JP4039186B2 - インクジェット装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット装置では、カラー印刷等を行うために、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクカートリッジが利用されている。これらインクカートリッジを配列状態で収容保持するヘッドホルダには、各色のインクの噴射を行うための4つの記録ヘッドや、それらを駆動するためフレキシブル配線基板を介して記録ヘッドに接続された回路基板等が設けられ、記録ヘッドユニットとして構成されている(特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
ところで、一般的に、4色のインクのうちブラックの使用頻度は高いので、シアン、マゼンタ、イエローのそれぞれのインクカートリッジと比べ、ブラックのインクカートリッジがその配列方向に大きめに構成されている。そして、ブラックのインクカートリッジは、配列方向の一端側に配置された状態でヘッドホルダに保持されるので、特許文献1および特許文献2に開示されているように、各記録ヘッドは、ブラックのインクカートリッジの配置されていない側の端部寄りに、ヘッドホルダに固定されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−10850号公報
【特許文献2】
特開2000−108374号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような記録ヘッドユニットにおいて、図15は、本発明者が、先に考えた回路基板を示すもので、回路基板221は、その上の配線パターンや回路素子をできるだけ余裕を持って配置するために、ヘッドホルダの幅方向(インクカートリッジの配列方向)にほぼいっぱいの大きさに形成することが好ましい。各記録ヘッドに接続された各フレキシブル配線基板は、その回路基板の一側に並べてそれぞれ接続される。しかしながら、このとき、各記録ヘッドに接続された各フレキシブル配線基板は各記録ヘッドの偏り方向にずれたまま回路基板221に接続されるため、フレキシブル配線基板が接続される部分である回路基板221上の端子群264は、その配置位置が、回路基板221の長手方向の一端側に偏って配置されることになる。このため、この端子群264の列設方向(回路基板221の長手方向)の一端の端子から同一方向側の回路基板221の縁端までの距離D3と、他端の端子からその同一方向側の回路基板221の縁端までの距離D4とが異なっており、各端子と半田によって接合されるフレキシブル配線基板の前記他端を、端子群264上に配置してヒートバーで加熱した際、回路基板221において前記距離D3の部分とD4の部分とで熱の伝導が均等に行われず、一部の端子において加熱不足による接合不良が生ずるという問題があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、回路基板上の出力端子の配置位置を工夫することで、フレキシブル配線基板上の入力端子と、回路基板上の出力端子との接合において、接合不良が生ずるのを防止することができるインクジェット装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のインクジェット装置は、被記録媒体上にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、当該記録ヘッドに供給するインクを収容して平行に配列された複数のインクカートリッジのうち、一方の端に位置するインクカートリッジが、他のインクカートリッジよりもその配列方向に大きくなるように構成された前記複数のインクカートリッジを、その配列状態で収容するホルダと、可撓性を有する帯状絶縁体上に複数の導線が配設され、一端が前記記録ヘッドに接続されたフレキシブル配線基板と、前記複数のインクカートリッジの配列方向に平行な前記ホルダの側面に固定され、前記フレキシブル配線基板の他端に接続される配線パターンを有する回路基板とを備えたインクジェット装置において、前記記録ヘッドは、前記ホルダに、前記大きいインクカートリッジが位置する側とは反対側にずれて配置され、前記回路基板上に、前記複数のインクカートリッジの配列方向に列設され、前記配線パターンの端部を形成し、前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線が接続される複数の端子を備え、前記回路基板は、前記配線パターンを有する第1の部分が、前記端子を有する第2の部分よりも、前記大きいインクカートリッジが位置する方向に長く形成されるとともに、前記第2の部分が前記第1の部分に対し前記記録ヘッドと同じ側にずれて配置され、前記複数の端子の前記回路基板の第2の部分上の配設位置が、前記複数の端子の列設方向における一方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離と、前記一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に、前記複数の端子が配設されている。
【0008】
