JP4557021B2 - 液滴噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴を噴射する液滴噴射装置に関する。
従来から、液滴を噴射する液滴噴射装置として、所定の搬送方向に記録用紙を搬送する搬送機構と、記録用紙の幅方向(搬送方向と直交する方向:走査方向)に往復移動可能なキャリッジと、このキャリッジに搭載されたインクジェットヘッドとを備えた、シリアル型のインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。このインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドをキャリッジとともに走査方向に往復移動させながら、その多数のノズルから記録用紙に対してインクの液滴を噴射させることにより、搬送機構により搬送される記録用紙に所望の画像や文字を記録するように構成されている。
このようなシリアル型のインクジェットプリンタにおいて、走査方向に移動しながらインクジェットヘッドが液滴を噴射する際の、その液滴噴射タイミングが短くなるほど、走査方向に関して記録用紙に形成されるドットの間隔が小さくなり、記録用紙に形成される画像の解像度は高くなる。しかし、画像解像度を高めるためにドット数を多くすると、これら多数のドットをそれぞれ形成するためのデータ(ドットデータ)が膨大な量になってしまい、プリンタへのデータ転送等にかなりの時間を費やしてしまう。また、インクジェットヘッドが走査方向に1回移動する間(1パスともいう)に、細かいドット間隔で多数のドットを形成する必要があると、1パスの印字を完了する時間がかかり、印刷速度が低下するという問題もある。
そこで、本願出願人は、本来の高解像度印字よりもドット数を減らしつつ、その高解像度印字に近い印字品質を実現可能な、液滴噴射手法を採用している。図11は、この液滴噴射手法を採用したときの、記録用紙上に形成されるドットの位置を示す図である。尚、この図11において、塗りつぶされた1つの正方形領域が1つのドットを示している。非常に小さな間隔でドットが密に配置される、本来の高解像度印字(例えば、解像度1200dpiの印字)を行ったとすると、図11の全ての領域に隙間なくドットが形成される。一方、上述した液滴噴射手法においては、図11に示すように、記録用紙上において、走査方向に関してドットが形成されている領域とドットが形成されていない領域が交互に現れるようにする。つまり、走査方向に関してドットが1つおきに(600dpiの間隔で)配置されるように、1200dpiの高解像度印字と比べるとドットが間引かれる一方で、搬送方向に関して隣接する2列のドット列の間では、ドット位置が走査方向にずれている。
このように、走査方向に関してドットを間引いてドット数を減らしつつ、この走査方向に関するドットの間引きが目立たないように、隣接するドット列間で走査方向にドット位置をずらすことで、本来の高解像度印字よりも少ない数のドットが、千鳥状に分散配置されることになる。これにより、本来の高解像度印字と比べると印字品質は多少劣るものの、それに近い印字品質を実現することが可能となる。
この図11のようなドット配置を実現するための従来の液滴噴射手法について、より具体的に説明する。図12は、図11の多数のドットを形成するインクジェットヘッドを概略的に示すとともに、このインクジェットヘッドの4つのノズルを用いて図11のドット配置を4回のキャリッジ移動(パス)で実現する場合の、パス毎に形成されるドットを示す図である。尚、前述した図11と、図12(a)〜(d)における、ドットに付された数字は、何回目のパスにおいてそのドットが形成されるのかを示している。例えば、“2”が付されているドットは、2回目のパスで形成されたドットであることを示している。
図12(a)に示すように、1回目のパスにおいて、あるタイミングで4つのノズル102a〜102dから同時に液滴を噴射させる。次に、その液滴噴射タイミングから、インクジェットヘッド101が、走査方向に関して、ドット間隔(600dpi)の半分の距離(1200dpi)だけ移動したタイミングにおいては、4つのノズル102a〜102dを全て休止させ、液滴噴射動作を行わせない。そして、1回目のパスにおいて、上述した液滴噴射動作と休止動作とをインクジェットヘッド101に繰り返し行わせることで、走査方向に関して1つおきにドットが形成される。
1回目のパスが終了すると、搬送機構により、搬送方向に関して記録用紙を所定のドット間隔(例えば、1200dpi)に対応する距離だけ移動させた後、2回目のパスを行う。この2回目のパスにおいては、1回目のパスにより形成されたドット列(図12(a)の“1”が付されている、走査方向に並ぶドットの列)と、走査方向に関するドット位置がずれたドット列を形成する。即ち、図12(b)に示すように、1回目のパスにより形成されたドットよりも走査方向にドット間隔の半分の距離(1200dpi)だけずれた位置において、4つのノズル102a〜102dから同時に液滴を噴射させる。尚、走査方向の移動中に、4つのノズル102a〜102dの液滴噴射と休止を繰り返すことは1回目のパスと同じである。さらに、上述した1回目と2回目のパスと同じようにして、3回目と4回目のパスを行うことで、図11のように、記録用紙上に、千鳥状に分散配置された多数のドットが形成されることになる。
特開平9−226201号公報
しかし、図12(a)〜(d)に示すように、従来の液滴噴射手法においては、各パスにおいて、全てのノズル102からの液滴噴射と、全てのノズル102の休止とが、交互に行われている。このように、液滴を噴射する際には、常に全てのノズル102から同時に液滴が噴射されるようになっていると、以下のような問題が生じる。
