JP4993446B2 - ウエハ保持用粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜・小型化した半導体ウエハに対して使用した場合にも、良好なエキスパンド性を示し、また、ダイシング時のチッピング(チップが欠ける現象)を低減でき、なおかつ、経時で再剥離性が低下しない、ウエハ保持用粘着シートに関する。
従来から、半導体の製造工程においては、広く粘着シートが用いられている。中でも、半導体ウエハの素子小片への切断分割(ダイシング)工程で用いられるウエハ保持(固定)用シート等には、貼付後、所定の工程が終了した後に再び剥離される「再剥離型」の粘着シートが使用されている。
これらの再剥離型の粘着シートには様々な特性が要求される。例えば、ダイシング工程では強力な保持力、チッピング(チップの欠け)抑止性が必要であり、また、ピックアップ時には、小さな剥離力で剥離でき(再剥離性、易剥離性)、なおかつ、素子に粘着剤の残存や汚染物質の転写のないこと(転写汚染防止性)が要求される。なお、低応力でピックアップを行うためには、エキスパンド工程で十分に剥離力が低下することが必要であり、また高いエキスパンド性が求められる。
上記の課題を満足するために、多くの開発が進められている。例えば、粘着剤としては、分子内に炭素−炭素二重結合を有する放射線重合化合物を用いた放射線反応性粘着剤が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。放射線重合化合物は、放射線照射をしない状態では粘着成分として働くが、紫外線などの放射線を照射すると、重合・硬化し、粘着力を失う再剥離性に優れた粘着剤である。
一方、エキスパンド性を向上する目的では、従来より、柔軟な軟質ポリ塩化ビニルフィルムが基材として広く使用されている。しかし、軟質ポリ塩化ビニルフィルムには、柔軟性を得るための可塑剤や安定剤、酸化防止剤などが一般的に用いられている。これら可塑剤等は通常分子量の比較的小さな化合物から構成されていることが多く、基材から粘着層中に拡散しやすいため、表面にブリード・析出し、さらに、半導体ウエハの加工工程でウエハ表面に転写し、生産、品質上のトラブルを引き起こすことが問題となっている。また、近年、地球環境保護、環境負荷物質の削減の観点から、脱塩化ビニルが求められており、軟質ポリ塩化ビニルフィルムに代わる基材フィルムが求められるようになってきている。
そこで、軟質ポリ塩化ビニルフィルムに代わる、良好なエキスパンド性、チッピング性(チップ欠けの抑止性)を有する粘着シートとして、強度を規定したアクリル樹脂や、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂とアクリル樹脂多層構造重合体粒子からなる柔軟な粘着シートが知られてる。さらに、上記の粘着層と組み合わせたアクリル系の放射線反応性粘着剤層を有するアクリルフィルムも知られている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特許第2119328号明細書 特許第2126520号明細書 特開2004−79916号公報 特開2002−228420号公報
本発明者らは、熱可塑性樹脂と多層構造重合体粒子からなる基材と放射線硬化型粘着層を有する粘着シートを検討したところ、基材に塩化ビニルフィルム等を用いた場合と比較して、放射線照射により粘着力が低下し剥離性が向上する効果が小さくなる問題が生じることがわかった。さらに、上記の現象は、粘着剤中に含まれる放射線重合性物質や重合開始剤が基材中へ移行するために、粘着層中のこれらの濃度が低下していることが原因であることがわかった。
本発明の目的は、転写汚染が少なく、さらに強度、柔軟性と易剥離性を両立した半導体の生産性を向上させる優れたウエハ保持用粘着シートを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂と多層構造重合体粒子からなる基材層と粘着層の間に、特定の組成からなる中間層を設けることにより、放射線重合性オリゴマーの移行を防止できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂と多層構造重合体粒子とからなる基材層、アクリル樹脂からなる厚みが0.5〜15μmの中間層、放射線硬化型の粘着層の少なくとも3層を有する粘着シートであって、前記熱可塑性樹脂がアクリル樹脂であり、前記多層構造重合体粒子が、アクリル酸エステルを単量体成分として含む共重合体からなる内層部と、メタクリル酸エステルを単量体成分として含む共重合体からなる最外層を有しており、中間層が、エポキシ系架橋剤を、中間層のアクリルポリマー100重量部に対して、0.1〜20重量部含み、50℃で2週間放置した後の、分子量1000〜30000である2〜15官能の化合物の基材層への移行量が50%以下であることを特徴とするウエハ保持用粘着シートを提供する。
さらに、本発明は、中間層が、20℃以上のガラス転移温度(Tg)を有するアクリル樹脂を主成分として含有する前記のウエハ保持用粘着シートを提供する。
さらに、本発明は、粘着層が、アクリル系粘着剤を用いた粘着層である前記のウエハ保持用粘着シートを提供する。
さらに、本発明は、粘着シート全体の放射線重合性化合物の含有量が、粘着層のアクリルポリマー100重量部に対して、20〜150重量部である前記のウエハ保持用粘着シートを提供する。
