JP4992572B2 - 電力供給遮断回路及び液滴吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ICに異常が発生したときに外部からの電力供給を遮断する電力供給遮断回路及びこのような電力供給遮断回路を含む液滴吐出装置に関する。
液滴吐出装置などの電子機器を駆動するためのドライバICのようなICにおいては、種々の電子素子が高密度に配置されているため、ドライバIC内の複数の素子間で意図しないトランジスタ(寄生トランジスタ)を形成されてしまう場合がある。そして、このような寄生トランジスタが形成されてしまうと、寄生トランジスタの増幅作用によって駆動装置に過電流が流れてしまい(ラッチアップ)、ドライバICが過度に発熱し、最悪の場合発火してしまう虞がある。
このような、ドライバICの過度の発熱、発火を防止するために、ドライバIC内に、ドライバICが所定の温度よりも高くなったときに、ドライバICを停止させるための回路(サーマルシャットダウン回路)を備えているものがある。例えば、特許文献1に記載の電源ICにおいては、NPNバイポーラトランジスタによって構成されたサーマルシャットダウン回路にNchMOSトランジスタが接続されており、電源ICの温度が上昇するにつれて、NchMOSトランジスタのリーク電流が増加する。そしてNchMOSトランジスタのリーク電流が1μA以上になったときにサーマルシャットダウン回路が動作して電源ICの動作が停止する。
特開2005−38921号公報
しかしながら、特許文献1では、サーマルシャットダウン回路として、IC内に組み込まれたNPNバイポーラトランジスタを用いているため、IC内において、NPNバイポーラトランジスタとIC内の他の素子との間で上述したような寄生トランジスタが形成されてしまった場合に、NPNバイポーラトランジスタが正常に動作せず、ICの動作を停止させることができない虞がある。
本発明の目的は、ICの異常発生により、過電流供給や発火などが起こる前にICへの電力供給を遮断することが可能な電力供給遮断回路及びこのような電力供給遮断回路を備えた液滴吐出装置を提供することである。
本発明の電力供給遮断回路は、ICと、前記ICと電源との接続及びその遮断を切り替える切り替え手段と、前記切り替え手段の切り替え動作を制御する切り替え制御回路とを備えている。前記ICは、前記ICが動作していることを示すIC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するIC動作信号出力回路を有し、前記切り替え制御回路は、前記IC動作信号が入力されたときに、所定の時間だけ、前記切り替え手段に前記ICと前記電源とを接続することを指示する接続指示信号を出力するように構成されている。前記切り替え手段は、前記接続指示信号が入力されているときに前記ICと前記電源とを接続し、前記接続指示信号が入力されていないときに前記ICと前記電源との接続を遮断するように構成されている。前記IC動作信号出力回路は、前記ICが正常に動作しているときには、前記IC動作信号によって構成される、前記ICが正常に動作していることを示す正常動作信号を出力し、前記ICに異常が発生したときには、前記IC動作信号が出力されない、もしくは、前記IC動作信号によって構成される前記正常動作信号とは異なる波形の異常動作信号を出力し、前記ICが正常に動作しているときに、前記正常動作信号として、前記所定の時間以下の時間間隔で前記IC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するように構成されている(請求項1)。
これによると、ICが正常に動作している間は、ICから出力される正常動作信号が切り替え制御回路に入力され、切り替え制御回路から切り替え手段に接続指示信号が出力されているため、ICと電源とが接続される。しかしながら、ICになんらかの原因で異常が発生したときに、正常動作信号が出力されなくなるように構成されている場合には、ICに異常が発生すると、切り替え制御回路から接続指示信号が切り替え手段に出力されなくなり、ICと電源との接続が遮断される。したがって、ICに異常が発生したときに、電源からICに過剰に電力が供給され続け、ICの温度が過度に上昇したり、ICが発火したりするのを防止することができる。
一方、ICになんらかの原因で異常が発生したときに正常動作信号とは異なる波形の異常動作信号が出力されるように構成されている場合には、ICに異常が発生したときに、ICと電源との接続状態を正常時とは異ならせることができる。このため、ICが異常をきたしていることを確認することができ、未然にICに供給される電力を低下させるなどして、ICの過度の温度上昇を抑えたり、発火や破壊を防止することができる。
さらに、ICが正常に動作している間は、正常動作信号の出力に伴い、切り替え制御回路が所定の時間接続指示信号の出力を終える前に、次の正常動作信号が切り替え制御回路に入力されるため、切り替え制御回路からは常に接続指示信号が出力され続け、切り替え手段はICと電源とを接続した状態を保持し、電源からICに電圧が印加され続ける。
一方、ICになんらかの原因で異常が発生したときにICから正常動作信号が出力されなくなるように構成されている場合には、ICになんらかの原因で異常が発生すると、切り替え制御回路から接続指示信号が出力されなくなり、切り替え手段によりICと電源との接続が遮断される。したがって、ICに異常が発生したときに、電源からICに電力が供給されなくなり、ICの温度が過度に上昇したり、ICが発火したりするのを防止することができる。
また、ICになんらかの原因で異常が発生したときに正常動作信号とは異なる波形の異常動作信号が出力される場合には、ICになんらかの原因で異常が発生すると、切り替え制御回路から接続指示信号が正常時とは異なるタイミングで出力され、ICと電源との接続と遮断が正常時とは区別することができる。したがって、ICに異常が発生していることを確認でき、未然にICに供給される電力を低下させるなどして、ICの過度の温度上昇を抑えたり、発火や破壊を防止することができる。
また、本発明の電力供給遮断回路においては、前記ICが、駆動対象を駆動するドライバICであることが好ましい(請求項)。これによると、ICが駆動対象を駆動するドライバICである場合、ドライバICには比較的高い電圧が印加されるため、ドライバICの温度が高くなりやすいが、本発明では、ドライバICに異常が発生したときに、ICと電源と接続が遮断され、電源からドライバICに電力が供給されなくなるので、ドライバICの温度が過度に上昇したり、ドライバICが発火したりするのを防止することができる。
このとき、前記駆動対象が、複数の駆動素子を有するものであり、前記ドライバICが、前記複数の駆動素子に、前記複数の駆動素子を駆動するための駆動信号を出力する駆動信号出力回路と、前記複数の駆動素子に出力すべき前記駆動信号の種類を示す複数の駆動信号指示データがシリアル信号として入力されるとともに、入力された前記複数の駆動信号指示データを前記複数の駆動素子に対応したパラレル信号として出力する、シリアル−パラレル変換回路と、前記シリアル−パラレル変換回路から出力されたパラレル信号としての前記駆動信号指示データを保持するとともに、保持した前記駆動信号指示データを前記駆動信号出力回路に出力するラッチ回路と、前記ラッチ回路に保持された前記複数の駆動信号指示データを前記駆動信号出力回路に出力することを指示する駆動指示信号を、前記ラッチ回路に出力する駆動指示信号出力回路とを備えており、前記駆動信号出力回路は、前記駆動信号指示データが入力されたときに、入力された前記駆動信号指示データが示す前記駆動信号を、対応する前記駆動素子に出力するように構成されており、前記駆動指示信号出力回路は、前記ラッチ回路に全ての駆動素子に対応する前記駆動信号指示データが保持されたときに、前記駆動指示信号を出力することが好ましい(請求項)。