この構成のインクジェット装置では、前記回路基板は、前記配線パターンを有する第1の部分が、前記端子を有する第2の部分よりも、前記大きいインクカートリッジが位置する方向に長く形成されるとともに、前記第2の部分が前記第1の部分に対し前記記録ヘッドと同じ側にずれて配置され、回路基板上の複数の端子の列設方向において、一方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離と、一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に複数の端子が配設されているので、この複数の端子に対しフレキシブル配線基板の複数の導線を接続するための加熱を行う場合に、両端部の端子に対して均等な熱の伝導を行うことができる。
また、請求項2に係る発明のインクジェット装置の製造方法は、被記録媒体上にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、当該記録ヘッドに供給するインクを収容して平行に配列された複数のインクカートリッジのうち、一方の端に位置するインクカートリッジが、他のインクカートリッジよりもその配列方向に大きくなるように構成された前記複数のインクカートリッジを、その配列状態で収容するホルダと、可撓性を有する帯状絶縁体上に複数の導線が配設され、一端が前記記録ヘッドに接続されたフレキシブル配線基板と、前記複数のインクカートリッジの配列方向に平行な前記ホルダの側面に固定され、前記フレキシブル配線基板の他端に接続される配線パターンを有する回路基板とを備えたインクジェット装置の製造方法であって、前記記録ヘッドを、前記ホルダに、前記大きいインクカートリッジが位置する側とは反対側にずらして配置し、前記回路基板には、前記配線パターンを有する第1の部分と、前記配線パターンの端部を形成する複数の端子を、前記複数のインクカートリッジの配列方向に列設して備える第2の部分とを、前記第1の部分が前記第2の部分よりも、前記大きいインクカートリッジが位置する方向に長くなるように形成し、かつ前記第2の部分を前記第1の部分に対し前記記録ヘッドと同じ側にずらして形成するとともに、前記複数の端子を前記回路基板の第2の部分に対し、前記複数の端子の列設方向における一方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離と、前記一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に設け、前記複数の端子または前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子に対し、半田を載置し、前記複数の端子に、前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子を対応させ、ヒートバーにより前記フレキシブル配線基板を前記回路基板に対して押圧しながら加熱し、前記半田を熔解して、対応する端子同士を接続することを特徴とする。
この構成のインクジェット装置の製造方法では、前記回路基板は、前記配線パターンを有する第1の部分が、前記端子を有する第2の部分よりも、前記大きいインクカートリッ ジが位置する方向に長く形成されるとともに、前記第2の部分が前記第1の部分に対し前記記録ヘッドと同じ側にずれて配置され、回路基板上の複数の端子の列設方向において、一方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離と、一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に複数の端子が配設され、前記複数の端子または前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子に対し、半田を載置し、前記複数の端子に、前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子を対応させ、ヒートバーにより前記フレキシブル配線基板を前記回路基板に対して押圧しながら加熱し、前記半田を熔解して、対応する端子同士を接続するので、両端部の端子に対して均等な熱の伝導を行うことができるインクジェット装置を製造できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した回路基板の接続構造の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態の回路基板を備えたインクジェット装置の一例としてのインクジェットプリンタ1の構成について説明する。図1は、インクジェットプリンタ1の内部構造を示す斜視図である。
【0010】
図1に示すように、インクジェットプリンタ1の筐体2の内部にはキャリッジ8が設けられており、キャリッジ8は、ガイドロッド11およびガイド部材12に、各々スライド可能に支持され、ベルト13に固着されて、キャリッジモータ16により駆動されて往復移動される。キャリッジ8には、印字等の記録を行うための記録ヘッド20C,20M,20Y,20K(図2参照)を有する記録ヘッドユニット17が取り付けられている。この記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kは、4色のインク(シアンC、マゼンタM、イエローY、ブラックK)を被記録媒体である用紙P上に噴射して記録動作を行うインクジェット方式の記録ヘッドであり、前記各色のインクを噴射するために、用紙Pと対向する位置に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つの噴射ノズル群7C,7M,7Y,7K(図2参照)をそれぞれ備えている。
【0011】
