JP2645445B2 - 鋼板による床版の補強方法 - Google Patents
鋼板による床版の補強方法Info
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- JP2645445B2 JP2645445B2 JP63065279A JP6527988A JP2645445B2 JP 2645445 B2 JP2645445 B2 JP 2645445B2 JP 63065279 A JP63065279 A JP 63065279A JP 6527988 A JP6527988 A JP 6527988A JP 2645445 B2 JP2645445 B2 JP 2645445B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は道路橋、橋梁、その他の構築物の床版の補強
方法に関する。
方法に関する。
(ロ)従来の技術 一般に、道路橋等の床版は、鉄筋コンクリートやプレ
キャストコンクリートで造られているが、長期間の使用
や過大な荷重によって損傷を受け、損傷が進展すれば、
ついには抜け落ちることになる。
キャストコンクリートで造られているが、長期間の使用
や過大な荷重によって損傷を受け、損傷が進展すれば、
ついには抜け落ちることになる。
そこで、従来においても、かかる床版の損傷や抜け落
ちを防止するべく、床版を、その下面から補強する方法
としては以下のような方法が用いられている。
ちを防止するべく、床版を、その下面から補強する方法
としては以下のような方法が用いられている。
補強対象のコンクリート床版にボルトを埋設し、その
位置に穴をあけた鋼板をセットしてナットで締め付け、
コンクリートと鋼板の間に接着剤を注入し、コンクリー
トと鋼板を一体化する方法。
位置に穴をあけた鋼板をセットしてナットで締め付け、
コンクリートと鋼板の間に接着剤を注入し、コンクリー
トと鋼板を一体化する方法。
モルタルを床版の下に吹き付けまたはコテ塗りして、
床版の厚さを増して補強する方法。この場合モルタルに
スチールファイバーやグラスファイバーなどを混入する
こともある。
床版の厚さを増して補強する方法。この場合モルタルに
スチールファイバーやグラスファイバーなどを混入する
こともある。
上記のモルタルにポリマーなどを混入してポリマーモ
ルタルとして使用する方法。この場合鉄筋を併用して、
引っ張り応力を負担させることが多い。
ルタルとして使用する方法。この場合鉄筋を併用して、
引っ張り応力を負担させることが多い。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかし、上記従来の方法は、未だ、以下の問題点を有
していた。
していた。
の方法については、コンクリート中にボルトを埋設
するためにコンクリートを損傷させるおそれがあり、ま
た、接着剤が確実に行き渡っていなかった場合や接着剤
が劣化した場合には、鋼板が床版にぶら下がることとな
り、かえって死荷重を増して床版を痛めることとなって
いた。
するためにコンクリートを損傷させるおそれがあり、ま
た、接着剤が確実に行き渡っていなかった場合や接着剤
が劣化した場合には、鋼板が床版にぶら下がることとな
り、かえって死荷重を増して床版を痛めることとなって
いた。
の方法については、コンクリートとモルタルの付着
性能が十分ではなく、補強効果については疑問があっ
た。
性能が十分ではなく、補強効果については疑問があっ
た。
の方法については、の方法およびの欠点を補う
ことは出来ても、の方法及びの欠点と同様に、コン
クリートが抜け落ちるほどの剪断荷重には抵抗すること
が出来なかった。
ことは出来ても、の方法及びの欠点と同様に、コン
クリートが抜け落ちるほどの剪断荷重には抵抗すること
が出来なかった。
本発明は、上記問題点を解決することができる鋼板に
よる床版の補強方法を提供することを目的とするもので
ある。
よる床版の補強方法を提供することを目的とするもので
ある。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明は、損傷を受けたコンクリート製の床版の下面
に鋼板を接着剤を用いて一体化し、同鋼板を床版を支持
する桁に連結・固定する鋼板による床版の補強方法にお
いて、前記接着剤を、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化
