JP6854689B2 - 繊維補強コンクリートの打設方法及び境界部材 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維補強コンクリートの打設方法及び境界部材に関する。
コンクリートの打継ぎ又は打重ねのための技術が提案されている。例えば、特許文献1には、網状の打止め材の中央部に棒状の膨張性止水ゴムを付設したコンクリート打継ぎ型枠において、膨張性止水ゴムは二分割されており、互いに嵌合し合う蟻溝と蟻とを有し、蟻溝と蟻との間に網状の打止め材を挟み込みつつ蟻溝と蟻とが互いに嵌合し合うコンクリート打継ぎ型枠が開示されている。
実願昭63−103126号(実開平02−23656号)のマイクロフィルム
ところで、繊維補強コンクリートは、コンクリートに補強繊維が混入されていることから、曲げ強度及びせん断強度等の構造性能に優れた材料である。しかし、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位は、境界部位以外の部位に比べて強度が劣ってしまう欠点があり、境界部位の強度の向上が望まれている。
そこで本発明は、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位の強度を向上させることができる繊維補強コンクリートの打設方法及び境界部材を提供することを目的とする。
本発明は、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位に補強繊維を含む境界部材を設置する境界部材設置工程と、境界部材設置工程により境界部材が設置された境界部位の両側に繊維補強コンクリートを打設するコンクリート打設工程とを備えた繊維補強コンクリートの打設方法である。
この構成によれば、境界部材設置工程により繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位に補強繊維を含む境界部材が設置され、コンクリート打設工程により境界部材設置工程によって境界部材が設置された境界部位の両側に繊維補強コンクリートが打設されるため、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位の強度を向上させることができる。
この場合、コンクリート打設工程では、繊維補強コンクリートを打設する前に、繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面に接着剤を塗布することが好適である。
この構成によれば、コンクリート打設工程では、繊維補強コンクリートを打設する前に、繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面に接着剤が塗布される。これにより、接触面における引張強度を向上させることができる。また、水、塩化物イオン等の劣化因子に対する接触面の浸透抵抗性を向上させることができる。
また、境界部材設置工程では、境界部材を貫通しつつ境界部位の両側に突出した貫通補強材を含む境界部材を設置することが好適である。
この構成によれば、境界部材設置工程では、境界部材を貫通しつつ境界部位の両側に突出した貫通補強材を含む境界部材が設置されるため、接触面における引張強度を向上させることができる。
また、境界部材設置工程では、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面に鉛直線と交わる非垂直面を含む境界部材を設置することが好適である。
この構成によれば、境界部材設置工程では、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面に鉛直線と交わる非垂直面を含む境界部材が設置されるため、接触面が垂直面のみである場合に比べて、接触面における上方からの圧縮力やせん断応力を分散して、接触面の強度を向上させることができる。また、接触面が垂直面のみである場合に比べて、水、塩化物イオン等の劣化因子が浸透する経路を長くし、劣化因子に対する接触面の浸透抵抗性を向上させることができる。
また、境界部材設置工程では、境界部位の両側に補強繊維が突出したプレキャスト部材である境界部材を設置することが好適である。
この構成によれば、境界部材設置工程では、プレキャスト部材である境界部材が設置されるため、境界部材の設置が容易である。また、境界部位の両側に補強繊維が突出した境界部材が設置されるため、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面を貫通した補強繊維がコンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリートにも含まれることになるため、接触面における引張強度をさらに向上させることができる。
また、境界部材設置工程で境界部位の両側に補強繊維が突出したプレキャスト部材である境界部材が設置される場合には、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートを打設し、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートが硬化した後に、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートを打設してもよい。
この構成によれば、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートが打設され、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートが硬化した後に、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートが打設されるため、境界部材を介して境界部位の両側で繊維補強コンクリートの打継ぎを行うことができる。
あるいは、境界部材設置工程で境界部位の両側に補強繊維が突出したプレキャスト部材である境界部材が設置される場合には、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートを打設し、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートが硬化する前に、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートを打設してもよい。
この構成によれば、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートが打設され、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートが硬化する前に、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートが打設されるため、境界部材を介して境界部位の両側で繊維補強コンクリートの打重ねを行うことができる。
一方、境界部材設置工程では、補強繊維を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである境界部材を設置することも好適である。
