JP4999743B2 - ドッグクラッチ - Google Patents

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本発明は、軸方向位置を一定として配置される第1回転体と、第1回転体に対する近接、離反を可能とした第2回転体とが同軸に対向して配置され、第1および第2回転体には、第1回転体への第2回転体の近接時に相互に係合する係合部が複数ずつ設けられ、両係合部のうち少なくとも一方が、第1および第2回転体の対向面の少なくとも一方に形成されリング状の支持面から突出する突状の係合部として形成されるドッグクラッチに関する。
第1および第2回転体の一方が有するリング状の支持面に、複数の突状の係合部の周方向両側がフィレット部を介してそれぞれ連なるようにしたドグクラッチが、特許文献1によって知られている。
特開2007−139165号公報
ところで、係合部を相互に係合して第1および第2回転体間で回転動力を伝達する際には、支持面および突状の係合部間に設けられているフィレット部に応力が集中するので、その応力を緩和するためにフィレット部の丸みを大きくしたいが、上記特許文献1で開示されたものでは、フィレット部の曲率半径が支持面の半径方向に沿って略一定であり、フィレット部の丸みを大きくすると、係合部同士の係合面積が小さくなったり、突状の係合部が設けられた回転体の大型化を招くことになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、相互に係合し得る第1および第2回転体の大型化を回避しつつ係合面積を大きく保持するとともに、フィレット部の応力集中を緩和し得るようにしたドッグクラッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、軸方向位置を一定として配置される第1回転体と、第1回転体に対する近接、離反を可能とした第2回転体とが同軸に対向して配置され、第1および第2回転体には、第1回転体への第2回転体の近接時に相互に係合する係合部が複数ずつ各々周方向に間隔をおいて設けられ、両係合部のうち少なくとも一方が、第1および第2回転体相互対向面の少なくとも一方に形成されリング状の支持面から軸方向に突出する突状の係合部として形成されるドッグクラッチにおいて、周方向で隣り合う前記突状の係合部間で前記支持面は、半径方向一方側に向かって軸方向一方に傾斜した傾斜部を有しており、前記突状の係合部の周方向両側の側面のうち少なくとも一方に形成されて前記回転軸線を含む平面に沿って放射状に延びる平坦な係合面と、前記支持面との間に、第1および第2回転体の回転軸線に直交する平面上に設定される前記係合面の基端に滑らかに連なるようにしてフィレット部が設けられ、前記支持面の前記傾斜により、その支持面と前記係合面の前記基端との軸方向距離が前記半径方向一方側に向かうにつれて徐々に大きくなり、且つ前記フィレット部の横断面の曲率半径が前記半径方向一方側に向かうにつれて徐々に大きくなることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、第1および第2回転体のうち前記突状の係合部が設けられる回転体に、相対回転を不能とするとともに軸方向相対移動を可能として回転軸がスプライン嵌合され、前記支持面の前記傾斜部が、該支持面と前記係合面の前記基端との軸方向距離が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるように設けられて、前記フィレット部の横断面の曲率半径が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記フィレット部の一部が、前記突状の係合部よりも前記支持面の半径方向に沿う内方に配置されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1または記載の発明の構成に加えて、前記突状の係合部が、前記支持面の外周よりも半径方向内方に間隔をあけた位置で前記支持面に突設され前記支持面の前記傾斜部が、該支持面と前記係合面の前記基端との軸方向距離が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるように設けられて、前記フィレット部の横断面の曲率半径が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなることを特徴とする。
さらに請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、第1および第2回転体のうちの一方の回転体のみに前記突状の係合部が設けられると共に、その他方の回転体に、半径方向外方に向かうにつれて前記一方の回転体から離反するように傾斜したテーパ状の支持部が設けられ、この支持部の、前記一方の回転体との対向面に、前記突状の係合部を係合させる突状ではない前記係合部が設けられることを特徴とする。
なお実施例のメインシャフト12およびカウンタシャフト13が本発明の回転軸に対応し、実施例の第1速用被動歯車32、第2速用被動歯車34、第3速用被動歯車36、第5速用駆動歯車39,39′が本発明の第1回転体に対応し、実施例の第1シフタ41、第2シフタ42、第3シフタ43およびシフタ65が本発明の第2回転体に対応する。