これによると、ドライバICが、シリアル信号として入力された駆動信号指示データをパラレル信号に変換して出力し、これらの駆動信号指示データをラッチ回路に保持させておき、ラッチ回路に全ての駆動素子に対応する駆動信号指示データが保持されたときに、駆動指示信号を出力することによって、これらの駆動信号指示データを駆動信号出力回路に出力させるように構成することができる。
また、本発明の電力供給遮断回路においては、前記駆動指示信号出力回路は、前記ラッチ回路に前記駆動指示信号を出力するとともに、前記駆動指示信号を前記IC動作信号として前記切り替え制御回路に出力するように構成されることにより、前記IC動作信号出力回路を兼ねていることが好ましい(請求項)。
これによると、駆動指示信号をIC動作信号として用いることにより、ドライバICに駆動指示信号出力回路と別にIC動作信号を出力するための回路を設ける必要がなくなり、ドライバICを小型化することができる。
また、本発明の電力供給遮断回路においては、前記ICが、前記ICの温度を検出する温度検出部をさらに備えており、前記IC動作信号出力回路は、前記温度検出部において検出された温度に応じた時間間隔で、前記IC動作信号としてのパルス信号を前記切り替え制御回路に出力するように構成されており、前記温度検出部において検出された温度が前記所定の温度以下のときに、前記正常動作信号として、前記所定の時間以下の時間間隔で前記パルス信号を前記切り替え制御回路に出力し、前記温度検出部において検出された温度が前記所定の温度より高いときに、前記異常動作信号として、前記所定の時間よりも長い時間間隔で前記パルス信号を前記切り替え制御回路に出力することが好ましい(請求項)。
これによると、ICの温度が所定の温度以下のときには、切り替え制御回路が接続指示信号の出力を終了する前に、切り替え制御回路に次のパルス信号が入力されるため、切り替え手段はICと電源とを接続した状態を保持し続ける。一方、ICの温度が所定の温度よりも高くなったときには、異常動作信号は、正常動作信号のパルス信号時間間隔よりも長くなるため、切り替え制御回路にパルス信号が入力された後、次のパルス信号が入力される前に、接続指示信号の出力が終了してしまう。このため、接続指示信号の出力が終了してから次のパルス信号が入力されるまでの間、切り替え手段によりICと電源との接続が遮断される。このとき、ICと電源とが接続された状態と、ICと電源との接続が遮断された状態とが繰り返し生じることになり、ICが異常をきたしていることを確認することができるとともに、ICに供給される電力を低下させるなどして、未然にICの過度の温度上昇を抑え、ICによる発火や破壊を防止することができる。
本発明の液滴吐出装置は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドを駆動するドライバICと、前記ドライバICと電源との接続及びその遮断を切り替える切り替え手段と、前記切り替え手段の切り替え動作を制御する切り替え制御回路とを備えている。前記ドライバICは、前記ドライバICが動作していることを示すIC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するIC動作信号出力回路を有しており、前記切り替え制御回路は、前記IC動作信号が入力されたときに、所定の時間だけ、前記切り替え手段に前記ドライバICと前記電源とを接続することを指示する接続指示信号を出力するように構成されている。前記切り替え手段は、前記接続指示信号が入力されているときに前記ICと前記電源とを接続し、前記接続指示信号が入力されていないときに前記ICと前記電源との接続を遮断するように構成されている。前記IC動作信号出力回路は、前記ドライバICが正常に動作しているときには、前記IC動作信号によって構成される、前記ドライバICが正常に動作していることを示す正常動作信号を出力し、前記ドライバICに異常が発生したときには、前記IC動作信号が出力されない、もしくは、前記IC動作信号によって構成される前記正常動作信号とは異なる波形の異常動作信号を出力し、前記ICが正常に動作しているときに、前記正常動作信号として、前記所定の時間以下の時間間隔で前記IC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するように構成されている(請求項)。
これによると、液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置において、ドライバICが正常に動作しているときは、常に電源と接続された状態が保持され液滴を吐出することができる状態を保持できるが、ドライバICが異常をきたしたときには、電源と完全に遮断される、もしくは、正常時のように電源が常に接続される状態が保持できず、液滴吐出ヘッドから液滴を吐出することができなくなるため、ドライバICの異常による過度の温度上昇や発火、破壊を防止することができる液滴吐出装置を提供できる。
本発明によれば、ICが異常発生したときに、ICへの電力供給を遮断することができるため、ICへの過電流や発火、破壊を防ぐことができる。また、ICの温度が所定の温度以上になったときに、ICが異常をきたしていることを確認することができるため、ICへの電力供給を調整するなどして、未然にICが発火、破壊などの異常を防ぐことができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。本発明の実施形態として電子機器の一例として液滴吐出装置を例として説明する。
図1は、本実施形態に係る液滴吐出装置1の概略構成図である。この液滴吐出装置1は、インクを媒体に吐出するインクジェットプリンタ装置1で、単独のインクジェットプリンタ装置に適用しても、あるいは、ファクシミリ機能やコピー機能等の複数の機能を備えた多機能装置のプリンタ機能(記録部)に適用してもよい。図1に示すように、インクジェットプリンタ装置1は、装置本体内にキャリッジ2、インクジェットヘッド3(液滴吐出ヘッド)、用紙搬送ローラ4などを備えている。なお、以下の説明では、ノズル16から液体を吐出する方向を下方向とし、その反対方向を上方向としている。また、必要に応じて図中の方向を定める場合は、適宜説明を付与する。
キャリッジ2は、その上面が開口した略箱状の樹脂製のケースで、図1の左右方向(走査方向)に延びるガイド軸5に移動可能に載置されている。そして、キャリッジ2は、図示しない駆動ユニットによって左右方向(走査方向)に往復移動するように構成されている。インクジェットプリンタ装置1本体内には、複数種類のインク(例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のインク)を供給するための交換式のインクカートリッジ(図示せず)が静置されていて、各インクカートリッジは、インクチューブ(図示せず)を介してキャリッジ2内に載置されたインクジェットヘッド3に接続されている。また、キャリッジ2の下方に対向して、用紙搬送ローラ4とプラテン6が配置されていて、その両者の間に記録用紙Pが図1の手前方向(紙送り方向)に搬送される。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2の下面に接着固定されており、複数のノズル16(図2参照)がキャリッジ2の下面に露出開口するように塔載されている。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動しつつ、複数のノズル16からインクを吐出することで、記録用紙Pに印刷を行う。なお、印刷が完了した記録用紙Pは用紙搬送ローラ4により排出される。また、キャリッジ2には、インクジェットプリンタ本体側と電気的に接続されたヘッド側基板52(図4参照)がその上面に設置されている。
次に、インクジェットヘッド3について説明する。図2は図1のインクジェットヘッド3の分解斜視図である。図3は図2のインクジェットヘッド3を組み立てた状態での、III−III線断面図である。