また、記録ヘッドユニット17には、各噴射ノズル群7C,7M,7Y,7Kに、各色のインクを供給する4つのインクカートリッジ14C,14M,14Y,14Kが着脱可能に搭載されている。また、本実施の形態のインクジェットプリンタ1では、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kと対向する位置には、用紙Pを搬送するプラテンローラ10が設けられ、プラテンローラ10は、図示外のラインフィードモータの駆動により回転駆動される。そして、このプラテンローラ10の回転によって、用紙Pがキャリッジ8の移動方向と直交する方向(図中矢印方向)に搬送されるようになっている。
【0012】
次に、図2〜図6を参照して、記録ヘッドユニット17の構造について説明する。図2,図3は、記録ヘッドユニット17を、その底部の背面側から見た斜視図である。図4は、記録ヘッドユニット17を、その上面側から見た平面図である。図5は、ヘッドホルダ18を、その底部の背面側から見た斜視図である。図6は、ヘッドホルダ18を、その上部の前面側から見た斜視図である。
【0013】
図2に示すように、記録ヘッドユニット17は、ヘッドホルダ18と、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kと、回路基板21と、ヘッドカバー70と、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kと、弾性材27(図13参照)とから構成されており、ヘッドホルダ18に各部材が設けられて構成されている。そして、各フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24K上にそれぞれ設けられた発熱性の高いICチップ22C,22M,22Y,22Kの放熱を行うヒートシンクであるとともに保護するためのヒートシンク26(図3参照)が、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kを、ヘッドホルダ18に対向する面側とは反対側の面側から覆うように、ヘッドホルダ18に設けられるようになっている。そして、ヘッドホルダ18は、図1に示すキャリッジ8に保持され、キャリッジ8とともに往復運動を行うようになっている。
【0014】
図5,図6に示すように、ヘッドホルダ18は、合成樹脂材料で一体成形されており、底壁18aと背壁18bと左側壁18cと右側壁18dと前壁18eとから構成され、上面が開放された略箱型形状となっている。背壁18bおよび前壁18eは略平行に配置され、底壁18aはそのそれぞれと直交している。左側壁18cと右側壁18dはともに、前記前壁18e、底壁18aおよび背壁18bの左右両端に沿って設けられている。前述したインクカートリッジ14C,14M,14Y,14Kは、この略箱形形状の開放部に着脱可能に搭載されるようになっている。
【0015】
図4,図6に示すように、ヘッドホルダ18の底壁18aには、ヘッドホルダ18の上面側の開放部に搭載される各インクカートリッジ14C,14M,14Y,14Kのインク放出部(図示外)に接続することができる各インク供給通路30C,30M,30Y,30Kが穿設されている。インク供給通路30C,30M,30Y,30Kは、底壁18aの前壁18e寄りの位置に、それと平行な方向に並んで設けられており、底壁18aを貫通している。さらに、各インク供給通路30C,30M,30Y,30Kの外周には、インクカートリッジ14C,14M,14Y,14Kの各インク放出部と密接できるようにしたゴム製等のパッキン(図示外)が配設されることになる。
【0016】
尚、ヘッドホルダ18に搭載されるインクカートリッジ14Kは、インクカートリッジ14C,14M,14Yと比べて、それらの配列方向(図4において左右方向)においてやや大きい幅をもった構成となっている。すなわち、インクカートリッジ14Kは、インクカートリッジ14C,14M,14Yよりインクの収容量が多くなるように構成されている。
【0017】
また、図5に示すように、ヘッドホルダ18の底壁18aの外側の壁面には、底壁18aから一段突出するように、背の低い略直方体のヘッド保持部28が形成されている。ヘッド保持部28の上面には、溝型のヘッド載置部28C,28M,28Y,28Kがインクカートリッジの配列方向と平行に並んで形成され、各ヘッド載置部に記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kがそれぞれ1対1に対応して接着剤等により固着される。各ヘッド載置部28C,28M,28Y,28Kは、インクカートリッジ14Kが他のインクカートリッジよりも幅方向に大きい分、ヘッドホルダ18においてそのインクカートリッジ14Kの位置する側とは反対側に寄って配置されている。また、各ヘッド載置部28C,28M,28Y,28Kの前壁18e側の端部には、前記インク供給通路30C,30M,30Y,30Kの下端が連通部32C,32M,32Y,32Kとして開口しており、それぞれが各記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kの各噴射ノズル群7C,7M,7Y,7Kに対応したインク流路に接続している。
【0018】
ヘッドホルダ18の背壁18bの外側の壁面には、2つの略長方形のリブ35a,35bが突設され、そのリブ35a,35bの各々の先端が、回路基板21(図2参照)の裏面に当接するようになっている。さらに、背壁18bの外側壁面には、突起36,37が突設されている。突起36,37は、その先端部の円柱部36a,37aを回路基板21に穿設された貫通孔21a,21b(図11参照)にそれぞれ挿入して熱圧潰することにより、回路基板21を固定するようになっている。