請求項1記載の発明によれば、周方向で隣り合う突状の係合部間で半径方向一方側に向かって軸方向一方に傾斜した傾斜部を有するリング状の支持面と、前記突状の係合部の周方向両側の側面のうち少なくとも一方に形成される係合面との間に設けられるフィレット部が、第1および第2回転体の回転軸線に直交する平面上に設定される係合面の基端に滑らかに連なるとともに、支持面の前記傾斜により、その支持面と係合面の基端との軸方向距離が前記半径方向一方側に向かうにつれて徐々に大きくなり、且つフィレット部の横断面の曲率半径が前記半径方向一方側に向かうにつれて徐々に大きくなるので、係合部同士の係合面積が小さくならないように、しかも第1および第2回転体のうち突状の係合部が設けられる回転体の大型化を回避し得るようにしつつ、フィレット部の曲率半径を徐々に大きくなるように変化させて応力集中を緩和することができ、しかも第1および第2回転体のうち突状の係合部が設けられる回転体の軽量化を図ることができる。
また請求項2記載の発明によれば、突状の係合部が設けられる回転体に、相対回転を不能とするとともに軸方向相対移動を可能として回転軸がスプライン嵌合され、支持面の傾斜部が、該支持面と係合面の基端との軸方向距離が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるように設けられて、フィレット部の横断面の曲率半径が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるので、突状の係合部が設けられる回転体および回転軸間での動力伝達によって支持面の半径方向に沿う内方側でフィレット部の応力集中が大きくなるのに対応して、フィレット部の前記半径方向内方側の曲率半径を大きくすることによって、応力集中を効果的に緩和することができる。
請求項3記載の発明によれば、フィレット部の一部が突状の係合部よりも支持面の半径方向に沿う内方に配置されるので、突状の係合部を大きくすることなく、フィレット部の前記半径方向内方側の曲率半径をより大きくすることが可能であり、応力集中をより一層効果的に緩和することができる。
請求項4記載の発明によれば、突状の係合部が支持面の外周よりも半径方向内方に間隔をあけた位置に配置されることで、前記半径方向に沿って突状の係合部よりも外側の剛性が高くなるのであるが、支持面の傾斜部が、該支持面と係合面の基端との軸方向距離が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるように設けられて、フィレット部の横断面の曲率半径が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるので、突状の係合部の外側の応力集中を緩和することができる。
さらに請求項5記載の発明によれば、第1および第2回転体のうちの一方の回転体のみに突状の係合部が設けられると共に、その他方の回転体に、半径方向外方に向かうにつれて一方の回転体から離反するように傾斜したテーパ状の支持部が設けられ、この支持部の、一方の回転体との対向面に、突状の係合部を係合させる突状ではない係合部が設けられるので、突状ではない係合部および支持部間のフィレット部の曲率半径を大きく設定するようにし、突状ではない係合部の応力集中を簡易な構成で緩和することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は常時噛合式歯車変速機の縦断面図、図2は第1シフタを図1の2−2線に沿う方向から見た図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の4矢視方向から見た斜視図である。
先ず図1において、この常時噛合式歯車変速機は、たとえば自動二輪車用のものであり、相互に平行な軸線を有してクランクケース11に回転自在に支承されるメインシャフト12およびカウンタシャフト13と、選択的な確立を可能としてメインシャフト12およびカウンタシャフト13間に設けられる複数変速段たとえば5段である第1〜第5速用歯車列G1,G2,G3,G4,G5とを備える。
メインシャフト12の一端部には、動力源であるエンジンのクランクシャフト(図示せず)およびメインシャフト12間の動力接・断を切換える発進クラッチ14が装着されており、この発進クラッチ14は、前記クランクシャフトから一次減速装置15およびトルクダンパ16を介して動力が伝達されるクラッチアウタ17と、該クラッチアウタ17内の中心部に配置されてメインシャフト12に相対回転不能に結合されるクラッチインナ18と、クラッチアウタ17の周壁に軸方向摺動可能にスプライン嵌合される複数枚の駆動摩擦板19…と、それらの駆動摩擦板19…と交互に重ねられるとともにクラッチインナ18の外周に軸方向摺動可能にスプライン嵌合される複数枚の被動摩擦板20…と、最も内側の駆動摩擦板19を受けるようにしてクラッチインナ18の内端に一体に設けられる受圧板21と、最も外側の駆動摩擦板19を押圧可能とした加圧板22と、該加圧板22を受圧板21側に向けて付勢するクラッチばね23とを備える。
而して前記クラッチばね23の付勢力をもって駆動摩擦板19…および被動摩擦板20…が加圧板22および受圧板21間に挟持されると、発進クラッチ14はクラッチアウタ17およびクラッチインナ18間を相互に摩擦連結するクラッチオン状態となる。