一般的なインクジェットヘッドにおいては、1つの共通インク室(マニホールド)から、複数のノズルにそれぞれ連なる複数の個別インク流路が分岐しており、1つの共通インク室から複数のノズルに対してインクが供給されるように構成されていることが多い。そして、このような流路構成において、1つの共通インク室に連通する複数のノズルから同時に液滴を噴射させる場合には、これら複数のノズルにそれぞれ対応する複数の個別インク流路内のインクに同時に圧力(噴射エネルギー)を付与することになる。このとき、全ノズルからの液滴噴射後に、隣接するノズル間(ノズルに連通する個別インク流路間)で、共通インク室を介しての残存圧力波の相互伝播が発生する(流体的クロストーク)。さらに、隣接する個別インク流路間で、液滴噴射時に生じる機械的な振動エネルギーが相互伝播することも考えられる(構造的クロストーク)。このようなクロストーク現象は、各々のノズルからの液滴噴射特性に悪影響を及ぼす。
例えば、周囲から伝播してきた圧力波や振動が付加されることによって、インクに実際付与される噴射エネルギーが、本来付与されるエネルギー量からずれてしまい、液滴噴射特性(液滴量や液滴速度等)が変化してしまうことがある。また、本来の液滴噴射タイミングからずれた、別のタイミングで少量の液滴が噴射されてしまうことも考えられる。これらの不具合は、濃度ムラ等となって画像に現れて印字品質の低下を引き起こすことになり、写真等を印刷する高解像度印字において特に問題となる。
本発明の目的は、走査方向に関して間隔を空けて配列されたドット列を、隣接する別のドット列との間でドット位置が走査方向にずれるようにドット形成を行う液滴噴射装置において、隣接するノズルの噴射タイミングをずらしてクロストークを低減することにある。
第1の発明の液滴噴射装置は、被噴射体上に、所定の走査方向に所定のドット間隔を空けて配列された多数のドットからなるドット列を、隣接する別のドット列との間で前記走査方向に関するドット位置がずれるように複数列形成するべく、被噴射体に向けて液滴を噴射する液滴噴射装置であって、
前記走査方向に移動しつつ、前記被噴射体に向けて液滴を噴射する液滴噴射ヘッドと、前記走査方向と交差する搬送方向に沿って被噴射体を搬送する搬送手段と、前記液滴噴射ヘッドの液滴噴射動作と前記搬送手段の搬送動作を制御する制御手段とを備え、
前記液滴噴射ヘッドは、前記搬送方向に配列されて1列のノズル列を構成するとともに、同時に液滴を噴射可能な複数のノズルと、前記複数のノズルにそれぞれ連通した複数の個別流路と、前記複数の個別流路が共通に接続された共通液室とを有する、流路ユニットと、前記複数の個別流路内の液体に前記ノズルから噴射させるための圧力をそれぞれ付与するアクチュエータユニットとを有し、
さらに、前記流路ユニットは、前記走査方向に並べて配置された複数の前記ノズル列と、前記複数のノズル列にそれぞれ対応して設けられた複数の前記共通液室とを有し、
前記制御手段は、ノズル列を構成する前記複数のノズルに含まれる、第1のノズルから液滴を噴射させたときに、少なくとも、その液滴噴射後に前記液滴噴射ヘッドが前記所定のドット間隔よりも短い所定走査距離だけ前記走査方向に移動した次の噴射タイミングにおいては、前記第1のノズルからの液滴噴射を休止させるとともに、前記第1のノズルが休止するタイミングで、前記第1のノズルと配列方向に関して隣接する第2のノズルから液滴を噴射させ
さらに、前記走査方向に隣接する2列のノズル列にそれぞれ属し、且つ、隣接している2つのノズルについては、同時に液滴を噴射させるように、前記アクチュエータユニットを制御することを特徴とするものである。
本発明の液滴噴射装置は、走査方向に関してドットを間引いてドット数を少なくしつつ、その影響が目立たないように、隣接するドット列間でドット位置を走査方向にずらして配置するものであり、ドットを少なくしつつも比較的高い解像度でドットを形成することができる。ここで、先にも述べたように、ある噴射タイミングにおいては、1つの共通液室に連通し、1列のノズル列を構成する複数のノズルの全てから同時に液滴を噴射し、次のタイミングでは全てのノズルを休止させるという噴射手法を採用することも可能であるが、この場合には、全てのノズルが同時に液滴を噴射することによって、これらのノズルの間に生じるクロストークが大きくなる。
そこで、本発明では、あるノズル(第1のノズル)から液滴を噴射させた後の、少なくとも、ドット間隔よりも短い所定走査距離だけ液滴噴射ヘッドが走査方向に移動した次の噴射タイミングにおいては、この第1のノズルは休止させるとともに、この第1のノズルに隣接する第2のノズルから液滴を噴射させる。従って、配列方向に関して互いに隣接する第1のノズルと第2のノズルの噴射タイミングが異なることになるため、クロストークが低減される。
また、本発明では、液滴噴射ヘッドの流路ユニットが、複数の共通液室と、これら複数の共通液室にそれぞれ接続された複数のノズル列を有し、複数のノズル列の各々に関して、隣接するノズル同士の噴射タイミングを異ならせることで、各ノズル列を構成する複数のノズル間で生じるクロストークを低減できる。
の発明の液滴噴射装置は、前記第の発明において、前記被噴射体上にドットを形成するためのドットデータであって、前記被噴射体の一定面積を有する第1領域毎に対応した第1ドットデータを取得するデータ取得手段と、前記第1領域を少なくとも前記走査方向に関して複数の第2領域に分割した上で、各々の前記第1領域に対応する前記第1ドットデータを、その第1領域から分割された前記複数の第2領域にそれぞれ対応する第2ドットデータに変換するデータ変換手段とを備え、
前記データ変換手段は、1つの前記第1領域に対応する前記複数の第2領域のうち、前記走査方向に隣接する2つの前記第2領域について、何れか一方にのみドットが形成されるとともに、2つの前記第1領域にそれぞれ含まれて前記走査方向に隣接する2つの前記第2領域についても、何れか一方にのみドットが形成されるように、前記第2ドットデータを作成することを特徴とするものである。
本発明の液滴噴射装置は、データ取得手段により取得された低解像度の第1ドットデータを、データ変換手段により高解像度の第2ドットデータに変換し、この第2ドットデータに基づいて被噴射体にドットを形成するものである。
