部3と接触部4との間に密閉空間10が形成され、この密閉空間10内に管内部の金属間化合物9を封じ込めることができる。
この方法によれば、両管1,2の接合時にはまだ接触部4が形成されていないので、接触部4を冷却する必要がないため、冷却手段を必要とせず、接合装置が簡単になる。
以上のように実施の形態1の銅管とアルミ管の接合体によれば、銅管の一端側に形成された縮管部にアルミ管の一端側を外嵌めして共晶接合する銅管とアルミ管の接合体において、銅管の縮管部の先端側に延設した小径部の先端側に銅管とアルミ管とが全周に亘り接触する接触部を有し、共晶接合した接合部と接触部との間に形成される密閉空間に、接合時に生成された溶融金属の凝固体を封じ込めるようにしたので、接合時に管内部に押出された溶融金属の凝固体である金属間化合物は、全てこの密閉空間に封入されるため、管内部に異物が排出しない、信頼性の高い銅管とアルミ管の接合体を得ることができる。
また、銅管の小径部の先端側に端部に向けて拡大し最大径がアルミ管の内径とほぼ同等の拡管部を設け、銅管とアルミ管を接合したときに、拡管部の外径とアルミ管の内径とを接触させて接触部としたので、銅管側のみの加工によって接触部を形成することができるので、上記の効果に加えて、密閉された空間を容易に形成することができる。
また、本実施の形態の銅管とアルミ管の接合方法によれば、両管を軸方向から加圧しながら当接部位を外周から共晶温度に達するように加熱して共晶接合させると共に、接触部は共晶温度に達しないように冷却し、共晶接合した接合部と接触部との間に、銅管の外径面とアルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間を形成したので、接合時に生成される溶融金属の凝固体である金属間化合物を密閉空間内に封じ込めて、管内部に異物が排出しない、信頼性の高い銅管とアルミ管の接合体を容易に得ることができる。
また、本実施の形態の銅管とアルミ管の接合装置によれば、当接部位を両管の軸方向から加圧する加圧手段と、当接部位を共晶温度に達するように外周から局部的に加熱する加熱手段と、銅管の縮管部に延設された小径部の先端側で銅管とアルミ管とが全周に亘り接触する接触部を、共晶温度に達しないように外周から局部的に冷却する冷却手段とを備えたので、接合部で共晶接合されると共に接触部では接合されることがなく、接合部と接触部との間に、銅管の外径面とアルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間が形成された銅管とアルミ管の接合体を容易に製造することができる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2による銅管とアルミ管の接合体を示す断面図であり、図5は、図4の接合体の、接合前の銅管とアルミ管の端部形状を示す断面図である。実施の形態1の図1と同等部分は同一符号を付し説明は省略する。実施の形態1又は2と異なるところは、接触部の形状である。
先ず、図5により銅管とアルミ管の接合体の端部の形状について説明する。銅管21の一端側には、縮管部21aに続き、アルミ管22の内径より小さい外径の、小径部21bが形成されている。小径部21bは同径の直管である。
一方、アルミ管22は銅管21とほぼ同じ外径のストレートな直管であるが、そのアルミ管22の一端側には、銅管21と組み合わせて接合したときに、銅管21の小径部21bの先端部近傍に対向する位置の内径面に、小径部21bの外径とほぼ等しい内径を有する環状凸部22aが形成されている。この環状凸部22aの内径は、小径部21bの外径より僅かに小さい程度とするのが望ましい。
両管21,22を図5の矢印のように挿入し、銅管21の縮管部21aにアルミ管22の先端部を当接させ、実施の形態1と同等の接合装置5を使用して、管同士を加圧しつつ当接部位を加熱手段である高周波誘導加熱装置6で加熱して共晶接合させる。このとき、小径部21bと環状凸部22aとで接触部4が形成されているので、接触部4には溶融金属を生成させないため、接触部4近傍のアルミ管22外周面に冷却手段である水冷機構を備えた銅ブロック7を接触させることで局部的に冷却し、接触部4の溶融を防止するようにしている点は実施の形態1と同様である。
接合後は、共晶接合した接合部3と接触部4との間に、銅管21とアルミ管22とに囲まれた密閉空間10が形成され、その内部に接合時に生成した管内部の金属間化合物9を封じ込めることで、もし管内部の金属間化合物9が管母材から剥離しても、接合体の内部へ排出することを防止している。
上記の図4及び図5では、アルミ管22に予め環状凸部22aを形成しておいたものを、銅管21に挿入して接合する場合について説明したが、環状凸部22aは接合後に形成するようにしても良い。図6はそのようにして製造する接合体の環状凸部の形成過程を示す側面断面図で、(a)は環状凸部を形成する前の状態を示し、(b)は、環状凸部の形成途中の状態を示している。図4と同等部分は同一符号を付して説明は省略する。
図6(a)に示すように、銅管21とストレートのアルミ管22を接合後、銅管21の小径部21bの先端部近傍に位置するアルミ管22の外周側から、くさび型加工具23によって周方向から押圧して加工を施すことで、(b)に示すように、アルミ管22内面の全周に亘り、小径部21bの外径に接触するような環状凸部22aを形成する。
この方法によれば、接合時に接触部を冷却する必要がないため、冷却手段を必要とせず、接合装置が簡単になる。
