JPH0689303B2 - 感圧接着性シート - Google Patents

感圧接着性シート

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JPH0689303B2
JPH0689303B2 JP26228390A JP26228390A JPH0689303B2 JP H0689303 B2 JPH0689303 B2 JP H0689303B2 JP 26228390 A JP26228390 A JP 26228390A JP 26228390 A JP26228390 A JP 26228390A JP H0689303 B2 JPH0689303 B2 JP H0689303B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は感圧接着性シートに関し、詳しくは、紫外線照
射によつて接着力を低減させることができる感圧接着性
シートに関する。
(従来の技術) 一般に、基材シート上に感圧接着剤を塗布してなる感圧
接着性シート又は粘着シートは、一般家庭及び産業にお
いて種々の用途に使用されているが、近年、感圧接着性
シートの要求特性が多様且つ多岐にわたり、用途に応じ
て種々の機能性が要求されるに至つている。
例えば、集積回路の製作に際して、シリコンウエハーを
所定の寸法に裁断する、即ち、ダイシングを行なつてダ
イスを得るためには、所謂ダイシングフイルムと呼ばれ
る感圧接着性シート上にシリコンウエハーを載置し、ダ
イシングフイルム上に感圧接着固定し、裁断した後、こ
れをダイシングフイルムからピツクアツプ、即ち、剥離
して取り上げる。従つて、シリコンウエハーを正確にダ
イシングするためには、ダイシング時にはダイシングフ
イルムがシリコンウエハーに対して強い接着力を有し、
一方、得られたダイスをダイシングフイルムからピツク
アツプするに際しては、ダイシングフイルムはその接着
力が弱いことが必要である。何ら制限されるものではな
いが、例えば、シリコンウエハーのダイシングに際して
は、ダイシングフイルムは100〜500g/25mm程度又はこれ
以上の接着力を有し、一方、ダイスのピツクアツプに際
しては、ダイシングフイルムは約20〜50g/25mm程度又は
これ以下の接着力を有することが望ましいといわれてい
る。
しかし、このように、被着面に適用後に、必要に応じ
て、その接着力を低減させ得る感圧接着性シートは、未
だ知られていない。
他方、例えば、一般に接着剤の分野において、光重合性
オリゴマー、光重合性モノマー、光重合開始剤及びその
他の添加剤からなる紫外線架橋性接着剤が既に知られて
おり、これは無溶剤型、一液型の接着剤であり、速硬化
性であつて、加熱を要しない等の点ですぐれているが、
この接着剤においては、紫外線照射は、本来、接着剤に
所要の接着力を発現させるために行なわれる。
(発明の目的) 本発明者らは、当初は強い接着力を有し、必要に応じて
その接着力を低減し得る感圧接着性シートのための接着
剤組成物を得るために鋭意研究した結果、予期しないこ
とに、弾性重合体と紫外線架橋性アクリル酸エステルと
を主成分として含有する感圧接着剤組成物に紫外線を照
射するとき、その接着力が著しく低減することを見出
し、更に、紫外線を透過し得る基材樹脂シート上にかか
る感圧接着剤組成物の層を形成して、感圧接着性シート
とするとき、かかる感圧接着性シートは、所要の被着面
に適用した後、上記基材樹脂シート側から紫外線を照射
することによつて、その接着力が著しく低減するので、
被着面から容易に剥離することができることを見出し
た。
しかし、基材樹脂シートとして、例えば、可塑化塩化ビ
ニル樹脂シートを用いるとき、この樹脂シートに含まれ
る可塑剤が感圧接着剤組成物中に移行し、また、感圧接
着剤組成物に含まれる紫外線架橋性アクリル酸エステル
が樹脂シート中に移行して、紫外線照射による接着力の
低減効果が経時的に減少することも見出した。
そこで、本発明者らは、かかる問題を解決するために鋭
意研究した結果、可塑剤を含有する基材樹脂シートと感
圧接着剤組成物との間に上記可塑剤及び紫外線架橋性ア
クリル酸エステルを透過しない樹脂からなるバリヤー層
を形成して、これらの相互移行を阻止することによつ
