JP2018190811A - 圧電振動素子、液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 - Google Patents

圧電振動素子、液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 Download PDF

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Shinichi Nakamura
真一 中村
臼田 秀範
Hidenori Usuda
秀範 臼田
康宏 平出
Yasuhiro Hiraide
康宏 平出
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Abstract

【課題】圧電素子の変形により液体を噴射する動作の高速化を可能とする。【解決手段】圧電振動材料からなる複数の圧電体層44と、駆動電極部と、共通電極群50とが積層配置して構成される圧電振動子ユニット40であって、駆動電極部は、複数の第1駆動電極54を含む第1駆動電極群53と、第1駆動電極54とは電気的に非接続とされる複数の第2駆動電極57を含む第2駆動電極群56と、を含み、共通電極群50は、複数の共通電極51を含み、圧電体層44の積層方向に対して、各々の第1駆動電極54及び第2駆動電極57は圧電体層44により挟まれる、圧電振動子ユニット40。【選択図】図5

Description

本発明は、圧電振動素子、液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置に関する。
従来、圧電素子を利用してインクを吐出するインクジェット記録装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のインクジェット記録装置は、インク供給口を通じてインクを圧力発生室に供給し、圧電振動子に電圧を印加することにより圧力発生室を変形させて、インク滴をノズル開口から吐出する。
特開平6−340075号公報
近年、印刷装置の高精細化に伴いインクヘットヘッドの動作の高速化が望まれている。インクジェットヘッドの動作を高速化するためには、インク吐出後の圧電素子の振動を速やかに減衰させる必要がある。例えば、圧力発生室にインクを供給する流路の抵抗を大きくすると、振動の減衰を促すことが期待できる。しかしながら、抵抗の増大に伴い圧力発生室へのインクの充填に時間がかかるため、かえって高速化を妨げる可能性もある。また、例えば、インクの温度が低いと振動が減衰しやすい特性を利用し、高速化のためにインクの温度上昇の抑制または放冷を促進することが考えられる。しかしながら、インクの温度が低いとインクの粘度が増し、圧力発生室へのインクの充填に時間がかかるため、かえって高速化を妨げる可能性もある。このように、圧電素子の変形によりインク等の液体を噴射する構成において、動作を高速化することは容易ではなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、圧電素子の変形により液体を噴射する動作の高速化を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、圧電振動材料からなる複数の圧電体層と、駆動電極部と、共通電極部とが積層配置して構成される圧電振動素子であって、前記駆動電極部は、複数の第1駆動電極を含む第1駆動電極群と、前記第1駆動電極とは電気的に非接続とされる複数の第2駆動電極を含む第2駆動電極群と、を含み、前記共通電極部は、複数の共通電極を含み、前記圧電体層の積層方向に対して、各々の前記第1駆動電極及び前記第2駆動電極は前記圧電体層により挟まれる。
本発明によれば、電気的に非接続とされる第1駆動電極と第2駆動電極のそれぞれに電圧を印加することで圧電振動材料を変形させることができる。このため、第1駆動電極に印加される駆動信号で駆動される圧電体層と、第2駆動電極に印加される駆動信号で駆動される圧電体層とを、異なる態様で駆動できる。従って、積層された複数の圧電体層を、異なる特性で駆動させることができ、動作を高速化できる。
また、上記構成において、前記第1駆動電極と前記共通電極、及び、前記第2駆動電極と前記共通電極は、前記圧電体層を挟んで対向し、前記第1駆動電極群と前記共通電極部との間の第1静電容量は、前記第2駆動電極群と前記共通電極部との間の第2静電容量と等しい構成であってもよい。
この構成によれば、第1駆動電極に印加される駆動信号により第1駆動電極と共通電極との間の圧電体層を駆動し、第2駆動電極に印加される駆動信号により第2駆動電極と共通電極との間の圧電体層を駆動できる。これらの圧電体層の静電容量が等しいことにより、圧電振動素子全体の特性を、第1駆動電極に印加される駆動信号で駆動する場合と、第2駆動電極に印加される駆動信号で駆動する場合とで顕著に異ならせることができる。従って、圧電振動素子全体の動作特性を切り替えることで、動作を高速化できる。
また、上記構成において、前記第1駆動電極、前記第2駆動電極、及び、前記共通電極は板状の電極で構成され、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とが前記共通電極及び前記圧電体層を介して交互に配置された構成であってもよい。
