JP5004247B2 - ポリ乳酸発泡粒子成形体 - Google Patents

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Description

本発明は微生物分解性を有するポリ乳酸発泡粒子成形体に関する、更に詳しくは、発泡粒子同士の融着性及び寸法安定性に優れ、密度ばらつきの小さい、均一な機械的物性を有するポリ乳酸発泡粒子成形体に関する。
ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂からなる発泡粒子成形体は包装用緩衝材、農産箱、魚箱、自動車部材、建築材料、土木材料等として幅広く使用されている。しかしながら、これらの発泡粒子成形体は使用後、自然環境下に放置された場合に、微生物により殆ど分解されないためごみ散乱による環境破壊の問題を引き起こす虞がある。
一方、微生物により分解される樹脂の研究もなされており、これまでに例えば外科用の縫合糸としてポリ乳酸からなる微生物分解性樹脂等が実用化され長年の実績をおさめている。また、近年、ポリ乳酸の原料である乳酸がとうもろこし等を原材料として発酵法によって大量且つ安価に製造できるようになってきている。そこで、実用性、人体安全性、微生物分解性において実績をおさめているポリ乳酸からなる発泡体が望まれてきている。
ポリ乳酸からなる発泡体に関する先行技術としては、特表平5−508669号公報、特開平4−304244号公報、特開平5−139435号公報、特開平5−140361号公報、特開平9−263651号公報等の押出発泡体に関するもの、特開平5−170965号公報(特許文献1)、特開平5−170966号公報(特許文献2)、特開2000−136261号公報(特許文献3)等の発泡粒子に関するものが挙げられる。
上記ポリ乳酸発泡体に関する先行技術において特に発泡粒子に関するものは、形状的な制約を比較的受けずに所望の形状の発泡体を得ることができ、軽量性、緩衝性、断熱性などの目的に応じた物性設計も容易であるため実用性のあるものとして特に有望である。
しかし、従来のポリ乳酸からなる発泡粒子成形体は発泡性の非発泡樹脂粒子を金型内に充填し熱風により該樹脂粒子を発泡させると同時に粒子同士を相互に融着したものであるため発泡粒子成形体の部分部分の密度ばらつきが大きく、発泡粒子同士の融着性、寸法安定性が不充分なものであり機械的物性に劣るものであった。
特開平5−170965号公報 特開平5−170966号公報 特開2000−136261号公報
本発明は、ポリ乳酸発泡粒子同士の融着性、寸法安定性、外観、機械的物性に優れたポリ乳酸発泡粒子成形体を提供することをその課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明によれば、以下に示す発泡粒子成形体が提供される。
(1)乳酸成分単位を50モル%以上含むポリ乳酸からなる発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体であって、該発泡粒子成形体の熱流束示差走査熱量測定における吸熱量(ΔHendo:Mold)と発熱量(ΔHexo:Mold)との差(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)が14J/g以上であり、該発泡粒子成形体の曲げ強さ(A:N/cm)と該発泡粒子成形体の密度(B:g/cm)との比(A/B)が294(N・cm/g)以上であることを特徴とするポリ乳酸発泡粒子成形体。
(2)該発泡粒子成形体の熱流束示差走査熱量測定における吸熱量(ΔHendo:Mold)と発熱量(ΔHexo:Mold)との差(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)が20J/g以上であることを特徴とする前記1に記載のポリ乳酸発泡粒子成形体。
(3)前記発泡粒子成形体の密度が、0.01〜0.2g/cmであることを特徴とする前記1又は2に記載のポリ乳酸発泡粒子成形体。
本発明の発泡粒子成形体は、密度ばらつきが小さく、寸法安定性、緩衝性、表面平滑性及び機械的強度に優れ、緩衝材、包装資材等として好適に使用されると共に、生分解性を有しているためその後の廃棄処分が容易となるなどその産業的意義は多大である。
本発明において、乳酸成分単位を50モル%以上含むポリ乳酸からなる発泡粒子(以下、単に発泡粒子ともいう)は、前記ポリ乳酸から作製されている樹脂粒子を架橋させることなく発泡させることにより製造される無架橋のものである。前記ポリ乳酸には、例えば、(1)乳酸の重合体、(2)乳酸と他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸とのコポリマー、(3)乳酸と脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸とのコポリマー、(4)乳酸と脂肪族多価カルボン酸とのコポリマー、(5)乳酸と脂肪族多価アルコールとのコポリマー、(6)前記(1)〜(5)の何れかの組み合わせによる混合物が包含される。尚、上記乳酸の具体例としては、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸又はそれらの環状2量体であるL−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチド又はそれらの混合物を挙げることができる。また、前記他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシへプタン酸等が挙げられる。また、前記脂肪族多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット等が挙げられる。また、前記脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水コハク酸、無水アジピン酸、トリメシン酸、プロパントリカルボン酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
本発明にて用いるポリ乳酸は、上述したポリ乳酸の中で、下記熱流束示差走査熱量測定によって求められる吸熱量(ΔHendo:Material)が15J/g以上、好ましくは20J/g以上、更に好ましくは25J/g以上のものである。尚、本発明にて用いるポリ乳酸の該吸熱量(ΔHendo:Material)の上限は、特に限定されるものではないが概ね60J/gである。そして、本発明にて用いる該吸熱量(ΔHendo:Material)が15J/g以上のポリ乳酸としては、結晶性ポリ乳酸、或いは、結晶性ポリ乳酸と非結晶性ポリ乳酸との混合物が挙げられる。