て、紫外線照射による接着力の低減効果が長期間にわた
つて保持されることを見出して、本発明に至つたもので
ある。
従つて、本発明は、紫外線を照射しないときは強い接着
力を有し、これに紫外線を照射することにより、接着力
を著しく低減させることができ、且つ、この効果が経時
的に実質的に変化しない感圧接着性シートを提供するこ
とを目的とする。
(発明の構成) 本発明の紫外線照射によつて接着力を低減し得る感圧接
着性シートは、可塑剤を含有し、且つ、紫外線を透過さ
せ得るポリ塩化ビニル又は塩化ビニルの共重合体からな
る基材樹脂シート上に、弾性重合体と紫外線架橋性アク
リル酸エステルと重合開始剤と粘着付与剤とを含有する
感圧接着剤の層が、上記可塑剤及び紫外線架橋性アクリ
ル酸エステルを透過させないが、紫外線を透過させる変
性アクリル樹脂からなる樹脂層を介して形成されている
ことを特徴とする。
従来、種々の感圧接着剤組成物が、例えば「接着ハンド
ブツク(第2版)」(日本接着協会編集、日刊工業新聞
社発行、1980年)第398〜414頁に記載されているように
知られているが、代表的な感圧接着剤組成物は弾性重合
体を主成分とし、これに相溶性の良好な粘着付与剤や可
塑剤、更には、必要に応じて充填剤、老化防止剤、着色
剤等を均一に混合してなる混合物である。本発明におい
ては、かかる弾性重合体として、特に、飽和共重合ポリ
エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル及びアクリル酸
エステルの共重合体を好ましく用いることができる。
先ず、飽和共重合ポリエステル樹脂は、例えば、「工業
材料」第25巻第11号第101〜106頁に記載されているよう
に、通常、異なる2種以上の飽和2価カルボン酸と飽和
2価アルコールとを重縮合させて得られるガラス転移点
の比較的低い飽和共重合樹脂であり、通常、飽和2価カ
ルボン酸として、芳香族2価カルボン酸と脂肪族2価カ
ルボン酸とが併用され、飽和2価アルコール酸として脂
肪族又は脂環式2価アルコール、即ち、グリコールが用
いられる。特に、本発明においては、芳香族2価カルボ
ン酸/脂肪族2価カルボン酸モル比が80/20乃至20/80、
好ましくは70/30乃至50/50である飽和2価カルボン酸混
合物とグリコールとを等モルにて重縮合させて得られる
飽和共重合ポリエステル樹脂が好ましく用いられる。本
発明においては、芳香族2価カルボン酸としてテレフタ
ル酸、脂肪族多価カルボン酸としてセバシン酸、アジピ
ン酸、グリコールとしてエチレングリコール、1,4-ブタ
ンジオール、プロピレングリコール等を用いて得られる
飽和共重合ポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
尚、必要に応じて、飽和共重合ポリエステル樹脂の製造
においては、カルボン酸成分として3価以上の飽和多価
カルボン酸や、3価以上の多価アルコールが一部併用さ
れてもよい。
また、ポリアクリル酸エステル又はアクリル酸の共重合
体としては、従来よりアクリル系粘着剤として知られて
いる粘着剤において、主成分である弾性重合体として用
いられている任意のものを含む。アクリル系粘着剤にお
いて弾性重合体として用いられている重合体は、通常、
実質的にアクリル酸エステル共重合体である。この共重
合体は、通常、粘着性を有せしめるために低いガラス転
移点を有する重合体を形成するアクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキジル等のア
クリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、凝集性を
有せしめるために高いガラス転移点を有する硬い重合体
を形成するコモノマー、例えば、酢酸ビニル、アクリロ
ニトリル、スチレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル等、及び架橋性や接着性の改良のためにカルボン
酸基、水酸基、アミド基、グリシジル基、ヒドロキシル
メチル基等の官能基を有する単量体、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシルエチルメ
タクリレート、ヒドロキシルプロピルメタクリレート、
