JP4697323B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被記録媒体に記録を行う記録装置に関する。
被記録媒体に記録を行う記録装置は、一般的に、複数の記録素子と、制御回路からの信号に基づいて前記複数の記録素子を駆動する駆動装置とを備えている。例えば、特許文献1には、複数のノズルからインクを噴射して被記録媒体への印刷を行うインクジェットヘッドが開示されており、このインクジェットヘッドは、複数のノズルからインクを吐出させる圧電アクチュエータと、複数のノズルにそれぞれ対応した、圧電アクチュエータの複数の個別電極に対して駆動信号を供給するドライバIC(駆動装置)を備えている。
この特許文献1においては、ドライバICには、プリンタの本体制御基板から、各ノズルが取り得る7種類の動作態様(液滴を噴射しない非噴射態様を含む)にそれぞれ対応する7種類の波形信号と、各ノズルに対してどの波形信号を対応させるかを指示するための、3ビットのビットデータからなる選択データ(印字データ信号)が入力される。尚、各選択データの3ビットのビットデータは制御回路からドライバICへシリアル入力される。
ドライバICは、シフトレジスタ(シリアル−パラレル変換器)と、D−フリップフロップ(ラッチ回路)と、マルチプレクサ(波形選択回路)と、ドライブバッファとを備えている。シフトレジスタは、複数のノズルにそれぞれ対応して制御回路からシリアル入力された複数の選択データをパラレルに変換してD−フリップフロップへ出力する。D−フリップフロップは、シフトレジスタからパラレル入力された複数の選択データを保持するとともに、全てのノズルに対応する選択データの入力完了を示すストローブ信号が入力されたときに、保持している全ての選択データをマルチプレクサへパラレルに出力する。マルチプレクサは、複数のノズルのそれぞれについて、選択データに基づいて前記7種類の波形信号から1種類を選択する。ドライブバッファは、マルチプレクサから出力された波形信号を増幅して駆動信号を生成し、圧電アクチュエータへ出力する。
ここで、選択データを構成する3ビットの組み合わせは全部で8通りあるが、そのうち、7種類の組み合わせが、前述した7種類の動作態様にそれぞれ割り当てられる一方、残り1種類(具体的には“111”)は、ドライバIC内で動作態様(波形信号)の選択以外に使用されている。
例えば、前記ストローブ信号は、制御回路側で生成されて、全ての選択データの転送が完了した段階でドライバIC内のD−フリップフロップに転送されてもよいのだが、特許文献1においては、ドライバIC自身が、ストローブ信号を生成してこれをD−フリップフロップに出力する、ストローブ信号発生回路を備えている。
前述したように、制御回路からドライバICへシリアル入力される3ビットの組み合わせのうち、1種類の組み合わせ(“111”)は動作態様(波形信号)を選択する選択データとして使用されていないため、ビットデータ“1”が3回以上連続して転送されても、7種類の波形信号に対応した7種類の選択データと区別できる。そこで、特許文献1においては、制御回路が、複数の選択データの末尾に続けて“1”のビットを5回連続して転送するように構成された上で、ドライバIC内のストローブ信号発生回路は、“1”が5回連続して入力されたときに、全てのノズルに対応する選択データが入力し終わったと判断して、ストローブ信号を生成しD−フリップフロップへ出力する。このように、ドライバIC内でストローブ信号を生成することで、制御回路からドライバICへストローブ信号を送信するための信号線を省略できる。
特開2005−153288号公報
ところで、近年、印字品質の向上のために、ノズルから噴射する液滴の大きさを多様化することなどが要求されており、各ノズルが取り得る動作態様の種類を増加させる必要性が高まっている。ここで、動作態様の種類を増やすには、動作態様に対応する選択データの種類(ビットデータの組み合わせ)を増やす必要がある。しかし、そのために、選択データのビット数を増やすと、より多くのビットデータを処理可能な回路とするためにドライバICのコストが大幅に増加する。また、ドライバICへの選択データのシリアル転送時間がかなり長くなってしまう。
そこで、前記特許文献1のように、ストローブ信号等の信号生成専用に割り当てられていた、1種類のビットデータの組み合わせ(“111”)を、動作態様を選択するための選択データに割り当てることが考えられる。しかし、特許文献1の回路構成では、制御回路からドライバICへ“1”のビットデータが連続して入力されたときに、それが、動作態様を選択するための選択データなのか、ストローブ信号等を生成するために入力されたデータなのかを、ドライバIC側で区別できない。
本発明の目的は、従来では制御信号生成用に割り当てられていたビットデータの組み合わせを、動作態様を選択するための選択データにも使用可能とし、選択データのビット数を増やすことなく動作態様の種類を増加させることが可能な記録装置を提供することである。
第1の発明の記録装置は、複数の記録素子を有する記録ヘッドと、前記複数の記録素子をそれぞれ駆動する駆動装置と、それぞれが複数のビットデータで構成されるとともに、前記複数の記録素子のそれぞれに対して複数種類の動作態様の何れかを選択させるための、複数種類の選択データを生成する選択データ生成手段と、前記選択データ生成手段で生成された、前記複数の記録素子のそれぞれに対応付けられた選択データを、前記駆動装置にシリアル出力するデータ送信手段を備え、
前記データ送信手段は、前記シリアル出力される前記選択データの末尾に続けて、前記複数種類の選択データのうちの1種類を構成するビットデータを、前記選択データのビット数よりも多い所定ビット数連続して前記駆動装置へ出力し、
前記駆動装置は、前記データ送信手段から前記所定ビット数のビットデータが連続して入力されたときに、前記駆動装置の制御のための信号を生成する制御信号生成手段を備え、
さらに、前記データ送信手段は、前記複数の記録素子にそれぞれ対応付けられた選択データの間に、前記1種類の選択データとは異なるデータである挿入データを挿入して、
前記駆動装置へ出力することを特徴とするものである。