またクラッチインナ18の中心部には、前記加圧板22との間にレリーズベアリング24を介在させたレリーズ部材25が配置されており、このレリーズ部材25に、メインシャフト12内に軸方向移動可能に挿入されるプッシュロッド26が連接される。而して図示しないクラッチレバーを操作することでプッシュロッド26が押されることにより、加圧板22はクラッチばね23のばね力に抗して後退せしめられ、それにより各駆動摩擦板19…および各被動摩擦板20…が自由状態となり、発進クラッチ14は、クラッチアウタ17およびクラッチインナ18間を非連結としたクラッチオフ状態となる。
前記発進クラッチ14とは反対側でカウンタシャフト13の一部はクランクケース11から突出されており、このクランクケース11からのカウンタシャフト13の突出端部に駆動スプロケット27が固定される。而して駆動スプロケット27には、図示しない後輪に回転動力を伝達するためのチェーン(図示せず)が巻き掛けられる。
ところで、第1速用歯車列G1は、メインシャフト12に一体に形成された第1速用駆動歯車31と、カウンタシャフト13に軸方向位置を一定として相対回転自在に支承されるとともに第1速用駆動歯車31に噛合する第1速用被動歯車32とから成り、第2速用歯車列G2は、メインシャフト12に軸方向位置を一定として相対回転不能に装着される第2速用駆動歯車33と、カウンタシャフト13に軸方向位置を一定としつつ相対回転自在に支承されるとともに第2速用駆動歯車33に噛合する第2速用被動歯車34とから成り、第3速用歯車列G3は、メインシャフト12との相対回転を不能とした第3速用駆動歯車35と、カウンタシャフト13に軸方向位置を一定として相対回転可能に支承されるとともに第3速用駆動歯車35に噛合する第3速用被動歯車36とから成り、第4速用歯車列G4は、メインシャフト12に軸方向位置を一定として相対回転可能に支承される第4速用駆動歯車37と、カウンタシャフト13に相対回転を不能として装着されて第4速用駆動歯車37に噛合する第4速用被動歯車38とから成り、第5速用歯車列G5は、メインシャフト12に軸方向位置を一定として相対回転可能に支承される第5速用駆動歯車39と、カウンタシャフト13に相対回転を不能として装着されて第5速用駆動歯車39に噛合する第5速用被動歯車40とから成る。
メインシャフト12に対する軸方向位置が一定である第4速用駆動歯車37および第5速用駆動歯車39間でメインシャフト12には、第1シフタ41が軸方向の摺動を可能としてスプライン嵌合され、第3速用駆動歯車35は第1シフタ41の外周に一体に形成される。またカウンタシャフト13に対する軸方向位置が一定である第1速用被動歯車32および第3速用被動歯車36間でカウンタシャフト13には、第2シフタ42が軸方向の摺動を可能としてスプライン嵌合され、第2シフタ42の外周には第5速用被動歯車40が一体に形成される。さらにカウンタシャフト13に対する軸方向位置が一定である第2速用被動歯車34および第3速用被動歯車36間でカウンタシャフト13には、第3シフタ43が軸方向の摺動を可能としてスプライン嵌合され、第3シフタ43の外周に第4速用被動歯車38が一体に形成される。
常時噛合式歯車変速機は、第1〜第5速用歯車列G1〜G5を選択的に確立するための第1〜第5ドッグクラッチC1〜C5を備える。第1ドッグクラッチC1は、軸方向位置を一定とした第1回転体である第5速用駆動歯車39と、第5速用駆動歯車39に近接、離反することを可能として第5速用駆動歯車39に同軸に対向配置される第2回転体としての第1シフタ41との間に設けられる。第2ドッグクラチC2は、軸方向位置を一定とした第1回転体としての第4速用駆動歯車37と、第4速用駆動歯車37に近接、離反することを可能として第4速用駆動歯車37に同軸に対向配置される第2回転体としての第1シフタ41との間に設けられる。第3ドッグクラッチC3は、軸方向位置を一定とした第1回転体である第1速用被動歯車32と、第1速用被動歯車32に近接、離反することを可能として第1速用被動歯車32に同軸に対向配置される第2回転体としての第2シフタ42との間に設けられる。第4ドッグクラッチC4は、軸方向位置を一定とした第1回転体としての第4速用被動歯車36と、第3速用被動歯車36に近接、離反することを可能として第3速用被動歯車36に同軸に対向配置される第2回転体としての第2シフタ42との間に設けられる。さらに第5ドッグクラッチC5は、軸方向位置を一定とした第1回転体としての第2速用被動歯車34と、第2速用被動歯車34に近接、離反することを可能として第2速用被動歯車34に同軸に対向配置される第2回転体としての第3シフタ43との間に設けられる。
第1〜第5ドッグクラッチC1〜C5のうち第3ドッグクラッチC3だけがクラッチオン状態となると第1速用歯車列G1が確立され、第5ドッグクラッチC5だけがクラッチオン状態となると第2速用歯車列G2が確立され、第4ドッグクラッチC4だけがクラッチオン状態となると第3速用歯車列G3が確立され、第2ドッグクラッチC2だけがクラッチオン状態となると第4速用歯車列G4が確立され、第1ドッグクラッチC1だけがクラッチオン状態となると第5速用歯車列G5が確立される。
