JP3861331B2 - 微細発泡体の製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂を発泡させて発泡体を製造する方法に関し、樹脂に液状のCO2を含浸させて発泡させることにより、微細な気泡が多数分散された微細発泡体が得られるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
特に軽量化や弾性の付与または使用量の低減が求められている樹脂成形体などにおいては、樹脂を発泡した成形体(発泡体)広く使用されている。
このような発泡体においては、より一層の軽量化、使用量低減を達成するために発泡倍率を高めると、図11に示すような気泡1の大きさS(以下、セルサイズという)が大きくなり、その結果、単位断面積当たりの強度が低下してしまうという問題があった。したがって、より一層の軽量化、使用量低減を図るとともに、発泡体の強度低下を防止するためには、セルサイズを微小化することが望まれる。
しかしながら、従来一般の発泡体の製法では、セルサイズの微小化は数100μmが限界とされており、強度低下防止は実現できていなかった。
【0003】
そこで、これらの問題を解決すべく特表平6−50672号公報には、ポリマープラスチック材料に超臨界流体を含浸させて発泡させることにより、従来よりもセルサイズが小さい発泡樹脂材料を製造する方法が記載されている。
しかしながら、この方法によれば従来一般の発泡樹脂材料よりは強度の低下量は少ないものの、必ずしも満足な強度は得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
よって、この発明における課題は、強度低下を抑えつつ、より一層の軽量化、使用量低減化を達成できる発泡体の製法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項記載の発明は、COをガス状または臨界状として、樹脂に含浸させ、次いで冷却してCOを液状とし、引き続き樹脂に含浸させ、ついで該樹脂を発泡させることを特徴とする微細発泡体の製法である。
請求項記載の発明は、樹脂が、ポリカーボネイト、ポリメチルメタクリレートまたはポリエチレンテレフタレート系共重合体である請求項記載の微細発泡体の製法である。
請求項記載の発明は、CO含浸時に加圧し、発泡時に圧力を開放して、室温で発泡させることを特徴とする請求項記載の微細発泡体の製法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を説明する。
本発明で用いられるガス状、液状、および超臨界状のCO2は、それぞれ図1に示すCO2の相平衡図に示される、気体、液体、および超臨界流体の領域となる圧力、温度範囲で得られる。例えば圧力200kgfで温度5℃、あるいは圧力200kgfで温度25℃とすれば液状のCO2が得られ、圧力200kgfで温度40℃、あるいは圧力200kgfで温度80℃とすれば超臨界状のCO2が得られ、圧力40kgfで温度25℃、圧力40kgfで温度40℃、あるいは圧力40kgfで温度80℃とすればガス状のCO2が得られる。
これらの中でも、特に液状のCO2は、ガス状のCO2および超臨界状のCO2に比べて、樹脂に含浸できる量(飽和含浸量)が多いので好ましい。
【0007】
本発明で用いられる樹脂は、極性が強い樹脂、すなわち双極子モーメントの値が大きい樹脂が好ましく用いられる。
下記表1は各種樹脂の双極子モーメントとCO2の飽和含浸量を示したものであり、図2は、これらの関係をグラフに示したものである。含浸条件は、CO2が液状となる含浸圧力200kgf、含浸温度25℃で、含浸時間20時間とした。このグラフに示されるように、樹脂の双極子モーメントとCO2の含浸量とはほぼ比例関係にある。ここで、双極子モーメントが大きい樹脂ほどCO2の飽和含浸量が大きいのは、樹脂の分子構造が複雑で、極性成分を含んでおり、かつCO2が4極子であるためと考えられる。
【0008】