本発明のウエハ保持用粘着シートは、ダイシング工程においては、チッピングの発生が少なく、また、エキスパンド性、易剥離性が良好でピックアップが容易であるため不良品を低減できる。さらに、放射線重合性化合物等の粘着層から基材への移行が抑止され、経時で易剥離性が低下しないため安定性が高く、産業上有益である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のウエハ保持用粘着シートの一例を示す概略断面図である。図1に示されるウエハ保持用粘着シート1は、基材層2の片面に、中間層3、及び、粘着層4が設けられている。また、粘着シート1の使用前には、離型フィルム5を仮固着させておくことが好ましい。
本発明のウエハ保持用粘着シートは、基材層、中間層及び粘着層の少なくとも3層を有する。なお、これらの層は、基材層/中間層/粘着層の順に設けられておればよく、層間に例えば易接着層などの別の層を介していてもよい。また、基材層と粘着層の、それぞれ外側に他の層が設けられていてもよく、特に、上述の通り、粘着層には、使用時までは離型フィルム(剥離性シート)が仮固着されていることが好ましい。
本発明のウエハ保持用粘着シートの基材層は、熱可塑性樹脂と多層構造重合体粒子からなる。
本発明の基材層に用いられる熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレン−エチルアルコール樹脂から選ばれる1種または2種以上の樹脂からなる。中でも、(柔軟性と強度の両立)の観点から、アクリル樹脂が特に好ましい。なお、本願にいう「アクリル樹脂」とは、アクリル樹脂の他にメタクリル樹脂も含む。
本発明の基材層に用いられるアクリル樹脂としては、特に限定されず、公知のアクリル樹脂を用いることが可能であるが、強度や柔軟性などの観点から、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸とC1〜C22の飽和脂肪族アルコールとのエステルなどを主たる単量体成分とする樹脂が挙げられる。なお、上記の他にも、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸や、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチル−3−エチルブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−ヘプタジエン、3−メチル−1,3−ヘプタジエン、1,3−オクタジエン、シクロペンタジエン、クロロプレン、ミルセン等の共役ジエン系単量体、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル等のアクリル酸、不飽和モノカルボン酸とアリルアルコール、メタリルアルコールとのエステル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の不飽和モノカルボン酸とグリコールとのジエステル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等のジカルボン酸と不飽和アルコールとのエステル等やシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式アルコールとのエステル、フェニル(メタ)アクリレート等のフェノール類とのエステル、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族アルコールとのエステル等、ジビニルベンゼン等などが共重合されていても良い。中でも、特に好ましくは、メチルメタクリレートとメチルアクリレートの共重合体である。
本発明の基材層の多層構造重合体粒子は、内層部に少なくとも1層のゴム成分層を有し、外層部に少なくとも1層の熱可塑性樹脂層を有する積層構造を有していればよく、例えば、特開2004−79916号公報に記載された粒子が挙げられる。中でも、内層部は、少なくとも1種のアクリル酸エステルを単量体成分として含む共重合体であることが好ましく、最外層は、少なくとも1種のメタクリル酸エステルを単量体成分として含む共重合体であることが好ましい。
さらに、本発明の基材層には、本発明の効果を阻害しない範囲内において、他の安定剤、酸化防止剤、滑剤、加工助剤等として公知のものが含まれていてもよい。
本発明の基材層の厚みは、特に制限されないが、30〜300μmが好ましく、より好ましくは、50〜250μmである。厚みが30μmより小さい場合には、粘着シート全体として「こし」がなくなり、ダイシング工程でウエハの保持力が低下し、ダイシング加工性が低下したり、チッピングの原因となったりする。また、厚みが300μmより厚い場合には、搬送性、ハンドリング性、コスト面などで好ましくない。
本発明の中間層は、製膜性の観点から、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂である。これらの樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、1000〜2000000が好ましく、より好ましくは3000〜1500000である。また、これらの中間層の樹脂には、架橋反応を行うために、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等をグラフト化させてもよい。
本発明の中間層に用いられるアクリル樹脂としては、上記、基材層の熱可塑性樹脂として用いられるアクリル樹脂として、例示したものを用いることができる。中でも、特に好ましくは、ポリメチルメタクリレート(PMMA)であり、中でも好ましくは、PMMAのエポキシ架橋体である。
