JP5633206B2 - アルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器 - Google Patents

アルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器 Download PDF

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本発明は、アルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器に関するものである。
近年、エバポレータ、コンデンサ、ラジエータなどの熱交換器において、材質をオールアルミニウム製とした製品が主流を占めるようになってきた。こうした熱交換器同士を連結する冷媒用の配管としては一般に銅配管が使用されている。この銅管と熱交換器本体側のアルミニウム管との接合においては、品質上は気密性や耐食性が、製造上は低コスト性が要求される。
アルミニウム管と銅管とを直接接合する従来の方法としては、接着剤による方法、はんだ付、ろう付、抵抗溶接によるフラッシュバット溶接による方法(例えば、特許文献1および2参照)や、高周波誘導加熱による共晶接合による方法(例えば、特許文献3参照)などが知られている。
しかし、上記の接着剤による方法では、強度や耐久性などを十分に得ることは難しい。また、はんだ付では、アルミニウムの酸化膜を除去するための強力な塩化物系のフラックスが必要であり、さらに、フラックス残渣を除去する必要があるだけでなく、屋外のような寒暖の激しい場所や風雨の環境下、あるいは振動を発生するような場所などでは、はんだ付部は信頼性に乏しいという問題がある。
一方、フラッシュバット溶接では、接合時間は極めて短時間であるが、熱交換器本体側アルミニウム管と銅配管との位置決めの際に固定治具または装置が必要であり、量産時における取り扱いは必ずしも容易ではない。また、アルミニウム管と銅配管との嵌め合い突合せ部を高周波誘導加熱により共晶反応を起して接合する共晶接合においても、基本的にはこのフラッシュバット溶接の場合と同様の問題点がある。
しかも、こうしたフラッシュバット溶接や共晶接合による接合方法では、アルミニウムと銅とを直接接合するため接合部界面において脆い合金層ができるという問題や、両金属間におけるガルバニック腐食が発生しやすいという問題も残る。また、ガルバニック腐食により、アルミニウム管が腐食され易く、従って、適当な塗装、被覆等の防食処理が不可欠となる。
さらに、ろう付による方法では、アルミニウムろう材を使用するために予め銅配管側にめっきを施しておくことが必要であり、アルミニウムろう付温度が580〜620℃と範囲がせまく、トーチろう付では、少し温度が高くなるだけでも母材のアルミニウム管を溶かしてしまうという問題がある。すなわち、アルミニウム管と銅配管とを直接接合する方法には、以上のような種々の問題が存在する。
そこで、接合性および耐食性を向上する方法として、アルミニウム管と銅配管とをステンレス管を介して接合する方法が提案されている(例えば、特許文献4〜6参照)。これはアルミニウム・銅間におけるガルバニック腐食よりも、アルミニウム・ステンレス間およびステンレス・銅間におけるガルバニック腐食の方が進む度合いが遅いことを利用した方法である。
特許文献4には、図2に示すように、予め接合端部が拡管されたアルミニウム管11および銅管12間にステンレス管13を嵌合し、この嵌合部をろう付等で接合した構造が開示されている。この接合方法としては、まず、ステンレス管13を銅管12に嵌合し、この嵌合部に対して塩化物系フラックスを用いた低温銀ろうによるろう付を行い接合する。次いで、ステンレス管13をアルミニウム管11に嵌合し、この嵌合部にフラックスを使用したはんだ付を行い接合する。なお、ステンレス管13表面はめっきされていない。
ところが、この特許文献4のような方法では、屋外のような寒暖の激しい場所や風雨の環境下、あるいは振動を発生するような場所などでは、はんだ付け部の信頼性は乏しいという問題がある。さらに、アルミニウム管と銅管に対しては、それぞれ拡管加工をしなければならないという煩わしさもあり工数アップにもつながる。
一方、特許文献5には、図3、図4、図5および図6に示すような接合構造のバリエーションが開示されている。いずれの接合構造もアルミニウム管と銅管との間にステンレス管が介在しており、ステンレス管と銅管との接合の際には、銅管側ステンレス管の端部に部分銅めっきを施している。
図3の構造では、アルミニウム管14と銅管15には拡管加工がなされ、ステンレス管16は直管である。図4の構造では、アルミニウム管17とステンレス管19には拡管加工がなされ、銅管18は直管である。図5の構造では、ステンレス管22と銅管21には拡管加工なされ、アルミニウム管20端部は直管である。これらの場合には、それぞれ材質の異なる管を拡管加工しなければならないという煩わしさがある。