図2および図3を併せて参照して、第1ドッグクラッチC1での第2回転体である第1シフタ41には、回転軸であるメインシャフト12が相対回転不能かつ軸方向相対移動可能に嵌合されるものであり、第1シフタ41は、第5速用駆動歯車39側に配置される第1リング部44と、第4速用駆動歯車37側の第2リング部45とを一体に有し、第1および第2リング部44,45間には、図示しないシフトフォークを係合するための環状凹部46が形成される。
第5速用駆動歯車39および第1シフタ41の対向面には、第1シフタ41の第5速用駆動歯車39への近接時に相互に係合する係合部47…,48…が複数ずつ設けられ、両係合部47…,48…の少なくとも一方、この実施例では第1シフタ41側の係合部48…は突状に形成される。すなわち第1シフタ41の第1リング部44は、第5速用駆動歯車39に対向するリング状の支持面44aを有しており、周方向で隣り合う係合部48…間でこの支持面44aには、半径方向内方に向けて該係合部48…の突出方向とは逆の方向に傾斜する傾斜部が設けられ、前記係合部48…は、前記支持面44aの外周にほぼ面一に連なるとともに第5速用駆動歯車39側に向けて突出するようにして前記支持面44aに設けられる。
ところで突状の係合部48…の周方向両側の側面のうち少なくとも一方には、第5速用駆動歯車39の係合部47…に係合する係合面60…が設けられる。而して、この実施例のように常時噛合式歯車変速機に適用された場合には、エンジン側からの駆動力伝達時には前記係合部48…の周方向両側の側面のうち一方が係合部47…に係合し、エンジンブレーキ時にエンジン側に駆動力を伝達するときには前記係合部48…の周方向両側の側面のうち他方が係合部47…に係合するので、前記係合部48…の周方向両側の側面に係合面60…が設けられ、それらの係合面60…は、第5速用駆動歯車39および第1シフタ41の回転軸線すなわちメインシャフト12の回転軸線を含む平面に沿って放射状に延びる平坦面として形成される。
図4を併せて参照して、突状の前記係合部48…の周方向両側の係合面60…および前記支持面44a間には、第1および第2回転体の回転軸線に直交する平面上に設定される前記係合面60…の基端60a…に滑らかに連なるようにしてフィレット部49…がそれぞれ設けられており、それらのフィレット部49…は、前記支持面44aの傾斜により該支持面44aと係合面60の基端60aとの軸方向距離が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるのに伴って、横断面の曲率半径が前記支持面44aの半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるように形成される。しかも各フィレット部49…は、突状の係合部48…の内周よりも前記支持面44aの半径方向内方側に一部を配置するようにして、突状の係合部48…の周方向両側および支持面44a間に形成される。
一方、第5速用駆動歯車39は、メインシャフト12に相対回転自在に支承される円筒状の内筒部50と、内筒部49を同軸に囲繞するとともに外周に複数の歯が刻設される外筒部51と、内筒部50および外筒部51間を連結する支持部52とを有し、支持部52は、半径方向外方に向かうにつれて第1シフタ41から離反するように傾斜したテーパ状に形成され、前記突状の係合部48…を係合させる突状ではない係合部47…が、第1シフタ41との対向面の周方向複数個所に設けられる。
再び図1において、第2ドッグクラッチC2における第4速用駆動歯車37および第1シフタ41の対向面には、第1シフタ41の第4速用駆動歯車37への近接に応じて相互に係合する係合部53…,54…が設けられ、両係合部53…,54…の少なくとも一方、この実施例では両係合部53…,54…は突状に形成される。すなわち外周に歯部が設けられた第4速用駆動歯車37と、外周に第3速用駆動歯車35が一体に設けられる第1シフタ41の第2リング部45とは、相互に対向するリング状の支持面37a,45aを有しており、周方向で隣り合う各係合部53…,54…間でこれらの支持面37a,45aには、半径方向外方に向けて各係合部53…,54…の突出方向とは逆の方向に傾斜する傾斜部が設けられ、前記係合部53…,54…は、前記支持面37a,45aの外周から内方に間隔をあけた位置に配置されて相互に近接する側に突出するようにして前記支持面37a,45aにそれぞれ設けられる。
而して突状の前記係合部53…,54…の周方向両側に設けられる係合面(図示せず)および前記支持面37a,45a間にはフィレット部55…,56…がそれぞれ設けられており、それらのフィレット部55…,56…は、図示はしないが前記メインシャフト12の回転軸線に直交する平面上に設定される係合面の基端に滑らかに連なり、前記支持面37a,45aの傾斜により該支持面37a,45aと係合面の基端との軸方向距離が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるのに伴って、横断面の曲率半径が前記支持面37a,45aの半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるように形成される。