この構成によれば、境界部材設置工程では、補強繊維を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである境界部材が設置されるため、例えば、床板を斫ったことにより露出した鉄筋等の凹凸が有る面に対しても、硬化する前のコンクリートから形成された境界部材が当該凹凸に対応して変形することによって、容易に境界部材を設置することができる。
また、境界部材設置工程で、補強繊維を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである境界部材が設置される場合には、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートを打設し、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面を貫通するように、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維を外力により移動させ、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化した後に、洗い出し処理により、境界部位の他方の側に打設される繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面から境界部材に含まれる補強繊維を露出させ、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートを打設することが好適である。
この構成によれば、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートが打設され、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面を貫通するように、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が外力により移動させられるため、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面における引張強度を向上させることができる。また、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化した後に、洗い出し処理により、境界部位の他方の側に打設される繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面から境界部材に含まれる補強繊維が露出させられ、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートが打設されるため、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面における引張強度を向上させることができる。さらに、境界部材を介して境界部位の両側で繊維補強コンクリートの打継ぎを行うことができる。
あるいは、境界部材設置工程で、補強繊維を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである境界部材が設置される場合には、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートを打設し、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面を貫通するように、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維を外力により移動させ、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートを打設し、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面を貫通するように、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維を外力により移動させることが好適である。
この構成によれば、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に繊維補強コンクリートが打設され、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面を貫通するように、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が外力により移動させられるため、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面における引張強度を向上させることができる。また、コンクリート打設工程では、境界部位の一方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の他方の側に繊維補強コンクリートが打設され、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材が硬化する前に、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面を貫通するように、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリート及び境界部材のいずれかに含まれる補強繊維が外力により移動させられるため、境界部位の他方の側に打設された繊維補強コンクリートと接触する境界部材の接触面における引張強度を向上させることができる。さらに、境界部材を介して境界部位の両側で繊維補強コンクリートの打重ねを行うことができる。
また、本発明は、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位に設置される境界部材であって、補強繊維を含み、境界部位の両側に補強繊維が突出したプレキャスト部材である境界部材である。
この場合、境界部材を貫通しつつ境界部位の両側に突出した貫通補強材を含むことが好適である。
また、打設される繊維補強コンクリートと接触する接触面に鉛直線と交わる非垂直面を含むことが好適である。
本発明の繊維補強コンクリートの打設方法及び境界部材によれば、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位の強度を向上させることができる。