本発明の中間層に用いられるアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、20〜150℃が好ましく、より好ましくは20〜130℃、さらに好ましくは20〜100℃である。Tgが20℃未満の場合には、使用環境によっては、中間層が軟化し、ウエハ保持効果、チッピング抑制効果が低下することがある。Tgが150℃を超える耐熱性樹脂の場合は、コストが増大し、工業的生産の観点から好ましくない場合がある。
本発明の中間層としてポリアミド樹脂が用いられる場合、ポリアミド樹脂は、本発明に規定する特性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ナイロンフィルムなどが挙げられる。ナイロン等のポリアミドはバリア性、耐熱性に優れ、安価である利点を有する。これらは、例えば、接着剤などを表面コートし、基材にラミネーションして用いられる。
本発明の中間層としてエチレン−ビニルアルコール樹脂が用いられる場合、エチレンビニルアルコール樹脂は、本発明に規定する特性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、クラレ(株)製「エバール」などが挙げられる。これらは、耐バリア性、耐薬品性に優れる利点を有し、例えば、押出成形フィルムのラミネート、溶液キャストなどにより基材に設けられる。
本発明の中間層には架橋剤が添加されていることが好ましい。中間層が三次元架橋構造をとり、中間層のポリマーの分子間密度が高くなることによって、層中を放射線重合性オリゴマーや放射線重合開始剤などが移動しにくくなるため、移行防止効果が高くなる。中間層に添加する架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、メラミン架橋剤が好ましく例示される。エポキシ架橋剤としては、多価エポキシ化合物が用いられ、例えば、1,3−ビス(N,N−)ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)トルエン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4−ジアミノジフェニルメタンなどが用いられる。イソシアネート架橋剤としては、芳香族多価イソシアネート化合物、脂肪族多価イソシアネート化合物、脂環族多価イソシアネート化合物などの多価イソシアネート化合物が用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどを用いることが可能である。なお、上記の中でも、硬化時間が短く、生産性が向上する観点から、エポキシ系架橋剤が最も好ましい。
本発明の中間層に用いられる架橋剤の添加量は、特に限定されないが、中間層を構成する主ポリマー(例えば、中間層がアクリル樹脂からなる場合は、アクリルポリマー)100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜15重量部である。添加量が0.1重量部未満では、移行防止効果が十分でない場合があり、また、20重量部を超える場合には、エキスパンド性が低下する場合がある。
本発明の中間層の厚みは、0.5〜15μmであり、好ましくは1〜10μmである。中間層の厚みが上記範囲である場合に、最も効果的にダイシング時のダイシング刃の応力による変形を抑制することが可能となる。厚みが0.5μm未満の場合には、十分な移行防止効果が得られない場合があり、また、厚みが15μmより大きい場合には、シート全体の柔軟性が低下してエキスパンド性が低下する場合がある。また、基材層への追従性が低下して、応力により中間層にクラック生じて、逆に移行が起こりやすくなる場合がある。
本発明の粘着層は、粘着剤、紫外線反応性オリゴマーなどの放射線重合性化合物、放射線重合開始剤を含んでなる、放射線硬化型(放射線反応性)の粘着層である。本発明の粘着層は、放射線照射による反応硬化により、剥離が極めて容易となる、すなわち、再剥離性を有する。ここでいう放射線には、X線、紫外線、電子線などが挙げられる。
本発明の粘着層に用いられる粘着剤は、特に限定されず、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ビニルエステル系粘着剤などの公知の粘着剤を用いることが可能であるが、アクリル系粘着剤であることが好ましい。アクリル系粘着剤は、アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主たる構成単量体(モノマー)成分とし、1種類のモノマー成分からなる単独重合体であってもよいが、通常は2種以上のモノマー成分の共重合体((メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体という)である。(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体は、2種以上のアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルのみを単量体成分としてなる共重合体であってもよいし、1種以上のアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルと他の共重合成分の共重合体であってもよい。また、アクリル系粘着剤は、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の混合物であってもよい。