以上のように、実施の形態2によれば、銅管の縮管部に続く小径部は同径の直管から成り、小径部に対向するアルミ管の内径面に小径部の外径とほぼ同じ内径の環状凸部を設け、銅管とアルミ管を接合したときに、環状凸部と小径部とを接触させて接触部を形成するようにしたので、接合部と接触部との間に、銅管とアルミ管とで囲まれた密閉空間を容易に形成でき、この密閉空間内に接合時に生成する溶融金属の凝固体である金属間化合物を封じ込めることができるため、内部に異物が排出しない信頼性の高い銅管とアルミ管の接合体を得ることができる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態1又は2で説明した銅管とアルミ管の接合体を、配管の一部に備えた流体回路装置を示す図である。この流体回路装置を使用する機器としては、例えば、アルミ製の熱交換器を備えたルームエアコンや冷蔵庫に代表されるような機器であり、その一例として、図7では、熱交換器とコンプレッサの回路を有する流体回路装置を示している。
アルミ製の熱交換器31はコンプレッサ32に銅配管及びアルミ配管が混在した流体回路33によって接続されて構成されている。流体回路33内には冷媒が循環するようになっている。一般的に、コンプレッサ32からの配管は機器組立時に曲げ加工を施すことが多く、加工性に優れた銅配管34を用いる必要がある。そのため流体回路33には銅配管34とアルミ配管35とが混在するが、この接合箇所に、実施の形態1又は2で説明したものと同等の銅管とアルミ管の接合体36を用いるものである。
流体回路装置において、冷媒の圧力変動や機器の振動などにより、もし接合体36の接合部で生成した金属間化合物が管母材から剥離したとしても、その剥離した金属間化合物は接合体36の接合部に形成された密閉空間に閉じ込められて冷媒流路の中には混入することがない。従って、例えば流体回路33に繋がれたコンプレッサ32に、剥離した金属間化合物の小片が巻き込まれて機器に不具合が発生するというような事態を防止することができる。
以上のように、実施の形態3によれば、実施の形態1又は2で説明した銅管とアルミ管の接合体を備えて流体回路を構成したので、溶融金属の凝固体である金属間化合物が流体回路内に排出されず、銅管とアルミ管の接合体からは不純物が出ない流体回路装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1による銅管とアルミ管の接合体を示す側面断面図である。 図1の銅管とアルミ管の接合前の端部形状を示す側面断面図である。 実施の形態1の銅管とアルミ管の接合体の拡管部の形成過程の一例を示す断面図である。 実施の形態2による銅管とアルミ管の接合体を示す側面断面図である。 図4の銅管とアルミ管の接合前の端部形状を示す側面断面図である。 実施の形態2の銅管とアルミ管の接合体の環状凸部の形成過程の一例を示す断面図である。 実施の形態3による流体回路装置を示す図である。
符号の説明
1 銅管 1a 縮管部
1b 小径部 1c 拡管部
2 アルミ管 3 接合部
4 接触部 5 接合装置
6 高周波誘導加熱装置(加熱手段) 7 銅ブロック(冷却手段)
8 管外部の金属間化合物 9管内部の金属間化合物
10 密閉空間 11 拡管工具
11a 先端部 21 銅管
21a 縮管部 21b 小径部
22 アルミ管 22a 環状凸部
23 くさび型加工具 31 熱交換器
32 コンプレッサ 33流体回路
34 銅配管 35 アルミ配管
36 接合体。

Claims (4)

  1. 銅管の一端側に形成された先細り状の縮管部にアルミ管の一端側が外嵌めされ、当接部位が共晶接合により接合される銅管とアルミ管の接合体において、
    前記銅管の前記縮管部の先端側に前記アルミ管の内径より小さい外径の直管からなる小径部が延設され、前記小径部の先端部近傍に対向する前記アルミ管の内径面に前記小径部の外径とほぼ同じ内径の環状凸部が設けられ、前記環状凸部と前記小径部とが全周に亘り接触する接触部を有し、
    前記共晶接合した接合部と前記接触部との間に、前記銅管の外径面と前記アルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間が形成され、接合時に生成された溶融金属の凝固体が前記密閉空間に封じ込められるようにしたことを特徴とする銅管とアルミ管の接合体。
  2. 銅管の一端側に形成した先細り状の縮管部にアルミ管の一端側を外嵌めし、当接部位を共晶接合により接合する銅管とアルミ管の接合方法において、
    前記縮管部の先端側に前記アルミ管の内径より小さい外径の小径部を延設し、前記小径部の先端側に前記銅管と前記アルミ管とが全周に亘り接触する接触部を設け、前記両管を軸方向から加圧しながら前記当接部位を共晶温度に達するように加熱して共晶接合させると共に、前記接触部は前記共晶温度に達しないように冷却し、前記共晶接合した接合部と前記接触部との間に、前記銅管の外径面と前記アルミ管の内径面とで囲まれた密閉空間を形成することを特徴とする銅管とアルミ管の接合方法。
  3. 銅管の一端側に形成した先細り状の縮管部にアルミ管の一端側を外嵌めし、当接部位を共晶接合により接合する銅管とアルミ管の接合装置において、
    前記当接部位を前記両管の軸方向から加圧する加圧手段と、前記当接部位を共晶温度に達するように外周から局部的に加熱する加熱手段と、前記銅管の前記縮管部に延設された小径部の先端側で前記銅管と前記アルミ管とが全周に亘り接触する接触部を、前記共晶温度に達しないように外周から局部的に冷却する冷却手段とを備えたことを特徴とする銅管とアルミ管の接合装置。
  4. 請求項記載の銅管とアルミ管の接合体を備えたことを特徴とする流体回路装置。
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