第3ドッグクラッチC3での第2回転体である第2シフタ42には、回転軸であるカウンタシャフト13が相対回転不能かつ軸方向相対移動に嵌合されるものであり、第2シフタ42は、第1回転体である第1速用被動歯車32側に配置される第3リング部57と、第3速用被動歯車36側の第4リング部58とを一体に有し、第3および第4リング部57,58間には、図示しないシフトフォークを係合するための環状凹部59が形成される。
第1速用被動歯車32および第2シフタ42の対向面には、第2シフタ42の第1速用被動歯車32への近接に応じて相互に係合する係合部61…,62…が複数ずつ設けられており、係合部61…,62…の少なくとも一方、この実施例では第2シフタ42側の係合部62…は突状に形成される。すなわち第2シフタ42の第3リング部57は、第1速用被動歯車32に対向するリング状の支持面57aを有しており、周方向で隣り合う係合部62…間でこの支持面57aには、半径方向外方に向けて該係合部62…の突出方向とは逆の方向に傾斜する傾斜部が設けられ、前記係合部62…は、前記支持面57aの外周から半径方向内方に間隔をあけた位置で第1速用被動歯車32側に向けて突出するようにして前記支持面57aに設けられる。
而して、突状の係合部62…の周方向両側に設けられる係合面(図示せず)および前記支持面57a間に設けられるフィレット部63…は、第2ドッグクラッチC2での突状の係合部53…,54…の周方向両側に設けられる係合面および支持面37a,45a間に設けられるフィレット部55…,56…と同様にして、前記支持面57aの傾斜により該支持面57aと係合面の基端との軸方向距離が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるのに伴って、横断面の曲率半径が前記支持面57aの半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるように形成される。
また前記突状の係合部62…を係合させる係合部61…は、第1速用被動歯車32の周方向に間隔をあけた位置に配置される貫通孔として、第1速用被動歯車32に設けられる。
第4ドッグクラッチC4は第1ドッグクラッチC1と同様に構成され、第5ドッグクラッチC5は第3ドッグクラッチC3と同様に構成されており、第4および第5ドッグクラッチC4,C5についての詳細な説明は省略する。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、第1〜第3ドッグクラッチC1〜C3では、軸方向位置を一定として配置される第1回転体である第5速用駆動歯車39、第4速用駆動歯車37および第1速用被動歯車32と、第1回転体に対して近接、離反可能である第2回転体としての第1および第2シフタ41,42とが同軸に対向して配置され、第5速用駆動歯車39および第1シフタ41、第4速用駆動歯車37および第1シフタ41、ならびに第1速用被動歯車32および第2シフタ42には、相互に係合する係合部47…,48…;53…,54…;61…,62…が複数ずつ設けられており、係合部47…,48…;53…,54…;61…,62…のうち少なくとも一方48…,53…,54…,62…が、支持面44a,37a,45a,57aから突出する突状の係合部として形成されるのであるが、突状の係合部48…,53…,54…,62…の周方向両側に設けられる係合面60…と、前記支持面44a,37a,45a,57aとの間には、メインシャフト12またはカウンタシャフト13の回転軸線に直交する平面上に設定される係合面60…の基端60a…に滑らかに連なるようにしてフィレット部49…,55…,56…,63…が設けられ、それらのフィレット部49…,55…,56…,63…の横断面の曲率半径は、前記支持面44a,37a,45a,57aの傾斜により該支持面44a,37a,45a,57aと前記係合面60…の基端60a…との軸方向距離が徐々に大きくなるのに伴って、支持面44a,37a,45a,57aの半径方向外方または内方に向かうにつれて徐々に大きくなるように形成されている。
このような第1〜第3ドッグクラッチC1〜C3の構成によれば、係合部47…,48…;53…,54…;61…,62…同士の係合面積が小さくならないように、しかも突状の係合部48…,53…,54…,62…が設けられる回転体である第1シフタ41、第4速用駆動歯車37および第2シフタ42の大型化を回避し得るようにしつつ、フィレット部49…,55…,56…,63…が、支持面44a,37a,45a,57aの半径方向の曲率半径を徐々に大きくなるように変化させて応力集中を緩和することができ、また第1シフタ41、第4速用駆動歯車37および第2シフタ42の軽量化を図ることができる。
また第1シフタ41にメインシャフト12がスプライン嵌合され、前記フィレット部49…の横断面の曲率半径が、支持面44aの半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくるので、突状の係合部48…が設けられる第1シフタ41およびメインシャフト12間での動力伝達によって支持面44aの半径方向に沿う内方側でフィレット部49…の応力集中が大きくなるのに対応して、フィレット部49…の前記半径方向内方側の曲率半径を漸次大きくすることによって、応力集中を効果的に緩和することができる。
しかも前記フィレット部49…の一部が、前記突状の係合部48…よりも前記支持面44aの半径方向に沿う内方に配置されるので、突状の係合部48…を大きくすることなく、フィレット部49…の前記半径方向内方側の曲率半径をより大きくすることが可能であり、応力集中をより一層効果的に緩和することができる。
