JP4994124B2 - 太陽電池封止用シートおよびその製造方法 - Google Patents

太陽電池封止用シートおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス、プラスチック等の板状物またはシート状物からなる表裏面材間に太陽電池を封止するために用いて好適な太陽電池封止用シート、特に、架橋剤、安定剤等が配合されたエチレン系共重合樹脂からなる太陽電池封止用シートに関するものである。
太陽電池は、一般に、保護ガラス、太陽電池封止用シート、太陽電池素子、太陽電池封止用シート、バックフィルムという構成になっている。このような太陽電池は、(1)保護ガラス、太陽電池封止用シート、太陽電池素子、太陽電池封止用シート、バックフィルムの順に積層し、(2)太陽電池封止用シートを加熱して、溶融させ、シート中の架橋剤でシートを架橋して硬化させ、(3)電池を接着し一体化する、ことで製造される。
こうした太陽電池を製造するにあたり、太陽電池封止用シートを加熱した際、その収縮が大きいと、太陽電池素子が破損したり、位置がずれることがあった。
一般に、太陽電池封止用シートは、樹脂を主成分とする原料をTダイ等が装着された押出成形機等の公知の成形機を用いて溶融、製膜し、冷却ロール等の公知の方法で冷却・固化することにより成形される。従来の太陽電池封止用シートは全体に架橋剤を含有するため、架橋反応や架橋剤の分解を抑制する必要から、成形温度を十分上げることができず、樹脂の混練が非常に不足し、その結果、できたシートの加熱時の収縮が大きいものとなっていた。また、樹脂の混練が不足していることから、樹脂の未溶融物が残存することがあり、太陽電池の製造の際に、太陽電池素子を破損させる原因ともなっていた。
また、生産速度の増加は一般的に樹脂の発熱を伴うため、生産速度を上げることが難しく、製造コストを上昇させる要因にもなっていた。
シートの加熱時の収縮を改善する従来の方法としては、特開2000−84996号公報に記載の方法がある。この方法は、溶融樹脂をフィルム状に成形した後、冷却することにより封止用熱可塑性樹脂フィルムを製造するに当り、樹脂フィルムの温度が該樹脂の軟化点以下に低下する前に、該樹脂フィルムをアニール処理することを特徴としている。
しかしながら、上記の方法は、シートのアニール処理に時間をかける必要があるため、アニール処理のラインを長くとる必要があり、生産に要する用地が大きくなる難があった。また、シート全体に架橋剤を含むため高温での押出成形が困難であり、生産速度を増加させることも難しかった。
特開2000−84996号公報
本発明は、加熱時の収縮が小さく、未溶融物がなく、高温での成形が可能な、太陽電池の封止シートに適した太陽電池封止用シートおよびその製造方法を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、主要な厚みを構成する架橋剤を含まない層と、架橋剤を含む層を積層してなる2または3層からなる樹脂シートが、上記目的を達成し得る太陽電池封止用シートであることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
1)架橋剤を含有する樹脂層と、架橋剤を含有しない樹脂層とを積層してなる2層または3層の太陽電池封止用シート、
2)架橋剤を含有しない樹脂層の厚みの総和と、架橋剤を含有する樹脂層の厚みの総和との比率が0.02〜1.5である1項記載の太陽電池封止用シート、
3)太陽電池封止用シートの樹脂成分が、エチレン系共重合樹脂である1または2項記載の太陽電池封止用シート、
4)太陽電池封止用シートの樹脂成分が、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂である1ないし3項のいずれかに記載の太陽電池封止用シート、
5)架橋率が、60%以上であり、かつJIS C2318−1997(5.3.4 寸法変化)に準じた方法での75℃での加熱収縮率が、30%以下である1ないし4項のいずれかに記載の太陽電池封止用シート、
6)樹脂シートの成形方法が、Tダイ押出機による押出ラミネートである1ないし5項のいずれかに記載の太陽電池封止用シート、
7)架橋剤を含有する樹脂及び架橋剤を含有しない樹脂を、それぞれ押出機で溶融・混練し、架橋剤を含有しない層および架橋剤を含有する層として押出して積層し、積層されたシートをラミネートすることを特徴とする1ないし5のいずれかに記載の太陽電池封止用シートの製造方法、
である。
本発明の太陽電池封止用シートは、架橋剤を含有する樹脂層と、架橋剤を含有しない樹脂層とを積層してなる2層または3層の樹脂シートである。
このような構成であることにより、樹脂シートの形成に際して、主要な厚みを構成する架橋剤を含有しない樹脂層は、高温での成形が可能となる。そのため、十分に樹脂の混練が可能であり、加熱時の収縮が小さく、未溶融物がない。また、生産速度を大幅に増加させることも可能となる。