(A)は第1実施形態の境界部材の平面図であり、(B)は(A)のα線による断面図である。 (A)、(B)及び(C)は、図1(A)及び図1(B)の境界部材の製造方法を示す図である。 第1実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法の境界部材設置工程を示す平面図である。 (A)は図3のβ線による断面図であり、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)は第1実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法のコンクリート打設工程を示す断面図である。 (A)は図3のβ線による断面図であり、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)は第2実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法のコンクリート打設工程を示す断面図である。 (A)は第3実施形態の境界部材の断面図であり、(B)は第4実施形態の境界部材の断面図である。 (A)は第5実施形態の境界部材の平面図であり、(B)は(A)のγ線による断面図である。 第5実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法の境界部材設置工程を示す平面図である。 (A)は図8のδ線による断面図であり、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)及び(H)は第5実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法のコンクリート打設工程を示す断面図である。 (A)は図8のδ線による断面図であり、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)及び(H)は第6実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法のコンクリート打設工程を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る繊維補強コンクリートの打設方法及び境界部材について詳細に説明する。図1(A)及び図1(B)に示すように、本発明の第1実施形態の境界部材1Aは、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位12に設置される境界部材1Aであって、補強繊維2を含み、境界部位12の両側に補強繊維2が突出したプレキャスト部材である。境界部位12は、例えば、最初に繊維補強コンクリートの打設が行われる第1打設部位13と、第1打設部位13の次に繊維補強コンクリートの打設が行われる第2打設部位14との境界に位置する部位である。図1(A)に示すように、境界部材1Aは、境界部位12に沿って延在している。
図1(B)に示すように、境界部材1Aは台形状の横断面を有する。境界部材1Aは、打設される繊維補強コンクリートと接触する接触面3,4に鉛直線と交わる非垂直面6を含む。境界部材1Aは台形状の横断面を有するため、第1打設部位13に面する接触面3及び第2打設部位14に面する接触面4のいずれも、その全面に上方に到るにつれて境界部材1Aの内側に傾斜する非垂直面6を含む。補強繊維2は、数[mm]〜数[cm]に切断された合成繊維や鋼繊維である。境界部材1Aは、境界部材1Aを貫通しつつ境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に突出した貫通補強材5を含む。貫通補強材5は、例えば、既存の鉄筋を適用することができる。
以下、本実施形態の境界部材1Aの製造方法について説明する。図2(A)に示すように、発泡スチロール製の一対の型枠21,22が互いに離隔させられて配置される。型枠21の成型面23は境界部材1Aの接触面3に対応して傾斜しており、型枠22の成型面24は境界部材1Aの接触面4に対応して傾斜している。成型面23,24には、複数の補強繊維2が小さな力で容易に抜けるように突き刺されている。また、成型面23には複数の貫通補強材5の一端が小さな力で容易に抜けるように突き刺され、成型面24には、複数の貫通補強材5の他端が小さな力で容易に抜けるように突き刺されている。これにより、複数の貫通補強材5が、成型面23と成型面24との間に架け渡されている。
図2(B)に示すように、成型面23と成型面24との間に繊維補強コンクリート11が打設される。図2(C)に示すように、繊維補強コンクリート11の硬化後に型枠21,22が取り外されることにより、境界部材1Aが製造される。成型面23,24には、補強繊維2及び貫通補強材5が容易に抜けるように突き刺されているため、補強繊維2及び貫通補強材5は、その端部が接触面3,4から突出した状態で境界部材1Aに残される。
以下、本実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法について説明する。以下の例では、既存の床版が斫られた後に、繊維補強コンクリートが打設されることにより、床版がより高強度な物に更新される場合について説明する。既存の床版は当該床版に埋設された鉄筋を傷めないようにウォータジェット等により斫られる。
図3及び図4(A)に示すように、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位12に補強繊維2を含む境界部材1Aを設置する境界部材設置工程が行われる。本実施形態では、境界部材1Aを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリートの打継ぎが行われる。図4(A)に示すように、第1打設部位13及び境界部位12の床面15には、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤16が塗布され、接着剤16の上に境界部材1Aが設置される。本実施形態では、床版に埋設された鉄筋が露出しない程度の深さに床版が斫られているため、床面15は平坦な面である。
境界部材設置工程では、上述したように、境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に補強繊維2が突出したプレキャスト部材である境界部材1Aが設置される。また、境界部材設置工程では、境界部材1Aを貫通しつつ境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に突出した貫通補強材5を含む境界部材1Aが設置される。さらに、境界部材設置工程では、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリートと接触する境界部材1Aの接触面3,4に鉛直線と交わる非垂直面6を含む境界部材1Aが設置される。
図4(B)に示すように、境界部材設置工程により境界部材1Aが設置された境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に繊維補強コンクリートを打設するコンクリート打設工程が行われる。コンクリート打設工程では、繊維補強コンクリートを打設する前に、繊維補強コンクリートと接触する境界部材1Aの接触面3にエポキシ樹脂系接着剤等の接着剤16が塗布される。
図4(C)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設される。図4(D)に示すように、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17が硬化した後に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリートを打設する前に、繊維補強コンクリートと接触する境界部材1Aの接触面4及び第2打設部位14の床面15にエポキシ樹脂系接着剤等の接着剤16が塗布される。