図6の構造では、ステンレス管25の両端部だけが拡管加工されている。銅管24側ステンレス管25の表面には銅めっきがなされている。すなわち、銅管24側ステンレス管25の端部は部分銅めっきということになる。部分めっきは、めっきしない側をマスクしなければならないためにその作業代がかかり、全体めっきの数倍のコストがかかることになる。
そこで、ステンレス管に全体銅めっきを施すことを考える。しかし、この場合には、アルミニウム管とステンレス管のアルミニウムろう付の際に、接合部界面において銅とアルミニウムの脆い合金層が形成されるおそれがある。このため、ステンレス管に全体銅めっきを施すことは難しいという問題が発生する。
また、図6に示すように、ステンレス管25の内側にアルミニウム管23および銅管24が嵌入される場合、各管材質の膨張係数は、アルミニウム管23.6>銅管17.7>ステンレス管17.3(以上×10−61/℃)となるため、ろう付加熱時(およそ600℃)において、嵌合部の隙間は室温時に比べて小さくなる。特に、アルミニウム管とステンレス管においては、嵌合部の隙間を事前に十分考慮しないと、ろう付時においてろうが嵌合部の管奥側に浸透しないという問題が発生する。
他方、特許文献6には、図7に示すように、ステンレス管28にろう付位置決め用のポンチ部29を設け、このステンレス管28を介してアルミニウム管26と銅管27とを接合する構造が開示されている。また、図8に示すように、アルミニウム管30と銅管31とにろう付位置決め用のポンチ部33を設け、ステンレス管32を介して接合する構造が開示されている。
この特許文献6に開示された構造によれば、アルミニウム管および銅管を拡管加工しなくてもろう付の位置決めができ、ろう付が容易となる。しかしながら、アルミニウム管、銅管、ステンレス管の3つの直管を嵌挿可能な管の内外径の組み合わせは、標準的なJIS規格の管では極めて少ない。このため、特注の管の製作が必要となるなど、汎用性に欠けるという問題が発生する。
特開昭52−8543号公報 特開昭62−158753号公報 特開平9−120990号公報 特開昭53−70060号公報 特開平8−267228号公報 特開2005−262248号公報
このため、アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する方法において、ろう付性、耐食性などの接合品質を従来に比べて向上するとともに、アルミニウム管と銅管の接合構造を安価に製造することができる技術の開発が望まれていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、接合品質を向上することができる安価なアルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係るアルミニウム管と銅管の接合方法は、アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する接合方法であって、前記ステンレス管の両端は縮管加工され、前記ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施され、前記ステンレス管の一端を前記銅管内に嵌挿配置して前記銅管と前記ステンレス管とをトーチろう付する第一ステップと、第一ステップの後に、前記ステンレス管の他端を前記アルミニウム管内に嵌挿配置して前記アルミニウム管と前記ステンレス管とをアルミニウムろう付する第二ステップとからなることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るアルミニウム管と銅管の接合方法は、上述した請求項1において、第一ステップにおける前記ステンレス管と前記銅管とのトーチろう付に銀ろう材を使用したことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るアルミニウム管と銅管の接合構造は、アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する接合構造であって、前記ステンレス管の両端は縮管加工され、前記ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施され、前記ステンレス管の一端は、前記銅管内に嵌挿配置され、前記銅管と前記ステンレス管とはトーチろう付され、前記ステンレス管の他端は、前記アルミニウム管内に嵌挿配置され、前記アルミニウム管と前記ステンレス管とはアルミニウムろう付されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係るアルミニウム管と銅管の接合構造は、上述した請求項3において、前記ステンレス管と前記銅管とのトーチろう付に銀ろう材を使用したことを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る熱交換器は、上述した請求項3または4に記載の接合構造を有する熱交換器である。
