JP2002167976A - コンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法 - Google Patents

コンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法

Info

Publication number
JP2002167976A
JP2002167976A JP2000369221A JP2000369221A JP2002167976A JP 2002167976 A JP2002167976 A JP 2002167976A JP 2000369221 A JP2000369221 A JP 2000369221A JP 2000369221 A JP2000369221 A JP 2000369221A JP 2002167976 A JP2002167976 A JP 2002167976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water jet
concrete structure
injection device
repairing
mortar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000369221A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoharu Morii
直治 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DEEROSU KK
Eco Japan Co Ltd
Original Assignee
DEEROSU KK
Eco Japan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DEEROSU KK, Eco Japan Co Ltd filed Critical DEEROSU KK
Priority to JP2000369221A priority Critical patent/JP2002167976A/ja
Publication of JP2002167976A publication Critical patent/JP2002167976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】狭い間隙しかない場所でも手作業に頼らず補修
工事を実施することのできるコンクリート構造物の下面
補修装置と、その下面補修方法を提供すること。 【解決手段】ウォータージェット噴射装置10を支持す
る支持ベース14と、支持ベースに沿って移動するスラ
イダー16と、スライダーに連結されウォータージェッ
トが供給される供給パイプ18と、供給パイプの先端部
に取付けられウォータージェットを噴射するノズル11
とを備えたウォータージェット噴射装置10が、コンク
リート構造物Rの下面Bに設置されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、コンクリート構
造物の下面の劣化部分を除去して新規にモルタル又はコ
ンクリートを充填する補修に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート構造物の補修技術と
しては、例えば、特開平11−217943号公報に開
示の技術がある。
【0003】この従来のコンクリート構造物の補修技術
は、コンクリート構造物の下面に発生した劣化部分にウ
ォータージェットを噴射して劣化部分を除去した後、は
つられた部分にコンクリートを噴射して充填する。ウォ
ータージェットを噴射するノズルとコンクリートを噴射
するノズルとは、コンクリート構造物の下面の劣化部分
の下方に配設されたレールに移動可能に支持されるもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、橋台や橋脚上
方のコンクリート床板の下面のように狭い補修間隙(通
常10cm〜30cm程度)しかない場所が橋には数多
く存在し、このような場所は特に雪の多い地方や凍結し
やすい地方において、冬季の凍結防止のためにまかれる
塩がコンクリート床板端部の伸縮目地部から進入する塩
の影響を受けて、他の場所より劣化しやすい環境にあ
る。しかし、特開平11−217943号公報に開示の
技術では、ウォータージェットを噴射するノズルとコン
クリートを噴射するノズルとを移動可能にするレールの
配設が狭い補修間隙には不可能で補修が実施できなかっ
た。
【0005】したがって、現状では橋台及び橋脚上面と
