JP4995945B2 - コンクリート床版端部下面の補修工法 - Google Patents

コンクリート床版端部下面の補修工法 Download PDF

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Description

本発明は橋梁における橋台又は橋脚に支持されたコンクリート床版端部下面の補修工法に関する。
橋梁における橋台又は橋脚に支持されたコンクリート床版の端部下面は、同床版の端面からの雨水の漏水により湿潤しやすいことと、風通しが悪いことが重なって同所の劣化が進行し易く、同所の局部的な補修工事が必要となる。
従来経年劣化したコンクリート床版端部下面の補修工法として、コンクリート床版端部下面の表層コンクリートを除去して補強筋を露出させ、該表層コンクリート除去面下に補修モルタル充填空間を画成する型枠を設置し、同空間内の上記補強筋下にモルタル注入ホースを挿入し補修モルタルを注入して同空間内に補修モルタルを充填する補修工法が採られている。
上記従来の補修工法においてはモルタル注入ホースから注入された補修モルタルは自身の特性により拡充して充填されることとなるが、斯かる自然拡充では既設面たる表層コンクリート除去面と露出した補強筋上側との間のような狭小空間に補修モルタルが十分に拡充することが困難であった。
その為、図1に示すように、上記コンクリート床版1端部の上記表層コンクリート除去面6と露出補強筋7上側との間の狭小空間に補修モルタル18が回り込まず、同所に空洞33を生成した状態で補修モルタル18が硬化し、該充填した補修モルタル18と既設面たる表層コンクリート除去面6との付着力が弱くなってしまう恐れを有している。
本発明は表層コンクリート除去面(既設面)に補修モルタルを均密に充填することができると共に、補強筋上側にも均密に充填して同補強筋を補修モルタル内に埋設することができ、強い付着力で表層コンクリート除去面(既設面)に補修モルタルを付着することができるコンクリート床版端部下面の補修工法を提供する。
具体的には、コンクリート床版端部下面の表層コンクリートを除去して該表層コンクリート除去面から補強筋を露出させ、該表層コンクリート除去面下に補修モルタル充填空間を画成する型枠を設置して該補修モルタル充填空間内に上記補強筋を内在せしめ、同空間内の上記補強筋下にモルタル注入ホースを挿入して補修モルタルを注入すると共に、同空間内の上記補強筋下に上記モルタル注入ホースで注入された補修モルタルの拡充を制限する定規部材を挿入し、上記モルタル注入ホースと上記定規部材を同空間内で移動させつつ上記補修モルタルの注入動作を繰り返し、上記定規部材による注入モルタルの拡充の制限により同注入モルタルの上記補強筋周りへの回り込みを促し同注入モルタル内に上記補強筋を埋設する。
好ましくは、上記定規部材と上記補強筋との間に遊隙を存し上記注入モルタルの一部を該遊隙を通し上記補強筋周りへ回り込ませる。
適例として、上記定規部材は上記モルタル注入ホースから注入された補修モルタルの注入側と反対方向への拡充を制限する第一定規と上記注入された補修モルタルの注入側の側方への拡充を制限する第二定規とから成るものとする。
又他例として、上記補修モルタル充填後、上記型枠をジャッキアップして該補修モルタルを上記表層コンクリート除去面に向けて押し上げる。
本発明は上記定規部材による注入モルタルの拡充制限によって同注入モルタルを上記補修モルタル充填空間の上方に位置する補強筋方向に導いて同注入モルタルの上記補強筋周りへの回り込みを促し同注入モルタル内に上記補強筋を埋設して、既設面たる表層コンクリート除去面と新たに充填した補修モルタルとの界面における空洞の生成を防止し、充填した補修モルタルを強い付着力で表層コンクリート除去面に付着させることができる。
又上記定規部材と上記補強筋との間に遊隙を存し上記注入モルタルの一部を該遊隙を通し上記補強筋周りへ回り込ませることにより、上記注入モルタルの同補強筋下側からの回り込みを促し上記界面における空洞の生成を確実に防止する。