上記ポリ乳酸の吸熱量(ΔHendo:Material)は、JIS K7122−1987に記載される熱流束示差走査熱量測定によって求められる値とする。但し、ポリ乳酸1〜4mgを試験片とし、試験片の状態調節およびDSC曲線の測定は以下の手順にて行う。試験片をDSC装置の容器に入れ、200℃まで加熱溶融させ、その温度に10分間保った後、110℃まで2℃/分の冷却速度にて冷却し、その温度に120分間保った後、40℃まで2℃/分の冷却速度にて冷却する熱処理後、再度、2℃/分の加熱速度にて吸熱ピーク終了時より約30℃高い温度まで加熱溶融させる際にDSC曲線を得る。尚、ポリ乳酸の吸熱量(ΔHendo:Material)は、図1に示すように、該DSC曲線の吸熱ピークの低温側のベースラインから吸熱ピークが離れる点を点aとし、吸熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点bとして、点aと点bとを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から求められる値とする。また、ベースラインはできるだけ直線になるように装置を調節することとし、どうしても図2に示すようにベースラインが湾曲してしまう場合は、吸熱ピークの低温側の湾曲したベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して高温側へ延長する作図により明らかになる、該湾曲した低温側のベースラインから吸熱ピークが離れる点を点a、吸熱ピークの高温側の湾曲したベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して低温側へ延長する作図により明らかになる、該湾曲した高温側ベースラインへ吸熱ピークが戻る点を点bとする。
なお、上記吸熱量(ΔHendo:Material)の測定において、試験片の前記熱処理条件を採用する理由は、ポリ乳酸試験片の結晶化を極力進ませて、完全に結晶化した状態、或いは、それに近い状態に調整されたものとするためである。更に、DSC曲線の測定条件として2℃/分の加熱速度を採用する理由は、上記吸熱量(ΔHendo:Material)の測定において発熱ピークが現れる場合、発熱ピークと吸熱ピークとをなるべく分離し、正確な吸熱量(ΔHendo:Material)を熱流束示差走査熱量測定にて求める際に、2℃/分の加熱速度が好適であるという発明者の知見に基づくものである。
また、本発明において上記ポリ乳酸には、本発明の目的、効果を阻害しない範囲において他の樹脂を混合することができる。ポリ乳酸と他の樹脂との混合樹脂中にはポリ乳酸が50重量%以上、好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上含まれる。
尚、ポリ乳酸と混合できる他の樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられ、中でも脂肪族エステル成分単位を少なくとも35モル%含む生分解性脂肪族ポリエステル系樹脂が好ましい。この場合の脂肪族ポリエステル系樹脂には、上記ポリ乳酸以外のヒドロキシ酸重縮合物、ポリカプロラクトン等のラクトンの開環重合物、及びポリブチレンサクシネート,ポリブチレンアジペート,ポリブチレンサクシネートアジペート,ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)等の脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸との重縮合物等が挙げられる。
上記ポリ乳酸の製造方法の具体例としては、例えば、乳酸又は乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の混合物を原料として、直接脱水重縮合する方法(例えば、米国特許第5310865号に示されている製造方法)、乳酸の環状二量体(ラクチド)を重合する開環重合法(例えば、米国特許2758987号に開示されている製造方法)、乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状2量体、例えば、ラクチドやグリコリドとε−カプロラクトンを、触媒の存在下、重合する開環重合法(例えば、米国特許4057537号に開示されている製造方法)、乳酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸の混合物を、直接脱水重縮合する方法(例えば、米国特許第5428126号に開示されている製造方法)、脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸とのポリマーと乳酸重合体とを有機溶媒存在下に縮合する方法(例えば、欧州特許公報第0712880 A2号に開示されている製造方法)、乳酸を触媒の存在下、脱水重縮合反応を行うことによりポリエステル重合体を製造するに際し、少なくとも一部の工程で、固相重合を行う方法、等を挙げることができるが、ポリ乳酸の製造方法は、特に限定されない。また、少量のグリセリンのような脂肪族多価アルコール、ブタンテトラカルボン酸のような脂肪族多塩基酸、多糖類等のような多価アルコール類を共存させて共重合体としても良い。
参考発明の発泡粒子は、発泡粒子の熱流束示差走査熱量測定により求められる発熱量(ΔHexo:Bead)と吸熱量(ΔHendo:Bead)との関係において、(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)が0J/g以上30J/g未満であり、且つ吸熱量(ΔHendo:Bead)が15J/g以上のものである。即ち、参考発明の発泡粒子は、発泡粒子の熱流束示差走査熱量測定により得られるDSC曲線において、吸熱ピークが存在し、そのピーク面積は15J/g以上の吸熱量(ΔHendo:Bead)に対応するものである。一方、発熱ピークは存在してもしなくても良い。発熱ピークが存在しない場合、ΔHexo:Beadは0J/gであり、発熱ピークが存在する場合、ΔHexo:Beadはその発熱ピーク面積から求められる値である。そして、(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)が0J/g以上30J/g未満であることが重要である。
ここで、発熱量(ΔHexo:Bead)とは、加熱速度2℃/分における熱流束示差走査熱量測定により試験片の結晶化が促進され、それに伴って放出される熱量を指し、発熱量(ΔHexo:Bead)が大きいほど発泡粒子の結晶化が進んでいないことを意味する。また、吸熱量(ΔHendo:Bead)とは、加熱速度2℃/分における熱流束示差走査熱量測定により試験片の結晶が溶融する際の融解熱量を指し、吸熱量(ΔHendo:Bead)が大きい発泡粒子ほど、結晶化が進むことにより、該発泡粒子から得られる発泡粒子成形体の耐熱性が優れたものとなることを意味する。該吸熱量と該発熱量との差(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)は、熱流束示差走査熱量測定に使用する発泡粒子が既に有している結晶が溶融する際の融解熱量に相当し、該値が小さいほど発泡粒子の結晶化が進んでいないことを意味する。