【表1】
Figure 0003861331
【0009】
そして、後述する実験結果に示されるように、COを含浸させた樹脂を発泡させて発泡体を製造する場合、COの含浸量が多いほどセルサイズは微細になり、かつ体積当たりの気泡の数(以下、セル密度という)も多い。
したがって、本発明において、双極子モーメントが0.5以上の樹脂を用いることにより、COの飽和含浸量を7%以上(200kgf、25℃)とすることができ、セルサイズ5.0μm以下、セル密度1×1010個/cm以上の微細発泡体を好ましく得ることができる。
このような双極子モーメントが0.5以上の樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート系共重合体(PETG)があり、樹脂の形態としては、シート状、フィルム状、ペレット状、成型品等が好ましく用いられる。
【0010】
本発明において樹脂にCO2を含浸させる際の含浸圧力、および含浸温度は、これらの条件によって図1に示したようにCO2の状態が変化するので、好ましくはCO2が液状となる温度および圧力に設定して含浸を行う。
また含浸時間は、飽和含浸量に達していないうちは長い方が好ましいが、長すぎると生産性が悪くなる。また飽和含浸量に達した後は、それ以上含浸を続ける必要はない。
樹脂にCO2を含浸させる際には、例えば耐圧構造の含浸槽を用いればよい。
【0011】
また本発明において、まず樹脂にガス状または超臨界状のCO2を含浸させ、引き続いて液状のCO2を含浸させてもよい。液状のCO2は飽和含浸量は大きいが、飽和含浸量に達するまでに要する時間が長いので、このようにすることによって、より短い含浸時間で大きな含浸量を達成することができる。
具体的には、例えばまず含浸圧力および含浸温度をCO2がガス状または超臨界状となるように設定し、CO2の含浸量がこの条件での飽和含浸量に達するまで保持する。続いて含浸槽を冷却してCO2が液状となる温度とし、さらに飽和含浸量に達するまで含浸を続ける。また含浸槽を冷却して含浸条件を変える際には、含浸槽内のCO2が不足しないように補充する。
【0012】
このようにしてCO2を含浸させた樹脂は、減圧および/または加熱することによって発泡させる。発泡時の温度はCO2が含浸された樹脂のガラス転移温度以上とされる。
樹脂がPCまたはPMMAの場合には、含浸時の加圧状態を開放して減圧することによって室温で発泡させることができる。また室温〜150℃の範囲で加熱してもよい。
樹脂がPETの場合には、含浸時の加圧状態を開放して減圧するとともに40〜180℃の範囲で加熱することによって発泡させることができる。
樹脂がPETGの場合には、含浸時の加圧状態を開放して減圧することによって室温で発泡させることができる。また室温〜180℃の範囲で加熱することによっても発泡させることができる。
発泡時の温度を上記の範囲より高くするとセルサイズが数10〜数100μm程度に大きくなってしまい、発泡倍率も大きくなってしまう。発泡時の加熱方法としては、例えば熱オイルバスやウォーターバスに浸漬させる、あるいは熱プレスを用いることもできる。
また発泡時間は、短すぎると発泡が十分に行われず、長すぎると発泡倍率が大きくなってしまう。したがって発泡時間は、所望のセルサイズおよび発泡倍率が得られるように設定するのが好ましい。
【0013】
そして適度に発泡した樹脂は、急冷してガラス転移温度以下に冷却し、発泡を停止させるとともに生成された気泡の形状を維持する。
急冷の方法としては、例えば水温20℃以下の冷水浴に30秒程度投入する、あるいはガラス転移温度が室温以上である場合は空冷してもよい。
【0014】
本発明の発泡体の製法によれば、樹脂にCO2を含浸させる際に、CO2が液状となる含浸条件とすることによって、より多くの量のCO2を樹脂に含浸させることができる。したがって、このCO2含浸樹脂を発泡して得られる発泡体は、セルサイズが微小化され、かつ単位体積当たりのセル数も多数化されたものが得られる。よって、発泡倍率を高めたときの強度低下量が抑えられ、発泡体の軽量化、使用量低減を好ましく達成することができる。