鉄を主成分とした主剤に、少なくともアクリル酸エステ
ル共重合体を主成分として成る複合ポリマーエマルジョ
ンを混和して生成した混合材料、または同複合ポリマー
エマルジョンを添加したモルタルから形成したことを特
徴とする鋼板による床版の補強方法に係るものである。
に鋼板を接着剤を用いて一体化し、同鋼板を床版を支持
する桁に連結・固定する鋼板による床版の補強方法にお
いて、前記接着剤を、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化
鉄を主成分とした主剤に、少なくともアクリル酸エステ
ル共重合体を主成分として成る複合ポリマーエマルジョ
ンを混和して生成した混合材料、または同複合ポリマー
エマルジョンを添加したモルタルから形成したことを特
徴とする鋼板による床版の補強方法に係るものである。
(ホ)作用及び効果 このように、本発明では、床版からアンカーを取るこ
とを避け、鋼板の両端を床版を支えるために設置してあ
る桁に直接応力を伝達せしめるようにして鋼板と桁を一
体化せしめているので、コンクリートの損傷や抜け落ち
を確実に防止することができる。
とを避け、鋼板の両端を床版を支えるために設置してあ
る桁に直接応力を伝達せしめるようにして鋼板と桁を一
体化せしめているので、コンクリートの損傷や抜け落ち
を確実に防止することができる。
また、鋼板とコンクリート製の床版との接着剤とし
て、付着力と適当な弾性を有する酸化珪素、酸化カルシ
ウム、酸化鉄を主成分とした主剤に、少なくともアクリ
ル酸エステル共重合体を主成分として成る複合ポリマー
エマルジョンを混和して生成した混合材料、または同複
合ポリマーエマルジョンを添加したモルタルを用いるよ
うにしたので、鋼材とコンクリートの伸び率の差にも追
随でき、コンクリートの歪みや応力の発生に起因する剥
離事故を防止することができる。
て、付着力と適当な弾性を有する酸化珪素、酸化カルシ
ウム、酸化鉄を主成分とした主剤に、少なくともアクリ
ル酸エステル共重合体を主成分として成る複合ポリマー
エマルジョンを混和して生成した混合材料、または同複
合ポリマーエマルジョンを添加したモルタルを用いるよ
うにしたので、鋼材とコンクリートの伸び率の差にも追
随でき、コンクリートの歪みや応力の発生に起因する剥
離事故を防止することができる。
また、接着剤としての酸化珪素、酸化カルシウム、酸
化鉄を主成分とした主剤に、少なくともアクリル酸エス
テル共重合体を主成分として成る複合ポリマーエマルジ
ョンを混和して生成した混合材料、または同複合ポリマ
ーエマルジョンを添加したモルタルは、十分な断熱性能
を保有するので、太陽の輻射によりコンクリート製の床
版に蓄えられる熱が桁に伝達されることを避け、鋼板と
コンクリート製の床版との線熱膨張係数の差によるズレ
を防ぐことができる。
化鉄を主成分とした主剤に、少なくともアクリル酸エス
テル共重合体を主成分として成る複合ポリマーエマルジ
ョンを混和して生成した混合材料、または同複合ポリマ
ーエマルジョンを添加したモルタルは、十分な断熱性能
を保有するので、太陽の輻射によりコンクリート製の床
版に蓄えられる熱が桁に伝達されることを避け、鋼板と
コンクリート製の床版との線熱膨張係数の差によるズレ
を防ぐことができる。
更に、鋼板の応力伝達は全方向性があり所要の強度を
付与すれば横ゆれに対処するためのブレースを省略する
ことができる。
付与すれば横ゆれに対処するためのブレースを省略する
ことができる。
鋼板の厚さは荷重条件により決定するので、仮に既設
の床版の強度が全く期待できない場合でも、本発明によ
る方法によれ床板の補強を行うことができる。
の床版の強度が全く期待できない場合でも、本発明によ
る方法によれ床板の補強を行うことができる。
(ヘ)実施例 以下、添付図に示す実施例に基づいて、本発明を詳説
する。
する。
第1図において、10は損傷したコンクリート製の床版
であり、その下面側に内部まで伸延する複数の亀裂11を
有する。
であり、その下面側に内部まで伸延する複数の亀裂11を
有する。
また、12は同床版10の裏面に配設した橋桁等の桁であ
り、一定間隔を開けて、床版10を支持している。
り、一定間隔を開けて、床版10を支持している。
かかる構成において、本発明は、上記亀裂11を有する
床版10を以下に示す工程によって補修することを特徴と