さらに、本発明の封止用シートを用いて太陽電池を製造する際に、2層または3層の樹脂シートにおいて必要となる架橋剤は、架橋剤を含有する樹脂層から、積層された架橋剤を含有しない樹脂層へと移行して付加され、優れた封止効果を得ることができる。架橋剤を含有する層は、高温での成形はできないが、シート全体中の割合が小さいため、生産速度を増加させる必要性が低く、また、積層シート全体への収縮率の影響は小さく抑えることが可能である。
以下、本発明を詳しく説明する。なお、必要により図面を参照しながら説明する。
本発明は、太陽電池封止用シート及び該シートの製造方法である。
本発明の太陽電池封止用シートは、架橋剤を含有する樹脂からなる層(以下、単に、架橋剤を含有する層ということもある)と、架橋剤を含有しない樹脂からなる層(以下、単に、架橋剤を含有しない層ということもある)とを積層してなる2層または3層の樹脂シートであり、太陽電池封止用シートとして、好適に用いることができる。
すなわち、本発明の太陽電池封止用シートは、積層シート(以下、積層してなる2層または3層の樹脂シートを単に積層シートと言うこともある。)を構成する層において、架橋剤を含有しない層を主たる層とし、該層に架橋剤を含有する層を積層した、2又は3層からなる樹脂シートである。
本発明において、2又は3層からなる樹脂シートとは、詳しくは、(1)架橋剤を含有しない樹脂からなる層の1表面に架橋剤を含有する樹脂からなる層を積層したシート、(2)架橋剤を含有しない樹脂からなる層の両表面に架橋剤を含有する樹脂からなる層を積層したシート、または(3)架橋剤を含有する樹脂からなる層の両表面に架橋剤を含有しない樹脂からなる層を積層したシートである。したがって、例えば、積層シートを3層にする場合は、図1のように架橋剤を含有する層を外層にして架橋剤を含有しない層を中間層にしてもよいし、図2のように架橋剤を含有する層を中間層にして架橋剤を含有しない層を外層にしてもよい。なお、中間層とは、両層に挟まれて積層された層であり、また、両層の厚みは同じであっても異なっていても良い。
このような積層シートにおいて、架橋剤を含有しない層の厚みの総和は、好ましくは0.1〜2.0mm、さらに好ましくは0.3〜1.5mmである。架橋剤を含有する層の厚みの総和は、好ましくは0.002〜1.5mm、さらに好ましくは0.02〜0.8mmである。
また、架橋剤を含有する層の厚みの総和と、架橋剤を含有しない層の厚みの総和との比率(架橋剤を含有する層の厚みの総和/架橋剤を含有しない層の厚みの総和)は、0.02〜1.5であり、好ましくは0.05〜1.0、さらに好ましくは0.1〜0.5である。比率が小さすぎると、太陽電池の製造の際に必要な架橋剤をシートに十分付加することが難しく、比率が大きすぎると、加熱時の収縮率を小さくすることが難しくなる。
本発明の樹脂シートは、好ましくはエチレン系共重合樹脂からなる樹脂シートである。用いられるエチレン系共重合樹脂としては、エチレンを主成分とし、これと共重合可能な単量体との共重合体であって、エチレンと酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステルの共重合体、エチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチル、メタクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステルの共重合体、エチレンとアクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸の共重合体または、そのアイオノマー、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、などのα−オレフィンの共重合体、あるいはこれらの2種以上の混合物などを挙げることができる。
エチレン系共重合樹脂として、エチレン含有量が62〜85重量%であるものが好ましい。エチレン含有量が62重量%未満では、ラミネート時に発生する酢酸等の気体量が多くなって好ましくないばかりでなく、共重合体の軟化温度が低くなり、太陽電池封止用シート同士のブロッキングの問題が発生し、作業性を著しく阻害するため好ましくない。また、エチレン含有量が85重量%を越えると、ラミネート時に発生する気体量は少なくなるものの、太陽電池封止用シートが硬くなりすぎ、太陽電池素子の割れの問題が発生するために好ましくない。
これらエチレン系共重合樹脂のうち、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)は、易入手性、成形性、透明性、柔軟性、接着性、耐光性等の太陽電池封止用シートの要求物性に対する適合性から望ましい。