データ変換手段は、被噴射体上の、比較的大きな面積を有する第1領域に対応した、解像度の低い第1ドットデータを、第1領域から分割された複数の第2領域に対応した、解像度の高い第2ドットデータに変換する。このとき、データ変換手段は、走査方向に関して隣接する第2領域(同一の第1領域内、及び、異なる第1領域間の双方を含む)の両方にドットが形成されることがないようにする。これにより、被噴射体に、走査方向に関して間引きされた状態で配置されたドット列が形成されることになる。
本発明は、走査方向に関してドットを間引きしつつ、この間引きの影響が目立たないように、異なるドット列間でドット位置を走査方向にずらして配置するものを前提とする。そして、あるノズル(第1のノズル)から液滴を噴射させたときには、少なくとも、所定のドット間隔に対応する距離だけ液滴噴射ヘッドが走査方向に移動した次の噴射タイミングにおいては、この第1のノズルは休止させるとともに、この第1のノズルに隣接する第2のノズルから液滴を噴射させる。従って、互いに隣接する第1のノズルと第2のノズルの噴射タイミングが異なることになるため、クロストークが低減される。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、記録用紙に対してインクの液滴を噴射するインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。
まず、本実施形態のインクジェットプリンタ1(液滴噴射装置)の概略構成について説明する。図1は、本実施形態のインクジェットプリンタの概略平面図である。この図1に示すように、プリンタ1は、所定の走査方向(図1の左右方向)に沿って往復移動可能に構成されたキャリッジ2と、このキャリッジ2に搭載されたインクジェットヘッド3(液滴噴射ヘッド)と、記録用紙P(被噴射体)を、走査方向と直交する搬送方向に搬送する搬送機構4(搬送手段)と、インクジェットプリンタ1の全体動作を司る制御装置5(制御手段)等を備えている。
キャリッジ2は、走査方向(図1の左右方向)に平行に延びる2本のガイド軸17に沿って往復移動可能に構成されている。また、キャリッジ2には、無端ベルト18が連結されており、キャリッジ駆動モータ19によって無端ベルト18が走行駆動されたときに、キャリッジ2は、無端ベルト18の走行に伴って走査方向に移動するようになっている。尚、プリンタ1には、走査方向に間隔を空けて配列された多数の透光部(スリット)を有するリニアエンコーダ10が設けられている。一方、キャリッジ2には、発光素子と受光素子とを有する透過型のフォトセンサ11が設けられている。そして、プリンタ1は、キャリッジ2の移動中にフォトセンサ11が検出したリニアエンコーダ10の透光部の計数値(検出回数)から、キャリッジ2の走査方向に関する現在位置を認識できるようになっている。
このキャリッジ2には、インクジェットヘッド3が搭載されている。インクジェットヘッド3は、その下面(図1の紙面向こう側の面)に多数のノズル30(図2参照)を備えている。このインクジェットヘッド3は、搬送機構4により図1の下方(搬送方向)に搬送される記録用紙Pに対して、図示しないインクカートリッジから供給されたインクを多数のノズル30から噴射するように構成されている。
搬送機構4は、インクジェットヘッド3よりも搬送方向上流側に配置された給紙ローラ12と、インクジェットヘッド3よりも搬送方向下流側に配置された排紙ローラ13とを有する。給紙ローラ12と排紙ローラ13は、それぞれ、給紙モータ14と排紙モータ15により回転駆動される。そして、この搬送機構4は、給紙ローラ12により、記録用紙Pを図1の上方からインクジェットヘッド3へ搬送するとともに、排紙ローラ13により、インクジェットヘッド3によって画像や文字等が記録された記録用紙Pを図1の下方へ排出する。
次に、インクジェットヘッド3について説明する。図2はインクジェットヘッドの平面図、図3は図2の一部拡大図、図4は図3のIV-IV線断面図である。図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズル30や圧力室24を含むインク流路が形成された流路ユニット6と、圧力室24内のインクに圧力を付与する圧電式のアクチュエータユニット7とを備えている。
まず、流路ユニット6について説明する。図4に示すように、流路ユニット6はキャビティプレート20、ベースプレート21、マニホールドプレート22、及びノズルプレート23を備えており、これら4枚のプレート20〜23が積層状態で接合されている。このうち、キャビティプレート20、ベースプレート21及びマニホールドプレート22は、それぞれ、ステンレス鋼等の金属材料からなる平面視で略矩形状の板である。そのため、これら3枚のプレート20〜22に、後述するマニホールド27や圧力室24等のインク流路をエッチングにより容易に形成することができるようになっている。また、ノズルプレート23は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート22の下面に接着剤で接合される。あるいは、このノズルプレート23も、他の3枚のプレート20〜22と同様にステンレス鋼等の金属材料で形成されていてもよい。
図2〜図5に示すように、4枚のプレート20〜23のうち、最も上方に位置するキャビティプレート20には、平面に沿って配列された複数の圧力室24がプレート20を貫通する孔により形成されている。また、複数の圧力室24は、搬送方向(図2の上下方向)に千鳥状に2列に配列されている。また、図4に示すように、複数の圧力室24は上下両側から後述の振動板40及びベースプレート21によりそれぞれ覆われている。さらに、各圧力室24は、平面視で走査方向(図2の左右方向)に長い、略楕円形状に形成されている。
図3、図4に示すように、ベースプレート21の、平面視で圧力室24の長手方向両端部と重なる位置には、それぞれ連通孔25,26が形成されている。また、マニホールドプレート22には、平面視で、2列に配列された圧力室24の連通孔25側の部分と重なるように、搬送方向に延びる2つのマニホールド27(共通液室)が形成されている。これら2つのマニホールド27は、後述の振動板40に形成されたインク供給口28に連通しており、図示しないインクタンクからインク供給口28を介してマニホールド27へインクが供給される。さらに、マニホールドプレート22の、平面視で複数の圧力室24のマニホールド27と反対側の端部と重なる位置には、それぞれ、複数の連通孔26に連なる複数の連通孔29も形成されている。