【0019】
記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kと回路基板21との間は、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kで接続されている。本実施の形態では、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kにそれぞれ設けられたプレート型圧電アクチュエータ120(図7参照)を駆動する駆動電圧を発生する駆動回路としてICチップが用いられており、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kは、それぞれ対応する記録ヘッド20C,20M,20Y,20KのためのICチップ22C,22M,22Y,22Kを、ヘッドホルダ18側に対向する面とは反対側の面に搭載している。
【0020】
図5に示すように、ヘッドホルダ18は、その底壁18aと背壁18bとの交差部近傍の外側面側で、ヒートシンク26(図3参照)を保持するようになっている。すなわち、左右両側壁18c,18dは、底壁18aと背壁18bとの交差部近傍に傾斜稜線部を有しており、その傾斜稜線部を含む近傍をヒートシンク保持壁40としてその対向内面部に段状にヒートシンク当接部40aを有している。左右のヒートシンク保持壁40間はリブ35cによって接続されている。
【0021】
そして、図3に示すように、ヒートシンク26は、その外周を、ヒートシンク当接部40a(図5参照)に当接させつつ接着剤等で固定される。また、ヒートシンク26と、後述するヘッドカバー70(図2参照)との間、およびヒートシンク26と回路基板21との間にもシール剤71(図14参照)が充填され、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kおよびフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kに対してインク等が侵入するのを防止している。回路基板21とリブ35c(図5参照)との間も必要に応じてシールすることができる。尚、ヒートシンク26は、放熱効果のよいアルミニウム等の金属材料で、板状に製作されている。
【0022】
さらに、図5に示すように、左右のヒートシンク保持壁40間には、そのヒートシンク保持壁の傾斜稜線と平行な斜辺を有する複数のリブ29が形成されている。後述するように、このリブ29は、その斜辺にゴム等の弾性材27(図13参照)を載置してICチップをヒートシンク26に押しつけるためのものである。
【0023】
次に、図7〜図9を参照して、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kの構造について説明する。尚、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kはともに略同一構造を有しているので、ここでは記録ヘッド20Kについてのみ説明し、記録ヘッド20C,20M,20Yの説明は省略する。図7は、記録ヘッド20Kの分解斜視図である。図8は、キャビティプレート110からプレート型圧電アクチュエータ120を離した状態を示す分解斜視図である。図9は、プレート型圧電アクチュエータ120の分解斜視図である。
【0024】
図7に示すように、記録ヘッド20Kは、略長方形に形成された金属板の積層構造からなるキャビティプレート110と、略長方形の板状に形成されたプレート型圧電アクチュエータ120とから構成される。キャビティプレート110は、その表面に、複数の圧力室116を、キャビティプレート110の長手方向に沿って2列平行に有する。そして、キャビティプレート110上に、プレート型圧電アクチュエータ120が、各圧力室116を塞ぐように接着される。プレート型圧電アクチュエータ120の上面には、フレキシブル配線基板24Kのヘッド接続部42が重ねて接合される。2列の圧力室116は、それぞれキャビティプレート110の下面の2列の噴射ノズル群7K(図2参照)に連通し、下向きにインクを噴射する。
【0025】
図8に示すように、プレート型圧電アクチュエータ120は、例えば10枚の圧電シート121〜130を積層した構造に形成されている。図9に示すように、各圧電シート121〜130のうち、圧電シート126,128,130は、全て同じ構造に形成され、その上面には、キャビティプレート110に設けられた各圧力室116に対応する位置に細幅の駆動電極136が各々形成されている。この各駆動電極136の端部136aは、各圧電シート126,128,130の側面126a,126b(他の圧電シートも同様)に各々露出するように形成されている。
【0026】
また、圧電シート123,124,125,127,129は、全て同じ構造に形成され、その上面には、複数個の圧力室116に対して共通の電極となる帯状のコモン電極135が形成されている。また、各コモン電極135の端部135aは、圧電シート123,124,125,127,129の側面123a,123b(他の圧電シートも同様)に各々露出するように形成されている。
【0027】
さらに、最上段の圧電シート121の上面には、前記各駆動電極136の各々に対応する表面電極131と、前記コモン電極135に対する表面電極132とが、圧電シート121の側面121a,121bに沿って並ぶように設けられている。そして、図8に示すように、プレート型圧電アクチュエータ120における圧電シート121〜130を積層した後、その各シートの前記両側面には、積層方向に対応する各駆動電極136と表面電極131とを電気的に接続する側面電極133、およびコモン電極135と表面電極132とを電気的に接続する側面電極134が、それぞれ形成されている。
