JP2005240382A - コンクリート構造物の下面補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い間隙しかない場所でも手作業に頼らず補修工事を実施することのできるコンクリート構造物の下面補修方法を提供すること。
【解決手段】コンクリート構造物の下面に発生したコンクリート劣化部分をウォータージェットではつり、そのはつり作業の前又は後にそのはつり作業を行った部分の下方に支え部材を設置し、乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付けによりそのはつり部分にモルタルを充填する、ことを含むコンクリート構造物の下面補修方法。
【選択図】 図11

Description

発明の属する技術分野
本発明は、コンクリート構造物の下面の劣化部分を除去して新規にモルタル又はコンクリートを充填する補修に係る技術分野に属する。
従来の技術
従来、コンクリート構造物の補修技術としては、例えば、特開平11−217943号公報及び特開平2002−167976号公報に開示の技術がある。
特開平11−217943号公報に開示されたコンクリート構造物の補修技術は、コンクリート構造物の下面に発生した劣化部分にウォータージェットを噴射して劣化部分を除去した後、はつられた部分にコンクリートを噴射して充填する。ウォータージェットを噴射するノズルとコンクリートを噴射するノズルとは、コンクリート構造物の下面の劣化部分の下方に配設されたレールに移動可能に支持されるものである。
特開平2002−167976号公報に記載された発明は、特開平11−217943号公報に記載された発明の改良に関する。橋台や橋脚上方のコンクリート床板の下面のように狭い補修間隙(通常10cm〜30cm程度)しかない場所が橋には数多く存在し、このような場所は特に雪の多い地方や凍結しやすい地方において、冬季の凍結防止のためにまかれる塩がコンクリート床板端部の伸縮目地部から進入する塩の影響を受けて、他の場所より劣化しやすい環境にある。しかし、特開平11−217943号公報に開示の技術では、ウォータージェットを噴射するノズルとコンクリートを噴射するノズルとを移動可能にするレールの配設が狭い補修間隙には不可能で補修が実施できなかった。
したがって、現状では橋台及び橋脚上面とコンクリート床板下面の狭い隙間部分が劣化すると、ウォータージェットを手作業で間隙に近づけ、劣化部分のはつり作業を行うしか補修の方法がなく、効率が悪いために劣化状態のまま放置される場合も多いという問題があった。
特開平2002−167976号公報に記載された発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、狭い間隙しかない場所でも手作業に頼らず補修工事を実施することのできるコンクリート構造物の下面補修装置と、その下面補修方法を提供することを課題とする。
しかしながら、特開平2002−167976号公報に記載された発明では、補修用に使用するモルタルは、可塑性モルタルであり、その可塑性モルタルを通常のホースから押し出して、はつり作業を行った部分に充填する方法であった。一般に橋を構成するコンクリート構造物には、鉄筋が使用されている。劣化部分のはつり作業を行った空間には、鉄筋が存在する場合がある。鉄筋が存在する空間にホースで可塑性モルタルを押し出しても、その鉄筋の裏側に完全にその可塑性モルタルが行き届かない場合がある。その工事する場所は、例えば、橋の下側なので、人が手を伸ばしてもその鉄筋の裏側まで手が届かない。
前述の課題を解決するため、本発明に係るコンクリート構造物の下面補修方法は、次のような手段を採用する。
本発明は、コンクリート構造物の下面に発生したコンクリート劣化部分をウォータージェットではつり、そのはつり作業の前又は後にそのはつり作業を行った部分の下方に支え部材を設置し、乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付けによりそのはつり部分にモルタルを充填する、ことを含むコンクリート構造物の下面補修方法に関する。
そのはつりは、ウォータージェット噴射装置を支持する支持ベースと、支持ベースに沿って移動するスライダーと、ウォータージェットが供給される供給パイプと、供給パイプの先端部に取付けられウォータージェットを噴射するノズルとを備えたウォータージェット噴射装置を、その劣化した下方を移動させながら行なっても良い。
その吹き付けは、先端が曲がっているノズルを使用して行っても良い。
コンクリート構造物の劣化部分のはつり作業を行った部分にほとんどの場合、鉄筋が存在する。
本発明で使用する「乾式吹き付け」とは、空気で乾いたモルタルをポンプで圧送して吹き付け口で水(一般に例えば約17%)を加えて吹く付けを行うことを意味する。
本発明で使用する「湿式吹き付け」とは、モルタルを水(一般に例えば約18%)で
練った物をポンプで圧送して吹き付け口で空気を吹き付ける方法を意味する。