アクリルアミド、グリシジルメタクリレート等のモノマ
ーを共重合させてなる共重合体である。
本発明において用いる紫外線架橋性アクリル酸エステル
は、紫外線の照射によつて架橋するオリゴマー又はモノ
マーとしてのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エス
テムをいい、分子内に少なくとも2つのアクリロイル基
又はメタクリロイル基を有する。具体的には、かかるオ
リゴマーとしては、例えばオリゴエステルアクリレート
等を、また、モノマーとしては、例えば、1,6-ヘキサン
ジオールジアクリレート、トリメチルロールプロパント
リアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等
の多価アルコールとアクリル酸のエステル、或いは1,6-
ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテ
トラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメ
タクリレート等の多価アルコールとメタクリル酸のエス
テル等を挙げることができる。
本発明において、感圧接着剤組成物は、前記弾性重合体
100重量部について、上記紫外線架橋性アクリル酸エス
テルを15〜200重量部、好ましくは50〜150重量部の範囲
にて含有する。弾性重合体100重量部について、上記紫
外線架橋性アクリル酸エステルが15重量部よりも少ない
ときは、得られる接着剤組成物に紫外線を照射しても、
その接着力が実質的に変化せず、一方、200重量部を越
えるときは、紫外線照射によつて、その接着力を低減さ
せることはできるが、例えば、シリコンウエハーをダイ
シング後のダイスのピツクアツプ時に、ダイスに接着剤
が残留することがあり、好ましくないからである。
本発明において用いる感圧接着剤組成物は、好ましく
は、更に粘着付与剤を含有する。特に、用いる弾性重合
体が飽和共重合ポリエステル樹脂である場合は、この粘
着付与剤を併用することが好ましい。用い得る粘着付与
剤は特に制限されず、従来より一般に粘着剤の製造にお
いて用いられているものが適宜に用いられる。このよう
な粘着付与剤として、例えば、キシレン樹脂、ロジンや
重合ロジン、水添ロジン、ロジンエステル等の変性ロジ
ン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフエノール樹脂、ロ
ジンフエノール樹脂等のテルペン系樹脂、脂肪族系、芳
香族系及び脂環式系石油樹脂、クマロン樹脂、スチレン
系樹脂、アルキルフエノール樹脂等を挙げることができ
る。粘着付与剤は、飽和共重合ポリエステル樹脂100重
量部について、通常、10〜200重量部の範囲で用いられ
る。粘着付与剤の配合量が余りに少ないときは、接着力
又は粘着力が不十分であり、他方、多すぎるときは、得
られる接着剤組成物に紫外線を照射した後の接着力の低
下幅が小さく、また、かかる接着剤組成物をダイシング
フイルムに適用した場合、シリコンウエハーのダイシン
グ後のダイスのピツクアツプ時に、ダイスに粘着付与剤
が残留することがあり、好ましくないからである。
本発明において用いる感圧接着剤組成物は、更に重合開
始剤又は光増感剤を含有し、必要に応じて重合禁止剤を
含有する。重合開始剤は、上記紫外線架橋性アクリル酸
エステルの紫外線照射による架橋を促進するために用い
られる。このような重合開始剤は、一般に、紫外線架橋
重合の技術分野においてよく知られており、本発明にお
いては、従来より一般に知られている重合開始剤を用い
ることができる。かかる重合開始剤の具体例として、例
えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロ
ピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類や、ベ
ンゾイン、ベンジル、ベンゾフエノン等の芳香族オキシ
ケトン類や芳香族ケトン類を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
熱重合禁止剤は、上記紫外線架橋性アクリル酸エステル
が紫外線照射によらず、例えば、熱によつて重合するこ