【0028】
次に、図10を参照して、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kの構造について説明する。尚、前記同様、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kはともに略同一構造を有しているので、ここではフレキシブル配線基板24Kについてのみ説明し、フレキシブル配線基板24C,24M,24Yの説明は省略する。図10は、フレキシブル配線基板24Kの平面図である。
【0029】
図10に示すように、フレキシブル配線基板24Kは、可撓性を有するポリイミド樹脂からなる帯状絶縁体41と、この帯状絶縁体41上に設けられた複数の導線とから構成されている。帯状絶縁体41は、記録ヘッド20Kのプレート型圧電アクチュエータ120と重ねられて接続される略長方形のヘッド接続部42と、ヘッド接続部42の短辺側の一端から拡幅して延設された略長方形のICチップ保持部43と、さらにICチップ保持部43から延設され、回路基板21と接続される接続部44とからなっている。また、ICチップ保持部43の略中心部には、プレート型圧電アクチュエータ120を駆動する駆動電圧を発生する略長方形のICチップ22Kが設けられている。
【0030】
ICチップ22Kは、電源線50およびその電源のためのコモン線54によって供給された電源により駆動され、信号線51から入力された駆動信号に基づいて噴射ノズル群7K(図2参照)の各噴射ノズルに対応した出力線53に噴射信号を出力する駆動回路を内蔵する。フレキシブル配線基板24Kは、電源線50、コモン線54、信号線51、出力線53および長辺側の側縁に沿ったコモン線52からなる配線パターンを、フレキシブル配線基板24Kの長手方向中心線に対しておおむね左右対称に有しており、ICチップ22Kは、これに対応して2組の駆動回路を内蔵している。ヘッド接続部42には、長辺側両側縁に沿って、出力線53の端子53aと、コモン線52の端子52aとがそれぞれ配置されている。
【0031】
そして、図7に示すように、フレキシブル配線基板24Kのヘッド接続部42は、記録ヘッド20Kのプレート型圧電アクチュエータ120の上面に重ねられ、プレート型圧電アクチュエータ120の各表面電極131にヘッド接続部42の各出力線の端子53a(図10参照)が、また表面電極132にコモン線の端子52a(図10参照)がそれぞれ1対1に対応して半田付け接続される。
【0032】
このように、各記録ヘッド20C,20M,20Y,20K(図7では一例として記録ヘッド20Kを示す)に対して各フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kを独立して設け、図10に示すように、それぞれに対して各ICチップ22C,22M,22Y,22Kを設けているので、各フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kの長辺側両側縁にそれぞれコモン線52を配置し、各記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kの8列の噴射ノズル群7C,7M,7Y,7K(図2参照)に対応するコモン電極に対する表面電極132を、それぞれコモン線52、回路基板21の配線パターンのうちのコモン線を通して共通電位、すなわちグランドに接続することができる。
【0033】
また、フレキシブル配線基板24Kの接続部44には、コモン線52の他方の端部、電源線50、コモン線54および信号線51の各端部が、複数列の入力端子列45,46,47をなして配置されている。このように複数列に分けることで複数の入力端子を密に配置することができる。また、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kの配列方向と平行にフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kを配列させた状態で、回路基板21に接続することができる。
【0034】
次に、図11を参照して、回路基板21の構造について説明する。図11は、回路基板21の平面図である。図11に示すように、回路基板21は、通常の剛性にある絶縁基板によって構成され、一方の面に、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kの複数列の入力端子列45〜47(図10参照)のそれぞれと対応した複数列の出力端子列61,62,63、キャリッジ上の配線基板(図示外)と接続する接点55、および出力端子列61〜63と接点55とを接続する図示外の配線パターン等を有している。
【0035】
回路基板21は略長方形を成し、そのうち1つの角部が方形に切欠された形状を有する。すなわち、回路基板21は、前記接点55および配線パターン(図示外)等が配設される基部21cと、その下端側の縁端から突設され、前記複数列の出力端子列61〜63が配設される突設部21dとで構成されている。基部21cは、インクカートリッジの配列方向において背壁18bの幅に対してほぼいっぱいの幅を有し、突設部21dは、4つのフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kが並列に接続される幅、すなわち基部21cよりも狭い幅を有して、基部21cに対してインクカートリッジ14Kと反対側寄りに位置している。また、基部21cの突設部21d側の2つの角部には、回路基板21をヘッドホルダ18に固定するための貫通孔21a,21bがそれぞれ穿設されている。尚、基部21cが、本発明における回路基板の「第1の部分」であり、突設部21dが、「第2の部分」である。