コンクリート床板下面の狭い隙間部分が劣化すると、ウ
ォータージェットを手作業で間隙に近づけ、劣化部分の
はつり作業を行うしか補修の方法がなく、効率が悪いた
めに劣化状態のまま放置される場合も多いという問題が
あった。
【0006】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたもので、狭い間隙しかない場所でも手作業に頼ら
ず補修工事を実施することのできるコンクリート構造物
の下面補修装置と、その下面補修方法を提供することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明に係るコンクリート構造物の下面補修装置
は、次のような手段を採用する。
【0008】即ち、請求項1に記載のように、ウォータ
ージェット噴射装置を支持する支持ベースと、支持ベー
スに沿って移動するスライダーと、スライダーに連結さ
れウォータージェットが供給される供給パイプと、供給
パイプの先端部に取付けられウォータージェットを噴射
するノズルとを備えたウォータージェット噴射装置が、
コンクリート構造物の下面に設置されてなる。
【0009】この手段では、コンクリート構造物の下面
に設置されたウォータージェット噴射装置の支持ベース
に沿って移動するスライダーにより供給パイプが移動
し、ウォータージェットが供給される供給パイプの移動
に伴って先端部のウォータージェットェットを噴射する
ノズルが移動することにより、コンクリート構造物の下
面の劣化部分をはつる。
【0010】また、請求項2に記載のように、ウォータ
ージェット噴射装置を支持する支持ベースと、支持ベー
スに沿って移動するスライダーと、スライダーに連結さ
れウォータージェットが供給される供給パイプと、供給
パイプの先端部に取付けられウォータージェットを噴射
するノズルとを備えたウォータージェット噴射装置が、
コンクリート構造物の下面に下方からの押付力で固定さ
れる。
【0011】この手段では、ウォータージェット噴射装
置の支持ベースはコンクリート構造物の下面に下方から
押し付けられて固定され、コンクリート構造物の下面に
設置された支持ベースに沿って移動するスライダーによ
り供給パイプが移動し、ウォータージェットが供給され
る供給パイプの移動に伴って先端部のウォータージェッ
トェットを噴射するノズルが移動することにより、コン
クリート構造物の下面の劣化部分をはつる。
【0012】また、請求項3に記載のように、請求項1
または2のコンクリート構造物の下面補修装置におい
て、スライダーの移動を制御する遠隔操作部が備えられ
ていることを特徴とする
【0013】この手段では、スライダーの移動が遠隔操
作される。
【0014】さらに、前述の課題を解決するため、本発
明に係るコンクリート構造物の下面下面補修方法は、次
のような手段を採用する。
【0015】即ち、請求項4に記載のように、コンクリ
ート構造物の下面の間隙部に発生したコンクリート劣化
部分に対し、狭い隙間にウォータージェットノズルを挿
入可能なウォータージェット噴射装置を用いてそのノズ
ル部を挿入し、ウォータージェットを噴射してはつりを
行い、このはつり空間に可塑性のモルタルを吹き付けて
充填する。
【0016】この手段では、コンクリート構造物の下面
の間隙部にウォータージェット噴射装置の先端部を挿入
し、コンクリート劣化部分をはつり、はつられた部分に
可塑性のモルタルが吹き付けられて充填される。
【0017】また、請求項5に記載のように、コンクリ
ート構造物の下面の間隙部に発生したコンクリート劣化
部分に対し、狭い隙間にウォータージェットノズルを挿
入可能なウォータージェット噴射装置を用いてそのノズ
ル部を挿入し、ウォータージェットを噴射してはつりを
行い、このはつり空間に対し型枠で下方を閉塞し、その
最奥部に可塑性のモルタルを充填するためのホースを挿
入し、このモルタルの充填圧力でホースを最奥部から順
次後退させてはつり空間にモルタルを吹付充填する。
【0018】この手段では、コンクリート構造物の下面
の間隙部にウォータージェット噴射装置の先端部を挿入
し、コンクリート劣化部分をはつる。そして、はつられ
た部分に対し、型枠で下方を閉塞し奥から順に可塑性の
モルタルを充填しながらホースを後退させ、空気の混入
を防止する。
【0019】また、請求項6に記載のように、請求項4
または5のコンクリート構造物の下面補修方法におい
て、ウォータージェット噴射装置は、下方からの押付力
でコンクリート構造物の下面に固定され、前記ウォータ
ージェットの挿入方向と直行する方向への移動は前記押
付力を緩めて移動させることを特徴とする。
【0020】この手段では、ウォータージェットの挿入
方向と直行する方向へは前記押付力を緩めて移動させ、