(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)は、型内成形性がより良好なものとなる点から、好ましくは3〜25J/g、更に好ましくは5J/g以上、15J/g未満である。(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)が30J/g以上の場合、発泡粒子を型内に充填して加熱し型内成形を行っても、発泡粒子相互の融着性が良好な成形体が得られないか、型内成形にて得られる発泡粒子成形体の収縮が大きなものとなり外観が悪いものとなる。
なお、(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)は0J/gであってもかまわない。(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)の値が小さいほど発泡粒子の型内成形時の加熱温度を低くできるが、あまり低すぎると型内成形時の温度調整が難しく得られる発泡粒子成形体の収縮率が不均一となる虞がある。
上記(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)を前記範囲とすることで、発泡粒子は型内成形性に優れたものとなり、得られる発泡粒子成形体は、発泡粒子同士の融着性、寸法安定性、外観、機械的物性に優れたものとなる。
更に、発泡粒子の吸熱量(ΔHendo:Bead)が15J/g以上であることが耐熱性に優れる発泡粒子成形体を得るために少なくとも必要である。上記吸熱量(ΔHendo:Bead)は、15J/g以上40J/g以下であることが好ましく、15J/g以上30J/g未満であることが更に好ましい。特に20J/g以上30J/g未満であることが発泡粒子の型内成形性の観点から好ましい。
該吸熱量(ΔHendo:Bead)が小さすぎると、発泡粒子の型内成形により得られる発泡粒子成形体の収縮率が大きくなり寸法安定性に劣ってしまい、該吸熱量(ΔHendo:Bead)が大きすぎると、発泡粒子相互の融着性が良好な成形体が得られない虞や、得られる発泡粒子成形体の収縮が大きなものとなる虞がある。
また、発泡粒子の示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Bead)が3〜25J/g、更に8〜23J/g、特に10〜20J/gのものとなっていることが得られる発泡粒子の成形時における発泡粒子相互の融着性や最終的に得られる発泡粒子成形体の表面平滑性の点で特に優れたものとなるため好ましい。
尚、本明細書において発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)および吸熱量(ΔHendo:Bead)は、JIS K7122−1987に記載される熱流束示差走査熱量測定によって求められる値とする。但し、発泡粒子或いは発泡粒子から切出した発泡体片1〜4mgを試験片とし、該試験片の状態調節およびDSC曲線の測定は以下の手順にて行う。試験片をDSC装置の容器に入れ、熱処理を行わず、2℃/分の加熱速度にて40℃から200℃まで昇温する際のDSC曲線を得る。尚、発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)は該DSC曲線の発熱ピークの低温側のベースラインから発熱ピークが離れる点を点cとし、発熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点dとして、点cと点dとを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から求められる値とする。また、発泡粒子の吸熱量(ΔHendo:Bead)は、該DSC曲線の吸熱ピークの低温側のベースラインから吸熱ピークが離れる点を点eとし、吸熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点fとして、点eと点fとを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から求められる値とする。尚、該DSC曲線におけるベースラインはできるだけ直線になるように装置を調節することとする。また、どうしてもベースラインが湾曲してしまう場合は、発熱ピークの低温側の湾曲したベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して高温側へ延長する作図により明らかになる、該湾曲した低温側のベースラインから発熱ピークが離れる点を点c、発熱ピークの高温側の湾曲したベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して低温側へ延長する作図により明らかになる、該湾曲した高温側ベースラインへ発熱ピークが戻る点を点dとし、吸熱ピークの低温側の湾曲したベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して高温側へ延長する作図により明らかになる、該湾曲した低温側のベースラインから吸熱ピークが離れる点を点e、吸熱ピークの高温側の湾曲したベースラインをその曲線の湾曲状態を維持して低温側へ延長する作図により明らかになる、該湾曲した高温側ベースラインへ吸熱ピークが戻る点を点fとする。
例えば、図3に示すような場合には、上記の通り定められる点cと点dとを結ぶ直線とDSC曲線に囲まれる部分の面積から発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)を求め、上記の通り定められる点eと点fとを結ぶ直線とDSC曲線に囲まれる部分の面積から発泡粒子の吸熱量(ΔHendo:Bead)を求める。また、発泡粒子の発熱ピークと吸熱ピークとが図4に示すように重なる場合には、上記のように点dと点eを定めることが困難である為、上記の通り定められる点cと点fとを結ぶ直線とDSC曲線との交点を点d(点e)と定めることにより、発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)及び吸熱量(ΔHendo:Bead)を求める。また、発泡粒子の発熱ピーク及び/又は吸熱ピークが2つ以上現れる場合には、複数のピークの面積の合計から発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)及び/又は吸熱量(ΔHendo:Bead)を求める。