また第2および第3ドッグクラッチC2,C3では、突状の係合部53…,54…,62…が、支持面37a,45a,57aの外周よりも半径方向内方に間隔をあけた位置で前記支持面37a,45a,57aに設けられるので、前記半径方向に沿って突状の係合部53…,54…,62…よりも外側の剛性が高くなるのであるが、前記フィレット部55…,56…,63…の横断面の曲率半径が、前記支持面37a,45a,57aの半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるので、突状の係合部53…,54…,62…の外側の応力集中を緩和することができる。
さらに第1ドッグクラッチC1において、第5速用駆動歯車39には、第1シフタ41に設けられている突状の係合部48…を係合せしめる係合部47…が設けられるのであるが、それらの係合部47…は、半径方向外方に向かうにつれて前記突状の係合部48…が設けられる第1シフタ41から離反するように傾斜して第5速用駆動歯車39に設けられたテーパ状の支持部52の周方向複数個所に第1シフタ41と対向して設けられるものであり、突状ではない係合部47…および支持部52間のフィレット部の曲率半径を大きく設定するようにし、突状ではない係合部47…の応力集中を簡易な構成で緩和することができる。
図5は本発明の第2実施例を示すものであり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
第5速用歯車列G5′の一部を構成してメインシャフト12に軸方向位置を一定として相対回転可能に支承される第5速用駆動歯車39′と、第4速用歯車列G4′の一部を構成してメインシャフト12に軸方向位置を一定として相対回転可能に支承される第4速用駆動歯車37′との間で前記メインシャフト12には、シフタ65が軸方向の摺動を可能としてスプライン嵌合され、第5速用歯車列G3′の一部を構成する第3速用駆動歯車35′がシフタ65の外周に一体に形成される。
軸方向位置を一定とした第1回転体である第5速用駆動歯車39′と、第5速用駆動歯車39′に近接、離反することを可能として第5速用駆動歯車39′に同軸に対向配置される第2回転体としてのシフタ65との間には第1ドッグクラッチC1′が設けられ、軸方向位置を一定とした第1回転体としての第4速用駆動歯車37′と、第4速用駆動歯車37′に近接、離反することを可能として第4速用駆動歯車37′に同軸に対向配置される第2回転体としてのシフタ65との間には第2ドッグクラッチC2′が設けられる。
第1ドッグクラッチC1′での第2回転体であるシフタ65には、回転軸であるメインシャフト12が相対回転不能かつ軸方向相対移動に嵌合されるものであり、シフタ65は第速用駆動歯車39′側に配置される第1リング部66と、第4速用駆動歯車37′側の第2リング部67とを一体に有し、第1および第2リング部66,67間には、図示しないシフトフォークを係合するための環状凹部68が形成される。
第5速用駆動歯車39′およびシフタ65の対向面には、シフタ65の第5速用駆動歯車39′への近接時に相互に係合する係合部69…,70…が複数ずつ設けられ、両係合部69…,70…の少なくとも一方、この実施例ではシフタ65側の係合部70…は突状に形成される。すなわちシフタ65の第1リング部66は、第5速用駆動歯車39′に対向するリング状の支持面66aと、その支持面66aの外周から半径方向内方に間隔をあけた位置で該支持面66aに連なって第5速用駆動歯車39′側に突出する円筒状の支持筒部66bとを有しており、前記係合部70…は、前記支持面66aの外周にほぼ面一に連なるとともに前記支持筒部66bの外周に連なるようにして第1リング部66から第5速用駆動歯車39′側に向けて突出する。また、周方向で隣り合う係合部70…間でこの支持面66aには、半径方向内方に向けて該係合部70…の突出方向とは逆の方向に傾斜する傾斜部が設けられる。
突状の前記係合部70…の周方向両側に設けられる係合面および前記支持面66a間にはフィレット部71…がそれぞれ設けられており、それらのフィレット部71…の横断面の曲率半径は、前記支持面66aの傾斜により該支持面66aと前記係合面の基端との軸方向距離が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるのに伴って、前記支持面66aの半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるように形成される。
一方、第5速用駆動歯車39′は、メインシャフト12に相対回転自在に支承される円筒状の内筒部72と、内筒部72を同軸に囲繞するとともに外周に複数の歯が刻設される外筒部73と、内筒部72および外筒部73間を連結する支持部74とを有し、支持部74は、半径方向外方に向かうにつれて前記シフタ65から離反するように傾斜したテーパ状に形成され、前記突状の係合部70…を係合させる係合部69…が、シフタ65との対向面の周方向複数個所に設けられる。
