JP4761421B2 - ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法及び発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル系樹脂発泡体の製造方法及び発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
耐薬品性に優れるポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂からなる発泡粒子の製造方法としては、特公昭56−5333号公報等に記載されているように、▲1▼密閉容器中にて高温高圧条件下にて分散媒と共に樹脂粒子を攪拌し、更に該容器中に発泡剤を圧入することにより発泡剤を樹脂粒子に含浸させ、その後、該容器から低圧域へ容器中の樹脂粒子を分散媒と共に放出することにより発泡粒子とする方法(以下、ダイレクト発泡法と言う)が一般的である。
一方、上記ポリエチレン、ポリプロピレン発泡粒子以外の機能性発泡粒子として、近年、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等のポリエステル系樹脂からなる発泡粒子が実用化されつつある。上記ポリエステル系樹脂からなる発泡粒子の製造方法としては、ダイレクト発泡法または▲2▼押出発泡機によるストランド発泡体を切断して発泡粒子とする方法(以下、ストランド発泡法と言う)が知られている。
また、発泡体の形状において粒子形状以外の、シート状、ブロック状又は塊状の発泡体の製造方法としては、一部においてウレタン樹脂の常温での現場発泡法が実用化されている他は、主に、▲3▼押出機による押出発泡法が一般的である。
しかしながら、前記▲1▼〜▲3▼の方法は、いずれも、特別高価な発泡装置を必要とするもので、多量のエネルギーを必要とするものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記ダイレクト発泡法又はストランド発泡法等によらず、常温下に放置、若しくは熱風などの低温加熱による極めて簡素な方法により樹脂発泡体を製造する方法を提供するとともに、発泡体製造用原料である発泡性ポリエステル系樹脂材料を製造する方法を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために樹脂発泡体の製造方法について鋭意検討した結果、発泡剤として二酸化炭素を用い、その二酸化炭素のポリ乳酸を主成分とするポリエステル系樹脂からなる発泡用樹脂材料に対する含浸量と該二酸化炭素の含浸温度との関係がある条件を満足している場合に、常温下に放置、若しくは低温加熱により容易に発泡を生じる発泡性樹脂材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、下記に示すポリエステル系樹脂発泡体の製造方法及び発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法が提供される。
(1)ガラス転移温度(Tg)が30〜80℃のポリ乳酸樹脂を主成分とする樹脂からなる発泡用樹脂材料に二酸化炭素を下記式(1)を満足する含浸温度にて含浸させることにより発泡性樹脂材料とし、該発泡性樹脂材料を下記式(2)を満足する発泡温度にて発泡させることを特徴とするポリエステル系樹脂発泡体の製造方法。
【数4】
3≦含浸温度[℃]≦−2.2X+60 (1)
【数5】
(Tg[℃]−50)≦発泡温度[℃]≦Tg[℃] (2)
[前記式中、Xは発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量(重量%)を示す]
(2)発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量Xが、2.5〜25重量%であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル系樹脂発泡体の製造方法。
(3)発泡用樹脂材料の形状が粒子状であり、粒子状のポリエステル系樹脂発泡体を得ることを特徴とする前記(1)又は(2)記載のポリエステル系樹脂発泡体の製造方法。
(4)示差走査熱量測定による融解熱量が0.1J/g未満(但し、0を含む)のポリ乳酸樹脂を主成分とする樹脂からなる発泡用樹脂材料に二酸化炭素を下記式(1)を満足する含浸温度にて含浸させることを特徴とする発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法。