即ち、例えば図5に示すように、吸熱ピークの低温側に小さな発熱ピークが発生するような場合には、発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)は、図5中の第1の発熱ピークの面積Aと第2の発熱ピークの面積Bとの和から求められる。即ち、該面積Aは第1の発熱ピークの低温側のベースラインから第1の発熱ピークが離れる点を点cとし、第1の発熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点dとして、点cと点dとを結ぶ直線とDSC曲線に囲まれる部分の面積とする。そして、該面積Bは第2の発熱ピークの低温側のベースラインから第2の発熱ピークが離れる点を点gとし、吸熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点fとして、点gと点fとを結ぶ直線とDSC曲線との交点を点eと定め、点gと点eとを結ぶ直線とDSC曲線に囲まれる部分の面積とする。一方、図5において、発泡粒子の吸熱量(ΔHendo:Bead)は点eと点fとを結ぶ直線とDSC曲線に囲まれる部分の面積から求められる値とする。
なお、上記発熱量(ΔHexo:Bead)および吸熱量(ΔHendo:Bead)の測定において、DSC曲線の測定条件として、2℃/分の加熱速度を採用する理由は、発熱ピークと吸熱ピークとをなるべく分離し、正確な吸熱量(ΔHendo:Bead)および(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)を熱流束示差走査熱量測定にて求める際に、2℃/分の加熱速度が好適であるという発明者の知見に基づくものである。
上記発泡粒子の吸熱量(ΔHendo:Bead)は、基本的には基材樹脂の結晶性および結晶化速度に依存する。したがって、本発明ではポリ乳酸として結晶性ポリ乳酸を含むものが使用される。即ち、(i)結晶性のポリ乳酸のみからなるもの、(ii)結晶性ポリ乳酸と非結晶性ポリ乳酸とのポリ乳酸混合物からなるものが挙げられる。そして、(ΔHendo:Bead)および(ΔHexo:Bead)の調整の容易さの点で(ii)のポリ乳酸混合物を該ポリ乳酸として使用することが好ましい。また、(ii)のポリ乳酸混合物からなるものの中でも、該ポリ乳酸混合物に対して結晶性ポリ乳酸の割合が35重量%以上、更に45〜80重量%となるように混合されていることが好ましい。結晶性ポリ乳酸の割合が少ない場合は得られる発泡粒子成形体の耐熱性が不十分となる虞があり、結晶性ポリ乳酸の割合が多い場合は、ポリ乳酸発泡粒子の結晶化が進んでいると発泡粒子成形時の発泡粒子相互の融着性が不十分となる虞がある。よって、該吸熱量(ΔHendo:Bead)の調整方法としては、<1>上記の吸熱量(ΔHendo:Bead)となる結晶性ポリ乳酸を選択する方法、<2>結晶性の異なる2種以上の結晶性ポリ乳酸同士をブレンドして上記の吸熱量(ΔHendo:Bead)とする方法、<3>1種又は2種以上の結晶性ポリ乳酸と、1種又は2種以上の非結晶性ポリ乳酸をブレンドして上記の吸熱量(ΔHendo:Bead)とする方法等が挙げられ、特に上記<3>の方法が好ましい。
尚、本明細書において結晶性ポリ乳酸とは、前述のポリ乳酸の吸熱量(ΔHendo:Material)の測定手順により得られるDSC曲線において2J/gを超える吸熱ピークが現れるものとする。尚、該結晶性ポリ乳酸の吸熱量(ΔHendo:Material)は通常20〜65J/gである。また、本明細書において非結晶性ポリ乳酸とは、前述のポリ乳酸の吸熱量(ΔHendo:Material)の測定手順により得られるDSC曲線において2J/g以下の吸熱ピークが現れるもの或いは吸熱ピークが現れないものである。
また、上記発泡粒子の発熱量(ΔHexo:Bead)は発泡粒子を得るまでの熱履歴によって異なってくる。発熱量(ΔHexo:Bead)は、発泡粒子を得るために使用される樹脂粒子作製時の冷却条件、該樹脂粒子の発泡剤の含浸条件、該樹脂粒子の発泡条件等により異なってくることから、各条件の制御で発熱量(ΔHexo:Bead)を調整することができる。詳しくは、該樹脂粒子を急冷することにより発熱量(ΔHexo:Bead)は大きくなり、該樹脂粒子へ発泡剤を含浸させる際の雰囲気温度を高くすること、該発泡粒子を加熱発泡させる際の加熱時間を長くすることにより発熱量(ΔHexo:Bead)は小さくなる。これらの方法、更に必要に応じてその他の方法を組み合わせることにより発熱量(ΔHexo:Bead)を調整できる。したがって、上記(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)は、用いるポリ乳酸の結晶性、結晶化速度及び樹脂粒子作製条件、該樹脂粒子への発泡剤含浸条件、該樹脂粒子の発泡条件により調整することができる。
参考発明の発泡粒子を製造するには、以下に示す製造方法が好適に採用される。発泡粒子を得るには、先ず上記の通り、主成分が、結晶性ポリ乳酸を含むポリ乳酸から構成されている基材樹脂から樹脂粒子を作る。この樹脂粒子は、例えば、基材樹脂を押出機で該樹脂が十分溶融する温度以上に加熱して溶融混練した後、ストランド状に押出し、該ストランド状の押出物を水没させることにより急冷した後、適宜の長さに切断するか又はストランドを適宜長さに切断後または切断と同時に、急冷することによって得ることができる。その他、基材樹脂から樹脂粒子を製造する方法としては、基材樹脂を押出機で該樹脂が十分溶融する温度以上に加熱して溶融混練した後、板状または塊状に押出し、該押出物を冷却プレスにより冷却、或いは、該押出物を水没させることにより冷却した後、該冷却樹脂を破砕したり、格子状に破断すること等によっても得ることができる。尚、上記の樹脂粒子を作る際の冷却は、以降の工程にて得られる発泡粒子の(ΔHexo:Bead)及び(ΔHendo:Bead−ΔHexo:Bead)の調整の容易さの点から水没させる方法等による急冷が好ましい。
基材樹脂から得られた樹脂粒子の1個当りの重量は、0.05〜10mg、好ましくは0.1〜4mgにするのがよい。該粒子重量が前記範囲より小さくなると、その樹脂粒子の製造が困難になる。一方、該粒子重量が前記範囲より大きくなると、発泡剤の均一な含浸が難しくなり得られる発泡粒子の中心部の密度が大きなものとなる虞がある。また該樹脂粒子の形状は特に制約されず、円柱状の他、球状、角柱状等の各種の形状とすることができる。
基材樹脂を上記の通り押出機で溶融混練しストランド状等に押出して樹脂粒子を得る工程において、基材樹脂を予め乾燥させておくことが基材樹脂の加水分解による劣化を抑制するうえで好ましい。また、樹脂粒子を得る工程において、樹脂の加水分解による劣化を抑制するために、ベント口付き押出機を使用して、真空吸引して基材樹脂から水分を除去する方法も採用できる。
