JP6717367B2 - 液体吐出装置 - Google Patents
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Description
このような印刷装置に適用される技術としては、例えば、吐出部による吐出動作を制御する吐出制御信号と、吐出部(の圧電素子)を駆動する駆動信号とを、吐出部の集合体である液体吐出ヘッド単位で供給する技術が知られている(特許文献1参照)。
ところで、吐出制御信号は例えば3.3ボルトの論理信号であるのに対し、駆動信号は例えば40ボルト程度のアナログ信号であって、容量素子である圧電素子を十分に駆動するために比較的大電流の信号である。このため、駆動信号と吐出制御信号とを、より高速に転送しようとするとき、特に駆動信号がノイズ源となって、吐出制御信号に悪影響を与えやすい、という問題が指摘されている。
そこで、本発明のいくつかの態様の目的の一つは、駆動信号と吐出制御信号とを転送する際に、駆動信号がノイズ源となることによる影響を低減することができる液体吐出装置を提供することにある。
なお、本発明は、液体吐出装置に限られず、種々の態様で実現することが可能であり、例えば液体吐出モジュールの単体として概念することが可能である。
この印刷装置1は、インク(液体)を吐出させることによって、紙などの印刷媒体Pにインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷する印刷装置(インクジェットプリンター)である。
なお、X−Y平面(印刷媒体Pの表面に平行な平面)に垂直な方向を以下においてはZ方向と表記する。Z方向は、典型的には、液体吐出モジュール20からのインクの吐出方向である。
この図に示されるように、液体吐出モジュール20では、基本となる液体吐出ユニットUが複数個、X方向に沿って配列された構成となっている。液体吐出ユニットUは、さらにX方向に沿って配列された複数個の液体吐出ヘッド30を包含する。液体吐出ヘッド30は、印刷媒体Pの搬送方向であるY方向に対して傾斜した2列で配列した複数のノズルNを有する。
なお、本実施形態において説明の便宜のために、液体吐出モジュール20を構成する液体吐出ユニットUの個数を「6」とし、さらに液体吐出ユニットUを構成する液体吐出ヘッド30の個数を「6」とする。このため、液体吐出モジュール20における液体吐出ヘッド30の総数は「36」である。
また、液体吐出モジュール20は、6個の液体吐出ユニットUのほか、後述する集合基板および中継基板を含む。
図3においては、ノズルNから吐出されるインクの色との対応関係についても示されている。この例では、ノズル番号が「1」から「13」までのノズルNはブラック(Bk)に対応し、ノズル番号が「14」から「26」までのノズルNはマゼンタ(M)に対応し、ノズル番号が「27」から「39」までのノズルNはシアン(C)に対応し、ノズル番号が「40」から「52」までのノズルNはイエロー(Y)に対応している。
なお、図3では、ノズルNの個数を「52」としているが、これはあくまでも例示に過ぎない。
図4に示されるように液体吐出ヘッド30は、印刷媒体Pの搬送方向であるY方向に対して非平行かつ非直交の角度θで傾斜して配列する。このとき、図の例ではノズル列Naに属するノズルNとノズル列Nbに属するノズルNとは、X方向の位置(座標)が共通する。
例えば図において右端の液体吐出ヘッド30に着目した場合、当該着目した液体吐出ヘッド30におけるノズル列NaのうちW1方向の負側端部に位置する1個のノズルN(ノズル番号が「1」のノズルN)と、ノズル列NbのうちW1方向の負側端部に位置する1個のノズルN(ノズル番号が「27」のノズルN)とは、Y方向に平行な方向に延在する仮想線aを通過するように角度θが設定される。
このため、印刷媒体PがY方向に搬送されたときに、ある液体吐出ヘッド30において、ノズル番号が「1」のノズルNから吐出されるブラック(Bk)のインクと、ノズル番号が「27」のノズルNから吐出されるシアン(C)のインクと、当該液体吐出ヘッド30の2個左隣に位置する液体吐出ヘッド30において、ノズル番号が「17」のノズルNから吐出されるマゼンタ(M)のインクと、ノズル番号が「43」のノズルNから吐出されるイエロー(Y)のインクと、をほぼ同じ位置に着弾させて、これによってカラーのドットを形成することが可能となっている。
図5に示されるように、液体吐出ヘッド30では、流路基板42のうち、Z方向の負側の面上に圧力室基板44と振動板46と封止体52と支持体54とが設けられる一方、Z方向の正側の面上にノズル板62とコンプライアンス部64とを設置した構造体(ヘッドチップ)である。液体吐出ヘッド30の各要素は、概略的には上述したようにW1方向に長尺な略平板状の部材であり、例えば接着剤を利用して互いに固定される。また、流路基板42および圧力室基板44は、例えばシリコンの単結晶基板で形成される。