本発明では、データ送信手段は、複数の記録素子のそれぞれの動作態様を選択するための選択データを駆動装置へシリアル出力した後、さらにその末尾に、ある1種類の選択データを構成するビットデータ(前記1種類の選択データと組み合わせが同じビットデータ)を、選択データのビット数よりも多い所定ビット数連続して送信する。そして、駆動装置の制御信号生成手段は、前記連続して送信されたビットデータから、駆動装置を制御するための制御信号を生成する。このように、駆動装置を制御するための制御信号を、駆動装置の内部で生成するため、外部回路から駆動装置へ制御信号を入力するための信号線が不要となる。
但し、上述したように、データ送信手段から入力される1種類の選択データと同じビットデータの組み合わせを制御信号生成用にも用いるためには、データ送信手段によって送信されてきたデータが、動作態様を選択するための選択データなのか、制御信号生成用のデータなのかを、駆動装置側が判別できるようになっている必要がある。本発明においては、データ送信手段は、複数の記録素子にそれぞれ対応する選択データを駆動装置へシリアル出力する際に、それら選択データの間に、前記1種類の選択データとはビットデータの組み合わせが異なる挿入データを挿入する。これにより、本来は前記1種類の選択データが連続して送信される場合であっても、実際に駆動装置へ送信される際には、それら選択データの間に挿入データが挿入されるため、制御信号生成用であると誤って判別されるのを防止できる。
従って、1種類のビットデータの組み合わせを、動作態様選択用の選択データと、制御信号生成用のデータの両方に使用可能となる。言い換えれば、従来では制御信号生成専用に割り当てられていたビットデータを選択データとして使用することができるため、選択データのビット数を増やすことなく動作態様の種類を増加させることができる。
第2の発明の記録装置は、前記第1の発明において、前記1種類の選択データと前記挿入データは、共に、値が全て等しい複数のビットデータで構成されるとともに、前記1種類の選択データと前記挿入データで前記ビットデータの値が異なっており、各選択データのビット数をn1(n1は自然数)とし、前記データ送信手段がn2個(n2は自然数)の前記選択データ毎に、前記挿入データを挿入するとしたときに、前記データ送信手段が、前記制御信号の生成のために前記駆動装置に連続して出力するデータのビット数n3は、n3=n1×n2+1であることを特徴とするものである。
n2個の選択データ毎に挿入データが挿入されるとしたときに、制御信号生成用にも使用される、前記1種類の選択データが連続して送信されるのはn2個が最大となる。また、挿入データを構成するビットデータの値は、前記1種類の選択データを構成するビットデータの値とは異なることから、前記1種類の選択データを構成するビットデータは最大n1×n2ビット連続することになる。従って、制御信号を生成させる際には、選択データの送信と区別するために、前記1種類の選択データと同じ値のビットデータを、n1×n2より1つ多い数だけ連続的に送信すればよい。
第3の発明の記録装置は、前記第1又は第2の発明において、前記駆動装置は、前記データ送信手段からシリアル入力された、前記複数の記録素子にそれぞれ対応した選択データをパラレルに変換する、シリアル−パラレル変換器と、前記シリアル−パラレル変換器からパラレル出力された前記選択データを一時的に保持するラッチ回路と、前記ラッチ回路から出力された前記選択データから、その選択データに対応する前記動作態様を前記記録素子に生じさせるための駆動波形を選択する波形選択回路を備え、
前記制御信号生成手段は、前記制御信号として、前記ラッチ回路に、前記複数の記録素子にそれぞれ対応する前記選択データを前記波形選択回路へパラレル出力させるためのストローブ信号を生成することを特徴とするものである。
この構成によれば、選択データの1種類と同じビットデータの組み合わせを、制御信号としての、ラッチ回路を動作させるストローブ信号を生成する場合に使用し、ストローブ信号を駆動装置の内部で生成することができる。
第4の発明の記録装置は、前記第3の発明において、前記データ送信手段から前記シリアル−パラレル変換器に入力された前記挿入データは、前記波形選択回路には入力されないように構成されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、選択データの間に挿入された挿入データは、波形選択回路に入力されないため、波形選択回路における選択データに基づく駆動波形の選択に何ら影響を及ぼさない。
本発明によれば、駆動装置を制御するための制御信号を、駆動装置の内部で生成するため、外部回路から駆動装置へ制御信号を入力するための信号線が不要となる。さらに、選択データのビット数を増やすことなく動作態様の種類を増加させることができるため、駆動装置の回路構成が複雑になることはなく、転送時間がそれほど長くなることもない。
本実施形態に係るプリンタの概略平面図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 図2の一部拡大図である。 図3のIV-IV線断面図である。 アクチュエータユニットとドライバICと制御装置の接続構成を示す図である。 ドライバICからアクチュエータユニットに印加される駆動信号のパルス波形を示す図である プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 動作態様と3ビットの選択データとの対応関係を示す図である。 転送クロックと同期して転送される選択データの転送順を示す図である。 ドライバICの回路図である。 選択データの転送数が2の場合の転送順を示す図であり、(a)は選択データが3ビットの場合、(b)は選択データが4ビットの場合をそれぞれ示す。 選択データの転送数が7の場合の転送順を示す図であり、(a)は選択データが3ビットの場合、(b)は選択データが4ビットの場合をそれぞれ示す。 選択データの転送数が12の場合の転送順を示す図であり、(a)は選択データが3ビットの場合、(b)は選択データが4ビットの場合をそれぞれ示す。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、記録用紙に対してインクの液滴を噴射するインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。