図4(E)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17が硬化し、境界部材1Aの接触面4及び第2打設部位14の床面15に接着剤16が塗布された後に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設される。図4(F)に示すように、第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18が硬化した後に、境界部材1Aを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打継ぎが完了する。
本実施形態によれば、境界部材設置工程により繊維補強コンクリート17,18の打継ぎが行われる境界部位12に補強繊維2を含む境界部材1Aが設置され、コンクリート打設工程により境界部材設置工程によって境界部材1Aが設置された境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に繊維補強コンクリート17,18が打設されるため、繊維補強コンクリート17,18の打継ぎが行われる境界部位12の強度を向上させることができる。特に本実施形態では、床版が更新される場合にプレキャスト床版が設置されるのではなく、繊維補強コンクリート17,18が打設されるため、少ない費用と時間とにより、床版をより高強度な物に更新することができる。
また、本実施形態によれば、コンクリート打設工程では、繊維補強コンクリート17,18を打設する前に、繊維補強コンクリート17,18と接触する境界部材1Aの接触面3,4に接着剤16が塗布される。これにより、接触面3,4における引張強度を向上させることができる。また、水、塩化物イオン等の劣化因子に対する接触面3,4の浸透抵抗性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、境界部材設置工程では、境界部材1Aを貫通しつつ境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に突出した貫通補強材5を含む境界部材1Aが設置されるため、接触面3,4における引張強度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、境界部材設置工程では、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリート17,18と接触する境界部材1Aの接触面3,4に鉛直線と交わる非垂直面6を含む境界部材1Aが設置されるため、接触面3,4が垂直面のみである場合に比べて、接触面3,4における上方からの圧縮力やせん断応力を分散して、接触面3,4の強度を向上させることができる。また、接触面3,4が垂直面のみである場合に比べて、水、塩化物イオン等の劣化因子が浸透する経路を長くし、劣化因子に対する接触面3,4の浸透抵抗性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、境界部材設置工程では、プレキャスト部材である境界部材1Aが設置されるため、境界部材1Aの設置が容易である。また、境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に補強繊維2が突出した境界部材1Aが設置されるため、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリート17,18と接触する境界部材1Aの接触面3,4を貫通した補強繊維2がコンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリート17,18にも含まれることになるため、接触面3,4における引張強度をさらに向上させることができる。
また、本実施形態によれば、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設され、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17が硬化した後に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設されるため、境界部材1Aを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打継ぎを行うことができる。
以下、本発明の第2実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法について説明する。本実施形態では、境界部材1Aを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリートの打重ねが行われる。図5(A)に示すように、上記第1実施形態と同様に繊維補強コンクリートの打重ねが行われる境界部位12に境界部材1Aを設置する境界部材設置工程が行われる。
図5(B)に示すように、コンクリート打設工程では、上記第1実施形態と同様に、繊維補強コンクリート17を打設する前に、繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Aの接触面3に接着剤16が塗布される。図5(C)に示すように、コンクリート打設工程では、上記第1実施形態と同様に、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設される。
図5(D)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17が硬化する前に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリートを打設する前に、繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Aの接触面4及び第2打設部位14の床面15に接着剤16が塗布される。
図5(E)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17が硬化する前であって、境界部材1Aの接触面4及び第2打設部位14の床面15に接着剤16が塗布された後に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設される。図5(F)に示すように、第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18が硬化した後に、境界部材1Aを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打重ねが完了する。
本実施形態によれば、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設され、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17が硬化する前に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設されるため、境界部材1Aを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打重ねを行うことができる。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図6(A)に示すように、本実施形態の境界部材1Bは、上記第1実施形態の境界部材1Aと同様にプレキャスト部材であるが、接触面3,4のいずれも、接触面3,4の下部において上方に到るにつれて境界部材1Bの内側に傾斜し、鉛直線と交わる非垂直面6と、非垂直面6の上部において上方に到るにつれて境界部材1Bの外側に傾斜し、鉛直線と交わる非垂直面7とを有する。本実施形態の境界部材1Bは、上記第1実施形態及び上記第2実施形態と同様に、境界部材設置工程で境界部位12に設置され、コンクリート打設工程で境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に繊維補強コンクリート17,18を打設される。