この構成によれば、複数の圧電体層と板状の電極とを積層した構成であるため、圧電振動素子を容易に製造できる。
また、上記構成において、前記圧電体層の積層方向において、前記第1駆動電極、前記共通電極、前記第2駆動電極の順に、前記圧電体層を挟んで積層された構成であってもよい。
この構成によれば、第1駆動電極に印加される駆動信号で駆動される圧電体層と、第2駆動電極に印加される駆動信号で駆動される圧電体層とを有する圧電振動素子を、容易に構成できる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、ノズル開口に連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に配設された振動板と、前記振動板を駆動することにより前記圧力発生室への液体の流入と排出とを行わせる請求項1から4のいずれか1項に記載の圧電振動素子と、を備える。
本発明によれば、第1駆動信号および第1駆動信号より周波数が高い第2駆動信号を用いることで、圧電振動素子を、異なる複数の駆動特性で駆動できる。これにより、圧電振動素子を、圧力発生室への液体の流入に適した態様と、ノズルから液体を排出する過程に適した態様とで駆動でき、液体を噴射する動作を高速化できる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、ノズル開口に連通する圧力発生室、前記圧力発生室に配設された振動板、及び、前記振動板を駆動する請求項1から4のいずれか1項に記載の圧電振動素子を有する液体噴射ヘッドと、前記圧電振動素子に駆動信号を印加することにより前記振動板を駆動して、前記圧力発生室への液体の流入と排出とを行わせる駆動制御部と、を備え、前記駆動制御部は、前記圧電振動素子の前記第1駆動電極に第1駆動信号を印加し、前記第2駆動電極に、前記第1駆動信号より周波数が高い第2駆動信号を印加する。
本発明によれば、第1駆動信号および第1駆動信号より周波数が高い第2駆動信号を用いることで、圧電振動素子を、異なる複数の駆動特性で駆動できる。これにより、圧電振動素子を、圧力発生室への液体の流入に適した態様と、ノズルから液体を排出する過程に適した態様とで駆動でき、液体を噴射する動作を高速化できる。
実施形態の印刷装置の斜視図。 印刷装置の機能ブロック図。 インクジェットヘッドの分解斜視図。 圧電振動子ユニットの配置状態を示す要部斜視図。 圧電振動子ユニットの構成を示す模式図。 圧電振動子ユニットの動作を示す要部断面視図。 圧電振動子ユニットの動作を示す要部断面視図。 第1及び第2駆動電極と共通電極との接続状態を示す模式図。 インクジェットヘッドの駆動信号を示す説明図。 インクの温度と粘度の相関を示す図表。
[印刷装置の構成]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は印刷装置1の概略構成を示す斜視図である。印刷装置1は、インク(液体、流体)を吐出するインクジェットヘッド3を備えるインクジェット式の印刷装置であり、本発明の液体噴射装置に相当する。また、インクジェットヘッド3は本発明の液体噴射ヘッドに相当する。
印刷装置1は、略箱型のフレーム1Aを有し、フレーム1Aに各部が取り付けられる。印刷装置1は、印刷対象の媒体である印刷媒体Pを搬送する搬送機構を備える。印刷媒体Pは、紙や合成樹脂で構成されるシートであり、所定サイズにカットされたカットシート、或いはロール紙等の連続シートを用いることができる。印刷媒体Pは、図中に符号Fで示す搬送方向に沿って、印刷装置1の後部から前方に向けて搬送される。
印刷装置1は、インクジェットヘッド3、及び、インクジェットヘッド3にインクを供給するインクタンク5を搭載するキャリッジ4と、キャリッジ4を搬送方向Fと交差する走査方向Wに移動させるキャリッジモーター6とを有する。
キャリッジモーター6は、フレーム1Aの幅方向の一端部に設置される。キャリッジモーター6の出力軸にはプーリー7Aが取り付けられ、フレーム1Aの他端部にはプーリー7Bが取り付けられ、プーリー7A、7Bにベルト7Cが架け渡される。また、フレーム1Aの幅方向にガイド軸9が延設され、キャリッジ4はガイド軸9に沿って移動可能に、ガイド軸9に取り付けられる。キャリッジ4はベルト7Cの一部に固定される。このため、キャリッジモーター6の回転によりベルト7Cが駆動されると、このベルト7Cの動作に追従してキャリッジ4が走査方向Wに走査される。また、キャリッジモーター6は正転および逆転動作が可能であり、キャリッジ4は、キャリッジモーター6の回転方向に対応して、往復走査される。
インクジェットヘッド3は、印刷媒体Pの搬送経路の上側に位置し、印刷媒体Pの印刷面に対向する。フレーム1Aには、印刷媒体Pを挟んでインクジェットヘッド3に対向するプラテン8が設置される。プラテン8はローラープラテンであり、後述する搬送モーター17(図2)の動力により回転して、印刷媒体Pを搬送する。プラテン8は、搬送機構を構成する。また、プラテン8の他に、搬送モーター17の動力により回転して印刷媒体Pを搬送する搬送ローラー(図示略)を設けてもよい。