まず、本実施形態のインクジェットプリンタ1(記録装置)の概略構成について説明する。図1は、本実施形態のインクジェットプリンタの概略平面図である。この図1に示すように、プリンタ1は、所定の走査方向(図1の左右方向)に沿って往復移動可能に構成されたキャリッジ2と、このキャリッジ2に搭載されたインクジェットヘッド3(記録ヘッド)と、記録用紙Pを、走査方向と直交する搬送方向に搬送する搬送機構4等を備えている。
キャリッジ2は、走査方向(図1の左右方向)に平行に延びる2本のガイド軸17に沿って往復移動可能に構成されている。また、キャリッジ2には、無端ベルト18が連結されており、キャリッジ駆動モータ19によって無端ベルト18が走行駆動されたときに、キャリッジ2は、無端ベルト18の走行に伴って走査方向に移動するようになっている。尚、プリンタ1には、走査方向に間隔を空けて配列された多数の透光部(スリット)を有するリニアエンコーダ10が設けられている。一方、キャリッジ2には、発光素子と受光素子とを有する透過型のフォトセンサ11が設けられている。そして、プリンタ1は、キャリッジ2の移動中にフォトセンサ11が検出したリニアエンコーダ10の透光部の計数値(検出回数)から、キャリッジ2の走査方向に関する現在位置を認識できるようになっている。
このキャリッジ2には、インクジェットヘッド3が搭載されている。インクジェットヘッド3は、その下面(図1の紙面向こう側の面)に多数のノズル30(図2〜図4参照)を備えている。このインクジェットヘッド3は、搬送機構4により図1の下方(搬送方向)に搬送される記録用紙Pに対して、図示しないインクカートリッジから供給されたインクを多数のノズル30から噴射するように構成されている。
搬送機構4は、インクジェットヘッド3よりも搬送方向上流側に配置された給紙ローラ12と、インクジェットヘッド3よりも搬送方向下流側に配置された排紙ローラ13とを有する。給紙ローラ12と排紙ローラ13は、それぞれ、給紙モータ14と排紙モータ15により回転駆動される。そして、この搬送機構4は、給紙ローラ12により、記録用紙Pを図1の上方からインクジェットヘッド3へ搬送するとともに、排紙ローラ13により、インクジェットヘッド3によって画像や文字等が記録された記録用紙Pを図1の下方へ排出する。
次に、インクジェットヘッド3について説明する。図2はインクジェットヘッドの平面図、図3は図2の一部拡大図、図4は図3のIV-IV線断面図である。図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズル30や圧力室24を含むインク流路が形成された流路ユニット6と、圧力室24内のインクに圧力を付与する圧電式のアクチュエータユニット7とを備えている。
まず、流路ユニット6について説明する。図4に示すように、流路ユニット6はキャビティプレート20、ベースプレート21、マニホールドプレート22、及びノズルプレート23を備えており、これら4枚のプレート20〜23が積層状態で接合されている。このうち、キャビティプレート20、ベースプレート21及びマニホールドプレート22は、それぞれ、ステンレス鋼等の金属材料からなる平面視で略矩形状の板である。そのため、これら3枚のプレート20〜22に、後述するマニホールド27や圧力室24等のインク流路をエッチングにより容易に形成することができるようになっている。また、ノズルプレート23は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート22の下面に接着剤で接合される。あるいは、このノズルプレート23も、他の3枚のプレート20〜22と同様にステンレス鋼等の金属材料で形成されていてもよい。
図2〜図4に示すように、4枚のプレート20〜23のうち、最も上方に位置するキャビティプレート20には、平面に沿って配列された複数の圧力室24がプレート20を貫通する孔により形成されている。また、複数の圧力室24は、搬送方向(図2の上下方向)に千鳥状に2列に配列されている。また、図4に示すように、複数の圧力室24は上下両側から後述の振動板40及びベースプレート21によりそれぞれ覆われている。さらに、各圧力室24は、平面視で走査方向(図2の左右方向)に長い、略楕円形状に形成されている。
図3、図4に示すように、ベースプレート21の、平面視で圧力室24の長手方向両端部と重なる位置には、それぞれ連通孔25,26が形成されている。また、マニホールドプレート22には、平面視で、2列に配列された圧力室24の連通孔25側の部分と重なるように、搬送方向に延びる2つのマニホールド27が形成されている。これら2つのマニホールド27は、後述の振動板40に形成されたインク供給口28に連通しており、図示しないインクタンクからインク供給口28を介してマニホールド27へインクが供給される。さらに、マニホールドプレート22の、平面視で複数の圧力室24のマニホールド27と反対側の端部と重なる位置には、それぞれ、複数の連通孔26に連なる複数の連通孔29も形成されている。
さらに、ノズルプレート23の、平面視で複数の連通孔29にそれぞれ重なる位置には、複数のノズル30が形成されている。図2に示すように、複数のノズル30は、搬送方向に沿って2列に配列された複数の圧力室24の、マニホールド27と反対側の端部とそれぞれ重なるように配置されている。言い換えれば、複数のノズル30は、千鳥配置の複数の圧力室24とそれぞれ対応して、走査方向に並ぶ2列のノズル列32A,32Bを構成するように千鳥状に配列されている。
そして、図4に示すように、マニホールド27は連通孔25を介して圧力室24に連通し、さらに、圧力室24は、連通孔26,29を介してノズル30に連通している。このように、流路ユニット6内には、マニホールド27から圧力室24を経てノズル30に至る個別インク流路31が複数形成されている。
尚、図2においては、説明の簡単のため、1つのインク供給口28に連なる1種類の流路構造(マニホールド27、圧力室24、ノズル30等)のみが描かれているが、インクジェットヘッド3が、図2に示されている流路構造が走査方向に複数並べて設けられた構成を備え、複数色(例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色)のインクをそれぞれ噴射可能な、カラーインクジェットヘッドであってもよい。