する。
床版10を以下に示す工程によって補修することを特徴と
する。
なお、予め、第1図に示すように、後述する鋼板連結
工程に用いるためのボルト挿通孔13を、それぞれの桁12
の上部に穿設している。
工程に用いるためのボルト挿通孔13を、それぞれの桁12
の上部に穿設している。
先ず、第1図において、損傷した床版10のの下面10a
をサンドブラストやワイヤーブラシでケレンして、必要
に応じて水洗浄を行う。
をサンドブラストやワイヤーブラシでケレンして、必要
に応じて水洗浄を行う。
第2図に示すごとく、ジャッキ支持材14を桁12,12間
に横架するとともに、同支持材14の上面上に間隔を開け
て複数のジャッキ15を載せ、さらに、同ジャッキ15上
に、桁12,12間の間隔より僅かに短い長さの鋼板16を載
置し、同鋼板16上に、接着剤17を必要量まんべんなく載
せる。
に横架するとともに、同支持材14の上面上に間隔を開け
て複数のジャッキ15を載せ、さらに、同ジャッキ15上
に、桁12,12間の間隔より僅かに短い長さの鋼板16を載
置し、同鋼板16上に、接着剤17を必要量まんべんなく載
せる。
なお、必要十分な鋼板16の厚みは、橋梁の構造計算に
よって容易に求めることができる。
よって容易に求めることができる。
その後、第3図に示すように、ジャッキ15を作動して
昇降ロッド15aを伸張して鋼板16を、その上面が桁12の
上部フランジ12aの裏面と押圧接触するまで持ち上げる
とともに、接着剤17を床版10の下面に圧着する。
昇降ロッド15aを伸張して鋼板16を、その上面が桁12の
上部フランジ12aの裏面と押圧接触するまで持ち上げる
とともに、接着剤17を床版10の下面に圧着する。
ついで、第3図に示すように、ジャッキ15で鋼板16を
保持した状態で、第4図に示すように、鋼板16の両端を
支持するためのアングル18,18を、ボルト19,19を座金2
0,20及びナット21,21に挿通した後緊締することによっ
て、桁12,12の上部に連結固定する。
保持した状態で、第4図に示すように、鋼板16の両端を
支持するためのアングル18,18を、ボルト19,19を座金2
0,20及びナット21,21に挿通した後緊締することによっ
て、桁12,12の上部に連結固定する。
その後、アングル18,18に鋼板16の両端を溶接する。
なお、必要に応じて、接着剤17が硬化した後、鋼板16
の下面からコンクリート製の床版10の下面10aまで達す
る吸抜き孔を設け、床版10の上部から入ってきた水を、
水抜き孔を通して外部に排出するようにする。
の下面からコンクリート製の床版10の下面10aまで達す
る吸抜き孔を設け、床版10の上部から入ってきた水を、
水抜き孔を通して外部に排出するようにする。
なお鋼板16への水抜孔の穿設は、施工前に予め行い、
一時的に栓をしておいて、接着剤17が硬化した後、接着
剤17に水抜孔を開けるようにしても良い。
一時的に栓をしておいて、接着剤17が硬化した後、接着
剤17に水抜孔を開けるようにしても良い。
なお、上記補修方法に用いることができる鋼板16とし
ては、構造用鋼板SS41等の安価な素材を用いることがで
きるが、用途等に応じてステンレス鋼板等の高級鋼板を
用いることもできる。
ては、構造用鋼板SS41等の安価な素材を用いることがで
きるが、用途等に応じてステンレス鋼板等の高級鋼板を
用いることもできる。
また、必要に応じて、鋼板16の上面もしくは下面にフ
ラットバー、アングル、鉄筋等を利用したリブを取り付
けて、鋼板16の補強や反り防止を図ることもできる。
ラットバー、アングル、鉄筋等を利用したリブを取り付
けて、鋼板16の補強や反り防止を図ることもできる。
さらに、鋼板16の代わりに、デッキプレートを用いる
ことも出来る。
ことも出来る。
本発明に係る接着剤17は、以下の成分構成のものを用
いるものとする。
いるものとする。
即ち、本実施例において、接着剤17は、酸化珪素、酸
化カルシウム、酸化鉄を主成分とした主剤に、少なくと
もアクリル酸エステル共重合体を主成分として成る複合
ポリマーエマルジョンを混和して生成した混合材料、ま
たは同複合ポリマーエマルジョンを添加したモルタルか
ら成る。
化カルシウム、酸化鉄を主成分とした主剤に、少なくと
もアクリル酸エステル共重合体を主成分として成る複合
ポリマーエマルジョンを混和して生成した混合材料、ま