さらに、ノズルプレート23の、平面視で複数の連通孔29にそれぞれ重なる位置には、複数のノズル30が形成されている。図2に示すように、複数のノズル30は、搬送方向に沿って2列に配列された複数の圧力室24の、マニホールド27と反対側の端部とそれぞれ重なるように配置されている。言い換えれば、複数のノズル30は、千鳥配置の複数の圧力室24とそれぞれ対応して、走査方向に並ぶ2列のノズル列32A,32Bを構成するように千鳥状に配列されている。つまり、2列のノズル列32A,32Bは、ノズル30の配列間隔の半分の長さだけ、搬送方向にずれるように配置されている。
そして、図4に示すように、マニホールド27は連通孔25を介して圧力室24に連通し、さらに、圧力室24は、連通孔26,29を介してノズル30に連通している。このように、流路ユニット6内には、マニホールド27から圧力室24を経てノズル30に至る個別インク流路31(個別流路)が複数形成されている。
尚、図2においては、説明の簡単のため、1つのインク供給口28に連なる1種類の流路構造(マニホールド27、圧力室24、ノズル30等)のみが描かれているが、インクジェットヘッド3が、図2に示されている流路構造が走査方向に複数並べて設けられた構成であって、複数色(例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色)のインクをそれぞれ噴射可能な、カラーインクジェットヘッド3であってもよい。
次に、圧電式のアクチュエータユニット7について説明する。図2〜図4に示すように、アクチュエータユニット7は、複数の圧力室24を覆うように流路ユニット6(キャビティプレート20)の上面に配置された振動板40と、この振動板40の上面に、複数の圧力室24と対向するように配置された圧電層41と、圧電層41の上面に配置された複数の個別電極42とを備えている。
振動板40は、平面視で略矩形状の金属板であり、例えば、ステンレス鋼等の鉄系合金、銅系合金、ニッケル系合金、あるいは、チタン系合金などからなる。この振動板40は、キャビティプレート20の上面に複数の圧力室24を覆うように配設された状態で、キャビティプレート20に接合されている。また、導電性を有する振動板40の上面は、圧電層41の下面側に配置されることによって、上面の複数の個別電極42との間で圧電層41に厚み方向の電界を生じさせる、共通電極を兼ねている。この共通電極としての振動板40は、アクチュエータユニット7を駆動するドライバIC47(図5参照)のグランド配線に接続されて、常にグランド電位に保持される。
圧電層41は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなる。図2に示すように、この圧電層41は、振動板40の上面において、複数の圧力室24に跨って連続的に形成されている。また、この圧電層41は、少なくとも圧力室24と対向する領域において厚み方向に分極されている。
圧電層41の上面の、複数の圧力室24と対向する領域には、複数の個別電極42がそれぞれ配置されている。各々の個別電極42は圧力室24よりも一回り小さい略楕円形の平面形状を有し、圧力室24の中央部と対向している。また、複数の個別電極42の端部からは、複数の接点部45が個別電極42の長手方向に沿ってそれぞれ引き出されている。これら複数の接点部45は、図示しないフレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit:FPC)を介してドライバIC47(図5参照)と電気的に接続されている。これにより、ドライバIC47から複数の個別電極42に対して、所定の駆動電位とグランド電位の2種類の電位のうちの、何れか一方を選択的に付与することが可能となっている。
次に、インク噴射時におけるアクチュエータユニット7の作用について説明する。ある個別電極42に対して、ドライバIC47から所定の駆動電位が付与されたときには、この駆動電位が付与された個別電極42とグランド電位に保持されている共通電極としての振動板40との間に電位差が生じ、個別電極42と振動板40の間に挟まれた圧電層41に厚み方向の電界が作用する。この電界の方向は圧電層41の分極方向と平行であるから、個別電極42と対向する領域(活性領域)の圧電層41が厚み方向と直交する面方向に収縮する。ここで、圧電層41の下側の振動板40はキャビティプレート20に固定されているため、この振動板40の上面に位置する圧電層41が面方向に収縮するのに伴って、振動板40の圧力室24を覆う部分が圧力室24側に凸となるように変形する(ユニモルフ変形)。このとき、圧力室24内の容積が減少するために圧力室24内のインク圧力が上昇し、この圧力室24に連通するノズル30からインクが噴射される。
次に、制御装置5を中心とするプリンタ1の電気的構成について、図5のブロック図を参照して説明する。図5に示される制御装置5(制御手段)は、中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、プリンタ1の全体動作を制御する為の各種プログラムやデータ等が格納されたROM(Read Only Memory)と、CPUで処理されるデータ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、外部装置との間で信号の送受信を行う入出力インターフェース等で構成されている。
また、図5に示すように、制御装置5は、データ取得部50(データ取得手段)、データ変換部51(データ変換手段)、ヘッド制御部52、及び、搬送制御部53を備えている。データ取得部50は、PC等の入力装置60から、所望の印刷画像に対応した多数のドットを記録用紙P上に形成するためのドットデータを取得する。データ変換部51は、データ取得部50によって取得されたドットデータを、実際にインクジェットヘッド3によって記録用紙に印刷(記録)するための別のドットデータに変換する。