流路基板42の開口部422と支持体54の収容部542とを互いに連通させた空間が、液体貯留室(リザーバー)Srとして機能する。液体貯留室Srは、インクの色毎に互いに独立に形成され、液体容器14(図1参照)および導入流路544を通過したインクを貯留する。すなわち、1個の液体吐出ヘッド30の内部には、相異なるインクに対応する4個の液体貯留室Srが形成される。
振動板46のうち圧力室基板44とは反対側の表面には、ノズルN(圧力室Sc)に対応する圧電素子Pztが形成される。
配線基板34は、ポリイミドなどの絶縁性および可撓性を有するベースフィルム342に、複数の配線344をパターニングしたものであって、後述するように半導体チップが実装されている。駆動電極72は、配線基板34の配線344に電気的に接続され、この接続によって、圧電素子Pztの一端には、駆動信号の電圧Voutが個別に印加される構成となっている。
一方、駆動電極76は、図で示されていないが、複数の圧電素子Pztにわたって共通接続されるとともに、封止体52および支持体54から露出部分まで引き回されて、配線基板34における別の配線344に電気的に接続される。この接続によって、複数の圧電素子Pztの他端には、定電圧(例えば後述する電圧VBS)が共通に印加される構成となっている。
このように、圧電素子Pztに適切な駆動信号が印加されると、当該圧電素子Pztの変位によって、インクがノズルNから吐出される構成となっている。したがって、当該圧電素子Pztとともに、圧力室Sc、ノズルN等を含めた要素によって、インクを吐出する吐出部が構成されることになる(広義の吐出部)。ただし、駆動信号で駆動される対象は、あくまでも圧電素子Pztであり、当該圧電素子Pztの変位のみがインクを吐出させる、という考え方もできるので、当該圧電素子Pztを狭義の吐出部と呼ぶ場合がある。
この図に示されるように、平板状の固定板32には、6個の開口部322が形成されている。6個の液体吐出ヘッド30の各々は、ノズルNが開口部322で露出するように、固定版32の表面にそれぞれ固定される。
ヘッド基板33には、液体吐出ヘッド30の各々に対応するように、6個のスリット331が設けられている。配線基板34の他端34aは、スリット331に挿入された後に、ヘッド基板33における上面の領域34bに設けられた端子に、接着材によって、または、半田付けによって接続される。
ヘッド基板33には、アナログ系の信号とデジタル系の信号とを、領域34bに設けられた端子に導く配線(図示省略)がパターニングされている。このため、ヘッド基板33の領域34bに、配線基板34の他端34aが接続されると、コネクタCn1に供給されたアナログ系の信号と、コネクタCn2に供給されたデジタル系の信号とが、配線基板34に実装された半導体チップ36まで転送される構成となっている。
換言すれば、液体吐出ユニットUには、第1に、アナログ系の信号とデジタル系の信号とが分離された状態で供給され、すなわち、Z方向に向かって平面視したときに、液体吐出ヘッド30の配列に対し、一方側(印刷媒体Pの搬送方向上流側)からアナログ系の信号が供給され、他方側(印刷媒体Pの搬送方向下流側)からデジタル系の信号が供給され、第2に、ヘッド基板33および配線基板34を介して半導体チップ36に供給される構成となっている。
図1で説明したように、印刷装置1は、制御ユニット10、液体吐出モジュール20、および、駆動基板150を含む構成となっている。このうち、制御ユニット10は、制御ユニット100と、3個の送信部102とを有する。制御ユニット100は、概略すると、次のような処理を実行したり、信号を出力したりする。
すなわち、第1に、制御ユニット100は、ホストコンピューター(図示省略)から供給された画像データGrに対し、所定のプログラムを実行することによって、補完処理や配列変換処理などの画像処理を施した後、印刷データSI(1)〜SI(36)として出力する。
上述したように、液体吐出ユニットUは、6個の液体吐出ヘッド30で構成される。このため、X方向の負側から正側に向かう順番の1、2、3、4、5、6番目の液体吐出ユニットUには、印刷データSI(1)〜SI(6)、SI(7)〜SI(12)、SI(13)〜SI(18)、SI(19)〜SI(24)、SI(25)〜SI(30)、SI(31)〜SI(36)が対応することになる。
第3に、制御ユニット100は、印刷データSI(1)〜SI(36)、クロック信号Sck、制御信号LAT、CHに同期して、デジタルのデータdA、dBを出力する。データdAは、液体吐出ヘッド30に供給する駆動信号のうち、駆動信号COM−Aの波形を規定し、データdBは、駆動信号COM−Bの波形を規定する。
なお、制御ユニット100は、このほかにも、搬送機構12を制御して、印刷媒体PのY方向への搬送を制御するが、このための構成については省略する。
本実施形態において液体吐出ユニットUは6個であるので、3個の送信部102が用いられる。すなわち、第1の送信部102は、1、2番目の液体吐出ユニットUに対応して印刷データSI(1)〜SI(12)とクロック信号Sck等とを多重化した差動信号を出力し、第2の送信部102は、3、4番目の液体吐出ユニットUに対応して印刷データSI(13)〜SI(24)とクロック信号Sck等とを多重化した差動信号を出力し、第3の送信部102は、5、6番目の液体吐出ユニットUに対応して印刷データSI(25)〜SI(36)とクロック信号Sck等とを多重化した差動信号を出力する。