ウォータージェットェットの噴射によるはつり作業の範
囲を拡張する。
【0021】
【発明の実施の形態】 以下、本発明に係るコンクリー
ト構造物の下面補修装置及びその下面補修方法の実施の
形態を図面に基づいて説明する。
【0022】図1はこの実施の形態(1)を示すもの
で、橋台または橋脚Aの上方の補修対象であるコンクリ
ート床板R(この上側が道路の路面)の下面Bの間隙部
Sに対し、コンクリート構造物Rの下面補修装置1を設
置し、この装置の構造と作用を説明する側面図である。
なお、コンクリート床板Rは所定の間隔で設置された沓
(シュウ)Fで橋台または橋脚Aに支えられている。
【0023】下面補修装置1は、ウォータージェット噴
射装置10と、ウォータージェット噴射装置10をコン
クリート床板Rの下面Bに下方からの押付力で固定する
ための支持部材13と、支持部材13と連結し下方から
の押付力を受けウォータージェット10を支持する支持
ベース14と、支持ベース14を地面から支えコンクリ
ート床板Rの下面Bに押し付ける固定装置30とを備え
ている。
【0024】各構成要素を詳細に説明すると、ウォータ
ージェット噴射装置10は、支持ベース14の上面の長
さ方向に敷設されたレール15と、レール15に沿って
移動するスライダー16と、スライダー16に連結され
ウォータージェットWが供給される供給パイプ18と、
供給パイプ18にウォータージェットWを圧送する供給
チューブ2と、高圧を発生させる圧送ポンプ等を備えた
ウォータージェット供給部3で構成される。
【0025】そのスライダー16は、支持ベース14の
上を図1の左右方向に移動可能に設置され、図示しない
油圧シリンダまたは電動モータ等によって直線駆動され
ることで、供給パイプ18を補修間隙Sに出し入れする
ことが可能な構成としている。また、ウォータージェッ
トを広範囲に噴射可能なように、供給パイプ18を所定
の角度で首振り回転する機構(図示しない)を備えてい
る。これらの直線駆動及び首振り駆動のために、有線ま
たは無線で遠隔操作部19が接続されている。
【0026】支持ベース14は、鉄などの強度の高い材
料でできており、また、固定装置30による押付力で変
形せず、スライダー16の作動を阻害しないように剛性
の高い構造としている。そして、固定装置30に支えら
れ、昇降台車20の昇降機能部21によりコンクリート
床板Rの下面Bに支持部材13を介して押し付けられて
いる。
【0027】固定装置30は、昇降台車20とスペーサ
部材25で構成される。この昇降台車20は昇降機能部
21の付いた運搬など各種作業に用いる台車である。こ
の昇降台車20は移動用のローラ22を備え、その下部
の足場には横ずれ防止のためにレール23が配設されて
いる。なお、作業の安全性のために、強度の高い昇降台
車とすることが望ましい。また、昇降台車20は図1で
は1台が図示されているが、左右の支持部材13の近傍
に各一台、合わせて2台設けて安定的に支持するものと
する。
【0028】また、スペーサ部材25は、昇降台車20
の上向きの力を支持ベース14に伝えるためのスペーサ
であるので、垂直方向に強度及び剛性の高い材料と構造
とし、鉄製のL字型鋼材を箱形に組み立てたものが重量
の増加を防ぐので望ましい。スペーサ部材25の高さ
は、昇降台車20の昇降ストロークの範囲内で支持ベー
ス14を支えられるように高さを決めたものとする。
【0029】供給パイプ18は、スライダー16に連結
され、スライダー16の動きにより補修間隙Sに出し入
れされる。その先端部にはウォータージェットWを噴射
するノズル11が取付けられている。ウォータージェッ
トWはノズルとはつり対象物の距離が大きくなるとはつ
りの能力が極度に低下するので、供給パイプ18のノズ
ル11は、コンクリート床板Rの下面Bに出来るだけ接
近するようなノズル先端形状を有する構造とする。
【0030】なお、下面補修装置1は、供給パイプ18
を挿入させて狭い間隙の補修を行う構造としているの
で、作業に支障のない程度にできるだけ橋台または橋脚
Aに接近させて設置する。
【0031】また、ウォータージェットWの噴射は、鉄
筋を切断したり正常な躯体を損壊したりすることのない
ように、噴射圧力(好ましくは、90〜200MPa)
と噴射量(好ましくは、50l/min以上)とを調整
する。なお、必要に応じて、鉄筋の防錆材等を混入する
ことも可能である。
【0032】次に、このコンクリート構造物の下面補修
装置1を用いて下面Bを補修する方法を説明する。
【0033】図1に示すように下面補修装置1をコンク
リート構造物Rの下面Bに設置した後、遠隔操作部19
を操作することでスライダー16と連結された供給パイ
プ18を劣化部分Cに移動させる。そして、ウォーター