【0015】
〔実験例1〕
PCからなるシート材(厚さ1mm、大きさ50mm×50mm)に含浸温度および含浸圧力を変えてCO2を含浸させた。含浸時間を22時間(5℃の場合は79時間)としたときの含浸量(%)を測定した。その結果を図3に示す。図中、AはCO2がガス状となる領域、BはCO2が液状となる領域、CはCO2が超臨界状となる領域をそれぞれ示す(図4、図5においても同様)。
この図より、CO2が液状となる条件で含浸を行った方が、超臨界状の場合より、PCシート材により多くのCO2を含浸させることが可能であることが認められる。
【0016】
〔実験例2〕
PMMAからなるシート材(厚さ1mm、大きさ50mm×50mm)に含浸温度および含浸圧力を変えてCO2を含浸させた。含浸時間を22時間(5℃の場合は79時間)としたときの含浸量(%)を測定した。その結果を図4に示す。 この図より、CO2が液状となる条件で含浸を行った方が、超臨界状の場合より、PMMAシート材により多くのCO2を含浸させることが可能であることが認められる。
【0017】
〔実験例3〕
PETGからなるシート材(厚さ1mm、大きさ50mm×50mm)に含浸温度および含浸圧力を変えてCO2を含浸させた。含浸時間を22時間としたときの含浸量(%)を測定した。その結果を図5に示す。
この図より、CO2が液状となる条件で含浸を行った方が、超臨界状の場合より、PETGシート材により多くのCO2を含浸させることが可能であることが認められる。
【0018】
〔実験例4〕
上記実験例1と同様のPCシート材に含浸温度および含浸圧力を変えてCO2を含浸させ、飽和含浸量(%)を測定した。そしてこれらのCO2含浸PCシート材をそれぞれ発泡させ、得られた発泡体のセルサイズおよびセル密度を測定した。尚、発泡条件は、発泡温度60℃、発泡時間30秒とした。
その結果を下記表2および図6および図7に示す。図6,7中、○および□は液状のCO2を含浸した場合、●および■は超臨界状のCO2を含浸した場合をそれぞれ示す。
これらの結果より、CO2が液状となる条件で含浸を行った方が、超臨界状の場合より、PCシート材により多くのCO2を含浸させることが可能であり、CO2の含浸量が多いほど発泡体におけるセルサイズは小さくなり、単位当たりの気泡の数(セル密度)は多くなることが認められる。
【0019】
【表2】
Figure 0003861331
【0020】
〔実験例5〕
上記実験例1と同様のPCシート材に、CO2が液状となる条件(200kgf・25℃)およびCO2が超臨界状となる条件(200kgf・40℃および200kgf・80℃)でそれぞれCO2を含浸させるときの、含浸時間と含浸量との関係を調べた。その結果を図8に示す。図中↑は飽和含浸量に達した時点を示す。
この図の結果より、CO2が液状となる条件でPCシート材に含浸を行う場合は、超臨界状の場合に比べて、飽和含浸量は多いが、飽和含浸量に達するまでの時間が長いことが認められる。この実験例では液状のCO2を含浸させたとき、含浸時間を72時間としても飽和含浸量に達しなかった。
【0021】
〔実験例6〕
上記実験例3と同様のPETGシート材に、CO2が液状となる条件(200kgf・25℃)、CO2が超臨界状となる条件(200kgf・40℃、200kgf・80℃および120kgf・80℃)でそれぞれCO2を含浸させるときの、含浸時間と含浸量との関係を調べた。その結果を図9に示す。図中↑は飽和含浸量に達した時点を示す。
この図の結果より、CO2が液状となる条件でPETGシート材に含浸を行う場合は、超臨界状の場合に比べて、飽和含浸量は多いが、飽和含浸量に達するまでの時間が長いことが認められる。この実験例では液状のCO2を含浸させたとき、含浸時間を22時間としても飽和含浸量に達しなかった。
【0022】
〔実験例7〕