なお、この図では、送信部102が3個、別体で表記されているが、カスタムICなどで、他の機能とともに1チップに集積しても良い。
これにより、1、2、3、4、5、6番目の液体吐出ユニットUには、それぞれに対応する印刷データSI(1)〜SI(6)、SI(7)〜SI(12)、SI(13)〜SI(18)、SI(19)〜SI(24)、SI(25)〜SI(30)、SI(31)〜SI(36)とともに、クロック信号Sckと、制御信号LAT、CHが供給される。
なお、これらのデジタル信号は、Lレベルが0ボルトであり、Hレベルが3.3ボルトである。また、受信部172において、受信した差動信号をシングルエンドのデジタル信号に逆変換する機能部分と、逆変換したデジタル信号を分離するデマルチプレクサの部分とを別体としても良い。
電圧生成部154は、複数の圧電素子Pztの他端にわたって共通に印加する電圧VBSの信号を生成する。DA変換器155は、デジタルのデータdAをアナログの信号に変換し、増幅回路157は、当該アナログの信号を例えばD級増幅して、当該増幅した信号を駆動信号COM−Aとして出力する。同様に、DA変換器156は、データdBをアナログの信号に変換し、増幅回路158は、当該アナログ信号を増幅して駆動信号COM−Bとして出力する。ここで、便宜的に、駆動信号COM−A、COM−Bおよび電圧VBSの信号を駆動信号等という場合がある。
駆動回路152によって出力される駆動信号等については、中継基板160を経由して、対応する液体吐出ユニットUに供給される。
この図に示されるように、6個の液体吐出ユニットUがX方向に配列された液体吐出モジュール20に対し、印刷媒体Pの搬送方向上流側に中継基板160が位置し、搬送方向下流側に集合基板170が位置している。換言すれば、液体吐出モジュール20(液体吐出ヘッド30)を挟むように、一方側に中継基板160が配置し、他方側に集合基板170が配置する。
駆動基板150からは、6個の駆動回路152から出力される駆動信号等が、FFC169を介して中継基板160に供給される。この例では、2組の駆動信号等が、1組のFFC169を介して中継基板160に供給される。
中継基板160は、6個の液体吐出ユニットUに一対一に対応させるために、3組のFFC169によって供給された6組の駆動信号等の配列を並び替える。そして、中継基板160によって並び替えられた駆動信号等は、対応する液体吐出ユニットUの一方側に、FFC191およびコネクタCn1を介して供給される。
このようにして、液体吐出ユニットUには、液体吐出ヘッド30の配列を挟むように、一方側からアナログの駆動信号等が供給され、他方側からは印刷データとクロック信号Sck等とが供給される。
上述したように、液体吐出ユニットUは、電気的な構成でいえば、6個のヘッドブロックFで構成され、1個のヘッドブロックFは、配線基板34と半導体チップ36と液体吐出ヘッド30とで構成される。
ヘッドブロックFの構成は、互いに同一であるので、ここでは、便宜的に(6i−5)番目の液体吐出ヘッド30を含むヘッドブロックFについて説明する。
なお、同図では、駆動信号COM−A、COM−Bと区別する意味で、選択部230で選択された駆動信号の電圧をVoutと表記している。
圧電素子Pztのそれぞれにおける他端には、上述したように電圧VBSが共通に印加されている。
そこで先に、駆動信号COM−A、COM−Bについて説明し、この後、駆動信号COM−A、COM−Bを選択するための構成について説明する。
図に示されるように、駆動信号COM−Aは、印刷周期Taのうち、制御信号LATが出力されて(立ち上がって)から制御信号CHが出力されるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、印刷周期Taのうち、制御信号CHが出力されてから次の制御信号LATが出力されるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを繰り返す波形となっている。
また、台形波形Adp1の電圧最大値は、おおよそ42ボルト程度である。
この図に示されるように、選択制御部210には、クロック信号Sck、印刷データSI(6i-5)、制御信号LAT、CHが供給される。選択制御部210では、シフトレジスタ(S/R)212とラッチ回路214とデコーダー216との組が、圧電素子Pzt(ノズルN)のそれぞれに対応して設けられている。
印刷データSI(6i-5)は、クロック信号Sckに同期してノズルN(圧電素子Pzt)毎に、印刷媒体Pの搬送に合わせて供給される。当該印刷データSI(6i-5)を、ノズルNに対応して2ビット分、一旦保持するための構成がシフトレジスタ212である。
詳細には、圧電素子Pzt(ノズル)に対応した段数のシフトレジスタ212が縦続接続されるとともに、図において左端に位置する1段のシフトレジスタ212に供給された印刷データSIが、クロック信号Sckにしたがって順次後段に転送される構成となっている。