第2ドッグクラッチC2′における第4速用駆動歯車37′およびシフタ65の対向面には、シフタ65の第4速用駆動歯車37′への近接に応じて相互に係合する係合部76…,77…が設けられ、両係合部76…,77…の少なくとも一方、この実施例では係合部77…は突状に形成される。すなわち外周に第3速用駆動歯車35′が一体に設けられるシフタ65の第2リング部67は、第4速用駆動歯車37′に対向するリング状の支持面67aと、その支持面67aの外周から半径方向内方に間隔をあけた位置で該支持面67aに連なって第速用駆動歯車37′側に突出する円筒状の支持筒部67bとを有しており、前記係合部77…は、第3速用駆動歯車35′よりも内方で前記支持面67aに連なるとともに前記支持筒部67bの外周に連なるようにして第2リング部67から第4速用駆動歯車37′側に向けて突出する。また、周方向で隣り合う係合部77…間でこの支持面67aには、半径方向外方に向けて該係合部77…の突出方向とは逆の方向に傾斜する傾斜部が設けられる。
而して突状の前記係合部77…の周方向両側に設けられる係合面および前記支持面67a間にはフィレット部78…が設けられており、フィレット部78…の横断面の曲率半径は、前記支持面67aの傾斜により該支持面67aと係合面の基端との軸方向距離が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるのに伴って、前記支持面67aの半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるように形成される。
第4速用駆動歯車37′のシフタ65側の面には、円筒状の支持筒部78が一体に突設されており、シフタ65が備える突状の前記係合部77…を係合させ得る係合部76…が、前記支持筒部78の内周に連なるようにして第4速用駆動歯車37′のシフタ65側の面からシフタ65側に突出される。
この第2実施例によれば、第1および第2ドッグクラッチC1′,C2′では、軸方向位置を一定として配置される第1回転体である第5速用駆動歯車39′および第4速用駆動歯車37′と、第1回転体に対して近接、離反可能である第2回転体としてのシフタ65とが同軸に対向して配置され、第5速用駆動歯車39′およびシフタ65、ならびに第4速用駆動歯車37′およびシフタ65には、相互に係合する係合69…,70…;76…,77…が複数ずつ設けられており、係合部69…,70…;76…,77…のうち少なくとも一方70…,77…が、支持面66a,67aから突出する突状の係合部として形成されるのであるが、これら係合部70…,77…の周方向両側の係合面と、前記支持面66a;67aとの間に設けられるフィレット部71…,78…の曲率半径が、前記支持面66a,67aの傾斜により該支持面66a,67aと前記係合面の基端との軸方向距離が徐々に大きくなるのに伴って、支持面66a,67aの半径方向外方または内方に向かうにつれて徐々に大きくなるように形成されている。
このような第1および第2ドッグクラッチC1′,C2′の構成によれば、係合部69…,70…;76…,77…同士の係合面積が小さくならないように、しかも突状の係合部70…,77…が設けられる回転体であるシフタ65の大型化を回避し得るようにしつつ、フィレット部71…,78…が、支持面66a,67の半径方向の曲率半径を徐々に大きくなるように変化させて応力集中を緩和することができ、シフタ65の軽量化を図ることができる。
またシフタ65にメインシャフト12がスプライン嵌合され、前記フィレット部71…の横断面の曲率半径が支持面66aの半径方向内方に向かうにつれて漸次大きくるので、突状の係合部70…が設けられるシフタ65およびメインシャフト12間での動力伝達によって支持面66aの半径方向に沿う内方側でフィレット部71…の応力集中が大きくなるのに対応して、フィレット部71…の前記半径方向内方側の曲率半径を大きくすることによって、応力集中を効果的に緩和することができる。
また第2ドッグクラッチC2′では、突状の係合部77…が、支持面67aの外周よりも半径方向内方に間隔をあけた位置で前記支持面67aに設けられるので、前記半径方向に沿って突状の係合部77…よりも外側の剛性が高くなるのであるが、前記フィレット部78…の横断面の曲率半径が、前記支持面67aの半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるので、突状の係合部77…の外側の応力集中を緩和することができる。
さらに第1ドッグクラッチC1′において、第5速用駆動歯車39′には、シフタ65に設けられている突状の係合部70…を係合せしめる係合部69…が設けられるのであるが、それらの係合部69…は、半径方向外方に向かうにつれて前記突状の係合部70…が設けられるシフタ65から離反するように傾斜して第5速用駆動歯車39′に設けられたテーパ状の支持部74の周方向複数個所にシフタ65と対向して設けられるものであり、突状ではない係合部69…および支持部74間のフィレット部の曲率半径を大きく設定するようにし、突状ではない係合部69…の応力集中を簡易な構成で緩和することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
第1実施例の常時噛合式歯車変速機の縦断面図である。 第1シフタを図1の2−2線に沿う方向から見た図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の4矢視方向から見た斜視図である。 第2実施例の常時噛合式歯車変速機の一部を示す縦断面図である。