とを防止するために、必要に応じて添加されるもので、
かかる重合禁止剤としても、従来より知られている通常
の重合禁止剤を用いることができる。このような重合禁
止剤としては、例えば、ピクリン酸、フエノール、ハイ
ドロキノン、ハイドルキノンモノメチルエーテル等を用
いることができる。
上記重合開始剤及び重合禁止剤の配合量は、紫外線架橋
重合の技術分野において一般に使用されているところに
従えばよく、例えば、重合開始剤は、前記紫外線架橋性
アクリル酸エステル100重量部について1〜20重量部、
重合禁止剤は必要に応じて0.1〜1重量部の範囲で用い
られる。
本発明において用いる感圧接着剤組成物は、上記した配
合量にて飽和共重合ポリエステル樹脂、紫外線架橋性ア
クリル酸エステル及び重合開始剤を、必要に応じて粘着
付与剤、重合禁止剤、充填剤、老化防止剤、着色剤等と
共に、これらを溶解する適宜の有機溶剤、例えば、芳香
族炭化水素、ケトン類、又はこれらの混合物に溶解する
ことによつて溶液として得ることができる。溶剤として
は、例えば、具体的にはトルエンとメチルエチルケトン
との混合溶剤が好ましく用いられるが、しかし、これに
限定されるものではない。また、接着剤組成物における
弾性重合体の含有量は、用途等に応じて適宜に選ばれる
が、通常、10〜50重量%の範囲である。しかし、これに
限定されるものではない。
上記のような感圧接着剤組成物の調製方法は、何ら制限
されるものではないが、通常、弾性重合体及び粘着付与
剤は溶液の形態にて市販されており、これらを使用する
ことが便利であるので、例えば、これらの溶液を混合
し、これに紫外線架橋性アクリル酸エステルと重合開始
剤、更に必要に応じて重合禁止剤、充填剤、老化防止
剤、着色剤等を添加混合し、均一に溶解すればよい。
本発明による感圧接着性シートは、可塑剤を含有し、且
つ、紫外線を透過させ得る基材シート上にバリヤー層を
介して、上記したような弾性重合体、紫外線架橋性アク
リル酸エステル及び重合開始剤とを主成分として含有
し、必要に応じて、粘着付与剤、重合禁止剤等を含有す
る感圧接着剤組成物の層が形成されている。ここに、上
記バリヤー層は、上記可塑剤及び紫外線架橋性アクリル
酸エステルを透過させないが、紫外線を透過させ得る透
明な変性アクリル樹脂の層からなる。
即ち、このようなバリヤー層は、紫外線の透過は何ら妨
げないが、基材樹脂シートに含まれている可塑剤が感圧
接着剤組成物中に移行するのを阻止すると共に、感圧接
着剤組成物中に含まれている紫外線架橋性アクリル酸エ
ステルが基材樹脂シートに移行するのを阻止し、このよ
うにして、基材樹脂シートに含まれている可塑剤を基材
樹脂シート中に保持し、感圧接着剤組成物に含まれてい
る紫外線架橋性アクリル酸エステルを接着剤組成物中に
保持することによつて、感圧接着性シートの紫外線照射
による接着力の経時的な低下を防止する。
上記可塑剤を含有する基剤樹脂シートとしては、紫外線
を透過し得る限りは、特に制限されることなく、種々の
シートを用いることができるが、通常は、透明乃至半透
明の合成樹脂シートが用いられる。例えば、可塑剤を含
有するポリ塩化ビニル、塩化ビニル−塩化ビニリデン共
重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩
化ビニル−アクリル酸エステル共重合体樹脂、ポイ塩化
ビニリデン、アセチルセルロース等が好適に用いられ
る。
ここに、可塑剤としては、特に制限されるものではない
が、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、ジデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブ
チルベンジルフタレート等のフタル酸ジエステル、トリ
クレジルホスフエート、トリオクチルホスフエート、ト
リフエニルホスフエート、2-エチルヘキシルジフエニル
ホスフエート、クレジルジフエニルホスフエート等のリ
ン酸エステル、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバ
ケート、ジオクチルアゼレート、アセチルクエン酸トリ
−2-エチルヘキシル等の脂肪酸ジエステル、ポリプロピ
レンアジペート、ポリプロピレンセバケート等のポリエ