次に、圧電式のアクチュエータユニット7について説明する。図2〜図4に示すように、アクチュエータユニット7は、複数の圧力室24を覆うように流路ユニット6(キャビティプレート20)の上面に配置された振動板40と、この振動板40の上面に、複数の圧力室24と対向するように配置された圧電層41と、圧電層41の上面に配置された複数の個別電極42とを備えている。
振動板40は、平面視で略矩形状の金属板であり、例えば、ステンレス鋼等の鉄系合金、銅系合金、ニッケル系合金、あるいは、チタン系合金などからなる。この振動板40は、キャビティプレート20の上面に複数の圧力室24を覆うように配設された状態で、キャビティプレート20に接合されている。また、導電性を有する振動板40の上面は、圧電層41の下面側に配置されることによって、上面の複数の個別電極42との間で圧電層41に厚み方向の電界を生じさせる、共通電極を兼ねている。この共通電極としての振動板40は、アクチュエータユニット7を駆動するドライバIC47(図5参照)のグランド配線に接続されて、常にグランド電位に保持される。
圧電層41は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなる。図2に示すように、この圧電層41は、振動板40の上面において、複数の圧力室24に跨って連続的に形成されている。また、この圧電層41は、少なくとも圧力室24と対向する領域において厚み方向に分極されている。
圧電層41の上面の、複数の圧力室24と対向する領域には、複数の個別電極42がそれぞれ配置されている。各々の個別電極42は圧力室24よりも一回り小さい略楕円形の平面形状を有し、圧力室24の中央部と対向している。また、複数の個別電極42の端部からは、複数の接点部45が個別電極42の長手方向に沿ってそれぞれ引き出されている。
図5は、インクジェットヘッド3のアクチュエータユニット7と、このアクチュエータユニット7を駆動するドライバIC47と、ドライバIC47を制御するプリンタ1の制御装置8の接続構成を示す図である。この図5に示すように、アクチュエータユニット7(圧電層41)上の複数の接点部45は、フレキシブルプリント配線板(FPC)48上に実装されたドライバIC47(駆動装置)と電気的に接続されている。そして、ドライバIC47は、制御装置8からの指令に基づき、FPC48上の配線を介して、ドライバIC47から複数の個別電極42に対して駆動パルス信号を印加することで、所定の駆動電位とグランド電位のうちの、何れか一方の電位を選択的に付与する。
次に、インク噴射時におけるアクチュエータユニット7の作用について説明する。ある個別電極42に対して、ドライバIC47から所定の駆動電位が付与されたときには、この駆動電位が付与された個別電極42とグランド電位に保持されている共通電極としての振動板40との間に電位差が生じ、個別電極42と振動板40の間に挟まれた圧電層41に厚み方向の電界が作用する。この電界の方向は圧電層41の分極方向と平行であるから、個別電極42と対向する領域(活性領域)の圧電層41が厚み方向と直交する面方向に収縮する。ここで、圧電層41の下側の振動板40はキャビティプレート20に固定されているため、この振動板40の上面に位置する圧電層41が面方向に収縮するのに伴って、振動板40の圧力室24を覆う部分が圧力室24側に凸となるように変形する(ユニモルフ変形)。このとき、圧力室24内の容積が減少するために圧力室24内のインク圧力が上昇し、この圧力室24に連通するノズル30からインクが噴射される。
尚、本実施形態においては、1つのノズル30及びこれに連通する1つの圧力室24を含む個別インク流路31(チャンネルとも呼ぶ)と、前記1つの圧力室24と対向する個別電極42を含み、圧力室24内のインクに圧力を付与する、アクチュエータユニット7の一部分が、本願発明における1つの記録素子に相当する。
ここで、本実施形態のインクジェットヘッド3は、後述するデータ入力装置としてのPC59(図7参照)から入力された印刷データに基づいて、各ノズル30の各々の噴射タイミングにおいて、液滴を噴射させるか(噴射態様)か、液滴を噴射させないか(非噴射態様)を選択することにより、記録用紙P上の所定位置にドットを形成して所望の文字や画像等を記録(印刷)する。尚、ノズル30の噴射タイミングとは、液滴を記録用紙Pの所定位置に着弾させてドットを形成することができるように、搬送方向に搬送される記録用紙Pと走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3とが所定の位置関係となるときのタイミングであり、記録用紙Pの搬送速度、及び、キャリッジ2の走査速度によって定まる。
さらに、多階調表現を可能にして高画質の画像印刷を実現するために、液滴を噴射させるノズル30に対しては、噴射される液滴の体積(即ち、記録用紙P上に形成されるドットの大きさ)などの条件が異なる7種類の噴射態様の中から1つを選択するようになっている。つまり、インクジェットヘッド3は、1つのノズル30に対して、液滴を噴射しない非噴射態様と、噴射条件の異なる前記7種類の噴射態様とからなる、液滴噴射に関する8種類の動作態様から1つを選択的に取り得るように構成されている。
具体的には、まず、制御装置8のASIC54(図7参照)からドライバIC47に対して、1つのノズル30の各々の噴射タイミングに、非噴射態様と前記7種類の噴射態様の、計8種類の動作態様のうちの1つを対応づけるためのデータ(選択データ)が転送され、ドライバIC47はそのデータによって対応づけられた動作態様に応じた駆動信号を生成し、アクチュエータユニット7の複数の接点部45(個別電極42)に供給する。
図6(a)〜(h)に、前記8種類の動作態様をそれぞれ生じさせるための、ドライバIC47がアクチュエータユニット7の個別電極42に印加する8種類の駆動信号のパルス波形(以下、駆動波形ともいう)を示す。この図6には、非噴射、極小玉、小玉1、中玉1、大玉1、小玉2、中玉2、及び、大玉2の8種類の駆動波形が示されている。そして、これら8種類の駆動信号の何れか1つを、ドライバIC47は、各々のノズル30に対応したアクチュエータユニット7の個別電極42に印加する。