ジェット供給部3で発生させた高圧のウォータージェッ
トを供給チューブ2を介して供給パイプ18に供給す
る。
【0034】図2〜図6は、コンクリート構造物Rの下
面の狭い間隙に発生した劣化部分Cを本発明のコンクリ
ート構造物の下面補修装置1を用いて補修する方法を順
に説明する図である。なお、この図では図1に示した沓
(シュウ)Fのない部分をはつる状態を示している。
【0035】図2〜図3に示すように、劣化部分Cに対
し、遠隔操作部19で供給パイプ18を間隙の最も奥へ
進行させ、±45°以下、通常は±15°前後の角度で
ノズルの首振り駆動を行いながら入り口に向かって移動
させ高圧のウォータージェットを噴射し、劣化部分Cを
はつっていく。各種条件により入り口側からはつりを行
った方が効率的な場合は、入り口側からはつりを行って
もよい。
【0036】通常、コンクリート構造物の下面Bの劣化
部分Cは、1回の供給パイプ18の出し入れでははつり
を完了出来ない場合が多いので、続けてその隣の劣化部
分のはつりを行う。そのために、昇降台車20の昇降機
能部21の押付力を緩め、昇降台車20をレール23の
上を移動させ昇降台車20をスペーサ部材25とウォー
タージェット噴射装置10と一緒に図1紙面の前後方向
の次のはつりを必要とする場所に移動させる。
【0037】新しい場所に移動後は、昇降台車20をレ
ール23上で、昇降機能部21を上昇させその押付力で
ウォータージェット噴射装置10をその場所のコンクリ
ート床板Rの下面Bに固定し、上述のはつり作業を再開
する。
【0038】図4のように一定の領域で劣化部分Cのは
つり作業が完了すると、供給パイプ18を元の位置に戻
し、はつったゴミを間隙Sから取り除いた後、はつり空
間Dの補修を以下のように行う。
【0039】はじめに捨て型枠4をコンクリート床板R
端部の目地部7に設置する。この捨て型枠4は発泡スチ
ロールなどの容易に伸縮できそのまま施工後に放置して
も悪影響のない材料とする。そして、はつり空間Dに、
可塑性のモルタルMを充填する前に、当て板5を図4の
ようにモルタルMの充填状況を確認しやすいように少し
ずつ設置する。なお、当て板5は、はつり空間Dを補修
後にその補修面が下面Bと同じ面になるように設置する
のが望ましい。しかし、狭い空間であり施工上の制約か
らわずかにはみ出すこともあるが、性能上の問題はな
く、隙間で外観上も関係はなく、支障はない。また、こ
の当て板5は支え部材6で支えられる。なお、当て板5
については、金属板、木板、合成樹脂板のいずれも選択
が可能である。また、支え部材6は、当て板5に近接し
ている橋台(橋脚)Aの上面に簡単に設置することがで
きる。
【0040】続いて、図5に示すように可塑性のモルタ
ルM注入用のホースHを挿入し、はつり空間Dの最も奥
の部分からモルタルMを充填する。モルタルMは可塑性
のものが間隙部Sへの流出がないために望ましく、モル
タルMと共に空気圧を送ってモルタルMをはつり空間D
に吹き付ける。ここでホースHはその先端部に金属など
で剛性の高い部分を設けており、モルタルMの注入のコ
ントロールがしやすいようになっている。そして、モル
タルM自身の充填圧力でホースを最奥部から順次後退さ
せていくことで、図6のように、はつり空間Dの全体に
モルタルMを充填する。
【0041】その後、当て板5の入り口のモルタルMを
コテ仕上げして、充填されたモルタルMを養生し乾燥硬
化を待つ。そして、モルタルMの乾燥硬化の後には、支
え部材6をはずし、当て板5を撤去して、補修工事が完
了する。
【0042】はつり空間Dに注入されたモルタルMは、
当て板5で支えられて脱落が防止され、また、はつり空
間Dの最も奥の部分から可塑性のモルタルMが充填され
るため、はつり空間Dに注入されたモルタルMへの空気
の混入が防止される。なお、モルタルMは、この業界で
レンダロックと呼ばれる収縮量の少ない性状のものを選
択するのが好ましく、この場合、補修後にクラックが生
ずるようなことはない。
【0043】この実施の形態(1)によれば、下面補修
装置1は、ウォータージェット噴射装置10をコンクリ
ート床板Rの下面Bに昇降台車20とスペーサ部材25
を介して固定し、スライダー16で直進駆動されて供給
パイプ18の先端のノズルからウォータージェットWを
噴射する構成としたので、供給パイプ18だけを劣化し
たコンクリート下面Bの隙間に挿入することができ、ご
く狭い隙間もウォータージェットではつることができ
る。
【0044】また、上記のように直線運動と首振り運動
のみの機能のみのシンプルな構造としたので、小型・軽
量で安価な装置となる。
【0045】また、昇降台車20の昇降機能部21が振
動吸収の働きをするために、ウォータージェットの半力