【数6】
3≦含浸温度[℃]≦−2.2X+60 (1)[前記式中、Xは発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量(重量%)を示す]
(5)発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量Xが、2.5〜25重量%であることを特徴とする請求項4に記載の発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法。
(6)発泡用樹脂材料の形状が粒子状であることを特徴とする前記(4)又は(5)記載の発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリエステル系樹脂発泡体(以下、単に発泡体ともいう)は、ポリエステル系樹脂を基材樹脂として作製された発泡用樹脂材料を発泡させることにより製造される。本発明においては、発泡用樹脂材料として、ガラス転移温度(Tg)が30〜80℃のポリ乳酸樹脂を主成分とする基材樹脂を使用する。このような樹脂には、単独重合体、共重合体、2種以上の混合物が包含される。なお、基材樹脂に含有させることのできるその他の樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸とイソフタル酸ネオペンチルグリコールの共重合体、テレフタル酸とエチレングリコールとシクロヘキサンジメタノールの共重合体などの芳香族ポリエステル系樹脂や脂肪族ポリエステル系樹脂が例示される。尚、該ポリ乳酸樹脂を主成分とするとは、基材樹脂中に該ポリ乳酸樹脂が50重量%以上含まれることを意味する。また、該ポリ乳酸樹脂は基材樹脂中に70重量%以上、更に90重量%以上含まれることが好ましい。
【0006】
本発明において、好ましくは15〜50℃、更に好ましくは20〜40℃の発泡温度にて発泡する発泡性樹脂材料を得るには、前記発泡用材料としては、Tgが好ましくは40〜80℃、更に好ましくは40〜70℃のポリ乳酸樹脂を用いればよい。
【0007】
本発明においては、発泡用樹脂材料としては、ポリ乳酸樹脂を主成分とする基材樹脂を用いるが、この場合のポリ乳酸樹脂とは、重合に供するモノマーの重量に換算して、乳酸成分を50重量%以上含むポリマーを言う。このものには、例えば、(1)乳酸の重合体、(2)乳酸と他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸とのコポリマー、(3)乳酸と脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸とのコポリマー、(4)乳酸と他の脂肪族多価カルボン酸とのコポリマー、(5)前記(1)〜(4)の何れかの組み合わせによる混合物等が包含される。
【0008】
本発明において、発泡用樹脂材料としてポリ乳酸を用いる場合、ポリ乳酸に対して、脂肪族エステル成分を少なくとも35モル%含む生分解性脂肪族ポリエステルを混合することができる。この場合の脂肪族ポリエステルには、ヒドロキシ酸重縮合物、ラクトンの開環重合物及び脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸との重縮合物等が包含される。ヒドロキシ酸重縮合物としては、ヒドロキシ酪酸の重縮合物等が挙げられ、ラクトンの開環重合物としては、ポリカプロラクトン等が挙げられ、脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸との重縮合体としては、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)等が挙げられる。
ポリ乳酸に対する生分解性脂肪族ポリエステルの混合割合は、両者の合計量に対して、50重量%以下、好ましくは5〜30重量%である。
【0009】
上記乳酸の重合体の具体例としては、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸、L−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチド、又はそれらの混合物から構成される重合体を挙げることができる。
【0010】