本発明のアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルのモノマー単位としては、例えば、メチル基、エチル基、プルピル基、イソプルピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基、ドデシル基の如き炭素数30以下、就中4〜18の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアクリル酸やメタクリル酸のエステルが挙げられる。
また、その他の共重合モノマー成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー、あるいは無水マレイン酸や無水イタコン酸等の酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の燐酸基含有モノマーが挙げられる。さらに、多官能モノマーを共重合させる場合には、多官能モノマー成分としては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。なお、多官能モノマーの使用量は、粘着特性等の観点から、全モノマー成分の30重量%以下が好ましい。
本発明のアクリル系粘着剤として用いられるアクリル系樹脂の重量平均分子量は20万以上が好ましく、より好ましくは30万〜200万、さらに好ましくは50万〜150万である。また、粘着層のアクリル系樹脂のガラス転移温度は、常温で粘着性を示す観点から、0℃以下が好ましく、より好ましくは−100〜−20℃である。
本発明の粘着層に用いられる放射線重合性化合物としては、例えば、特開昭60−196956号公報や特開昭60−223139号公報に開示されている、分子内に光重合性の炭素−炭素2重結合を少なくとも2個以上有する低分子量体を用いることができる。この放射線重合化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート及び1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価アルコールのエステル化物を用いることができる。また、エステルアクリレートオリゴマーや2−プロペニル−3−ブテニルシアヌレート、トリス(2−メタクリロキシエチル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート又はイソシアヌレート化合物、ウレタンアクリレート系オリゴマーを使用することもできる。中でも特に、重量平均分子量が100〜40000、好ましくは200〜30000であるウレタンアクリレート系オリゴマーを用いる場合には、転写汚染の抑止性が格段に良化し、ピックアップ時にチップ表面に粘着剤が付着することを飛躍的に低減できる。また、これらの放射線重合化合物は、1種類のみ用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。放射線重合化合物の添加量は、特に限定されないが、放射線照射後の再剥離性(ピックアップ性)の観点から、粘着層の主ポリマー(例えば、アクリル系粘着剤の場合はアクリルポリマー)100重量部に対して、20〜150重量部が好ましく、より好ましくは、30〜100重量部である。
本発明の粘着層に用いられる放射線重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類;ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等の芳香族ケトン類;ベンジルジメチルケタール等の芳香族ケタール類;ポリビニルベンゾフェノン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン類等が挙げられる。放射線重合開始剤の添加量は、特に限定されないが、粘着層を構成する主ポリマー100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、さらに好ましくは、0.5〜5重量部である。放射線重合開始剤の添加量が0.1重量%未満である場合には、放射線照射による再剥離性が不十分である場合がある。また、添加量が5重量%を超える場合には、粘着層表面に放射線重合開始剤がブリードして、半導体ウエハの転写汚染の原因となることがある。
本発明の粘着層の厚みは、0.5〜20μmが好ましく、より好ましくは1〜15μmである。粘着層の厚みが20μmを超える場合、ダイシング時に粘着シートが変形しやすくなり、チッピング抑止効果が低下する場合がある。また、粘着層の厚みが0.5μm未満の場合には、均一に粘着層を設けることが困難となったり、粘着層の凝集力が低下して、剥離時にウエハに転写して、転写汚染の原因となることがある。
なお、本発明の粘着層には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲内で、従来公知の各種の粘着付与剤、老化防止剤、充填剤、着色剤等の慣用の添加剤を含有させてもよい。
本発明のウエハ保持用粘着シートを、少なくとも50℃で2週間放置した場合の、分子量1000〜30000である2〜15官能の化合物の基材層への移行量は、50%以下であり、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。なお、分子量1500〜10000の2〜15官能の化合物が上記範囲を満たしていることがより好ましい。なお、ここでいう「分子量1000〜30000である2〜15官能の化合物」とは、一般的に放射線反応性オリゴマーである(以下、上記化合物を「放射線反応性オリゴマー」と称する)。放射線反応性オリゴマーの基材層への移行量が50%を超える場合には、粘着層中に含まれる放射線重合性化合物や放射線重合開始剤が基材中へ移行し、硬化反応を制御することが困難となり、十分な易剥離性が得られなくなる。また、多量に放射線重合性化合物を添加する必要が生じて、コスト的に不利となったり、粘着層表面への析出が問題となることがある。