適例として、上記定規部材は上記モルタル注入ホースから注入された補修モルタルの注入側と反対方向への拡充を制限する第一定規と上記注入された補修モルタルの注入側の側方への拡充を制限する第二定規で注入モルタルの拡充を効果的に制限し、該注入モルタルの補強筋周りへの回り込みを確実に促し上記界面における空洞の生成を確実に防止する。
他例として上記補修モルタル充填後、上記型枠をジャッキアップして該補修モルタルを上記表層コンクリート除去面に向けて押し上げることにより、補修効果を向上する。
従来の橋梁におけるコンクリート床版下面の補修工法で充填した補修モルタルを示す断面図。 本発明の橋台に支持されたコンクリート床版端部下面の補修工法における表層コンクリート除去帯域を形成する工程を示す断面図。 本発明の橋脚に支持されたコンクリート床版端部下面の補修工法における表層コンクリート除去帯域を形成する工程を示す断面図。 本発明の橋台に支持されたコンクリート床版端部下面の補修工法における合成樹脂発泡プレートに代表される型板の挿入工程を示す断面図。 本発明の橋脚に支持されたコンクリート床版端部下面の補修工法における合成樹脂発泡プレートに代表される型板の挿入工程を示す断面図。 上記橋台又は橋脚に支持されたコンクリート床版端部下面の補修工法における型枠設置工程を示す断面図。 ウォータージェット装置によるコンクリート床版端部下面のハツリ作業を説明する断面図。 補修モルタル充填空間内の補強筋下にモルタル注入ホースと定規部材とを挿入した状態を示す平面図。 補修モルタル充填空間内に補修モルタルを注入して充填する工程を上側から示す断面図。 補修モルタル充填空間内に補修モルタルを注入して充填する工程をコンクリート床版の橋幅方向の一端側から示す断面図。 補修モルタル充填空間内に補修モルタルを注入して充填する工程をコンクリート床版端面側から示す断面図。 堰板で型枠の開口を塞いだ状態を示す説明図。 Aは本発明に係る橋梁におけるコンクリート床版端部下面の補修工法で充填した補修モルタルを上側から示す断面図、Bは本発明に係る橋梁におけるコンクリート床版端部下面の補修工法で充填した補修モルタルをコンクリート床版の橋幅方向の一端側から示す断面図。 Aは型枠をジャッキアップする他例をコンクリート床版の橋幅方向の一端側から示す断面図、Bは型枠をジャッキアップする他例をコンクリート床版端面側から示す断面図。 ジャッキを示す斜視図。
以下本発明に係るコンクリート床版端部下面の補修工法の最良の実施形態を図2A1乃至図9に基づいて説明する。
<図2A1,図3参照>
コンクリート床版1が橋台2に支持されている場合には、同コンクリート床版1の端部下面の補修個所に対して、上記橋台2の床版支持座面3と同支持座面3に支持されたコンクリート床版1の端部下面間に画成される第一遊間4にウォータージェット装置5の高圧水噴射ノズル5bを挿入し、該高圧水噴射ノズル5bによる高圧水噴射にて上記コンクリート床版1の端部下面の表層コンクリートを所要の深さと所要の幅に亘りハツって除去し、該表層コンクリート除去面6から表層コンクリートに埋設された補強筋7を露出させて表層コンクリート除去帯域8を形成する。
<図2A2,図3参照>
コンクリート床版1が橋脚2’に支持されている場合には、同コンクリート床版1の端部下面の補修個所に対して、上記橋脚2’の床版支持座面3と同支持座面3に支持されたコンクリート床版1の端部下面間に画成される第一遊間4にウォータージェット装置5の高圧水噴射ノズル5bを挿入し、該高圧水噴射ノズル5bによる高圧水噴射にて上記コンクリート床版1の端部下面の表層コンクリートを所要の深さと所要の幅に亘りハツって除去し、該表層コンクリート除去面6から表層コンクリートに埋設された補強筋7を露出させて表層コンクリート除去帯域8を形成する。