本実施形態の印刷装置1は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクをそれぞれ収容する4つのインクタンク5を備え、これら4色のインクをインクジェットヘッド3から吐出するカラーインクジェットプリンターとして説明する。これは一例であって、印刷装置1は、例えば、上記の4色に加えてライトシアン及びライトマゼンタのインクを吐出する6色プリンターであってもよい。また、レッド及びブラックの2色のインクを吐出する2色プリンターであってもよいし、ブラックのインクのみを吐出して印刷を行うモノクロプリンターであってもよい。
印刷装置1は、印刷媒体Pを搬送方向Fに搬送し、キャリッジ4を走査方向Wに沿って走査させながら、インクジェットヘッド3からインクを吐出することにより、印刷媒体Pにインクを付着させてドットを形成し、画像を印刷する。
[印刷装置の制御系の構成]
図2は、印刷装置1の制御系の構成を示す機能ブロック図である。
印刷装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13を有する制御部10を備える。制御部10は、CPU11によってROM12に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、印刷装置1を制御する。ROM12は、CPU11により実行される制御プログラムや、CPU11により処理されるデータ等を不揮発的に記憶する。RAM13は、CPU11がプログラムを実行する場合のワークエリアを形成する。
印刷装置1は、電源部19を備える。電源部19は、外部のACアダプター(図示略)等から供給される直流電源、或いは、商用交流電源に基づき、制御部10、駆動信号出力部15及びモーター駆動部16を含む各部に対し、電力を供給する。
制御部10には、駆動信号出力部15及びモーター駆動部16が接続される。駆動信号出力部15は、制御部10の制御に従って、電源部19から供給される電力に基づき、インクジェットヘッド3に対して第1駆動信号S1、及び第2駆動信号S2を出力する。
制御部10(駆動制御部)は、外部のホストコンピューター(図示略)から入力される印刷データを取得して解析し、印刷装置1により印刷する画像(文字、記号、図形等を含む)である印刷イメージデータを生成する。制御部10は、印刷イメージデータに基づき、インクジェットヘッド3が搭載するノズル開口32(図6)のうちインクを吐出するノズル開口32を決定する。制御部10は、インクを吐出するノズル開口32に対応する圧電振動子ユニット40(図4)を、駆動信号出力部15によって選択させ、選択された圧電振動子ユニット40に対して駆動信号出力部15から、第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2を出力させる。これにより、インクジェットヘッド3から印刷媒体Pに対してインクが吐出され、印刷イメージデータに基づく画像が印刷媒体Pに形成される。
制御部10は、ROM12に記憶した設定データや外部装置から入力される設定データに基づき、第1駆動信号S1、第2駆動信号S2として出力する信号波形を選択する。制御部10は、選択した信号波形の波形データに基づく演算処理を実行し、駆動信号出力部15に対し、第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2の波形及び出力タイミングに関するデータを出力する。駆動信号出力部15は、制御部10から入力されるデータに基づき、スイッチング素子(図示略)の切り替えなどを行い、インクジェットヘッド3に接続される端子から、第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2の各々を出力する。
モーター駆動部16は、キャリッジモーター6、及び、搬送モーター17に接続される。キャリッジモーター6及び搬送モーター17は、例えばステッピングモーターで構成される。モーター駆動部16は、キャリッジモーター6及び搬送モーター17に対し、制御部10の制御に従って、駆動パルスを供給し、キャリッジモーター6及び搬送モーター17を動作させる。
[インクジェットヘッドの構成]
図3は、インクジェットヘッド3の構成を示す分解斜視図である。
インクジェットヘッド3は、インクを吐出するノズル開口32(図6)が開口するノズルプレート30を備える。ノズルプレート30には、所定のピッチ、例えば180DPIとなるようにノズル開口32が列をなして配置されたノズル開口列31が形成される。ノズル開口列31は、上述した4色のインクに対応して、4つの列を形成する。
また、インクジェットヘッド3は、基台35を備える。基台35は、インクジェットヘッド3をキャリッジ4(図1)に固定するための基板21に取り付けられる。基台35には、ノズル開口列31に対応して配置されるユニット収容穴36と、ノズル開口列31の各ノズル開口32に対応して配置される圧電振動子ユニット40(圧電振動素子)とを備える。
ノズルプレート30と基台35との間には、スペーサー33、及び、振動板34が配置される。スペーサー33は、ノズル開口列31を構成する各々のノズル開口32に対応する開口を有する。振動板34は、基台35に配置された圧電振動子ユニット40に接して、圧電振動子ユニット40の変形を伝達する。振動板34は、圧電振動子ユニット40の変形を伝達する剛性を有する板状部材であり、例えば、絶縁膜と弾性膜とを複合した複合材料により構成される。スペーサー33は、ノズルプレート30及び振動板34の間に位置して、後述する圧力発生室62(図6)、リザーバー63(図6)及びインク供給口64(図6)を形成する。