前記基材樹脂は、例えば、黒、灰色、茶色、青色、緑色等の着色顔料又は染料を添加して着色したものであってもよい。着色した基材樹脂より得られた着色樹脂粒子を用いれば、着色された発泡粒子及び発泡粒子成形体を得ることができる。
着色剤としては、有機系、無機系の顔料、染料などが挙げられる。このような、顔料及び染料としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
また、基材樹脂には、気泡調整剤として、例えばタルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、ほう酸亜鉛、水酸化アルミニウム等の無機物をあらかじめ添加することができる。基材樹脂に着色顔料、染料又は無機物等の添加剤を添加する場合は、添加剤をそのまま基材樹脂に練り込むこともできるが、通常は分散性等を考慮して添加剤のマスターバッチを作り、それと基材樹脂とを混練することが好ましい。
着色顔料又は染料の添加量は着色の色によっても異なるが、通常、基材樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部とするのが好ましい。また、無機物の添加量は、基材樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部、更に0.02〜1重量部とすることが好ましい。無機物を基材樹脂に添加することにより、得られる発泡粒子の発泡倍率の向上効果を得ることができる。
また、本発明では、難燃剤、帯電防止剤、耐候剤等の添加剤の基材樹脂への混合も可能である。尚、製品が使用後に廃棄されることを想定すると、顔料及び気泡調整剤等の添加剤の高濃度添加は好ましくない。
また、得られた樹脂粒子は高温、高湿条件下を避けて加水分解が進行しないような環境下で保存することが好ましい。
次に、樹脂粒子に発泡剤を含浸させる。上記発泡粒子を得るに際して用いられる発泡剤としては、従来公知のもの、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、1,1,1,2−テトラフロロエタン、1−クロロ−1,1−ジフロロエタン、1,1−ジフロロエタン等の有機系物理発泡剤や、窒素、二酸化炭素、アルゴン、空気等の無機系物理発泡剤が挙げられるが、なかでもオゾン層の破壊がなく且つ安価な無機ガス系発泡剤が好ましく、特に窒素、空気、二酸化炭素が好ましい。上記参考発明においては、ポリ乳酸に対する含浸性に優れ少ない発泡剤の使用量で低い見かけ密度の発泡粒子が得られる点から二酸化炭素が最も好ましい。
なお、上記参考発明において上記の物理発泡剤の使用が好ましいが、樹脂粒子を押出機を使用して造粒する際に化学発泡剤を添加することにより、化学発泡剤を使用して発泡性樹脂粒子を形成することもできる。
発泡剤として二酸化炭素を使用して、該発泡剤を樹脂粒子に含浸させて発泡性粒子とする方法について詳述する。
この場合の樹脂粒子に二酸化炭素を含浸させる方法としては、密閉容器内に樹脂粒子を入れ、更に該容器内に二酸化炭素を圧入して、温度調整された該容器内にて樹脂粒子内に二酸化炭素を含浸させて発泡性粒子を得る方法が採用できる。また、他の方法として、密閉容器内に水などの分散媒と共に樹脂粒子を入れ、更に該容器内に二酸化炭素を圧入して、その内容物を温度調整しつつ攪拌して、樹脂粒子内に二酸化炭素を含浸させる方法等を採用することもできる。
これらの方法において、樹脂粒子に対する二酸化炭素の含浸は、樹脂粒子が入れられている密閉容器内に二酸化炭素を容器内が通常、0.5〜10MPa(G)の圧力範囲になるように圧入することにより実施される。また、発泡剤の含浸温度は、好ましくは5〜60℃、更に好ましくは5〜40℃である。尚、該含浸温度は密閉容器内に分散媒を使用せず樹脂粒子を入れて二酸化炭素を含浸させる場合は、樹脂粒子雰囲気の気体の温度であり、密閉容器内に分散媒と共に樹脂粒子を入れて二酸化炭素を含浸させる場合は、該分散媒の温度である。また、発泡剤の含浸時間は、好ましくは10分間〜24時間、更に好ましくは20分間〜12時間である。
特に、発泡剤に二酸化炭素を使用する場合においては、その二酸化炭素の樹脂粒子中への含浸量は、通常、2.5〜30重量%、好ましくは3〜20重量%となるように実施することが好ましい。含浸量が少なすぎる場合は、十分に樹脂粒子を発泡させられない虞があり、一方、含浸量が多すぎる場合は、二酸化炭素の含浸により樹脂粒子の結晶化が進行し易くなるため、得られた発泡粒子の結晶化が進み過ぎていると該発泡粒子の型内成形時の膨張性や融着性が不十分となる虞がある。
目標とする二酸化炭素含浸量がX(重量%)の場合の発泡剤の含浸温度は、(−2.5X+55)(℃)以下の温度とすることが更に好ましい。(−2.5X+55)(℃)を超えると、特に結晶性の高いポリ乳酸では極度な結晶化の進行により樹脂粒子の発泡性が低下する可能性や、得られた発泡粒子を型内にて加熱成形する際に発泡粒子の膨張性、発泡粒子相互の融着性が低下する虞がある。
本明細書において、樹脂粒子中への物理発泡剤の含浸量(重量%)は次式によって求められる。
物理発泡剤の含浸量(重量%)=
{樹脂粒子に含浸した物理発泡剤の重量(g)×100}/{物理発泡剤含浸前の樹脂粒子の重量(g)+樹脂粒子に含浸した物理発泡剤の重量(g)}
上式における樹脂粒子に含浸した物理発泡剤の重量は物理発泡剤含浸前後の樹脂粒子の重量差から求められ、樹脂粒子の重量測定は0.0001gの位まで計測することとする。
上記の通り得られた発泡性粒子は、発泡粒子成形体用原料として用いられる。発泡性粒子を用いて発泡粒子成形体とするには、該発泡性粒子を加熱して発泡粒子とした後、この発泡粒子を型内に充填し、加熱し、融着させればよい。
発泡性粒子を発泡させる方法としては、その樹脂粒子を加熱軟化させて発泡させる方法が採用できる。即ち、二酸化炭素等の発泡剤が含浸している発泡性粒子を加熱し、これを発泡させる。発泡させるための加熱媒体としては、水蒸気、加熱温度調整した空気や窒素等が挙げられるが、好ましくは空気と水蒸気との混合ガスが用いられる。発泡性粒子を加熱し発泡させる方法としては、密閉容器内に発泡性粒子を充填し加熱媒体を導入して発泡させる従来公知の方法が採用できる。尚、密閉容器にはわずかに内部の加熱媒体を排気させる開孔弁が備わっていることが、密閉容器内の雰囲気温度を容易に一定に保つことができることから好ましい。
発泡剤が含浸している樹脂粒子を加熱する際の雰囲気温度、すなわち発泡温度は、通常、(ガラス転移温度−30℃)〜(ガラス転移温度+60℃)、好ましくは(ガラス転移温度−10℃)〜(ガラス転移温度+40℃)である。尚、上記ガラス転移温度は樹脂粒子を構成しているポリ乳酸のガラス転移温度である。発泡温度が前記範囲より低いと、十分な発泡が起こり難く、また前記範囲より高いと発泡粒子の独立気泡率が低下してしまい良好な成形性を示す発泡粒子が得られ難い。