また、ヘッド制御部52は、データ変換部51で生成されたドットデータや、フォトセンサ11により検出されたキャリッジ2の走査方向に関する位置情報等に基づいて、キャリッジ2を駆動するキャリッジ駆動モータ19、及び、インクジェットヘッド3のアクチュエータユニット7を駆動するドライバIC47をそれぞれ制御し、インクジェットヘッド3を走査方向に移動させつつ記録用紙Pへ向けて液滴を噴射させる。また、搬送制御部53は、データ変換部51で生成されたドットデータに基づいて、搬送機構4の給紙ローラ12と排紙ローラ13をそれぞれ駆動する給紙モータ14と排紙モータ15を制御し、キャリッジ2の走査方向移動動作(インクジェットヘッド3の液滴噴射動作)が終了するタイミングで、記録用紙Pを搬送方向に所定量搬送させる。
尚、データ取得部50は、入力装置60との間で信号の送受信を行う入出力インターフェースによって構成される。また、データ変換部51、搬送制御部53、及び、ヘッド制御部52の機能は、制御装置5のROMに記憶された各種制御プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。
次に、データ変換部51によるドットデータの変換について詳細に説明する。本実施形態では、PC等の入力装置60からプリンタ1の制御装置5へのデータ転送時間を短くする目的で、入力装置60からは、印刷画像を形成するためのドットデータ(第1ドットデータ)は比較的低い解像度のものがデータ取得部50で取得される。一方、制御装置5のデータ変換部51は、データ取得部50により入力装置60から取得された低解像度の第1ドットデータを、より高解像度の印刷に近い印字品質を実現するための別のドットデータ(第2ドットデータ)に変換する。
このデータ変換部51によるドットデータの変換についてより具体的に説明する。図6は、入力装置60から入力される第1ドットデータのドット配置を示す。つまり、変換前の第1ドットデータに基づいて記録用紙P上にドットを形成した場合のドット配置である。図6に示すように、入力装置60から取得された第1ドットデータは、比較的大きなドット間隔(解像度、ここでは600dpiとする)で走査方向及び搬送方向に並ぶ、複数の第1領域A1にそれぞれ対応するドットデータである。つまり、1つの第1ドットデータが対応付けられる第1領域A1は、600dpi×600dpiの、一定面積を有する正方形領域である。
図7は、データ変換部51におけるデータ変換を説明する図である。図7に示すように、まず、データ変換部51は、第1ドットデータが対応付けられている第1領域A1を、走査方向と搬送方向の2方向に関して分割し、1つの第1領域A1を4つの第2領域A2に分ける。つまり、第2領域A2は、第1領域A1と比べると半分のドット間隔(解像度が倍の1200dpi)で、走査方向と搬送方向に並ぶことなる。その上で、データ変換部51は、各々の第1領域A1に対応する第1ドットデータから、4つの第2領域A2にそれぞれ対応する第2ドットデータを生成する。
さらに、データ変換部51は、1つの第1領域A1から分割された4つの第2領域A2の全てにドットが形成されるように第2ドットデータを生成するのではなく、少なくとも走査方向に関してドット(図7の塗り潰された部分)が間引かれるように第2ドットデータを生成する。具体的には、まず、1つの第1領域A1内において走査方向に隣接する2つの第2領域A2のうち、何れか一方にのみドットが形成するようにする。さらに、1つの第1領域A1内だけでなく、走査方向に隣接する2つの第1領域A1の間において、それぞれの第1領域A1に含まれて走査方向に隣接する2つの第2領域A2についても、何れか一方にのみドットが形成されるように、第2ドットデータを作成する。これにより、走査方向に関して1200dpiで並ぶ複数の第2領域A2に対して、1つおきにドットが形成されることになる。同様に、搬送方向に関しても、1200dpiの間隔で並ぶ複数の第2領域A2に対して、1つおきにドットが形成されるように第2ドットデータを生成する。
尚、第1領域A1に対応する第1ドットデータから、実際にドットを形成する2つの第2領域A2に対応する第2ドットデータを生成する手法の詳細については省略するが、対応する第1領域A1やそれに隣接する第1領域A1に対して設定されている、ドットの色や濃度(液滴量)を考慮し、600dpiの第1ドットデータをそのまま使用するよりも、隣接する第1領域A1間で色彩や濃度の変化が滑らかになるように、各第2領域の第2ドットデータを生成することが好ましい。
図8は、変換後の第2ドットデータのドット配置を示す。尚、この図8において、ドットに付されている数字は、後で詳述するが、何回目のパスにおいてそのドットが形成されるのかを示すものである。前述したように、データ変換後の第2ドットデータに基づいて、走査方向と搬送方向に関して1つおきに配置される第2領域A2にのみドットを形成することで、図8に示すように、多数のドットが千鳥状に分散配置される。別の言い方をすれば、走査方向に関して比較的大きなドット間隔(600dpi)を空けて配列された多数のドットからなるドット列が、搬送方向に関して隣接する別のドット列との間で、走査方向に関するドット位置がずれるように複数列形成されることになる。
このようなドット配置においては、1200dpiで隙間なくドットが配置される高解像度印字と比べて、走査方向に関してドットが間引かれている分だけ印字品質は多少劣るものの、この間引きの影響が目立たないように、隣接するドット列間でドット位置を走査方向にずらして配置されることで、1200dpiの高解像度印字に近い印字品質を実現することができる。また、走査方向に関する1列のドット列のドット数が少なくなることから、この1列のドット列を形成するための時間(1パスにかかる時間)を短くすることができ、印刷速度が速くなる。