上記実験例1と同様のPCシート材に、▲1▼CO2が液状となる条件(200kgf・25℃)で含浸を行った場合、▲2▼CO2が超臨界状となる条件(200kgf・80℃)で含浸を行った場合、および▲3▼まずCO2が超臨界状となる条件(200kgf・80℃)で2時間含浸を行った後、含浸槽を冷却しCO2を補充して、引き続きCO2が液状となる条件(200kgf・25℃)で含浸を行った場合のそれぞれについて、含浸時間と含浸量との関係を調べた。その結果を図10に示す。
この図の結果より、最初に、CO2が超臨界状となる条件で、この条件での飽和含浸量に達するまで含浸を行い、引き続いてCO2が液状となる条件で含浸を行うことにより、CO2が液状となる条件のみでPCシート材に含浸を行う場合と同等の含浸量を、より短い含浸時間で達成できることが認められる。
本実験例では、上記▲3▼の条件で含浸を行った場合には、上記▲1▼の条件で含浸を行った場合に比べて、同じ含浸量に達するまでの時間を2〜6時間短縮することができた。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を更に理解しやすくするため、実施例について説明する。
かかる実施例は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではない。本発明の範囲で任意に変更可能である。
(実施例1)
PCからなるシート材(厚さ1mm、大きさ50mm×50mm)を耐圧容器からなる含浸槽内に置き、液状のCO2を含浸させた。含浸時の含浸圧力、含浸温度、および含浸時間は下記表3の通りとした。含浸後、CO2含浸量を測定した。その結果を表3に併せて示す。
また、CO2含浸後のPCシート材を発泡させ、得られた発泡体のセルサイズおよびセル密度を測定した。このときの発泡条件は、発泡温度60℃、発泡時間30秒とした。その結果を表3に併せて示す。
【0024】
(比較例1)
上記実施例1と同様のPCシート材を耐圧容器からなる含浸槽内に置き、超臨界状のCO2を含浸させた。含浸時の含浸圧力、含浸温度、および含浸時間は下記表3の通りとした。含浸後、CO2含浸量を測定した。その結果を表3に併せて示す。
また、CO2含浸後のPCシート材を発泡させ、得られた発泡体のセルサイズおよびセル密度を測定した。このときの発泡条件は、発泡温度60℃、発泡時間30秒とした。その結果を表3に併せて示す。
【0025】
【表3】
Figure 0003861331
このように、CO2が液状となる条件でPCシート材にCO2を含浸させた実施例1では、超臨界状のCO2を含浸させた比較例1に比べて、CO2の含浸量が多く、セルサイズがより微小で、かつセル密度がより高い発泡体が得られた。
【0026】
(実施例2)
PMMAからなるシート材(厚さ1mm、大きさ50mm×50mm)を耐圧容器からなる含浸槽内に置き、液状のCO2を含浸させた。含浸時の含浸圧力、含浸温度、および含浸時間は下記表4の通りとした。含浸後、CO2含浸量を測定した。その結果を表4に併せて示す。
また、CO2含浸後のPMMAシート材を発泡させ、得られた発泡体のセルサイズを測定した。このときの発泡条件は、発泡温度40℃、発泡時間30秒とした。その結果を表4に併せて示す。
【0027】
(比較例2)
上記実施例2と同様のPMMAシート材を耐圧容器からなる含浸槽内に置き、超臨界状のCO2を含浸させた。含浸時の含浸圧力、含浸温度、および含浸時間は下記表3の通りとした。含浸後、CO2含浸量を測定した。その結果を表4に併せて示す。
また、CO2含浸後のPMMAシート材を発泡させ、得られた発泡体のセルサイズを測定した。このときの発泡条件は、発泡温度40℃、発泡時間30秒とした。その結果を表4に併せて示す。
【0028】
【表4】
Figure 0003861331
このように、CO2が液状となる条件でPMMAシート材にCO2を含浸させた実施例2では、超臨界状のCO2を含浸させた比較例2に比べて、CO2の含浸量が多く、セルサイズがより微小な発泡体が得られた。
【0029】
(比較例3)