放射線反応性オリゴマーの基材層への移行量は、「基材層に含まれる放射線反応性オリゴマー量」/「粘着シート全体に含まれる放射線オリゴマー量」×100(%)で算出する。上記「基材層に含まれる放射線反応性オリゴマー量」、「粘着シート全体に含まれる放射線反応性オリゴマー量」は、特に限定されないが、例えば、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)を用いて測定することができる。また、放射線反応性オリゴマーの官能基数は、例えば、核磁気共鳴(NMR)により分析することが可能である。上記放射線反応性オリゴマーの有する官能基としては、重合可能な2重結合を有する官能基などが挙げられ、特に限定されないが、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基が一般的である。なお、本願にいう放射線反応性オリゴマーとしては、上記の他に、分子量1000〜30000である2〜15の分子内2重結合を有するオリゴマーも含むものとする。上記放射線反応性オリゴマーの具体例としては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどが一般的であるが、これらに限定されるものではない。
本発明の粘着シートは、基材層として、熱可塑性樹脂とアクリル樹脂などからなる多層構造重合体粒子(特に好ましくは、アクリル酸エステル共重合体からなる内層とメタクリル酸エステル共重合体からなる外層からなる)を用いるため、柔軟性が高く、従来のポリ塩化ビニルフィルムに近い特性を示す。さらには、ダイシングの際の切削時の加工屑が少なく、切削性に優れている。
しかし、一方、上記の熱可塑性樹脂と多層構造重合体粒子とからなる基材に、放射線硬化型の粘着剤層が直接形成されているようなシート構成の場合には、特に、放射線反応性オリゴマーなどの放射線重合性化合物や放射線重合開始剤が基材中に移行しやすくなる。このため、ダイシング後に紫外線などの放射線を照射しても粘着力が所定の値まで低下せずにチップのピックアップ不良を引き起こすなどの問題が生じる。これに対して、本発明においては、中間層を設け、放射線重合性化合物や放射線重合開始剤の基材への移行を抑制している。
本発明の特徴は、粘着層中の放射線重合性化合物及び放射線重合開始剤が、基材層へ拡散、移行することにより、粘着層中の放射線重合性化合物等の含有量が低下することを防ぐことにある。本発明では、中間層を設けているため、放射線重合性化合物等が中間層を移動することが困難となり、粘着層からの移行を抑制することができる。特に中間層が、エポキシ架橋剤などにより架橋されている場合には、中間層の分子間密度がより高くなり、移行防止性がより一層良好になる。
本発明の粘着シートには、粘着剤層を保護するためや、またはラベル加工のため、または粘着剤を平滑にするために、必要に応じて、離型フィルム(セパレーター)が設けられていてもよい。離型フィルムの構成材料としては、特に限定されないが、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルムなどが挙げられる。離型フィルムの表面には粘着剤層からの剥離性を高めるため、必要に応じて、シリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていてもよい。また、必要に応じて、粘着シートが環境紫外線によって反応してしまわぬように、紫外線防止処理が施されていてもよい。離型フィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば、10〜200μmが好ましく、より好ましくは25〜100μmである。
本発明の基材層の引張弾性率は30MPa〜1GPaが好ましく、より好ましくは50MPa〜1GPa、さらに好ましくは80MPa〜300MPaである。基材層の引張弾性率が30MPa未満の場合は、ウエハに対する保持力が低下して、チッピングが発生しやすくなる。また、引張弾性率が1GPaを超える場合、伸度が低下してエキスパンド性が低下したり、テープが硬くなりすぎて、逆にチッピングが発生しやすくなる。なお、ここでいう、引張弾性率は、例えばテープ状の場合は、長さ方向と幅方向の引張弾性率の平均値をいう。
本発明の中間層の引張弾性率は、チッピングの発生抑止の観点から、100MPa以上が好ましく、より好ましくは150MPa以上である。
本発明の粘着シートの引張弾性率は、テープ構成上、基材層の引張弾性率とほぼ同等の値となる場合が多く、30MPa〜1GPaが好ましく、より好ましくは50MPa〜1GPaが好ましく、さらに好ましくは80MPa〜300MPaである。シート全体の引張弾性率が30MPa未満の場合には、ダイシング工程でウエハに対する保持力が低下し、ダイシング加工性やチッピングが悪化する場合がある。また、引張弾性率が1GPaを超える場合には、エキスパンド工程で伸びにくくなったり、また伸ばすために大きな応力が必要となって、エキスパンド性が低下する場合がある。
本発明の粘着シートの破断伸度は100〜1000%が好ましく、より好ましくは300〜1000%である。破断伸度が100%未満の場合にはエキスパンド工程でシートが破断し生産性が低下する場合がある。また、破断伸度が1000%を超える場合には、シートが変形しやすくなって、ダイシング性が低下する場合がある。