次に、データ変換部51により生成された第2ドットデータに基づいて、搬送制御部53とヘッド制御部52により実行される、プリンタの印刷動作制御について説明する。
本実施形態においては、図8のように、走査方向に関して比較的大きなドット間隔を空けて配置されたドット列を、隣接するドット列間で走査方向にドット位置をずらした、千鳥状のドット配置を形成するに当たり、共通のマニホールド27に連通した1列のノズル列32(図2参照)において発生するクロストークを低減することを目的とする。
隣接するノズル30間(隣接する圧力室24の間)において、圧力波や振動が相互伝播するクロストーク現象は、濃度ムラ等となって印刷画像に現れて印字品質の低下を引き起こすことになり、写真等を印刷する高解像度印字において問題となる。
また、キャリッジ2を駆動するキャリッジ駆動モータ19(図1参照)に回転ムラが発生しており、キャリッジ2の走査速度が変動してしまう場合が実際にあり、これがクロストークによる印字品質の低下度合を増大させるということも分かっている。即ち、キャリッジ2の走査速度が変動すると、このキャリッジ2に設けられたフォトセンサ11が、リニアエンコーダ10(図1参照)の透光部を検出する時間間隔が一定とならないため、フォトセンサ11の検出情報に基づいて行われるインクジェットヘッド3の液滴噴射の周波数(アクチュエータユニット7の駆動周波数)が変動することになる。このような駆動周波数の変動は、液滴量の変動を招くために濃度ムラの要因となる。ここで、1つのノズル30から単発で液滴を噴射するときには、上に述べた駆動周波数の変動はさほど問題にならないのであるが、1列のノズル列32を構成する複数のノズル30から同時に液滴が噴射され、これらのノズル30間でクロストークが発生するような状況では、濃度ムラが顕著になって印字品質が大きく低下するということが、本願発明者らによって知見されている。この点からも、印字品質を向上させるために、クロストークを低減することが特に求められる。
図9は、図8のドットを4回のキャリッジ走査(4回のパス)で形成する場合の、パス毎に形成されるドットの位置を示す図である。図9(a)〜(d)における、ドットに付された数字は、何回目のパスにおいてそのドットが形成されるのかを示している。また、説明の簡単のため、図9の左側に示すように、インクジェットヘッド3の多数のノズル30のうち、千鳥状に2列に配列された4つのノズル30a〜30dに着目して説明する。これら4つのノズル30のうち、左側のノズル列32Aに属する2つのノズル30(30a,30c)と、右側のノズル列に属する2つのノズル30(30b,30d)は、個別インク流路(図4参照)を介して、それぞれ別々のマニホールド27に連通している。
図8に示すように、記録用紙P上に走査方向に関して1つおきにドットを形成するために、走査方向移動中の4つのノズル30の各々からの液滴噴射は1回おきに行う。即ち、あるノズル30(第1のノズル)から液滴を噴射させたときには、その液滴噴射後にインクジェットヘッド3(キャリッジ2)が、走査方向のドット間隔(600dpi)の半分の、所定走査距離(1200dpi)だけ走査方向に移動した次のタイミングにおいては、このノズル30からの液滴噴射を休止させる。その上で、同じマニホールド27に連通するノズル列32内で、配列方向に隣接する別のノズル30(第2のノズル)については、前記第1のノズル30が休止するタイミングで、液滴を噴射させる。
ここで、前述したように、アクチュエータユニット7によって、複数の圧力室24に対して独立して圧力を付与することが可能であることから、1列のノズル列32を構成する個々のノズル30は任意のタイミングで独立して液滴を噴射できる構成であり、本来同時に液滴を噴射することも可能なのであるが、特に図8のようなドットを形成する場合には、配列方向に隣接するノズル30同士については、敢えて同時に液滴を噴射させないようにしている。
これについて、図9を参照してさらに具体的に説明する。図9(a)に示すように、1回目のパスにおいて、インクジェットヘッド3が走査方向に関する端位置に位置しているときの、最初の噴射タイミングにおいては、4つのノズル30a〜30dのうち、2列のノズル列32A,32Bにそれぞれ属する(帰属するノズル列32が異なる)2つのノズル30a,30bのみから液滴を噴射させ、残りの2つのノズル30c,30dは休止させる。
次に、インクジェットヘッド3がキャリッジ2とともに、所定走査距離(1200dpi)だけ走査方向に関して移動した次のタイミングにおいては、先の噴射タイミングで液滴を噴射した2つのノズル30a,30bは休止させ、逆に、先の噴射タイミングでは休止していた2つのノズル30c,30dから液滴を噴射させる。
このように、各ノズル列32を構成するノズル30のうち、特に、配列方向に隣接する2つのノズル30(ノズル30aとノズル30c、及び、ノズル30bとノズル30d)の噴射タイミングを異ならせることにより、これらのノズル30が共通に連通する1つのマニホールド27を介して圧力波が相互伝播することによって生じる流体的クロストークと、2つのノズル30にそれぞれ対応する2つの圧力室24を共通に覆っている、振動板40及び圧電層41の振動が相互伝播することによって生じる構造的クロストークの、両方が低減される。
また、全てのノズル30から同時に噴射させる場合と比べて、同時に液滴を噴射するノズル30の数が少なくなる。即ち、アクチュエータユニット7により同時に駆動する(圧力を付与する)圧力室24の数が減る。従って、アクチュエータユニット7を駆動するドライバIC47の発熱を低く抑えるという効果も得られる。
その後、1回目のパスにおいては、上述した液滴噴射動作と休止動作を各ノズル30について交互に行わせることにより、図9(a)のように、走査方向に関して1つおきに(“1”が付された位置に)ドットが形成される。