基台35の表面に重ねて配置される振動板34、スペーサー33、及びノズルプレート30は、枠体39により位置決めされ、基台35に固定される。枠体39は、静電シールドを兼ねており、基台35と一体となってインクジェットヘッド3を構成する。
基板21には、駆動信号出力部15(図2)を構成する集積回路(図示略)が実装される。この集積回路は、フレーム1Aに取り付けられる制御部10(図2)及び電源部19(図2)に対しフレキシブルケーブル(図示略)等により接続され、制御部10の制御に従って動作する。
図4は、圧電振動子ユニット40の配置状態を示す要部斜視図である。
圧電振動子ユニット40は、ノズル開口列31におけるノズル開口32の配列に対応して、図4に示すように列をなして、固定基板23により固定される。固定基板23は、基板21(図3)により支持され、ノズル開口列31に対応する列ごとに圧電振動子ユニット40を固定する。
固定基板23は、圧電振動子ユニット40が有する電極、すなわち図5を参照して後述する共通電極接続部52、第1駆動電極接続部55、及び第2駆動電極接続部58の各々に接続される回路パターン(図示略)を有する。これらの回路パターンは、駆動信号出力部15(図2)と圧電振動子ユニット40の各電極とを接続する。また、固定基板23は、基板21に実装される集積回路に接続され、この集積回路から出力される第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2を、圧電振動子ユニット40の電極に入力させる。
圧電振動子ユニット40は、駆動信号出力部15(図2)により第1駆動信号S1、及び第2駆動信号S2が印加されることにより、d31モードで変形し、図中符号Dで示す方向に伸縮する。
[圧電振動子ユニットの構成]
図5は、圧電振動子ユニット40の構成を示す模式図である。
圧電振動子ユニット40は、複数の圧電体層44と電極とが交互に配置されて積層されたサンドイッチ構造を有する。圧電体層44は、セラミックス等、電圧が印加されることにより変形する圧電材料により構成される。圧電体層44と積層される電極は、共通電極51、第1駆動電極54、及び第2駆動電極57を含み、これらの電極は薄層の導体(金属等)であり、圧電体層44に対し金属を蒸着させる等の方法で容易に形成できる。
圧電振動子ユニット40において、圧電体層44、共通電極51、圧電体層44、第1駆動電極54、圧電体層44、及び第2駆動電極57が順に積層される。
圧電振動子ユニット40が備える複数の共通電極51は、共通電極群50(共通電極部)を構成する。各々の共通電極群50は共通電極接続部52に電気的に接続される。
圧電振動子ユニット40が備える複数の第1駆動電極54は、第1駆動電極群53を構成する。第1駆動電極群53の各々の第1駆動電極54は、第1駆動電極接続部55に電気的に接続される。また、圧電振動子ユニット40が備える複数の第2駆動電極57は、第2駆動電極群56を構成し、各々の第2駆動電極57は、第2駆動電極接続部58に電気的に接続される。
圧電振動子ユニット40において、共通電極接続部52は各共通電極51を接地させる接地電極として機能する。また、第1駆動電極接続部55は各々の第1駆動電極54に電圧を入力する入力側の電極として機能し、第2駆動電極接続部58は各々の第2駆動電極57に電圧を入力する入力側の電極として機能する。
圧電振動子ユニット40において、第1駆動電極54は、圧電体層44を介して共通電極51に対向する。また、第2駆動電極57は、圧電体層44を介して共通電極51に対向する。また、第1駆動電極54と第2駆動電極57との間には少なくとも1の共通電極51が位置する。このため、図5に示すように、断面において第1駆動電極54及び第2駆動電極57と共通電極51とが櫛歯状に並ぶ。
本実施形態では、圧電振動子ユニット40において、第1駆動電極54と第2駆動電極57とが共通電極51を挟んで交互に配置された構成を例示する。圧電振動子ユニット40の構成はこれに限定されず、第1駆動電極54の数と第2駆動電極57の数との比が異なる構成であってもよい。
第1駆動電極群53と第2駆動電極群56とは、それぞれ駆動信号出力部15(図2)に接続され、互いに電気的に非接続である。より詳細には、第1駆動電極群53には第1駆動電極接続部55を介して駆動信号出力部15から第1駆動信号S1が入力される。これにより、第1駆動電極54と共通電極51とに挟まれた圧電体層44には、第1駆動信号S1の電圧が印加される。
また、第2駆動電極群56には第2駆動電極接続部58を介して、駆動信号出力部15から第2駆動信号S2が入力される。これにより、第2駆動電極57と共通電極51とに挟まれた圧電体層44には、第2駆動信号S2の電圧が印加される。
第1駆動電極54と共通電極51とに挟まれた圧電体層44は、第1駆動電極群53と共通電極群50との間に電圧が印加されることにより図中D方向に収縮し、印加電圧の低下に伴い復元する。また、第2駆動電極57と共通電極51とに挟まれた圧電体層44は、第2駆動電極群56と共通電極群50との間に電圧が印加されることにより図中D方向に収縮し、印加電圧の低下により復元する。従って、第1駆動電極接続部55に入力される第1駆動信号S1、及び、第2駆動電極接続部58に入力される第2駆動信号S2の電圧値に応じて、圧電振動子ユニット40が図中D方向に伸縮する。