本発明の粘着シートの放射線照射前の粘着力(被着体:シリコンウエハ)は、ダイシング加工性の観点などから、1.5〜15(N/20mm)が好ましく、より好ましくは2〜15(N/20mm)である。
本発明の粘着シートを、75〜100℃で2時間の条件で加熱プレス(荷重10MPa)した後の、放射線照射後の粘着力(被着体:シリコンウエハ)は、0.05〜0.4(N/20mm)が好ましく、より好ましくは0.05〜0.3(N/20mm)である。上記粘着力が、0.4(N/20mm)を超えるの場合には、放射線重合性化合物や放射線重合開始剤が粘着層から基材層へ移行しており、十分に粘着力が低下せず易剥離性に劣り、ピックアップ性が低下する場合がある。
本発明の粘着シートをシリコンウエハに貼付後、剥離した場合に、シリコンウエハに転写する有機汚染量(転写汚染量という)は、表面元素比率の炭素換算で10%(Atomic%)未満が好ましく、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満である。なお、転写汚染量は、粘着シートの貼付・剥離後の有機汚染量から粘着シート貼付前の有機汚染量を差し引いた値である。転写汚染量が10%を超える場合には、粘着シートを用いた工程の後の工程において、ワイヤボンディング不良やパッケージクラックなどの工程トラブルが発生して、生産性が低下することがある。
本発明の粘着シートは用途に応じてどのような形状にも加工でき、例えば、あらかじめウエハと同形状に切断加工して用いてもよい。
本発明の粘着シートの用途としては、半導体ウエハの加工時にウエハを保持・補強する目的で用いられる。特に好ましくは、ダイシング工程のウエハ保持シートが挙げられる。
以下に、本発明の粘着シートの製造方法の例を説明すが、製造方法はこれに限定されるものではない。
[基材層]
本発明に用いる多層構造重合体粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法などの公知の重合法を用いることができ、例えば、特開2004−79916号公報に挙げられた方法で作成することができる。また、本発明の熱可塑性樹脂も、用いる樹脂に応じて既存の方法により作成することが可能である。例えば、アクリル樹脂であれば、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等の既知の重合方法に従って製造することができる。また、市販のアクリル樹脂を入手することも可能であり、例えば、(株)クラレ製「パラペット」などが入手可能である。
次に、得られた多層構造重合体粒子と熱可塑性樹脂から樹脂シートを作成する。シートは、溶融押出法、溶液流延法、カレンダー法などの既存の製膜方法を用いて作成することができる。例えば、多層構造重合体粒子と熱可塑性樹脂、および、必要に応じて、安定剤、可塑剤や滑剤などを、バンバリーミキサーやミキシングロールまたは1軸や2軸の押出機で混練してポリマーを得、カレンダー法やTダイ法、チューブ法などを用いてシート化する。
[中間層]
本発明の中間層は、中間層として用いる樹脂の種類によって様々な製造方法を用いることが可能であり、既存の重合方法、溶融押出法、溶液流延法、カレンダー法などの既存の製膜方法を用いて作成することができる。また、基材フィルム等の上にコーティングすることによって作成することも可能である。さらに、市販のフィルムを用いることも可能である。また、放射線重合による方法を用いてもよい。放射線重合は、1種または2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーと光重合開始剤、必要に応じて、粘度調整のための(メタ)アクリルオリゴマーと混合した溶液を、離型処理された透過性のシート間に層を成すように設けた後、光反応により硬化させフィルム状とする方法であり、たとえ、特開平9−253964に記載されている方法である。
中間層を基材層に積層する方法としては、直接基材フィルム上にコーティングしてもよいし、別のフィルム上にコーティングして形成した中間層を貼り合わせる、転写法を用いてもよい。さらに、共押出、押出ラミネート、サーマルラミネート、ドライラミネート、溶液キャスト等の一般公知の手法を用いることも可能である。
例えば、中間層として、アクリル樹脂を用いる場合は、アクリル樹脂は、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等の既知の重合方法に従って製造することができるが、フィルムへの塗工の容易さの観点などからは、例えば、溶液重合を用いることができる。主たるモノマー成分、共重合モノマー成分を、所定量、トルエンなどの溶媒に溶解・共重合させ、さらに必要に応じて、架橋剤、可塑剤を添加して、アクリル樹脂ポリマー溶液が得られる。ポリマーのシート化は、基材フィルムに直接コーティングした後、脱溶媒して中間層を形成しても良いし、離型フィルムなどの上に中間層を形成したのち、基材フィルムに転写させることによって中間層を形成しても良い。
[粘着層]