図3に示すように、上記ウォータージェット装置5はノズルパイプ5aの先端に同パイプ5aの軸線と直交する方向に高圧水を噴射するノズル5bを設け、該ノズル5bを有するノズルパイプ5aを軸線方向に直線往復動可に支持すると共に、軸線を中心に扇形往復動可に支持し、該ノズルパイプ5aのノズル5bを直線往復動と扇形往復動させながら、更には装置5全体を橋幅方向に移動しながら、ノズルパイプ5aを通じ供給された高圧水をノズル5bから被ハツリ面に向け噴射し、ハツリ作業を遂行し表層コンクリートを除去する。
本発明においては上記表層コンクリート除去作業後、露出補強筋7の錆を除去する工程、並びに露出補強筋7の表面を防錆処理する工程を介在することを妨げない。
上記ウォータージェット装置5は補強筋7の露出と共に、その表面の錆を良好に除去することができ、別工程の錆除去作業を行わない場合を含む。
<図2B1参照>
好ましくは、コンクリート床版1が橋台2に支持されている場合には、該コンクリート床版1端面と上記橋台2の床版支持座面3内端の立ち上がり面9との間に画成された第二遊間10に上記第一遊間4を通じて曲げ弾性を有する型板11を反り曲げながら挿入し、該型板11を上記表層コンクリート除去帯域8の前端開放面と上記第一遊間4の前端面に亘り立ち上げる。
<図2B2参照>
コンクリート床版1が橋脚2’に支持されている場合には、該コンクリート床版1端面と隣接コンクリート床版1’端面との間に画成された第二遊間10に上記第一遊間4を通じて曲げ弾性を有する型板11を反り曲げながら挿入し、該型板11を上記表層コンクリート除去帯域8の前端開放面と上記第一遊間4の前端面に亘り立ち上げる。
適例として、上記図2B1と図2B2における型板11として合成樹脂発泡プレートを用いる。又該合成樹脂発泡プレートとしては、緩衝材等として既知の発泡スチロールを適用する。該発泡スチロールは曲げ弾性と圧縮弾性に富み、上記第二遊間10への挿入を容易にし、以下に述べる型枠13の端面との密着性を確実に得ることができる。
上記発泡スチロールに代表される合成樹脂発泡プレートは第一遊間4から第二遊間10内へ反り曲げながら押し込んで挿入し容易に立ち上げることができる。
更に好ましくは、この合成樹脂発泡プレートを上記第二遊間10内へ圧縮しつつ圧入し、該発泡プレートの一側面を上記橋台2の立ち上がり面9に圧縮による反発力で密着させると共にコンクリート床版1端面に密着させる。
同様に型板11たる合成樹脂発泡プレートを上記第二遊間10内へ圧縮しつつ圧入し、該発泡プレートの一側面を橋脚2’に支持された隣接コンクリート床版1’の端面に圧縮による反発力で密着させると共に補修対象となるコンクリート床版1端面に密着させる。
上記型板11及び型板11たる合成樹脂発泡プレートの下端面は、橋台2又は橋脚2’の床版支持座面3上に支持せしめる。
<図2C参照>
次に上記表層コンクリート除去面6下に上記表層コンクリート除去帯域8の下部開放面に対向して補修モルタル充填空間12を画成する型枠13を設置して該補修モルタル充填空間12内に補強筋7を内在せしめる。
上記型枠13はその前端面を上記型板11の表面に当接し密閉する。
上記型枠13は支持根太14の上面に合板15を打設した構造を有し、該支持根太14を床版支持座面3上に支持して合板15にて表層コンクリート除去帯域8の下部開放面の一部を覆い上記補修モルタル充填空間12を画成する。同時に上記表層コンクリート除去帯域8の橋幅方向の端部開放面を型枠13の橋幅方向の端部に打設した合板15にて閉塞する。尚上記型枠13の橋長方向後端は開口16を有することとなる。
<図4参照>
次に上記型枠13で画成された補修モルタル充填空間12内の露出補強筋7下に上記開口16からモルタル注入ホース17を挿入して補修モルタル18を注入すると共に、同空間12内の露出補強筋7下に上記モルタル注入ホース17で注入された補修モルタル18の拡充を制限する定規部材19A・19Bを挿入し、当該モルタル注入ホース17と定規部材19A・19Bを同空間12内の露出補強筋7下で移動させつつ補修モルタル18の注入動作を繰り返す。