ステル系可塑剤、エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑
剤、塩素化パラフイン、塩素化脂肪酸エステル等の塩素
系可塑剤等を挙げることができる。
本発明において、バリヤー層は、変性ポリアクリル樹脂
の樹脂塗膜層からなる。このようなバリヤー層は、例え
ば、変性ポリアクリル樹脂溶液を基材シート上に塗布
し、必要に応じて加熱乾燥させて、塗膜を形成させるこ
とによつて得ることができる。
上記変性ポリアクリル樹脂としては、従来、種々のもの
が知られているが、本発明においては、一般に、耐溶剤
性にすぐれ、従つて、紫外線架橋性アクリル酸エステル
や基材樹脂シートに含まれる可塑剤に溶解、膨潤しない
アルキド変性ポリアクリル樹脂や、熱硬化型ポリアクリ
ル樹脂が好適である。熱硬化ポリアクリル樹脂として
は、例えば、酸型、水酸基型、エポキシ型、アミド型等
が好適に用いられる。
本発明による感圧接着性シートは、例えば、基材樹脂シ
ート上に上記したようなバリヤー層を積層形成し、この
上に上記したような感圧接着剤組成物の溶液を塗布し、
乾燥することによつて得ることができる。
本発明による感圧接着シートを所要の被着面に適用した
後に、これに紫外線を照射する手段及び照射する方法は
特に制限されず、紫外線硬化性樹脂塗料や紫外線硬化性
接着剤の技術分野において、従来より通常に行なわれて
いる手段及び方法によることができる。例えば、照射手
段として、キセノンランプ、低圧、中圧、高圧或いは超
高圧水銀灯灯のような紫外線源を使用し、数秒乃至数
分、照射すればよい。
(発明の効果) 以上のように、本発明による感圧接着性シートは、紫外
線を透過させ得る基材樹脂シート上に弾性重合体と紫外
線架橋性アクリル酸エステルと重合開始剤とを主成分と
して含有する感圧接着剤の層がバリヤー層を介して形成
されており、ここに、上記感圧接着剤組成物は、その理
由は必ずしも明らかではないが、紫外線の照射によつて
その接着力が著しく低減するので、かかる感圧接着性シ
ートを被着面に適用した後、上記基材樹脂シート側から
紫外線を照射することによつて、この感圧接着性シート
を被着面から容易に剥離することができる。
しかも、本発明による感圧接着性シートは、上記感圧接
着剤組成物と基材樹脂シートの間にバリヤー層が介在す
るので、基材樹脂シートに含まれる可塑剤は感圧接着剤
組成物中に移行せず、また、上記紫外線架橋性アクリル
酸エステルも基材樹脂シート側に移行しないので、長期
間にわたつて、紫外線照射による接着力の低減効果を保
つことができる。
従つて、本発明による感圧接着性シートは、例えば、前
述したように、シリコンウエハーのダイシング用フイル
ムとして好適に用いることができる。
(実施例) 以下に、実施例を示すが、本発明はこの実施例に限定さ
れるものではない。また、実施例中、部とあるのは重量
部を示す。
実施例1 離型紙上に第1表に示す配合の感圧接着剤を塗布し、12
0℃で1分間乾燥し、感圧接着剤の層を固形分として10
μm厚みに形成した。
ここに、飽和共重合ポリエステル樹脂としては、テレフ
タル酸/セバシン酸モル比70/30の飽和2価カルボン酸
混合物とエチレングリコールとを等モルにて重縮合させ
て得られるガラス転移点約10℃の樹脂を用いた。
また、ポリアクリル酸エステル又はアクリル酸エステル
の共重合体を弾性重合体として用いる場合は、市販のア
クリル系粘着剤溶液に所定量の紫外線架橋性アクリル酸
エステル及び重合開始剤を添加して、感圧接着剤組成物
を調製し、これを上記と同様にして、離型紙上に塗布
し、乾燥し、感圧接着剤の層を固形分として10μm厚み
に形成した。
次に、平均重合度1300のポリ塩化ビニル100部、可塑剤
としてジオクチルフタレート又はポリエステル系可塑剤
35部及び適宜量の安定剤からなる塩化ビニル樹脂組成物
から成形した厚み0.1mmのシート上に第1表に示すバリ
ヤー層を形成した。この基板樹脂シートのバリヤー層の
表面に上記感圧接着剤層を重ねて貼り合わせて、本発明
による感圧接着性シートを得た。
また、比較のために、上記した感圧接着性シートの調製
において、バリヤー層を設けない以外は、全く同様にし
て、感圧接着性シートを得た(比較例1)。
このようにして得たそれぞれの感圧接着性シートを所定