1回目のパスが終了すると、搬送機構4により、搬送方向に関して記録用紙を1200dpiの距離だけ移動させた後、2回目のパスを行う。この2回目のパスにおいても、1回目のパスと同様に、液滴噴射動作と休止動作を各ノズル30について交互に行わせるが、1回目のパスにより形成されたドット列(図9(a)の“1”が付されている走査方向ドット列)に対して、ドット位置が走査方向に関して1200dpiだけずれるようにドット列を形成する。
その後、1回目と2回目のパスと同じようにして、図9(c),(d)のようにして、インクジェットヘッド3に3回目と4回目のパスを行わせて、それぞれ走査方向にドット列を形成する。これにより、図8のように、記録用紙P上に千鳥状に分散配置された多数のドットが形成されることになる。
尚、図8のドット配置においては、搬送方向に関してドットが隣接して配置されている箇所がある(図8のAの部分)。これは、4つのノズル30の噴射タイミングを異ならせたことに起因するものであり、上に述べた液滴噴射手法を採用する場合には半ば必然的に生じる。
高い印字品質を実現するという観点からは、記録用紙上に形成されるドットは、図11に示すように、従来行われてきたような完全な千鳥配置(即ち、走査方向と搬送方向に関してドット同士が隣接しないドット配置)が理想的であるが、従来の液滴噴射手法では隣接するノズルで液滴を同時に噴射するため、完全な千鳥配置により得られる効果以上に、クロストークによる印字品質低下が大きく、結果として満足する印字品質が得られない。一方、本実施形態において生じる、ほんの一部のドットが搬送方向に隣接することによる印字品質の低下は、従来の図11の液滴噴射手法を採用した場合の、クロストークによる印字品質の低下に比べると微々たるものであり、印字品質に与える影響はほとんどない。
次に、本発明の実施例として、上述した液滴噴射手法が印字品質に及ぼす影響を、比較例1,2と比較して検証した。
実施例及び比較例1,2に共通で、インクジェットヘッド3として、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)の4色のインクを噴射可能な構成のものを使用した。さらに、キャリッジ駆動モータ19の回転ムラによってアクチュエータユニット7の駆動周波数が、中心周波数(26.0kHz)に対して±2〜3%変動するものを使用している。つまり、本検証においては、クロストークが発生したときに印字品質が低下しやすい条件を採用している。
実施例は、図9に示す、本発明の液滴噴射手法を適用した例であり、1列のノズル列32内で、配列方向に隣接する2つのノズル30(ノズル30aとノズル30c、及び、ノズル30bとノズル30d)の噴射タイミングをずらしている。
比較例1は、図12に示す、従来の液滴噴射手法を適用した例であり、同色のインクを噴射する全てのノズル30から同時に液滴を噴射するとともに、次のタイミングでは全てのノズル30が同時に休止する。
比較例2は、比較例1を改良した液滴噴射手法である。図10に示すように、この比較例2の液滴噴射手法では、2列のノズル列32A,32B毎で液滴の噴射タイミングを異ならせているが、各ノズル列32に属する2つのノズル30(ノズル30aとノズル30c、及び、ノズル30bとノズル30d)は、同じ噴射タイミングで液滴を噴射する。この比較例2では、比較例1と比べると、2列のノズル列32A,32Bの間で、振動板40や圧電層41の振動が相互伝播することによる構造的クロストークは低減される。しかし、1列のノズル列32が共通に連通しているマニホールド27を介して、ノズル間(圧力室24間)で圧力波が伝播することによる、流体的クロストークの低減効果はあまりないと考えられる。
以上の実施例及び比較例1,2の3つの例のそれぞれについて、インクジェットヘッド3を搭載したキャリッジ2を走査方向に移動させつつ、4色のインクのうち、3色のカラーインクをインクジェットヘッド3から噴射させたときの、記録用紙P上の印字品質を、濃度ムラによる縦スジが生じているか否かを肉眼で確認することによって、3段階で評価した。その評価結果を表1に示す。
この表1において、インク種類の欄の、“Y”、“C”、“M”は、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタのインクを使用していることを示す。例えば、“YCM”と記載されている場合には、イエロー、シアン、マゼンタの3色のインクを同時使用した場合を示す。尚、インクジェットヘッドの4色のインクをそれぞれ噴射するノズル列は、ブラック(K)、シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)の順番に走査方向に並べて配置されている。また、“fwd”は、キャリッジ2の走査方向一方における移動時の液滴噴射、“rvs”は、キャリッジ2の“fwd”とは走査方向逆方向における移動時の液滴噴射を示す。また、“○”は縦スジが肉眼で全く認識されない状態、“△”は縦スジがかすかに認識される状態、“×”は縦スジが明確に認識される状態を示している。
表1に示されているように、本発明を適用した実施例では縦スジが全く現れておらず、良好な印字品質を得られることがわかる。一方、全てのノズル30が同一のタイミングで液滴を噴射する比較例1では、一見してすぐ認識されるような縦スジが現れている。また、ノズル列32毎で噴射タイミングを異ならせた比較例2においては、比較例1ほどではないものの、多少の縦スジが現れており、クロストークを十分に低減するには至っていないことがわかる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態のインクジェットヘッド3は、2つのマニホールド27にそれぞれ連通する2列のノズル列32A,32Bを有するものであったが、ノズル列32の数は1列であってもよいし、3列以上あってもよい。言い換えれば、ノズル列32の列数に関係なく、各ノズル列32を構成する複数のノズル30のうち、配列方向に隣接する2つのノズル30について、噴射タイミングを異ならせるようにすればよい。
2]前記実施形態では、PC等の入力装置60から取得した低解像度の第1ドットデータを、データ変換部51で図8のような千鳥状の第2ドットデータに変換する際に、1つの第1領域を走査方向と搬送方向にそれぞれ2分割して4つの第2領域に分けていたが(図7参照)、走査方向あるいは搬送方向に、3以上の分割数で分割を行ってもよい。