による振動を防ぐ防振効果が高いものとなる。加えて、
ウォータージェット噴射装置1を設置するコンクリート
下面に傷を付けずに固定できるというメリットもある。
【0046】また、この下面補修方法によれば、狭い隙
間に挿入可能なウォータージェットによる下面補修装置
1を用いることで、従来手作業でしか行うことができな
かった間隙部の劣化したコンクリート構造物をはつるこ
とができる。
【0047】また、モルタルMの充填時は、ホースHが
充填圧力によって奥から入り口方向へ順次後退させられ
るので、はつり空間Dの最奥部から入り口側へ向けて可
塑性のモルタルMが均等に充填されることになる。従っ
て、充填されたモルタルMに空隙等が形成されず、さら
には収縮量の少ない性状のモルタルMを選択すると、補
修後にクラックが生ずるようなことがない。
【0048】図7はこの実施の形態(2)を示すもの
で、図1と同様に、橋台(橋脚)Aの上方の補修対象で
あるコンクリート床板Rの下面Bに対し、コンクリート
構造物の下面補修装置50を設置し、装置の構造と作用
を説明する図である。
【0049】この下面補修装置50は、上述の実施の形
態(1)の下面補修装置1に対し、ウォータージェット
噴射装置10をコンクリート床板Rの下面Bに固定する
支持部材53の形状と、昇降台車20及びスペーサ部材
25を設けていない点が異なる。その他の構成は、下面
補修装置1と同一なので同じ符号を付している。
【0050】すなわち、支持部材53は、その一端にア
ンカー12を有し、コンクリート床板Rの下面Bにアン
カー12を打ち込んでウォータージェット噴射装置10
を固定するものである。
【0051】この実施の形態(2)によれば、下面補修
装置50がコンクリート床板Rの下面Bに吊持されて動
作するため、下方にいる作業員の邪魔にならず、作業員
が他の作業を行うことも容易になる。
【0052】ウォータージェット噴射装置10の供給パ
イプ18を出し入れする機構は、図1及び図7では模式
的な図でその構成を示したが、より具体的な構造として
は図8に示す油圧シリンダのものが有効である。しか
し、この図に示した構造に限定されるものではなく、ス
ライド機構を有するアクチュエータであれば同じ目的を
達成できることは言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】 以上のように、本発明に係るコンクリ
ート構造物の補修装置は、コンクリート構造物の下面に
設置されたウォータージェット噴射装置の支持ベースに
沿って移動するスライダーにより供給パイプが移動し、
ウォータージェットが供給される供給パイプの移動に伴
って先端部のウォータージェットェットを噴射するノズ
ルが移動する構成としたので、コンクリート構造物の下
面の間隙部に発生した劣化部分を遠隔操作で容易にはつ
ることができる。
【0054】また、このウォータージェット噴射装置は
コンクリート構造物の下面に押し付ける固定装置で固定
され、直線運動と首振り運動のみの機能のみのシンプル
な構造としたので、小型・軽量で安価な装置となる。
【0055】また、本発明に係るコンクリート構造物の
補修方法は、狭い隙間に挿入可能なウォータージェット
噴射装置を用いることで、従来手作業でしかできなかっ
た間隙部の劣化したコンクリート構造物をはつることが
できる。
【0056】また、可塑性のモルタルの充填時は、はつ
り空間の最も奥の部分からモルタルを充填し、モルタル
の充填圧力でホースを最奥部から順次後退させていくよ
うにしたので、はつり空間の全体にモルタルを充填させ
ることができる。したがって、モルタルが均等に充填さ
れることになるので、充填されたモルタルに空隙等が形
成されることがない。さらには、収縮量の少ない性状の
ものを選択すると、補修後にクラックを生ずることがな
く、効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
装置の実施の形態(1)を示す側面図である。
【図2】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示され
ている。
【図3】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示され
ている。
【図4】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示され
ている。
【図5】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示され
ている。
【図6】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