ポリ乳酸の製造方法の具体例としては、例えば、乳酸又は乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の混合物を原料として、直接脱水重縮合する方法(例えば、米国特許第5,310,865号に示されている製造方法)、乳酸の環状二量体(ラクチド)を重合する開環重合法(例えば、米国特許2,758,987号に開示されている製造方法)、乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状2量体、例えば、ラクチドやグリコリドとε−カプロラクトンを、触媒の存在下、重合する開環重合法(例えば、米国特許4,057,537号に開示されている製造方法)、乳酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸の混合物を、直接脱水重縮合する方法(例えば、米国特許第5,428,126号に開示されている製造方法)、ポリ乳酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸とポリマーを、有機溶媒存在下に縮合する方法(例えば、欧州特許公報第0712880 A2号に開示されている製造方法)、乳酸を触媒の存在下、脱水重縮合反応を行うことによりポリエステル重合体を製造するに際し、少なくとも一部の工程で、固相重合を行う方法、等を挙げることができるが、その製造方法は、特に限定されない。また、少量のグリセリンのような脂肪族多価アルコール、ブタンテトラカルボン酸のような脂肪族多塩基酸、多糖類等のような多価アルコール類を共存させて、共重合させても良く、又ポリイソシアネート化合物等のような結合剤(高分子鎖延長剤)を用いて分子量を上げてもよい。
【0011】
本発明において発泡性樹脂材料を好ましく製造するには、従来公知の方法を採用して、発泡用樹脂材料を作製し、次いで該樹脂材料に二酸化炭素を含浸させて発泡性樹脂材料を得る。特に粒子状の発泡用樹脂材料を作る場合には、押出し機により基材樹脂を溶融混練し、これをストランド状に押出して冷却後適宜の長さに切断するか又はストランドを適宜の長さに切断後または切断と同時に冷却する方法等により得ることができる。尚、発泡用樹脂材料を、融点を示すポリ乳酸樹脂から作る場合は、上記方法におけるストランドの冷却は急冷を採用し示差走査熱量測定における発熱量が15J/g以上となるものに調整する。該発熱量は低結晶状態又は非結晶状態にあるポリ乳酸樹脂の示差走査熱量測定の昇温過程における結晶化に基づくものである。
【0012】
得られた発泡体を型内に充填し、加熱融着させて比較的自由な形状の発泡成形体とすることが可能であること、充填用の断熱材、緩衝材、防振材として使用する場合の充填性に優れることによりその発泡用樹脂材料の形状は、粒子状であることが好ましい。
【0013】
尚、粒子状の発泡用樹脂材料を作る際には、基材樹脂を押出機で溶融混練しストランド状に押出す工程において、基材樹脂が吸湿性を有するものの場合、基材樹脂を予め乾燥させておくことが好ましい。多量の水分を保有した樹脂を押出し機に投入すると、発泡用樹脂材料に発泡粒子の気泡の均一性に悪影響を及ぼす気泡が混入したり、押出機で溶融混練する場合に基材樹脂の物性低下が起こりメルトフローレイト(MFR)が極端に大きくなってしまう虞がある。従って、樹脂の劣化を抑制するために、ベント口付き押出し機を使用して、真空吸引して基材樹脂から水分を除去する方法も採用できる。また、押出温度条件についても基材樹脂のMFRが極端に大きくならないように条件を設定する。粒子状の発泡用樹脂材料の1個当りの重量は、0.05〜10mg、好ましくは1〜4mgにするのがよい。
二酸化炭素を含浸させるための発泡用樹脂材料の形状は、各種の形状であることができる。このような形状には、粒子状(ペレット状)の他、棒体、板体、塊状等の成形体が包含される。
【0014】
本発明において発泡用樹脂材料の基材樹脂は、例えば、黒、灰色、茶色、青色、緑色等の着色顔料又は染料を添加して着色したものであってもよい。着色した基材樹脂より得られた着色樹脂を用いれば、着色された発泡体を得ることができる。
着色剤としては、有機系、無機系の顔料、染料などが挙げられる。このような、顔料及び染料としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