図2、図3に示すように、インクジェットヘッド3は、複数のノズル16や圧力室10等の複数のインク流路が形成された流路ユニット31と、流路ユニット31の上面に配置され、圧力室10内に充満されたインクに吐出のための圧力を付与する圧電アクチュエータ32(駆動対象)とが、接合された構成となっている。インクジェットヘッド3は、さらにその上面にドライバIC50が実装されたフレキシブル配線材51と電気的に接合されている。
流路ユニット31は、キャビティプレート21、ベースプレート22、アパーチャプレート23、2枚のマニホールドプレート24、25、ダンパプレート26、カバープレート27及びノズルプレート28の8枚のプレートの広幅面同士が対向して互いに積層され、接着剤を介して接合された構成となっている。これら8枚のプレート21〜28のうち、ノズルプレート28を除く7枚のプレート21〜27はステンレス板やニッケル合金鋼板などの金属材料により構成されており、ノズルプレート28はポリイミド等の合成樹脂材料によって構成されている。
流路ユニット31に設けられた各インク流路は、インクカートリッジ側から供給された
インクを、内部に設けたインク供給流路17(貫通穴17a〜17c)を介して、マニホールド流路14(貫通穴14a、14b)に貯めるように形成されていて、マニホールド流路14に連通するアパーチャ13及び貫通孔11を介して複数の圧力室10に連通しており、各圧力室10は、貫通孔12a〜12fを介して複数のノズル16に連通している。つまり、圧電アクチュエータ32により圧力室10に選択的に圧力が付与されると、その圧力波が伝播することで、流路ユニット31中の各インク流路に充填されているインクがノズル16から吐出される。詳細について次に説明する。
流路ユニット31の最下層のノズルプレート28には、複数のインクをそれぞれ吐出する複数のノズル16が、紙送り方向に配列して穿設されているとともに、走査方向に5列配列されている。なお、複数のインクが4色あるのに対して、ノズル16の配列が5列あるのは、使用頻度の高いブラックインクを吐出するノズル16が2列配列されているためである。
最上層のキャビティプレート21には、複数のノズル16に対応して複数の圧力室10が板厚を貫通して形成されていて、アクチュエータ32およびベースプレート22が上下に配置されることで圧力室10が形成されている。圧力室10は走査方向を長手方向とする平面視細長形状を有しており、その一端が貫通孔11と、他端がノズル16に連通するように形成されている。そのため、複数の圧力室10が紙送り方向に配列されているとともに、このような圧力室10の列が走査方向に5列に配列されている。また、キャビティプレート21の紙送り方向の一端部(図2における左側の端部)には、インクカートリッジからの複数のインク(4色)をマニホールド流路14に供給する4つのインク供給流路17を構成する貫通穴17aが走査方向に並んで形成されている。
ベースプレート22には、平面視で圧力室10の長手方向の両端部に重なる位置にそれぞれ貫通孔11、12aが形成されている。また、ベースプレート22には、平面視で貫通穴17aに重なる位置にインク供給流路17を構成する貫通穴17bが対応して形成されている。
アパーチャプレート23には、平面視で貫通孔11に重なる位置から対応する圧力室10の長手方向略中央部まで走査方向に延びた絞りとしてのアパーチャ13が形成されている。また、アパーチャプレート23には、平面視で、貫通孔12a及び貫通穴17bに重なる位置にそれぞれ貫通孔12b、及び、インク供給流路17を構成する貫通穴17cが形成されている。そして、貫通穴17a〜17cが重なることによってインク供給流路17が形成されている。
マニホールドプレート24、25には、それぞれ、キャビティプレート10に形成された5つの圧力室10の列に対応して紙送り方向に延び、平面視で圧力室10の長手方向と重なる5つの貫通穴14a、14bが互いに対向する位置に形成されている。また、貫通穴14a、14bの一端側は、インク供給流路17と重なり連通する位置まで延設されている。貫通形成された貫通穴14a、14bは、マニホールドプレート24、25の上下の面に、それぞれ、アパーチャプレート23及びダンパプレート26が積層接合され、これにより、マニホールド流路14が形成されている。そして、インク供給流路17から供給された各インクがマニホールド流路14に貯留されている。また、マニホールドプレート24、25には、平面視で貫通孔12bに重なる位置に、それぞれ、貫通孔12c、12dが形成されている。なお、4色のインクを供給する4つのインク供給流路17に対して、マニホールド流路14が5列あるのは使用頻度の高いブラックインクを供給するインク供給流路17からはマニホールド流路14を2列配列させているためである。
ダンパプレート26には、平面視でマニホールド流路14に対応して重なる位置に、ダンパプレート26の下面にハーフエッチング等で開口した凹部15が5列形成されている。そして、ダンパプレート26は、凹部15が形成された部分においてその厚みが薄くなっており、後述するように圧電アクチュエータ32を駆動させてノズル16からインクを吐出する際に圧力室10内において発生し、マニホールド流路14に伝達した圧力波が、この厚みが薄くなった部分の振動によって減衰される。これにより、圧力波の影響によってノズル16からのインクの吐出特性が変動するいわゆるクロストークが防止される。また、ダンパプレート26には、平面視で貫通孔12dに重なる位置に貫通孔12eが形成されている。
カバープレート27には、平面視で貫通孔12eに重なるとともにノズルプレート28のノズル16と平面視で重なって連通する位置に貫通孔12fが貫通形成されている。
そして、各プレート21〜28が積層接合されることで流路ユニット31が形成される。
次に、圧電アクチュエータ32について説明する。圧電アクチュエータ32は、圧電層41a〜41f、個別電極42a、42b(総するときは個別電極42とする)、表面個別電極44、共通電極43a〜43c(総するときは共通電極43とする)及び表面共通電極46を有している。
圧電層41a〜41fは、全ての圧力室10にわたる大きさを有する偏平形状で、かつ、その偏平な方向と直交する方向に互いに積層されており、流路ユニット31上面に複数の圧力室10を覆うように連続的に配置されている。圧電層41a〜41fは、例えばチタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶(三元系の金属酸化物)であり、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電材料により構成されている。また、圧電層41a〜41fは、予めその厚み方向に分極されている。
個別電極42a、42bは、それぞれ、圧電層41bと41cとの間、及び、圧電層41dと41eとの間に設けられ、複数の圧力室10に対応して紙送り方向に配列されるとともに、走査方向に5列に配列されている。個別電極42a、42bは、圧力室10よりも一回り小さい平面視略細長形状を有しており、平面視で圧力室10の略中央部に重なる位置に配置されている。最上層の圧電層41の、平面視で個別電極42に重なる位置には個別表面電極44が配置され、個別表面電極44と個別電極42a、42bとは、圧電層41a〜41fに形成された図示しないスルーホール等を介して互いに導通している。
共通電極43a〜43cは、それぞれ、圧電層41aと41bとの間、圧電層41cと41dとの間、及び圧電層41eと41fとの間に圧電層41a〜41fの表面のほぼ全域にわたって形成されている。最上層の圧電層41aの上面には、その紙送り方向の両端部付近に共通表面電極46が形成されており、各共通電極43a〜43cと表面共通電極46とは、個別電極42と同様に図示しないスルーホール等を介して互いに導通している。
個別表面電極44および、共通表面電極46は、Ag−pd系の電極であり、その上面に図示しないAg接続端子が形成されていて、Ag接続端子と、圧電アクチュエータ32の表面に配置されるフレキシブル配線材51の図示しない接続電極とがハンダ等の導電性ろう材を介して接合されることで導通されている。