本発明で使用する「セミ湿式吹き付け」とは、空気でモルタル成分が圧送できる範囲の水(一般に例えば約3%)を入れてモルタルを圧送して吹きつけ口で水を追加(一般に例えば約14%)して吹きつけを行うことを意味する。
乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け及び湿式吹き付けのいずれの方法もモルタルを目的物に吹き付ける場合、必ず空気を使用する。そのためにその吹き付けられたモルタルは、はつり作業が行われたコンクリート構造物の鉄筋の裏側にも達する。
この手段では、コンクリート構造物の下面に設置されたウォータージェット噴射装置の支持ベースに沿って移動するスライダーによりモルタル吹き付け用のノズルを移動させることにより、コンクリート構造物の下面のはつり作業が行われた劣化部分にモルタルを充填することが好ましい。
また、ウォータージェット噴射装置を支持する支持ベースと、支持ベースに沿って移動するスライダーと、スライダーに連結されウォータージェットが供給される供給パイプと、供給パイプの先端部に取付けられウォータージェットを噴射するノズルとを備えたウォータージェット噴射装置が、コンクリート構造物の下面に下方からの押付力で固定されることが好ましい。
この手段では、ウォータージェット噴射装置の支持ベースはコンクリート構造物の下面に下方から押し付けられて固定され、コンクリート構造物の下面に設置された支持ベースに沿って移動するスライダーにより供給パイプが移動し、ウォータージェットが供給される供給パイプの移動に伴って先端部のウォータージェットェットを噴射するノズルが移動することにより、コンクリート構造物の下面の劣化部分をはつる。
また、コンクリート構造物の下面補修装置において、スライダーの移動を制御する遠隔操作部が備えられていることが好ましい。
さらに、前述の課題を解決するため、本発明に係るコンクリート構造物の下面補修方法は、次のような手段を採用する。
即ち、コンクリート構造物の下面の間隙部に発生したコンクリート劣化部分に対し、狭い隙間にウォータージェットノズルを挿入可能なウォータージェット噴射装置を用いてそのノズル部を挿入し、ウォータージェットを噴射してはつり作業を行い、このはつり空間にモルタルを吹き付けて充填することが好ましい。
この手段では、コンクリート構造物の下面の間隙部にウォータージェット噴射装置の先端部を挿入し、コンクリート劣化部分をはつり作業を行い、はつられた部分にモルタルが吹き付けられて充填されることが好ましい。
また、コンクリート構造物の下面の間隙部に発生したコンクリート劣化部分に対し、狭い隙間にウォータージェットノズルを挿入可能なウォータージェット噴射装置を用いてそのノズル部を挿入し、ウォータージェットを噴射してはつり作業を行い、このはつり空間に対し型枠で下方を閉塞し、その最奥部にモルタルを充填するためのホースを挿入し、このモルタルの充填圧力でホースを最奥部から順次後退させてはつり空間にモルタルを吹付充填することが好ましい。
この手段では、コンクリート構造物の下面の間隙部にウォータージェット噴射装置の先端部を挿入し、コンクリート劣化部分をはつる。そして、はつられた部分に対し、型枠で下方を閉塞し奥から順にモルタルを充填しながらホースを後退させ、空気の混入を防止することが好ましい。
また、コンクリート構造物の下面補修方法において、ウォータージェット噴射装置は、下方からの押付力でコンクリート構造物の下面に固定され、前記ウォータージェットの挿入方向と直行する方向への移動は前記押付力を緩めて移動させることが好ましい。
この手段では、ウォータージェットの挿入方向と直行する方向へは前記押付力を緩めて移動させ、ウォータージェットの噴射によるはつり作業の範囲を拡張する。
発明の実施の形態
以下、本発明に係るコンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の好ましい実施の形態(1)を示すもので、橋台または橋脚Aの上方の補修対象であるコンクリート床板R(この上側が道路の路面)の下面Bの間隙部Sに対し、コンクリート構造物Rの下面補修装置1を設置し、この装置の構造と作用を説明する側面図である。なお、コンクリート床板Rは所定の間隔で設置された沓(シュウ)Fで橋台または橋脚Aに支えられている。
下面補修装置1は、ウォータージェット噴射装置10と、ウォータージェット噴射装置10をコンクリート床板Rの下面Bに下方からの押付力で固定するための支持部材13と、支持部材13と連結し下方からの押付力を受けウォータージェット10を支持する支持ベース14と、支持ベース14を地面から支えコンクリート床板Rの下面Bに押し付ける固定装置30とを備えている。
各構成要素を詳細に説明すると、ウォータージェット噴射装置10は、支持ベース14の上面の長さ方向に敷設されたレール15と、レール15に沿って移動するスライダー16と、スライダー16に連結されウォータージェットWが供給される供給パイプ18と、供給パイプ18にウォータージェットWを圧送する供給チューブ2と、高圧を発生させる圧送ポンプ等を備えたウォータージェット供給部3で構成される。