また、基材樹脂には、気泡調整剤として、例えば、タルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、ほう酸亜鉛、水酸化アルミニウム等の無機物をあらかじめ添加することができる。基材樹脂に着色顔料、染料又は無機物等の添加剤を添加する場合は、添加剤をそのまま基材樹脂に練り込むこともできるが、通常は分散性等を考慮して添加剤のマスターバッチを作り、それと基材樹脂とを混練することが好ましい。気泡調整剤、顔料又は染料の添加量は、通常、基材樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部とするのが好ましい。また、上記の無機物を基材樹脂に添加することにより、発泡倍率の向上効果を得ることができる。
また、本発明では、基材樹脂へ難燃剤、帯電防止剤、耐候剤、増粘剤等の添加剤も混合が可能である。
【0015】
尚、製品が使用後に廃棄されることを想定すると、顔料及び気泡調整剤等の添加剤の高濃度添加は好ましくない。
また、得られた発泡用樹脂材料は加水分解が進行しないような環境下で保存することが好ましい。更に、発泡性樹脂材料及び発泡体についても同様な環境下で保存することが好ましい。
【0016】
本発明で基材樹脂として用いるポリ乳酸樹脂には、結晶性及び非結晶性のものが包含されるが、非結晶性のものの使用が得られる発泡性樹脂材料の常温発泡性に優れる点から好ましい。また、非結晶性のものを用いて、粒子状の発泡性樹脂材料を作り、該発泡性樹脂材料を発泡させて発泡粒子とし、更に該発泡粒子を型内にて加熱成形する場合には、ゲル化処理した発泡粒子を用いるのが好ましい。該ゲル化処理をするには、該粒子を構成している非結晶性ポリ乳酸樹脂又はこれを主成分とする樹脂をゲル化処理すればよい。この場合のゲル化処理には、従来公知の各種の方法、例えば、有機過酸化物を用いる方法、電子線架橋方法、シラン架橋方法、ポリイソシアネート架橋方法等が包含される。本発明で用いるゲル化処理されたポリ乳酸樹脂のゲル分率は、5〜100%、好ましくは20〜90%、更に好ましくは30〜80%である。本明細書において非結晶性のポリ乳酸樹脂とは、示差走査熱量測定による融解熱量が0.1J/g未満(但し、0を含む)のものである。
【0017】
本発明においては、前記発泡用樹脂材料には、二酸化炭素を含浸させる。この二酸化炭素の含浸は、二酸化炭素を5〜100kgf/cm2Gの圧力範囲になるように圧入した密閉容器内で行うことができる。また、他の方法として、発泡用樹脂材料を分散媒と共に密閉容器に入れ、上記圧力範囲の二酸化炭素を圧入し、その内容物を温度調整しつつ攪拌して、発泡用樹脂材料に二酸化炭素を含浸させる方法等を採用することができる。このようにして二酸化炭素が含浸された樹脂材料は、発泡性を有し、発泡性樹脂材料として取扱われる。
【0018】
前記発泡用樹脂材料に二酸化炭素を含浸させて発泡性樹脂材料を製造する場合、その二酸化炭素の含浸温度は、その含浸量との関係で規定する必要がある。本発明の場合、その含浸温度は、下記式(1)で表される範囲に規定される。
【数7】
3≦含浸温度[℃]≦−2.2X+60 (1)
前記式中、Xは発泡用樹脂材料に対する二酸化炭素含浸量(重量%)である。この含浸量Xは、以下の式(3)で表される。
【数8】
含浸量X(重量%)=A×100/(A+B) (3)
A:発泡用樹脂材料に含浸した二酸化炭素の重量
B:二酸化炭素含浸前の発泡用樹脂材料の重量
上式におけるAは二酸化炭素含浸前後の発泡用樹脂材料の重量差から求められ、発泡用樹脂材料の重量測定は0.0001gの位まで計測することとする。
【0019】
本発明において含浸温度が3℃未満では、工業生産する上での設備上の問題が発生するおそれがあり、また、低温での二酸化炭素含浸設備、発泡性樹脂材料保存設備もさることながら、該温度で二酸化炭素が含浸された発泡性樹脂材料を常温で発泡させた場合に、得られる発泡体の独立気泡率が低下したり、見かけ密度のばらつきが大きくなることがある。一方、(−2.2X+60)℃を超えると、特に発泡用樹脂材料が示差走査熱量測定による発熱量が15J/g以上となる結晶性のポリ乳酸等のポリエステル系樹脂からなる場合には、極度な結晶化の進行により15〜50℃程度の発泡温度での発泡ができなくなる可能性があり、また、非結晶性のポリエステル系樹脂からなる場合には、発泡用樹脂材料が軟化して大きく変形したり、粒子状のものは粒子同士が結合してしまう等の不具合が起こる可能性がある。尚、結晶性のポリエステル系樹脂を主成分とする発泡用樹脂材料に二酸化炭素を含浸させる際の含浸温度は更に(−2.7X+55)[℃]以下、特に(−3.0X+55)[℃]以下であることが好ましい。