本実施形態では、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリート17,18と接触する境界部材1Bの接触面3,4に鉛直線と交わる非垂直面6,7を含む境界部材1Bが設置されるため、接触面3,4が垂直面のみである場合に比べて、接触面3,4における上方からの圧縮力やせん断応力を分散して、接触面3,4の強度を向上させることができる。また、接触面3,4が垂直面のみである場合に比べて、水、塩化物イオン等の劣化因子が浸透する経路を長くし、劣化因子に対する接触面3,4の浸透抵抗性を向上させることができる。
以下、本発明の第4実施形態について説明する。図6(B)に示すように、本実施形態の境界部材1Cは、上記第1実施形態の境界部材1Aと同様にプレキャスト部材であるが、接触面3は、その上部において、境界部材1Cの外側に水平方向に屈曲し、鉛直線と交わる非垂直面8を有する。また、接触面4は、その下部において、境界部材1Cの外側に水平方向に屈曲し、鉛直線と交わる非垂直面8を有する。本実施形態の境界部材1Cは、上記第1実施形態及び上記第2実施形態と同様に、境界部材設置工程で境界部位12に設置され、コンクリート打設工程で境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に繊維補強コンクリート17,18を打設される。
本実施形態では、コンクリート打設工程で打設される繊維補強コンクリート17,18と接触する境界部材1Cの接触面3,4に鉛直線と交わる非垂直面8を含む境界部材1Cが設置されるため、接触面3,4が垂直面のみである場合に比べて、接触面3,4におけるせん断応力や、特に接触面3,4における情報からの圧縮力を分散して、接触面3,4の強度を向上させることができる。また、接触面3,4が垂直面のみである場合に比べて、水、塩化物イオン等の劣化因子が浸透する経路を長くし、劣化因子に対する接触面3,4の浸透抵抗性を向上させることができる。特に、本実施形態では、接触面3,4が水平方向に延在する非垂直面8を含むため、劣化因子に対する接触面3,4の浸透抵抗性をさらに向上させることができる。
以下、本発明の第5実施形態について説明する。図7(A)及び図7(B)に示すように、本発明の第5実施形態の境界部材1Dは、繊維補強コンクリート17,18の打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位12に設置される境界部材1Dであって、補強繊維2を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである。境界部材1Dは、例えば、補強繊維2を含み、硬化する前の状態で重力による形状変化を生じないような硬度及び粘性を有する粘土状の繊維補強コンクリートを図7(A)及び図7(B)に示すような境界部位12に沿って延在し、台形状の横断面を有する形状に整えることにより製造される。
上記第1実施形態の境界部材1Aと同様に、境界部材1Dは、打設される繊維補強コンクリート17,18と接触する接触面3,4に鉛直線と交わる非垂直面6を含む。なお、本実施形態の境界部材1Dは、上記第3実施形態の境界部材1Bや上記第4実施形態の境界部材1Cと同様の形状を有していてもよい。また、上記第1実施形態の境界部材1Aと同様に、境界部材1Dは、境界部材1Aを貫通しつつ境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に突出した貫通補強材5を含む。貫通補強材5は、境界部材設置工程において境界部材1Dが境界部位12に設置される前に境界部材1Dに挿入されてもよく、境界部材設置工程において境界部材1Dが境界部位12に設置された後に境界部材1Dに挿入されてもよい。
以下、本実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法について説明する。以下の例では、既存の床版が斫られた後に、繊維補強コンクリートが打設されることにより、床版がより高強度な物に更新される場合について説明する。既存の床版は当該床版に埋設された鉄筋を傷めないようにウォータジェット等により斫られる。
図8及び図9(A)に示すように、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位12に補強繊維2を含む境界部材1Dを設置する境界部材設置工程が行われる。本実施形態では、境界部材1Dを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打継ぎが行われる。境界部材設置工程では、補強繊維2を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである境界部材1Dが設置される。
図9(A)に示すように、第1打設部位13及び境界部位12の床面15には、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤16が塗布され、接着剤16の上に境界部材1Dが設置される。本実施形態では、床版に埋設された鉄筋19が露出する程度の深さに床版が斫られているため、床面15は凹凸を有する面である。しかし、本実施形態では、凹凸が有る床面15に対しても、硬化する前のコンクリートから形成された境界部材1Dが当該凹凸に対応して変形する。
図9(B)に示すように、境界部材設置工程により境界部材1Dが設置された境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14に繊維補強コンクリート17を打設するコンクリート打設工程が行われる。コンクリート打設工程では、繊維補強コンクリートを打設する前に、繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3にエポキシ樹脂系接着剤等の接着剤16が塗布される。なお、本実施形態では、繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dはまだ硬化していないため、接触面3への接着剤16の塗布は必須ではない。図9(C)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設される。
図9(D)にしめすように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3を貫通するように、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が外力により移動させられる。例えば、接触面3の付近において、繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに棒20を突き込むことや棒20による撹拌を行うことにより加えられた外力により、補強繊維2が接触面3を貫通するように補強繊維2を移動させることができる。