の温度で所定の時間放置した後、離型紙を剥離して、そ
のままにて接着力を測定し、また、別に塩化ビニル樹脂
シート側から主波長365mμ、120W/cmにて紫外線を7秒
間照射した後、接着力を測定した。結果を第1表に示
す。
本発明の感圧接着性シートによれば、長期間後も紫外線
照射による接着力の低下が顕著であり、適当な配合設計
によつて、当初250〜800g/25mmの接着力を有せしめ、紫
外線照射後は数十g/25mm乃至約100g/25mm程度まで接着
力を減少させることができるので、前述したように、シ
リコンウエハーのダイシングに好適に用いることができ
る。
しかし、比較例1の感圧接着性シートによれば、その調
製の直後は、紫外線照射前の接着力に比較して、紫外線
照射後のそれは著しく低減するが、紫外線の照射による
接着力の低減効果は、経時的に著しく減少し、場合によ
つては、経時的に接着力が増加する。
更に比較のために、紫外線架橋性アクリル酸エステルを
含有しない感圧接着剤組成物を用いて、同様に感圧接着
性シートを調製した(比較例2)。この感圧接着性シー
トは、紫外線照射によつても、その接着力が実質的に変
化しない。
尚、接着力の測定方法は次のとおりである。即ち、感圧
接着性シートを幅25mm、長さ100mmに裁断して試験片と
し、これを被着体としてのステンレス板上に重ね、3kg
ローラにて5回往復して押圧した後、シヨツパーにて引
張速度300mm/分にて180゜剥離試験を行なつた。
実施例2 弾性重合体としてポリアクリル酸エステル又はアクリル
酸エステルの共重合体を含むアクリル系粘着剤溶液(三
洋化成工業(株)製ポリシツク610AS、ポリアクリル酸
エステル又はアクリル酸エステル共重合体含有量約40重
量%)100重量部に第2表に示す量にてジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート及びベンゾインイソプロピ
ルエーテルを溶解して、感圧接着剤組成物を調製した。
この感圧接着剤組成物を離型紙上に塗布し、120℃で1
分間乾燥し、感圧接着剤の層を固形分として10μm厚み
に形成した。
次に、実施例1におけると同じ厚み0.1mmのシート上
に、実施例1と同じ変形ポリアクリル樹脂を塗布し、乾
燥して、バリヤー層を形成した後、 この基材樹脂シートのバリヤー層の表面に上記感圧接着
剤層を重ねて貼り合わせて、本発明による感圧接着性シ
ートを得た。
このようにして得た感圧接着性シートについて、実施例
1と同様にして、紫外線照射後の接着力を測定した。結
果を第2表に示す。
比較のために、紫外線架橋性アクリル酸エステルを含有
しない感圧接着剤組成物を用いて、同様に感圧接着性シ
ートを調製した(比較例3)。この感圧接着性シート
は、紫外線照射によつても、その接着力が実質的に変化
しない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可塑剤を含有し、且つ、紫外線を透過させ
    得るポリ塩化ビニル又は塩化ビニルの共重合体からなる
    基材樹脂シート上に、弾性重合体と紫外線架橋性アクリ
    ル酸エステルと重合開始剤と粘着付与剤とを含有する感
    圧接着剤の層が、上記可塑剤及び紫外線架橋性アクリル
    酸エステルを透過させないが、紫外線を透過させる変性
    ポリアクリル樹脂からなる樹脂層を介して形成されてい
    ることを特徴とする紫外線照射によつて接着力を低減し
    得る感圧接着性シート。
  2. 【請求項2】弾性重合体が飽和共重合ポリエステル樹脂
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の感
    圧接着性シート。
  3. 【請求項3】弾性重合体がポリアクリル酸エステル又は
    アクリル酸エステルの共重合体であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の感圧接着性シート。
JP26228390A 1990-09-28 1990-09-28 感圧接着性シート Expired - Fee Related JPH0689303B2 (ja)

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