架橋剤を含有しない層のエチレン系共重合樹脂は、成形性、機械的強度などを考慮すると、好ましくは0.1〜50g/10分、さらに好ましくは0.5〜20g/10分のメルトフローレート(JIS K7210−1999 以下同じ)のものが適している。
架橋剤を含有する層のエチレン系共重合樹脂は、架橋剤を含有しない層と比べて機械的強度は小さくてもよいため、そのメルトフローレートは、架橋剤を含有しない層のものより大きいものを用いることが可能である。好ましくは1〜400g/10分、さらに好ましくは10〜200g/10分のものがあげられる。
架橋剤を含有する層に含有される架橋剤としては、有機過酸化物が好適に用いられる。 具体的には分解温度(半減期が1時間である温度)が70〜180℃、とくに90〜160℃の液状の有機過酸化物を用いるのが好ましい。このような有機過酸化物としては、例えば、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、第3ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、第3ブチルパーオキシアセテート、第3ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ第3ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、第3ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。
このような有機過酸化物は、種類によって異なるが、エチレン系共重合樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部程度配合する。
また、このような架橋反応を容易に進行させるために、架橋剤を含有する層に、架橋助剤をさらに加えても良い。架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等を例示することができる。架橋助剤は、エチレン系共重合樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部程度の配合が好ましい。
さらに、本発明のシートの各層には、接着促進剤としてシランカップリング剤を用いることができる。具体的には、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が使用でき、シランカップリング剤は、エチレン系共重合樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部程度の配合が望ましい。シランカップリング剤は、架橋剤を含有しない層のみに添加してもよいし、架橋剤を含有する層に添加してもよいが、低めの成形温度で成形される架橋剤を含有する層に添加するほうが望ましい。
さらにまた、本発明の太陽電池封止用シートの各層には、その他の各種添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、太陽光中の紫外線による劣化を防ぐ為の、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等が例示される。紫外線吸収剤として具体的には、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第3ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第3オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等のサリチル酸エステル系のものがあげられる。
前記光安定剤としては、ヒンダ−ドアミン系のものなどがあげられる。また、前記酸化防止剤としては、ヒンダ−ドフェノール系やホスファイト系のものなどがあげられる。
これら紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤は、該共重合樹脂100重量部に対して、0.01〜3重量部程度の配合が望ましい。また、これら添加剤は、架橋剤を含有する層のみに添加してもよいし、架橋剤を含有しない層に添加してもよい。
本発明の太陽電池封止用シートの製造方法は、次の通りである。
すなわち、本発明のシートは、Tダイ押出機、カレンダー成形機、インフレーション成形機などを用いる公知の成形方法によって目的の多層に積層成形しても、または別々に各層のシートを成形し、これらを積層しても製造することができる。
すなわち、シートの積層方法は、公知のいわゆる多層成形によることもできるし、各層を別々の成形機で成形後ラミネートする押出ラミネート方式でもよい。なかでも、架橋剤を含有する樹脂及び架橋剤を含有しない樹脂を、それぞれ押出機で溶融・混練し、架橋剤を含有しない層および架橋剤を含有する層として押出して積層し、積層されたシートをラミネートする押出ラミネートによる方法が、成形温度の管理やシート厚み精度を良好にする上で好ましい。