そのスライダー16は、支持ベース14の上を図1の左右方向に移動可能に設置され、図示しない油圧シリンダまたは電動モータ等によって直線駆動されることで、供給パイプ18を補修間隙Sに出し入れすることが可能な構成としている。また、ウォータージェットを広範囲に噴射可能なように、供給パイプ18を所定の角度で首振り回転する機構(図示しない)を備えている。これらの直線駆動及び首振り駆動のために、有線または無線で遠隔操作部19が接続されている。
支持ベース14は、鉄などの強度の高い材料でできており、また、固定装置30による押付力で変形せず、スライダー16の作動を阻害しないように剛性の高い構造としている。そして、固定装置30に支えられ、昇降台車20の昇降機能部21によりコンクリート床板Rの下面Bに支持部材13を介して押し付けられている。
固定装置30は、昇降台車20とスペーサ部材25で構成される。この昇降台車20は昇降機能部21の付いた運搬など各種作業に用いる台車である。この昇降台車20は移動用のローラ22を備え、その下部の足場には横ずれ防止のためにレール23が配設されている。なお、作業の安全性のために、強度の高い昇降台車とすることが望ましい。また、昇降台車20は図1では1台が図示されているが、左右の支持部材13の近傍に各一台、合わせて2台設けて安定的に支持するものとする。
また、スペーサ部材25は、昇降台車20の上向きの力を支持ベース14に伝えるためのスペーサであるので、垂直方向に強度及び剛性の高い材料と構造とし、鉄製のL字型鋼材を箱形に組み立てたものが重量の増加を防ぐので望ましい。スペーサ部材25の高さは、昇降台車20の昇降ストロークの範囲内で支持ベース14を支えられるように高さを決めたものとする。
供給パイプ18は、スライダー16に連結され、スライダー16の動きにより補修間隙Sに出し入れされる。その先端部にはウォータージェットWを噴射するノズル11が取付けられている。ウォータージェットWはノズルとはつり対象物の距離が大きくなるとはつりの能力が極度に低下するので、供給パイプ18のノズル11は、コンクリート床板Rの下面Bに出来るだけ接近するようなノズル先端形状を有する構造とする。
なお、下面補修装置1は、供給パイプ18を挿入させて狭い間隙の補修を行う構造としているので、作業に支障のない程度にできるだけ橋台または橋脚Aに接近させて設置する。
また、ウォータージェットWの噴射は、鉄筋を切断したり正常な躯体を損壊したりすることのないように、噴射圧力(好ましくは、90〜200MPa)と噴射量(好ましくは、50l/min以上)とを調整する。なお、必要に応じて、鉄筋の防錆材等を混入することも可能である。
次に、このコンクリート構造物の下面補修装置1を用いて下面Bを補修する方法を説明する。
図1に示すように下面補修装置1をコンクリート構造物Rの下面Bに設置した後、遠隔操作部19を操作することでスライダー16と連結された供給パイプ18を劣化部分Cに移動させる。そして、ウォータージェット供給部3で発生させた高圧のウォータージェットを供給チューブ2を介して供給パイプ18に供給する。
図2〜図6は、コンクリート構造物Rの下面の狭い間隙に発生した劣化部分Cを本発明のコンクリート構造物の下面補修装置1を用いて補修する方法を順に説明する図である。なお、この図では図1に示した沓(シュウ)Fのない部分をはつる状態を示している。
図2〜図3に示すように、劣化部分Cに対し、遠隔操作部19で供給パイプ18を間隙の最も奥へ進行させ、±45°以下、通常は±15°前後の角度でノズルの首振り駆動を行いながら入り口に向かって移動させ高圧のウォータージェットを噴射し、劣化部分Cをはつっていく。各種条件により入り口側からはつり作業を行った方が効率的な場合は、入り口側からはつり作業を行ってもよい。
通常、コンクリート構造物の下面Bの劣化部分Cは、1回の供給パイプ18の出し入れでははつり作業を完了出来ない場合が多いので、続けてその隣の劣化部分のはつり作業を行う。そのために、昇降台車20の昇降機能部21の押付力を緩め、昇降台車20をレール23の上を移動させ昇降台車20をスペーサ部材25とウォータージェット噴射装置10と一緒に図1紙面の前後方向の次のはつり作業を必要とする場所に移動させる。
新しい場所に移動後は、昇降台車20をレール23上で、昇降機能部21を上昇させその押付力でウォータージェット噴射装置10をその場所のコンクリート床板Rの下面Bに固定し、上述のはつり作業を再開する。
図4のように一定の領域で劣化部分Cのはつり作業が完了すると、供給パイプ18を元の位置に戻し、はつったゴミを間隙Sから取り除いた後、はつり空間Dの補修を以下のように行う。