たは同複合ポリマーエマルジョンを添加したモルタルか
ら成る。
ここに、アクリル酸エステル共重合体を含有する複合
ポリマーエマルジョンとして、カルボキシ変性スチレン
ブタジエン、メタクリル酸シクロヘキシルを主成分とし
て成る複合ポリマーエマルジョンを用いた。
ポリマーエマルジョンとして、カルボキシ変性スチレン
ブタジエン、メタクリル酸シクロヘキシルを主成分とし
て成る複合ポリマーエマルジョンを用いた。
かかる複合ポリマーエマルジョンの配合例および配合
順序を2例説明すると、 例1) カルボキシ変性スチレンブタジエン 13% メタクリル酸シクロヘキシルスチレン共重合体 56% 脂肪酸ソーダ石鹸 1% 水 30% この配合順序は、まず、蒸留水または軟水に脂肪酸ソ
ーダを入れて溶解し、次にカルボキシ変性スチレンブタ
ジエンを徐々に加えて混合、撹拌し、次にメタクリル酸
シクロヘキシル−スチレン共重合体ラテックスを徐々に
加えて、混合撹拌し、各ポリマーの水中分散液とする。
順序を2例説明すると、 例1) カルボキシ変性スチレンブタジエン 13% メタクリル酸シクロヘキシルスチレン共重合体 56% 脂肪酸ソーダ石鹸 1% 水 30% この配合順序は、まず、蒸留水または軟水に脂肪酸ソ
ーダを入れて溶解し、次にカルボキシ変性スチレンブタ
ジエンを徐々に加えて混合、撹拌し、次にメタクリル酸
シクロヘキシル−スチレン共重合体ラテックスを徐々に
加えて、混合撹拌し、各ポリマーの水中分散液とする。
例2) (重量%) カルボキシ変性スチレンブタジエン 13% スチレン 28% メタクリル酸シクロヘキシル 28% 脂肪酸ソーダ石鹸 1% 水 30% この配合順序は、まず、蒸留水または軟水に脂肪酸ソ
ーダ石鹸を入れて溶解し、次にカルボキシ変性スチレン
ブタジエンを徐々に加えて混合、撹拌し、次にスチレン
ラテックスを加えて撹拌し、次にメタクリル酸シクロヘ
キシルを徐々に加えて混合撹拌し、各ポリマーの水中分
散液とする。
ーダ石鹸を入れて溶解し、次にカルボキシ変性スチレン
ブタジエンを徐々に加えて混合、撹拌し、次にスチレン
ラテックスを加えて撹拌し、次にメタクリル酸シクロヘ
キシルを徐々に加えて混合撹拌し、各ポリマーの水中分
散液とする。
また、複合ポリマーエマルジョンと混合すべき主材の
配合例および配合手順について説明すると、配合例は、 (重量) 白色セメント 28.0% 珪砂(SiO2) 71.0% 鉄粉(Fe3O4) 0.2% 亜鉛華(ZnO) 0.1% チタン白(TiO2) 0.1% グリシン 他 0.6% であり、上記白色セメントの成分重量比は、 (重量) CaO 65.4% SiO2 23.1% Fe2O3 0.2% Igioss 2.7% Insol 0.2% Al2O3 4.3% MgO 0.6% SO3 2.8% その他 0.7% であり、上記主材の配合手順は、まず、珪砂を用いて有
機物を取り除き、粒度を50〜150μmに整え、この珪砂
をミキサーに投入し、白色セメントを徐々に加えて混合
させ、更に、鉄粉(Fe3O4)、亜鉛華(ZnO)、チタン白
(TiO2)、グリシン他の順で加えながら、均一になるよ
うに混合する。
配合例および配合手順について説明すると、配合例は、 (重量) 白色セメント 28.0% 珪砂(SiO2) 71.0% 鉄粉(Fe3O4) 0.2% 亜鉛華(ZnO) 0.1% チタン白(TiO2) 0.1% グリシン 他 0.6% であり、上記白色セメントの成分重量比は、 (重量) CaO 65.4% SiO2 23.1% Fe2O3 0.2% Igioss 2.7% Insol 0.2% Al2O3 4.3% MgO 0.6% SO3 2.8% その他 0.7% であり、上記主材の配合手順は、まず、珪砂を用いて有
機物を取り除き、粒度を50〜150μmに整え、この珪砂
をミキサーに投入し、白色セメントを徐々に加えて混合
させ、更に、鉄粉(Fe3O4)、亜鉛華(ZnO)、チタン白
(TiO2)、グリシン他の順で加えながら、均一になるよ
うに混合する。
なお、白セメントに代えて、ポルトランドセメントを
用いることも出来る。
用いることも出来る。
次に、上記した主材および複合ポリマーエマルジョン
を混合して接着剤17を製造する方法について説明する
と、 主材と複合ポリマーエマルジョンとを、3:1〜6:1の割
合で混合するものであり、この混合順序は、まず、複合
ポリマーエマルジョンをミキサーに入れて撹拌し、次に