上記モルタル注入ホース17はその先端部分17aが扁平形状を呈し該先端部分17aに斜め上方に開口した注入口17bを備えた構造を有し、該注入口17bから補修モルタル18を斜め上方に注入する。
<図4,図5A,図5B参照>
上記定規部材の一方の第一定規19AはT字状を呈しその幅方向に延びる拡充制限面20aを有する制限部20と該制限部20と交差する方向に延びる操作部21とを備え、上記拡充制限面20aで上記モルタル注入ホース17から注入された補修モルタル18の注入側と反対方向への拡充X、即ち注入口17bが存する橋長方向前端側とは反対の後端方向への拡充Xを制限しつつ上記操作部21を把持して移動することができる。
上記第一定規19Aの拡充制限面20aにより注入側と反対方向への拡充Xを制限された上記注入モルタル18は上方に導かれて拡充し表層コンクリート除去面6に均密に付着すると共に該表層コンクリート除去面6と橋幅方向に延びる補強筋7’上側の間の狭小空間を含めた同補強筋7’周りへの回り込みZを促され充填される。
<図4,図5A,図5C参照>
又上記定規部材の他方の第二定規19Bは角柱状を呈し一端側の側面に軸方向に延びる拡充制限面22aを有する制限部22を備えると共に他端側に操作部23を備え、上記拡充制限面22aで上記モルタル注入ホース17から注入された補修モルタル18の注入側の側方への拡充Y、即ち注入口17bが存する橋長方向前端側の側方への拡充Yを制限しつつ上記操作部23を把持して移動することができる。
上記第二定規19Bの拡充制限面22aにより注入側の側方への拡充Yを制限された上記注入モルタル18は上方に導かれて拡充し表層コンクリート除去面6に均密に付着すると共に該表層コンクリート除去面6と橋長方向に延びる補強筋7’’上側の間の狭小空間を含めた同補強筋7’’周りへの回り込みZを促され充填される。
上記第一定規19Aと第二定規19Bが協働して注入モルタル18の拡充を効果的に制限し、同注入モルタル18の上記補強筋7周りへの回り込みZを促し同注入モルタル18内に上記補強筋7を埋設する。
本発明は上記第一定規19A・第二定規19Bのいずれか一方のみで拡充制限を行う場合を含む。又この場合には上記第一定規19A・第二定規19Bの夫々の制限部20又は22を延長し各々が有する拡充制限面20a又は22aを延長して注入モルタル18の拡充制限を行うことを排除しない。
又上記定規部材19A・19Bと上記補強筋7下側との間に遊隙24を存することにより、上記注入モルタル18の一部が該遊隙24を通し補強筋7の下側からも同補強筋7周りへの回り込みZを促されつつ充填される。
上記注入動作は初めに上記モルタル注入ホース17の注入口17bから補修モルタル18を注入しつつ、該モルタル注入ホース17と定規部材19A・19Bを上記型枠13の開口16へ向かって橋長方向に沿って徐々に後退させて上記開口16縁まで補修モルタル18を注入し充填する。
<図6参照>
上記充填後、上記型枠13の後端縁に単数又は複数の堰板25をビス26で固定し上記充填した補修モルタル18の上記開口16からの漏出を防止する。上記堰板25はその下端のみをビス止めし後方撓み可能に固定して補修モルタル18の充填圧を吸収する。
次いで、上記モルタル注入ホース17と定規部材19A・19Bを上記補修モルタル充填空間12の未充填部に挿入する。即ち、上記モルタル注入ホース17と定規部材19A・19Bを橋幅方向に移動しつつ挿入し上記初期注入動作と同様に上記モルタル注入ホース17と上記定規部材19A・19Bとを上記型枠13の開口16へ向かって橋長方向に沿って徐々に後退させながら補修モルタル18を注入し充填する。
上記充填後、上記初期注入動作と同様に上記型枠13の後端縁に単数又は複数の堰板25をビス26で後方撓み可能に固定し上記充填した補修モルタル18の上記開口16からの漏出を防止する。尚上記した各堰板25は補修モルタル18が完全に硬化していなくても、漏出の恐れがない程度に硬化した状態で取り外す。