架橋剤を含有しない層のシートの成形温度は、樹脂の融点以上であれば可能であるが、シートの加熱収縮率や未溶融樹脂の残存を防止するため、好ましくは150℃〜250℃、さらに好ましくは180℃〜230℃が良い。
架橋剤を含有しない層を成形する際、用いるエチレン系共重合樹脂は、成形性、機械的強度などを考慮すると、好ましくは0.1〜50g/10分、さらに好ましくは0.5〜20g/10分のメルトフローレート(JIS K7210−1999 以下同じ)のものが適している。
一方、架橋剤を含有する層のシートは、架橋反応や架橋剤の分解を防ぐ観点から、その成形温度は低めに抑える必要がある。そのため、これらの層の成形温度は、好ましくは、80℃〜150℃、さらに好ましくは100℃〜130℃である。
架橋剤を含有する層のエチレン系共重合樹脂は、架橋剤を含有しない層の樹脂と比べ機械的強度は小さくてもよいため、そのメルトフローレートは、架橋剤を含有しない層のものより大きいものを用いることが可能である。好ましくは1〜400g/10分、さらに好ましくは10〜200g/10分のものがあげられる。
また、本発明のシートは、シート加工後にエンボス加工を行い、シート片面または両面にエンボス模様を付与してもよい。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。しかし、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例において使用した樹脂および添加剤の使用量は重量部を示す。また、実施例に示した加熱収縮率、架橋率は下記方法により測定した値である。
(1)加熱収縮率(%)
JIS C2318−1997(5.3.4 寸法変化)に準じ、作成したシートから幅20mm、長さ150mmの試験片を、シートの機械方向から5枚採り、それぞれの中央部に100mmの距離をおいて標点をつける。このサンプルを75℃に保持された熱風循環式恒温槽に垂直につるし、15分間加熱した後取り出し、室温に30分間放置してから標点間距離を測定して、次の式によって算出し、その平均を求める。
ΔL(%)=〔(L−L)/L〕×100
ΔL:収縮率(%)
:加熱前の標点間距離(mm)
L :加熱後の標点間距離(mm)
(2)架橋率(%)
作成したシートを、150℃の圧縮成形機を用いて20分間加圧下で加熱することにより架橋シートを作成する。この架橋シート1gを100mlのキシレンに浸漬し、110℃、24時間加熱した後、金網で濾過して不溶解分を捕集し、乾燥後秤量することにより、架橋率を計算する。
架橋率(%)=〔乾燥後の試料の重量(g)/採取した試料の重量(g)〕×100
実施例1、2および5
表1に示す樹脂組成物及び条件により、図3に示すTダイ21、22を備えたTダイ成形機を用いて、Tダイ21から架橋剤を含まない樹脂を押出してシート23を成形し、Tダイ22から架橋剤を含む樹脂を押出してシート24を成形した。引き続き、これらシートを積層後、2本のロール25および25’間での圧着によりラミネートすることで、樹脂シート26を作成した。このシートについて、加熱収縮率、架橋率を測定した。得られた結果を表1に纏めて示す。
実施例3
表1に示す樹脂組成物及び条件により、図3に示すTダイ21、22および22’を備えたTダイ成形機を用いて、Tダイ21から架橋剤を含まない樹脂を押出してシート23を成形し、Tダイ22および22’から架橋剤を含む樹脂を押出してシート24および24’をそれぞれ成形した。引き続き、これらシートを積層後、2本のロール25および25’間で圧着によりラミネートすることで、樹脂シート26を作成した。このシートについて、加熱収縮率、架橋率を測定した。得られた結果を表1に纏めて示す。
実施例4および6
表1に示す樹脂組成物及び条件により、図3に示すTダイ21、22および22’を備えたTダイ成形機を用いて、Tダイ21から架橋剤を含む樹脂を押出してシート23を成形し、Tダイ22および22’から架橋剤を含まない樹脂を押出してシート24および24’をそれぞれ成形した。引き続き、これらシートを積層後、2本のロール25および25’間での圧着によりラミネートすることで、樹脂シート26を作成した。このシートについて、加熱収縮率、架橋率を測定した。得られた結果を表1に纏めて示す。
比較例1
表1に示す樹脂組成物を用い、Tダイ21を備えた1台のTダイ成形機のみを用いて、表1に示す条件により中間層23のみを成形した。その後、実施例と同様に2本のロール25および25’を通して、樹脂シートを作成した。このシートについて、加熱収縮率、架橋率を測定した。得られた結果を表1に纏めて示す。
比較例2