図6は、圧電振動子ユニット40の動作を示す要部断面視図である。
図6に示すように、圧電振動子ユニット40の先端は、振動板34に形成されるアイランド部34Aに接する。振動板34とノズルプレート30との間には、スペーサー33により囲まれる空間が形成され、この空間は、アイランド部34Aに対応する位置でノズル開口32と振動板34との間に形成される圧力発生室62と、リザーバー63とに区画される。
リザーバー63は、図示しないインク供給路によりインクタンク5(図1)に連通し、インクタンク5に収容されたインクがリザーバー63に流入する。リザーバー63と圧力発生室62とは、インク供給口64によって繋がっている。インク供給口64は、インクを流通させる管を構成し、管の径は、リザーバー63から圧力発生室62に流入するインクに対し、所定の流路抵抗を与えるサイズに設定される。
上述のように、圧電振動子ユニット40は、第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2の電圧により収縮する。図6には、圧電振動子ユニット40に電圧が印加されて圧電振動子ユニット40が収縮した状態を示す。
図6に示す状態から圧電振動子ユニット40が伸長すると、アイランド部34Aを介して振動板34がノズルプレート30側に変位する。
図7は、圧電振動子ユニット40の動作を示す要部断面視図であり、圧電振動子ユニット40が伸長した状態を示す。
図7に示す状態では、圧電振動子ユニット40に印加された電圧が低下することにより、D方向(図5)に収縮していた圧電振動子ユニット40が伸長している。圧電振動子ユニット40が伸長したことにより、振動板34はアイランド部34Aにおいて圧電振動子ユニット40に押圧される。
これにより、振動板34が変形して、圧力発生室62の容積が縮小し、圧力発生室62内部のインクに圧力を与え、この圧力によりインクがノズル開口32から噴射される。また、圧電振動子ユニット40が収縮すると、振動板34の復元力により、圧力発生室62の容積が拡大する。これに伴い、リザーバー63からインク供給口64を通じて、圧力発生室62にインクが充填される。
図8は、第1駆動電極54及び第2駆動電極57と共通電極51との接続状態を示す模式図である。
図8に示すように、圧電振動子ユニット40に配置される第1駆動電極54及び第2駆動電極57は、共通電極51を含んで交互に配置される。このため、第1駆動電極54と共通電極51との間には第1駆動信号S1の電圧値に対応する電圧が印加され、第2駆動電極57と共通電極51との間には第2駆動信号S2の電圧値に対応する電圧が印加される。
圧電体層44は絶縁体であるため、共通電極51と第1駆動電極54との間、及び、共通電極51と第2駆動電極57との間には、それぞれ静電容量が発生する。この静電容量は複数の第1駆動電極54、及び複数の第2駆動電極57の各々において発生するので、圧電振動子ユニット40全体としては、共通電極群50と第1駆動電極群53、第2駆動電極群56との間に静電容量が発生する。
本実施形態では、一例として、共通電極群50と第1駆動電極群53との間の静電容量を静電容量C1とし、共通電極群50と第2駆動電極群56との間の静電容量を静電容量C2とすると、例えば、C1=C2とする。
各圧電体層44の厚みや断面積が等しいとすれば、C1=C2である場合、第1駆動信号S1により駆動される圧電体層44と、第2駆動信号S2により駆動される圧電体層44との数に大きな差がない。この構成によれば、第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2のそれぞれによって、圧電振動子ユニット40を効果的に駆動できる。
さらに、C1=C2とすれば、制御部10及び駆動信号出力部15が、第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2を同じ処理で制御できるという利点がある。
[圧電振動子ユニットの駆動信号の詳細]
図9は、インクジェットヘッドの駆動信号を示す説明図である。
図9の横軸は時間の経過を示し、縦軸は電圧値を示す。縦軸において第1駆動信号S1を上に、第2駆動信号S2を下に図示しているが、第1駆動信号S1の電圧値が第2駆動信号S2の電圧値よりも高いことを限定する意味はない。第1駆動信号S1の電圧値を示す電圧V1、V2及びV3についてはV3>V2>V1であり、第2駆動信号S2の電圧値を示す電圧V11、V12、V13についてはV13>V12>V11が成立する。一方、電圧V1〜V3と電圧V11〜V13との大小関係はこの限りではない。
図9に示す第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2は、インクジェットヘッド3が搭載する複数の圧電振動子ユニット40のうち、駆動信号出力部15が選択するいずれかの圧電振動子ユニット40に印加される。