本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合方法によれば、アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する接合方法であって、前記ステンレス管の両端は縮管加工され、前記ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施され、前記ステンレス管の一端を前記銅管内に嵌挿配置して前記銅管と前記ステンレス管とをトーチろう付する第一ステップと、第一ステップの後に、前記ステンレス管の他端を前記アルミニウム管内に嵌挿配置して前記アルミニウム管と前記ステンレス管とをアルミニウムろう付する第二ステップとからなる。
このように、ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施されているので、第一ステップのトーチろう付、および第二ステップのアルミニウムろう付のどちらに対してもろう付性は良好である。また、ステンレス管の表面全体に対してニッケルめっきを施せばよいので、めっき工程が簡単になり、従来の部分めっきを施す場合と比較して工数低減による低コスト化を図ることができる。
また、膨張係数の大きい方の管がステンレス管の外側に嵌められるので、ろう付前のセット時において、万一管の嵌合部の隙間が小さかった場合でも、加熱時にはこの隙間は常に拡がる側に変形することから管の奥までろうが浸透し易くなる。さらに、ろう付温度が高い第一ステップのトーチろう付から、ろう付温度が低くなる第二ステップのアルミニウムろう付へと移行するので、第一ステップでろう付された箇所が第二ステップで溶け出すという心配がないと同時に、製造工程上の流れも極めて効率的であり工数低減に寄与する。
また、管の加工がステンレス管の両端の縮管加工だけで済み、従来のような複数管への拡管加工ではない分工数を節約できるので、加工工程についても比較的効率的である。また、ステンレス管の縮管加工により各々市販のJIS規格の管を利用可能なため低コストを図ることができる。
従って、接合品質を向上することができ、安価なアルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器を提供することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造の実施例を示す断面図である。 図2は、従来のアルミニウム管と銅管の接合構造の一例を示す図である。 図3は、従来のアルミニウム管と銅管の接合構造の一例を示す図である。 図4は、従来のアルミニウム管と銅管の接合構造の一例を示す図である。 図5は、従来のアルミニウム管と銅管の接合構造の一例を示す図である。 図6は、従来のアルミニウム管と銅管の接合構造の一例を示す図である。 図7は、従来のアルミニウム管と銅管の接合構造の一例を示す図である。 図8は、従来のアルミニウム管と銅管の接合構造の一例を示す図である。
以下に、本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合構造10は、アルミニウム熱交換器で用いる冷媒ガスが流れるアルミニウム管3と、別の熱交換器とを連結するのに使用される銅管4とを接合する接合構造であり、アルミニウム管3と銅管4とをステンレス管1を介して接合するものである。
ステンレス管1の両端は縮管加工され、ステンレス管1の表面全体にはニッケルめっき9が施されている。ステンレス管1の一端の縮管部2aは、銅管4内に嵌挿配置され、銅管4とステンレス管1とはろう材5を指しろう棒にてトーチろう付されている。ステンレス管1の他端の縮管部2bは、アルミニウム管3内に嵌挿配置され、アルミニウム管3とステンレス管1とはろう材8でアルミニウムろう付されている。なお、銅管4は、量産時の取り扱いが容易となるように、軽量で短尺の管(小型化)で構成してある。
次に、本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合方法について説明する。
本発明の接合方法は、ステンレス管1の一端の縮管部2aを銅管4内に嵌挿配置して銅管4とステンレス管1とをトーチろう付する第一ステップと、第一ステップの後に、ステンレス管1の他端の縮管部2bをアルミニウム管3内に嵌挿配置してアルミニウム管3とステンレス管1とをアルミニウムろう付する第二ステップとからなる。