図6において、液滴を噴射しない態様(非噴射)に対応する駆動信号(a)は、噴射パルスを有しない一定電圧(グランド)の信号である。また、極小玉(b)、小玉1(c)、小玉2(f)の駆動波形は、それぞれ、液滴を噴射させるための1つの噴射パルスP1’、P1を備えている。但し、極小玉の噴射パルスP1’は、小玉1、小玉2の噴射パルスP1よりもパルス幅が短くなっており、圧力室24内のインクに付与される圧力は小玉に比べると小さい。また、中玉1(d)、中玉2(g)の駆動波形は2つの噴射パルスP1を備えている。さらに、大玉1(e)、大玉2(h)の駆動波形は3つの噴射パルスP1を備えている。そして、噴射パルスP1の数が多いほど、圧力室24内で圧力波が重畳してインクに与えられる圧力が大きくなり、ノズル30から大きな液滴が噴射される。以上から、ノズル30から噴射される液滴の体積の大小関係は、極小玉<小玉<中玉<大玉となる。
さらに、小玉2(f)、中玉2(g)、大玉2(h)の駆動波形においては、最後の噴射パルスP1の後に、噴射パルスP1よりもパルス幅が小さいキャンセルパルスが付加される。このキャンセルパルスP2は、次の噴射タイミングへの残存圧力波の影響を小さくすることを目的として、噴射パルスP1の印加によって生じたインク圧力変動を抑えるために印加されるものである。例えば、小玉2、中玉2、大玉2は、次の噴射タイミングの液滴が極小玉や小玉であって、前の噴射タイミングの残存圧力波の影響を受けやすい場合などに選択される。
次に、プリンタ1の電気的な構成について、図5と、図7のブロック図を参照して説明する。図5に示すように、プリンタ1の制御装置8には、フレキシブルプリント配線板(FPC)48が接続されている。また、このFPC48にはインクジェットヘッド3のドライバIC47が実装されている。そして、FPC48に形成された多数の配線を介して、制御装置8とドライバIC47、及び、ドライバIC47とアクチュエータユニット7とが電気的に接続されている。
図7に示すように、制御装置8は、中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)50、ROM(Read Only Memory)51、RAM(Random Access Memory)52、及び、これらを接続するバス53からなるマイクロコンピュータを有する。また、バス53には、インクジェットヘッド3のドライバIC47、キャリッジ2を駆動するキャリッジ駆動モータ19、搬送機構4の給紙モータ14及び排紙モータ15等を制御する、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)54が接続されている。また、このASIC54は、入出力インターフェイス(I/F)58を介して外部装置であるPC(パーソナルコンピュータ)59とデータ通信可能に接続されている。
また、ASIC54には、PC59から入力された印刷データに基づいてインクジェットヘッド3のドライバIC47とキャリッジ駆動モータ19をそれぞれ制御するヘッド制御回路61と、同じく前記印刷データに基づいて搬送機構4の給紙モータ14と排紙モータ15をそれぞれ制御する搬送制御回路62等が組み込まれている。
次に、ヘッド制御回路61についてより具体的に説明する。図7に示すように、ヘッド制御回路61は、波形データ記憶部65と、選択データ生成部66(選択データ生成手段)と、データ送信部67(データ送信手段)とを有する。
波形データ記憶部65は、図6(a)〜(h)に示される、各ノズル30が取り得る8種類の動作態様のうち、非噴射態様を除く、7種類の噴射態様(極小玉、小玉1,2、中玉1,2、大玉1,2)にそれぞれ対応した7種類の駆動波形に関するデータ(波形データ)を記憶するものである。尚、図6(a)に示すように、非噴射態様の駆動信号は、一定電圧(グランド)の信号であるから、その波形(パルス幅やパルスの間隔等)を記憶しておく必要は特にない。
選択データ生成部66は、図6に示す8種類の駆動波形にそれぞれ対応し、各ノズル30の各々の噴射タイミングに対して8種類の駆動波形の何れを選択するかを決定するための、8種類の選択データを生成する。また、8種類の動作態様を区別できるように、各々の選択データは3ビットのビットデータの組み合わせ(計8通り)で表現される。図8に、8種類の動作態様にそれぞれ対応する選択データ(8通りのビットデータの組み合わせ)を示す。
データ送信部67は、波形データ記憶部65に記憶された7種類の波形データや、選択データ生成部66で生成された選択データ等を含む各種信号を、FPC48の配線(信号線)を介してドライバIC47へ出力する。より詳細には、図5に示すように、データ送信部67は、7本の信号線(FIRE1〜FIRE7)を用いて、7種類の波形データをそれぞれドライバIC47へ送る。また、データ送信部67は3本の信号線(SIN_0〜2)を用いて、各ノズル30に対して選択された選択データ(3桁のビットデータ:図8)を、クロック(CLK)と同期させてドライバIC47へシリアル出力する。
さらに、データ送信部67による、データのシリアル転送についてより詳細に説明する。図9は、転送クロックと同期して転送される選択データの転送順を示す図である。尚、図9の信号線(SIN_0〜2)の各々における、“OUTx”(図9はノズル(チャンネル)数が332個の場合の例であり、x=0〜331)は、何番のノズル30(チャンネル)に対応する選択データが転送されるのかを示し、その横のn(=2,1,0)は、3ビットの選択データが最上位ビット、中位ビット、最下位ビットの順に転送されることを示す。例えば、信号線SIN_0においては、1番目から3番目の転送クロックと同期して、125番のノズル30(チャンネル)に対応する3ビットの選択データが順に転送される。
図9に示すように、SIN_0により、0番〜125番のノズル30に対応する選択データが転送され、SIN_1により、126番〜251番のノズル30に対応する選択データが転送され、SIN_2により、252番〜331番のノズル30に対応する選択データが転送される。