なお、本実施形態では圧電素子Pzt(ノズル)の個数を「52」としている。ここで、シフトレジスタ212を区別するために、データSI(6i-5)が供給される上流側から順番に1段、2段、…、52段と表記している。
デコーダー216は、ラッチ回路214によってラッチされた2ビットの印刷データSIをデコードして、制御信号LATと制御信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa、Sbを出力して、選択部230での選択を規定する。
この図において、ラッチされた2ビットの印刷データSIについては(MSB、LSB)と表記している。デコーダー216は、例えばラッチされた印刷データSIが(0、1)であれば、選択信号Sa、Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH、Lレベルで、期間T2ではそれぞれL、Hレベルで、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa、Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、印刷データSI、制御信号LAT、CHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
この図に示されるように、選択部230は、インバーター(NOT回路)232a、232bと、トランスファーゲート234a、234bとを有する。
デコーダー216からの選択信号Saは、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター232aによって論理反転されて、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート234bの正制御端に供給される一方で、インバーター232bによって論理反転されて、トランスファーゲート234bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート234aの入力端には、駆動信号COM−Aが供給され、トランスファーゲート234bの入力端には、駆動信号COM−Bが供給される。トランスファーゲート234a、234bの出力端同士は、共通接続されるとともに、対応する圧電素子Pztの一端に接続される。
トランスファーゲート234aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端および出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート234bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端および出力端の間をオンオフさせる。
ここで、制御信号LATが立ち上がると、ラッチ回路214のそれぞれは、シフトレジスタ212に保持された印刷データSIを一斉にラッチする。図10において、L1、L2、…、L52内の数字は、1段、2段、…、52段のシフトレジスタ212に対応するラッチ回路214によってラッチされた印刷データSIのノズル番号を示している。
すなわち、第1に、デコーダー216は、当該印刷データSIが(1、1)であって、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてもH、Lレベルとする。第2に、デコーダー216は、当該印刷データSIが(0、1)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてH、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第3に、デコーダー216は、当該印刷データSIが(1、0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Lレベルとし、期間T2においてL、Hレベルとする。第4に、デコーダー216は、当該印刷データSIが(0、0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa、Sbを、期間T1においてL、Hレベルとし、期間T2においてL、Lレベルとする。
印刷データSIが(1、1)であるとき、選択信号Sa、Sbは、期間T1においてH、Lレベルとなるので、トランスファーゲート234aがオンし、トランスファーゲート234bがオフする。このため、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1が選択される。選択信号Sa、Sbは期間T2においてもH、Lレベルとなるので、選択部230は、駆動信号COM−Aの台形波形Adp2を選択する。
このように期間T1において台形波形Adp1が選択され、期間T2において台形波形Adp2が選択されて、駆動信号として圧電素子Pztの一端に供給されると、当該圧電素子Pztに対応したノズルNから、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、印刷媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、印刷データSIで規定される通りの大ドットが形成されることになる。