【0036】
回路基板21の突設部21dには、その各出力端子列61〜63の列設方向に、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kが、その短手方向に並列に配置されて接続されるようになっている。そして、整列された各出力端子列61〜63によって構成される出力端子群64は、突設部21dの略中央位置に配置されている。すなわち、突設部21dの長手方向において、出力端子群64の一方の端部の端子から、その同一方向側の突設部21dの縁端までの距離D1と、出力端子群64の他方の端部の端子から、その同一方向側の突設部21dの縁端までの距離D2とが同一となる突設部21d上の位置に、出力端子群64が配設されている。
【0037】
次に、図4および図10〜図14を参照して、記録ヘッドユニット17の組み立てについて説明する。図12は、記録ヘッド20C,20M,20Y,20K、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kおよび回路基板21の接続状態を示す図である。図13は、記録ヘッドユニット17の分解斜視図である。図14は、図4に示す一点鎖線A−A’における矢視方向から見た記録ヘッドユニット17の要部拡大断面図である。
【0038】
図12に示すように、4つの記録ヘッドに接続された各フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kは短手方向に並列に配置されて、各接続部44が回路基板21の出力端子群64(図11参照)に接続される。すなわち、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kにおける、それぞれの入力端子列45の各端子は図11に示す出力端子列61の端子に、それぞれの入力端子列46の各端子は出力端子列62の端子に、それぞれの入力端子列47の各端子は出力端子列63の端子に、それぞれ1対1で接続される。尚、ICチップ22C,22M,22Y,22Kの電源のためのコモン線54、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kのコモン線52(図10参照)は、それぞれ回路基板21内の配線パターンによって相互に接続されている。
【0039】
このフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kを回路基板21に接続するに際して、回路基板21の出力端子列61,62,63の各端子、またはフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kの各端子に対して、例えば印刷等の既知の方法によってあらかじめ半田(図示外)が載置されており、フレキシブル配線基板と回路基板21との各端子を対応させ、ヒートバー(図示外)によりフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kを回路基板21に対して押圧しながら加熱することで、あらかじめ塗布されていた半田が溶解して、対応する端子同士が接続される。
【0040】
ここで、上記のように、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kは、図2に示すように、ヘッドホルダ18の底壁18aの中央位置より、インクカートリッジ14K側と反対側の右側壁18d寄りにずれて配置されている。このため、ヘッドホルダ18の背壁18bの大部分を覆うようにその壁面と平行に配置された回路基板21と、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kとを接続するフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kが、回路基板21上の右側壁18d側に偏った位置に接続されることになる。
【0041】
しかし、前述したように、突設部21dの左右に同じ距離D1,D2を残すように出力端子群64を配置、すなわち突設部21dの幅方向中央に配置したことで、出力端子群64の全体にわたって各フレキシブル配線基板の接続部44にヒートバーを押し当てたとき、突設部21dの左右の距離D1,D2の部分において熱伝導がほぼ同一となる。
【0042】
従って、回路基板21の偏った位置にフレキシブル配線基板が接続されるのに拘わらず、出力端子群64の両端付近の端子は均等に加熱され、これら端子上に載置された半田が溶解されるタイミングや溶解の程度は、ほぼ同様の状態となる。すなわち、出力端子群64の一方の端部に配置された端子に載置された半田と、他方の端部に配置された端子に載置された半田とが略同等の加熱を受け、ともに溶融され、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24K側の対応する端子とそれぞれ同程度の接合具合にて接続されることになる。このため、例えば、ヒートバーの加熱が所定期間行われた場合、その一方の端子に対する加熱は十分であるのに対し、他方の端子に対する加熱が加熱時間不足によって不十分となる不具合を回避することができる。
【0043】