図9(E)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化した後に、洗い出し処理により、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設される繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4から境界部材1Dに含まれる補強繊維2が露出させられる。図9(F)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18を打設する前に、繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4及び第2打設部位14の床面15にエポキシ樹脂系接着剤等の接着剤16が塗布される。
図9(G)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化し、境界部材1Dの接触面4及び第2打設部位14の床面15に接着剤16が塗布された後に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設される。図10(H)に示すように、第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18が硬化した後に、境界部材1Dを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打継ぎが完了する。
本実施形態では、境界部材設置工程では、補強繊維2を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである境界部材1Dが設置されるため、例えば、床板を斫ったことにより露出した鉄筋19等の凹凸が有る面に対しても、硬化する前のコンクリートから形成された境界部材1Dが当該凹凸に対応して変形することによって、容易に境界部材1Dを設置することができる。
また、本実施形態では、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設され、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の一方の側の第1打設部位に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3を貫通するように、境界部位12の一方の側の第1打設部位に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が外力により移動させられるため、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3における引張強度を向上させることができる。
また、本実施形態では、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化した後に、洗い出し処理により、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設される繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4から境界部材1Dに含まれる補強繊維2が露出させられ、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設されるため、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4における引張強度を向上させることができる。さらに、境界部材1Dを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打継ぎを行うことができる。
以下、本発明の第実施形態の繊維補強コンクリートの打設方法について説明する。本実施形態では、境界部材1Dを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリートの打重ねが行われる。図10(A)に示すように、上記第5実施形態と同様に繊維補強コンクリートの打重ねが行われる境界部位12に境界部材1Dを設置する境界部材設置工程が行われる。
図10(B)に示すように、コンクリート打設工程では、上記第5実施形態と同様に、繊維補強コンクリート17を打設する前に、繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3に接着剤16が塗布される。なお、本実施形態では、繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dはまだ硬化していないため、接触面3への接着剤16の塗布は必須ではない。図10(C)に示すように、コンクリート打設工程では、上記第5実施形態と同様に、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設される。
図10(D)にしめすように、コンクリート打設工程では、上記第5実施形態と同様に、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3を貫通するように、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が棒20等を用いた外力により移動させられる。
図10(E)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18を打設する前に、繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4及び第2打設部位14の床面15にエポキシ樹脂系接着剤等の接着剤16が塗布される。なお、本実施形態では、繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dはまだ硬化していないため、接触面4への接着剤16の塗布は必須ではない。図10(F)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設される。
図10(G)に示すように、コンクリート打設工程では、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4を貫通するように、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が外力により移動させられる。例えば、接触面4の付近において、繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dのいずれかに棒20を突き込むことや棒20による攪拌を行うことにより加えられた外力により、補強繊維2が接触面4を貫通するように補強繊維2を移動させることができる。
図10(H)に示すように、境界部材1D、第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18が硬化した後に、境界部材1Dを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打重ねが完了する。