はじめに捨て型枠4をコンクリート床板R端部の目地部7に設置する。この捨て型枠4は発泡スチロールなどの容易に伸縮できそのまま施工後に放置しても悪影響のない材料とする。そして、はつり空間Dに、モルタルMを充填する前に、当て板5を図4のようにモルタルMの充填状況を確認しやすいように少しずつ設置する。なお、当て板5は、はつり空間Dを補修後にその補修面が下面Bと同じ面になるように設置するのが望ましい。しかし、狭い空間であり施工上の制約からわずかにはみ出すこともあるが、性能上の問題はなく、隙間で外観上も関係はなく、支障はない。また、この当て板5は支え部材6で支えられる。なお、当て板5については、金属板、木板、合成樹脂板のいずれも選択が可能である。また、支え部材6は、当て板5に近接している橋台(橋脚)Aの上面に簡単に設置することができる。
続いて、図5に示すようにモルタルM注入用のホースHを挿入し、はつり空間Dの最も奥の部分からモルタルMを 乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付けにより充填する。ここでホースHはその先端部に金属などで剛性の高い部分を設けており、モルタルMの注入のコントロールがしやすいようになっている。そして、モルタルM自身の充填圧力でホースを最奥部から順次後退させていくことで、図6のように、はつり空間Dの全体にモルタルMを充填する。
その後、当て板5の入り口のモルタルMをコテ仕上げして、充填されたモルタルMを養生し乾燥硬化を待つ。そして、モルタルMの乾燥硬化の後には、支え部材6をはずし、当て板5を撤去して、補修工事が完了する。
はつり空間Dに注入されたモルタルMは、当て板5で支えられて脱落が防止され、また、はつり空間Dの最も奥の部分からモルタルMが充填されるため、はつり空間Dに注入されたモルタルMへの空気の混入が防止される。この実施の形態(1)によれば、下面補修装置1は、ウォータージェット噴射装置10をコンクリート床板Rの下面Bに昇降台車20とスペーサ部材25を介して固定し、スライダー16で直進駆動されて供給パイプ18の先端のノズルからウォータージェットWを噴射する構成としたので、供給パイプ18だけを劣化したコンクリート下面Bの隙間に挿入することができ、ごく狭い隙間もウォータージェットではつることができる。
また、上記のように直線運動と首振り運動のみの機能のみのシンプルな構造としたので、小型・軽量で安価な装置となる。
また、昇降台車20の昇降機能部21が振動吸収の働きをするために、ウォータージェットの反力による振動を防ぐ防振効果が高いものとなる。加えて、ウォータージェット噴射装置1を設置するコンクリート下面に傷を付けずに固定できるというメリットもある。
また、この下面補修方法によれば、狭い隙間に挿入可能なウォータージェットによる下面補修装置1を用いることで、従来手作業でしか行うことができなかった間隙部の劣化したコンクリート構造物をはつることができる。
また、モルタルMの充填時は、ホースHが充填圧力によって奥から入り口方向へ順次後退させられるので、はつり空間Dの最奥部から入り口側へ向けてモルタルMが均等に充填されることになる。従って、充填されたモルタルMに空隙等が形成されず、さらには収縮量の少ない性状のモルタルMを選択すると、補修後にクラックが生ずるようなことがない。
図7はこの実施の形態(2)を示すもので、図1と同様に、橋台(橋脚)Aの上方の補修対象であるコンクリート床板Rの下面Bに対し、コンクリート構造物の下面補修装置50を設置し、装置の構造と作用を説明する図である。
この下面補修装置50は、上述の実施の形態(1)の下面補修装置1に対し、ウォータージェット噴射装置10をコンクリート床板Rの下面Bに固定する支持部材53の形状と、昇降台車20及びスペーサ部材25を設けていない点が異なる。その他の構成は、下面補修装置1と同一なので同じ符号を付している。
すなわち、支持部材53は、その一端にアンカー12を有し、コンクリート床板Rの下面Bにアンカー12を打ち込んでウォータージェット噴射装置10を固定するものである。
この実施の形態(2)によれば、下面補修装置50がコンクリート床板Rの下面Bに吊持されて動作するため、下方にいる作業員の邪魔にならず、作業員が他の作業を行うことも容易になる。
ウォータージェット噴射装置10の供給パイプ18を出し入れする機構は、図1及び図7では模式的な図でその構成を示したが、より具体的な構造としては図8に示す油圧シリンダのものが有効である。しかし、この図に示した構造に限定されるものではなく、スライド機構を有するアクチュエータであれば同じ目的を達成できることは言うまでもない。
はつり作業は、人が手動でウォータージェット噴射装置を操作しても良い。
図9に示す如く、モルタル噴射ノズル101は、先端が曲がっている方が、はつられた部分の鉄筋の間にノズルが入り、モルタルが完全に鉄筋の裏にまわる。
その乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付け用のホースは、直径10〜40mmが好ましい。そのモルタルの吹き付け量は、300Kg〜1000Kg/時が好ましい。
図10〜図13は、橋のコンクリート構造物の下面の補修の態様を示す。