尚、本明細書においてガラス転移温度の測定はJIS K7121−1987により熱流束示差走査熱量測定にて加熱速度10℃/分の条件で得られるDSC曲線の中間点ガラス転移温度として求められる値である。尚、ガラス転移温度を求めるための試験片はJIS K7121−1987の3.試験片の状態調節(3)記載の『一定の熱処理を行った後、ガラス転移温度を測定する場合』に基づいて状態調整を行ったものを試験片とする。
尚、得られた発泡粒子は高温、高湿条件下を避けて加水分解しないような条件下で保存することが好ましい。
上記参考発明の発泡粒子において、その見かけ密度は、0.015〜0.3g/cm、更に0.015〜0.2g/cm、特に0.015〜0.08g/cmであることが好ましい。
見かけ密度が前記範囲より大きい場合は、発泡粒子の密度のばらつきが大きくなり易く、型内にて加熱成形の際の発泡粒子の膨張性、融着性のばらつきに繋がり、得られる発泡粒子成形体の物性低下の虞がある。一方、見かけ密度が前記範囲より小さい場合、発泡倍率が高いために、収縮率が大きな発泡粒子成形体となる虞れがある。
本明細書において発泡粒子の見かけ密度は、23℃の水の入ったメスシリンダーを用意し、該メスシリンダーに相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて2日放置した500個以上の発泡粒子(発泡粒子群の重量W1)を金網などを使用して沈めて、水位上昇分より読みとられる発泡粒子群の容積V1(cm)にてメスシリンダーに入れた発泡粒子群の重量W1(g)を割り算することにより求める(W1/V1)。
上記参考発明の発泡粒子の平均気泡径は、10〜800μmであり、好ましくは30〜500μmである。該気泡径が前記範囲より小さいと、型内成形時において発泡粒子を構成する気泡の膜強度が弱すぎるために破泡等が生じ、養生回復性の悪い発泡粒子成形体となる虞がある。また、該気泡径が前記範囲より大きいと型内成形時において該膜強度が強すぎるために、十分な膨張が生じず、表面平滑性の劣った発泡粒子成形体となってしまう虞がある。
本明細書において、発泡粒子の平均気泡径は、発泡粒子を略二分割し、その発泡粒子断面に存在する全ての気泡の最大径を求め、この操作を10個以上の発泡粒子について行ない、求められた該最大径の算術平均値をもって平均気泡径とする。
本発明の発泡粒子成形体は、該発泡粒子成形体の曲げ強さ(A:N/cm)と該発泡粒子成形体の密度(B:g/cm)との比(A/B)が294(N・cm/g)以上のものであり、好ましくは490(N・cm/g)以上、更に好ましくは686(N・cm/g)以上のものである。該発泡粒子成形体は、上記発泡粒子を型内成形することにより得ることができる。
上記(A/B)の値を満足する本発明の発泡粒子成形体は、発泡粒子相互の融着性が良好なものであり、(A/B)の値が大きいほど発泡粒子相互の融着力が高いものとなる。 尚、上記(A/B)の値の上限は発泡粒子成形体の密度にもよるが概ね1470(N・cm/g)である。そして、上記(A/B)の値を満足する発泡粒子成形体を得るための方法としては、前記発泡粒子を型内に充填して加熱成形する方法が例示される。
本明細書において、発泡粒子成形体の曲げ強さAは、試験片の寸法が長さ150mm、幅25mm、高さ10mmのもので、試験片の幅25mm、長さ150mmの片面側を気泡断面が露出したカット面とし、他方の面には成形スキンを有する試験片を用意して、該試験片の成形スキンを有する面を下面としてJIS K7221−1984に準拠して測定される最大の曲げ強さである。
また、該発泡粒子成形体の熱流束示差走査熱量測定における吸熱量(ΔHendo:Mold)と発熱量(ΔHexo:Mold)との差(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)が特定の値のものであり、15J/g以上、更に20J/g以上、特に25J/g以上であることが耐熱性の点から好ましい。尚、(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)の上限は概ね60J/gである。
上記発泡粒子成形体の(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)の調整方法としては、型内成形後、該成形体を構成するポリ乳酸のガラス転移温度を基準として、ガラス転移温度以上で、且つ発泡粒子成形体が変形しない温度以下、好ましくは(ガラス転移温度+5℃)〜(ガラス転移温度+60℃)、更に好ましくは(ガラス転移温度+5℃)〜(ガラス転移温度+30℃)の温度で保持することにより(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)を大きくすることができる。尚、上記ガラス転移温度は発泡粒子成形体を構成しているポリ乳酸のガラス転移温度である。また、上記温度範囲にて発泡粒子成形体を保持する際の保持時間は、好ましくは5〜1500分、更に好ましくは、60〜1000分である。尚、上記発泡粒子成形体の上記保持工程は、発泡粒子の型内成形に連続して金型内にて行なわれても、型内成形後、金型から取り出して発泡粒子成形体の養生室中にて行われても良い。
本明細書において発泡粒子成形体の熱流束示差走査熱量測定における発熱量(ΔHexo:Mold)と吸熱量(ΔHendo:Mold)は、JIS K7122−1987に準拠して測定され、発泡粒子成形体から切り出した1〜4mgの試験片を使用する以外は、前述した発泡粒子の(ΔHexo:Bead)と(ΔHendo:Bead)の測定方法と同様にして求められる。
発泡粒子成形体を製造するための発泡粒子を型内に充填して加熱する型内成形方法において、発泡粒子を型内に充填した後に、スチーム、熱風等の加熱媒体により該発泡粒子を加熱して成形を行うことが好ましい。尚、加熱媒体の温度は発泡粒子の表面が溶融する温度であればよい。この加熱成形により発泡粒子は相互に融着し、一体となった発泡成形体を与える。この場合の成形型としては慣用の金型や特開2000−15708号公報に記載の連続成形装置に使用されているスチールベルトが用いられる。
発泡粒子成形体を製造する場合、空気、窒素、二酸化炭素等の無機ガス、または、ブタン等の有機ガスが圧入された加圧状態の容器内にて発泡粒子を保持することにより、型内に充填する発泡粒子の内部圧力を予め高めておくことが好ましい。内部圧力が高められた発泡粒子を成形用発泡粒子として用いることにより、発泡粒子の成形時の発泡性、融着性や発泡粒子成形体の回復性が向上する。内部圧力が高められた発泡粒子内の気体量は、好ましくは0.3〜4mol/(1000g発泡粒子)、更に好ましくは0.7〜4mol/(1000g発泡粒子)の範囲内で調整されることが好ましい。