比較例として 双極子モーメントが比較的小さいLDPE(低密度ポリエチレン)を用いて発泡体を製造した。
すなわち、LDPEからなるシート材(厚さ1mm、大きさ50mm×50mm)を耐圧容器からなる含浸槽内に置き、液状、超臨界状、またはガス状のCO2を含浸させた。含浸時の含浸圧力、含浸温度、および含浸時間は下記表5の通りとした。また含浸後、CO2含浸量を測定した。その結果を表5に併せて示す。 さらに、CO2含浸後のLDPEシート材を発泡させ、得られた発泡体のセルサイズを測定した。このときの発泡条件は、発泡温度120℃、発泡時間30秒とした。その結果を表5に併せて示す。
【0030】
【表5】
Figure 0003861331
【0031】
(比較例4)
比較例として 双極子モーメントが比較的小さいHDPE(高密度ポリエチレン)を用いて発泡体を製造した。
すなわち、HDPEからなるシート材(厚さ1mm、大きさ50mm×50mm)を耐圧容器からなる含浸槽内に置き、液状、超臨界状、またはガス状のCO2を含浸させた。含浸時の含浸圧力、含浸温度、および含浸時間は下記表6の通りとした。また含浸後、CO2含浸量を測定した。その結果を表6に併せて示す。 さらに、CO2含浸後のHDPEシート材を発泡させ、得られた発泡体のセルサイズを測定した。このときの発泡条件は、発泡温度150℃、発泡時間30秒とした。その結果を表6に併せて示す。
【0032】
【表6】
Figure 0003861331
上記比較例3,4の結果より、双極子モーメントが比較的小さい樹脂を用いた場合は、CO2の含浸量が少なく、発泡後のセルサイズが巨大化してしまうことがわかる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の微細発泡体の製法によれば、液状のCO を用いることにより、より多くの量のCO を樹脂に含浸させることができ、セルサイズが微小化され、かつ単位体積当たりのセル数も多数化された微細発泡体が得られる。よって、発泡倍率を高めたときの強度低下量が抑えられ、発泡体の軽量化、使用量低減を達成することができる。 また、CO の含浸時間を短縮でき、生産性を向上することができる。さらに、圧力の開放によって発泡させるものでは、発泡工程を室温で簡単に行うことができるなどの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 CO2の状態図である。
【図2】 各種樹脂の双極子モーメントとCO2の飽和含浸量との関係を示すグラフである。
【図3】 本発明に係るCO2含浸時の圧力および温度と含浸量との関係を示すグラフである。
【図4】 本発明に係るCO2含浸時の圧力および温度と含浸量との関係を示すグラフである。
【図5】 本発明に係るCO2含浸時の圧力および温度と含浸量との関係を示すグラフである。
【図6】 本発明に係るCO2含浸量と発泡後のセルサイズとの関係を示すグラフである。
【図7】 本発明に係るCO2含浸量と発泡後のセル密度との関係を示すグラフである。
【図8】 本発明に係るCO2含浸時間と含浸量との関係を示すグラフである。
【図9】 本発明に係るCO2含浸時間と含浸量との関係を示すグラフである。
【図10】 本発明に係るCO2含浸時間と含浸量との関係を示すグラフである。
【図11】 従来例の発泡体を示す断面図である。
【符号の説明】
1 気泡

Claims (3)

  1. COをガス状または臨界状として、樹脂に含浸させ、次いで冷却してCOを液状とし、引き続き樹脂に含浸させ、ついで該樹脂を発泡させることを特徴とする微細発泡体の製法。
  2. 樹脂が、ポリカーボネイト、ポリメチルメタクリレートまたはポリエチレンテレフタレート系共重合体である請求項記載の微細発泡体の製法。
  3. CO含浸時に加圧し、発泡時に圧力を開放して、室温で発泡させることを特徴とする請求項記載の微細発泡体の製法。
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