図10の102は橋のコンクリート構造物を示し、103は、遊間である。104は、橋脚である。105は、鉄筋である。図10では、すでにはつり作業が行われた状態を示す。
図11に示すように遊間103に発泡スチロール106からなる型枠を挿入する。その発泡スチロールからなる型枠は、作業完了後、そのまま放置する。その発泡スチロールは、夏場にコンクリートの端が伸びる時期に、圧力を受けて自然に潰れる。その型枠として木枠は、潰れないので使用できない。図11において示されるように、はつり作業が行われた部分に乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付けにより、モルタルが充填される。107及び108は、支え部材である。
図12は、補修が完了した状態を示す。109は、モルタルの補修箇所である。
[発明の効果]
以上のように、本発明に係るコンクリート構造物の補修方法は、狭い隙間での補修作業ができる。
また、モルタルは乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付けで充填されるので、はつり空間の鉄筋の裏側にもモルタルが充填され、はつり空間の全体にモルタルを充填させることができる。したがって、モルタルが均等に充填されることになるので、充填されたモルタルに空隙等が形成されることがない。さらには、収縮量の少ない性状のものを選択すると、補修後にクラックを生ずることがなく、効果的である。
本発明に係るコンクリート構造物の下面補修装置の実施の形態(1)を示す側面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示されている。 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示されている。 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示されている。 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示されている。 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示されている。 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修装置の実施の形態(2)を示す側面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修装置の実施の形態(1)のウォータージェット噴射装置について具体的構造の一例を示す側面図である。 モルタル充填ホースの好ましい実施例の斜視図である。 橋のコンクリート構造物の下面のはつりを行った状態の断面図である。 ショットクリート(乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付け)で、モルタルを充填する状態の断面図である。 補修が完了した状態の断面図である。
符号の説明
1 下面補修装置
2 供給チューブ
3 ウォータージェット供給部
5 当て板
10 ウォータージェット噴射装置
11 ノズル
14 支持ベース
16 スライダー
17 横移動機構
18 供給パイプ
19 遠隔操作部
20 昇降台車
21 昇降機能部
22 ローラ
25 スペーサ部材
30 固定装置
A 橋台(橋脚)
B コンクリート床板(コンクリート構造物)の下面
C 劣化部分
D はつり空間
F 沓(シュウ)
M モルタル
R コンクリート床板(コンクリート構造物)
S 補修間隙
W ウォータージェット
101 先端が曲がっているモルタル噴射ノズル
102 橋のコンクリート構造物
103 遊間
104 橋脚
105 鉄筋
106 発泡スチロール
107 支え部材
108 支え部材
109 補修箇所

Claims (4)

  1. コンクリート構造物の下面に発生したコンクリート劣化部分をウォータージェットではつり、そのはつり作業の前又は後にそのはつり作業を行った部分の下方に支え部材を設置し、乾式吹き付け、セミ湿式吹き付け又は湿式吹き付けによりそのはつり部分にモルタルを充填する、ことを含むコンクリート構造物の下面補修方法。
  2. そのはつりは、ウォータージェット噴射装置を支持する支持ベースと、支持ベースに沿って移動するスライダーと、ウォータージェットが供給される供給パイプと、供給パイプの先端部に取付けられウォータージェットを噴射するノズルとを備えたウォータージェット噴射装置を、その劣化した下方を移動させながら行う請求項1記載の補修方法。
  3. その吹き付けは、先端が曲がっているノズルを使用して行う請求項1記載の補修方法。
  4. コンクリート構造物の劣化部分のはつりを行った部分に鉄筋が存在する請求項1〜3のいずれかに記載の補修方法。
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