フレキシブル配線材51には、複数の配線が形成されていて、その一端が圧電アクチュエータ32と接合されていて、他端が、本体側の制御回路との接続を行うヘッド基板52のコネクタ103に接続されている。フレキシブル配線材51には、その表面にドライバIC50が実装されていて、ドライバIC50を介して本体側の制御回路からの駆動信号によって、アクチュエータ32に選択的に駆動電位が付与され、このとき、対応する個別電極42a、42bにも駆動電位が付与されるようになっている。また、共通表面電極46は、フレキシブル配線材51の表面に実装されたドライバIC50(図4参照)により常にグランド電位に保持されており、これにより共通電極43もグランド電位に保持されている。なお、フレキシブル配線材51は、本実施形態の場合、アクチュエータ32と接合しドライバIC50が実装されたCOF51(チップオンフィルム)を、コネクタ103に接続されたフレキシブルフラットケーブル(FFC)もしくは、フレキシブルプリントケーブル(FPC)とを接続した2枚で接続しているが、COF1枚で接続されていてもよく、3枚以上で接続されていてもよい。
圧電アクチュエータ32は、ドライバIC50から所定の表面個別電極44を介して個別電極42に駆動電位を付与すると、その個別電極42と共通電極43との間に電位差が生じ、圧電層41a〜41eの個別電極42と共通電極43とに挟まれた部分に、それぞれ厚み方向に電界が発生する。この電界の方向は圧電層41a〜41eの分極の方向と平行であるので、圧電縦効果により圧電層41a〜41eが厚み方向に伸びる。したがって、厚み方向に伸びた圧電層41a〜41eに押圧されて、圧電層41fが圧力室10に向かって凸となるように変形する。これにより、圧力室10の容積が小さくなり、この圧力室10内のインクの圧力が増加し、圧力波が発生して圧力室10に連通するノズル16からインクが吐出される。なお、圧電アクチュエータ32のうち、圧電層41a〜41fの各圧力室10と重なる部分、共通電極43のその圧力室10と重なる部分、及び、個別電極42のその圧力室10と重なる部分が、それぞれ、本発明に係る1つの駆動素子に相当し、圧電アクチュエータ32は複数の駆動素子を備えたものとなっている。なお、圧電縦効果によるインクに圧力を付与して吐出する方法として、駆動電圧を印加することによって、予め圧電層を圧力室10に向かって凸になるように変形させておき、駆動電圧をオフにすることによって、いったん圧電層の変形を元に戻して圧力室内の容積を増加させ、所定時間経過後に再び駆動電圧を印加することによって圧電層を変形させて圧力室内の容積を最初の状態に戻すことによりインクに圧力を付与する、いわゆる引き打ち方式を採用してもよい。
次に、インクジェットプリンタ装置1の電気的構成について説明する。図4はインクジェットプリンタ装置1の電気的構成を示す概念図である。図5は図4のドライバIC50、ワンショットタイマ82及びリレー81の接続関係を示すブロック図である。
インクジェットプリンタ装置1においては、図4に示すように、本体側基板95とヘッド基板52及びドライバIC50が互いに接続されている。本体側基板95は、キャリッジ2外のインクジェットプリンタ装置1の筐体内に配置されており、本体側基板95には、本体側制御回路96、制御信号用電源97、駆動パルス用電源98が搭載されている。ヘッド基板52は圧電アクチュエータ32とともに、キャリッジ2の上面に搭載されている。ドライバIC50は、図2に示すように、フレキシブル配線材51の表面に実装されており、ドライバIC50には、制御回路61及び駆動回路62が搭載されている。
本体側制御回路96は、制御回路61に所定の印字データに基づきイネーブル、データ、クロック信号等の制御信号を出力するもので、その制御信号を出力するために制御信号線56を介して駆動回路62に配線接続されている。制御信号用電源97は、制御回路61に電力を供給する(例えば、5ボルトの電圧を印加する)もので、駆動電圧を印加する駆動用VDD1配線57と、アース用VSS1配線58とを介して制御回路61に接続されている。
駆動パルス用電源98は、駆動回路62に駆動電力(例えば16ボルトの電圧)を供給するもので、駆動電圧を印加する駆動用VDD2配線55と、アース用VSS2配線59とを介して駆動回路62に接続されている。
具体的には、図4に示すように、本体側基板95とヘッド基板52との間は、駆動用VDD1配線57、アース用VSS1配線58、制御信号配線56、駆動用VDD2配線55及びアース用VSS2配線59を幅方向に平面状に配置したフレキシブルフラットケーブル99の各端部が、本体側基板95に配設されたコネクタ101、及び、ヘッド基板52に配設されたコネクタ102にそれぞれ連結されることによって接続されている。
さらに、ヘッド側基板52は、コネクタ103を備えている。そして、アクチュエータ32と接合され、ドライバIC50が実装されたフレキシブル配線材51が、コネクタ103に接続されている。ヘッド側基板52は、一端がヘッド基板52のコネクタ103に接続され、他端がフレキシブル配線材51の、基板65(図5参照)表面に設けられた制御信号線56、駆動用VDD1配線57、アース用VSS1配線58、駆動用VDD2配線55及びアース用VSS2配線59を介して、同じくフレキシブル配線材51の基板65表面に実装されたドライバIC50に接続されている。
なお、アース用VSS1配線58およびアース用VSS2配線59は、互いに接続されているとともに、グランド電位に保持されている。これにより、制御回路61、駆動回路62および圧電アクチュエータ32における基準となる電位(コモン電位、本実施形態の場合にはグランド電位)が規定される。また、アース用VSS2配線59の分岐配線とアース用VSS1配線58とが、抵抗Rを介して互いに接続されており、駆動回路62と制御回路61とが同電位に保持されている。アクチュエータ32の共通表面電極46と接続されるCOM配線67は、アース用VSS2配線59と互いに接続されグランド電位に保持されている。具体的には、フレキシブル配線材51上にて、ソルダーポイントによりCOM配線67とアース用VSS2配線59とが接続されている。
なお、ヘッド基板52上には、駆動用VDD2配線55とアース用VSS2配線59とをバイパス接続させる電解コンデンサ109が設けられている。電解コンデンサ109には、駆動パルス生成回路97に供給する電荷が貯えられており、これにより、駆動パルス生成回路97に瞬時の大電流が流れた場合の駆動パルス用電源98の電圧降下の発生を抑制している。
また、ヘッド基板52上には、駆動用VDD2配線55による駆動パルス用電源98と駆動装置62との接続を遮断することが可能なリレー81(切り替え手段)が配置されている。そして、リレー81により、駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続及びその遮断が切り替えられる。リレー81の切り替え動作は、ヘッド側基板52上に設けられたワンショットタイマ82(切り替え制御回路)により制御されている。
具体的には、ワンショットタイマ82は、ドライバIC50の後述するシフトレジスタ106から出力されるストローブ信号を受信したときに、所定の時間Tmだけリレー81をON(駆動パルス用電源98と駆動回路62とを接続した状態)にするためのON信号(接続指示信号)を出力する。リレー81は、このON信号が入力されている間だけONとなり、このとき、駆動用VDD2配線55により駆動パルス用電源98と駆動装置62とが接続される。これにより、駆動装置62に駆動電力が供給される。
一方、リレー81にON信号が入力されなくなると、リレー81はOFF(駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続を遮断した状態)となり、このとき、駆動用VDD2配線55による駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続がリレー81により遮断される。これにより、駆動パルス用電源98から駆動回路62に駆動電力が供給されなくなる。