本明細書において発泡用樹脂材料に二酸化炭素を含浸させて発泡性樹脂材料を製造する場合の二酸化炭素の含浸温度は密閉容器内に分散媒を使用せず樹脂材料を入れて二酸化炭素を含浸させる場合には、樹脂粒子雰囲気の気体の温度であり、密閉容器内に分散媒と共に樹脂材料を入れて二酸化炭素を含浸させる場合は、該分散媒の温度である。
本発明においては、特に、前記発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量Xが2.5〜25重量%であることが好まく、より好ましくは、Xは5〜25重量%、更に好ましくは5〜17重量%である。
【0020】
前記二酸化炭素を含む発泡性樹脂材料は、二酸化炭素の含浸量にもよるが、低温高圧条件下(おおむね(Tg[℃]−65)℃以下の温度、おおむね5〜100kgf/cm2Gの圧力)で管理することにより、発泡性能を維持したまま保管することができ、これを、常圧において適度の温度に保持することにより発泡させることができるが、本発明の場合、その発泡温度は以下の範囲の温度を有利に用いることができる。尚、該発泡温度は、含浸温度を上回る温度で調整されることが好ましい。
【数9】
(Tg[℃]−50)≦発泡温度[℃]≦Tg[℃] (2)
前記式中、Tgは基材樹脂のガラス転移温度(℃)を示す。
【0021】
発泡性樹脂材料を発泡させる方法としては、密閉容器内に発泡性樹脂材料を充填し水蒸気を導入して加熱発泡させる方法等の従来公知の方法でも行うことができるが、設備的にも簡略な温度調節された空間での放置、常温下での放置、温水中又は常温水中への投入等の条件で発泡させる簡素な方法を好ましく採用することができる。
尚、本明細書における発泡温度とは、発泡性樹脂材料を気体雰囲気中にて発泡させる場合は、雰囲気気体の温度を意味し、発泡性樹脂材料を分散媒中にて発泡させる場合は分散媒の温度を意味する。尚、温風又は熱風等の風、スチーム等の加熱媒体を使用する時は加熱媒体の導入された空間の雰囲気温度を意味する。発泡温度は、通常、基材樹脂の(ガラス転移温度Tg[℃]−50[℃])〜(ガラス転移温度Tg[℃])であるが、好ましくは(ガラス転移温度Tg[℃]−40[℃])〜(ガラス転移温度Tg[℃])である。発泡温度が前記範囲より低いと、十分な発泡が起こり難く、また前記範囲より高い発泡体の独立気泡率が低下してしまい強度の劣った発泡体しか得られないといった問題が発生する。
【0022】
本明細書においては、基材樹脂として、ガラス転移温度が30〜80℃のポリ乳酸樹脂を用いるが、ガラス転移温度が80℃を超えると、簡素な方法での発泡がし難くなる。一方、ガラス転移温度が30℃未満では、二酸化炭素の含浸量が増加することによって発泡温度範囲の下限値が常温を大きく下回ってしまう虞があり、密度の制御が難しくなる可能性がある。
【0023】
本明細書において基材樹脂融点(Tm)及びのガラス転移温度(Tg)はJIS K 7121−1987に準して測定する。
該融点は、示差走査熱量測定によって得られる第2回目のDSC曲線から得られる吸熱ピークの頂点温度とする。尚、吸熱ピーク温度が2つ以上現れる場合は、最も高温側の吸熱ピークの頂点温度を融点とする。
該ガラス転移温度は、示差走査熱量測定によって得られる第2回目のDSC曲線から得られる、各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の中間点ガラス転移温度とする。
前記基材樹脂の示差走査熱量測定によって得られる第2回目のDSC曲線とは、基材樹脂1〜5mgを、示差走査熱量計によって10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温し、次いで、200℃から10℃/分の降温速度で0℃まで降温する。その後、再度10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温して得られるDSC曲線を第2回目のDSC曲線をいう。
また、本明細書において示差走査熱量測定による融解熱量(J/g)はJISK 7122−1987に準拠して測定され、ポリエステル系樹脂1〜5mgを示差走査熱量計によって10分/分の昇温速度で200℃まで昇温した後、10℃/分降温速度で0℃まで降温し、再度10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温したときに得られる2回目のDSC曲線の吸熱ピーク面積から求められる。