本実施形態によれば、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に繊維補強コンクリート17が打設され、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3を貫通するように、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が外力により移動させられるため、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17と接触する境界部材1Dの接触面3における引張強度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、コンクリート打設工程では、境界部位12の一方の側の第1打設部位13に打設された繊維補強コンクリート17及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に繊維補強コンクリート18が打設され、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dが硬化する前に、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4を貫通するように、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18及び境界部材1Dのいずれかに含まれる補強繊維2が外力により移動させられるため、境界部位12の他方の側の第2打設部位14に打設された繊維補強コンクリート18と接触する境界部材1Dの接触面4における引張強度を向上させることができる。さらに、境界部材1Dを介して境界部位12の両側の第1打設部位13及び第2打設部位14で繊維補強コンクリート17,18の打重ねを行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、上記実施形態では、床版の更新が行われる場合について中心に説明したが、床版の更新が行われる場合以外にも、繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる場合に適用可能である。
1A,1B,1C,1D…境界部材、2…補強繊維、3,4…接触面、5…貫通補強材、6,7,8…非垂直面、11…繊維補強コンクリート、12…境界部位、13…第1打設部位、14…第2打設部位、15…床面、16…接着剤、17,18…繊維補強コンクリート、19…鉄筋、20…棒、21,22…型枠、23,24…成型面。

Claims (6)

  1. 繊維補強コンクリートの打継ぎ及び打重ねのいずれかが行われる境界部位に補強繊維を含む境界部材を設置する境界部材設置工程と、
    前記境界部材設置工程により前記境界部材が設置された前記境界部位の両側に前記繊維補強コンクリートを打設するコンクリート打設工程と、
    を備え
    前記境界部材設置工程では、前記補強繊維を含み、重力による形状変化を生じないような硬度を有する硬化する前のコンクリートである前記境界部材を設置する、繊維補強コンクリートの打設方法。
  2. 前記コンクリート打設工程では、
    前記境界部位の一方の側に前記繊維補強コンクリートを打設し、
    前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材が硬化する前に、前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材のいずれかに含まれる前記補強繊維が前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリートと接触する前記境界部材の接触面を貫通するように、前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材のいずれかに含まれる前記補強繊維を外力により移動させ、
    前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材が硬化した後に、洗い出し処理により、前記境界部位の他方の側に打設される前記繊維補強コンクリートと接触する前記境界部材の接触面から前記境界部材に含まれる前記補強繊維を露出させ、
    前記境界部位の他方の側に前記繊維補強コンクリートを打設する、請求項に記載の繊維補強コンクリートの打設方法。
  3. 前記コンクリート打設工程では、
    前記境界部位の一方の側に前記繊維補強コンクリートを打設し、
    前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材が硬化する前に、前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材のいずれかに含まれる前記補強繊維が前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリートと接触する前記境界部材の接触面を貫通するように、前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材のいずれかに含まれる前記補強繊維を外力により移動させ、
    前記境界部位の一方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材が硬化する前に、前記境界部位の他方の側に前記繊維補強コンクリートを打設し、
    前記境界部位の他方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材が硬化する前に、前記境界部位の他方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材のいずれかに含まれる前記補強繊維が前記境界部位の他方の側に打設された前記繊維補強コンクリートと接触する前記境界部材の接触面を貫通するように、前記境界部位の他方の側に打設された前記繊維補強コンクリート及び前記境界部材のいずれかに含まれる前記補強繊維を外力により移動させる、請求項に記載の繊維補強コンクリートの打設方法。
  4. 前記コンクリート打設工程では、前記繊維補強コンクリートを打設する前に、前記繊維補強コンクリートと接触する前記境界部材の接触面に接着剤を塗布する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維補強コンクリートの打設方法。
  5. 前記境界部材設置工程では、前記境界部材を貫通しつつ前記境界部位の両側に突出した貫通補強材を含む前記境界部材を設置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維補強コンクリートの打設方法。
  6. 前記境界部材設置工程では、前記コンクリート打設工程で打設される前記繊維補強コンクリートと接触する前記境界部材の接触面に鉛直線と交わる非垂直面を含む前記境界部材を設置する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の繊維補強コンクリートの打設方法。
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