さらに、データ送信部67は、SIN_2で転送される最後の選択データ(252番のノズル30に対応する選択データ)の末尾に続けて、Hiの信号(“1”のビット)を7ビット連続して転送する。この7ビットは、ドライバIC47の内部で、このドライバIC47を制御する信号(後述するストローブ信号(STB))を生成させるためのものである。このように、ドライバIC47内でストローブ信号を生成させるための7ビットの信号は、選択データを送信するための信号線(SIN_2)によってドライバIC47へ転送されるため、専用の信号線を必要としない。尚、図9に示すように、他の信号線(SIN_0,1)の転送データ数との関係で、SIN_2で転送される最後の選択データ(253)と、末尾の7ビットのデータとの間があいてしまう場合には、Lowの信号(“0”のビット)を挿入する。
ところで、SIN_2で最後に転送される上記7ビットは全て“1”のビットであり、図6に示す大玉2に対応する選択データ(“111”)と、ビットデータの組み合わせが同じである。つまり、大玉2に対応する選択データと同じビットデータの組み合わせを、ドライバIC47内でのストローブ信号の生成にも使用している。しかし、そのままでは、選択データの末尾(選択データの転送が終了したとき)だけではなく、選択データの転送途中においても、 “111”の選択データが3つ以上連続して転送された場合には“1”のビットが7ビット以上連続することになる。従って、“1”が連続して転送されてきたときに、それが、大玉2に対応する選択データが連続して転送されているのか、ストローブ信号を生成させるためのデータ転送なのかを、ドライバIC47側で判別できるようにする必要がある。
そこで、本実施形態では、データ送信部67は、本来は続けて転送される、複数のノズル30にそれぞれ対応付けられた複数の選択データの間に、図9中に”Dummy”と記載されているように、ストローブ信号生成用の選択データとはビットデータの組み合わせが異なるダミーデータ(挿入データ)を挿入した上で、ドライバIC47へデータをシリアル出力する。具体的には、ストローブ信号生成用の選択データ“111”とは異なるダミーデータとして、非噴射態様に対応する選択データと同じ“000”を使用し、SIN_2の転送においては、この“000”の3ビットのダミーデータを、2つの選択データ毎に挿入する。即ち、図9に示すように、331番、330番のノズル30にそれぞれ対応する2つの選択データを転送した後にダミーデータを転送する。また、329番、328番のノズル30にそれぞれ対応する2つの選択データを転送した後にダミーデータを転送する。これを、最後の252番のノズル30に対応する選択データを転送するまで繰り返す。
これにより、連続して転送される2つの選択データが、共に、大玉2に対応する“111”のビットデータであっても、その次には、必ず“000”のデータが転送される。従って、転送されるビットデータは、・・・“000(ダミー)”→“111(大玉2)”→“111(大玉2)”→“000(ダミー)”となり、“1”のビットが連続する数は最大でも6であり、7つ以上連続することはない。つまり、“1”のビットが7つ連続して転送されるのは、最後の選択データの末尾に付される7ビットのデータのみとなる。
尚、選択データの末尾に続けて付される、“1”のビットデータの数n3(ここでは、n3=7)の決定を一般化すると次のようになる。選択データのビット数がn1(ここでは、n1=3)で、データ送信部67がn2個(ここでは、n2=2)の選択データ毎にダミーデータを挿入するとした場合、“1”のビットのみで構成される選択データが連続するのは最大でもn2個である。つまり、“1”の連続ビット数は最大n1×n2ビットとなる。従って、“1”のビットのみで構成される選択データが連続して転送されているのか、ストローブ信号を生成させるために“1”のビットが連続して転送されているのかを判別するには、選択データの末尾に続けて付される“1”のビットデータの数n3は、少なくとも、n1×n2に1を足した数以上であればよい。さらに、全体のデータ転送数を減らして転送時間を短くするという観点からは、“1”のビットデータの数n3はその最小数(n3=n1×n2+1)とすることが好ましい。
次に、ヘッド制御回路61のデータ送信部67から送信された信号に基づいて、インクジェットヘッド3のアクチュエータユニット7を駆動するドライバIC47について、詳細に説明する。図10は、ドライバIC47の回路図である。
ドライバIC47は、各ノズル30に対してシリアル出力された選択データに基づいて、図6の8種類の動作態様のうちから1種類を選択して駆動波形を決定する。さらに、この駆動波形を有する信号を増幅して所定電圧の駆動信号(図5参照)を生成し、アクチュエータユニット7(より具体的には、各ノズル30に対応する個別電極42)へ供給する。
図10に示すように、ドライバIC47は、制御装置8のデータ送信部67からシリアル入力された選択データをパラレル変換する3つのシフトレジスタ70a〜70c(シリアル−パラレル変換器)と、シフトレジスタ70a〜70cからパラレル出力された選択データを保持するD−フリップフロップ71(ラッチ回路)と、D−フリップフロップ71で保持された選択データを出力させるためのストローブ信号(STB)を生成するストローブ信号生成回路74(制御信号生成手段)と、D−フリップフロップ71から出力された選択データから駆動波形を選択するマルチプレクサ72(波形選択回路)と、駆動波形を増幅して駆動信号を生成するドライブバッファ73を備えている。
データ送信部67から3本の信号線(SIN_0〜2)によりそれぞれ送信された選択データは、転送クロックと同期して、3つのシフトレジスタ70a〜70cにそれぞれシリアル入力される。そして、3つのシフトレジスタ70a〜70cは、シリアル入力された選択データをパラレルに変換し、パラレル信号Sx-0,Sx-1,Sx-2(x=0〜331)をD−フリップフロップ71へ出力する。
尚、図9、図10に示すように、SIN_2と接続されたシフトレジスタ70cには、3ビットの選択データだけでなく、選択データの間に挿入された3ビットのダミーデータ(”Dummy”)と、最後に転送される選択データの末尾に付された、Hi(“1”)の7ビットのデータもシリアル入力される。そして、シフトレジスタ70cは、3ビットのダミーデータについては、選択データと同じようにパラレルに変換してD−フリップフロップ71へ出力する。一方、選択データの末尾に付された7ビットのデータについては、後述するストローブ信号生成回路74へ出力する。