制御回路61は、本体側制御回路96からの印刷データ等の制御信号に基づき、各駆動素子に対応した制御信号を生成するもので、互いに接続された、シフトレジスタ106、Dフリップフロップ107(ラッチ回路)、及び、ORゲート108を備えている。
シフトレジスタ106、Dフリップフロップ107、ORゲート108はノズル16の数に対応した数だけ用意されている(例えばノズル16の数を150個とすると、各シフトレジスタ106等は150個用意される)。本体側制御回路96から制御信号配線56を介して送信される制御信号のうち、データとクロック信号は同期し、これらの信号線がシフトレジスタ106に接続されている。また、イネーブル信号の信号線はORゲート108に接続されている。また、データとクロック信号の信号線は、駆動回路62にて駆動指示信号を圧電アクチュエータ32に適した駆動電力に変換するための駆動電位線と、どのノズル16(チャンネル)からインクを吐出させるか決定するチャンネル選択線とに分かれて駆動回路62に出力される。
駆動回路62は、制御回路61から出力される制御信号に基づき圧電アクチュエータ32を駆動するための駆動電力を生成するものである。駆動回路62には、ノズル16の数と同数の複数のドライバ71(駆動信号出力回路)が用意されている(例えばノズル16の150個に対してドライバ71は150個)。ドライバ71への入力端はORゲート108と接続されていて、出力端は、圧電アクチュエータ32の個別共通電極46および個別表面電極44に接続されている。そして、ドライバ71から個別表面電極44に駆動電位が付与される(駆動信号が出力される)。
ここで、制御回路61に印字データが入力されてから、駆動回路62により圧電アクチュエータに駆動信号が出力されるまでの信号の流れについて説明する。
制御回路61のシフトレジスタ106にはデータ信号の信号線から、各チャンネルの印字データ(駆動信号の種類を示す駆動信号指示データ)の信号がシリアル信号として入力される。シリアル信号の印字データの信号が入力されると、シフトレジスタ106は、この信号をシリアル信号からパラレル信号に変換して(シリアル−パラレル変換して)、Dフリップフロップ107に出力する。Dフリップフロップ107においては、シフトレジスタ106から入力されたパラレル信号の印字データを保持する(ラッチする)。
第1の実施形態では、シフトレジスタ106は、本発明に係るシリアル−パラレル変換回路と、ストローブ信号出力回路(駆動指示信号出力回路)とを兼ねたものとなっていて、シフトレジスタ106において、ストローブ信号(駆動指示信号)を生成、出力することができる。そのため、シフトレジスタ106には、全てのチャンネルに対応する印字データが入力された後、データ信号の信号線から、印字データの入力が完了したことを示す信号が入力され、この信号が入力されたときに、Dフリップフロップ107に、ラッチされた印字データを、ORゲート108を介してドライバ71に出力することを指示するパルス信号であるストローブ信号(駆動指示信号)を出力する。このとき、詳しくは後述するが、シフトレジスタ106は、このストローブ信号をワンショットタイマ82にも出力する。
Dフリップフロップ107にストローブ信号が入力されると、入力されたストローブ信号に同期してラッチされていた全てのチャンネルに対応する印字データの信号が、Dフリップフロップ107からORゲート108を介してドライバ71に出力される。各ドライバ71は、インクを吐出することを示す印字データの信号が入力されたチャンネルにおいては、対応する表面個別電極44に駆動電位を付与し(駆動信号を出力し)、インクを吐出しないことを示す印字データの信号が入力されたチャンネルにおいては、このような駆動電位を付与しない(駆動信号を出力しない)。すなわち、ドライバ71は、入力された印字データが示す駆動信号を出力する。これにより、インクを吐出することを示す印字データの信号が入力されたチャンネルに対応するノズル16のみからインクが吐出される。
図6は、シフトレジスタ106から出力されるストローブ信号と、ワンショットタイマ82から出力されるON信号との関係を示す図である。なお、第1の実施形態では、ストローブ信号(駆動指示信号)は、本発明のドライバICが動作していることを示すIC動作信号とを兼ねたものになっていて、シフトレジスタ106は、前述したように駆動指示信号出力回路を兼ねているとともに、IC動作信号出力回路をも兼ねている。
シフトレジスタ106(駆動指示信号出力回路及びIC動作信号出力回路)からは、ストローブ信号(駆動指示信号及びIC動作信号)が、パルス幅Ts、パルス間隔時間Twで、ワンショットタイマ82およびDフリップフロップ107に出力されている。ワンショットタイマ82は、1つのストローブ信号(a)を受信したとき(ストローブ信号が立ち下がったとき)に、ON信号(a)を、時間Tmの間出力し続ける。
ドライバIC50が正常に動作している場合には、図6(a)に示すように、ワンショットタイマ82は、ストローブ信号(a)を受信して(ストローブ信号(a)が立ち下がったとき)から、所定の時間TmだけON信号(a)を出力し、ON信号(a)を出力し終わる前(立ち下がる前)に、次のストローブ信号(b)を受信し(ストローブ信号(b)が立ち下がり)、それとともに、次のON信号(b)を出力する(ON信号(b)が立ち上がる)。図6(a)から、ON信号の出力時間Tmは、ストローブ信号のパルス間隔Twとパルス幅Tsとの合計時間以下(Tm≧Tw+Ts)となっていて、言い換えると、ドライバIC50が正常に動作しているときは、シフトレジスタ106からは、ワンショットタイマ82に所定の時間Tm以下の時間間隔Tw+Tsでストローブ信号が出力されており、これらのストローブ信号によって構成される信号が、ドライバIC50が正常に動作していることを示す正常動作信号となっている。
その結果、ワンショットタイマ82からリレー81にON信号が出力され続け、駆動用VDD2配線55を介して駆動パルス用電源と駆動回路62とが接続された状態が保持され続ける。つまり、ドライバIC50が正常に動作してストローブ信号が所定の時間間隔以下で出力されているときには、ワンショットタイマ82からは、常にON信号が出力される。したがって、駆動用VDD2配線55により駆動パルス用電源98と駆動回路62(ドライバIC50)とが接続された状態が保持され、駆動パルス用電源98から駆動回路62に駆動電力が供給され続ける。
一方、ドライバIC50に過電流が流れたり、発熱などが原因でドライバIC50に異常が発生したりして、ドライバIC50が破壊された場合、図6(b)に示すように、異常発生によりストローブ信号(b)が出力されなくなるため、ワンショットタイマ82は、最後にストローブ信号(a)を受信してからON信号(a)を時間Tm出力した後は、ON信号(b)を出力しない。したがって、駆動用VDD2配線55による駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続がリレー81により遮断され、これ以降、駆動パルス用電源98から駆動回路62に駆動電力が供給されなくなる。したがって、ドライバIC50がなんらかの原因で異常が発生し、破壊された後にも、電流が流れ続けてドライバICの温度が過度に上昇したり、ドライバIC50が発火したりすることを防止することができる。
なお、第1の実施形態では、ストローブ信号が、ドライバIC50が正常に動作していることを示す本発明に係る正常動作信号に相当し、そのため、ドライバIC50に別途、正常動作信号を出力するための回路などを設ける必要がなく、ドライバIC50の小型化が可能となる。また、シフトレジスタ106は駆動指示信号出力回路も備えているため、より小型化が可能となる。