そして、図13に示すように、ヘッドホルダ18のヘッド保持部28のそれぞれのヘッド載置部28C,28M,28Y,28Kに記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kが接着固定され、それぞれヘッドカバー70の開口70C,70M,70Y,70Kから各噴射ノズル群7C,7M,7Y,7Kが露出されるようにヘッドカバー70が被せつけられ、ヘッド保持部28に接着剤で接着固定される。回路基板21は、前述のように背壁18bの突起36,37に固定される。
【0044】
このとき、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kは、ICチップ22C,22M,22Y,22Kを搭載した部分をリブ29上に固定した弾性材27の傾斜面に沿わせて、鈍角に曲げられて(図12参照)配設される。
【0045】
ヒートシンク26(図3参照)は、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kを覆って、前述のようにその外周部分がヒートシンク保持壁40等にシール剤71により接着固定される。このとき、図14に示すように、ヒートシンク26はその内面をICチップ22C,22M,22Y,22Kに当接し、弾性材27を圧縮させる。つまり、ICチップ22C,22M,22Y,22Kの熱を放出させることができる。また、ヒートシンク26は、板バネ95で回路基板21を介してグランドに接続されているので静電気も放出することができ、静電気によりICチップ22C,22M,22Y,22Kが破壊されるのを防止することができる。
【0046】
そして、回路基板21の接点55(図11参照)に接続されるフレキシブルフラットケーブル56は、ヘッドホルダ18をキャリッジ8(図1参照)に取り付けたとき、キャリッジ側の配線基板(図示外)を介して本体側制御基板と接続される。
【0047】
以上説明したように、本実施の形態のインクジェットプリンタ1の記録ヘッドユニット17に使用される回路基板21では、記録ヘッド20C,20M,20Y,20Kにそれぞれ接続されるフレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kの各接続部44に配設された入力端子列45,46,47の各端子と、回路基板21の突設部21dに配設された出力端子群64を構成する各出力端子列61,62,63の各端子とが、半田によって1対1で接続される。この半田を溶解するためにヒートバーによる加熱が行われるが、回路基板21上の出力端子群64は、突設部21dの略中央位置、すなわち、突設部21dの長手方向において、出力端子群64の両端部の端子から、それぞれ同一方向側の突設部21dの各縁端までの距離D1,D2が同一となる突設部21d上の位置に、出力端子群64が配設されている。このため、突設部21dがヒートバーの当接位置から左右対称形となっており、出力端子群64の両端部の各端子が略同等の加熱を受けるので、半田による接合が均等に行われる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明のインクジェット装置では、回路基板は、配線パターンを有する第1の部分が、端子を有する第2の部分よりも、大きいインクカートリッジが位置する方向に長く形成されるとともに、前記第2の部分が前記第1の部分に対し記録ヘッドと同じ側にずれて配置され、回路基板上の複数の端子の列設方向において、一方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離と、一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に複数の端子が配設されているので、この複数の端子に対しフレキシブル配線基板の複数の導線を接続するための加熱を行う場合に、両端部の端子に対して均等な熱の伝導を行うことができる。従って、一方の端部の端子と他方の端部の端子との加熱を均等に行うことができ、加熱不足による接合不良の発生を防止することができる。
また、請求項2に係る発明のインクジェット装置の製造方法では、回路基板は、配線パターンを有する第1の部分が、端子を有する第2の部分よりも、大きいインクカートリッジが位置する方向に長く形成されるとともに、前記第2の部分が前記第1の部分に対し記録ヘッドと同じ側にずれて配置され、回路基板上の複数の端子の列設方向において、一方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離と、一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に複数の端子が配設され、前記複数の端子またはフレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子に対し、半田を載置し、前記複数の端子に、前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子を対応させ、ヒートバーにより前記フレキシブル配線基板を前記回路基板に対して押圧しながら加熱し、前記半田を熔解して、対応する端子同士を接続するので、両端部の端子に対して均等な熱の伝導を行うことができるインクジェット装置を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、インクジェットプリンタ1の内部構造を示す斜視図である。
【図2】図2は、記録ヘッドユニット17を、その底部の背面側から見た斜視図である。
【図3】図3は、記録ヘッドユニット17を、その底部の背面側から見た斜視図である。