図9における期間T1は第1駆動信号S1の1周期を示し、第1駆動信号S1の繰返周波数f1は1kHz〜10kHz程度である。第1駆動信号S1は、圧電振動子ユニット40を伸縮させて、圧力発生室62へのインクの充填及びノズル開口32からのインクの噴射(吐出)を行わせるための駆動信号である。時刻t1−t2の期間T11はインク充填期間である。期間T11では、第1駆動信号S1の電圧値が上昇し、これに伴い圧電振動子ユニット40がD方向に収縮して圧力発生室62の容積が拡大する。これにより、インク供給口64を通じて圧力発生室62にインクが充填される。
時刻t2−t3は第1駆動信号S1の電圧が一定であり、圧力発生室62内のインクを安定させる期間に相当する。
時刻t3−t4の期間T12は、第1駆動信号S1の電圧値が急峻に低下してインクがノズル開口32から噴射される噴射期間である。この期間では、第1駆動信号S1の電圧値の低下に伴い圧電振動子ユニット40が伸長して、圧力発生室62のインクが押圧され、ノズル開口32から吐出される。
その後、時刻t5−t6の期間T13において、第1駆動信号S1の電圧値は電圧V2まで上昇する。期間T13は、インクを吐出した後の振動板34及び圧電振動子ユニット40の振動を減衰させる制振期間である。
第2駆動信号S2は、第1駆動信号S1による圧電振動子ユニット40の動作に対応して、圧電振動子ユニット40の温度を高める加熱用信号である。
時刻t0−t1において、期間T11で第1駆動信号S1によりインクが充填される前に、第1駆動信号S1より高周波の第2駆動信号S2が出力される。時刻t0−t1における第2駆動信号S2の波形S21は、圧電振動子ユニット40を振動させ、この振動による作動熱で圧電振動子ユニット40及び圧力発生室62の温度を高める効果がある。
時刻t1−t2では、時刻t0−t1よりも周波数が低い第2駆動信号S2が出力される。時刻t1−t2における第2駆動信号S2の波形S22は、圧電振動子ユニット40を振動させ、この振動による作動熱で圧電振動子ユニット40及び圧力発生室62の温度を高める効果がある。一方、波形S22は波形S21に比べて周波数が低く低電圧であるため、圧電振動子ユニット40が発生する熱量は小さい。
ここで、波形S21の周波数をf2、電圧値をV13とし、波形S22の周波数をf3、電圧値をV12とすると、f2>f3、かつ、V13>V12である。周波数f2、f3はいずれも第1駆動信号S1の周波数よりも高周波であり、40kHz以上が好ましく、好ましい例として100kHz近傍である。
時刻t2以後、期間T1において第2駆動信号S2の電圧値は電圧V11(例えば、0V)であり、第2駆動信号S2による作動熱の発生はない。期間T12でインクを噴射すると、熱を蓄積したインクが圧力発生室62の外に排出されることで、圧力発生室62及び圧電振動子ユニット40から熱が奪われる。このため、インクの噴射を開始する時刻t3からt5までの期間T22は、圧電振動子ユニット40の熱を放出する排熱期間に相当する。
圧電振動子ユニット40及び振動板34の温度による動作特性は、インクの粘度の影響を受ける。温度が低い状態ではインクの粘度が高いため、インク吐出後の圧電振動子ユニット40及び振動板34の残留振動が速やかに減衰するが、インク供給口64の抵抗が増すため圧力発生室62へのインクの充填に時間がかかる。これに対し、温度が高い状態ではインクの粘度が低いため、圧力発生室62にインクを充填する過程が速やかに完了するが、圧電振動子ユニット40及び振動板34の残留振動を減衰させる効果が低下する。
図9に示したように、印刷装置1は、第1駆動信号S1により圧電振動子ユニット40及び振動板34を変位させてインクの充填と噴射を行い、第2駆動信号S2により圧電振動子ユニット40の作動熱を発生させる。
詳細には、インクを充填する期間T11及びその前を含む期間T21で、第1駆動信号S1より高周波の第2駆動信号S2を出力することにより、インクを加熱する。また、時刻t3でインク充填が完了した後は、第2駆動信号S2を出力しない。このためインクを噴射する期間T12ではインク排出により熱が奪われ、その後の期間を含む期間T22で、圧力発生室62の温度を低く保つことで残留振動を速やかに減衰させる。期間T22では第2駆動信号S2による加熱を行わないことと、熱を持ったインクが排出されることにより、圧力発生室62の温度を効果的に低下させることができる。
このように、第1駆動信号S1及び第2駆動信号S2を組み合わせて圧電振動子ユニット40を駆動することで、インク充填時間による遅延を防止(インク充填を高速化)し、残留振動の制振をすることができ、インクジェットヘッド3の動作を高速化できる。
図10は、インクの温度と粘度の相関を示す図表である。
図10に示す相関は、印刷装置1で使用されるインクに相当する液体の粘度を、一例として示すものである。
液体A、液体Bのいずれも、温度が高いほど低粘度であり、温度が低いほど高粘度を示すことが明らかであり、例えば30℃における粘度は50℃における粘度の2倍以上である。
また、インクジェットヘッド3において、インク供給口64の大きさは一定であるから、圧力発生室62へのインクの充填(流入)が完了するまでの時間は、インクの粘度により決定される。インク充填が完了するまでの時間の長さは、インクの粘度と明らかに一致する相関を示し、例えば図10に示した粘度と同様の温度特性を呈する。