主材を徐々に加えながら3分〜5分撹拌し、更に、蒸留
水または水道水を適量加えて希釈し、撹拌しながら製造
するものである。
を混合して接着剤17を製造する方法について説明する
と、 主材と複合ポリマーエマルジョンとを、3:1〜6:1の割
合で混合するものであり、この混合順序は、まず、複合
ポリマーエマルジョンをミキサーに入れて撹拌し、次に
主材を徐々に加えながら3分〜5分撹拌し、更に、蒸留
水または水道水を適量加えて希釈し、撹拌しながら製造
するものである。
なお、前記各ラテックスの固形分はすべて約40〜50%
程度のものを用いている。
程度のものを用いている。
このように製造された接着剤は、複合ポリマーエマル
ジョンと主材の有する強力な鉄やコンクリートに対する
付着力によりコンクリート製の床版10と床版補強用の鋼
板16とを強力に付着しあうことができる。
ジョンと主材の有する強力な鉄やコンクリートに対する
付着力によりコンクリート製の床版10と床版補強用の鋼
板16とを強力に付着しあうことができる。
なお、本実施例に係る接着剤17の物理特性に関して試
験を行ったので、その結果を示す。
験を行ったので、その結果を示す。
「オゾン照射試験」 一般外部での耐久性約30年相当 「付着試験」 対 鉄 25.1Kgf/cm2 対 コンクリート 11.0〜25.1Kgf/cm2 「衝撃試験」 鉄板に塗布して硬化させた後、550gの鋼球を2.4mの高さ
から落下させた結果、(JIS−G−3492に準ずる試験方
法)剥離等の異常なし 「水浸漬試験」 3000時間後異常なし 「塩水噴霧試験」 3000時間後異常なし 「熱伝導率」 0.33+0.00044θ(40℃≦θ≦250℃) (石膏とほぼ同じ) 「ヤング係数」(伸び弾性率縦弾性係数) 1.19×105Kgf/cm2 「線膨張係数」 1.3×10-5 1/℃ 「対鉄塗布後の疲労試験」 20tトラック後輪荷重200万回繰り返し載荷後 異常なし 「曲げ疲労破壊をおこしたコンクリートの補強後の疲労
試験」 コンクリートの下面に鉄筋を添えて、本発明に係る接着
剤で一体化した試験体の疲労試験結果本発明に係る接着
剤は疲労の影響を受けず、疲労したコンクリートの補
強、延命に有効 上記の試験結果から分かるように、本発明に係る接着
剤17は、十分な接着強度を有しており、鋼板16を床版10
に一体化して、床版10の損傷や抜け落ちを確実に防止す
ることができる。
から落下させた結果、(JIS−G−3492に準ずる試験方
法)剥離等の異常なし 「水浸漬試験」 3000時間後異常なし 「塩水噴霧試験」 3000時間後異常なし 「熱伝導率」 0.33+0.00044θ(40℃≦θ≦250℃) (石膏とほぼ同じ) 「ヤング係数」(伸び弾性率縦弾性係数) 1.19×105Kgf/cm2 「線膨張係数」 1.3×10-5 1/℃ 「対鉄塗布後の疲労試験」 20tトラック後輪荷重200万回繰り返し載荷後 異常なし 「曲げ疲労破壊をおこしたコンクリートの補強後の疲労
試験」 コンクリートの下面に鉄筋を添えて、本発明に係る接着
剤で一体化した試験体の疲労試験結果本発明に係る接着
剤は疲労の影響を受けず、疲労したコンクリートの補
強、延命に有効 上記の試験結果から分かるように、本発明に係る接着
剤17は、十分な接着強度を有しており、鋼板16を床版10
に一体化して、床版10の損傷や抜け落ちを確実に防止す
ることができる。
また、接着剤17は、防錆効果および防食効果があり、
鋼板16の錆止め、及び床版10を形成するコンクリートの
劣化防止を行うことができる。
鋼板16の錆止め、及び床版10を形成するコンクリートの
劣化防止を行うことができる。
更に、接着剤17自体も耐久性があり、高い接着強度を
低下することなく、長期的な使用に耐えることができ
る。
低下することなく、長期的な使用に耐えることができ
る。
また、接着剤17に適当な弾性と伸び能力があるため
に、鋼板16を形成する鋼材と床版16を形成するコンクリ
ートの挙動に追随することができ、その接着力とあいま
って鋼板16の剥離現象を防止することができる。
に、鋼板16を形成する鋼材と床版16を形成するコンクリ
ートの挙動に追随することができ、その接着力とあいま
って鋼板16の剥離現象を防止することができる。
さらに、接着剤17は、断熱性能を石膏とほぼ同じとし
ており、コンクリート製の床版10に与えられた熱が鋼板