まず、第一ステップでは、ニッケルめっき付ステンレス管1の縮管部2a側の端部を銅管4内に嵌入し、双方間の嵌合部に形成される環状の隙間にろう材5を流し込むことで双方をトーチろう付で接合する。
ろう付けにはフラックスが必要であるが銀ろう付けがよい。例えば、銀ろう材としては、銅(合金)やステンレス鋼などに適したJIS BAg−6相当、BAg−7相当のものが推奨される。ここでは、りん銅ろう付は推奨しない。ろう付部において、りんとニッケル(めっき)との脆い合金層を形成する懸念があるからである。トーチろう付方法は、技能者によるガスろう付でよい。もちろん自動ガスろう付機を用いてもよいが、このような小径管を多量にろう付する場合は、短時間でろう付でき作業性のよい手作業ろう付はコスト的には有意性がある。また、ろう付時において、管内には無酸化雰囲気ガスとして窒素ガスをバッキングガスとして流しておくことは言うまでもない。
フラックス残渣の除去が必要となるが、フラックス除去洗浄剤(商品名:Clean3)入りの酸洗い工程で、フラックス残渣の除去と同時にガス炎で変色した表面酸化膜も除去すれば、もともと次の工程(第二ステップ)で表面洗浄度が必要なアルミニウムろう付には好都合である。
次に、第二ステップでは、第一ステップで製造された「ニッケルめっき付ステンレス管と銅管のろう付部品」のステンレス管1の縮管部2b側の端部をアルミニウム熱交換器側のアルミニウム管側端部7内に嵌入する。そして、連続炉においてアルミニウムろう付(通常、ノコロックろう付という。以下「NB」と略す。)で接合する。
このアルミNBは、アルミニウム熱交換器本体の非腐食性フラックスによるアルミニウムろう付である。ろう材8は、アルミニウムろう材をリング状にしたリングろう材であり、これを予めステンレス管1の縮管傾斜部6aに設けておき、アルミNB連続炉に流す。ここで、「ニッケルめっき付ステンレス管と銅管のろう付部品」はもともと長さが短く軽量部品に構成してあるので、容易にアルミニウム管3内に挿入、セットし易いという特長をもつ。
アルミNB連続炉の出口からは、アルミニウム熱交換器にセットされたアルミニウム管3と「ニッケルめっき付ステンレス管と銅管のろう付部品」の一体品がろう付されて出てくる。ここで、アルミニウムろう材をリング状にしたろう材8の代わりにペースト状のろうを用いてもよいし、アルミニウムろう材がクラッドされたアルミニウム管を用いてもよい。
また、アルミニウム管3は、通常オールアルミニウム製の熱交換器の本体側に直接取り付けられているヘッダーパイプ(端部)であってもよいし、アルミニウム単管であってもよく、アルミニウム管側に対しては何の制約もない。また、アルミニウム熱交換器の構成部品であるフィン、扁平管、ヘッダーパイプ、側板などを一括ろう付する際に、ステンレス管と銅管のろう付品を一緒にセットしてろう付することもできる。
このように、本発明によれば、膨張係数の大きい方の管(アルミニウム管3)がステンレス管1の外側に嵌められるので、ろう付前のセット時において、万一、管の嵌合部の隙間が小さかった場合でも、加熱時にはこの隙間は常に拡がる側に変形し、管の奥までろうが浸透し易いという大きな特長がある。しかも、予めステンレス管1の表面全体にはニッケルめっき9が施されているので、第一ステップのトーチろう付、および第二ステップのアルミニウムろう付のどちらに対してもろうのなじみ(ぬれ性)が極めて良好である(ろう付性がよい)というメリットが得られる。
すなわち、量産時において、ろうが管の奥まで浸透し、ろう付性が良くなるので熱交換器としての管内の気密性が十分確保される。また、従来のアルミニウム拡管とステンレス管とのろう付部と比較すると、アルミニウム管3とステンレス縮管部2bとのろう付部の方がガルバニック腐食に強いことが実験的に確認されている。従って、本発明によれば、ろう付部の信頼性が確保され、接合品質を向上することができる。
また、ステンレス管表面全体に対してニッケルめっきを施せばよいため、めっき工程が簡単になり、従来の部分めっきを施す場合と比較してコスト的に安価となる。しかも、ろう付温度が高い第一ステップ(トーチろう付)から、ろう付温度が低くなる第二ステップ(アルミNB)へと移行するので、第一ステップでろう付された箇所が第二ステップで溶け出すという心配がないと同時に、製造工程上の流れも極めて効率的であることから工数低減に寄与することができる。さらに、管の加工がステンレス管両端の縮管加工だけで済み、従来のような複数管への拡管加工ではない分工数を節約できるので、加工工程についても比較的効率的である。
また、ステンレス管1とアルミニウム管3のろう付方法については、アルミNB方法の代わりに、例えば、フラックスを使用しなくて済むアルミニウム真空ろう付方法であっても構わない。