印刷装置1は、第2駆動信号S2により圧電振動子ユニット40の作動熱を制御することで、インクを充填する過程と、圧電振動子ユニット40の残留振動を制振する過程とで、インクの粘度を変化させる。これにより、インクの充填に要する時間および残留振動の制振に要する時間を、いずれも短縮でき、インクジェットヘッド3の動作の高速化を図ることができる。
以上説明したように、印刷装置1のインクジェットヘッド3に搭載される圧電振動子ユニット40は、圧電振動材料からなる複数の圧電体層44と、駆動電極部と、共通電極群50とが積層配置して構成される。駆動電極部は、複数の第1駆動電極54を含む第1駆動電極群53と、第1駆動電極54とは電気的に非接続とされる複数の第2駆動電極57を含む第2駆動電極群56と、を含む。共通電極群50は、複数の共通電極51を含む。圧電振動子ユニット40の圧電体層44の積層方向に対して、各々の第1駆動電極54及び第2駆動電極57は圧電体層44により挟まれる。
本発明の圧電振動素子を適用した圧電振動子ユニット40によれば、電気的に非接続とされる第1駆動電極54と第2駆動電極57のそれぞれに電圧を印加することで圧電体層44を変形させることができる。このため、第1駆動電極54に印加される駆動信号で駆動される圧電体層44と、第2駆動電極57に印加される駆動信号で駆動される圧電体層44とを、異なる態様で駆動できる。従って、積層された複数の圧電体層44を、異なる特性で駆動させることができ、動作を高速化できる。
また、圧電振動子ユニット40において、第1駆動電極54と共通電極51、及び、第2駆動電極57と共通電極51は、圧電体層44を挟んで対向する。第1駆動電極54群53と共通電極群50との間の第1静電容量C1は、第2駆動電極群56と共通電極群50との間の第2静電容量C2と等しい。これにより、第1駆動電極54に印加される第1駆動信号S1により第1駆動電極54と共通電極51との間の圧電体層44を駆動し、第2駆動電極57に印加される第2駆動信号S2により第2駆動電極57と共通電極51との間の圧電体層44を駆動できる。静電容量C1と静電容量C2とが等しいことで、圧電振動子ユニット40の動作特性(動作の態様)を、第1駆動信号S1で駆動する場合と、第2駆動信号S2で駆動する場合とで顕著に異ならせることができる。従って、圧電振動子ユニット40全体の動作特性を切り替えることで、動作を高速化できる。さらに、第1駆動信号S1と第2駆動信号S2とを同様に制御できるため、回路構成を簡略化できるという利点がある。
また、圧電振動子ユニット40において、第1駆動電極54、第2駆動電極57、及び、共通電極51は板状の電極で構成され、第1駆動電極54と第2駆動電極57とが共通電極51及び圧電体層44を介して交互に配置された構成である。これにより、複数の圧電体層44と板状の電極とを積層した構成であるため、圧電振動子ユニット40を容易に製造できる。
また、圧電振動子ユニット40は、圧電体層44の積層方向において、第1駆動電極54、共通電極51、第2駆動電極57の順に、圧電体層44を挟んで積層された構成である。これにより、第1駆動電極54に印加される駆動信号で駆動される圧電体層44と、第2駆動電極57に印加される駆動信号で駆動される圧電体層44とを有する圧電振動子ユニット40を、容易に構成できる。
また、本発明の液体噴射ヘッドを適用したインクジェットヘッド3は、ノズル開口32に連通する圧力発生室62と、圧力発生室に配設された振動板34とを備える。また、振動板34を駆動することにより圧力発生室62への液体の流入と排出とを行わせる圧電振動子ユニット40を備える。これにより、第1駆動信号および第1駆動信号より周波数が高い第2駆動信号を用いることで、圧電振動子ユニット40を、異なる複数の駆動特性で駆動できる。これにより、圧電振動子ユニット40を、圧力発生室62へのインクの充填(流入)に適した態様と、ノズル開口32からインクを排出する過程に適した態様とで駆動でき、インクを噴射する動作を高速化できる。
また、本発明の液体噴射装置を適用した印刷装置1は、インクジェットヘッド3と、駆動信号出力部15と、を備える。駆動信号出力部15は、圧電振動子ユニット40の第1駆動電極54に第1駆動信号S1を印加し、第2駆動電極57に、第1駆動信号S1より周波数が高い第2駆動信号S2を印加する。これにより、第1駆動信号および第1駆動信号より周波数が高い第2駆動信号を用いることで、圧電振動子ユニット40を、異なる複数の駆動特性で駆動できる。これにより、圧電振動子ユニット40を、圧力発生室62へのインクの充填(流入)に適した態様と、ノズル開口32からインクを排出する過程に適した態様とで駆動でき、インクを噴射する動作を高速化できる。
なお、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態で説明した構成の全てが本発明の必須構成要件であることも限定されない。また、この発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