方法の実施の形態(1)による施工図で、工程が示され
ている。
【図7】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
装置の実施の形態(2)を示す側面図である。
【図8】 本発明に係るコンクリート構造物の下面補修
装置の実施の形態(1)のウォータージェット噴射装置
について具体的構造の一例を示す側面図である。
【符号の説明】 1 下面補修装置 2 供給チューブ 3 ウォータージェット供給部 5 当て板 10 ウォータージェット噴射装置 11 ノズル 14 支持ベース 16 スライダー 17 横移動機構 18 供給パイプ 19 遠隔操作部 20 昇降台車 21 昇降機能部 22 ローラ 25 スペーサ部材 30 固定装置 A 橋台(橋脚) B コンクリート床板(コンクリート構造
物)の下面 C 劣化部分 D はつり空間 F 沓(シュウ) M モルタル R コンクリート床板(コンクリート構造
物) S 補修間隙 W ウォータージェット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォータージェット噴射装置を支持する
    支持ベースと、支持ベースに沿って移動するスライダー
    と、スライダーに連結されウォータージェットが供給さ
    れる供給パイプと、供給パイプの先端部に取付けられウ
    ォータージェットを噴射するノズルとを備えたウォータ
    ージェット噴射装置が、コンクリート構造物の下面に設
    置されてなるコンクリート構造物の下面補修装置。
  2. 【請求項2】 ウォータージェット噴射装置を支持する
    支持ベースと、支持ベースに沿って移動するスライダー
    と、スライダーに連結されウォータージェットが供給さ
    れる供給パイプと、供給パイプの先端部に取付けられウ
    ォータージェットを噴射するノズルとを備えたウォータ
    ージェット噴射装置が、コンクリート構造物の下面に下
    方からの押付力で固定されるコンクリート構造物の下面
    補修装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のコンクリート構造物
    の下面補修装置において、スライダーの移動を制御する
    遠隔操作部が備えられていることを特徴とするコンクリ
    ート構造物の下面補修装置。
  4. 【請求項4】 コンクリート構造物の下面の間隙部に発
    生したコンクリート劣化部分に対し、狭い隙間にウォー
    タージェットノズルを挿入可能なウォータージェット噴
    射装置を用いてそのノズル部を挿入し、ウォータージェ
    ットを噴射してはつりを行い、このはつり空間に可塑性
    のモルタルを吹き付けて充填するコンクリート構造物の
    下面補修方法。
  5. 【請求項5】 コンクリート構造物の下面の間隙部に発
    生したコンクリート劣化部分に対し、狭い隙間にウォー
    タージェットノズルを挿入可能なウォータージェット噴
    射装置を用いてそのノズル部を挿入し、ウォータージェ
    ットを噴射してはつりを行い、このはつり空間に対し型
    枠で下方を閉塞し、その最奥部に可塑性のモルタルを充
    填するためのホースを挿入し、このモルタルの充填圧力
    でホースを最奥部から順次後退させてはつり空間にモル
    タルを吹付充填するコンクリート構造物の下面補修方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5のコンクリート構造物
    の下面補修方法において、ウォータージェット噴射装置
    は、下方からの押付力でコンクリート構造物の下面に固
    定され、前記ウォータージェットの挿入方向と直行する
    方向への移動は前記押付力を緩めて移動させることを特
    徴とするコンクリート構造物の下面補修方法。
JP2000369221A 2000-12-04 2000-12-04 コンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法 Pending JP2002167976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000369221A JP2002167976A (ja) 2000-12-04 2000-12-04 コンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000369221A JP2002167976A (ja) 2000-12-04 2000-12-04 コンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002167976A true JP2002167976A (ja) 2002-06-11