また、本明細書において示差走査熱量測定による発熱量(J/g)はJIS K 7122−1987に準拠して測定され、発泡用樹脂材料1〜5mgを示差走査熱量計によって2℃/分の昇温速度で200℃まで昇温したときに得られる1回目のDSC曲線の発熱ピーク面積から求められる。
【0024】
本発明で得られる発泡体において、その見かけ密度は0.015〜0.3g/cm3であることが好ましく、0.015〜0.2g/cm3であることが更に好ましい。その密度が前記範囲より大きい場合は、発泡することによる軽量性の特性が不十分となる虞がある。一方、前記範囲より小さい場合、発泡倍率が比較的高いために、用途によっては機械的強度が不十分となる虞れがある。
本明細書において発泡体の見かけ密度は、23℃のエタノールの入ったメスシリンダーを用意し、該メスシリンダーに相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて2日放置した発泡体(または発泡体群)を金網などを使用して沈めて、エタノール水位上昇分より読みとられる発泡体(または発泡体群)の容積V1(cm3)にてメスシリンダーに入れた発泡体(または発泡体群)の重量W1(g)を割り算することにより求める(W1/V1)。尚、発泡体が大きくメスシリンダーに沈めることができない場合は発泡体をカットしたものを測定用の試験片として使用する。
【0025】
また、本明細書においてゲル分率(%)は、以下のようにして測定されたものである。
発泡体又は発泡性樹脂材料のゲル分率の測定は、次のように測定される。発泡体又は発泡性樹脂材料約1gをサンプルとし、サンプル重量W2を秤量する。次に秤量したサンプルと100mlのクロロホルムを150mlのフラスコに入れ、大気圧下で10時間62℃の条件にて加熱還流した後、得られた加熱処理物が充分に熱い50℃以上の状態のうちに200メッシュの金網を有する吸引濾過装置を用いて濾過処理する。得られた金網上の濾過処理物を80℃のオーブン中で30〜40トールの条件下にて8時間乾燥する。この際に得られた乾燥物重量W1を測定する。この重量W1のサンプル重量W2に対する重量比の百分率(W1/W2)×100をゲル分率とする。
【0026】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0027】
実施例1、2
非結晶性のポリ乳酸((株)島津製作所製ラクティ9800)とタルクとポリイソシアネート化合物(ミリオネートMR−200:日本ポリウレタン工業(株)製)とを二軸押出機を用いてシリンダー温度180度で溶融混練した後、ストランド状に押出し、次いでこのストランドを約20℃の水中で急冷固化させた後に切断して、直径約1.3mm、長さ約1.9mm、1個当たり約3mgの発泡用樹脂粒子(粒子状の発泡用樹脂材料)を得た。なお、タルクは1重量%、ポリイソシアネート化合物は3重量%となるように添加した。なお、前記ポリイソシアネート化合物は、化合物名「ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート」である。
【0028】
得られた樹脂粒子を約30℃、相対湿度約50%の雰囲気下に14日間保管し、次に、5Lの内容積を有するオートクレーブを10℃に調整した後、この樹脂粒子1000gを投入した。炭酸ガスを圧力調整弁を介してオートクレーブ内に圧入し、オートクレーブ内の圧力が4MPaになるように調整し、15時間保持した。次に、オートクレーブ内の炭酸ガスを抜き出した後、発泡性樹脂粒子(粒子状の発泡性樹脂材料)を取出した。この発泡用樹脂粒子への炭酸ガス含浸量は20重量%であった。
この炭酸ガスを含浸した樹脂粒子を表1に示す発泡温度の環境下に保持して膨張発泡させた。得られた発泡粒子(粒子状の発泡体)の見かけ密度、ゲル分率を表1に示す。
【0029】
実施例3、比較例1
結晶性ポリ乳酸((株)島津製作所製ラクティ9030)とタルクとを押出機にて溶融混練した後、ストランド状に押出し、次いでこのストランドを約25℃の水中で急冷固化させた後に切断して、直径約1.3mm、長さ約1.9mm、1個当たり約3mgの発泡用樹脂粒子(粒子状の発泡用樹脂材料)を得た。なお、タルクは2000ppmとなるように添加した。