例えば、上記実施形態において、圧電振動子ユニット40を構成する圧電体層44に対し、共通電極51、第1駆動電極54、及び第2駆動電極57が交互に配置された構成としたが、これは一例である。例えば、第1駆動電極54と共通電極51とを1対1で組合せ、第2駆動電極57と共通電極51とを1対1で組み合わせて、これらの組合せを複数配置してもよい。この場合、共通電極51と共通電極51との間、共通電極51と第1駆動電極54との間、或いは、共通電極51と第2駆動電極57との間に絶縁体を配置してもよい。この絶縁体は、熱伝導性が高いものであればよい。また、第1駆動電極54の数と第2駆動電極57の数とは同数に限定されず、これらの電極のサイズ等も任意に変更可能である。
また、上記実施形態では、本発明の液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を、インクを吐出するインクジェット式印刷装置のインクジェットヘッドに適用した例を示したが、本発明の適用対象はこれに限定されず、多方面の用途に応用可能である。
例えば、本発明の適用対象は、印刷媒体Pに代わる対象物として、回路基板(プリント基板)に吐出用液体としての導電性液体を吐出することにより電子回路の配線パターンを描画するパターン描画装置としてもよい。また、対象物としての基板に吐出用液体としての透明樹脂を吐出して、マイクロレンズを形成するマイクロレンズ製造装置に応用してもよい。この場合、基板に付着した透明樹脂を、紫外線等の照射によって固化する構成を具備してもよい。また、対象物としての基板に吐出用液体として着色用樹脂を吐出することによりカラーフィルターの着色層を形成するカラーフィルター製造装置に応用してもよい。また、対象物としての基板に吐出用液体としての電気光学物質、つまりエレクトロルミネセンスを呈する蛍光性有機化合物を吐出することにより、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示板を形成する有機EL表示板製造装置に応用してもよい。また、溶融樹脂を吐出する3Dプリンターにおいて、樹脂を噴射するヘッドに本発明を適用してもよい。
図2に示した各機能ブロックのうち少なくとも一部は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される構成としてもよく、図に示した通りに独立したハードウェア資源を配置する構成に限定されない。その他の細部構成も適宜変更可能である。
1…印刷装置(液体噴射装置)、3…インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)、4…キャリッジ、5…インクタンク、10…制御部(駆動制御部)、15…駆動信号出力部、30…ノズルプレート、31…ノズル開口列、32…ノズル開口、34…振動板、34A…アイランド部、40…圧電振動子ユニット(圧電振動素子)、44…圧電体層、50…共通電極群(共通電極部)、51…共通電極、52…共通電極接続部、53…第1駆動電極群(駆動電極部)、54…第1駆動電極、55…第1駆動電極接続部、56…第2駆動電極群(駆動電極部)、57…第2駆動電極、58…第2駆動電極接続部、62…圧力発生室、63…リザーバー、64…インク供給口。

Claims (6)

  1. 圧電振動材料からなる複数の圧電体層と、駆動電極部と、共通電極部とが積層配置して構成される圧電振動素子であって、
    前記駆動電極部は、複数の第1駆動電極を含む第1駆動電極群と、前記第1駆動電極とは電気的に非接続とされる複数の第2駆動電極を含む第2駆動電極群と、を含み、
    前記共通電極部は、複数の共通電極を含み、
    前記圧電体層の積層方向に対して、各々の前記第1駆動電極及び前記第2駆動電極は前記圧電体層により挟まれる、圧電振動素子。
  2. 前記第1駆動電極と前記共通電極、及び、前記第2駆動電極と前記共通電極は、前記圧電体層を挟んで対向し、
    前記第1駆動電極群と前記共通電極部との間の第1静電容量は、前記第2駆動電極群と前記共通電極部との間の第2静電容量と等しい、請求項1記載の圧電振動素子。
  3. 前記第1駆動電極、前記第2駆動電極、及び、前記共通電極は板状の電極で構成され、
    前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とが前記共通電極及び前記圧電体層を介して交互に配置された、請求項1または2記載の圧電振動素子。
  4. 前記圧電体層の積層方向において、前記第1駆動電極、前記共通電極、前記第2駆動電極の順に、前記圧電体層を挟んで積層された、請求項3記載の圧電振動素子。
  5. ノズル開口に連通する圧力発生室と、
    前記圧力発生室に配設された振動板と、
    前記振動板を駆動することにより前記圧力発生室への液体の流入と排出とを行わせる請求項1から4のいずれか1項に記載の圧電振動素子と、を備える液体噴射ヘッド。
  6. ノズル開口に連通する圧力発生室、
    前記圧力発生室に配設された振動板、及び、
    前記振動板を駆動する請求項1から4のいずれか1項に記載の圧電振動素子を有する液体噴射ヘッドと、
    前記圧電振動素子に駆動信号を印加することにより前記振動板を駆動して、前記圧力発生室への液体の流入と排出とを行わせる駆動制御部と、を備え、
    前記駆動制御部は、前記圧電振動素子の前記第1駆動電極に第1駆動信号を印加し、前記第2駆動電極に、前記第1駆動信号より周波数が高い第2駆動信号を印加する、液体噴射装置。
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