本発明の粘着層は、粘着剤組成物を中間層上に直接コーティングする方法または上述の転写法により設けることができる。例えば、粘着層が放射線重合性のアクリル系粘着剤である場合は、粘着剤組成物は溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等の既知の重合方法に従って製造することができるが、フィルムへの塗工の容易さの観点などからは、例えば、溶液重合を用いることができる。上記同様、主たるモノマー成分、共重合モノマー成分を、所定量、トルエンなどの溶媒に溶解させ、共重合させた後、必要に応じて、放射線重合化合物、架橋剤、光重合開始剤を加えて、粘着剤組成物の溶液が得られる。その後は直接コーティング、転写法により粘着層が形成され、粘着シートが得られる。なお、離型フィルム上に粘着層を形成し、中間層の表面に貼付することによって、離型フィルム付きの粘着シートを直接得ることも可能である。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
以下に、本願で用いられる測定方法および効果の評価方法について例示する。
(1)分子量1000〜30000である2〜15官能の化合物(放射線反応性オリゴマー)の基材層への移行量
粘着シートを、少なくとも、50℃、35%RHの環境下で2週間処理した後、測定に用いた。
GPC分析(トーソー社製、装置名「HLC−8120 GPC」)を用いて、「基材層中の放射線反応性オリゴマー量」および「粘着シート全体の放射線反応性オリゴマー量」の定量を行った。なお、分析する化合物の特定には、NMR(Varian社製、装置名「UNITY−INOVA−400」、観測周波数:100MHz、測定温度:室温)を用いた。
粘着シートより、基材層を凍結トリミングにてサンプル採取(約10mg)した後、0.45μmのメンブレンフィルターで濾過、溶媒(THF)を用いて低分子量体を抽出(約12時間放置)し、抽出物中の上記で特定した化合物の量を定量した。サンプル中の上記化合物量より、基材層中には放射線反応性オリゴマーが均一に存在するとして、単位面積あたりの基材層中の放射線反応性オリゴマー量を算出した。
次に、粘着シートからサンプル採取(約10mg)した。上記と同様にして、サンプル中の特定の化合物の量を定量し、同単位面積あたりの粘着シート全体の放射線反応性オリゴマー量を算出した。
上記の「基材層中の放射線反応性オリゴマー量」および「粘着シート全体の放射線反応性オリゴマー量」を用い、下記式により移行量(%)を算出した。
移行量(%)=「基材層中の放射線反応性オリゴマー量」/「粘着シート全体の放射線反応性オリゴマー量」×100(%)
(2)中間層樹脂のガラス転移温度(Tg)
シリコーン表面処理を施したPETフィルムに、中間層樹脂をキャストし、その後剥離して、サンプル(5mmΦ、厚さ2mm)を作成した。レオメトリック社製ARESを用いて、下記の条件に従って、粘弾性測定を行い、貯蔵弾性率の10%減少点の温度をもってガラス転移温度とした。
装置 : レオメトリック社製 ARES
周波数 : 1Hz
プレート径 : 7.9mmφ(パラレルプレート)
歪み : 0.1%(23℃)
サンプル厚み : 3mm
(3)中間層の分子量
中間層樹脂の固形分について、下記の条件にて測定を行い、「TSK標準ポリスチレン」換算値として算出した。
GPC装置:TOSOH社製HLC−8120GPC
カラム:TSKgel SuperHM−H/H4000/H3000/H2000
カラムサイズ:6.0mmI.D. × 150mm
溶離液:THF
流量:0.6ml/min
検出器:RI
カラム温度:40℃
(4)粘着力測定(易剥離性)
粘着シートを、30トン加熱プレス(テスター産業(株)製、「SA−301」)を用いて、75℃、2時間、10MPaの条件で加熱プレスした。
上記処理後、以下の条件で紫外線照射を行った後、引張試験機を用いて、JIS K 6854に準拠して、下記の条件で剥離試験を行い、粘着力を測定した。
(剥離試験条件)
温度:23℃
湿度:60%RH
剥離角度:90°
剥離速度:300mm/分
測定被着体:シリコンミラーウエハ(信越化学工業(株)製)
サンプルサイズ:測定長さ150mm(接着部分長さについて)×幅20mm
試験回数:5回
(UV照射条件)
光源 :高圧水銀灯
照射強度:50mW/cm2(測定機器:ウシオ社製、紫外線照度計「UT−101」)
照射時間:20秒
(5)ピックアップ性
製膜後より、30℃、30%RHの雰囲気で、10日間保管した粘着シートを、シリコンウエハ(信越化学工業(株)製、8インチ シリコンミラーウエハ)に貼合せ、以下の条件でダイシングを行い、その後以下の条件にて紫外線を照射し、チップを粘着シートよりピックアップした。
100個のサンプルについて、ピックアップ成功率(%)を求め、100%の場合はピックアップ性良好、100%未満であればピックアップ性不良と判断した。
(ダイシング条件)
ダイシング装置:ディスコ社製 DFD−651
ダイシング速度:80mm/sec
ダイシングブレード:ディスコ社製 27HECC
ダイシングブレード回転数:40000rpm
ダイシング切り込み深さ(テープ表面より):30μm
基板カットサイズ:2mm×2mm
カットモード:ダウンカット
(UV照射条件)
光源 :高圧水銀灯
照射強度:50mW/cm2(測定機器:ウシオ社製、紫外線照度計「UT−101」)
照射時間:20秒
(ピックアップ条件)
ダイボンダー:(株)新川製「SPA−300」
エキスパンド量:3mm
ピックアップ高さ:75μm
ピン数:1本
ピン保持時間:10msec
コレットサイズ:1×1mm
(6)チッピング性
上記(5)でピックアップされたチップ(サンプル数:50個)を、光学顕微鏡(倍率×50)を用いて、チップ側面側から観察し、チップエッジの欠けの大きさと数量を測定し、以下の基準で判断した。なお、チップ断面の「欠けの最大高さ」をもって「欠け大きさ」とし、光学顕微鏡の測長機能を使用して測定した。