D−フリップフロップ71は、3つのシフトレジスタ70からパラレル入力された選択データ(パラレル信号Sx-0,Sx-1,Sx-2)を、全ての選択データの入力が完了するまで一時的に保持する。そして、全ての選択データの入力が完了したときに、次述のストローブ信号生成回路74からストローブ信号(STB)が入力されると、保持している選択データをマルチプレクサ72へパラレル出力する(SELx-0,SELx-1,SELx-2)。尚、図10に示すように、シフトレジスタ70からD−フリップフロップ71へ入力されたダミーデータは、マルチプレクサ72へ入力されないようになっている(図中で“NC”と記載された箇所)。つまり、D−フリップフロップ71からは、全ノズル30に対応した選択データのみがマルチプレクサ72へ入力されるようになっており、ダミーデータはマルチプレクサ72では使用されず、マルチプレクサ72における波形選択には何ら影響を及ぼさない。
ストローブ信号生成回路74は、SIN_2からシフトレジスタ70cを経由して、“1”のビットデータが7ビット連続して入力されたときに、ストローブ信号(STB)を生成してD−フリップフロップ71へ出力する。ここで、前述したように、データ送信部67からのSIN_2からのシリアル入力においては、2つの選択データ毎に3ビットのダミーデータ(“000”)が挿入されることから、大玉2に対応する選択データ(“111”)が連続したとしても、選択データの転送途中に“1”のビットデータが7ビット以上連続することはない。つまり、ストローブ信号生成回路74に“1”のビットデータが7ビット連続して入力されるのは、SIN_2から選択データの末尾に続けて入力された場合に限られる。従って、選択データの転送途中に、ストローブ信号生成回路74からD−フリップフロップ71へ、ストローブ信号が出力されてしまうことはない。
マルチプレクサ72には、データ送信部67から、図8(b)〜(h)に示す7種類の噴射態様にそれぞれ対応する7種類の波形データ(FIRE1〜FIRE7)が入力されるとともに、グランド信号(VDD1)が入力される。そして、図5に示す関係に基づいて、マルチプレクサ72は、D−フリップフロップ71から入力された3ビットの選択データ(SELx-0,SELx-1,SELx-2)に基づいて、非噴射態様(図8(a))を含む8種類の動作態様の駆動波形の中から1つを選択し、その波形信号Bxをドライブバッファ73に出力する。
ドライブバッファ73は、マルチプレクサ72から入力された波形信号Bxを増幅して、所定電圧(VDD2)の駆動信号OUTxを生成し、そのノズル30(チャンネル)に対応する、アクチュエータユニット7の個別電極42へ供給する。
このように、本実施形態では、ストローブ信号生成用に使用される“1”が連続したビットデータの組み合わせ(“111”)を、選択データとしても使用することで、選択データのビット数を3ビットから4ビットに増やすことなく、選択できる動作態様の種類を増やすことが可能となる。このことは、ドライバIC47の回路構成を複雑にせずに済むという効果の他、選択データの転送時間を短くできるという効果もある。
本発明を適用して選択データを3ビットとした場合と、選択データを4ビットに増やした場合とで、転送データ数がどの程度違うのかについて検討した。その検討結果を図11〜図13に示す。図11〜図13のそれぞれにおいて、(a)は選択データが3ビットの場合、(b)は選択データが4ビットの場合を示している。尚、選択データを4ビットとした場合には、ビットデータの組み合わせが16通りに増えるため、“1”が連続したビットデータの組み合わせ“1111”を、選択データとしても使用する必要はなく、ストローブ信号の生成にのみ使用する。
図11は、シリアル入力が1本(SIN_2)のみで、且つ、転送される選択データが2(即ち、ノズル30(チャンネル)が2つ)という、非常に簡単な条件で比較した例である。この例では、選択データのビット数が3ビットの場合には、ストローブ信号生成のためにHi(“1”)を7ビット連続して入力する必要があるために、全体としての転送データ数は4ビットの場合よりも増えてしまう。但し、これは、ノズル数が2つという、実際のインクジェットヘッドではほとんどあり得ない条件下に限られる。また、このように転送データ数が非常に少ない場合には、そもそも転送時間の長さが全く問題にならないほど短く、多少データ数が増えて転送時間が長くなったとしても支障はない。
図12は、シリアル入力が2本(SIN_0,SIN_2)で、転送される選択データの数が7の条件で比較した例である。この例では、図11の例よりも選択データの数が増えたために、各選択データのビット数が3ビットと少ないことが有利になり、本実施形態の転送データ数は、4ビットの場合よりも少なくなる。
さらに、図13は、転送される選択データ数が12の条件で比較した例である。この例では、さらに選択データの数が増えたために、本実施形態の、各選択データのビット数が3ビットと小さいことがさらに有利となる。尚、1本の信号線(SIN_2)で転送する選択データ数が増えると、2つの選択データ毎に3ビットのダミーデータが挿入されるため、その分だけ転送するデータが増えてしまうが、これを考慮しても、4ビットの場合に比べると全体の転送データ数は少なくなっている。このように、転送される選択データの数(ノズル30(チャンネル)の数)が多いほど、選択データが4ビットで構成される場合と比較して、転送データ数が少なくなり、転送時間の点で有利となることがわかる。
以上説明したインクジェットプリンタ1によれば、本体側の制御装置8のデータ送信部67は、各ノズル30の動作態様を8種類の動作態様の中から選択するための選択データをドライバIC47にシリアル出力した後に、さらに、Hi(“1”)のビットデータを7ビット連続して送信する。そして、ドライバIC47側のストローブ信号生成回路74は、前記7ビットのデータが連続して入力されたときに、D−フリップフロップ71を動作させるためのストローブ信号を生成する。このように、ストローブ信号をドライバIC47内で生成するため、制御装置8側からドライバIC47へストローブ信号を入力するための信号線が不要となる。
また、データ送信部67は、複数のノズル30にそれぞれ対応する選択データをドライバIC47へシリアル出力する際に、それら選択データの間に、ストローブ信号を生成させるために使用するデータとは異なる3ビットのダミーデータ“000”を挿入する。これにより、選択データ“111”が本来連続して転送される場合であっても、それら選択データの間にダミーデータが挿入されるため、“1”のビットが所定数(7ビット)以上連続することはなく、ストローブ信号生成用のデータであると誤って判別されるのを防止できる。