12・・・回転軸であるメインシャフト
13・・・回転軸であるカウンタシャフト
32・・・第1回転体である第1速用被動歯車
34・・・第1回転体である第2速用被動歯車
36・・・第1回転体である第3速用被動歯車
37,37′・・・第1回転体である第4速用駆動歯車
37a,44a,45a,57a,66a,67a・・・支持面
39,39′・・・第1回転体である第5速用駆動歯車
41・・・第2回転体である第1シフタ
42・・・第2回転体である第2シフタ
43・・・第2回転体である第3シフタ
47,48,53,54,61,62,69,70,76,77・・・係合部
49,55,56,63,71,78・・・フィレット部
52,74・・・支持部
60・・・係合面
60a・・・係合面の基端
65・・・第2回転体であるシフタ
C1,C1′,C2,C2′,C3,C4,C5・・・ドッグクラッチ

Claims (5)

  1. 軸方向位置を一定として配置される第1回転体(32,34,36,37,37′,39,39′)と、第1回転体に対する近接、離反を可能とした第2回転体(41,42,43,65)とが同軸に対向して配置され、第1および第2回転体には、第1回転体への第2回転体の近接時に相互に係合する係合部(47,48,53,54,61,62,69,70,76,77)が複数ずつ各々周方向に間隔をおいて設けられ、両係合部のうち少なくとも一方が、第1および第2回転体相互対向面の少なくとも一方に形成されリング状の支持面(44a,37a,45a,57a,66a,67a)から軸方向に突出する突状の係合部(48,53,54,62,70,77)として形成されるドッグクラッチにおいて、
    周方向で隣り合う前記突状の係合部(48,53,54,62,70,77)間で前記支持面(44a,37a,45a,57a,66a,67a)は、半径方向一方側に向かって軸方向一方に傾斜した傾斜部を有しており、
    前記突状の係合部(48,53,54,62,70,77)の周方向両側の側面のうち少なくとも一方に形成されて前記回転軸線を含む平面に沿って放射状に延びる平坦な係合面(60)と、前記支持面(44a,37a,45a,57a,66a,67a)との間に、第1および第2回転体の回転軸線に直交する平面上に設定される前記係合面(60)の基端(60a)に滑らかに連なるようにしてフィレット部(49,55,56,63,71,78)が設けられ、
    前記支持面(44a,37a,45a,57a,66a,67a)の前記傾斜により、その支持面(44a,37a,45a,57a,66a,67a)と前記係合面(60)の前記基端(60a)との軸方向距離が前記半径方向一方側に向かうにつれて徐々に大きくなり、且つ前記フィレット部の横断面の曲率半径が前記半径方向一方側に向かうにつれて徐々に大きくなることを特徴とするドッグクラッチ。
  2. 第1および第2回転体のうち前記突状の係合部(48,70)が設けられる回転体(41,42,65)に、相対回転を不能とするとともに軸方向相対移動を可能として回転軸(12,13)がスプライン嵌合され、前記支持面(44a,66a)の前記傾斜部が、該支持面(44a,66a)と前記係合面(60)の前記基端(60a)との軸方向距離が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなるように設けられて、前記フィレット部(49,71)の横断面の曲率半径が半径方向内方に向かうにつれて徐々に大きくなることを特徴とする請求項1記載のドッグクラッチ。
  3. 前記フィレット部(49)の一部が、前記突状の係合部(48)よりも前記支持面(44a)の半径方向に沿う内方に配置されることを特徴とする請求項1または2記載のドッグクラッチ。
  4. 前記突状の係合部(53,54,62,67)が、前記支持面(37a,45a,57a,67a)の外周よりも半径方向内方に間隔をあけた位置で前記支持面(37a,45a,57a,67a)に突設され前記支持面(37a,45a,57a,67a)の前記傾斜部が、該支持面(37a,45a,57a,67a)と前記係合面(60)の前記基端(60a)との軸方向距離が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなるように設けられて、前記フィレット部(55,56,62,78)の横断面の曲率半径が半径方向外方に向かうにつれて徐々に大きくなることを特徴とする請求項1または記載のドッグクラッチ。
  5. 第1および第2回転体のうちの一方の回転体(41,65)のみに前記突状の係合部(48,70)が設けられると共に、その他方の回転体(39,39′)に、半径方向外方に向かうにつれて前記一方の回転体(41,65)から離反するように傾斜したテーパ状の支持部(52,74)が設けられ、この支持部(52,74)の、前記一方の回転体(41,65)との対向面に、前記突状の係合部(48,70)を係合させる突状ではない前記係合部(47,69)が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のドッグクラッチ。
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