表1に示す樹脂組成物、条件により、Tダイ21を備えたTダイ成形機で中間層23を、Tダイ22を備えたTダイ成形機で片外層24を、それぞれ成形した。引き続き、それら各層を積層後、2本のロール25および25’間で圧着によりラミネートすることで、樹脂シートを作成した。このシートについて、加熱収縮率、架橋率を測定した。得られた結果を表1に纏めて示す。
比較例3
表1に示す樹脂組成物及び条件により、図3に示すTダイ21、22を備えたTダイ成形機を用いて、Tダイ21から架橋剤を含まない樹脂を押出してシート23を成形し、Tダイ22から架橋剤を含む樹脂を押出してシート24を成形した。引き続き、これらシートを積層後、2本のロール25および25’間で圧着によりラミネートすることで、樹脂シート26を作成した。このシートについて、加熱収縮率、架橋率を測定した。得られた結果を表1に纏めて示す。
比較例4
表1に示す樹脂組成物及び条件により、図3に示すTダイ21、22および22’を備えたTダイ成形機を用いて、Tダイ21から架橋剤を含む樹脂を押出してシート23を成形し、Tダイ22および22’から架橋剤を含まない樹脂を押出してシート24および24’をそれぞれ成形した。引き続き、これらシートを積層後、2本のロール25および25’間で圧着によりラミネートすることで、樹脂シート26を作成した。このシートについて、加熱収縮率、架橋率を測定した。得られた結果を表1に纏めて示す。
表中
1)樹脂EVA−1:エチレン・酢酸ビニル共重合体(MFR:15g/10分、酢酸ビニル含量 28重量%)
2)樹脂EVA−2:エチレン・酢酸ビニル共重合体(MFR:30g/10分、酢酸ビニル含量 33重量%)
3)樹脂EVA−3:エチレン・酢酸ビニル共重合体(MFR:150g/10分、酢酸ビニル含量 28重量%)
4)架橋剤:ルパゾール101(商品名、アルケマ吉富(株)製)
5)シランカップリング剤:KBM503(商品名、信越化学(株)製)
両外層に架橋剤を含み、中間層に架橋剤を含まない本発明の樹脂シートの一例を示す断面図である。 両外層が架橋剤を含まず、中間層が架橋剤を含む本発明の樹脂シートの断面図である。 本発明に係る製造方法の実施の例を示す模式図である。Tダイ押出機のTダイからシート各層が成形された後、ロールで押出ラミネートされる様子をシート断面方向から見たものである。
符号の説明
1 太陽電池封止用シート
2 架橋剤を含まない中間層
3 架橋剤を含む外層
3’ 架橋剤を含む外層
11 太陽電池封止用シート
12 架橋剤を含む中間層
13 架橋剤を含まない外層
13’ 架橋剤を含まない外層
21 中間層用押出ダイス
22 外層用押出ダイス
22’ 外層用押出ダイス
23 押出された中間層シート
24 押出された外層シート
24’ 押出された外層シート
25 ロール
25’ ロール
26 積層された太陽電池封止用シート
本発明の樹脂シートは、太陽電池を製造する上で太陽電池素子の破損を防止するのみならず、シート製造上での生産速度の増加も可能とするものであり、太陽電池封止用シートとして、その産業上の利用可能性は極めて大きいものである。

Claims (6)

  1. 架橋剤を含有する樹脂層と、架橋剤を含有しない樹脂層とを積層してなる2層または3層の太陽電池封止用シートであって、
    架橋剤を含有しない樹脂層の厚みの総和に対する、架橋剤を含有する樹脂層の厚みの総和の比率(架橋剤を含有する樹脂層の厚みの総和/架橋剤を含有しない樹脂層の厚みの総和)が、0.1〜1.5である太陽電池封止用シート。
  2. 太陽電池封止用シートの樹脂成分が、エチレン系共重合樹脂である請求項1に記載の太陽電池封止用シート。
  3. 太陽電池封止用シートの樹脂成分が、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂である請求項1または2に記載の太陽電池封止用シート。
  4. 150℃の圧縮成形機を用いて20分間加熱した際の架橋率が、60%以上であり、かつ、JIS C2318−1997(5.3.4 寸法変化)に準じた方法での75℃での加熱収縮率が、30%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池封止用シート。
  5. シートの成形方法が、Tダイ押出機による押出ラミネートである請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池封止用シート。
  6. 架橋剤を含有する樹脂及び架橋剤を含有しない樹脂を、それぞれ押出機で溶融・混練し、架橋剤を含有しない層および架橋剤を含有する層として押出して積層し、積層されたシートをラミネートすることを特徴とする1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池封止用シートの製造方法。
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