次に、5Lの内容積を有するオートクレーブ内を表1に示す雰囲気温度に調整した後、この樹脂粒子1000gを投入した。炭酸ガスを圧力調整弁を介してオートクレーブ内に圧入し、オートクレーブ内の圧力が表1に示す圧力になるように調整し、15時間保持した。次に、オートクレーブ内の炭酸ガスを抜き出した後、発泡性樹脂粒子(粒子状の発泡性樹脂材料)を取出した。尚、比較例1においては樹脂粒子を20℃まで冷却した後に取出した。この発泡用樹脂粒子の炭酸ガス含浸量は表1に示す通りであった。
【0030】
この炭酸ガスが含浸した発泡性樹脂粒子を、密閉容器内に投入した後、水蒸気を導入して表1に示す発泡温度にて加熱し、膨張発泡した発泡粒子(粒子状の発泡体)を得た。この発泡粒子の見かけ密度、ゲル分率を表1に示す。
【0031】
【表1】
実施例及び比較例におけるCO2含浸量(X)と含浸温度と−2.2X+60の値と関係を表2に示す。
【表2】
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、常温下に放置、若しくは熱風などの低温加熱による極めて簡素な方法により十分に発泡させることのできる発泡性樹脂材料と、それを用いる発泡体の製造方法が提供される。本発明によって得られる発泡体は、緩衝性及び機械的強度に優れ、充填材、緩衝材、包装資材、吸音材、防振材等として好適に使用されると共に、特に、ポリ乳酸を選択した場合、生分解性を有しているためその後の廃棄処分が容易となるなどその産業的意義は多大である。また、特に、発泡性樹脂材料及び、発泡体の形状を粒子状とすることにより、発泡性樹脂材料の充填材用途使用時の充填性に優れたものとなり、発泡体においては、更に型内成形も可能なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1、2で使用した発泡用樹脂粒子における発熱量を求めるためのDSC曲線である。
【図2】図2は、実施例3及び比較例1で使用した発泡用樹脂粒子における発熱量を求めるためのDSC曲線である。
【図3】図3は実施例1、2で使用した基材樹脂における融解熱量を求めるためのDSC曲線である。
【図4】図4は実施例3及び比較例1で使用した基材樹脂における融解熱量を求めるためのDSC曲線である。
Claims (6)
- ガラス転移温度(Tg)が30〜80℃のポリ乳酸樹脂を主成分とする樹脂からなる発泡用樹脂材料に二酸化炭素を下記式(1)を満足する含浸温度にて含浸させることにより発泡性樹脂材料とし、該発泡性樹脂材料を下記式(2)を満足する発泡温度にて発泡させることを特徴とするポリエステル系樹脂発泡体の製造方法。
【数1】
3≦含浸温度[℃]≦−2.2X+60 (1)
【数2】
(Tg[℃]−50)≦発泡温度[℃]≦Tg[℃] (2)
[前記式中、Xは発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量(重量%)を示す] - 発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量Xが、2.5〜25重量%であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル系樹脂発泡体の製造方法。
- 発泡用樹脂材料の形状が粒子状であり、粒子状のポリエステル系樹脂発泡体を得ることを特徴とする請求項1又は2記載のポリエステル系樹脂発泡体の製造方法。
- 示差走査熱量測定による融解熱量が0.1J/g未満(但し、0を含む)のポリ乳酸樹脂を主成分とする樹脂からなる発泡用樹脂材料に二酸化炭素を下記式(1)を満足する含浸温度にて含浸させることを特徴とする発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法。
【数3】
3≦含浸温度[℃]≦−2.2X+60 (1)
[前記式中、Xは発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量(重量%)を示す] - 発泡用樹脂材料への二酸化炭素の含浸量Xが、2.5〜25重量%であることを特徴とする請求項4に記載の発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法。
- 発泡用樹脂材料の形状が粒子状であることを特徴とする請求項4又は5記載の発泡性ポリエステル系樹脂材料の製造方法。
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