<図7参照>
以上のような注入動作を繰り返し、最終的に上記補修モルタル充填空間12全体に補修モルタル18を均密に充填する。
上記補修モルタル18の充填は表層コンクリート除去帯域8の橋長方向の前段側と後段側において複数回に分けて行う。同様に補修モルタル18の充填は表層コンクリート除去帯域8の橋幅方向の一端側と他端側間において複数回に分けて行うことを妨げない。
又コンクリート床版1の端部下面の表層コンクリート除去帯域8は床版支持座面3と対向する領域から、該支持座面3の橋長方向後端を越えた領域に亘り形成し、この支持座面3の橋長方向後端を越えた表層コンクリート除去帯域8端部は補修モルタル18を高圧噴射にて充填し、型枠を用いずに盛り上げる。
上記補修モルタル18の硬化後、上記型枠13を除去し、上記型板11、該型板11を形成する合成樹脂発泡プレートを残存する。該残存した合成樹脂発泡プレートはその圧縮弾性により上記コンクリート床版1の温度変化による伸びを吸収せしめることができる。
上記補修モルタル18の充填硬化後、その表面を通常モルタルを塗布して平滑に仕上げることができる。
上記補修モルタル18としては、既知のセメントモルタルにアクリル系樹脂又はエポキシ系樹脂等の合成樹脂を配合したポリマーセメントモルタルを用いる。特にビニロン繊維又はポリエチレン繊維の短繊維を混入した補強繊維入りポリマーセメントモルタルを用いる。
上記モルタル18は流動性の低い高濃度の可塑性モルタルに調整し、好ましくはテーブルフロー値が120mm〜200mmのモルタルに調整する。尚該下限値と上限値間を「〜」で示した数値範囲は、該下限値と上限値間の全ての数値(整数値と小数値)を表したものである。
上記補修モルタル18としては、ポリマーセメントモルタル、特にビニロン繊維又はポリエチレン繊維の短繊維を混入した補強繊維入りのポリマーセメントモルタルを用いることにより、該補強繊維を補強筋7周面に絡みつかせ補修強度を増長できる。
上記コンクリート床版1端部下面の補修工法において、上記補修モルタル18の自然拡充を定規部材19A・19Bで制限することにより、同モルタル18を補強筋7周面並びに表層コンクリート除去面6に均密に充填し、更には補強筋7の上側への良好な回り込みZを促して同補強筋7を注入モルタル18内に埋設し、補修強度を確保できる。
又上記補強繊維入りのポリマーセメントモルタルを用いた場合には、上記補修モルタル18の拡充を制限しつつ同補修モルタル18を充填することにより補強繊維が補強筋7の周面に十分に絡みつき、補修強度を更に向上せしめる。
以上の通り、本発明は上記定規部材19A・19Bによる注入モルタル18の拡充X・Yの制限によって同注入モルタル18を上記補修モルタル充填空間12の上方に位置する補強筋7方向に導いて同注入モルタル18の上記補強筋7周りへの回り込みZを促し同注入モルタル18内に上記補強筋7を埋設して、既設面たる表層コンクリート除去面6と新たに充填した補修モルタル18との界面における空洞の生成を防止し、充填した補修モルタル18を強い付着力で表層コンクリート除去面6に付着させることができる。
又上記定規部材19A・19Bと上記補強筋7下側との間に遊隙24を存し上記注入モルタル18の一部を該遊隙24を通し上記補強筋7周りへ回り込ませることにより、上記注入モルタル18の同補強筋7下側からの回り込みZを促し上記界面における空洞の生成を確実に防止する。
<図8,図9参照>
又他例として、上記型枠13下に支持根太14を介して複数のジャッキ27を橋幅方向に並列して床版支持座面3上に設置し上記型枠13をジャッキアップする。該ジャッキアップは上記した補修モルタル18の充填後、同補修モルタル18が未硬化の状態で行う。
上記ジャッキ27は基台部材28と、昇降部材30と、該基台部材28と昇降部材30間に差し込む楔形部材29を重ね配置した低背構造を有し、上記楔形部材29を深く差し込むことにより上記昇降部材30が昇動する。