Family

ID=18839292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000369221A Pending JP2002167976A (ja) 2000-12-04 2000-12-04 コンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002167976A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010285769A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Pacific Consultants Co Ltd 狭隘部のコンクリート面はつり装置
JP2019167729A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 前田建設工業株式会社 構造物の補修装置、及び補修方法
JP7450219B2 (ja) 2020-06-22 2024-03-15 学校法人金沢工業大学 施工方法、製作方法、情報処理装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010285769A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Pacific Consultants Co Ltd 狭隘部のコンクリート面はつり装置
JP2019167729A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 前田建設工業株式会社 構造物の補修装置、及び補修方法
JP7080689B2 (ja) 2018-03-23 2022-06-06 前田建設工業株式会社 構造物の補修装置、及び補修方法
JP7450219B2 (ja) 2020-06-22 2024-03-15 学校法人金沢工業大学 施工方法、製作方法、情報処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005240382A (ja) コンクリート構造物の下面補修方法
CN108505645B (zh) Cl复合混凝土剪力墙现场浇筑施工方法
JP2009108612A (ja) 覆工コンクリートの湿潤養生装置
JP7232665B2 (ja) ウォータージェットを用いたコンクリート構造物等の施工方法
JP5070403B2 (ja) 壁面のはつり工法と壁面のはつり装置
CN105041339B (zh) 离合式模板台车、台车组件及地下通道混凝土施工方法
JP2810836B2 (ja) コンクリート覆工用クラック防止装置
CA2866962C (en) Tie plugging machine and method
JP2002167976A (ja) コンクリート構造物の下面補修装置及びその下面補修方法
CN109372552B (zh) 带有电磁模板的模喷装置
JP6860314B2 (ja) 養生装置
US20090000242A1 (en) Wall forming apparatus and methods
JP2001173894A (ja) 低温タンク壁面の断熱層施工法及びその施工装置
JP4139536B2 (ja) インバート型枠を用いたコンクリート打設装置
KR20170001392A (ko) 높이 조절이 가능한 철제 거푸집
JP2018126928A (ja) プレキャストコンクリート製品の洗出方法及びプレキャストコンクリート製品の洗出システム
KR101108618B1 (ko) 터널 내부에서의 콘크리트도상 부설 시 콘크리트 타설 방법 및 이에 적합한 타설 장치
CN109441483B (zh) 用于隧道模喷浇筑的电磁模板
JP4855311B2 (ja) プレキャスト版の架設工法
CN109356619B (zh) 一种新型混凝土模喷设备
JP2623197B2 (ja) トンネル覆工の施工方法
CN109057824B (zh) 一种隧道电缆沟成型装置及成型方法
KR102212655B1 (ko) 치핑장치
CN109578020A (zh) 利用电磁模板的模喷方法
KR100375028B1 (ko) 슬립폼 유니트와 슬립폼 유니트 상승장치 및 이들을 이용한 철근 콘크리트 구조물의 구축공법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050726