尚、本明細書において、1000gの発泡粒子内の気体量(mol/1000g発泡粒子)は以下のように求められる。
発泡粒子内の気体量(mol/1000g発泡粒子)=
{気体増加量(g)×1000}/
{気体の分子量(g/mol)×発泡粒子重量(g)}
前記式中の気体増加量(g)は次のように求める。
成形型に充填される、内部圧力が高められた発泡粒子を500個以上取り出して60秒以内に相対湿度50%、23℃の大気圧下の恒温恒湿室に移動し、その恒温恒湿室内の秤に乗せ、該発泡粒子を取り出して120秒後の重量を読み取る。このときの重量をQ(g)とする。次に、該発泡粒子を相対湿度50%、23℃の大気圧下の同恒温恒湿室内にて240時間放置する。発泡粒子内の高い圧力の気体は時間の経過とともに気泡膜を透過して外部に抜け出すため発泡粒子の重量はそれに伴って減少し、240時間後では平衡に達しているため実質的にその重量は安定している。上記240時間後の該発泡粒子の重量を同恒温恒湿室内にて測定し、このときの重量をS(g)とする。上記のいずれの重量も0.0001gまで読み取るものとする。この測定で得られたQ(g)とS(g)の差を前記式中の気体増加量(g)とする。また、前記式中の発泡粒子重量は240時間後の該発泡粒子の重量S(g)とする。
上記参考発明の発泡粒子及び本発明の発泡粒子成形体は、以下の方法により測定されるゲル分率が、2%以下(0%も含む)であり、好ましくは0%である。このことは、発泡粒子及び発泡粒子成形体が無架橋のものであることを意味する。
ゲル分率の測定は、次のように測定される。150mlのフラスコに、発泡粒子又は発泡粒子成形体片約1gを精秤した重量W2の試験片と100mlのクロロホルムを入れ、約61℃の沸騰クロロホルムを10時間加熱還流させることにより試験片を加熱処理する。得られた加熱処理物を200メッシュの金網を有する吸引濾過装置を用いて濾過処理する。得られた金網上の濾過処理物を80℃のオーブン中で30〜40トールの条件下にて8時間乾燥する。この際に得られた乾燥物重量W3を測定する。この重量W3の試験片重量W2に対する重量百分率[(W3/W2)×100](%)をゲル分率とする。
発泡粒子成形体の形状は特に制約されず、その形状は、容器状、板状、筒状、柱状、シート状、ブロック状等の各種の形状が例示される。また、寸法安定性、表面平滑性において優れたものである。
発泡粒子成形体の密度(g/cm)は、好ましくは0.01〜0.2g/cm、更に好ましくは0.015〜0.1g/cmのものであり、発泡粒子成形体の外形寸法から求められる体積VM(cm)にて発泡粒子成形体重量WM(g)を割り算する(WM/VM)ことにより求められる。
次に、本発明を実施例により更に詳しく説明する。
実施例1〜6、比較例1〜4
吸熱量(ΔHendo:Material)が37J/gである結晶性ポリ乳酸(島津製作所(株)製、ラクティ9030)と吸熱量(ΔHendo:Material)が0J/gである非結晶性ポリ乳酸(島津製作所(株)製、ラクティ9800)とを表1に示したブレンド比(重量比)でブレンドし、このブレンド物とタルクとを押出機にて溶融混練した後、ストランド状に押出し、次いでこのストランドを約25℃の水中で急冷固化させた後に切断して、直径約1.3mm、長さ約1.9mm、1個当たり約3mgの円柱状の樹脂粒子を得た。なお、タルクは樹脂粒子中への添加量が2000ppmとなるように添加した。
次に、5Lの内容積を有する密閉容器内を表1に示す含浸温度に調整して上記の樹脂粒子1000gを該容器中へ投入した。二酸化炭素(CO)を圧力調整弁を介して密閉容器内に圧入し、密閉容器内のCO圧力が表1に示す含浸圧力になるように調整し、表1に示す含浸条件にて保持した。次に、密閉容器内の圧力を大気圧とした後、二酸化炭素が含浸した発泡性樹脂粒子を取出した。得られた発泡性樹脂粒子の二酸化炭素含浸量を表1に示す。
この二酸化炭素が含浸した樹脂粒子を、圧力調整弁の付いた密閉容器内に充填した後、表1に示す発泡温度の水蒸気を5秒間導入して加熱し、樹脂粒子を発泡させて無架橋の発泡粒子を得た。この発泡粒子の性状を表1に示す。
得られた発泡粒子を密閉容器内に充填し、二酸化炭素にて加圧して発泡粒子の内部圧力を高める操作を行い、発泡粒子1000g当りの発泡粒子内のCO量を表2に示す値とした後、成形空間部の形状が縦200mm、横250mm、厚み12mmの金型に表2に示す圧縮率[(圧縮前の発泡粒子の嵩体積(cm)−型締後の金型成形空間部の内容積(cm))×100/型締後の金型成形空間部の内容積(cm)][%]にて発泡粒子を充填し、表2に示す成形温度の水蒸気で加熱成形した。得られた成形体を温度30℃、相対湿度10%の条件で24時間養生した。養生後の発泡粒子成形体の寸法安定性、融着性等を評価してその結果を表2に示す。
尚、上記した圧縮前の発泡粒子の嵩体積は、空のメスシリンダーに発泡粒子群を入れた際にメスシリンダーの目盛りが示す発泡粒子群の体積V2(cm)と該粒子群の重量W4(g)とから求められる発泡粒子の嵩密度(W4/V2)にて、金型内に充填された発泡粒子群の重量(g)を割り算することにより求められる。
Figure 0005004247
Figure 0005004247
実施例7
吸熱量(ΔHendo:Material)が49J/gである結晶性ポリ乳酸(三井化学(株)製、レイシアH−100、)と吸熱量(ΔHendo:Material)が0J/gである非結晶性ポリ乳酸(三井化学(株)製、レイシアH−280)とを表3に示したブレンド比(重量%)でブレンドし、このブレンド物にタルク配合量が2000ppmとなるように添加し、これらを押出機にて溶融混練した後、ストランド状に押出した。次いでこのストランドを約25℃の水中で急冷固化させた後に切断して、樹脂粒子の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1.5、1個当たり約3mgの円柱状の樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子から、CO含浸条件を表3に示す通りとした以外は、実施例1と同様の操作にて発泡性樹脂粒子を得た。
次に、発泡性樹脂粒子を、圧力調整弁の付いた密閉容器内に充填した後、0.05MPa(G)(65℃)の水蒸気を5秒間導入して加熱し、樹脂粒子を発泡させて無架橋の発泡粒子を得た。この発泡粒子の性状を表3に示す。
次に、得られた発泡粒子を密閉容器内に充填し、二酸化炭素にて加圧して発泡粒子の内部圧力を高める操作を行い、発泡粒子1000g当りの発泡粒子内のCO量を1.3mol/1000gとした後、成形空間部の形状が縦200mm、横250mm、厚み10mmの金型に圧縮率50%にて発泡粒子を充填し、125℃(0.127MPa(G))の水蒸気で加熱成形した。得られた発泡粒子成形体を金型から取り出して温度30℃、相対湿度10%の条件で12時間養生した。養生後の発泡粒子成形体の寸法安定性、融着性等を評価してその結果を表4に示す。