具体的には、上記ジャッキ27は上記基台部材28一端に設けたナット部31と該ナット部31に螺合するネジ軸32とを備え、該ネジ軸32を回転させて上記楔形部材29側に送り出し同ネジ軸32先端により上記楔形部材29を押すことにより、同楔形部材29を基台部材28と昇降部材30間に深く差し込む。
上記ジャッキ27で上記型枠13をジャッキアップすることにより、該型枠13と共に上記充填した補修モルタル18を表層コンクリート除去面(既設面)6に向けて押し上げることができ、該既設面6と充填補修モルタル18との界面における空洞の生成を確実に防止する。
又上記ジャッキ27を低背構造としたことにより、型枠13下面と橋台2又は橋脚2’の支持座面3との間が狭い場合でも有効に設置でき、上記型枠13をジャッキアップできる。又ジャッキアップ作業においては、ネジ軸32を回転させるだけで簡単に行うことができる。
上記ジャッキ27は充填した補修モルタル18の硬化後、型枠13と共に取り外す。
1…コンクリート床版、1’…隣接コンクリート床版、2…橋台、2’…橋脚、3…床版支持座面、4…第一遊間、5ウォータージェット装置、5a…ノズルパイプ、5b…高圧水噴射ノズル、6…表層コンクリート除去面(既設面)、7…補強筋、7’…橋幅方向に延びる補強筋、7’’…橋長方向に延びる補強筋、8…表層コンクリート除去帯域、9…立ち上がり面、10…第二遊間、11…型板、12…補修モルタル充填空間、13…型枠、14…支持根太、15…合板、16…開口、17…モルタル注入ホース、17a…先端部分、17b…注入口、18…補修モルタル(注入モルタル)、19A…第一定規(定規部材)、19B…第二定規(定規部材)、20…制限部、20a…拡充制限面、21…操作部、22…制限部、22a…拡充制限面、23…操作部、24…遊隙、25…堰板、26…ビス、27…ジャッキ、28…基台部材、29…楔形部材、30…昇降部材、31…ナット部、32…ネジ軸、33…空洞、X…補修モルタルの注入側と反対方向への拡充、Y…補修モルタルの注入側の側方への拡充、Z…注入モルタルの回り込み。

Claims (4)

  1. コンクリート床版端部下面の表層コンクリートを除去して該表層コンクリート除去面から補強筋を露出させ、該表層コンクリート除去面下に補修モルタル充填空間を画成する型枠を設置して該補修モルタル充填空間内に上記補強筋を内在せしめ、同空間内の上記補強筋下にモルタル注入ホースを挿入して補修モルタルを注入すると共に、同空間内の上記補強筋下に上記モルタル注入ホースで注入された補修モルタルの拡充を制限する定規部材を挿入し、上記モルタル注入ホースと上記定規部材を同空間内で移動させつつ上記補修モルタルの注入動作を繰り返し、上記定規部材による注入モルタルの拡充の制限により同注入モルタルの上記補強筋周りへの回り込みを促し同注入モルタル内に上記補強筋を埋設することを特徴とするコンクリート床版端部下面の補修工法。
  2. 上記定規部材と上記補強筋との間に遊隙を存し上記注入モルタルの一部を該遊隙を通し上記補強筋周りへ回り込ませることを特徴とする請求項1記載のコンクリート床版端部下面の補修工法。
  3. 上記定規部材は上記モルタル注入ホースから注入された補修モルタルの注入側と反対方向への拡充を制限する第一定規と上記注入された補修モルタルの注入側の側方への拡充を制限する第二定規とから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載のコンクリート床版端部下面の補修工法。
  4. 上記補修モルタル充填後、上記型枠をジャッキアップして該補修モルタルを上記表層コンクリート除去面に向けて押し上げることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコンクリート床版端部下面の補修工法。
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