以上に説明した第1の実施形態によると、ドライバIC50が正常に動作しているときには、ON信号の出力時間Tmと、ストローブ信号のパルス間隔Tw、パルス時間Tsとの間には、Tm≧Tw+Tsが成り立ち、ストローブ信号の出力に伴い、ワンショットタイマ82がON信号の出力を終える前に、次のストローブ信号がワンショットタイマ82に入力されるため、ワンショットタイマ82からリレー81に常にON信号が出力され続け、駆動パルス用電源98と駆動回路62とが接続された状態を保持し、駆動パルス用電源98からドライバIC50に電圧が印加され続ける。
ドライバIC50が、なんらかの原因により異常が発生し、シフトレジスタ106からストローブ信号が出力されなくなると、ワンショットタイマ82に最後にストローブ信号が立ち下がってから時間Tmが経過した後は、ワンショットタイマ82からリレー81に次のON信号が出力されなくなり、駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続が遮断される。したがって、駆動パルス用電源98からドライバIC50に電力が供給されなくなり、ドライバIC50の温度が過度に上昇したり、ドライバIC50が発火したりするのを防止することができる。
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ストローブ信号が、ドライバIC50が動作していることを示すIC動作信号を兼ねていたが、第2の実施形態では、図7に示すように、ドライバIC50の制御回路61には、IC動作信号を出力するIC動作信号出力回路121が設けられている。また、ドライバIC50の温度を検出する温度検出回路105を備え、その温度検出結果をIC動作信号出力回路121に出力する。シフトレジスタ106は、第1の実施形態と同様に、シリアル−パラレル変換回路と、ストローブ信号出力回路(駆動指示信号出力回路)とを兼ねたものとなっていて、ストローブ信号(駆動指示信号)を生成し、Dフリップフロップ107に出力することができる。なお、第2の実施形態においては、第1の実施形態と同様の構成についてはその説明は省略し、第1の実施形態と同じ符号を付する。
ワンショットタイマ82は、IC動作信号出力回路121から出力されるIC動作信号としてのパルス信号を受信したとき(信号が立ち下がったとき)に、ON信号を時間Tmの間出力し続ける。IC動作信号出力回路121は、温度検出回路105において検出されたドライバIC50の温度が所定の温度以下であるときには、ワンショットタイマ82に後述する正常動作信号を構成するパルス信号(IC動作信号)を出力し、温度検出回路105において検出されたドライバIC50の温度が所定の温度よりも高いときには、後述する異常動作信号を構成するパルス信号を出力する。
図8は、IC動作信号出力回路121から出力される正常動作信号および異常動作信号と、ワンショットタイマ82から出力されるON信号との関係を示す図である。図8(a)に示すように、ドライバIC50が正常に動作し、温度検出回路105からの温度検出された温度が所定の温度以下の場合は、パルス幅Ts、パルス間隔時間Twのパルス信号により構成される正常動作信号が、ワンショットタイマ82に出力されている。ワンショットタイマ82は、1つのストローブ信号(a)を受信したとき(パルス信号(a)が立ち下がったとき)に、ON信号(a)を時間Tmの間出力し続ける。ここで、ON信号の出力時間Tmは、パルス信号のパルス間隔Twとパルス幅Tsとの合計時間以下(Tm≧Tw+Ts)となっている。
一方、温度検出回路105において検出されたドライバIC50の温度が所定の温度より高くなると、IC動作信号出力回路121は、パルス間隔時間Twよりも大きいパルス間隔Twtのパルス信号(パルス幅Tsは同じ)により構成される異常動作信号を出力する。ドライバIC50の温度が所定の温度となったときに、パルス信号のパルス間隔Twtが、ワンショットタイマ82がON信号を出力し続ける時間Tmと同じになる。所定の温度とは、ドライバIC50の一連の駆動において、動作はしているものの、過電流が流れていること、及び、発熱等の異常が発生していることを示すドライバICの温度の閾値で、例えば、100度〜120度くらいである。
図8(b)は、異常動作信号を出力している例で、図8(b)に示すように、ドライバIC50がその駆動時において、所定の温度よりも高くなると、それに伴って、異常動作信号を構成するパルス信号のパルス間隔は、ON時間Tmよりも長い時間Twtになる。このとき、Tm<Twt+Tsとなっている。ワンショットタイマ82は、パルス信号(a)を受信して(パルス信号(a)が立ち下がって)から、所定の時間TmだけON信号(a)を出力し、ワンショットタイマ82がON信号(a)を出力し終わって後で(ON信号(a)が立ち下がってから)、次のパルス信号(b)が入力され、次のON信号(b)を出力する。この場合、ワンショットタイマ82にパルス信号が入力されてから次のパルス信号が入力されるまでの間に、ワンショットタイマ82からのON信号の出力が終了する。言い換えると、ドライバIC50に異常が生じたときには、シフトレジスタ106からワンショットタイマ82に、所定の時間Tmより長い時間間隔Twt+Tsでパルス信号が出力される。
したがって、ワンショットタイマ82からのON信号の出力が終了した後、ワンショットタイマ82に次のパルス信号が入力されるまでの間、駆動用VDD2配線55による駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続がリレー81によって遮断され、この間、駆動パルス用電源98から駆動回路62に駆動電力が供給されなくなる。つまり、電力供給が断続的になる。
また、異常動作信号を出力している別の例では、図8(b)に示すように、完全にON信号(a)が立ち下がった後に、次のパルス信号(b)が入力される(パルス信号(b)が立ち上がる)のではなく、図8(c)に示すように、ワンショットタイマ82がON信号(a)を出力している最中に、ワンショットタイマ82に次のパルス信号(b)が入力される(パルス信号(b)が立ち上がる)ようなパルス間隔Twt’となっている。ただし、パルス間隔Twt’は異常動作信号(b)の立ち下りがON信号(a)の立ち下りよりも後になるようなパルス間隔となっている。このように、異常動作信号を構成するパルス信号のパルス間隔は、少なくとも初めのON信号(a)が立ち下がった後に、時間をあけて、次のON信号(b)が立ち上がるように設定されていればよい。
なお、パルス信号が出力されなくなると、ワンショットタイマ82からリレー81にON信号が出力されなくなり、駆動用VDD2配線55による駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続が遮断される。
これらのように、第2の実施形態では、ドライバIC50が動作はしているものの、異常発生により所定の温度よりも高くなっているときに、駆動回路62に駆動電力が断続的に供給されるようになるため、ドライバIC50が、所定の温度、すなわち、異常をきたしている温度よりも高くなっていることを確認することができる。また、未然に駆動パルス用電源98から駆動回路62に供給される電力を低下、もしくは、一時中止させるなどして、ドライバIC50の過度の温度上昇を抑え、ドライバIC50の、発火や破壊を防止することができる。また、ドライバIC50が異常である場合にパルス信号が出力されなくなれば、電力供給を完全に遮断することができる。
また、駆動パルス用電源98から駆動回路62に駆動電力が断続的に供給もしくは、完全に遮断されるため、液滴吐出装置本体としては、インクジェットヘッド3からインクが吐出されない状態となり、異常発生を確認することができる。また、液滴吐出装置の表示パネル等にエラー表示できる監視回路や表示回路等を設けておくことで、エラー原因を出力することもできる。