【図4】図4は、記録ヘッドユニット17を、その上面側から見た平面図である。
【図5】図5は、ヘッドホルダ18を、その底部の背面側から見た斜視図である。
【図6】図6は、ヘッドホルダ18を、その上部の前面側から見た斜視図である。
【図7】図7は、記録ヘッド20Kの分解斜視図である。
【図8】図8は、キャビティプレート110からプレート型圧電アクチュエータ120を離した状態を示す分解斜視図である。
【図9】図9は、プレート型圧電アクチュエータ120の分解斜視図である。
【図10】図10は、フレキシブル配線基板24Kの平面図である。
【図11】図11は、回路基板21の平面図である。
【図12】図12は、記録ヘッド20C,20M,20Y,20K、フレキシブル配線基板24C,24M,24Y,24Kおよび回路基板21の接続状態を示す図である。
【図13】図13は、記録ヘッドユニット17の分解斜視図である。
【図14】図14は、図4に示す一点鎖線A−A’における矢視方向から見た記録ヘッドユニット17の要部拡大断面図である。
【図15】図15は、従来の回路基板221の平面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
14C,14M,14Y,14K インクカートリッジ
18 ヘッドホルダ
20C,20M,20Y,20K 記録ヘッド
21 回路基板
21c 基部
21d 突設部
64 出力端子群
Claims (2)
- 被記録媒体上にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、当該記録ヘッドに供給するインクを収容して平行に配列された複数のインクカートリッジのうち、一方の端に位置するインクカートリッジが、他のインクカートリッジよりもその配列方向に大きくなるように構成された前記複数のインクカートリッジを、その配列状態で収容するホルダと、可撓性を有する帯状絶縁体上に複数の導線が配設され、一端が前記記録ヘッドに接続されたフレキシブル配線基板と、前記複数のインクカートリッジの配列方向に平行な前記ホルダの側面に固定され、前記フレキシブル配線基板の他端に接続される配線パターンを有する回路基板とを備えたインクジェット装置において、
前記記録ヘッドは、前記ホルダに、前記大きいインクカートリッジが位置する側とは反対側にずれて配置され、
前記回路基板上に、前記複数のインクカートリッジの配列方向に列設され、前記配線パターンの端部を形成し、前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線が接続される複数の端子を備え、
前記回路基板は、前記配線パターンを有する第1の部分が、前記端子を有する第2の部分よりも、前記大きいインクカートリッジが位置する方向に長く形成されるとともに、前記第2の部分が前記第1の部分に対し前記記録ヘッドと同じ側にずれて配置され、
前記複数の端子の前記回路基板の第2の部分上の配設位置が、前記複数の端子の列設方向における一方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離と、前記一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に、前記複数の端子が配設されていることを特徴とするインクジェット装置。 - 被記録媒体上にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、当該記録ヘッドに供給するインクを収容して平行に配列された複数のインクカートリッジのうち、一方の端に位置するインクカートリッジが、他のインクカートリッジよりもその配列方向に大きくなるように構成された前記複数のインクカートリッジを、その配列状態で収容するホルダと、可撓性を有する帯状絶縁体上に複数の導線が配設され、一端が前記記録ヘッドに接続されたフレキシブル配線基板と、前記複数のインクカートリッジの配列方向に平行な前記ホルダの側面に固定され、前記フレキシブル配線基板の他端に接続される配線パターンを有する回路基板とを備えたインクジェット装置の製造方法であって、
前記記録ヘッドを、前記ホルダに、前記大きいインクカートリッジが位置する側とは反対側にずらして配置し、
前記回路基板には、前記配線パターンを有する第1の部分と、前記配線パターンの端部を形成する複数の端子を、前記複数のインクカートリッジの配列方向に列設して備える第2の部分とを、前記第1の部分が前記第2の部分よりも、前記大きいインクカートリッジが位置する方向に長くなるように形成し、かつ前記第2の部分を前記第1の部分に対し前記記録ヘッドと同じ側にずらして形成するとともに、
前記複数の端子を前記回路基板の第2の部分に対し、前記複数の端子の列設方向における一方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離と、前記一方の端部の端子とは反対側の他方の端部の端子から、その端子と同方向側の前記第2の部分の縁端までの距離とが同一となる位置に設け、
前記複数の端子または前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子に対し、半田を載置し、
前記複数の端子に、前記フレキシブル配線基板の前記複数の導線の端子を対応させ、ヒートバーにより前記フレキシブル配線基板を前記回路基板に対して押圧しながら加熱し、前記半田を熔解して、対応する端子同士を接続することを特徴とするインクジェット装置の製造方法。
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