したがって、ノズルから、中程度および小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、印刷媒体Pには、それぞれのインクが着弾して合体して、結果的に、印刷データSIで規定された通りの中ドットが形成されることになる。
このため、期間T1においてノズルNの開孔部付近のインクが微振動するのみであり、インクは吐出されないので、結果的に、ドットが形成されない、すなわち、印刷データSIで規定された通りの非記録になる。
なお、図10に示した駆動信号COM−A、COM−Bはあくまでも一例である。実際には、印刷媒体Pの性質や搬送速度などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子Pztが、電圧の下降に伴って上方向に撓む例で説明したが、電極72、76に印加する電圧を逆転させると、圧電素子Pztは、電圧の上昇に伴って上方向に撓むことになる。このため、圧電素子Pztが、電圧の上昇に伴って上方向に撓む構成では、図に例示した駆動信号COM−A、COM−Bが、電圧Vcを基準に反転した波形となる。
なお、液体吐出ユニットUに対する駆動信号等とクロック信号等との供給方向を入れ替えて、駆動信号等を印刷媒体Pの搬送方向下流側から供給し、クロック信号Sck等を搬送方向上流側から供給する構成としても良い。
Claims (7)
- 液体を吐出するための第1吐出部を有する第1液体吐出ユニットと、
液体を吐出するための第2吐出部を有する第2液体吐出ユニットと、
前記第1吐出部と前記第2吐出部とを駆動する駆動信号を出力する駆動回路と、
前記駆動回路に電気的に接続され、前記駆動信号を転送する第1ケーブルと、
前記第1ケーブルに電気的に接続され、前記駆動信号を転送する第1基板と、
前記第1基板と電気的に接続され、前記駆動信号を転送する第2ケーブルと、
前記第1基板と電気的に接続され、前記駆動信号を転送する第3ケーブルと、
前記第1吐出部への前記駆動信号の供給を制御する第1吐出制御信号を、転送する第4ケーブルと、
前記第2吐出部への前記駆動信号の供給を制御する第2吐出制御信号を、転送する第5ケーブルと、
を備え、
前記第1液体吐出ユニットは、
前記第2ケーブルを電気的に接続する第1コネクタと、
前記第4ケーブルを電気的に接続する第2コネクタと、
を有し、
前記第2液体吐出ユニットは、
前記第3ケーブルを電気的に接続する第3コネクタと、
前記第5ケーブルを電気的に接続する第4コネクタと、
を有し、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとの間には、前記第1吐出部が位置し、
前記第3コネクタと前記第4コネクタとの間には、前記第2吐出部が位置し、
前記第2ケーブルは、前記第1吐出制御信号を前記第1液体吐出ユニットに転送せず、
前記第3ケーブルは、前記第2吐出制御信号を前記第2液体吐出ユニットに転送せず、
前記第4ケーブルは、前記駆動信号を前記第1液体吐出ユニットに転送せず、
前記第5ケーブルは、前記駆動信号を前記第2液体吐出ユニットに転送せず、
前記第1ケーブルの数は、前記第2ケーブルの数と前記第3ケーブルの数との合計よりも少ない
液体吐出装置。 - 前記第1ケーブルにおける前記駆動信号の配線の配列と、前記第1基板における前記駆動信号の配線の配列と、は異なる
請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記第1吐出制御信号と前記第2吐出制御信号とを供給する第2基板を備える
請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記第2基板は、
多重化された前記第1吐出制御信号と前記第2吐出制御信号とを分離して、前記第1液体吐出ユニットと前記第2液体吐出ユニットとに分配する分配部を有する
請求項3に記載の液体吐出装置。 - 前記第1吐出制御信号を第1差動信号に変換し、前記第2吐出制御信号を第2差動信号に変換して出力する制御ユニットを備え、
前記第2基板は、
前記第1差動信号を受信して前記第1吐出制御信号に逆変換し、前記第2差動信号を受信して前記第2吐出制御信号に逆変換する受信部を有する
請求項3または請求項4に記載の液体吐出装置。 - 前記第1基板と前記第2基板との間には、前記第1液体吐出ユニットと前記第2液体吐出ユニットとが位置する
請求項3から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記駆動信号の電圧の振幅は、前記第1吐出制御信号の電圧の振幅と前記第2吐出制御信号の電圧の振幅とよりも大きい
請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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