ここで、第1および第2の実施形態においては、駆動パルス用電源98から駆動回路62に印加される電圧(例えば、16V)が、制御信号用電源97から制御回路61に印加される電圧(例えば、5V)よりも高くなっているため、ドライバIC50において異常が発生したときに、ドライバIC50と駆動パルス用電源98とが接続された状態では、ドライバIC50と制御信号用電源97とが接続された状態よりも、ドライバIC50の温度が上昇しやすい。したがって、本実施の形態では、制御信号用電源97と制御回路61とを接続する駆動用VDD1配線57の途中にではなく、駆動パルス用電源98と駆動回路62とを接続する駆動用VDD2配線55の途中にリレー81を設けることにより、ドライバIC50の過度の温度上昇、ドライバIC50の発火が確実に防止される。
以上に説明した第1、第2実施形態によると、ドライバIC50が正常に動作しているときには、ON信号の出力時間Tmと、正常動作信号を構成するパルス信号のパルス間隔Tw、パルス時間Tsとの間には、Tw+Ts≦Tmが成り立ち、パルス信号が所定の時間Tm以下で出力されワンショットタイマ82がON信号の出力を終える前に、次のストローブ信号がワンショットタイマ82に入力されるため、ワンショットタイマ82からリレー81に常にON信号が出力され続け、駆動パルス用電源98と駆動回路62とが接続された状態を保持し、駆動パルス用電源98からドライバIC50に電圧が印加され続ける。
ドライバIC50に異常が発生し、シフトレジスタ106からパルス信号が出力されなくなると、ワンショットタイマ82に最後に入力されたパルス信号が立ち下がってから時間Tmが経過した後は、ワンショットタイマ82からリレー81に次のON信号が出力されなくなり、駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続が遮断される。したがって、駆動パルス用電源98からドライバIC50に電力が供給されなくなり、ドライバIC50の温度が過度に上昇したり、ドライバIC50が発火したりするのを防止することができる。
また、ドライバIC50に温度検出回路105を設け、ドライバIC50が動作しているものの、ドライバIC50の異常により温度が所定の温度よりも高くなっているときにワンショットタイマ82に入力される異常動作信号を構成するパルス信号のパルス間隔Twt、パルス時間Ts、ワンショットタイマのON信号の出力時間Tmとの間には、Twt+Ts>Tmが成り立つ。したがって、ワンショットタイマ82に入力されたパルス信号が立ち下がってから次のパルス信号が立ち下がるまでの間に、ON信号の出力が終了してしまう。このため、ON信号の出力が終了してから、次のパルス信号が入力されるまでの間、駆動パルス用電源98と駆動回路62との間の接続が遮断される。したがって、ドライバIC50が異常が発生するなどして高温になっていることを確認することができるとともに、駆動パルス用電源98からドライバIC50に供給される電力を低下させたり、一時中止させてドライバIC50の過度の温度上昇を未然に抑え、ドライバIC50による発火や破壊を防止することができる。
また、ドライバIC50には、駆動パルス用電源98により比較的高い電圧が印加されるため、ドライバIC50の温度は高くなりやすいが、ドライバIC50に異常が発生したときに、駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続が遮断されるので、ドライバIC50の温度が過度に上昇したり、ドライバIC50が発火したりするのを確実に防止することができる。
次に、第1、第2の実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、第1、第2の実施形態と同様の構成を有するものについては同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
一変形例1では、第1の実施形態の変形例で、図9に示すように、ドライバIC50の駆動回路62がストローブ信号出力回路111を備えている。つまり、シフトレジスタ106は、シリアル−パラレル変換回路で、ストローブ信号出力回路(駆動指示信号出力回路)111とシリアル−パラレル変換回路とが別々に構成されたものとなっている。シフトレジスタ106は、データ信号の信号線から、各チャンネルの印字データ(駆動信号の種類を示す駆動信号指示データ)の信号がシリアル信号として、シフトレジスタ106に入力され、シリアル−パラレル変換して、Dフリップフロップ107に出力する。また、ストローブ信号出力回路111は、シフトレジスタ106に印字データ入力が完了したことを示す信号が入力され、この信号が入力されたときに、Dフリップフロップ107にストローブ信号(駆動指示信号)を出力している(変形例1)。
なお、シフトレジスタ106には、第1の実施形態のような全てのチャンネルに対応する印字データが入力されたことを示す信号は入力されず、ストローブ信号出力回路111が、シフトレジスタ106に全てのチャンネルの印字データが入力されたときに、Dフリップフロップ107とワンショットタイマ82にストローブ信号を出力するように構成されていてもよい。
変形例1のような場合でも、第1の実施形態と同様、ドライバIC50における過度の温度上昇、ドライバICの発火を防止することができる。なお、変形例1におけるストローブ信号出力回路111が、本発明に係る駆動指示信号出力回路とIC動作信号出力回路とを兼ねたものに相当する。そして、第1の実施形態のようにストローブ信号をドライバIC50が正常に動作していることを示す正常動作信号として用いているので、別途正常動作信号を出力するための回路が不要となり、ドライバIC50を小型化することができる。
以上の説明においては、ドライバIC50が動作していることを示すIC動作信号はパルス信号であったが、これには限られない。例えば、別の一変形例では、図10に示すように、第1、第2の実施形態のようなワンショットタイマは設けられておらず、ドライバIC50に、ドライバIC50が動作していることを示す動作信号を出力するIC動作信号出力回路131がさらに設けられている。IC動作信号出力回路131は、温度検出回路105により検出されたドライバIC50の温度が所定の温度以下のとき(ドライバIC50が正常に動作しているとき)に、ドライバIC50が動作していることを示す一定電圧の信号(IC動作信号)を正常動作信号としてリレー81に出力し続け、温度検出回路105により検出されたドライバIC50の温度が所定の温度よりも高くなったとき(ドライバIC50に異常が発生したとき)には、このようなIC動作信号を出力しないように構成されている(変形例2)。
この場合、リレー81は、正常動作信号を構成するIC動作信号である一定電圧の信号が入力されている間は、駆動用VDD2配線55により駆動パルス用電源98と駆動装置62(ドライバIC50)とが接続された状態を保持しており、駆動パルス用電源98から駆動装置62に駆動電力が供給され続けるが、IC動作信号が入力されなくなると、駆動用VDD2配線55による駆動パルス用電源98と駆動回路62との接続を遮断し、これにより、駆動パルス用電源98から駆動装置62に駆動電力が供給されなくなる。したがって、ドライバIC50の温度が過度に上昇したり、ドライバIC50が発火したりするのが防止される。
また、本実施形態においては、駆動用VDD2配線55の途中にリレー81及びこのリレー81の切り替えを制御するワンショットタイマ82が設けられていたが、駆動用VDD1配線57の途中に同様のリレー及びこのリレーの切り替え動作を制御するワンショットタイマがさらに設けられていてもよい。
制御信号用電源97から制御回路61(ドライバIC50)に印加される電圧は比較的低電圧であるが、ドライバIC50に異常が発生したときに、制御信号用電源97により印加された電圧によりドライバIC50の温度が過度に上昇したり、ドライバIC50が発火したりすることもありうるので、駆動用VDD1配線57の途中にも同様のリレー及びワンショットタイマを設け、ドライバIC50に異常が発生したときに駆動用VDD1配線57による制御信号用電源97と制御回路61との接続を遮断することにより、ドライバIC50の温度が過度に上昇したり、ドライバIC50が発火したりするのを確実に防止することができる。