実施例8
容量5Lの密閉容器内に、実施例7と同様の方法で得られた樹脂粒子1000gと、分散媒としての水3Lとを入れ、次に二酸化炭素(CO)を圧力調整弁を介して密閉容器内に圧入し、密閉容器内のCO圧力が表3に示す圧力になるように調整し分散媒を攪拌しながら、表3に示す含浸条件にて保持した。次に、密閉容器内の圧力を大気圧とした後、分散媒と共に二酸化炭素が含浸した発泡性樹脂粒子を取出した。
次に、発泡性樹脂粒子を、圧力調整弁の付いた密閉容器内に充填した後、0.05MPa(G)(65℃)の水蒸気を5秒間導入して加熱し、樹脂粒子を発泡させて無架橋の発泡粒子を得た。この発泡粒子の性状を表3に示す。
次に、得られた発泡粒子を実施例7と同様の条件にて発泡粒子の内部圧力を高める操作を行った後に、実施例7と同様の条件にて型内成形して発泡粒子成形体を得た。得られた発泡粒子成形体を金型から取り出して温度30℃、相対湿度10%の条件で12時間養生した。養生後の発泡粒子成形体の寸法安定性、融着性等を評価してその結果を表4に示す。
Figure 0005004247
Figure 0005004247
尚、表1〜4に示した物性等の測定方法または評価方法は以下の通りである。
(独立気泡率)
発泡粒子の独立気泡率は、ASTM−D2856−70の手順Cに従って、東芝ベックマン株式会社の空気比較式比重計930型を使用して測定された発泡粒子サンプルの真の体積Vxを用い、次式により独立気泡率S(%)を計算した。尚、上記発泡粒子サンプルの真の体積Vxの測定は、発泡粒子を空のメスシリンダーに入れた際にメスシリンダーの目盛りが示す容積が12.5cmの容量の発泡粒子をサンプルとしてサンプルカップ内に収容して測定する。
S(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/ρ)
Vx:上記方法で測定された発泡粒子サンプルの真の体積(cm)であり、発泡粒子サンプルを構成する樹脂の容積と、発泡粒子サンプル内の独立気泡部分の気泡全容積との和に相当する。
Va:測定に使用された発泡粒子サンプルを水の入ったメスシリンダーに沈めた際の水位上昇分から求められる見かけ上の発泡粒子サンプルの体積(cm)。
W:測定に使用された発泡粒子サンプルの全重量(g)。
ρ:発泡粒子サンプルを構成する樹脂の密度(g/cm)。
(融着性)
成形体から縦100mm、横30mm、厚さ10mmの試験片を切り出し、該試験片の縦方向両端部を持ち曲げ破断させて、破断面において材料破壊した発泡粒子の個数(b)と破断面に存在する発泡粒子の個数(n)との比(b/n)を求め以下の基準にて評価した。
◎:b/nの値が0.5以上
○:b/nの値が0.2以上から0.5未満
△:b/nの値が0を超え0.2未満
×:b/nの値が0
(寸法安定性)
横の長さ250mmの金型寸法と金型成形後30℃で24時間養生した該金型寸法に対応する発泡粒子成形体の長さ(X)とを基に下記式により収縮率を算出し、以下の基準にて評価した。
収縮率(%)=[(250−X)/250]×100
但し、Xは平面視、縦約200mm、横約250mmの成形体における縦方向の長さを2等分する横方向の成形体の長さ(mm)である。
○:収縮率が5%以下
×:収縮率が5%超
(外観)
発泡粒子成形体の外観を目視により下記の基準にて評価した。
○:表面平滑性、金型形状再現性共に優れる。
×:成形体表面の発泡粒子間に多数の凹凸(ボイド)が存在している。
(耐熱性)
実施例及び比較例で得られた発泡粒子成形体から試験片(縦150mm、横150mm、厚み10mm)を切り取り、JIS K6767−1976の5.7加熱寸法変化に準拠し、試験片を下記試験温度のオーブン中で22時間加熱して寸法変化率を下記式により算出し、以下の基準にて評価した。
寸法変化率(%)=[(Y−150)/150]×100
但し、Yは、試験片の中央に縦方向および横方向にそれぞれ互いに平行に3本、合計6本の長さ100mmの直線を50mm間隔になるように記入した(この操作により、試験片には一辺が100mmの正方形が4分割された図が描かれる)試験片を使用し、上記の加熱試験を行った後の該6本の線の長さの平均値(mm)である。
◎:試験温度80℃における寸法変化率が±2%未満
○:試験温度60℃における寸法変化率が±2%未満
△:試験温度60℃における寸法変化率が±2%以上、±5%未満
×:試験温度60℃における寸法変化率が±5%以上
(ポリ乳酸、ポリ乳酸発泡粒子およびポリ乳酸発泡粒子成形体の吸熱量、発熱量の測定)
測定装置は株式会社島津製作所製商品名「DSC―50」を用い、解析ソフトは「島津熱分析ワークステーションTA−60WS用部分面積解析プログラムversion1.52」を用いた。
熱流束示差走査熱量測定により求められるポリ乳酸のΔHendo:Materialを示すDSC曲線の説明図。 熱流束示差走査熱量測定により求められるポリ乳酸のΔHendo:Materialを示すDSC曲線の他の説明図。 熱流束示差走査熱量測定により求められる発泡粒子のΔHexo:Bead及びΔHendo:Beadを示すDSC曲線の説明図。 熱流束示差走査熱量測定により求められる発泡粒子のΔHexo:Bead及びΔHendo:Beadを示すDSC曲線の他の説明図。 熱流束示差走査熱量測定により求められる発泡粒子のΔHexo:Bead及びΔHendo:Beadを示すDSC曲線の更に他の説明図。

Claims (3)

  1. 乳酸成分単位を50モル%以上含むポリ乳酸からなる発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体であって、該発泡粒子成形体の熱流束示差走査熱量測定における吸熱量(ΔHendo:Mold)と発熱量(ΔHexo:Mold)との差(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)が14J/g以上であり、該発泡粒子成形体の曲げ強さ(A:N/cm)と該発泡粒子成形体の密度(B:g/cm)との比(A/B)が294(N・cm/g)以上であることを特徴とするポリ乳酸発泡粒子成形体。
  2. 該発泡粒子成形体の熱流束示差走査熱量測定における吸熱量(ΔHendo:Mold)と発熱量(ΔHexo:Mold)との差(ΔHendo:Mold−ΔHexo:Mold)が20J/g以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリ乳酸発泡粒子成形体。
  3. 前記発泡粒子成形体の密度が、0.01〜0.2g/cmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリ乳酸発泡粒子成形体。
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