3]前記実施形態では、転送する印字データを少なくしてデータ転送時間を短縮することを主な目的として、PC等の入力装置60から取得した低解像度の第1ドットデータを、データ変換部51で図8のような千鳥状配置の第2ドットデータに変換していた。しかし、転送データ量を少なくするのが目的ではなく、印字速度を高める等の別の目的で、完全な高解像度印字(例えば、1200dpi)よりもドット数を少なくしつつも、ドットを分散配置して高解像度印字に近い印字品質を得るという場合には、プリンタ側でドットデータを変換する必要は特にないため、前記実施形態の第2ドットデータに相当するデータが、入力装置60から直接入力されるように構成されてもよい。
4]前記実施形態の図8では、走査方向と搬送方向のドット間隔(解像度)が同じであったが、走査方向と搬送方向でドット間隔を異なってもよい。
5]前記実施形態では、1回のパスにおいて、各々のノズルに関して液滴噴射と休止とが交互に行われているが、液滴噴射直後の休止は1回に限られるものではなく、あるノズルの液滴噴射後に、そのノズルを、複数の噴射タイミングにわたって(キャリッジ2が所定走査距離を複数回移動する間)連続して休止させてもよい。
以上説明した実施形態及びその変更形態は、本発明を、記録用紙にインクを噴射して画像等を記録する、インクジェットプリンタに適用したものであるが、本発明の適用対象は、このような用途に使用されるものに限られない。即ち、インク以外の様々な種類の液体をその用途に応じて対象(被噴射体)に噴射する、種々の液滴噴射装置に本発明を適用することが可能である。
本実施形態に係るプリンタの概略平面図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 図2の一部拡大図である。 図3のIV-IV線断面図である。 プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 入力装置から入力される第1ドットデータのドット配置を示す図である。 データ変換部におけるデータ変換を説明する図である。 変換後の第2ドットデータのドット配置を示す図である。 図8のドットを4回のパスで形成する場合の、パス毎に形成されるドットの位置を示す図である。 比較例2の液滴噴射手法において、パス毎に形成されるドットの位置を示す図である。 従来の液滴噴射手法により形成されるドットの配置を示す図である。 図11のドットを4回のパスで形成する場合の、パス毎に形成されるドットの位置を示す図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
3 インクジェットヘッド
4 搬送機構
5 制御装置
6 流路ユニット
7 アクチュエータユニット
24 圧力室
27 マニホールド
30 ノズル
31 個別インク流路
32A,32B ノズル列
50 データ取得部
51 データ変換部

Claims (2)

  1. 被噴射体上に、所定の走査方向に所定のドット間隔を空けて配列された多数のドットからなるドット列を、隣接する別のドット列との間で前記走査方向に関するドット位置がずれるように複数列形成するべく、被噴射体に向けて液滴を噴射する液滴噴射装置であって、
    前記走査方向に移動しつつ、前記被噴射体に向けて液滴を噴射する液滴噴射ヘッドと、
    前記走査方向と交差する搬送方向に沿って被噴射体を搬送する搬送手段と、
    前記液滴噴射ヘッドの液滴噴射動作と前記搬送手段の搬送動作を制御する制御手段とを備え、
    前記液滴噴射ヘッドは、
    前記搬送方向に配列されて1列のノズル列を構成するとともに、同時に液滴を噴射可能な複数のノズルと、前記複数のノズルにそれぞれ連通した複数の個別流路と、前記複数の個別流路が共通に接続された共通液室とを有する、流路ユニットと、
    前記複数の個別流路内の液体に前記ノズルから噴射させるための圧力をそれぞれ付与するアクチュエータユニットとを有し、
    さらに、前記流路ユニットは、前記走査方向に並べて配置された複数の前記ノズル列と、前記複数のノズル列にそれぞれ対応して設けられた複数の前記共通液室とを有し、
    前記制御手段は、
    ノズル列を構成する前記複数のノズルに含まれる、第1のノズルから液滴を噴射させたときに、少なくとも、その液滴噴射後に前記液滴噴射ヘッドが前記所定のドット間隔よりも短い所定走査距離だけ前記走査方向に移動した次の噴射タイミングにおいては、前記第1のノズルからの液滴噴射を休止させるとともに、
    前記第1のノズルが休止するタイミングで、前記第1のノズルと配列方向に関して隣接する第2のノズルから液滴を噴射させ
    さらに、前記走査方向に隣接する2列のノズル列にそれぞれ属し、且つ、隣接している2つのノズルについては、同時に液滴を噴射させるように、前記アクチュエータユニットを制御することを特徴とする液滴噴射装置。
  2. 前記被噴射体上にドットを形成するためのドットデータであって、前記被噴射体の一定面積を有する第1領域毎に対応した第1ドットデータを取得するデータ取得手段と、
    前記第1領域を少なくとも前記走査方向に関して複数の第2領域に分割した上で、各々の前記第1領域に対応する前記第1ドットデータを、その第1領域から分割された前記複数の第2領域にそれぞれ対応する第2ドットデータに変換するデータ変換手段とを備え、
    前記データ変換手段は、
    1つの前記第1領域に対応する前記複数の第2領域のうち、前記走査方向に隣接する2つの前記第2領域について、何れか一方にのみドットが形成されるとともに、
    2つの前記第1領域にそれぞれ含まれて前記走査方向に隣接する2つの前記第2領域についても、何れか一方にのみドットが形成されるように、前記第2ドットデータを作成することを特徴とする請求項に記載の液滴噴射装置。

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