16に伝達されることを避け、鋼板16を形成する鋼材と床
版10を形成するコンクリートの線膨張係数の差による床
版10と鋼板16との間のズレを防ぐことができる。
ており、コンクリート製の床版10に与えられた熱が鋼板
16に伝達されることを避け、鋼板16を形成する鋼材と床
版10を形成するコンクリートの線膨張係数の差による床
版10と鋼板16との間のズレを防ぐことができる。
以下、本実施例における鋼板16及び接着剤17に関する
好ましい変容例について説明する。
好ましい変容例について説明する。
鋼板16の応力伝達には全方向性があり、所要の強度を
付与すれば、通常横方向の応力伝達のために設置してい
るプレース(すじかい)を省略することができる。
付与すれば、通常横方向の応力伝達のために設置してい
るプレース(すじかい)を省略することができる。
鋼板16の厚さは荷重条件により決定するので、仮に既
設の床版10の強度が全く期待できない場合でも、本発明
による方法によれば床版10の補強を行うことができる。
設の床版10の強度が全く期待できない場合でも、本発明
による方法によれば床版10の補強を行うことができる。
なおここに、接着剤17の主材の代わりに、砂とセメン
トを混和したモルタルを使用し、ポリマーモルタルとし
て使用することも出来る。
トを混和したモルタルを使用し、ポリマーモルタルとし
て使用することも出来る。
また、コンクリート製の床版10の下面10aに、本発明
に係る複合ポリマーエマルジョンを塗布して防水層を形
成することができる。
に係る複合ポリマーエマルジョンを塗布して防水層を形
成することができる。
更に、接着剤17の塗布または充填方法として、注入孔
を設置した鋼板16を先に取り付けておいて、その後本発
明に係る接着剤17を注入する方法を取ることも出来る。
を設置した鋼板16を先に取り付けておいて、その後本発
明に係る接着剤17を注入する方法を取ることも出来る。
第1図は本発明に係る鋼板による床版の補強方法によっ
て補強される前の床版構造の説明図、第2図〜第4図は
本発明に係る方法の工程説明図である。 図中、 10:床版、11:亀裂 12:桁、13:ボルト挿通孔 14:ジャッキ支持材、15:ジャッキ 16:鋼板、17:接着剤 18:アングル、19:ボルト 20:座金、21:ナット
て補強される前の床版構造の説明図、第2図〜第4図は
本発明に係る方法の工程説明図である。 図中、 10:床版、11:亀裂 12:桁、13:ボルト挿通孔 14:ジャッキ支持材、15:ジャッキ 16:鋼板、17:接着剤 18:アングル、19:ボルト 20:座金、21:ナット
Claims (1)
- 【請求項1】損傷を受けたコンクリート製の床版の下面
に鋼板を接着剤を用いて一体化し、同鋼板を床版を支持
する桁に連結・固定する鋼板による床版の補強方法にお
いて、 前記接着剤を、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化鉄を主
成分とした主剤に、少なくともアクリル酸エステル共重
合体を主成分として成る複合ポリマーエマルジョンを混
和して生成した混合材料、または同複合ポリマーエマル
ジョンを添加したモルタルから形成したことを特徴とす
る鋼板による床版の補強方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63065279A JP2645445B2 (ja) | 1988-03-17 | 1988-03-17 | 鋼板による床版の補強方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63065279A JP2645445B2 (ja) | 1988-03-17 | 1988-03-17 | 鋼板による床版の補強方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01239207A JPH01239207A (ja) | 1989-09-25 |
JP2645445B2 true JP2645445B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=13282330
Family Applications (1)
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