これにより、1種類のビットデータの組み合わせを、波形選択用の選択データと、ストローブ信号の生成用データの両方に使用可能となる。つまり、従来ではストローブ信号生成専用に割り当てられていた3ビットの組み合わせを選択データとして使用することができるため、選択データのビット数を増やすことなく動作態様の種類を増加させることができる。従って、ドライバIC47の回路構成が複雑になることはないし、また、選択データの転送時間の面でも有利となる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、データ送信部67は、ドライバIC47へ選択データを送信する際に、2つの選択データ毎に1つのダミーデータを挿入しているが(図9参照)、1つの選択データ毎に1つのダミーデータを挿入して、選択データとダミーデータを交互に送信してもよい。あるいは、3つ以上の選択データ毎に1つのダミーデータを挿入してもよい。
2]選択データの間に挿入するダミーデータは、非噴射態様に対応する選択データ(前記実施形態では“000”)である必要はなく、ストローブ信号生成用に連続して送信される、所定数のビットデータと同じ組み合わせの選択データ(前記実施形態では“111”)以外のデータであれば、どのようなデータを使用してもよい。
3]選択データのビット数は、動作態様の数に応じて適宜変更可能である。例えば、選択データを2ビットとすれば4種類の動作態様を選択可能であり、また、選択データを4ビットとすれば16種類の動作態様を選択可能である。
4]データ送信部67から選択データの末尾に続けて送信される所定数のビットデータがドライバIC47に入力されたときに、ドライバIC47内で生成される制御信号は、D−フリップフロップ71(ラッチ回路)を動作させるためのストローブ信号には限られず、D−フリップフロップ71以外の他の回路を制御する各種制御信号であってもよい。また、ドライバIC47の動作状態を検出する回路を制御する信号であってもよい。例えば、ドライバIC47が、選択データ等のデータ転送が完了したことを検出する回路を有するものであって、前記所定数のビットデータが入力されたときに、前記検出回路が、前記制御信号として、データ転送完了信号を生成して制御装置8へ出力するように構成されてもよい。
以上説明した実施形態及びその変更形態は、インクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタに本発明を適用した一例であるが、サーマルプリンタ等の他の記録方式の記録装置にも本発明を適用可能である。
1 インクジェットプリンタ
3 インクジェットヘッド
7 アクチュエータユニット
24 圧力室
31 個別インク流路
30 ノズル
47 ドライバIC
66 選択データ生成部
67 データ送信部
70 シフトレジスタ
71 D−フリップフロップ
72 マルチプレクサ
74 ストローブ信号生成回路

Claims (4)

  1. 複数の記録素子を有する記録ヘッドと、
    前記複数の記録素子をそれぞれ駆動する駆動装置と、
    それぞれが複数のビットデータで構成されるとともに、前記複数の記録素子のそれぞれに対して複数種類の動作態様の何れかを選択させるための、複数種類の選択データを生成する選択データ生成手段と、
    前記選択データ生成手段で生成された、前記複数の記録素子のそれぞれに対応付けられた選択データを、前記駆動装置にシリアル出力するデータ送信手段を備え、
    前記データ送信手段は、前記シリアル出力される前記選択データの末尾に続けて、前記複数種類の選択データのうちの1種類を構成するビットデータを、前記選択データのビット数よりも多い所定ビット数連続して前記駆動装置へ出力し、
    前記駆動装置は、前記データ送信手段から前記所定ビット数のビットデータが連続して入力されたときに、前記駆動装置の制御のための信号を生成する制御信号生成手段を備え、
    さらに、前記データ送信手段は、前記複数の記録素子にそれぞれ対応付けられた選択データの間に、前記1種類の選択データとは異なるデータである挿入データを挿入して、
    前記駆動装置へ出力することを特徴とする記録装置。
  2. 前記1種類の選択データと前記挿入データは、共に、値が全て等しい複数のビットデータで構成されるとともに、前記1種類の選択データと前記挿入データで前記ビットデータの値が異なっており、
    各選択データのビット数をn1(n1は自然数)とし、前記データ送信手段がn2個(n2は自然数)の前記選択データ毎に、前記挿入データを挿入するとしたときに、
    前記データ送信手段が、前記制御信号の生成のために前記駆動装置に連続して出力するデータのビット数n3は、n3=n1×n2+1であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記駆動装置は、
    前記データ送信手段からシリアル入力された、前記複数の記録素子にそれぞれ対応した選択データをパラレルに変換する、シリアル−パラレル変換器と、
    前記シリアル−パラレル変換器からパラレル出力された前記選択データを一時的に保持するラッチ回路と、
    前記ラッチ回路から出力された前記選択データから、その選択データに対応する前記動作態様を前記記録素子に生じさせるための駆動波形を選択する波形選択回路を備え、
    前記制御信号生成手段は、
    前記制御信号として、前記ラッチ回路に、前記複数の記録素子にそれぞれ対応する前記選択データを前記波形選択回路へパラレル出力させるためのストローブ信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記データ送信手段から前記シリアル−パラレル変換器に入力された前記挿入データは、前記波形選択回路には入力されないように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
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