欠けの大きさが50μm以下の場合(全てのチッピングが50μm以下)はチッピング性良好(○)、欠けの大きさが50μmを超える場合(50μmを超えるチッピングが1個以上)はチッピング性不良(×)と判断した。
(7)基材フィルムの厚み、粘着層厚み
JIS B 7509に準拠して測定した。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
(基材層)
多層構造重合体粒子は、内層のゴム成分としてアクリル酸エステルと共重合可能な単量体成分の共重合体、外層としてメタクリル酸エステルと共重合可能な単量体成分の共重合体である2層構造の粒子を用いた。なお、平均粒径は80nm、内層と外層の質量比は内層/外層=30/70であった。
また、熱可塑性樹脂として、メチルメタクリレートとメチルアクリレートの共重合体(クラレ(株)製、商品名「パラペット」)を用いた。
上記熱可塑性樹脂100重量部と多層構造重合体粒子40重量部(熱可塑性樹脂に対して)を、40℃、48時間真空乾燥した後、200℃に加熱した押出機を用いて、シート状に押出し、厚み150μmの基材層を作成した。基材層(フィルム)の弾性率は60MPa、破断伸度は650%、破断時の引張強度は縦横(長手、幅)方向それぞれ30N/10mmであった。
(中間層)
メチルメタクリレート98重量部、アクリル酸2重量部を、常法にて共重合させることにより、重量平均分子量80万のアクリル系ポリマーを得た。さらに、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学(株)製「テトラッドC」)をアクリル系ポリマー100重量部に対して0.5重量部配合して、得られたポリマー溶液を基材層に塗布・乾燥して、基材層上に、厚さ5μmの中間層を形成した。なお、中間層樹脂のガラス転移温度は45℃であった。
(粘着層)
メチルアクリレート50重量部、2−エチルヘキシルアクリレート20重量部、アクリル酸5重量部を、常法にて共重合させることにより、重量平均分子量100万のアクリル系ポリマーを得た。このポリマー100重量部に対して、放射線重合化合物として、UV硬化型ウレタンアクリレートオリゴマー(日本合成化学工業(株)製、「紫光 UV−1700B」:重量平均分子量2000)を60重量部、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガキュア651」、光波長365nmにおけるモル吸光係数150モル-1・cm-1、長波長側の最大吸収波長400nm)3重量部、架橋剤として、メラミン系架橋剤(大日本インキ(株)製、商品名「スーパーベッカミン SJ−920」)を2重量部を加えて、放射線反応性粘着剤溶液を調製した。これを、中間層上に塗布・乾燥して、厚さが10μmの粘着層を形成し、ウエハ保持用粘着シートを得た。
得られた粘着シートは、表1に示すように、本発明の移行量の範囲を満たし、経時での易剥離性の低下が少なく、ピックアップ性、チッピング性が共に優れた粘着シートであった。
比較例1
中間層を設けず、基材層上に直接粘着層を設けた以外は、実施例1と全く同様にして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートは、表1に示すように、本発明の移行量の範囲を満たしておらず、熱履歴を受けた後に放射線照射後の易剥離性発現の効果が小さくなり、ピックアップ性の劣る粘着シートであった。
比較例2
中間層として、厚さ10μmのポリオレフィンフィルム(住友化学(株)製、商品名「エクセレン」)を用い、基材層上に加熱ラミネート処理により設けた以外は、実施例1と全く同様にして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートは、表1に示すように、チッピング性の劣る粘着シートであった。
Figure 0004993446
本発明のウエハ保持用粘着シートの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 ウエハ保持用粘着シート
2 基材層
3 中間層
4 粘着層
5 離型フィルム

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂と多層構造重合体粒子とからなる基材層、アクリル樹脂からなる厚みが0.5〜15μmの中間層、放射線硬化型の粘着層の少なくとも3層を有する粘着シートであって、
    前記熱可塑性樹脂がアクリル樹脂であり、前記多層構造重合体粒子が、アクリル酸エステルを単量体成分として含む共重合体からなる内層部と、メタクリル酸エステルを単量体成分として含む共重合体からなる最外層を有しており、
    中間層が、エポキシ系架橋剤を、中間層のアクリルポリマー100重量部に対して、0.1〜20重量部含み、
    50℃で2週間放置した後の、分子量1000〜30000である2〜15官能の化合物の基材層への移行量が50%以下であることを特徴とするウエハ保持用粘着シート。
  2. 中間層が、20℃以上のガラス転移温度(Tg)を有するアクリル樹脂を主成分として含有する請求項1に記載のウエハ保持用粘着シート。
  3. 粘着層が、アクリル系粘着剤を用いた粘着層である請求項1または2に記載のウエハ保持用粘着シート。
  4. 粘着シート全体の放射線重合性化合物の含有量が、粘着層のアクリルポリマー100重量部に対して、20〜150重量部である請求項1〜の何れかの項に記載のウエハ保持用粘着シート。
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