また、本実施形態においては、インクジェットヘッド3を駆動するドライバIC50に対して本発明を適用したが、インクジェットヘッド以外の駆動対象を駆動するドライバICに対して本発明を適用することも可能である。また、ドライバICではなく、演算を行うIC(ロジックIC)に対して本発明を適用することも可能である。
本発明における実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの分解斜視図である。 図2のインクジェットヘッドを組み立てた状態におけるIII−III線断面図である。 本発明における第1の実施形態に係る図1のプリンタの電気的構成を示す概念図である。 第1の実施形態に係る図4のドライバIC、ワンショットタイマ及びリレーの接続関係を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る図5のシフトレジスタから出力されるストローブ信号とワンショットタイマから出力されるON信号との関係を示す図である。 第2の実施形態に係るドライバIC、ワンショットタイマ及びリレーの接続関係を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る図7のIC動作信号出力回路から出力されるパルス信号とワンショットタイマから出力されるON信号との関係を示す図である。 変形例1の図5相当の図である。 変形例2の図5相当の図である。
符号の説明
1 プリンタ
3 インクジェットヘッド
50 ドライバIC
81 リレー
82 ワンショットタイマ
105 温度検出回路
106 シフトレジスタ
107 Dフリップフロップ
111 ストローブ信号出力回路
121 IC動作信号出力回路
131 IC動作信号出力回路

Claims (6)

  1. ICと、
    前記ICと電源との接続及びその遮断を切り替える切り替え手段と、
    前記切り替え手段の切り替え動作を制御する切り替え制御回路とを備えており、
    前記ICは、
    前記ICが動作していることを示すIC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するIC動作信号出力回路を有し、
    前記切り替え制御回路は、前記IC動作信号が入力されたときに、所定の時間だけ、前記切り替え手段に前記ICと前記電源とを接続することを指示する接続指示信号を出力するように構成されており、
    前記切り替え手段は、
    前記接続指示信号が入力されているときに前記ICと前記電源とを接続し、前記接続指示信号が入力されていないときに前記ICと前記電源との接続を遮断するように構成されており、
    前記IC動作信号出力回路は、
    前記ICが正常に動作しているときには、前記IC動作信号によって構成される、前記ICが正常に動作していることを示す正常動作信号を出力し、
    前記ICに異常が発生したときには、前記IC動作信号が出力されない、もしくは、前記IC動作信号によって構成される前記正常動作信号とは異なる波形の異常動作信号を出力し、
    前記ICが正常に動作しているときに、前記正常動作信号として、前記所定の時間以下の時間間隔で前記IC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するように構成されていることを特徴とする電力供給遮断回路。
  2. 前記ICが、駆動対象を駆動するドライバICであることを特徴とする請求項1に記載の電力供給遮断回路。
  3. 前記駆動対象が、複数の駆動素子を有するものであり、
    前記ドライバICが、
    前記複数の駆動素子に、前記複数の駆動素子を駆動するための駆動信号を出力する駆動信号出力回路と、
    前記複数の駆動素子に出力すべき前記駆動信号の種類を示す複数の駆動信号指示データがシリアル信号として入力されるとともに、入力された前記複数の駆動信号指示データを前記複数の駆動素子に対応したパラレル信号として出力する、シリアル−パラレル変換回路と、
    前記シリアル−パラレル変換回路から出力されたパラレル信号としての前記駆動信号指示データを保持するとともに、保持した前記駆動信号指示データを前記駆動信号出力回路に出力するラッチ回路と、
    前記ラッチ回路に保持された前記複数の駆動信号指示データを前記駆動信号出力回路に出力することを指示する駆動指示信号を、前記ラッチ回路に出力する駆動指示信号出力回路とを備えており、
    前記駆動信号出力回路は、前記駆動信号指示データが入力されたときに、入力された前記駆動信号指示データが示す前記駆動信号を、対応する前記駆動素子に出力するように構成されており、
    前記駆動指示信号出力回路は、
    前記ラッチ回路に全ての駆動素子に対応する前記駆動信号指示データが保持されたときに、前記駆動指示信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の電力供給遮断回路。
  4. 前記駆動指示信号出力回路は、
    前記ラッチ回路に前記駆動指示信号を出力するとともに、前記駆動指示信号を前記IC動作信号として前記切り替え制御回路に出力するように構成されることにより、前記IC動作信号出力回路を兼ねていることを特徴とする請求項に記載の電力供給遮断回路。
  5. 前記ICが、前記ICの温度を検出する温度検出部をさらに備えており、
    前記IC動作信号出力回路は、
    前記温度検出部において検出された温度に応じた時間間隔で、前記IC動作信号としてのパルス信号を前記切り替え制御回路に出力するように構成されており、
    前記温度検出部において検出された温度が前記所定の温度以下のときに、前記正常動作信号として、前記所定の時間以下の時間間隔で前記パルス信号を前記切り替え制御回路に出力し、
    前記温度検出部において検出された温度が前記所定の温度より高いときに、前記異常動作信号として、前記所定の時間よりも長い時間間隔で前記パルス信号を前記切り替え制御回路に出力することを特徴とする請求項に記載の電力供給遮断回路。
  6. 液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドを駆動するドライバICと、
    前記ドライバICと電源との接続及びその遮断を切り替える切り替え手段と、
    前記切り替え手段の切り替え動作を制御する切り替え制御回路とを備えており、
    前記ドライバICは、
    前記ドライバICが動作していることを示すIC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するIC動作信号出力回路を有しており、
    前記切り替え制御回路は、前記IC動作信号が入力されたときに、所定の時間だけ、前記切り替え手段に前記ドライバICと前記電源とを接続することを指示する接続指示信号を出力するように構成されており、
    前記切り替え手段は、
    前記接続指示信号が入力されているときに前記ICと前記電源とを接続し、前記接続指示信号が入力されていないときに前記ICと前記電源との接続を遮断するように構成されていて、
    前記IC動作信号出力回路は、前記ドライバICが正常に動作しているときには、前記IC動作信号によって構成される、前記ドライバICが正常に動作していることを示す正常動作信号を出力し、前記ドライバICに異常が発生したときには、前記IC動作信号が出力されない、もしくは、前記IC動作信号によって構成される前記正常動作信号とは異なる波形の異常動作信号を出力し、前記ICが正常に動作しているときに、前記正常動作信号として、前記所定の時間以下の時間間隔で前記IC動作信号を前記切り替え制御回路に出力するように構成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
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