以上説明したように、本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合方法によれば、アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する接合方法であって、前記ステンレス管の両端は縮管加工され、前記ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施され、前記ステンレス管の一端を前記銅管内に嵌挿配置して前記銅管と前記ステンレス管とをトーチろう付する第一ステップと、第一ステップの後に、前記ステンレス管の他端を前記アルミニウム管内に嵌挿配置して前記アルミニウム管と前記ステンレス管とをアルミニウムろう付する第二ステップとからなる。
このように、ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施されているので、第一ステップのトーチろう付、および第二ステップのアルミニウムろう付のどちらに対してもろう付性は良好である。また、ステンレス管の表面全体に対してニッケルめっきを施せばよいので、めっき工程が簡単になり、従来の部分めっきを施す場合と比較して工数低減による低コスト化を図ることができる。
また、膨張係数の大きい方の管がステンレス管の外側に嵌められるので、ろう付前のセット時において、万一管の嵌合部の隙間が小さかった場合でも、加熱時にはこの隙間は常に拡がる側に変形することから管の奥までろうが浸透し易くなる。さらに、ろう付温度が高い第一ステップのトーチろう付から、ろう付温度が低くなる第二ステップのアルミニウムろう付へと移行するので、第一ステップでろう付された箇所が第二ステップで溶け出すという心配がないと同時に、製造工程上の流れも極めて効率的であり工数低減に寄与する。
また、管の加工がステンレス管の両端の縮管加工だけで済み、従来のような複数管への拡管加工ではない分工数を節約できるので、加工工程についても比較的効率的である。また、ステンレス管の縮管加工により各々市販のJIS規格の管を利用可能なため低コストを図ることができる。
従って、接合品質を向上することができ、安価なアルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器を提供することができるという効果を奏する。
以上のように、本発明に係るアルミニウム管と銅管の接合方法および接合構造ならびにこの接合構造を有する熱交換器は、熱交換器におけるアルミニウム管と銅管の接合に有用であり、特に、ろう付部の接合品質を向上し、安価に製造するのに適している。
1 ステンレス管
2a,2b 縮管部
3 アルミニウム管
4 銅管
5 ろう材
6a,6b 縮管傾斜部
7 アルミニウム管側端部
8 ろう材
9 ニッケルめっき
10 アルミニウム管と銅管の接合構造

Claims (5)

  1. アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する接合方法であって、
    前記ステンレス管の両端は縮管加工され、前記ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施され、
    前記ステンレス管の一端を前記銅管内に嵌挿配置して前記銅管と前記ステンレス管とをトーチろう付する第一ステップと、
    第一ステップの後に、前記ステンレス管の他端を前記アルミニウム管内に嵌挿配置して前記アルミニウム管と前記ステンレス管とをアルミニウムろう付する第二ステップとからなることを特徴とするアルミニウム管と銅管の接合方法。
  2. 第一ステップにおける前記ステンレス管と前記銅管とのトーチろう付に銀ろう材を使用したことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム管と銅管の接合方法。
  3. アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する接合構造であって、
    前記ステンレス管の両端は縮管加工され、前記ステンレス管の表面全体にはニッケルめっきが施され、
    前記ステンレス管の一端は、前記銅管内に嵌挿配置され、前記銅管と前記ステンレス管とはトーチろう付され、
    前記ステンレス管の他端は、前記アルミニウム管内に嵌挿配置され、前記アルミニウム管と前記ステンレス管とはアルミニウムろう付されることを特徴とするアルミニウム管と銅管の接合構造。
  4. 前記ステンレス管と前記銅管とのトーチろう付に銀ろう材を使用したことを特徴とする請求項3に記載のアルミニウム管と銅管の接合構造。
  5. 請求項3または4に記載の接合構造を有する熱交換器。
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